当企業グループは、「独創的な技術を核に、新しい価値を創造し、活力とゆとりある社会の発展に貢献します。」を企業理念に掲げ、「つなげる技術の、その先へ。」をビジョン(目指す姿)として、当企業グループの持続的な成長と中長期的な企業価値の向上に努めております。
当企業グループは、パーパスである「明日へつなげる社会をつくる(お客様を明日の社会へつなげる)」ことへの追求、つまり、企業価値向上と社会への貢献を目指し、社会・お客様の課題を解決する商品・サービス・ソリューションの提供および誰もが働きやすく、活躍できる職場づくりによる生産性向上に取組んでまいります。
取組みにあたっては、社員一人ひとりが、課題認識、対策を自ら認識し、4つの行動指針(①誠実に正しく、迅速に行動する。②自ら考え行動する。③変革を恐れず挑戦する。④チームサクサとして活動する。)に沿って推進してまいります。
また、現行中期経営計画(サクサは変わる。)の最終年度として、3つの戦略「事業を変える。」「財務を変える。」「ガバナンスを変える。」に取組んでおります。
なお、2024年度を初年度とした新中期経営計画(事業戦略、資本戦略、人的資本戦略)の策定に取組んでまいります。
当企業グループのサステナビリティに関する考え方および取組は、次のとおりです。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当企業グループが判断したものです。
当企業グループは、持続可能な社会の実現や当企業グループの持続的な成長と企業価値の向上を図るため、当企業グループにおけるサステナビリティ活動を推進することを目的としたサステナビリティ推進委員会を設置し、活動を行っております。
サステナビリティ推進委員会は、委員長を代表取締役社長、事務局をサステナビリティ担当部門、委員を当社および当企業グループ各社から選出し委員長が任命した者で構成して、当企業グループのサステナビリティ方針に則り、当企業グループ全体の活動方針、 計画等を審議するとともに、そこで決定された取組みを推進、サポートを行います。
審議内容については、適宜、取締役会に報告します。これにより取締役会によるサステナビリティ活動へのガバナンス体制を構築しております。
当社では年2回、リスクについて当企業グループ各社から当社リスクマネジメント部門に報告し、その後、当社代表取締役社長が委員長となるCSR委員会(2023年4月からコンプライアンス・リスクマネジメント委員会に名称変更)に報告しております。この委員会はサステナビリティレポート2022の32頁から33頁に、また、リスクマネジメント方針と体制は35頁に掲載しております。
当企業グループは、上記のガバナンスおよびリスク管理を通して、気候関連リスクを重要なサステナビリティ項目と認識しております。
気候変動が、短期、中期、長期にわたり、企業経営にどのような影響を与えるかについて、2℃シナリオ、4℃シナリオの移行リスク、物理的リスクを想定しています。(表1、表3参照)
上記の移行リスク、物理的リスク以外にも、環境マネジメントシステムに関連する①外部および内部の課題、②順守義務、③ステークホルダーのニーズおよび期待、④著しい環境側面を考慮し、2℃シナリオ、4℃シナリオにおけるリスクおよび機会を特定しております。(表2、4参照)
(表1)2℃シナリオにおける移行リスク、物理的リスク
(表2)2℃シナリオにおける主なリスクと機会/対応策(気候関連以外も含む)
リスクと機会は表裏一体であり、リスクに適切に対応することにより、リスクを回避できるだけでなく、ビジネスチャンスにもつながる。
(表3)4℃シナリオにおける移行リスク、物理的リスク
(表4)4℃シナリオにおける主なリスクと機会/対応策
2℃シナリオに比べ、ビジネスチャンスにつながる機会/対応策は少ないと思われる。
(人材の多様性の確保を含む人材の育成に関する方針および社内環境整備に関する方針)
当企業グループにおける人材の育成に関する方針は次のとおりです。
当企業グループは、コンプライアンス意識を持ち、コミュニケーションを取りながら自ら考え挑戦し続ける人材の育成を目指しております。
具体的には、サクサ株式会社(連結子会社)では、新入社員から育成ステージに合わせた教育・研修プログラムを整備し、継続的かつ計画的に実施して、人材の成長を支援しております。事業環境の変化や教育ニーズを的確に捉え、研修プログラムのレビューを行い、効果的なプログラムとしております。
