当第3四半期連結累計期間における、本四半期報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項の発生または前事業年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」についての重要な変更はありません。
なお、重要事象等は存在しておりません。
文中における将来に関する事項は、当第3四半期連結会計期間の末日現在において当企業グループが判断したものであります。
当第3四半期連結累計期間のわが国の経済は、内需は底堅く推移し、景気は緩やかな回復基調が続いているものの、製造業を中心に景況判断は悪化傾向との見方が増加してきており、また、海外経済においては、米中の通商問題や香港の条例改正案に対する抗議活動の長期化、米国とイランの対立激化等による地政学的なリスクに一層の留意が必要な状況となっております。
このような経済環境の中で、当企業グループは、「持続成長可能な事業への転換」および「あるべき姿に向けた収益構造への変革」を基本方針とし、基本方針実現に向け「事業構造の再構築」および「経営基盤の強化」の諸施策に継続して取組みました。
当第3四半期連結累計期間の売上高は、オフィス向けキーテレホン市場の想定以上の減速に伴うOEMを含むキーテレホンシステムの受注減少はありましたが、集中事業であるネットワーク機器および映像機器の受注増加、加えて、消費税法等の改正に伴うアミューズメント市場向けのカードシステムおよび加工受託している部品の受注増加などにより27,763百万円(前年同期比931百万円増加)となりました。利益面では、売上増加に伴う利益の増加等で経常利益が1,007百万円(前年同期比196百万円増加)となり、親会社株主に帰属する四半期純利益は、635百万円(前年同期比264百万円増加)となりました。
分野別の営業の概況は、次のとおりです。
① ネットワークソリューション分野
ネットワークソリューション分野の売上高は、17,150百万円(前年同期比5.4%増加)となりました。これは、OEMを含むキーテレホンシステムおよびセキュリティ機器の受注減少はありましたが、期首から提供を開始したOEMオフィスゲートウェイを始めIPネットワーク製品・サービスのラインアップ強化策の実施によりネットワーク機器の売上が増加したこと、加えて、特定分野に注力したシステムインテグレーション事業および車両ナンバー認識システムなどの映像システムの売上がそれぞれ増加したことなどによるものです。
② セキュリティソリューション分野
セキュリティソリューション分野の売上高は、10,612百万円(前年同期比0.5%増加)となりました。これは、生産受託の受注減少はありましたが、アミューズメント市場向けのカードシステムおよび加工受託している部品などの売上が増加したことによるものです。
当第3四半期連結累計期間の財政状況の概況は、次のとおりです。
当第3四半期連結会計期間末の純資産は、利益剰余金が増加したことなどにより、前連結会計年度末に比べ481百万円増加し23,091百万円、総資産が1,649百万円減少し37,672百万円となったことにより、自己資本比率は60.9%となりました。
増減の主なものは、以下のとおりです。
流動資産では、たな卸資産が932百万円増加いたしましたが、受取手形及び売掛金が回収により2,300百万円、現金及び預金が借入金の返済などにより254百万円減少いたしました。
固定資産では、無形固定資産が償却などにより121百万円減少し、投資その他の資産は投資有価証券の増加はありましたが、繰延税金資産の減少などにより79百万円減少いたしました。
負債では、借入金が409百万円、支払手形及び買掛金が355百万円、未払金が474百万円、それぞれ減少いたしました。
当第3四半期連結累計期間において、新たに発生した事業上および財務上の対処すべき課題はありません。
当企業グループの当年度の主な取組みは次のとおりです。
① 事業構造の再構築
当企業グループは、「持続成長可能な事業への転換」のために「既存事業」の事業基盤を確保したうえで、事業構造の再構築として、「集中事業の拡大」および「新規事業の創生」に取組むとともに「事業の効率化」を推進します。
ア.集中事業の取組み
