第2 【事業の状況】

 

1 【業績等の概要】

(1) 業績

 当連結会計年度の世界経済は、総じて緩やかな回復傾向が続きました。米国では企業業況が堅調であり、雇用情勢も良好で景気は拡大基調が続きました。欧州も好調な外需を背景にドイツやフランスで堅調な景気拡大が続いた他、スペインも高成長を維持し、英国景気も底堅さを維持するなど、欧州全体で高成長が続きました。アジア経済は世界的な景気改善を背景に輸出主導で成長し、中国も外需に支えられ高い成長率を維持しました。わが国経済も輸出が緩やかに回復し、雇用・所得情勢が堅調に推移する中で、個人消費も改善がすすむなど、景気は緩やかな回復が続きました。

 このような経済環境の中、当社グループの関連する市場においては、商船市場は新船建造の需要が伸び悩みましたが、プレジャーボート市場は小型艇を中心に需要の回復傾向が続きました。当連結会計年度に適用した米ドル及びユーロの平均為替レートはそれぞれ112円及び127円であり、前年同期に比べ米ドルは若干、ユーロは約4%の円安水準で推移しました。

 当社グループにおきましては、為替の円安傾向を背景に成長市場の開拓や販売拡大に取り組み、舶用事業や無線LAN・ハンディターミナル事業の売上が増加しました。一方、ETC車載器や大型生化学自動分析装置が苦戦した産業用事業は売上が減少しました。

 これらの結果、当連結会計年度の売上高は790億5千万円前年同期比0.5%増)、売上総利益は282億3千3百万円前年同期比6.5%増)となりました。販売費及び一般管理費は人件費及び研究開発費が増加したことなどにより前年同期に比べて12億7千2百万円増加し、262億4千1百万円となりましたが、売上総利益の伸びがこれを上回ったことから、営業利益は19億9千2百万円前年同期比29.8%増)、経常利益は18億5千7百万円前年同期比27.3%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は12億3千6百万円前年同期比2.0%減)となりました。

 

当連結会計年度のセグメント別の業績は、次のとおりであります。なお、セグメント利益は、営業利益ベースの数値であります。

 

①舶用事業

 舶用事業の分野では、商船市場向けの売上はアジアで減少しましたが、国内や欧州などそれ以外の地域では増加し、商船全体でも増加しました。また、漁業市場向けの売上は、欧州ではほぼ前年同期並みの水準となりましたが、国内やアジアなどでは増加しました。この結果、舶用事業の売上高は634億5百万円前年同期比3.8%増)、セグメント利益は7億7千7百万円(前年同期比201.7%増)となりました。

 

②産業用事業

 産業用事業の分野では、周波数発生装置などの売上が増加した一方で、ETC車載器の販売が低調で売上が減少しました。生化学自動分析装置は中小型の売上が増加しましたが大型が大幅に落ち込み、生化学自動分析装置全体でも売上が減少しました。この結果、産業用事業の売上高は118億7千6百万円前年同期比16.4%減)、セグメント利益は5億9千9百万円(前年同期比9.4%減)となりました。

 

③無線LAN・ハンディターミナル事業

 無線LAN・ハンディターミナル事業は、文教市場向けを中心に無線LANアクセスポイントの販売が好調であったことなどにより、売上高は34億5千万円前年同期比9.3%増)、セグメント利益は5億6千9百万円(前年同期比57.8%増)となりました。

 

④その他

 その他の売上高は3億1千8百万円前年同期比56.7%増)、セグメント利益は4千3百万円(前年同期比70.3%減)となりました。

 

 

(2)キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、投資活動によるキャッシュ・フローが34億4百万円、財務活動によるキャッシュ・フローが15億4千2百万円、それぞれ減少したものの、営業活動によるキャッシュ・フローが51億4千2百万円増加したことにより、前連結会計年度末と比較して7億1千万円増加108億3千4百万円となりました。

当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

 

①営業活動によるキャッシュ・フロー

当連結会計年度において営業活動による資金の増加は51億4千2百万円となりました(前連結会計年度比19.9%減)。これは主に税金等調整前当期純利益及び減価償却費を計上したことによるものであります。

 

②投資活動によるキャッシュ・フロー

当連結会計年度において投資活動による資金の減少は34億4百万円となりました(前連結会計年度は41億5千2百万円の減少)。これは主に有形固定資産の取得及び無形固定資産の取得によるものであります。

