第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

(1) 経営方針

(経営理念)

 ―共創と革新―

 HARADAはベストを追求するプロフェッショナル集団であり続けます。

 

(経営基本方針)

 1.HARADAは、永遠に存続・発展し続けます。

 2.HARADAは、顧客満足を第一義とした経営を実践し続けます。

 3.HARADAは、常に社会的貢献を追求し続けます。

 4.HARADAは、プロ社員が活躍できる場を常に提供し続けます。

 5.HARADAは、活力あふれる組織風土を持ち続けます。

 常に顧客、社員、株主、取引先、地域社会に必要とされる存在価値をもって時代を超えて永遠に存続、発展していくことを基本とし、株主の投資に報い、市場・顧客との共創と独自の技術力、創造力によって、顧客の真のニーズに応え続け、取引先との共存、共栄を図り、地球環境と人にやさしく、安全性の高い商品・サービスを開発し、常に社会的貢献を追求していくこと、また、各従業員に対し能力が発揮出来る場を提供し、一流のチームワークにより主体的、創造的に革新に挑戦する活力あふれる組織風土を持ち続けることを基本方針としております。

 

(行動指針)

 明るく、楽しく、真剣に!

 

(2) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

 当社グループは経営目標として売上高の増加、売上高営業利益率など成長性及び収益性の改善はもちろんのことでありますが、当社グループの課題である経営の安全性を高めるため財務体質を改善すべく、有利子負債の削減、たな卸資産の圧縮、自己資本の充実等に努めてまいります。

 

(3) 経営環境、経営戦略並びに事業上及び財務上の対処すべき課題

 当社グループを取り巻く外部環境は、新興国市場の拡大等による自動車生産台数の増加やアンテナを必要とする車載メディア・通信・ITSの発展、日系自動車メーカーのグローバル展開など、将来当社グループにとって大きく飛躍するチャンスに恵まれております。

 このような外部・内部環境に鑑み、さらなる成長を目指し、2013年度より長期ビジョン「HARADA NEXSTAGE 19(ハラダ ネクステージ 19)」を掲げ、それを実現するための長期経営計画を策定し、経営基盤・収益体質の強化に取り組んでおります。

 

<長期ビジョン「HARADA NEXSTAGE 19」(2013年度~2018年度)>

 車載アンテナビジネス分野において、製品力、サービス提供能力を高め世界市場をリードできるグローバル提案型企業へ進化するとともに最適な企業基盤を確立し企業品質を向上させる。

 長期ビジョンにおいて当社は、車載アンテナ(AM/FM用アンテナ、各種デジタル用アンテナ、各種メディア用アンテナ、ITS関連アンテナ、各種中継ケーブル、アンテナ周辺機器等)ビジネス分野を唯一の事業分野とする専業メーカーとなることを明示し、製品を企画・開発する力・コスト力・品質力等を含む「製品力」と調査・企画能力を一層充実させることにより「サービス提供能力」を高め、顧客のグローバル展開に対応した提案を実施することにより、顧客にとって欠くことのできない強い関係を構築・維持するための進化を実践すると共に、世界の車載アンテナビジネスをリードできるグローバル提案型企業に進化することを目指します。

 また、環境の変化に強い収益力を持つことにより、財務体質を一層強固にすること及びさらなる成長に向けた的確な投資を実践するための最適な企業基盤を確立することにより、企業として信頼性の高いブランドを構築し、企業文化・企業風土・社会貢献等を含む企業としての品質を向上させることを目指します。

 

<「HARADA NEXSTAGE 19」達成のための長期経営計画の概要(2013年度~2018年度)>

 長期経営計画では「競争の優位性の強化」及び「最適な企業基盤の確立」の二つの柱を掲げ、長期ビジョンの達成を目指します。

(1) 競争の優位性の強化

① 製品力強化

 コスト競争力の強化とコスト競争力を念頭に置いた新たな製品の開発及び既存製品の改良により製品力を強化すると共に、製品力の強化を支える適正な品質の確保と最適なサプライチェーンの構築を図る。