サクサ株式会社では、社員の適性検査結果、ヒューマンスキル・コンセプチュアルスキルのアセスメント、ビジネススクールの評価、保有資格、異動履歴などをタレントマネジメントシステムで一元管理するとともに、人事ローテーションガイドラインに基づくジョブローテーションを実施することにより効果的な人材育成を目指しております。
また、人材の多様性の確保に関する方針および社内環境整備に関する方針は次のとおりです。
当企業グループでは、誰もが働きやすく活躍できる職場づくりを目指して、当社の社長を委員長とする「ダイバーシティ&インクルージョン推進委員会(D&I推進委員会)」を2021年11月に発足しました。D&I推進委員会の最初のテーマとして女性活躍推進を掲げて、その取り組みをスタートしております。
第1期(2021年11月~2022年9月)は、「女性特有のライフイベントや個々の事情を抱えた状況であっても長期的なキャリアプランを見据えた目標とモチベーションを高く持ち、能力を発揮し続けることができる働き方を目指す」ことを目標とし、女性が長期的キャリアを実現するうえで必要な考え方や支援策等の検討を重ねました。
具体的な取り組み内容としては、女性社員および管理職を対象とした当企業グループ全社アンケートを実施し、職場コミュニケーション、育成面、制度面の3つの切り口から課題を整理し、当企業グループ共通課題を設定しました。その他、外部有識者による講演会の開催、社内専用サイトでの活動報告、当企業グループにおける働き方改革の事例紹介等、当企業グループ全体での理解促進を図りました。
第2期(2022年10月~2023年3月)では、全社課題に対する解決策の実行プランとして、D&Iの必要性と相互理解を目的とした当企業グループ全管理職を対象とする研修の実施および女性社員へのキャリア形成支援を行うとともに、女性社員比率、女性管理職比率の向上に向けた施策の検討、合わせて男性社員の育児休職取得率の向上を目指し、誰もが働きやすい環境構築に向けて取り組みを進めてまいりました。
当企業グループは、気候変動関連について地球温暖化を重要なリスクと認識し、その防止を目的に脱炭素化の目標を定めました。Scope1およびScope2におけるCO2排出量を2030年度までに2018年度比で30%削減します(SBTガイドライン準拠)。
主に、生産設備・空調・LED等の省エネ機器への更新により、CO2排出量を2021年度までに2018年度比21.2%削減しております。引き続き省エネ施策に取り組み、30%削減の目標の達成を目指します。
また、当企業グループでは、人材の多様性の確保を含む人材育成に関する方針および社内環境整備に関する方針について、次の指標を用いています。当該指標に関する目標および実績は、次のとおりです。
数値目標
(注)男性における育児休職取得率については、育児を目的とした休暇制度を含まない数値となります。
当企業グループの経営成績、財政状況およびキャッシュ・フロー等の業績に影響を及ぼし、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある主なリスクには、次のようなものがあります。
なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末(2023年3月31日)現在において、当企業グループが判断したものであります。
(1) 経済環境に関するリスク
①経済動向について
当企業グループは、国内売上比率が高く、日本国内の情報通信ネットワーク関連市場およびアミューズメント市場の経済状況の影響を受けます。これらの市場における景気後退とそれらに伴い需要が縮小した場合、当企業グループの業績および財政状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
また、資材等のコスト低減を目的に中国、東南アジア等からの調達およびこれらの地域に製造委託しており、これらの地域の経済情勢や治安状況などが悪化することにより、当企業グループの業績と財政状況に悪影響を及ぼす可能性もあります。
②為替および金利の変動について
当企業グループの外貨建での取引は、輸入超過の状態であり、為替相場の変動によって影響を受けます。
当企業グループでは、一部に為替予約等の対応策を講じておりますが、円安傾向が強まった場合は調達価格を押し上げ、当企業グループの業績と財政状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