 

③財務活動によるキャッシュ・フロー

当連結会計年度において財務活動による資金の減少は15億4千2百万円となりました(前連結会計年度は22億1百万円の減少)。これは主に借入金の減少によるものであります。

 

 

 

2 【生産、受注及び販売の状況】

 (1) 生産実績

当連結会計年度における生産実績をセグメント別に示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 平成29年3月1日 至 平成30年2月28日)

 

金額(百万円

前年同期比(

舶用事業

39,221

+4.4

産業用事業

12,549

△7.1

無線LAN・ハンディターミナル事業

その他

合計

51,771

+1.4

 

(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。

2 金額は販売価格によっております。

3 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(2) 受注実績

当連結会計年度における受注実績をセグメント別に示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 平成29年3月1日 至 平成30年2月28日)

 

受注高

(百万円)

前年同期比

(%)

受注残高

(百万円)

前年同期比

(%)

舶用事業

産業用事業

1,743

△23.8

2,916

△12.7

無線LAN・ハンディターミナル事業

その他

合計

1,743

△23.8

2,916

△12.7

 

(注) 1 当社グループは見込生産を主としておりますが、産業用事業セグメントにおける航空機用電子装置については受注生産を実施しているため、航空機用電子装置についてのみ記載しております。

2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(3) 販売実績

当連結会計年度における販売実績をセグメント別に示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 平成29年3月1日 至 平成30年2月28日)

 

金額(百万円

前年同期比(

舶用事業

63,405

+3.8

産業用事業

11,876

△16.4

無線LAN・ハンディターミナル事業

3,450

+9.3

その他

318

+56.7

合計

79,050

+0.5

 

(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。

2 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合については、その割合が100分の10以上に該当する相手先がないため記載を省略しております。

3 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

3 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。

 

(1)会社の経営の基本方針

 当社グループは、「会社存立の原点は社会の役に立つことである」「経営は創造である」との経営理念を掲げ、「新しい価値を生み出すことにより社会の役に立つこと」を全社員がもっとも大切にすべき価値観と位置付け、事業活動を推進しております。当社グループは、強みである「センシング(Sensing)」「情報処理(Processing)」「情報通信(Communication)」という3つの技術に、事業で培ったノウハウを統合(Integration)する『SPC&I』をコアコンピタンスと定義し、これを駆使して顧客に役立つさまざまな製品・サービスを提供することにより、安全安心、環境に優しい社会・航海の実現に着実に取り組んでまいります。

 

(2)経営環境及び対処すべき課題

 今後の世界経済は、米国の保護主義的な政策や英国のEU離脱交渉、中国経済の構造改革などのリスクに対する懸念はあるものの、先進国が景気を下支えし、世界経済全体では引き続き緩やかな拡大が見込まれます。

 当社グループの主力市場である舶用事業の分野につきましては、商船市場では新船建造の需要は依然として低水準にとどまっているものの、新造船需要に加えて、リプレース需要や保守サービスの取り込みを積極的に進めてまいります。漁業市場向けでは、先進国市場向けには資源管理型漁業に対応する高付加価値なシステムの導入を推進するとともに、新興国漁業市場の開拓に向け販売体制を強化し、さらなる販売の拡大を図ります。また、衛星通信や気象観測など新たな分野の育成を強化し、事業領域の拡大を積極的に進めてまいります。

 産業用事業の分野につきましては、生化学自動分析装置を中心とする医療機器では戦略商品の拡販を進め、事業の拡大を図ります。ETC車載器事業は事業買収により獲得した資産を活用しながら、さらなる製品展開と販売拡大を進めてまいります。通信・GNSSなど技術の強みを生かした魅力あるソリューションの提供にも引き続き取り組んでまいります。

 無線LAN・ハンディターミナル事業分野につきましては、文教市場などで無線LANシステムの市場拡大が引き続き期待される一方、競争の激化も想定されますが、新製品を積極的に市場に投入することで事業の拡大を進めてまいります。

 

 

4 【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)市場環境の変化について

当社グループは、日本、アジア、欧州、米州等の様々な国・地域に商品を供給しております。従って、これら国・地域の経済状況の変化や、対象市場での当社商品に対する需要の変化当社グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(2)為替変動について

