(1)業績
当連結会計年度におけるわが国の経済は、政府の経済政策の効果を背景に、企業収益の回復や雇用情勢の改善に伴い個人消費が持ち直すなど緩やかな景気回復基調にあるものの、世界経済の減速懸念や円高の進行による企業業績への影響など、景気の先行きは不透明な状況となりました。
当社グループを取り巻く環境につきましては、国内市場におきまして、インターホン設備等の更新需要は緩やかながら増加傾向となりました。海外市場におきましては、米国では業務市場を中心に引き続きセキュリティニーズが高く、好調に推移いたしました。
このような状況の中で、当社グループはお客様のニーズに応えるべく、引き続き新製品の開発と積極的な営業活動を展開して業績の向上に努めてまいりました。
当連結会計年度の経営成績は、売上高426億7千万円(前連結会計年度比2.7%増)、営業利益30億4千5百万円(同2.5%増)、経常利益34億2千9百万円(同13.8%増)、親会社株主に帰属する当期純利益32億9千9百万円(同67.1%増)となりました。
なお、当連結会計年度より、「企業結合に関する会計基準」(企業会計基準第21号 平成25年9月13日)等を適用し、「当期純利益」を「親会社株主に帰属する当期純利益」としております。
セグメントの業績は、次のとおりであります。
なお、当連結会計年度より、報告セグメントの名称を従来の「米国」から「北米」に変更しております。当該変更は名称変更のみであり、セグメント情報に与える影響はありません。
《日本セグメント》
国内の住宅市場につきましては、戸建及び集合住宅におきまして当社の納入時期にあたる住宅着工戸数が前期を若干下回る状況であったことと、他社との競争に厳しさが増したことにより販売は減少いたしました。
集合住宅につきましては、既設物件のリニューアルにおきまして継続的な提案活動を行ってきたことにより受注が順調に推移するとともに、小規模マンションやアパート市場のニーズに対応したシステムの販売が好調に推移いたしました。この結果、集合リニューアル売上が新築の戸建及び集合住宅の減少分をカバーし、住宅市場全体の売上は増加いたしました。
ケア市場につきましては、新築におきまして看護師の方々のニーズを具現化し操作性や拡張性等を兼ね備えた新型ナースコールシステム「Vi-nurse(ビーナース)」を、基幹病院を中心に積極的な営業活動を行ってまいりました。また、高齢者施設につきましては物件の追跡受注活動を行ってまいりましたが、病院及び高齢者施設共に着工件数の減少等により販売は減少いたしました。一方、リニューアルにおきましては新型ナースコールシステム「Vi-nurse」を中心としたリニューアル提案活動を病院や高齢者施設に対して積極的に行ってきたことにより、その機能性等を高く評価いただき、販売は増加いたしました。しかしながら、ケア市場全体といたしましては、新築での減少幅が大きく、売上は減少いたしました。
これらの結果、売上高は384億6千5百万円(前連結会計年度比1.3%増)、営業利益は22億3千2百万円(同7.6%減)となりました。
《北米セグメント》
アメリカの販売子会社であるアイホンコーポレーションにつきましては、学校でのセキュリティニーズが高い水準で継続するとともに、業務市場での積極的なリニューアル提案活動が功を奏し、それらの市場でのIPネットワーク対応インターホンシステムを中心とした販売が増加いたしました。また、集合住宅向けシステムにつきましても、マサチューセッツ州のインターホン設備等に関する規制に伴いセキュリティニーズが高まったことなどにより、東海岸地区での販売が好調に推移いたしました。
これらの結果、現地通貨ベースにおける売上高は増加いたしました。また、円換算した売上高は66億1千1百万円(前連結会計年度比14.8%増)、営業利益は1億2千7百万円(同18.4%減)となりました。
《欧州セグメント》
フランスの販売子会社であるアイホンS.A.S.につきましては、低調な推移が続く欧州経済の中、発売以来高い評価を得ている戸建住宅向けテレビドアホンの販売が、積極的な営業活動により昨年から引き続き好調に推移するとともに、学校・幼稚園等への積極的な指名化活動により業務市場向けにおきましても販売が増加いたしました。また、集合住宅向けシステムにつきましては、主要販売国であるフランスの集合住宅の着工戸数が前年に比べプラスに転じるとともに、業務市場への納入もあり販売は増加いたしました。
イギリスの販売子会社であるアイホンUKにつきましては、集合住宅市場及び業務市場向けの販売が好調に推移いたしました。
これらの結果、現地通貨ベースにおける売上高は増加いたしました。また、円換算した売上高は36億4千万円(前連結会計年度比7.0%増)、営業利益は8千3百万円(同20.3%減)となりました。
《タイセグメント》
生産子会社であるアイホンコミュニケーションズ(タイランド)は、当社グループ向けに製品等を生産・出荷しております。当連結会計年度におきましては、売上高は77億5千7百万円(前連結会計年度比3.4%減)、営業利益2億4千6百万円(同48.4%減)となりました。
《ベトナムセグメント》
