当中間連結会計期間において、当半期報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクの発生又は前事業年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」についての重要な変更はありません。
(1)財政状態及び経営成績の状況
当中間連結会計期間における当社グループを取り巻く環境は、インバウンド需要の増加や雇用・所得環境の改善など国内景気は回復傾向が見られるものの、原材料価格の高止まりや物価の上昇、不安定な国際情勢による地政学的リスクに加え、米国政権による経済政策の動向や為替相場の急速な変動など、世界経済は先行きが不透明な状況が続いております。
このような環境の下、当社グループでは企業価値である「Smiles for the Public -人々が笑顔になれる社会をつくる-」の実現に向け、人々の集まりである「Public(社会)」に対し、「安心・信頼・感動」の価値の提供に取組んでおります。また、2026年3月期を最終年度とする中期経営基本計画において、フェーズ1(2022年3月期から2023年3月期)を、加速する環境変化のスピードに適応できる組織に変革し、収益力と競争力を高め、新たな成長基盤の足掛かりを築くためのフェーズと位置づけ、体質強化と成長分野となる新たな音の価値の探索と創造に取組んでまいりました。続くフェーズ2(2024年3月期から2026年3月期)では、フェーズ1での取組みの成果を最大限に発揮し、付加価値をより拡大させ、収益基盤を強化し、新成長分野の探索と創造を通じて成長を加速させております。
当中間連結会計期間では、放送・通話・映像が融合したシステムでコミュニケーションをサポートする、IPコミュニケーションシステム「CX-1000シリーズ」を発売しました。本シリーズは館内放送や緊急放送に加え、ビデオ通話や外部システムとの連携による放送にも対応し、双方向・多拠点での高度なコミュニケーションを支援します。また、多彩な優先制御、音声信号処理・故障検知機能を備え、複合施設や多棟にわたる工場・大学など、大規模な施設の効率的な管理と省人化に貢献します。「CX-1000シリーズ」は現在のコミュニケーションに不可欠な3つの要素「伝える」・「伝わる」・「つながる」を実現し、日常の安心や有事の情報伝達をより確実に、かつ柔軟に、人と人、人と社会を結びつける姿を目指しております。
このような状況の下、当中間連結会計期間における売上高は24,051百万円(前年同期比+1,281百万円、5.6%増)となりました。利益については、営業利益は1,255百万円(前年同期比+550百万円、78.2%増)、経常利益は1,520百万円(前年同期比+753百万円、98.3%増)、親会社株主に帰属する中間純利益は832百万円(前年同期比+693百万円、498.6%増)となりました。
セグメントの業績は、次のとおりであります。
なお、報告セグメントの利益又は損失の算定方法を当中間連結会計期間より変更いたしました。この変更に伴い、前中間連結会計期間の数値を変更後の算定方法により比較算出しております。詳細については、「第4 経理の状況 1 中間連結財務諸表 注記事項(セグメント情報等)」に記載しております。
(日本)
売上高は13,014百万円(前年同期比+647百万円、5.2%増)、セグメント利益(営業利益)は1,397百万円(前年同期比+604百万円、76.3%増)となりました。
道路や鉄道などの交通市場向けの売上は減少しましたが、オフィスビルや商業施設、官公庁向けの売上が伸長したことなどにより、セグメント全体での売上高は増加し、セグメント利益は増加しました。
(アジア・パシフィック)
売上高は5,030百万円(前年同期比△2百万円、0.0%減)、セグメント利益(営業利益)は855百万円(前年同期比+54百万円、6.8%増)となりました。
インドネシアでは首都移転に伴う新庁舎向けの納入が進み、タイでは官公庁、マレーシアでは空港向けの納入が進みましたが、為替の影響により、セグメント全体の売上高は減少しました。売上高は減少しましたが、収益性の改善によりセグメント利益は増加しました。
(欧州・中東・アフリカ)
売上高は3,592百万円(前年同期比+450百万円、14.4%増)、セグメント利益(営業利益)は256百万円(前年同期比△28百万円、10.0%減)となりました。
中東では市況の回復やラマダン需要の取り込み、大型都市開発プロジェクトへの納入などにより売上が伸長しました。また、オランダのPA-Vox Holding B.V.及びその傘下の事業会社3社を2024年9月に連結子会社化したことなどにより、セグメント全体の売上高は増加しました。売上高は増加しましたが、営業費用の増加によりセグメント利益は減少しました。
(アメリカ)
売上高は1,452百万円(前年同期比+55百万円、4.0%増)、セグメント利益(営業利益)は142百万円(前年同期比+39百万円、38.6%増)となりました。
アメリカでは小売店向け、カナダでは教育市場や鉄道施設向けの納入が進んだことなどにより、セグメント全体の売上高は増加し、セグメント利益は増加しました。
(中国・東アジア)
売上高は962百万円(前年同期比+130百万円、15.6%増)、セグメント利益(営業利益)は95百万円(前年同期比+76百万円、404.7%増)となりました。
中国では空港向けの納入が進みましたが、不動産不況による販売の低迷もあり売上は減少しました。台湾では工場向け、香港では病院向けの納入が進んだことなどにより、セグメント全体の売上高は増加し、セグメント利益は増加しました。
