第一部【企業情報】

第1【企業の概況】

1【主要な経営指標等の推移】

(1)連結経営指標等

回次

第52期

第53期

第54期

第55期

第56期

決算年月

2021年5月

2022年5月

2023年5月

2024年5月

2025年5月

売上高

(千円)

27,020,744

28,077,053

35,266,958

41,437,250

27,052,756

経常利益

(千円)

3,432,781

2,982,490

5,273,974

7,850,014

740,912

親会社株主に帰属する当期純利益又は親会社株主に帰属する当期純損失(△)

(千円)

1,077,592

1,895,493

3,162,673

5,169,523

113,661

包括利益

(千円)

1,826,193

2,940,395

3,335,481

6,364,059

817,015

純資産額

(千円)

39,354,443

40,939,762

42,313,382

47,257,410

55,836,089

総資産額

(千円)

44,506,467

45,722,449

48,667,755

54,397,081

59,998,116

1株当たり純資産額

(円)

1,133.33

1,198.95

1,273.82

1,419.11

1,357.41

1株当たり当期純利益又は1株当たり当期純損失(△)

(円)

31.07

55.50

93.54

155.86

2.84

潜在株式調整後1株当たり

当期純利益

(円)

自己資本比率

(%)

88.3

89.4

86.7

86.6

93.1

自己資本利益率

(%)

2.8

4.7

7.6

11.6

株価収益率

(倍)

33.1

13.9

12.3

9.2

営業活動による

キャッシュ・フロー

(千円)

2,436,606

1,021,890

1,031,579

5,531,839

3,858,135

投資活動による

キャッシュ・フロー

(千円)

2,729,708

1,933,745

676,501

1,826,574

1,621,375

財務活動による

キャッシュ・フロー

(千円)

816,147

1,348,053

2,116,742

1,602,203

9,228,728

現金及び現金同等物の

期末残高

(千円)

12,962,657

12,944,583

12,612,140

15,394,379

26,552,957

従業員数

(人)

698

690

707

721

729

[外、平均臨時雇用者数]

[115]

[110]

[122]

[133]

[116]

(注)1.第52期、第53期、第54期及び第55期の潜在株式調整後1株当たり当期純利益については、潜在株式が存在しないため記載しておりません。第56期の潜在株式調整後1株当たり当期純利益については、1株当たり当期純損失であり、また、潜在株式が存在しないため記載しておりません。

2.第56期の親会社株主に帰属する当期純損失は、売上高の大幅な減少と変動費比率上昇による収益力の低下や、基幹システムの再構築に伴う特別損失の計上等によるものであります。また、第56期の自己資本利益率、株価収益率については、親会社株主に帰属する当期純損失であるため記載しておりません。

3.「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を第53期の期首から適用しており、第53期以降に係る主要な経営指標等については、当該会計基準等を適用した後の指標等となっております。

4.「法人税、住民税及び事業税等に関する会計基準」(企業会計基準第27号 2022年10月28日。以下「2022年改正会計基準」という。)等を当連結会計年度の期首から適用しており、前連結会計年度に係る主要な経営指標等については、当該会計基準等を遡って適用した後の指標等となっております。なお、2022年改正会計基準については第20-3項ただし書きに定める経過的な取扱いを適用し、「税効果会計に係る会計基準の適用指針」(企業会計基準適用指針第28号 2022年10月28日)については第65-2項(2)ただし書きに定める経過的な取扱いを適用しております。この結果、当連結会計年度に係る主要な経営指標等については、当該会計基準等を適用した後の指標等となっております。

(2)提出会社の経営指標等

回次

第52期

第53期

第54期

第55期

第56期

決算年月

2021年5月

2022年5月

2023年5月

2024年5月

2025年5月

売上高

(千円)

21,328,169

21,707,514

26,771,050

31,772,590

20,044,632

経常利益

(千円)

3,620,580

2,724,368

4,164,474

6,086,592

1,509,922

当期純利益又は当期純損失(△)

(千円)

543,994

1,916,178

2,430,171

4,074,052

818,032

資本金

(千円)

2,055,000

2,055,000

2,055,000

2,055,000

6,042,881

発行済株式総数

(千株)

35,712

35,712

35,712

35,712

41,186

純資産額

(千円)

36,677,971

37,343,978

38,053,935

40,812,631

51,156,340

総資産額

(千円)

40,327,723

40,371,543

42,562,536

45,778,096

53,253,955

1株当たり純資産額

(円)

1,057.49

1,095.56

1,148.52

1,230.03

1,243.64

1株当たり配当額

(円)