生産子会社であるアイホンコミュニケーションズ(ベトナム)は、当社グループ向けに製品等を生産・出荷しております。第2の海外生産拠点として平成23年11月から稼動を開始し、生産高が徐々に増加してきたことにより営業利益は黒字に転じました。これらの結果、売上高は20億5千4百万円(前連結会計年度比105.7%増)、営業利益は9千2百万円(前連結会計年度は営業損失7千2百万円)となりました。
《その他》
オーストラリアの販売子会社であるアイホンPTYにつきましては、積極的な物件受注活動により集合住宅向けシステムの大型物件の受注が好調に推移し、販売は増加いたしました。
シンガポールの販売子会社であるアイホンPTE.につきましては、集合住宅向けシステムにおきまして新築物件数の減少やリニューアル物件における他社との競争が激しさを増したことから販売は減少いたしましたが、業務市場向けにテレビドアホンの販売は好調に推移し増加いたしました。
中国の販売子会社である愛峰(上海)貿易有限公司につきましては、業務市場におきましてテレビドアホンの販売は増加いたしましたが、集合住宅市場につきましては他社との競争が激しさを増すとともに、高齢者住宅市場におきましては工期の遅延もあり、販売は減少いたしました。
これらの結果、売上高は10億9千9百万円(前連結会計年度比45.3%増)、営業損失は5百万円(前連結会計年度は営業損失1千4百万円)となりました。
(2)キャッシュ・フロー
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は、前連結会計年度末に比べ19億6千4百万円増加し、152億6千9百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は36億7千3百万円(前連結会計年度比104.6%増)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益41億7千万円に加え、減価償却費8億2千4百万円の計上があったものの、法人税等の支払額6億4千4百万円、固定資産売却益7億4千8百万円の計上などがあったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果、使用した資金は7億5百万円(前連結会計年度は15億6百万円の収入)となりました。これは主に、投資有価証券の取得による支出10億5千9百万円、有形固定資産の取得による支出10億6千9百万円があったものの、有価証券の償還による収入9億円などがあったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果、使用した資金は5億2千6百万円(同88.7%減)となりました。これは主に、配当金支払額4億8千9百万円などによるものであります。
(1)生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
生産高(百万円) |
前年同期比(%) |
|
日本 |
38,885 |
102.8 |
|
タイ |
7,814 |
98.6 |
|
ベトナム |
2,079 |
206.7 |
|
合計 |
48,780 |
104.3 |
(注)1 金額は販売価格によっており、セグメント間の内部振替前の数値によっております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)受注実績
当社グループは、主として需要見込による生産方式をとっておりますので記載を省略しております。
(3)販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
販売高(百万円) |
前年同期比(%) |
|
日本 |
31,350 |
99.0 |
|
北米 |
6,589 |
114.8 |
|
欧州 |
3,631 |
106.9 |
|
その他 |
1,099 |
145.3 |
|
合計 |
42,670 |
102.7 |
(注)1 セグメント間の取引については相殺消去しております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(1)事業上の対処すべき課題
当社を取り巻く環境といたしましては、国内市場につきまして住宅着工戸数の大幅な増加は期待できないものと思われます。更に、新築及びリニューアル共に他社との競争がより一層の激しさを増すことが懸念されますが、集合リニューアルにおきましては、今後更新時期を迎える既設物件が増加することから需要の拡大が見込まれます。また、ケア市場につきましても、新築物件の増加は期待できない反面、リニューアル物件におきましては前年度に引き続き設備更新需要が継続するものと思われます。
海外市場につきましては、欧州で続く情勢不安や中国及び新興国における成長スピードの鈍化等が懸念されます。世界全体におきましては、アメリカ経済の不透明感もあり、緩慢な拡大傾向に止まるものと思われます。