ⅰ.オフィス市場向けの製品、サービス提供
既存のオフィス市場の深耕とお客様のニーズにお応えするために、IPネットワーク等の製品やサービス(モノ売り+コト売り)のラインアップを強化してまいりました。
主な取組みとして、キヤノンマーケティングジャパン株式会社が2019年10月から提供開始したハイブリッドストレージサービスのローカルストレージとして、サクサ株式会社の働き方改革サーバ「GF1000」をベースとした製品が採用されました。
また、2020年1月から企業のクラウド利用や多種多様な企業内・企業間のインターネット経由で接続する環境構築を支援する「SAXA VPNインフラソリューション」の提供を開始しました。
さらに、2020年2月からオフィスの内部セキュリティを強化する情報セキュリティゲートウェイ「GE1000」シリーズに新たなサービス、機能を充実させた「GE1000Pro」の提供を開始しました。
ⅱ.映像事業
主に流通および交通業界向けにネットワークカメラとNVR(ネットワークビデオレコーダ)に加えて、VMS(映像管理システム)および映像圧縮システムや画像認識・解析等の技術を活用した付加価値の高いアプリケーションサービスの提案活動を進め、拡販に努めました。
イ.事業の効率化への取組み
事業環境の変化が大きいアミューズメント事業およびシステムインテグレーション事業については、前者は、市場競争力を維持するとともに新たなビジネス機会の獲得への取組みを、後者は、強みであるVoIPや市場ニーズの高い情報セキュリティ分野など特定分野に注力し、事業基盤の確立に取組みました。
ウ.新規事業の創生への取組み
交通、医療および福祉向けの社会インフラ市場等に「IoTサービスおよび映像ソリューションの融合」と「音声分析」をキーワードにデジタルトランスフォーメーションに必要な技術の確立に取組みました。
② 経営基盤の強化
当企業グループは、「あるべき姿に向けた収益構造への変革」のために経営基盤の強化に取組んでいます。
ア.総原価の低減
サプライチェーンマネジメントの強化等により、開発-調達-生産-販売-保守までの各プロセスにおける 一貫した付加価値向上にサクサグループ一体となって取組みました。
ⅰ.営業の生産性向上
スピーディなお客様対応を行うため、サテライトオフィスおよびモバイルワークの利用による時間や場所の有効活用を継続推進しました。
ⅱ.定型業務の効率化
社員の生産性向上を図るため、インフラ設備の更新、情報セキュリティの強化に努めるとともに、ITツールを活用した定型業務の効率化を推進しました。
イ.財務体質の強化
資本効率の向上を図るため、売上債権の回収および仕入れ債務の支払いなどの総資産の圧縮を進めました。
(株式会社の支配に関する基本方針)
当社は、株主は市場での自由な取引を通じて決まるものと考えております。したがって、株式会社の支配権の移転を伴う買付提案に応じるかどうかの判断も、最終的には株主全体の意思に基づき行われるべきものと考えております。
しかし、当社株式の大量取得行為またはその申し入れの中には、次のものも想定されます。
ア.買収の目的や買収後の経営方針等に鑑み、当社のグループ企業価値ひいては株主共同の利益に対する明白な侵害をもたらすおそれがあるもの
イ.株主に株式の売却を事実上強要するおそれがあるもの
ウ.当社に、当該買付けに対する代替案を提示するために合理的に必要な期間を与えることなく行われるもの
エ.当社株主に対して、買付内容を判断するために合理的に必要とされる情報を十分に提供することなく行われるもの
オ.買付けの条件等(対価の価額・種類、買付けの時期、買付けの方法の適法性、買付けの実行の可能性等)が当社の本源的価値に鑑み、著しく不十分または不適当なもの
このような当社株式の大量取得行為またはその申し入れを行う者は、例外的に、当社の財務および事業の方針の決定を支配する者として不適切な者と考えています。このような行為から当社の経営理念やブランド、株主をはじめとする各ステークホルダー(利害関係人)の利益を守るのは、当社の経営を預かるものとして当然の責務であると認識しております。
ア.基本方針の実現に資する特別な取組み