また、当企業グループは金利変動リスクにもさらされており、リスク回避のための様々な手段を講じておりますが、急激な金利変動は、当企業グループの業績と財政状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
③株式市況の変動について
国内の株式市場の動向は、当企業グループの保有する株式の評価額に大きく影響を及ぼします。したがって、株式市場が低迷した場合、保有株式の評価損の計上や企業年金資産の運用損の発生等により、当企業グループの業績と財政状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
(2) 当企業グループの事業活動に関するリスク
①市場環境について
当企業グループが関連する情報通信ネットワーク関連市場は、急速な技術革新の進展や激しい競争にさらされております。市場要求に対応した新商品のタイムリーな提供とサービスの向上により市場シェアの拡大に努めてまいりますが、競合会社の新たな市場参入とシェア獲得競争により、当企業グループの商品・サービスが激しい価格競争にさらされ、競争の結果、想定した需要が得られない場合や商品価格が大きく下落する場合は、棚卸資産として計上されている商品の評価損処理等を行う可能性があり、当企業グループの業績と財政状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
また、アミューズメント市場は、規制環境や市場環境が大きく変化しており、事業規模に見合った事業効率化を図っておりますが、法的規制等に重大な変更が加えられた場合、当企業グループの業績と財政状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
②生産活動について
当企業グループの生産活動には、資材、部品、製造装置その他供給品のタイムリーな調達が不可欠です。当企業グループでは、生産体制・調達体制の革新を図り、必要な資材等をタイムリーかつ適正な価格で確保して効率的な生産活動を遂行しておりますが、供給の遅延、中断や業界内の需要増加等があった場合、必要な資材等を効率的に確保できない可能性があり、当企業グループの業績と財政状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
③技術革新および顧客ニーズへの対応について
当企業グループは、常に技術、市場の変化を的確に捉え、お客様のニーズに応える新商品の開発に努めてまいりますが、それらの商品をタイムリーに提供することができない場合、当企業グループの業績と財政状況に悪影響を及ぼす可能性があります。また、市場の要求するサービスの多様化等により新商品の開発過程が長期化した場合、当企業グループの商品が市場に投入される前から陳腐化し商品性を失う可能性があります。
④システム開発リスク
当企業グループがお客様にシステムやサービスを提供するシステムインテグレーション事業では、一般に請負契約の形態で受注を受けてから納期までにシステムを完成し、お客様に提供する完成責任を負っていますが、当初想定していた見積もりからの乖離や、開発段階において、プロジェクト管理等に問題が発生した場合、想定を超える原価の発生や納期遅延に伴う損害に対する賠償金の支払い等により、当企業グループの業績と財政状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
⑤特定の取引先への販売依存について
当企業グループの取引において、一部の取引先への連結売上高に占める依存度が高くなっており、当該取引先が事業または技術上の重大な問題もしくは調達方針の変更など、何らかの理由により当企業グループの取引額が減少した場合、当企業グループの業績と財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
⑥人材の確保について
当企業グループはさらなる成長を目指すために、優秀な人材を確保し、維持する必要がありますが、その人材を確保できなかった場合、または多数離職した場合、当企業グループの事業目的の達成が困難になる可能性があります。
(3) 法的規制および訴訟に関するリスク
①欠陥商品の発生
当企業グループは、「ISO9001」認証を取得し、商品の品質保証には細心の注意を払っておりますが、経時変化や、想定外の品質異常等により、将来的に当企業グループの商品に欠陥が発生しないという保証はありません。
欠陥が発生し、製造物賠償責任保険での補償を超える損害賠償の請求や当企業グループの信用失墜は、当企業グループの業績と財政状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