当社グループは、海外子会社及び代理店を経由して海外市場へ販売を行っており、連結売上高に占める海外売上高の割合は当連結会計年度において60.5%と高い状況にあります。このため、当社グループの業績及び財務状況は為替変動による影響を受けております。為替予約等により為替相場の変動による影響を最小限に抑える努力を行っておりますが、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。また、円建てでの販売を行っている製品は、為替変動により現地顧客の購買意欲が左右される可能性があります。

また当社グループの連結損益計算書、連結貸借対照表については、海外子会社の現地通貨ベースの売上高、損益及び資産の円換算為替相場が大幅な円高となった場合には、当社グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(3)舶用事業への依存について

当社グループの連結売上高に対する舶用事業の売上高比率は当連結会計年度において80.2%と、依存度の高い状況が続いております。対象となる漁業市場は資源減少に伴い世界的に漁獲高・漁船数の管理が強化されており、商船市場はこれまで大きな景気変動を繰り返しております。またプレジャー市場は欧米の景気及び個人消費動向に影響を受けます。漁船市場における管理漁業化の一層の進展や商船需給の悪化、欧米諸国の景気の悪化などに伴い、舶用電子機器の需要が縮小する可能性があり、当社グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

 

(4)知的財産権について

当社グループにとって、事業の優位性を確保するため、開発する製品や技術について知的財産権による保護に努めておりますが、当社グループが保有する知的財産権に対し異議申立がなされたり、無効請求がなされる可能性があります。また、知的財産権により保護されている第三者の技術を利用したい場合に、そのライセンスを受けられない可能性や、不利な条件でのライセンスしか受けられない可能性があります。加えて、当社グループが知的財産権に関し訴訟を提起されたり、当社グループが自らの知的財産権を保全するために訴訟を提起しなければならない可能性があります。このような訴訟には、多額の費用と経営資源が費やされる可能性があり、また、当社グループが第三者の知的財産権を侵害しているとの申立が認められた場合には、当社グループが特定の技術を全く利用できない可能性や多額の損害賠償を負う可能性があり、結果として当社グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(5)価格競争について

当社グループの市場における価格競争は、舶用電子機器、産業用電子機器とも大変厳しくなっており、今後もこの傾向は継続するものと予想されます。当社グループは、製造コストの削減に努めるとともに、高付加価値商品の拡販などにより、かかる価格低下傾向に対処しております。しかしながら、新たな競合先の台頭、競合他社の低価格商品の投入等により、さらに価格競争が激化し、当社グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(6)人材の確保について

当社グループの将来の成長・発展は、科学・技術、マネジメント分野などでの優秀な人材の確保に大きく依存しております。当社グループは、事業の拡大やグローバル推進を図るため、積極的な採用活動を行っておりますが、有能な人材の需要は供給を上回っているため、人材確保における競争は高まっております。こうした状況下、在籍している従業員の流出防止や新たな人材の獲得ができない場合は、当社グループの事業計画の遂行、業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(7)災害について

当社グループの本社・研究開発拠点・主要工場は兵庫県南部に集中しており、1995年の阪神淡路大震災に際しては業務遂行に大きな影響を受けました。この経験を基に地震対策の見直しを実施しておりますが、もし今後想定される南海大地震などの広域大地震が発生した場合は大きな影響を受ける恐れがあります。また、火災、洪水等の地震以外の災害やテロ行為、コンピュータウィルスによる攻撃が起こった場合、当社グループの拠点の設備が大きな被害を被り、その一部の操業が中断し、生産及び出荷が遅延する可能性があります。また、損害を被った設備の修復のために多額の費用が発生する可能性があります。結果として、当社グループの事業計画の遂行、業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

5 【経営上の重要な契約等】

特記すべき事項はありません

 

 

6 【研究開発活動】

当社グループは、多年にわたる研究により培った、超音波、電磁波を中心としたセンサー技術の一層の深耕、拡大をはかるとともに、それをより幅広く展開活用するため、長期的視野にたって、無線通信技術、情報処理技術、画像処理技術、メカトロニクス技術などの研究開発を進めております。これらの研究開発は当社の技術研究所及び各事業部門の開発部署で行っております。