当企業グループは「独創的な技術を核に、新しい価値を創造し、活力とゆとりある社会の発展に貢献する」を経営理念に掲げ、「つなげる技術の、その先へ。」をコーポレートメッセージとして、「持続成長可能な事業への転換」および「あるべき姿に向けた収益構造への変革」を基本方針として、徹底した事業の効率化と成長軌道への足がかりを掴むための中期経営計画(2017年度から2019年度までの3か年)を推進してまいりましたが、当企業グループを取り巻く経営環境の変化に対応し、次期の中期経営計画(2020年度から2022年度までの3か年)を早期に策定し、事業規模と事業領域の拡大および企業価値の向上を目指してまいります。
その実現のため、継続して「事業構造の再構築」と「経営基盤の強化」に取り組むとともに、お客様視点に立った安心、安全、快適、便利を実現するソリューションをタイムリーに提供してまいります。
また、前連結会計年度に発覚した不適切な会計処理の再発防止に向けた改善措置を確実なものとするべく、コンプライアンス遵守を徹底するとともにガバナンスの強化に努めてまいります。
まず、「事業構造の再構築」につきましては、「持続成長可能な事業への転換」のために「集中事業の拡大」および「新規事業の創生」に取り組むとともに、「事業の効率化」を推進することで事業構造を再構築してまいります。
次に、「経営基盤の強化」につきましては、「あるべき姿に向けた収益構造への変革」のためにグループ機能の最適化、総原価の低減、財務体質の強化、要員の適正化および社会的課題への取組みに取り組んでまいります。
また、当企業グループは、コーポレートガバナンス・コードの各原則に基づく開示内容に沿ったガバナンス体制を構築しておりますが、企業価値最大化に向け、継続してコーポレートガバナンスの強化に取組んでまいります。
当社は、2019年6月27日開催の第16回定時株主総会において「当社株式の大量取得行為に関する対応策(買収防衛策)」(以下、「本ルール」といいます。)を株主の皆様のご承認をもって導入(更新)いたしました。
本ルールは、当社株式の大量取得行為が行われる際に、当社が本ルールに定める対応を行うことにより、濫用的な買付行為を抑止し、当社のグループ企業価値ひいては株主共同の利益を確保し、または向上させることを目的としています。
本ルールは、次の(ア)または(イ)に該当する買付けまたはその申し入れ(以下あわせて「買付け等」といいます。)がなされる場合に、買付け等を行う買付け者および買付提案者(以下「買付者等」といいます。)に対し、事前に当該買付け等に関する情報の提供を求め、当該買付け等について情報収集、検討等を行うために合理的に必要な期間を確保したうえで、株主の皆様に当社経営陣の意見表明や代替案を提示したり、買付者等との交渉等を行っていくための手続きを定めています。
(ア) 当社が発行者である株券等について保有者の株券等の株券等保有割合の合計が20%以上となる買付け
(イ) 当社が発行者である株券等について、公開買付けに係る株券等の株券等所有割合およびその特別関係者の株券等所有割合の合計が20%以上となる公開買付け
本ルールの詳細は、当社のインターネットウェブサイト
(https://www.saxa.co.jp/ir/stock/information.html)をご参照ください。
当社取締役会は、基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務および事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組みは、以下の事項を考慮し織り込むことにより、基本方針に沿うものであり、株主共同の利益を損なうものではなく、役員の地位の維持を目的とするものではないと判断しております。
ア.あらかじめ買収防衛策を導入することにより、濫用的な買付行為を抑止すること
イ.株主の皆様の意思を法的に明確な形で反映させるため、買収防衛策の導入の決定を株主総会の決議事項とし、株主総会の決議を経て買収防衛策を導入すること
ウ.防衛策発動に関して基本方針に沿った合理的、客観的要件が設定されていること
エ.独立性の高い独立委員会の設置および防衛策発動の際には必ず独立委員会の判断を経ることが必要とされていること
オ.本ルールの有効期限を2022年3月期に関する定時株主総会終結の時までとし、株主総会または取締役会によりいつでも廃止できること