② サービス提供能力の強化

 情報収集・分析能力向上、調査・企画能力強化により、製品提案能力及び情報提供能力を強化する。

(2) 最適な企業基盤の確立

① 組織力強化

 本社機能の再編によりグループの連携を強化すると共に執務環境や業務の改善と効率化を図る。また、人材育成の強化により各領域の人材能力向上を図る。

② HARADAブランドの確立

 「世界で唯一グローバルネットワークを持つ車載アンテナ専業メーカー」として、競争優位性の強化、企業品質の向上等を実現する信頼性の高いブランドを確立する。

③ グループ経営の実践によるグループシナジーの追求

 本社機能の一層の強化及びグループ各社の役割の明確化と徹底により、グローバルに展開するグループの強みを活かし、グループシナジーの最大化を図る。

 

 また、2016年4月に売上原価率の大幅な低減や販管費率の低減に力点を置き、収益力が高く、質・量ともに群を抜いた車載アンテナ専業メーカーになるべく、前例や過去にとらわれない改革を断行することを基本的な考え方とした「コスト構造改革計画」を策定いたしました。本計画は、収益やコストの面において長期経営計画で掲げる目標をキャッチアップするための計画と位置づけ、期間を2016年4月~2018年3月の2か年として推進しております。

 

 コスト構造改革計画においては、「材料費の削減」、「工場生産性の改革」を最重要課題とし、部門横断型のプロジェクトを組成して取り組んでおります。「材料費の削減」においては「購買方法の改革」、「開発段階での材料費削減」等を目指し、「工場生産性の改革」においては「標準化の推進」等を目指し、具体的な施策を実施していまいりました。加えて、業務の効率化や一般経費の削減等も推進してまいりました。

 

 なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

2【事業等のリスク】

 当社グループの経営成績、財務状態及び株価等に影響を及ぼす可能性のあるリスクには次のようなものがあります。

 なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

(1) 特定の製品・業界への依存

 当社グループの主たる事業はアンテナ製品及び附帯機器の製造・販売であります。また、その大半を自動車産業向けに製造・販売しております。そのため、今後のアンテナ製品及び附帯機器の販売動向及び自動車産業の業界動向等により、当社グループの財政状態及び経営成績が影響を受ける可能性があります。

(2) 海外事業展開

 当社グループは日本国内のほか、中国、フィリピン、ベトナム、メキシコ、米国、英国、タイ等に拠点があり、北米、欧州、アジア等の各地域に製品を供給しております。また、今後とも各拠点における設備投資の拡充や特定の地域における販売網の強化等を行っていく方針であり、各地域の政治や経済の動向、予期しない法律又は規制の変更、移転価格税制等の国際税務リスク、テロ、戦争、疫病等により、当社グループの財政状態及び経営成績が影響を受ける可能性があります。

(3) 為替レートの変動

 当社グループの生産拠点は、日本、中国、フィリピン、ベトナム、メキシコにあり、主な販売拠点は日本、米国、英国、タイにあります。そのため、為替レートの変動により、当社グループの財政状態及び経営成績が影響を受ける可能性があります。

(4) 価格競争等

 当社グループは世界各国へ販売しているため、常に各国の競合他社及び日系メーカー等と価格面等での競争があり、このことによる価格の変動並びにシェアの変動により、当社グループの財政状態及び経営成績が影響を受ける可能性があります。

(5) 部品・原材料の仕入れ

 当社グループは当社グループ外から原材料を仕入れ基幹部品等を生産し、一部の部品を当社グループ外から仕入れております。具体的には、当社グループ製品の主たる原材料はアンテナ及び中継ケーブル等で使用する銅線、樹脂等であります。そのため、当社グループでは管理できない仕入先の事情による部品・原材料の仕入れの停滞、銅等金属材料価格及び原油価格等の原材料市況の高騰による仕入値の上昇等により、当社グループの財政状態及び経営成績が影響を受ける可能性があります。

(6) 製品の品質保証

 当社グループは顧客の品質基準にあわせた製品を日本、中国、フィリピン、ベトナム、メキシコで生産をしており、その品質管理には万全を期しております。これまでに、当社グループに対しての製造物責任法に基づく訴訟やリコール等は発生しておりませんが、今後、当社グループの製品に関する訴訟等が発生した場合には多額の損害賠償費用の発生や当社グループの製品に対しての評価の低下等により、当社グループの財政状態及び経営成績が影響を受ける可能性があります。