17.00

26.00

32.00

54.00

55.00

(内1株当たり中間配当額)

(10.00)

(13.00)

(15.00)

(27.00)

(27.00)

1株当たり当期純利益又は

1株当たり当期純損失(△)

(円)

15.68

56.11

71.88

122.83

20.43

潜在株式調整後1株当たり

当期純利益

(円)

自己資本比率

(%)

90.9

92.5

89.4

89.2

96.1

自己資本利益率

(%)

5.2

6.4

10.3

1.8

株価収益率

(倍)

13.7

16.0

11.6

52.4

配当性向

(%)

46.3

44.5

44.0

269.1

従業員数

(人)

481

482

469

473

467

[外、平均臨時雇用者数]

[104]

[97]

[108]

[117]

[109]

株主総利回り

(%)

119.0

92.5

139.1

177.4

142.9

(比較指標:東証株価指数)

(%)

(129.5)

(131.2)

(155.3)

(203.5)

(206.4)

最高株価

(円)

1,324

1,162

1,159

1,644

1,449

最低株価

(円)

806

730

753

1,096

916

(注)1.第52期の当期純損失は、連結子会社の株式評価損の計上等によるものであります。また、第52期の自己資本利益率、株価収益率、配当性向については、当期純損失を計上しているため記載しておりません。

2.第56期の当期純利益の大幅な減少は、売上高の減少と変動費比率上昇による収益力の低下や、基幹システムの再構築に伴う特別損失の計上等によるものであります。

3.第53期、第54期、第55期及び第56期の潜在株式調整後1株当たり当期純利益については、潜在株式が存在しないため記載しておりません。第52期の潜在株式調整後1株当たり当期純利益については、1株当たり当期純損失であり、また、潜在株式が存在しないため記載しておりません。

4.最高株価及び最低株価は、2022年4月4日より東京証券取引所プライム市場におけるものであり、それ以前については東京証券取引所市場第一部におけるものであります。

5.「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を第53期の期首から適用しており、第53期以降に係る主要な経営指標等については、当該会計基準等を適用した後の指標等となっております。

6.「法人税、住民税及び事業税等に関する会計基準」(企業会計基準第27号 2022年10月28日。以下「2022年改正会計基準」という。)等を当事業年度の期首から適用しており、前事業年度に係る主要な経営指標等については、当該会計基準等を遡って適用した後の指標等となっております。なお、2022年改正会計基準については第20-3項ただし書きに定める経過的な取扱いを適用しております。この結果、当事業年度に係る主要な経営指標等については、当該会計基準等を適用した後の指標等となっております。

