(1)経営方針
当社グループの経営陣は、現在の事業環境及び入手可能な情報に基づき最善の経営方針を立案するよう努めております。
当社グループは、急速な進展を見せている情報化社会において、各種アンテナ・関連機器及びCATV・情報通信システム工事等の幅広い事業分野で、独自技術による良質の製品・サービスを提供し、社会的な評価を得て事業の発展を遂げ、継続的に企業価値を高めていくことを基本方針としております。
(2)経営戦略等
当社グループは、アンテナ、映像通信用電子機器、電気通信工事をコア事業と据え、従来の製品・サービスの提供にとどまらず①周波数再編や新規割当てに伴うあらゆるニーズ②映像と無線、放送と通信の融合による市場の変化③IoT(モノのインターネット)社会における新たな電波利用ニーズの拡大をビジネスチャンスと捉え、積極的な製品開発、製品・サービス供給に努め、顧客の評価・信頼を得て、業容の拡大を図ってまいります。
(3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループでは、経営の目標とする指標として、以下の指標を特に重視しております。
成長性の指標: 売上高、営業利益
収益性の指標: 売上高営業利益率
資本効率の指標: ROA、ROE
(4)経営環境
当社グループが事業展開している放送と通信の分野は、デジタル化、IP化、光やワイヤレス化等の情報の高度化や放送と通信の融合等今後も成長が期待できる分野でありますが、企業間競争はさらに厳しさを増すことが予想されます。当社グループの今後の発展のためには、市場の変化に対応できる技術力、新製品の開発力が重要となっております。
(5)事業上及び財務上の対処すべき課題
今後の見通しにつきましては、国内景気は緩やかながらも回復基調にあり、雇用・所得環境の持ち直しがみられ、また東京オリンピック・パラリンピックに向けたインフラ投資が継続する等、一定の経済効果が期待されます。
しかしながら、貿易摩擦等の通商問題や地政学的リスクへの懸念は引き続き残存し、依然として厳しい状況が続くものと予想されます。
当社グループを取巻く環境は、放送関連機器につきましては、当連結会計年度の下半期から新設住宅着工戸数が若干ながら前年同月を上回る傾向にあり、復調の兆しを呈しております。また、「新4K8K衛星放送」の開始により、テレビの出荷台数も回復基調にあり、4Kテレビやハイブリッドキャスト対応テレビは前連結会計年度に引き続き堅調であります。BS/CSアンテナの出荷台数も好転しております。ただし、企業間競争はいよいよ熾烈なものとなっており、なお予断を許さない状況が続いております。
通信用アンテナにつきましては、総務省の周波数再編アクションプランに伴う官公庁向け、事業者向けのアンテナや、IoT関連製品としての通信モジュール用アンテナには、今後も期待できるものとみております。
なお、「第5世代移動通信」に関しては、主要顧客とも協議を重ねながら市場の動向を的確に把握するよう努めており、また研究開発のため設備投資等を計画的に行っておりますが、当社グループが販売する製品カテゴリや収益に貢献する時期等につきましては未定であります。
工事事業においては、新築ビル内共聴工事、ビル内共聴改修工事や、テレビ受信障害対策工事、電気工事等が中心となると予想しております。
このような状況の中で、当社グループといたしましては、全社的な高効率化、集約化と経営資源の戦略的再配分を引き続き実施し、業容の回復に向けて邁進いたします。
また、今後も、環境に左右されない強固な経営基盤作りを行い、収益性に重点をおいた企業活動を推進して、販売・生産・開発の体制を強化するとともに、事業環境の変化を新たなる商機と捉え、マーケットリーダーを目指すべく、中期経営計画(第6次)に取り組んでまいります。
中期経営計画の「基本戦略」は以下のとおりであります。
① 経営資源の戦略的再配分
② 原価低減・生産効率・品質管理の徹底
③ マーケットニーズを的確に捉えた生販一体の開発体制
④ 海外マーケットへの取組強化
⑤ 収益管理・リスク管理の強化
⑥ 誠実かつ公正で透明性の高い企業風土
⑦ 時代・環境の変化に対応する組織・人材集団作り
なお、上記記載の将来に関する事項につきましては、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
当社グループの経営成績、株価及び財務状況に影響を及ぼす可能性のあるリスクは以下のようなものがあります。
当社グループは、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める所存であります。なお、下記事項には、将来に関するものが含まれますが、当該事項は当連結会計年度末現在において判断したものであり、また、事業等のリスクはこれらに限られるものではありません。
(1)市場環境の変化
当社グループが事業展開している放送及び通信の分野では、経済、市場環境の変化、技術革新等の外的な要因により、グループの経営成績に大きな変動をもたらす可能性があります。
(2)製品の価格変動
当社グループは、事業を展開する市場において激しい競争に晒されており、価格が低下する傾向にあります。新製品の投入やコスト削減等により利益率の確保に努めておりますが、競争の更なる激化や長期化が業績に影響を及ぼす可能性があります。