当連結会計年度における研究開発費の総額は44億7千万円であり、売上高に対する比率は5.7%であります。

 

セグメント別の主な研究開発活動を示すと次のとおりであります。

 

(1)舶用事業

 

①商船市場向け機器

最新のIMO(国際海事機関)性能基準及びにIEC(国際電気標準会議)の試験規格に合致した国際航行船舶向けの航海用レーダー「型式:FAR-2xx8」シリーズを開発しました。本商品は、これまで好評を博してきた「型式:FAR-2xx7」シリーズの後継機種として各ユニットの交換互換性を確保しているため、新造船のみならず既存船の機器換装にも適しております。一回のボタン操作で自動的に海面反射などの不要なエコーを取り除いて海況に応じた適切な映像表示を行う自動クラッタ除去機能など、カテゴリ1/カテゴリ2に該当する船舶が安全に航海するための最新の支援機能も具備しているほか、当社製のECDIS(電子海図情報表示システム)と共通ユーザーインターフェースを採用することで操作性の向上を図りました。
 また、最先端の技術を活用して安全安心かつ効率的な航海の実現に貢献する当社独自の操船支援ソリューションの開発にも取り組んでおります。4K画質の高精細な大型スクリーン上に電子海図を表示した上で、タッチスクリーン操作で航海計画を作成するプランニングターミナル(航海計画作成支援システム)や、船上に設置したカメラの撮影映像に他船の航海情報などをAR(Augmented Reality)技術で重畳表示して、乗組員の操船や見張り業務を視覚的に支援するARナビゲーションシステムなどの早期実用化を目指しております。

 

②漁業市場向け機器

中・小型漁船や大型プレジャーボート向けにサーチライトソナーの新商品「型式:CH-500」と「型式:CH-600」を開発しました。自船の周囲360度の海中情報を船底に取り付けたセンサー(超音波送受波器)を旋回させて探知する本商品は、従来商品に比べてセンサーの旋回速度を高めて探知効率を向上させたほか、波浪による動揺や船舶固有の傾斜を瞬時に検出してセンサーの向きを補正する機能を有しております。幅広いユーザーの使用目的を想定して様々な周波数帯域を選択できる商品ラインナップとしましたが、上位機種の「型式:CH-600」では2種類の周波数帯域を同時に使用できるため、低周波と高周波の反応差異による魚種の推測にも活用できます。
 中・小型漁船や官公庁船向けでは、ラウドヘイラー(拡声装置)の新商品「型式:LH-5000」を開発しました。本商品は、ブリッジ(船橋)からホーンスピーカーを通して船上のクルーや近隣の船舶に直接音声を伝えたり、船内6ヶ所と内線通話するなど船上・船内で円滑なコミュニケーションをとることができます。また、霧笛を鳴らしたり、火災や盗難を検知し警報を発することができ、ワークボート、漁船、プレジャーボートを問わずさまざまなシーンでの活躍が期待されます。

 

③小型船・プレジャーボート市場向け機器

小型プレジャーボート向けにオートパイロット(自動操舵装置)の新商品「型式:NAVpilot-300」を開発しました。本商品とBluetooth接続するジャイロセンサー内蔵のワイヤレスリモートコントローラ「型式:GC-001」を使用すると、リモコンを船首方向に向けてからボタンを押して、進みたい方向にリモコンを向けてボタンを離すだけの直観的な操作で針路設定を変更することができます。

 

④その他

新型の小型Xバンドドップラ気象レーダー「型式:WR110」を開発しました。当社は、2013年から防災・監視ソリューション事業として気象観測システム分野に新規参入し、業界最小・最軽量級かつ高性能な二重偏波ドップラ気象レーダー「型式:WR-2100」は国内外で約50台以上運用されております。今回開発した「型式:WR110」は、従来機種と同様に消費電力の低減および交換部品の頻度を下げ、ランニングコストの削減を実現する固体化(半導体)素子を採用しつつ、より導入コストを抑えた単一偏波ドップラ気象レーダーです。設置性や可搬性をさらに高めることで、日本国内はもとより、海外で気象レーダーが設置されていない都市部・山間部・島嶼部などでの降雨観測や、地方自治体・民間企業での防災・交通管制支援・雨水管理などの用途における降雨観測に活用していただくことを想定しております。

 

当セグメントに係る研究開発費は30億9千5百万円であります。

 