2【沿革】

年月

事項

1969年7月

電子部品の販売及び電子機器製造販売を目的にエルコー株式会社を設立。

1970年2月

東京営業所(現 首都圏営業所)を開設。

1970年3月

本社を富山県富山市安住町7番22号に移転。

1971年9月

当社ブランド標準電源第1号となる「EDシリーズ」の製造販売を開始。

1973年7月

本社社屋及び工場を現在地(富山県富山市上赤江町一丁目6番43号)に新設、移転。

1975年6月

スイッチング方式の標準電源「GSシリーズ」の製造販売を開始。

1977年8月

大阪営業所を開設。

1978年4月

QCサークル活動を導入。

1978年6月

電源事業に専業化。

1980年4月

トランス製造会社トランサーブ株式会社(子会社)を設立。

1980年7月

本社隣接地(1980年4月に取得)に新工場を増設。

1980年9月

大洋電子工業株式会社を子会社化。

1982年5月

TQC(全社的品質管理)を導入。

1983年6月

名古屋営業所を開設。

1985年2月

北陸営業所(現富山営業所)を開設。

1986年4月

中小企業庁より「中小企業合理化モデル工場」に指定される。

1989年3月

立山工場を富山県中新川郡立山町に新設。

1990年4月

アメリカ合衆国にU.S.ELCO INC.(子会社、現 COSEL USA INC.)を設立。

1990年9月

京都営業所を開設。

1991年5月

エルコー高岡株式会社(子会社)を設立。

1992年4月

社名をエルコー株式会社からコーセル株式会社に変更。

1993年6月

ISO9001(品質管理及び品質保証の国際規格)の認証取得。

1994年12月

日本証券業協会に株式を店頭登録。

1996年5月

TPM活動を導入。

1997年7月

ドイツ連邦共和国にCOSEL EUROPE GmbH(子会社)を設立。

1998年5月

中国特別行政区香港にCOSEL ASIA LTD.(子会社)を設立。

1999年1月

東京証券取引所市場第二部及び名古屋証券取引所市場第二部に株式を上場。

1999年12月

ISO14001(環境マネージメントシステムの国際規格)の認証取得。

2000年5月

東京証券取引所市場第一部及び名古屋証券取引所市場第一部株式に指定される。

2002年5月

本社工場棟を増築。

2002年11月

中国上海に科索(上海)電子有限公司を設立。

2005年3月

ノイズフィルタ事業へ参入。

2007年5月

立山工場棟を増築。

2010年4月

エルコー高岡株式会社(子会社)を清算。

2011年6月

トランサーブ株式会社(子会社)を清算。

2011年11月

中国上海に上海科素商貿有限公司(子会社)を設立。

2011年12月

中国江蘇省に無錫科索電子有限公司(子会社)を設立。

2015年8月

ベトナム社会主義共和国にトランス製造会社 COSEL VIETNAM CO.,LTD.を子会社化。

2017年1月

大洋電子工業株式会社を吸収合併。

2018年6月

スウェーデン電源メーカーPowerbox International ABを子会社化。

2018年10月

本社隣接地にR&Dセンターを開設。

2020年2月

無錫科索電子有限公司(子会社・中国江蘇省)本社工場を新設。

2022年4月

東京証券取引所の市場区分見直しにより、同取引所の市場第一部からプライム市場に移行。

2022年8月

監査役会設置会社から監査等委員会設置会社に移行。

2024年4月

LITE-ON TECHNOLOGY CORPORATIONと資本業務提携契約を締結。

2024年7月

LITE-ON TECHNOLOGY CORPORATIONを割当先とする第三者割当による新株式の発行及び自己株式の処分並びに既存株主による株式の売出しの方法により、同社が当社の筆頭株主となる。

2024年8月

上海科素商貿有限公司を完全子会社化。

 

3【事業の内容】

当社グループは、当社(コーセル㈱)及び子会社21社、その他の関係会社1社で構成されており、直流安定化電源の製造・販売を主たる事業としております。

当社グループは、製造・販売体制を基礎とした地域別のセグメントから構成されており、「日本生産販売事業」、「北米販売事業」、「ヨーロッパ生産販売事業」、「アジア販売事業」及び「中国生産事業」の5つを報告セグメントとしております。

セグメントの名称

会社名

所在地

主な事業内容

日本生産販売事業

当社(コーセル㈱)

日本

ユニット電源、オンボード電源及びノイズフィルタの製造・販売

COSEL VIETNAM CO.,LTD.

ベトナム

電源に使用する部品(トランス)の製造

北米販売事業

COSEL USA INC.

米国

ユニット電源、オンボード電源及びノイズフィルタの販売

ヨーロッパ

生産販売事業

COSEL EUROPE GmbH

ドイツ

ユニット電源、オンボード電源及びノイズフィルタの販売

Powerbox International AB

及びその子会社

スウェーデン・ドイツ

PRBX製品の製造・販売及び当社製品の販売

アジア販売事業

COSEL ASIA LTD.

香港

ユニット電源、オンボード電源及びノイズフィルタの販売

科索(上海)電子有限公司

中国

ユニット電源、オンボード電源及びノイズフィルタの販売

中国生産事業

無錫科索電子有限公司

中国

ユニット電源の製造

上海科素商貿有限公司

中国

中国生産品のユニット電源を、各販売事業会社に輸出

 

なお、直流安定化電源を機器に取り付ける形態により、ユニット電源(据置型タイプ)とオンボード電源(プリント基板実装型タイプ)、ノイズフィルタに加え、PRBX製品(Powerbox International ABが開発、製造、販売する製品)の4つの製品区別で事業活動を展開しております。

製品区別

主要取扱製品・事業内容

ユニット電源

日本及び中国を主要拠点として開発・製造し、日本国内、北米、欧州及びアジア市場に販売展開しております。汎用性のあるカタログ品を主軸に、制御機器や半導体製造装置、医療機器市場等へ供給しております。

オンボード電源

日本を主要拠点として開発・製造し、日本国内、北米、欧州及びアジア市場に販売展開しております。汎用性のあるカタログ品を主軸に、通信・放送機器や制御機器、医療機器市場等へ供給しております。

ノイズフィルタ

日本を主要拠点として開発・製造し、日本国内、北米、欧州及びアジア市場に販売展開しております。汎用性のあるカタログ品を主軸に、一般産業機器や医療機器市場等へ供給しております。

PRBX製品

スウェーデン及びドイツを主要拠点として開発・製造し、欧州市場を中心に販売展開しております。汎用性のあるカタログ品とお客様の仕様に合わせたカスタム品を中心に、制御機器や医療機器、鉄道・航空等輸送関連市場へ供給しております。

 

 当社グループの状況を事業系統図に示すと次のとおりであります。

0101010_001.png

4【関係会社の状況】

名称

住所

資本金

主な事業内容

議決権の所有割合又は被所有割合

(%)

関係内容

役員の兼任等

営業上の取引

当社役員(人)

当社従業員(人)

(連結子会社)

 

 

 

 

 

 

 

COSEL USA INC.