また、原材料市況の悪化により原材料、部品等の価格上昇が発生した場合においても、コスト削減等で吸収しきれず、利益率の確保に影響を及ぼす可能性があります。
(3)為替変動
当社グループは、グローバルに事業展開しているために、為替レートの変動が当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。
(4)製品の欠陥
当社グループでは、日本及び海外で、世界に認められる品質管理基準の下、製造を行っておりますが、将来にわたりすべての製品について欠陥が無くリコールが発生しないという保証はありません。大規模なリコールや製造物責任賠償につながるような製品の欠陥は、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
(5)知的財産権の保護の成否に関するリスク
当社が知的財産権を適切に保護できない場合、他の第三者が当社の技術等を使用して、当社グループの市場における競争力を弱める可能性があります。
(6)災害リスク
当社グループが自然災害(地震、台風)等大規模災害の発生により、人的・物的被害や物流機能の麻痺、インフラ機能断絶等が生じ生産拠点の操業停止等重大な影響を及ぼす可能性があります。
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度の末日現在において判断したものであります。
なお、「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」(企業会計基準第28号 平成30年2月16日)を当連結会計年度の期首から適用しており、財政状態については遡及処理後の前連結会計年度末の数値で比較を行っております。
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、各種政策の効果もあり、雇用・所得環境の改善が続き、個人消費の持ち直しが見られる等、緩やかな回復傾向が続きましたが、企業収益の改善においては一部に足踏みが見られ、米中間の通商問題や英国のEU離脱問題といった景気の下振れリスクも懸念される等、先行き不透明な状況で推移しました。
当業界において、テレビ関連機器販売の市場に関しましては、4Kテレビや有機ELテレビ等の高付加価値製品の普及が一層進み、BS/CSアンテナの出荷台数も前連結会計年度比で増加傾向にある等、回復基調が続いております。新設住宅着工戸数につきましても、堅調に推移しております。
通信関連機器につきましても、官需向け、民需向けともに堅調に推移しております。
このような状況の中、当社グループは、環境に左右されない経営基盤作りに取り組み、収益性に重点をおいた企業活動の推進や、新製品の開発、コストダウンへの継続的取組、業務の効率化による経費の適正な運営等に努めてまいりました。
この結果、テレビ関連機器販売や関連工事において、市況が回復基調にあることや、通信関連機器の販売において、通信事業者向け機器販売が堅調であり、通信モジュール用アンテナも伸長したこと等により、当連結会計年度の売上高は16,692百万円(前連結会計年度比16.3%増)となりました。
利益面につきましては、営業利益は1,135百万円(同685.3%増)、経常利益は1,054百万円(同578.9%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は1,090百万円(同466.9%増)となりました。
セグメントの業績は次のとおりであります。
送受信用製品製造事業
当事業部門において、放送関連機器の売上高につきましては、家庭用機器の販売が堅調に推移し、また事業者向けの機器販売も好調であったこと等から、前連結会計年度比増となりました。
通信用アンテナの売上高につきましても、通信事業者向け基地局アンテナの需要が伸長した他、通信モジュール用アンテナが好調に推移し、官需向けデジタル無線用アンテナも堅調であったため、前連結会計年度比増となりました。
この結果、当連結会計年度の売上高は13,702百万円(前連結会計年度比18.4%増)、営業利益は1,561百万円(同145.2%増)となりました。
工事事業
当事業部門におきましては、アンテナ対策工事が前連結会計年度比で減少しましたが、「新4K8K衛星放送」の開始に伴い、ビル内共聴改修工事が増加したこと等から、売上高は2,989百万円(前連結会計年度比7.4%増)、営業利益は409百万円(同29.0%増)となりました。
財政状態につきましては、まず、当連結会計年度末の流動資産は、18,898百万円(前連結会計年度末比1.1%減)となりました。これは、商品及び製品の増加や、現金及び預金の減少等によるものであります。
固定資産は、5,109百万円(同2.7%増)となりました。これは、工具、器具及び備品の増加等によるものであります。
当連結会計年度末の流動負債は、3,708百万円(前連結会計年度末比14.9%増)となりました。これは、支払手形及び買掛金の増加や、工事未払金の減少等によるものであります。
固定負債は、906百万円(同9.0%減)となりました。これは、退職給付に係る負債の減少等によるものであります。
当連結会計年度末の純資産の合計は、19,392百万円(前連結会計年度末比2.4%減)となりました。
以上の結果、自己資本比率は80.8%となりました。
②キャッシュ・フロー