(7) 税務に関するリスク

 当社グループはグローバルに事業を展開しており、連結売上高の大部分を海外売上高が占めております。当社グループは、各国の税法に準拠して税額計算し、適正な形で納税を行っており、適用される各国の移転価格税制等の国際税務リスクについては、第三者の税務に関する専門家を活用する等細心の注意を払っておりますが、税務当局との見解の相違により、取引価格が不適切である等の指摘を受ける可能性があります。さらに政府間協議が不調となる等の場合、結果として二重課税や追徴課税を受ける可能性があります。

 なお、「第5 経理の状況 注記事項(連結貸借対照表関係)」に記載のとおり、当社の連結子会社である大連原田工業有限公司は、当社及び当社の連結子会社との取引に関し、中国税務当局による移転価格税制に係る調査を受けております。

(8) 知的財産権侵害の可能性

 当社は積極的な特許出願を行うとともに、第三者からの特許侵害訴訟を未然に防止するため、当社及び特許事務所を通じた特許調査を随時行っております。しかしながら、第三者の特許権を侵害していないことを完全に調査し確認することは極めて困難であり、現時点において当社グループが認識していない第三者の特許等の知的財産権が存在する可能性は完全に否定できず、また今後、当社グループが第三者より特許権その他知的財産権の侵害を理由として訴訟提起を受けないという保証はありません。当社グループが第三者から訴訟提起等を受けた場合には、当社は、弁理士及び弁護士等と相談の上、個別具体的な対応を行っていく方針でありますが、その対応において多大な費用と時間を要する可能性があります。その結果によっては、当社グループの財政状態及び経営成績が影響を受ける可能性があります。

(9) たな卸資産について

 当社グループでは、顧客の需要予測等を常に把握し、適正な在庫水準の維持と滞留在庫の発生を防止するよう努めておりますが、市場の変化等により予測した需要が実現せず過剰在庫となり評価損の計上や廃棄処分を余儀なくされた場合、当社グループの財政状態及び経営成績が影響を受ける可能性があります。

(10) 技術の陳腐化

 当社グループでは、現在製造している製品に係る技術や将来の新製品に向け開発活動を行っております。しかしながら、将来的に当社グループが製造している製品の陳腐化や当社グループにおける技術革新が進行しなかった場合には、当社グループの製品が競合他社の製品と比較して競争力を獲得できないことにより、当社グループの財政状態及び経営成績が影響を受ける可能性があります。

(11) 災害等による影響

 地震・台風等の自然災害の発生等によって、当社グループの製造拠点・販売拠点における生産能力の低下、情報インフラの断絶及び二次的災害等により、当社グループの財政状態及び経営成績が影響を受ける可能性があります。

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 経営成績等の状況の概要

① 経営成績等の状況

 当連結会計年度における世界経済は、米国では良好な雇用情勢の継続や緩やかな賃金の伸びを背景とした好調な個人消費等により、堅調さを強めております。欧州では雇用環境、個人消費等が改善しており、景気は緩やかに回復しております。アジアにおいては、中国では堅調な輸出、底堅い個人消費等により景気は持ち直しの動きが続いております。アセアン地域においては、総じて堅調な内需や海外経済の回復を背景とした好調な輸出により、景気は回復の基調が続いております。

 日本国内経済につきましては、輸出、個人消費の持ち直しや雇用、所得情勢の堅調さを背景とした緩やかな回復が続いております。

 当社グループの属する自動車業界におきましては、自動車の生産台数が北中米では減産となったものの、日本、アジア、欧州の各地域で増産となり、世界の自動車生産台数は前年同期に比べ増加となりました。