当中間連結会計期間末における総資産は65,688百万円となり、前連結会計年度末に比べ2,942百万円の減少となりました。資産の部は、棚卸資産の増加などありましたが、現金及び預金や売上債権、投資有価証券の減少などにより減少しました。負債及び純資産の部は、短期借入金やその他有価証券評価差額金、為替換算調整勘定の減少などにより減少しました。
(2)キャッシュ・フローの状況
当中間連結会計期間末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、営業活動では502百万円の資金の増加、投資活動では1,191百万円の資金の増加、財務活動では1,253百万円の資金の減少となり、これらに加え現金及び現金同等物に係る換算差額により前連結会計年度末と比べ80百万円増加し、16,031百万円となりました。当中間連結会計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
棚卸資産の増加額1,637百万円などがあったものの、税金等調整前中間純利益1,520百万円、売上債権の減少額756百万円などにより、営業活動による資金の増加は502百万円となりました。
前中間連結会計期間との比較では、税金等調整前中間純利益が753百万円、仕入債務の増加が730百万円多かったものの、棚卸資産の増加による資金の減少が1,979百万円多かったことなどにより、628百万円の収入の減少となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
生産設備および情報インフラ基盤などの固定資産の取得による支出369百万円などがあったものの、定期預金の預入および払戻による収入1,582百万円などにより、投資活動による資金の増加は1,191百万円となりました。
前中間連結会計期間との比較では、定期預金の預入・払戻による収入が1,708百万円多かったことなどにより、1,683百万円の収入の増加となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
配当金600百万円の支払いや短期借入金の減少318百万円、ファイナンス・リース債務の返済による支出242百万円などにより、財務活動による資金の減少は1,253百万円となりました。
前中間連結会計期間との比較では、短期借入金の純増減による資金の減少が104百万円多かったことなどにより、106百万円の支出の増加となりました。
(3)研究開発活動
当中間連結会計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は、1,520百万円であります。
なお、これらの研究開発活動は全報告セグメントを対象とするものであり、当中間連結会計期間における主な成果は以下のとおりです。
・放送、通話、映像が融合したIPコミュニケーションシステム「CX-1000シリーズ」を新たなシリーズとして発売しました。
本シリーズは館内放送や緊急放送、ビデオ通話、外部システムとの連携放送など、多様な機能を一体化しています。双方向・多拠点でのコミュニケーションを支援するとともに、多彩な優先制御、音声信号処理、故障検知機能や緊急時の避難誘導を支援する「緊急モード」を備え、欧州の建物用インターホンシステムに関する高度なセキュリティ要件を定めた国際規格「IEC62820-2」に対応しています。
また、最大3,000台の端末接続に対応する業界最大規模となる3,000×3,000の音声フルマトリクスに対応しており、複合施設や工場、大学、無人駅など、広域かつ複雑な環境でも効率的な運用が可能です。これにより、人手不足や業務効率化への対応を支援するとともに、緊急時の迅速な情報伝達を通じ、国内外の施設における安全・安心の確保に貢献します。
・IPネットワーク経由で映像の監視や録画が可能な「TRIFORAシリーズ」(2025年度グッドデザイン賞受賞)から、500万画素モデル5機種と200万画素モデル2機種を発売しました。
今回発売した製品は、いずれのモデルもNFC(近距離無線通信)を活用した「TRIFORAスマートキッティング」を採用しております。設定ツールを使って事前に準備した設定ファイルをスマートフォンアプリでスキャンし、カメラにかざすだけで簡単にキッティング(初期設定作業)が完了するため、カメラを箱から取り出したり、電源やケーブルを用意したりする必要がありません。これにより、キッティングの工数を大幅に削減し、初期設定にかかる時間やコストを著しく抑えることが可能です。
さらに、AIプロセッサーを搭載しており、カメラ単体で画像解析AIや各種アプリケーションを実行できます。サードパーティの開発会社向けには、SDK(ソフトウェア開発キット)を提供しており、ニーズに応じた独自の拡張アプリケーションを自由に開発・実装できます。これらの機能により、防災・防犯・施設管理など、社会インフラの効率化と安心・安全の向上に貢献します。
・リモートオーディオモニター「AI-500MP」を発売しました。
本製品は従来のモニターパネルと同様に本体前面LEDで音声信号を確認できることに加え、LANやインターネットを通じて離れた場所から放送設備の音声レベルを表示・確認・保存でき、最大16系統の音声信号をパソコン画面上でリアルタイムに確認できます。
また、最大3日間の音声レベルログの保存やグラフ表示も可能です。放送設備の遠隔監視により、離れた設備や複数拠点の監視業務の負担を軽減し、省力化・省人化を実現します。
該当事項はありません。