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は11,003百万円となり、前連結会計年度末に比べ518百万円減少いたしました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果増加した資金は、1,177百万円(前連結会計年度は828百万円の減少)となりました。
これは主に、税金等調整前当期純利益が1,091百万円となったことや、仕入債務の増加、減価償却費の計上による増加と、たな卸資産の増加による減少によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果減少した資金は、172百万円(前連結会計年度は258百万円の減少)となりました。
これは主に、有価証券の売却・償還による収入による増加と、有価証券の取得や有形及び無形固定資産の取得による支出による減少によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果減少した資金は、1,516百万円(前連結会計年度は258百万円の減少)となりました。
これは主に、自己株式の取得や配当金の支払による減少によるものであります。
③生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 平成30年4月1日 至 平成31年3月31日) |
前年同期比(%) |
|
送受信用製品製造事業(百万円) |
13,098 |
156.5 |
|
工事事業(百万円) |
2,989 |
107.4 |
|
合計(百万円) |
16,087 |
144.2 |
(注)1.金額は販売価格によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
b.受注実績
当連結会計年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
受注高(百万円) |
前年同期比(%) |
受注残高(百万円) |
前年同期比(%) |
|
送受信用製品製造事業 |
5,048 |
85.9 |
126 |
11.1 |
|
工事事業 |
3,045 |
112.8 |
396 |
116.6 |
|
合計 |
8,093 |
94.4 |
522 |
35.3 |
(注)1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2.当連結会計年度において、送受信用製品製造事業における受注残高が著しく減少しております。
これは、Wireless City Planning株式会社の受注件数が減少したこと等によるものであります。
c.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 平成30年4月1日 至 平成31年3月31日) |
前年同期比(%) |
|
送受信用製品製造事業(百万円) |
13,702 |
118.4 |
|
工事事業(百万円) |
2,989 |
107.4 |
|
合計(百万円) |
16,692 |
116.3 |
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
|
相手先 |
前連結会計年度 (自 平成29年4月1日 至 平成30年3月31日) |
当連結会計年度 (自 平成30年4月1日 至 平成31年3月31日) |
||
|
金額(百万円) |
割合(%) |
金額(百万円) |
割合(%) |
|
|
Wireless City Planning株式会社 |
1,443 |
10.1 |
1,291 |
7.7 |
3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当っては、決算日における財政状態、経営成績に影響を与えるような見積り・予測を必要としております。当社は、過去の実績値や状況を踏まえ合理的と判断される前提に基づき、継続的に見積り・予測を実施しております。
a.繰延税金資産
繰延税金資産は、今後の課税所得の予測等を踏まえ計上しております。
b.貸倒引当金
当社グループは、顧客の支払不能時に発生する損失の見積額について、貸倒引当金を計上しております。
c.投資の減損
当社グループは、長期的な取引関係の維持のために、特定の顧客及び金融機関に対する有価証券を保有しておりますが、これら株式には価格変動性が高い公開会社の株式と、株価の確定が困難な非公開会社の株式を含んでおります。当社グループは、投資価値が下落し回復可能性がないと判断した場合、これら有価証券の減損を実施しております。公開会社の株式は、期末日の株価が取得額の50%以上下落した場合又は6四半期間続けて30%以上下落しかつ回復可能性がないと判断された場合、また非公開会社の株式は、原則として当該会社の純資産額が取得額の50%以上下落した場合に、それぞれ回復可能性がないと判断し減損処理を行うこととしております。
d.退職給付債務
従業員に対する退職給付債務は、保険数理計算に基づき決定しております。退職給付債務計算は、その前提として使用している割引率、報酬水準の増加率や従業員の平均残存勤務期間に影響されます。当社グループは、割引率を主として日本国債の金利により決定している他、報酬水準の増加率及び従業員の平均残存勤務期間については、これまでの実績値に基づき決定しております。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.当連結会計年度の経営成績等