②情報セキュリティに関するリスクについて
当企業グループは、事業遂行に関連して、機密情報・個人情報を保有しており、情報漏洩対策やウイルス防御システムの導入など、これらの情報の管理に万全を期しておりますが、サイバー攻撃等による情報セキュリティ事故など予期せぬ事態により流出する可能性は皆無ではありません。
このような事態が生じた場合、社会的信用に影響を与え、その対応のための多額の費用負担やブランド価値の低下が発生し、当企業グループの業績と財政状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
③環境に関する規制について
当企業グループの事業活動は、大気汚染、水質汚濁、有害物質の使用および取扱い、廃棄物処理、商品リサイクル等を規制するさまざまな環境法令の適用を受けており、過去、現在、将来の事業活動に関し環境責任リスクがあります。
当企業グループでは「ISO14001」に基づく環境マネジメントシステムをグループ全体で構築し、環境保全活動に取組んでおりますが、将来、環境に関する規制が一層厳しくなり、有害物質等の除去義務が追加された場合、これらに係る費用が発生し、当企業グループの業績と財政状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
④その他法的規制等について
当企業グループが関連する事業は国内または国際的規制に従って行っております。法規制には、商取引、独占禁止、知的財産権、電気製品の安全性および電気通信事業の変更に関する法規制、国の安全保障に関する法規制および輸出入に関する法規制等があります。
これらの法規制や当局の法令解釈が従来よりも厳しくなることなどにより、当企業グループがこれら法規制に従うことができなくなった場合、当企業グループの事業活動は制限を受けることになり、当企業グループの業績と財政状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
⑤コンプライアンスに関するリスク
当企業グループは企業倫理の確立による健全な事業活動を基本とする「グループ企業行動憲章」と「グループ行動規範」を定め、コンプライアンス推進体制を構築し、役員および社員等への教育啓蒙活動を推進し、企業倫理の向上および法令順守の強化に努めています。
しかしながら、コンプライアンス上のリスクを完全に回避できない可能性があり、法令等に抵触する事態が発生した場合、当企業グループの社会的信用に影響を与え、その対応のための多額の費用負担やブランド価値の低下が発生し、当企業グループの業績と財政状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
(4) その他のリスクについて
①災害等による影響について
当企業グループは、地震、風水害、停電等の災害に備え、開発・製造設備や各種情報を保管する情報システム関連設備等に対して定期的に点検、検査およびバックアップなどを整備しています。
しかしながら、これによって、災害等による被害を完全に排除できることを保証するものではなく、当企業グループの事業活動に悪影響を与え、かつ、物的、人的な損害に関する費用を発生させ、当企業グループの業績と財政状況にも悪影響を及ぼす可能性があります。
また、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)などの感染症の世界的な流行は、当企業グループ部品調達の遅延等、生産活動への影響を及ぼす可能性があり、経過によっては、当企業グループの事業活動は制限を受けることになり、当企業グループの業績と財政状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
②退職給付債務について
当企業グループでは、キャッシュ・バランス型確定給付企業年金制度を適用しており、市場金利や株式市況の変動によるリスクを最小限に留める対策を講じておりますが、割引率の低下や運用の利回りの悪化は、当企業グループの業績と財政状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
③会計基準等の変更について
当企業グループでは、一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して会計処理を行っておりますが、会計基準の設定や変更により従来の会計方針を変更した場合に、当企業グループの業績と財政状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