このような状況の中、国内の集合住宅市場につきましては、これまで取り組んでまいりました分譲物件を中心としたリニューアル市場の拡大に向けた積極的な受注活動を引き続き進めるとともに、賃貸物件等の小規模マンションへのリニューアル提案活動を強力に推進することにより、更なる売上の拡大を図ってまいります。また、ケア市場におきましては引き続き基幹病院等に対して、付加価値の高い新型ナースコールシステム「Vi-nurse」を中心としたリニューアル提案活動を積極的に行ってまいります。海外市場につきましては、システム商品のより一層の販売拡大を図るため、欧米におきまして自社の営業人員を増強することにより営業体制を強化するとともに、物件受注プロセスの管理体制の強化を図ってまいります。
商品開発におきましては、魅力的な製品を創造するため新商品開発機能の強化を図るとともに、お客様の潜在的なニーズを具現化し競争に勝つため、新商品開発投資をより積極的に行ってまいります。また、生産におきましてはグループ生産体制の強化を図るため、生産性向上への取り組みを進めるとともに、利益体質の強化に向けコストダウンへの取り組みを積極的に行ってまいります。
当社では平成28年度から3カ年に亘る第6次中期経営計画を開始いたしました。中期方針として「競争優位性を生み出す社内基盤を構築し、顧客価値の拡大に繋げ目標を達成する」を掲げ、お客様から求められる価値を未来に亘って提供し続ける企業を目指し、社内基盤の構築を図ってまいります。
(2)株式会社の支配に関する基本方針
① 当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針(以下、「基本方針」といいます。)
当社は、当社の財務及び事業の方針の決定(以下、「方針決定」といいます。)を支配する者の在り方については、原則として、株主の皆様が当社株式を自由な判断に基づいて取引された結果として決定されるものであると考えております。そして、当社は、上場企業として、多様な投資家の皆様に株主となっていただくことにより、様々なご意見が方針決定に反映されることが望ましいと考えております。
もっとも、昨今のわが国の資本市場においては、取締役会等会社経営陣の事前の承認を得ることなく大量に株式を買付けようとする事例が存在することも否定できません。その中には、ステークホルダーの利益を著しく損なう蓋然性の高いものや、関係者に十分な判断の時間や判断の材料を与えないものなど、企業価値及び株主共同の利益にとって望ましくない買付けが行われることも予想される状況にあります。
当社は、このような当社企業価値及び株主共同の利益に照らして望ましくない買付けを行おうとする者に対して、方針決定を支配する者となる機会を与えることは、株主の皆様の様々なご意見を方針決定に反映させようとするにあたって望ましくないものと考えております。
以上をもって、基本方針といたします。
② 基本方針に関する取り組み
(イ) 財産の有効な活用、適切な企業集団の形成その他の基本方針の実現に資する特別な取り組み
当社は、以下のような取り組みが、ひいては当社企業価値及び株主共同の利益を向上させ、多様な投資家の皆様からの当社への投資につながり、結果的に、基本方針の実現に資すると考えており、かかる考えの下でこれら取り組みを実施しております。
・当社は、平成25年4月から3カ年に及ぶ第5次中期経営計画を策定するにあたり、“輝け アイホン ~真の輝きを求めて~”を掲げ、その目指すべき方向として「近年低下している収益性を改善するとともに、高いシェアを誇れる企業集団にし、株主の皆様や社員など全てのステークホルダーにとって、魅力あるブランドカンパニーとする」ことを念頭に中期経営計画の達成に向けた取り組みを推進しております。
・当社は、日本国内においては、電材商社、家電商社、通信工事業者等を直接の販売先としておりますが、さらに直接の販売先ではないハウスメーカー、デベロッパー、設計事務所などに対しても、全国に営業担当者を配置してきめ細かい提案活動を行い、これにより、インターホンの普及及びその市場の拡大に努めております。
・当社が取り扱う通信機器は、お客様の様々なニーズに対応するため、専門性を活かし、標準品だけでも約1,500種類を取り揃え、標準品では対応できないお客様に対してはオーダーメイドによる受注生産品をお届けしております。
・当社は世界約70カ国に製品を輸出しており、特に、重点市場であるアメリカ及びヨーロッパ並びにオセアニアやシンガポール、中国においては、現地の販売子会社を通じて積極的な販売活動を行っております。
・生産現場においては、タイ、ベトナムを含めグループ一体となって、生産性の向上とコストダウンに努めております。
・製品のアフターサービスについても、アフターサービスはメーカーが果たすべき責任であるという考えの下、アイホンテクノショップと称するサービス代行店を国内に約120店配置し、お客様のご不便を最小限にとどめるよう努めております。
・当社は、電機メーカー、住宅設備メーカー、情報サービス会社などとの共同開発にも積極的に取り組んでおります。こうした共同開発において、当社が様々な企業からアライアンスの打診を頂けるのも、当社が特定の資本系列に属していないことが、その一因であると考えております。インターホン機器は、かかるアライアンスを通じて情報通信機器としての機能をも備え、このことが製品サービスと地位の向上につながっております。