当社グループの当連結会計年度の経営成績等は、売上高につきましては、16,692百万円(前連結会計年度比16.3%増)となりました。これは主に、送受信用製品製造事業では、テレビ用アンテナや関連機器の市況が回復基調にあること、通信事業者向けアンテナが伸長したこと、また、工事事業では、ビル内共聴改修工事が増加したことによるものであります。
海外売上高は571百万円(同39.9%増)で、連結売上高に占める海外売上高の割合は3.4%と前連結会計年度より増加しております。これは主に、海外子会社の売上が前連結会計年度で増加したためであります。
販売費及び一般管理費は4,478百万円(前連結会計年度比4.4%増)となりました。これは主に、設備投資に伴う減価償却費の増加によるものであります。
この結果、営業利益は、1,135百万円(前連結会計年度比685.3%増)となりました。
当連結会計年度の営業外損益は、80百万円の損失となりました。これは主に、受取配当金が13百万円と前連結会計年度比で減少したことと、有価証券評価損が27百万円と前連結会計年度比で増加したことによるものであります。
この結果、経常利益は1,054百万円(前連結会計年度比578.9%増)となりました。
当連結会計年度の特別損益は、36百万円の利益となりました。これは主に、投資有価証券売却益63百万円、固定資産処分損24百万円によるものであります。
経常利益の1,054百万円に特別損益の利益36百万円を加算し、当連結会計年度の税金等調整前当期純利益は1,091百万円となりました。
当連結会計年度においては、繰延税金資産の回収の可能性を慎重に検討した結果、繰延税金資産の追加計上を行いました。
そのため、税金費用(法人税、住民税及び事業税、法人税等調整額)は1百万円になりました。
これにより、親会社株主に帰属する当期純利益は1,090百万円(前連結会計年度比466.9%増)となりました。
この結果、1株当たり当期純利益は、93円86銭となりました。
b.経営成績に重要な影響を与える要因
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第一部 企業情報 第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
c.資本の財源及び資金の流動性
当社グループの資本の財源及び資金の流動性につきましては、まず、当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ518百万円減少し、11,003百万円となりました。
重要な資本的支出の予定につきましては、「第3 設備の状況 3 設備の新設、除却等の計画」に記載のとおりであります。
資金の源泉につきましては、主に、当連結会計年度末の現金及び現金同等物と営業活動により得られる資金であります。
また、資金の効率的調達を行うため、金融機関との間でコミットメントライン1,500百万円の契約を締結しております。これに対する当連結会計年度末の借入実行残高はありません。
d.経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループの経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等につきましては、下記のとおりの推移であります。
|
|
|
第62期 |
第63期 |
第64期 |
第65期 |
第66期 |
|
売上高 |
(百万円) |
16,771 |
16,378 |
14,051 |
14,356 |
16,692 |
|
営業利益又は営業損失(△) |
(百万円) |
387 |
233 |
△292 |
144 |
1,135 |
|
売上高営業利益率 |
(%) |
2.3 |
1.4 |
- |
1.0 |
6.8 |
|
ROA(純利益/総資本) |
(%) |
1.2 |
0.5 |
- |
0.8 |
4.5 |
|
ROE(純利益/自己資本) |
(%) |
1.4 |
0.5 |
- |
1.0 |
5.6 |
当社グループを取り巻く事業環境といたしましては、平成24年3月に地上デジタルテレビ放送への移行が完了した後、厳しい状況が継続し、売上高は漸減傾向にありました。しかしながら、「新4K8K衛星放送」の開始に伴い関連機器・工事の需要が喚起されたこと等により、当連結会計年度の売上高は前連結会計年度に比べ増加いたしました。
また、営業利益につきましても、売上高の減少とともに減少傾向となっておりましたところ、売上高の回復や継続したコストダウン等が寄与し、前連結会計年度に比べて伸長いたしました。
これに伴い、売上高営業利益率につきましても改善がみられたものの、依然としてシェア獲得競争・価格競争の激化があり、決して楽観視できる情勢ではないものと考えられます。
なお、ROA・ROEにつきましても、当連結会計年度において改善しております。
e.セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