 このような状況のもと、長期ビジョンである「HARADA NEXSTAGE 19」達成のための二つの柱である「競争の優位性の強化」と「最適な企業基盤の確立」を目指し、各領域における施策を推進すると共に、売上原価率の大幅な低減や、販管費率の低減に力点を置き、収益力が高く、質・量ともに群を抜いた「世界で唯一グローバルネットワークを持つ、車載アンテナ専業メーカー」となるべく、前例や過去にとらわれない改革を断行し、長期経営計画で掲げる目標をキャッチアップするための計画と位置づける「コスト構造改革計画(2016年4月~2018年3月までの2か年計画)」における各施策を推進し、収益性の改善を図ってまいりました。

 この結果、当連結会計年度における売上高は、自動車生産台数の増加を背景とした拡販活動等により429億36百万円(前年同期比5.1%増)となりました。利益面につきましては、売上高の増加により売上総利益は増加したものの、労務経費、物流費や研究開発費の増加等により売上原価率及び販管費率が上昇し、営業利益は22億53百万円(同18.9%減)となりました。また、経常利益は為替差益を計上したこと等により23億50百万円(同6.7%増)となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は、過年度法人税等を計上したこともあり、7億68百万円(同27.4%増)となりました。

 

 セグメントの業績は次のとおりであります。

(イ) 日本

 自動車生産台数の増加を背景とした拡販活動等により、外部売上高は144億66百万円(同5.9%増)、セグメント間の内部売上高は43億29百万円(同31.1%増)、営業利益は売上高の増加や売上原価率及び販管費率の改善により12億49百万円(同122.7%増)となりました。

 

(ロ) アジア

 中国市場及びアセアン市場での自動車生産台数の増加を背景とした拡販活動及び為替の影響等により、外部売上高は115億62百万円(同6.1%増)、セグメント間の内部売上高は138億33百万円(同5.4%増)、営業利益は4億73百万円(同58.0%減)となりました。

 

(ハ) 北中米

 北米市場における自動車生産台数は減少したものの、拡販活動及び為替の影響等により、外部売上高は127億26百万円(同3.3%増)、セグメント間の内部売上高は79百万円(同4.6%増)、営業利益は4億15百万円(同55.0%減)となりました。

 

(ニ) 欧州

 為替の影響はあったものの、欧州市場での自動車生産台数の増加を背景とした拡販活動等により、外部売上高は41億81百万円(同4.8%増)、セグメント間の内部売上高は7億50百万円(同32.7%増)、営業利益は90百万円(同54.6%減)となりました。

 

 なお、セグメントの売上については外部顧客に対する売上高とセグメント間の内部売上高を記載しております。

 

② キャッシュ・フローの状況

 当連結会計年度における連結ベースの現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度と比較して12億72百万円増加し、75億87百万円(前連結会計年度比20.2%増)となりました。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは、「たな卸資産の増加額」5億84百万円、「法人税等の支払額」4億97百万円等の減少要因がありましたが、「税金等調整前当期純利益」23億22百万円、「減価償却費」8億71百万円、「売上債権の減少額」4億50百万円等の増加要因により、25億31百万円の収入(前連結会計年度は26億97百万円の収入)となりました。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 当連結会計年度における投資活動によるキャッシュ・フローは、「有形固定資産の取得による支出」9億31百万円等の減少要因により、10億58百万円の支出(前連結会計年度は6億24百万円の支出)となりました。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 当連結会計年度における財務活動によるキャッシュ・フローは、「短期借入れによる収入」297億72百万円等の増加要因がありましたが、「短期借入金の返済による支出」274億49百万円、「長期借入金の返済による支出」27億25百万円等の減少要因により、1億33百万円の支出(前連結会計年度は8億45百万円の支出)となりました。

 

 なお、当企業集団のキャッシュ・フローの関連指標の推移は下記のとおりであります。

 

平成26年3月期

平成27年3月期

平成28年3月期

平成29年3月期

平成30年3月期

自己資本比率(%)

37.9

39.8

39.9

39.8

39.6

時価ベースの自己資本比率(%)

19.1

17.8

14.3

53.3

71.3

キャッシュ・フロー対有利子負債比率(債務償還年数)

27.0

5.8

4.4

4.8

インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍)

3.5

13.6

20.5

15.7

自己資本比率:自己資本/総資産

時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産

キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/キャッシュ・フロー

インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業キャッシュ・フロー/利払い

1.各指標は、いずれも連結ベースの財務数値により算出しております。

2.株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式総数(自己株式控除後)により算出しております。

3.キャッシュ・フローは、営業キャッシュ・フローを使用しております。

4.有利子負債は連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としております。また、利払いについては、連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。