(ロ) 基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための取り組み
取締役会は、基本方針に照らし不適切な者によって方針決定が支配されることを防止するための取り組みの一つとして、当社株式の大規模な買付けを行う際の一定のルールを設ける必要があると考えました。
そこで、当社は平成19年6月28日開催の第49回定時株主総会において当社株券等の大規模買付行為に関する対応方針(以下、「本対応方針」といいます。)を導入することを承認いただきました。
なお、平成28年5月24日開催の取締役会において、平成28年6月29日開催の第58回定時株主総会の終結の時をもって有効期間が満了となる「当社株券等の大規模買付行為に関する対応方針(買収防衛策)」を継続しないことを決議いたしました。
③ 当社の取り組みが、基本方針に沿い、株主共同の利益を害するものではなく、当社の会社役員の地位の維持を目的とするものではないことについて
(イ) ②(イ)の取り組みについて
②(イ)で記載した取り組みは、いずれも、究極的にはステークホルダー全体の利益を実現することを目的とした施策であり、当社企業価値の向上及び株主共同の利益の確保を図るためのものであります。したがって、多様な投資家の皆様に株主となっていただき、そのご意見を方針決定に反映させるという当社の基本方針に沿うものであります。
また、これらの取り組みは、当社の会社役員の地位の維持につながるものではありません。
(ロ) ②(ロ)の取り組みについて
本対応方針は、定時株主総会にお諮りし、株主の皆様の承認を条件として効力を発生するものですが、本対応方針の内容については、以下のような点から、基本方針に沿うものであり、株主共同の利益を害するものではなく、当社の会社役員の地位の維持を目的とするものではないと考えております。
・当社が導入いたしました本対応方針の内容は、大規模買付者に対して事前に大規模買付情報の提供及び大規模買付行為の是非を判断する時間を確保することを求めることによって、大規模買付者の提案に応じるか否かについて株主の皆様の適切な判断を可能とするものであります。したがって、株主共同の利益を害するものではなく、基本方針に沿う内容となっております。
・本対応方針の内容は、対抗措置が発動される場合を、大規模買付者が予め定められた大規模買付ルールを遵守しない場合や、当社企業価値及び株主共同の利益を著しく損なうと認められる場合に限定するものです。このように、対抗措置の発動は当社企業価値及び株主共同の利益に適うか否かという観点から決定することとしておりますので、基本方針に沿い、株主共同の利益を害するものではなく、また、当社の会社役員の地位の維持を目的としないものとしております。
・本対応方針の内容として、独立性の高い社外者を構成員とした独立委員会を設置し、対抗措置の発動を取締役会が判断するにあたっては、独立委員会の勧告を最大限尊重することとしております。また、取締役会において、必要に応じて外部専門家等の助言を得ることができるものとしております。このように、対抗措置を発動できる場合か否かの判断について、取締役会の恣意的判断を排除するための仕組みを備える内容としており、株主共同の利益を害するものではなく、また、当社の会社役員の地位の維持を目的とするものでもないといえます。
当社及び連結子会社の経営成績等に影響を及ぼす可能性のあるリスクとしては、主に以下のようなものがあります。
なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在におきまして当社が判断したものであります。また、当社及び連結子会社はこれらのリスクを認識した上で、その影響を最小限にすべく事業活動を行ってまいります。
(1)新設住宅市場への依存度
当社及び連結子会社の売上のうち、約5割を日本国内の住宅市場に依存しており、新設住宅着工戸数の増減が経営成績等に影響を及ぼす可能性がありますが、その影響を最小限にすべく海外の販売を強化するとともにリニューアル市場での売上拡大に注力いたしております。
(2)品質問題の発生
当社及び連結子会社では、品質に対する管理体制には万全を期しておりますが、予期せぬ不具合等の発生に伴い製造物賠償責任が発生し、経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。
(3)法令等の違反
当社及び連結子会社では、コンプライアンス体制を確立するため、行動規範や規程等を整備するとともにリスク管理委員会等を設置し、法令及び企業倫理に反しない企業を目指し啓蒙活動等を推進しておりますが、法令等違反が発生した場合には、経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。
(4)知的財産権の紛争