当連結会計年度における当企業グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態および経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国の経済は、依然として新型コロナウイルス感染症の影響を受けており、原材料や原油価格の上昇、外国為替相場における円安の継続、ウクライナ情勢の長期化など先行き不透明な状況で推移しました。
また、当企業グループにおいては、資材および部品の調達難に伴う生産活動の遅れに加え、調達価格の高騰による事業活動への影響がありました。
このような経済環境の中で、当企業グループは、2021年6月に2021年度から2023年度の3か年を計画期間とした中期経営計画(サクサは変わる。)を公表し、2026年3月期には、売上高400億円、営業利益25億円、ROE6.5%以上を長期目標に、3つの戦略「事業を変える。」「財務を変える。」「ガバナンスを変える。」を掲げ、取組んでおります。
「事業を変える。」について、当企業グループは、DX化を求めている中堅・中小企業の課題をIT製品・サービスで解決する「Office AGENT」シリーズとして、「SECURITY/次世代情報セキュリティ対策」「WORKSTYLE/次世代ワークスタイル変革」および「COMMUNICATION/次世代コミュニケーション活用」の3つのデジタル革新を核としたブランド方針を制定しました(2022年8月)。
当連結会計年度は、新型コロナウイルス感染症のまん延による社会環境の急激な変化によりテレワークやサテライトオフィスの活用が増えたことによるマルウェア感染リスクの高まりに対し、「次世代情報セキュリティ対策」として、セキュリティスイッチ「LG1000」による安心・安全な社内ネットワーク環境の提供を開始(2022年8月)、電子メールの添付ファイルをクラウド経由で安心・安全に送受信できる情報セキュリティゲートウェイ「GE2000」の提供を開始(2022年11月)しました。
また、情報システム部門のない中堅・中小企業が安心・安全な社内ネットワーク環境を構築できるよう、情報セキュリティゲートウェイ「GE2000」には標的型攻撃メールに対する訓練サービスを付帯し提供を開始しております。
「次世代コミュニケーション活用」については、ビジネスコミュニケーションシステム「PLATIAⅢ」と連携して利用可能なスマートフォン内線アプリケーション「MLiner」の機能を拡充し、外出先やテレワーク環境においても自分のデスクのボタン電話装置と同じ感覚で操作可能な環境の提供を開始しました(2022年7月)。
また、連結子会社である株式会社システム・ケイは、米国最大規模の総合的なセキュリティイベントISC West 2023-International Security Conference & ExpositionにHailo(本社:イスラエル)の開発したAI専用プロセッサHailo-8™を利用し、映像解析技術を活用し暗い画像をAIで補正し、物体検知をワンチップで実現するedge AI solutionを出展しました(2023年3月)。また、Hailoと株式会社システム・ケイは、共同開発契約を締結予定です。(成長事業:ビジュアルソリューション)
「財務を変える。」について、保有資産の有効活用を図るため、政策保有株式の縮減(6銘柄売却)に継続して取組むとともに、保有不動産の流動化・収益化として、連結子会社であるサクサ株式会社の保有する遊休資産 栃木地区2拠点(栃木事業場、矢板工場)の売却(2022年8月)、相模原に保有する土地賃貸に関する契約を締結(2023年3月)しました。
「ガバナンスを変える。」について、つなげる技術(強み)を核としたプロダクト・ソリューションの提供を通じて、サステナブルな社会(明日の社会)を実現し、SDGs達成に貢献するとともに、持続成長する企業への変革に向けて取組んでおります。具体的には、2022年4月に「サステナビリティ方針」を策定いたしました。当企業グループは、本方針に基づき、活力とゆとりある社会の発展に貢献してまいります。また、環境の開示を高度化し、環境以外の社会・ガバナンスも包含した「サクサグループサステナビリティレポート」の創刊号を2022年12月に発刊いたしました。今後、サステナビリティに貢献してさらなる企業価値向上を推進してまいります。