5.平成27年3月期のキャッシュ・フロー対有利子負債比率及びインタレスト・カバレッジ・レシオは、営業キャッシュ・フローがマイナスであるため記載しておりません。

 

③ 生産、受注及び販売の実績

(イ) 生産実績

 当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 平成29年4月1日

至 平成30年3月31日)

前年同期比(%)

日本(百万円)

1,712

111.1

アジア(百万円)

29,305

103.6

北中米(百万円)

11,729

107.8

欧州(百万円)

合計(百万円)

42,748

105.0

(注)1.金額は、販売価格によっております。

2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(ロ) 受注実績

当連結会計年度における受注状況をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

受注高(百万円)

前年同期比

(%)

受注残高(百万円)

前年同期比

(%)

日本

14,579

106.5

424

136.3

アジア

11,484

107.7

836

95.1

北中米

12,755

103.9

399

114.8

欧州

4,205

105.8

210

109.7

合計

43,025

105.9

1,871

108.1

(注)上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(ハ) 販売実績

 当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 平成29年4月1日

至 平成30年3月31日)

前年同期比(%)

日本(百万円)

14,466

105.9

アジア(百万円)

11,562

106.1

北中米(百万円)

12,726

103.3

欧州(百万円)

4,181

104.8

合計(百万円)

42,936

105.1

(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。

2.前連結会計年度及び当連結会計年度における主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対す
る割合は次のとおりであります。

相手先

前連結会計年度

(自 平成28年4月1日

至 平成29年3月31日)

当連結会計年度

(自 平成29年4月1日

至 平成30年3月31日)

金額(百万円)

割合(%)

金額(百万円)

割合(%)

マツダ株式会社

3,084

7.5

3,312

7.7

3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

① 重要な会計方針及び見積り

 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたり、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額並びに開示に影響を与える見積りを必要としております。経営者は、これらの見積りについて、過去の実績及び現状等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性を伴うため、これらの見積りと異なる場合があります。

 

② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

(イ) 経営成績の分析

 当連結会計年度の業績は、売上高は429億36百万円(前連結会計年度比5.1%増)となり、営業利益は22億53百万円(同18.9%減)、経常利益は23億50百万円(同6.7%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は7億68百万円(同27.4%増)となりました。

(売上高)

 当連結会計年度における売上高は、429億36百万円(前連結会計年度408億57百万円)となり、20億79百万円増加いたしました。

 また、セグメントの売上高は次のとおりであり、外部顧客に対する売上高を記載しております。

日本

 自動車生産台数の増加を背景とした拡販活動等により、外部売上高は144億66百万円(前連結会計年度136億56百万円)となり、8億10百万円増加いたしました。

アジア

 中国市場及びアセアン市場での自動車生産台数の増加を背景とした拡販活動及び為替の影響により、外部売上高は115億62百万円(前連結会計年度108億98百万円)となり、6億63百万円増加いたしました。

北中米

 北米市場における自動車生産台数は減少したものの、拡販活動及び為替の影響等により、外部売上高は127億26百万円(前連結会計年度123億14百万円)となり、4億12百万円増加いたしました。

欧州

 為替の影響はあったものの、欧州市場での自動車生産台数の増加を背景とした拡販活動等により、外部売上高は41億81百万円(前連結会計年度39億88百万円)となり、1億93百万円増加いたしました。

 

(営業利益)

 当連結会計年度における営業利益は、22億53百万円(前連結会計年度27億78百万円)となり、5億25百万円減少いたしました。

 主に労務経費、物流費や研究開発費の増加等による売上原価率及び販管費率の上昇によるものであります。

 

(営業外収益)

 当連結会計年度における営業外収益は、2億83百万円(前連結会計年度1億8百万円)となり、1億74百万円増加いたしました。

 主に当期における「受取保険金」及び「為替差益」の計上によるものであります。

 

(営業外費用)