当企業グループにおける研究開発活動は、ネットワークソリューション分野およびセキュリティソリューション分野について、事業運営に直結した新技術、新商品の開発のほか、デジタルトランスフォーメーションに必要な技術を確立するために研究開発(R&D)を進めています。
当第3四半期連結累計期間は、安心、安全、快適、便利を実現するソリューションを提供するために必要となる音声、映像、データおよびアプリケーションに関わる研究開発に重点をおき活動しました。
なお、当第3四半期連結累計期間の研究開発費総額は、2,714百万円です。
① ネットワークソリューション分野の商品開発
当第3四半期連結累計期間のネットワークソリューション分野の研究開発費の金額は、1,668百万円です。
主な活動として、中小規模オフィスにおける情報セキュリティの強化や業務効率化および円滑なコミュニケーションを実現するための「Office AGENT」シリーズを構成する「IPネットワーク等の製品やサービスの充実」ならびに「高画質映像をリアルタイムに配信できる映像圧縮ゲートウェイの拡張」などの開発を進めました。
主な取組みとして、メールセキュリティ機能をより強化した情報セキュリティゲートウェイ「GE1000Pro」を開発しました。
② セキュリティソリューション分野の商品開発
当第3四半期連結累計期間のセキュリティソリューション分野の研究開発費の金額は、709百万円です。
主な活動として、3GPP※(3rd Generation Partnership Project)標準化規格に準拠したIoT向け超低消費電力LTEモジュールを活用したオール無線のシステム商品などの開発を進めました。
※3GPP:W-CDMA方式を基本とする第3世代移動通信システム(3G)、第3.9世代移動通信システムに対応するLTE、第4世代移動通信システムに対応するLTE-Advanced、さらには5G技術を扱う移動通信システムの仕様の企画検討プロジェクト
③ 研究開発(R&D)
当第3四半期連結累計期間のR&D分野の研究開発費の金額は、337百万円です。
主な活動として、新規事業の創出やビジネスモデルの変革を目指すデジタルトランスフォーメーションに向けた 取組みが急加速していることを背景に、強みとするコア技術(IPネットワーク技術、センシング技術および映像認識技術)の水準を高めるためのR&Dに取組みました。IPネットワーク技術としては、「クラウド基盤の高度化・高速化に繋がる技術の確立」、センシング技術としては、「産学連携による脈波のセンシング技術の確立」、映像認識技術としては、「深層学習を活用した行動解析技術の習得」および「映像圧縮技術の更なる強化」を進めました。
当企業グループの主力市場である情報通信ネットワーク関連市場においては、多様化、高度化したネットワークを活用した様々な事業が生まれるなど大きな変化が続いております。
このような市場環境の変化と資材調達環境の変化により、当企業グループの業績も影響を受けます。
(5) 資本の財源および資金の流動性についての分析
当企業グループは、運転資金および設備投資資金につきましては、内部資金を充当し、必要に応じ金融機関からの借入により調達することとしております。このうち借入による資金調達に関しましては、運転資金については主に期限が1年以内の短期借入金により調達しており、設備投資資金等については長期借入金等により調達しております。
また、資産効率の向上、営業活動によるキャッシュ・フローの確保およびシンジケーション方式によるコミットメントライン7,000百万円の活用により、当面の運転資金および設備投資資金を調達することが可能と考えております。
当企業グループが関連する情報通信ネットワーク関連市場は、急速な技術革新と競争の激化などによりめまぐるしく変化する環境下にありますが、当企業グループは、このような変化に柔軟に対応し、現在の事業環境および入手可能な情報に基づき、最善の経営方針を立案するよう心がけております。
具体的には、前事業年度の有価証券報告書の経営方針、経営環境及び対処すべき課題等に記載のとおりであり、それらの課題に継続して取組んでまいります。
当第3四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等は行われておりません。