また、多様な人材活用による新たな価値を創造し、相互に認めあう組織風土を醸成していくために設置した「ダイバーシティ&インクルージョン推進委員会」の活動の一環として、女性活躍推進を目的に、女性特有のライフイベントに対応するための考え方や女性特有の健康問題に関する知識の習得のため女性の健康セミナーを開催いたしました。
さらに、健康経営の取組みとして、2022年10月に「サクサグループ健康経営宣言」を公表し、2023年3月にはサクサ株式会社が健康経営優良法人2023に認定されました。
当連結会計年度の売上高は、37,320百万円(前年同期比6,526百万円増加)となりました。成長事業の売上高は、10,527百万円(前年同期比974百万円増加)となり、コロナ禍に伴う働き方改革を追い風にITビジネスにおいてUTM(統合脅威管理アプライアンス)の売上が増加となりました。一方、基盤事業の売上高は、26,793百万円(前年同期比5,552百万円増加)となり、主に、ボタン電話装置の部材および部品を一定数確保できたこと、ならびにアミューズメント市場において、スマート遊技機の市場導入に伴う、新カードユニットへの入替需要の高まりから、カードリーダライタおよび加工受託部品の受注が増加したことによるものです。
利益面では、引き続き資材および部品の調達価格の高騰が続きましたが、売上高の大幅増加により、経常利益が2,386百万円(前年同期比2,017百万円増加)、特別利益に投資有価証券売却益257百万円、特別損失に減損損失1,664百万円等を計上した結果、親会社株主に帰属する当期純利益は、601百万円(前年同期比535百万円減少)となりました。
分野別の営業の概況は、次のとおりです。
(ネットワークソリューション分野)
ネットワークソリューション分野の売上高は、25,429百万円(前年同期比16.2%増加)となりました。これは、主にボタン電話装置およびネットワーク機器の売上増加によるものです。
(セキュリティソリューション分野)
セキュリティソリューション分野の売上高は、11,890百万円(前年同期比33.5%増加)となりました。これは、アミューズメント市場において、スマート遊技機の市場導入に伴う、新カードユニットへの入替需要の高まりから、カードリーダライタおよび加工受託部品の受注が増加したことによるものです。
当期の財政状況の概況は、次のとおりです。
当連結会計年度末の純資産は、配当金の支払いをしたものの、親会社株主に帰属する当期純利益の計上およびその他有価証券評価差額金の増加により、前連結会計年度末に比べ1,397百万円増加し24,894百万円、総資産は4,932百万円増加し41,777百万円となったことにより、自己資本比率は59.6%となりました。
増減の主なものは、以下のとおりです。
流動資産では、売上高の増加に伴い受取手形、売掛金及び契約資産が1,823百万円、資材および部品の調達難による生産活動の遅れや調達価格の高騰に伴い棚卸資産が1,658百万円それぞれ増加したこと等により流動資産全体で前連結会計年度末と比べ4,566百万円増加いたしました。
固定資産では、有形固定資産が遊休資産である栃木地区2拠点の土地・建物等の売却および神奈川県相模原市に保有する不動産について、賃貸用不動産として活用することにより継続的かつ安定的な収益化を図ることを目的に、用途見直しを行ったことによって建物等の解体費用および土壌汚染対策費用について減損損失の計上を行ったこと等により531百万円減少しましたが、投資その他の資産が投資有価証券の時価評価等によって1,212百万円増加したことにより固定資産全体で前連結会計年度末と比べ366百万円増加しました。
負債では、仕入債務が調達価格の高騰などにより1,344百万円、資産除去債務が神奈川県相模原市に保有する不動産の建物等の解体費用および土壌汚染対策費用を計上したことにより930百万円、それぞれ増加し、負債全体で16,883百万円と前連結会計年度末と比べ3,534百万円増加しました。
当期末における現金及び現金同等物は、前期末残高に比べ1,141百万円増加し、8,134百万円となりました。
営業活動によるキャッシュ・フローは、1,731百万円の収入(前年同期は1,075百万円の支出)となりました。これは売上債権の増加および棚卸資産の増加はありましたが、税金等調整前当期純利益の計上、減損損失の計上、仕入債務の増加等によるものです。
投資活動によるキャッシュ・フローは、666百万円の支出(前年同期は214百万円の収入)となりました。これは投資有価証券の売却による収入はありましたが、設備投資による支出および遊休資産である栃木地区2拠点の土地・建物等の売却に伴い資産除去債務の履行による支出が発生したことによるものです。