セグメントごとの経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要」に記載のとおりであります。
なお、財政状態につきましては、当社グループでは、セグメントごとではなく、当社グループ一体としての資金管理を行っております。
該当事項はありません。
この地球上に留まらず宇宙空間をも含ませた広義の”空間”に於いて、情報を最も速く、果てしない距離を隔てた彼方へ伝達することができる魅惑の媒体「電波」の歴史は、およそ180年以上の歳月を経て人々に使用されてきました。
空間を伝わる電波に新旧の相違は有りませんが、智慧と工夫を凝らしながら、より豊かな情報を、より遠く、より数多の誰かに、確実に伝えることに鋭意を注いだ成果として、電波の遣われ方は進化し続けています。
『放送と通信の融合』
高周波:Radio Frequencyという共通の手段により世界的に発展を遂げてきたこの広く深い、そして長い歴史の分野に於いて、ようやく放送と通信という我々人類が設けた垣根(境界)を取り外す時代が到来しました。もちろん使用される共通の手段は「電波」です。
時代と共に急速な発展をみせてきた電波利用の市場は、放送分野では4K8K放送技術、通信分野では第五世代新移動通信システムと、相互に進化してきた現代に於いて、電波の恩恵を授かる機会と豊かさはこれからも無限の拡がりを見せていきます。
弊社グループは目に見えない電波をコントロールすることを「業:なりわい」とした歴史を持つプロフェッショナルチームです。
現在は多様な無線通信の活用シーン、高速・大容量のコンテンツを意識せずに利用する一方で、モノとモノを繋ぐIoT化により、その使途はより一層細分化され、もはや我々の生活どころか電波を身体に纏っているかの如く生活スタイルに浸透しています。
そのスタイルをコーディネートさせて戴く、弊社はその一心で日々の開発からサービスに至るまで全力を挙げて取り組んでいます。
当連結会計年度におきましては、IoT・M2Mを基底とした生活介在を念頭に置き、プロ向け通信分野の新たな胎動として、かつての通信モジュール分野に風穴をあける如く、異種産業分野への深耕としてコンテナ、自販機専用ごみ箱管理システム、延いてはドローン搭載用アンテナなどのユーザシーンに分類思考を持たない意識で製品開発を進めてまいります。
当年度における開発の実例といたしましては、全国で初めて国土交通省 北陸地方整備局管内の四河川に回線集約型の危機管理型水位計を納入、運用開始しました。回線集約型は当社がこれまで培った無線技術を駆使し、親機が子機のデータを集約することでクラウドへ水位データ送信を行う、信頼性の高いシステムとなっております。
インフラ関連では「FMラジオ放送用ギャップフィラーシステム」が技術基準適合試験に合格し、日本第一号となる技術基準適合証明を取得いたしました。
インターネットサービスインフラの強化としてのCATV局様向けのフィールド伝送設備、局内設備の提供に注力、また放送電波を活用した当社独自の時刻配信システムの開発も行ってまいりました。
映像伝送機器関連では来る2020に向け、ホテルなどアメニティ独自チャンネルサービス用に新たなテレビ変調器を開発いたしました。
生活密着型をコンセプトとした、インビジブル(不可視)、或いはシームレス(同一面)でありながらも電波をコントロールするという一つのオブジェクト指向での開発に余念無く注力していきます。
また次世代通信の観点では、かつての固定型指向特性が主流であった配列素子型アンテナに於いても、電波の方向(ビーム)をダイナミックに電気的に制御するアクティブ系アンテナの開発に勤しみ、周波数割り当てがめざましいミリ波帯域に於いて28[GHz]帯のアンテナ・機器開発とその使途についてユースケースを予見、認識しながら進化させてまいります。
一方で公共・官公庁関係、電力系、次世代自営無線に関わる製品開発では、弊社の中核技術の延伸による市場貢献として位置付けており、私どもの歴史が育んだ信頼性を矜持として抱き、高機能型製品の進化にも弛緩無く取り組みます。
昨今頻繁に発生する天災、災害などの有事にも遺憾なくその機能を果たすことができる強固な品質第一の製品供給に努力していきます。
その意味でも以後のディジタルディバイドを殲滅する目的で、全ての人々が公平に電波の恩恵を授かることを前提として「繋ぐ・継ぐ・結ぶ」をキーワードとする技術力と技量の高みを日々目指しながら、社会貢献に向け注力してまいります。
当社は電波を活用する事業の中で、これらメディアやインフラの変遷と発展に伴走していく今後の在り方として、今までより広い範囲の産業分野とそこから産み出される複合製品、かつては気付きのなかった製品使途の中で更に利便性を追究した「こと繋ぎ」の製品など、電波の生活への浸透性を考究してまいります。
市場のお考えになることを徹底的に感じとりながら、かつて、そして現在進行形である今から未来にかけて、私ども日本アンテナ株式会社は電波と共に更にさらに進化しながら市場に貢献してまいります。
現在の研究開発は、送受信用製品製造事業の技術部(テクニカルセンターを含む)を中心に推進されており、当連結会計年度末における既存製品の改良を含む研究開発の人員は84名、研究開発に係る費用の総額は
なお、工事事業の研究開発費につきましては、送受信用製品製造事業で開発、製品化したものを投入するため、実際の研究開発費はありません。