(2)産業用事業

 

①ITS機器分野

当社のETC2.0車載器は、カーメーカー純正のナビゲーションシステムにも採用実績のある自社製のマルチGNSS受信チップを内蔵した高性能かつ廉価な商品ラインナップが特徴です。当連結会計年度には、カーナビゲーションシステムの専業メーカー向けのOEM機器として一般及び業務用のカーナビナビゲーションシステムと連動する車載器2機種などを開発しました。

 

②GNSS機器分野

GNSS技術の応用分野では、商用車テレマティクスや車載IoTで正確な自社位置検出を必要とされるユーザー向けのユニット端末として、スマートGPS「型式:PT-G1」を開発しました。本商品は、業務用のタブレット端末等に接続して位置測位精度を向上させることによって、近年都市部で利用が高まっているタクシーの配車システムの信頼性を向上させたり、バスなどの業務用車両の配車効率改善などに貢献するアプリケーションとしての活用を想定しております。

 

 当セグメントに係る研究開発費は3億4百万円であります。

 

 上記以外に、事業セグメントに帰属しない本社管理部門の研究開発費として10億7千万円を支出しております。

 

7 【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 財政状態の分析

① 資産

 流動資産は前連結会計年度末と比較して14億6千1百万円増加し、577億1千4百万円となりました。これは主に現金及び預金並びに仕掛品が増加したことによるものであります。

 固定資産は前連結会計年度末と比較して4億1千1百万円減少し、190億5千8百万円となりました。これは主にその他有形固定資産が減少したことによるものであります。

 この結果、当連結会計年度末の資産合計は前連結会計年度末と比較して10億4千9百万円増加して、767億7千3百万円となりました。

 

② 負債

 流動負債は前連結会計年度末と比較して27億2千9百万円減少し、231億5千7百万円となりました。これは主に短期借入金が減少したことによるものであります。

 固定負債は前連結会計年度末と比較して15億4千1百万円増加し、150億5千6百万円となりました。これは主に長期借入金が増加したことによるものであります。

 この結果、当連結会計年度末の負債合計は前連結会計年度末と比較して11億8千8百万円減少して、382億1千4百万円となりました。

 

③ 純資産

 純資産は前連結会計年度末と比較して22億3千8百万円増加し、385億5千9百万円となりました。これは主に利益剰余金が増加したこと及び為替換算調整勘定(借方)が減少したことによるものであります。

 この結果、当連結会計年度の自己資本比率は前連結会計年度の47.5%から2.2ポイント上昇して、49.8%となりました。

 

 (2) 経営成績の分析

① 売上高

当社グループの主力事業である舶用事業の分野では、商船市場向けの売上がアジア以外の地域で増加した他、漁業市場向けの売上も国内やアジアを中心に増加しました。一方、産業用事業の分野では、ETC車載器の売上が減少した他、生化学自動分析装置の売上高も大型機が大幅に落ち込んだ影響で減少しました。

この結果、当連結会計年度の売上高は前連結会計年度と比較して3億7千5百万円増加し、790億5千万円となりました。

 

② 売上原価、販売費及び一般管理費

売上原価は売上高が増加したものの、粗利率の上昇などにより、前連結会計年度と比較して13億5千5百万円減少し、508億1千6百万円となりました。販売費及び一般管理費は、研究開発費並びに給料及び賃金が増加したことにより前連結会計年度と比較して12億7千2百万円増加し、262億4千1百万円となりました。

 

③ 営業外収益及び営業外費用

営業外収益は受取配当金が増加したことなどにより前連結会計年度と比較して9千1百万円増加し、5億7千1百万円となりました。営業外費用は為替差損が増加したことなどにより前連結会計年度と比較して1億5千万円増加し、7億6百万円となりました。

 

④ 税金等調整前当期純損益

税金等調整前当期純損益は、経常利益及び投資有価証券売却益が増加したことなどにより、前連結会計年度と比較して5億3千3百万円増加し、20億1百万円の利益となりました。

 

⑤ 親会社株主に帰属する当期純損益

親会社株主に帰属する当期純損益は12億3千6百万円の利益となりました。

 

(3) キャッシュ・フローの状況の分析

キャッシュ・フローの状況の分析につきましては、「1.業績等の概要 (2)キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。