 当連結会計年度における営業外費用は、1億86百万円(前連結会計年度6億85百万円)となり、4億99百万円減少いたしました。

 主に前期における「為替差損」の計上及び当期における「支払利息」の計上によるものであります。

 

(特別利益)

 当連結会計年度における特別利益は4百万円(前連結会計年度1億88百万円)となり、1億83百万円減少いたしました。

 主に特許権侵害訴訟の解決に伴う前期における「受取和解金」の計上によるものであります。

 

(特別損失)

 当連結会計年度における特別損失は31百万円(前連結会計年度4億21百万円)となり、3億89百万円減少いたしました。

 主に北中米におけるアメリカの販売子会社であるHARADA INDUSTRY OF AMERICA, INC.の販売代理人契約の解除に伴う前期における「契約解約金」の計上及び当期における「減損損失」の減少によるものであります。

 

(親会社株主に帰属する当期純利益)

 当連結会計年度における親会社株主に帰属する当期純利益は7億68百万円(前連結会計年度6億3百万円)となり、1億65百万円増加いたしました。また、アジアにおける当社の連結子会社である大連原田工業有限公司は、当社及び当社の連結子会社との取引に関し、中国税務当局による移転価格税制に係る調査を受けており、健全性の観点から、現時点で発生の可能性が高いよ予想される追徴税の負担見込額のうち、前連結会計年度に計上した7億77百万円を上回る5億37百万円を当連結会計年度において「過年度法人税等」として計上しております。

(ロ) 財政状態の分析

 当社グループは財務体質の改善目標として営業利益率など収益性の改善ももちろんのことでありますが、当社グループの課題である経営の安全性を高めるため、有利子負債の削減、たな卸資産の圧縮、自己資本の充実等に努めてまいりました。この結果、次のとおりの財政状態となりました。

 

(資産)

 当連結会計年度末における流動資産は278億39百万円(前連結会計年度末262億44百万円)となり、15億94百万円増加いたしました。これは主に「受取手形及び売掛金」が4億45百万円減少し、「現金及び預金」が12億72百万円、「商品及び製品」が3億28百万円増加したことによるものであります。固定資産は65億94百万円(前連結会計年度末67億88百万円)となり、1億94百万円減少いたしました。これは主に工場の生産設備の新規購入等により「有形固定資産」が1億16百万円増加し、「投資その他の資産」が2億83百万円減少したことによるものであります。

 この結果、総資産は344億34百万円(前連結会計年度末330億33百万円)となり、14億円増加いたしました。

 

(負債)

 当連結会計年度末における流動負債は186億28百万円(前連結会計年度末179億85百万円)となり、6億42百万円増加いたしました。これは主に「1年内返済予定の長期借入金」が26億12百万円減少し、「短期借入金」が23億9百万円、「未払法人税等」が10億41百万円増加したことによるものであります。固定負債は21億65百万円(前連結会計年度末18億96百万円)となり、2億69百万円増加いたしました。これは主に「長期借入金」が3億87百万円増加したことによるものであります。

 この結果、負債合計は207億94百万円(前連結会計年度末198億82百万円)となり、9億11百万円増加いたしました。

 

(純資産)

 当連結会計年度末における純資産合計は136億39百万円(前連結会計年度末131億50百万円)となり、4億88百万円増加いたしました。これは主に「為替換算調整勘定」が87百万円減少し、「利益剰余金」が5億50百万円増加したことによるものであります。

 

(ハ) キャッシュ・フローの状況の分析

 キャッシュ・フローの状況の分析については、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」をご確認ください。

 

③ 経営成績に重要な影響を与える要因

 経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」をご確認ください。

 

④ 経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等の達成・進捗状況

 「経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等」に記載のとおり、当社グループは経営目標として売上高の増加、売上高営業利益率など成長性及び収益性の改善はもちろんのことでありますが、当社グループの課題である経営の安全性を高めるため財務体質を改善すべく、有利子負債の削減、たな卸資産の圧縮、自己資本の充実等に努めております。