米国 カリフォルニア州

700千米ドル

北米販売事業

100.0

1

2

当社製品の販売

COSEL EUROPE GmbH

ドイツ フランクフルト市

51千ユーロ

ヨーロッパ生産販売事業

100.0

1

2

当社製品の販売

COSEL ASIA LTD.

中国 特別行政区香港

200千米ドル

アジア販売事業

100.0

1

1

当社製品の販売

科索(上海)電子有限公司

中国 上海市

1,655千元

アジア販売事業

100.0

(100.0)

1

1

当社製品の販売

無錫科索電子有限公司

(注3)

中国 江蘇省無錫市

145,501千元

中国生産事業

100.0

1

2

当社製品の製造

上海科素商貿有限公司

(注3)

中国 上海市

1,259千元

中国生産事業

100.0

1

2

当社製品の輸出

Powerbox International AB

(注3、4)

スウェーデン ストックホルム市

27,659千SEK

ヨーロッパ生産販売事業

100.0

1

1

当社製品の販売

(注)1.「主な事業内容」欄には、セグメントの名称を記載しております。

2.議決権の所有割合の( )内は、間接所有割合で内数であります。

3.当社の特定子会社であります。

4.Powerbox International AB及びその子会社については、売上高(連結会社相互間の内部売上高を除く。)の連結売上高に占める割合が10%を超えております。

主要な損益情報等  (1)売上高  5,040,269千円

(2)経常損失  404,207千円

(3)当期純損失 413,086千円

(4)純資産額 1,801,171千円

(5)総資産額 7,107,802千円

5.上記の他に非連結子会社1社及びその他の関係会社1社を有しておりますが、重要性が乏しいため記載を省略しております。

5【従業員の状況】

(1)連結会社の状況

 

2025年5月20日現在

セグメントの名称

従業員数(人)

日本生産販売事業

467

(109)

北米販売事業

12

(-)

ヨーロッパ生産販売事業

151

(7)

アジア販売事業

27

(-)

中国生産事業

72

(-)

合計

729

(116)

 (注)従業員数は就業人員であり、臨時雇用者、パート及び嘱託社員は(  )内に年間の平均人員を外数で記載しております。

 

 参考までに、部門別の従業員数を示すと次のとおりであります。

2025年5月20日現在

 

部門の名称

従業員数(人)

製 造 部 門

244

(81)

研究・開発部門

248

(18)

販 売 部 門

132

(10)

管 理 部 門

105

(7)

合計

729

(116)

 

(2)提出会社の状況

 

 

 

 

2025年5月20日現在

従業員数(人)

平均年齢(才)

平均勤続年数(年)

平均年間給与(円)

467

(109)

40.8

17.3

6,225,490

(注)1.従業員数は就業人員(子会社等への出向者12名は除く)であり、臨時雇用者、パート及び嘱託社員は

( )内に年間の平均人員を外数で記載しております。

2.平均年間給与は税込支払給与額であり、基準外賃金及び賞与が含まれております。

3.提出会社の従業員数は、全て日本生産販売事業セグメントに所属しております。

 

(3)労働組合の状況

 当社の労働組合は、コーセル労働組合と称し、全日本電機・電子・情報関連産業労働組合連合会に加盟しておりますが、労使関係は安定しております。

 なお、2025年5月20日現在における組合員数は、363人であります。

 

(4)管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異

当事業年度

管理職に占める女性労働者の割合(%)

(注)1.

男性労働者の育児休業取得率(%)(注)2.

労働者の男女の賃金の差異(%)(注)1.

全労働者

正規雇用労働者

パート・有期労働者

全労働者

正規雇用労働者

パート・有期労働者

6.6

109.1

109.1

65.4

71.3

58.2

(注)1.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(2015年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。

2.「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(1991年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(1991年労働省令第25号)第71条の6第1号における育児休業等の取得割合を算出したものであります。

3.連結子会社は、「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(2015年法律第64号)及び「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(1991年法律第76号)の規定による公表義務の対象ではないため、記載を省略しています。