財務活動によるキャッシュ・フローは、74百万円の収入(前年同期は42百万円の収入)となりました。これは配当金の支払いによる支出はありましたが、借入による資金調達を行ったことによるものです。
当企業グループは、事業区分が単一セグメントでありますが、本項目における分野別情報は、前連結会計年度と同一の区分によっております。
当連結会計年度における生産実績を分野別に示すと、次のとおりであります。
(注)1 金額は、販売価格によっております。
2 上記のほか下記の仕入製品があります。
(注)金額は、仕入価格によっております。
当連結会計年度における受注実績を分野別に示すと、次のとおりであります。
当連結会計年度における販売実績を分野別に示すと、次のとおりであります。
(注)主な相手先別の販売実績および総販売実績に対する割合
(注)NTTグループは、東日本電信電話株式会社、西日本電信電話株式会社およびエヌ・ティ・ティ・コミュニケーションズ株式会社等であります。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当企業グループの経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末(2023年3月31日)現在において判断したものであります。
当企業グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。
この連結財務諸表の作成にあたり、決算日における資産・負債の報告数値および偶発債務の開示ならびに報告期間における収入・費用の報告数値に影響を与える見積りおよび仮定の設定を行わなければなりません。
当企業グループの経営陣は、過去の実績や状況に応じ合理的であると考えられる様々な要因に基づき、見積りおよび判断を行っておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
特に、以下の重要な会計方針が、当企業グループの連結財務諸表の作成において使用された重要な判断と見積りに大きな影響を及ぼすものと考えております。
なお、半導体を中心とした部材調達難と販売機会損失等、当企業グループの事業活動に与える影響を合理的に反映することが難しい要素もありますが、期末時点で入手可能な情報を基に検証等を行っております。
a. 機器組込みソフトウェア(販売目的ソフトウェアのうち、連結子会社であるサクサ株式会社にかかるもの) は定額法により減価償却費を計上しており、販売可能な見込有効期間に基づく償却額を計上しております。また各年度の未償却残高が、翌連結会計年度以降の見込販売収益の金額を超過している場合には、当該超過額について、一時の費用又は損失として処理しております。見込販売収益の算出に用いた主要な仮定は、見込販売数量であり、見込販売数量は市場環境の変化に影響を受けるため、見積りの不確実性が高く、情報通信ネットワーク製品の陳腐化に伴い、見込販売収益が大幅に減少した場合には、一時に費用又は損失が発生する可能性があります。
b. 売掛金、貸付金等の債権については、決算日以降に発生すると予測される貸倒損失に備えるため、適正な見積りに基づき貸倒引当金を計上しておりますが、顧客等の財政状況が悪化し、その支払能力が低下した場合、追加引当が必要となる可能性があります。
c. 製品保証費用については、出荷済製品のアフターサービス費用等の発生に備え、過去の実績に基づくアフターサービス費用の見積りに基づき製品保証引当金を計上しております。三現主義の徹底と広範囲にわたる品質管理システムの運用により品質向上に努めておりますが、実際の品質不良率または修理コストが見積りと異なった場合、アフターサービス費用の見積額の修正が必要となる可能性があります。
d. 受注残高のうち、損失の発生が見込まれるものについて、将来の損失に備えるため、その損失見込額を受注損失引当金として計上しております。将来、発生原価が見積額を上回ると予想される場合、追加引当が必要になる可能性があります。
e. 投資については、回復可能性があると認められない株式等の評価減を実施しておりますが、投資先の財政状態が悪化した場合、評価損の追加計上の可能性があります。
f. 繰延税金資産については、将来の課税所得および継続的な税務計画を検討し、回収可能性が高いと考えられる金額に減額するため評価性引当金を計上しております。この評価性引当金は当連結会計年度末で判断したものであり、将来の課税所得および税務計画の変更等により追加計上または取崩しが発生する可能性があります。