 売上高につきましては、好調な自動車生産台数を背景とした拡販活動等により、各セグメントにおいて増収となりました。一方、収益性については、「コスト構造改革計画」において、「材料費の削減」、「工場生産性の改革」等の各種施策を実施してきたものの、研究開発費、物流費の増加により営業利益は減少となり、改善には至りませんでした。今後も「コスト構造改革」に係る各種施策の継続により、売上原価率、販管比率を低減し、より一層の収益性の改善を図ってまいります。

 また、有利子負債の削減、たな卸資産の圧縮、自己資本の充実等の財務体質の改善についても、経営の安全性を高めるべく、改善を図ってまいります。

 

⑤ 資本の財源及び資金の流動性に係る情報

 当社グループの資金の源泉は、「現金及び現金同等物」、「営業活動によるキャッシュ・フロー」等であります。当社グループの事業活動における資金需要は主に運転資金と設備投資資金であり、自己資金を充当することを基本とし、必要に応じて金融機関からの借入れによる資金調達を行っております。

 当連結会計年度末における長期借入金は15億円、1年内返済予定の長期借入金は1億12百万円、短期借入金は104億20百万円となり、有利子負債総額は120億32百万円となります。

4【経営上の重要な契約等】

 該当事項はありません。

5【研究開発活動】

 自動車メーカー各社は、自動運転交通システムの導入を目前に控え、次世代自動車開発のスピードを上げています。自動運転技術を利用した輸送効率・快適性・安全性・環境性の向上、グローバル化及び情報通信技術との融合を進めた次世代自動車により、安全且つ快適な自動車社会に移行すると考えられております。

 

 それを踏まえ、当社グループにおいては自動車関連機器、自動車を主とする移動体用通信関連機器を中心に製品の開発に取り組んでおります。各市場のニーズに合わせた開発体制とするため、日本、英国、米国、中国(上海)に研究開発部門を設置し、互いの連携を密にしながら迅速な新製品開発を行っております。

 

 当連結会計年度における研究開発費の総額は、15億19百万円(日本10億20百万円、アジア1億56百万円、北中米
1億45百万円、欧州1億97百万円)となっており、各製品及びサービスの研究開発活動は以下のとおりであります。

 

 自動車アンテナ分野においては、ADAS(Advanced Driver Assistance Systems)関連製品の開発に重点を置き、自動運転技術に必要な各種アンテナ及び関連製品の開発に着手しております。とりわけコネクテッドカーの実現に必要とされるDSRCやセルラーV2X(C-V2X)の車車間、路車間通信用アンテナに関しては各OEMメーカーへ試作品アンテナを提供し、共同にて実験を進めており、実用化に向け着々と準備を進めています。またスマートフォンなどの機器との融合利用増加を見据え、車内用Wi-Fi、bluetooth等に対応するアンテナ開発も推進しており、OEMメーカーへの納入を開始しています。また、GNSSに対応可能なグローバルアンテナシステムの需要に対応させた種々のアンテナシステムを開発中です。

 

 その他次世代アンテナ分野では、アンテナの統合化、小型・軽量化、無突起化がさらに進む見込みであることから、複合型シャークフィンアンテナ、スポイラー/バンパー内蔵アンテナ、インパネ内蔵型アンテナ、その他各種埋め込み型アンテナの開発を行っています。

 

 さらに、基礎研究開発として、未来型アンテナ構想の開発が進んでおり、この基礎開発研究により、将来に向けた「新コンセプトアンテナ」、「アンテナチューナー一体化による性能、品質向上」、「ノイズによる劣化を抑えたアンテナ」、「最適化受信システム」、「マルチメディアチューナー対応マルチバンドアンテナ」等の市場投入が可能となります。

 

 また、昨今の環境保全に対する取組みとして、同軸ケーブル内製の強みを活かし開発した軽量同軸ケーブルを、自動車メーカーの燃費低減活動に対する提案として行っており、既に客先に対して量産納入を開始しております。

 さらに、ケーブル内製技術を応用し車載機器間の通信に使用される高速データ伝送ケーブルの開発を進めており、各客先に対し量産納入を開始しております。

 

 自動車を主とする移動体用通信関連機器開発においては、社会動向と将来のトレンドを考え「大容量高速通信サービスの自動車・移動体への活用」を目標に掲げ、将来型アンテナの開発を引き続き推進して参ります。