当社及び連結子会社が保有する知的財産権の保護に関しましては適切な管理体制を敷くとともに、第三者の知的財産権を侵害することのないよう十分な調査等を行っておりますが、図らずも第三者との間で知的財産権に係る紛争が発生した場合には、経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。
(5)自然災害の発生
当社及び連結子会社は、国内及び海外の各地に事業を展開しており、地震等の大規模な自然災害の発生により生産拠点、販売拠点に甚大な被害が発生した場合には、経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。
(6)国際情勢の不安
当社及び連結子会社は、海外の各地に事業を展開しており、各国の政治・経済の動向あるいは戦争、テロの発生等が経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。
(7)情報の漏洩及び滅失の発生
当社及び連結子会社が保有する個人情報を含む機密情報に関しましては、情報の管理体制を確立するため情報セキュリティ規程等を整備するとともに、運用環境の整備を継続的に行っておりますが、予期せぬ事態の発生に伴い保有情報が漏洩もしくは滅失し、経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。
該当事項はありません。
当社グループの研究開発活動は、当社(セグメントの名称:日本)で集中して行っており、その成果の概況は以下のとおりであります。
当社では、電気通信機器の事業分野において一流のメーカーを目指し、市場のニーズに合わせた研究開発に重点をおいて取り組むとともに長期的な視点に立った基礎的研究も同時に行っております。現在、当社グループの研究開発には139名(従業員数の7.7%)の従業員が従事しております。
当連結会計年度における研究開発費の総額は、21億4千3百万円であり、当連結会計年度の主な研究開発活動の成果は次のとおりであります。
(1) 集合住宅市場の分野では、集合住宅システム「VIXUS 1Pr(ヴィクサス ワンペア)」を開発いたしました。
このシステムは、独自のデジタル技術を採用したことで省線化を実現し、既存の通話だけの集合住宅システムから映像付の集合住宅システムへの取替え工事を、よりスムーズに行えるようにいたしました。
また、7型ワイドモニターを採用したことで、映像をフル画面で大きく見やすく表示できるようにしたほか、GUI(グラフィカル・ユーザー・インターフェース)技術を駆使することにより、タッチパネルの直感的な操作性も同時に実現いたしました。
(2) ケア市場の分野では、一昨年9月に発売したナースコールシステム「Vi-nurse(ビーナース)」に、情報の視認性向上と利用者の安全強化のため拡張機能の開発を行いました。
ナースコール呼出時に表示されるポップアップと映像表示の大型化、診療報酬改定に伴い施設基準として導入された看護必要度の表示、液晶表示灯の文字サイズ拡大など、医療現場からの様々な要望を取り入れました。またベッドセンサーなど(市販品)を接続するオプション入力コンセントには脱落防止機構を取り入れ、安全性を向上させました。スマートフォン連動では、連動可能なIP-PBXメーカーと機種が増えたことで、大規模施設に加えて中規模施設にも導入が可能になりました。
(3) 業務市場の分野では、拡声式インターホン「NIM」を開発いたしました。
「NIM」の親機は最大10局の呼出を同時に受付することが可能であり、呼出元の子機を通話/呼出表示灯で確認し、選局して応答することができます。拡声式インターホン「NIM」は、大きな音量を出力することができるインターホンとして、騒音環境下や広い施設での需要を見込んでおります。
当社グループの財政状態、キャッシュ・フロー及び経営成績の分析は以下のとおりです。
(1)財政状態の分析
(資産の状況)
当連結会計年度末における資産は521億9千8百万円(前連結会計年度末493億8千1百万円)となり28億1千7百万円増加いたしました。これは主に、現金及び預金が23億2千8百万円増加、電子記録債権が3億4千1百万円増加などによるものであります。
(負債の状況)
負債は86億5千4百万円(前連結会計年度末74億1千1百万円)となり12億4千3百万円増加いたしました。これは主に、当連結会計年度より新たに取引が開始された電子記録債務が5億5千5百万円増加、退職給付債務を計算する割引率を変更したことに伴い退職給付に係る負債が2億6千4百万円増加などによるものであります。
(純資産の状況)
純資産は435億4千4百万円(前連結会計年度末419億7千万円)となり15億7千4百万円増加いたしました。これは主に、親会社株主に帰属する当期純利益32億9千9百万円があったものの、円高の影響により為替換算調整勘定が9億9千3百万円減少、配当金支払4億8千9百万円、退職給付に係る調整累計額が3億1千2百万円減少などによるものであります。
(2)キャッシュ・フローの分析
キャッシュ・フローの分析は、「第2 事業の状況」の「1 業績等の概要 (2)キャッシュ・フロー」をご参照ください。
(3)経営成績の分析
経営成績の分析は、「第2 事業の状況」の「1 業績等の概要 (1)業績」をご参照ください。