当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識および分析については、「(1) 経営成績等の状況の概要」に記載しております。
当企業グループの経営成績に重要な影響を与える要因として、当企業グループの主力市場である情報通信ネットワーク関連市場においては、多様化、高度化したネットワークを活用した様々な事業が生まれるなど大きな変化が続いております。
このような市場環境の変化と資材調達環境の変化により、当企業グループの業績も影響を受けます。
そのため当企業グループは、このような変化に柔軟に対応し、現在の事業環境および入手可能な情報に基づき、最善の経営方針を立案するよう心がけております。
また、経営成績に影響を及ぼす可能性のあるリスクについては、「3〔事業等のリスク〕」に記載しております。
当企業グループの経営戦略の現状と見通しにつきましては、多様化するお客様のニーズにお応えするため、お客様視点に立った安心、安全、快適、便利な環境を実現するソリューションをタイムリーに提供し続け、事業成長に向けた収益体質改善のための諸施策に取組んでまいります。
a.キャッシュ・フローの状況
キャッシュ・フローの状況については、「(1) 経営成績等の状況の概要」に記載しております。
b.資金需要と財務政策
当企業グループは、運転資金および設備投資資金につきましては、内部資金を充当し、必要に応じ金融機関からの借入により調達することとしております。このうち借入による資金調達に関しましては、運転資金については主に期限が1年以内の短期借入金により調達しており、設備投資資金等については長期借入金等により調達しております。
また、資産効率の向上、営業活動によるキャッシュ・フローの確保およびシンジケーション方式によるコミットメントライン7,000百万円を含む未使用借入枠13,435百万円により、当面の運転資金および設備投資資金を調達することが可能と考えております。
該当事項はありません。
当企業グループにおける研究開発活動は、ネットワークソリューション分野およびセキュリティソリューション分野について、事業運営に直結した新技術、新商品の開発のほか、未来のビジネスシーンの実現とお客様に更なる価値を提供する製品・サービスの創出に向けた新たなコア技術を確立するために研究開発(R&D)を進めています。
当連結会計年度は、安心、安全、快適、便利を実現するソリューションを提供するために必要となる音声、映像、データおよびアプリケーションに関わる研究開発を通し、DX化を求めている中堅・中小企業の課題をIT製品・サービスで解決する「Office AGENT」シリーズとして、「SECURITY/次世代情報セキュリティ対策」「WORKSTYLE/次世代ワークスタイル変革」および「COMMUNICATION/次世代コミュニケーション活用」の3つのデジタル革新を実現することに重点をおき活動しました。
なお、当連結会計年度の研究開発費総額は、
(1) ネットワークソリューション分野の商品開発
当連結会計年度のネットワークソリューション分野の研究開発費の金額は、1,940百万円です。
主な活動として、中堅・中小企業のオフィスにおける情報セキュリティの強化や業務効率化および円滑なコミュニケーションを実現するための「IPネットワーク等の製品やサービスの充実」ならびに「AI画像認識技術による様々な用途に応じたソリューション技術の確立」などの開発を進めました。
(2) セキュリティソリューション分野の商品開発
当連結会計年度のセキュリティソリューション分野の研究開発費の金額は、681百万円です。
主な活動として、監視・防犯・マーケティングなど高精細映像によるリアルタイムでの判断や確認が必要となる市場向けの「AI画像認識技術による様々な用途に応じたソリューション技術の確立」などの開発を進めました。
(3) 研究開発(R&D)
当連結会計年度のR&D分野の研究開発費の金額は、603百万円です。
主な活動として、未来のビジネスシーンの実現とお客様に更なる価値を提供する製品・サービスの創出に向けた新たなコア技術(IPネットワーク技術、センシング技術および映像認識技術)を確立するためのR&Dに取り組みました。IPネットワーク技術としては、「クラウド基盤の高速化につながる技術の確立」、映像センシング技術としては、「AI画像認識による動体検出技術の確立」を進めました。