第2【事業の状況】

1【事業等のリスク】

 当第1四半期連結累計期間において、新たなリスクの発生など想定外の事象は発生しておりません。

 また、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについて重要な変更はありません。

 

2【経営上の重要な契約等】

 当第1四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。

 

3【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 文中における将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社が判断したものであります。

(1)業績の状況

 当第1四半期連結累計期間におけるわが国経済は、雇用・所得環境の改善などには緩やかな回復傾向が見られるものの、内需・外需ともに足踏み状態が長期化しています。製造業を中心に円高進行による収益悪化懸念や海外情勢の不透明感などから、各企業の設備投資判断には慎重姿勢が見られます。海外経済におきましては、中国での景気減速が続くものの、米国では原油安やドル高の是正により個人消費や製造業の景況感が改善し、欧州でも緩やかな景気回復の動きが見られました。

 azbilグループは、「人を中心としたオートメーション」の理念のもと、現中期経営計画(2013~2016年度)において、3つの基本方針※1、3つの成長事業領域※2を定め、製品・技術・サービスを活用したazbilグループならではのソリューションによる事業の展開・拡大に取り組んでまいりました。また併せて、中長期視点での持続的な成長を確かなものとするため、企業体質の強化と事業構造変革を国内外において推し進めてまいりました。当第1四半期連結累計期間においても、前述の国内外経済情勢及びazbilグループを取り巻く事業環境を踏まえ、人材等の経営資源の再配置、事業・生産体制の再編に継続して取り組んでおります。

 当第1四半期連結累計期間における業績につきましては、国内の事業環境は引き続き堅調でありますが、前年度における複数年契約の受注計上範囲の見直し※3や大型案件計上による反動の影響を受けたビルディングオートメーション(BA)事業、及び同じく前年同期における大型案件計上による反動を受けたライフオートメーション(LA)事業での受注減少により、受注高は前年同期比6.4%減少の822億1千8百万円(前年同期は878億8千1百万円)となりました。

 一方、売上高につきましては、前連結会計年度末における受注残高の着実な積み上がりを背景に、BA事業、アドバンスオートメーション(AA)事業における当四半期の売上が増加※4し、全体としても前年同期比13.9%増加の561億3千7百万円(前年同期は492億8千6百万円)となりました。

 損益面につきましては、増収による効果に加えて、前年同期において新基幹情報システム導入を機に行ったジョブ損益管理方法の統一による影響の反動及びのれん償却費の減少等により全体としての営業利益は大きく改善し、7億7千2百万円(前年同期は19億円の営業損失)となりました。この営業利益の改善を受けて、経常利益につきましても、為替差損が発生したものの同様に改善し1億7千2百万円(前年同期は16億8千1百万円の経常損失)となり、親会社株主に帰属する四半期純損失につきましては、6千4百万円(前年同期は13億6千7百万円の親会社株主に帰属する四半期純損失)となりました。

 

※1 3つの基本方針:

・技術・製品を基盤にソリューション展開で「顧客・社会の長期パートナー」へ

・地域の拡大と質的な転換による「グローバル展開」

・体質強化を継続的に実施できる「学習する企業体」を目指す

 

※2 3つの成長事業領域:

・生産及び執務居住空間での次世代ソリューション

・エネルギーマネジメントソリューション

・安全・安心ソリューション

 

※3 複数年契約の受注計上範囲の見直し:

前連結会計年度において、近年、大型案件以外にも複数年のサービス等の契約が増加し、受注高に占める重要性が増してきた状況を踏まえ、国内における複数年契約の受注計上範囲を見直しました。この見直しにより、前連結会計年度においては、複数年契約の受注計上額が一時的に大きく増加いたしました。

 

※4 当四半期の売上が増加:

azbilグループの売上高は、第2四半期連結会計期間及び第4四半期連結会計期間に集中する傾向がある一方、固定費は恒常的に発生するため、例年、第1四半期連結会計期間及び第3四半期連結会計期間の利益は、他の四半期連結会計期間に比べ低くなる傾向があります。

ただし、当第1四半期連結会計期間につきましては、前連結会計年度末の受注残高の積み上がりを背景に、売上高が増加しております。

 

 各セグメント別の業績は、以下のとおりであります。

 

ビルディングオートメーション(BA)事業

 国内市場におきましては、首都圏における都市再開発案件に加えて、省エネルギー・省コスト運用に対するソリューション需要も継続しており、全体として活発な建設投資が続いております。特に、当第1四半期連結累計期間における売上高につきましては、前連結会計年度末における受注残高の積み上がりを背景に、当四半期に売上計上される案件が多く、この結果、国内市場全体としての売上高は、既設建物向け市場における増収を中心に前年同期比で大きく増加いたしました。海外市場におきましては、ローカル市場の開拓は着実に進んでおりますが、事業環境は国によって異なり、為替の影響も加わって、海外市場全体としては、ほぼ前年同期並みとなりました。

 この結果、BA事業の当第1四半期連結累計期間の売上高は、前年同期比17.6%増加の233億8千6百万円(前年同期は198億8千4百万円)となりました。損益面では、採算性の良い既設建物向け市場等の増収に加えて、前年同期において新基幹情報システム導入を機に行ったジョブ損益管理方法の統一によるマイナス影響があったことの反動により、前年同期比で大きく改善し、3億5百万円のセグメント損失(前年同期は17億2千2百万円のセグメント損失)となりました。

 

アドバンスオートメーション(AA)事業

 国内市場におきましては、全体としては引き続き設備投資に対して慎重な姿勢が中心であるものの、半導体・電池関連向けの製造装置等、一部市場では回復傾向が見られました。また、素材関連の分野においては、前連結会計年度末におけるシステム及びサービス案件の受注残高の積み上がりを背景とした売上高の増加がありました。これらにより、国内市場全体としては、前年同期比で大きく増収いたしました。一方、海外市場におきましては、中国をはじめとして各地域において厳しい事業環境が続いており、為替の影響も含めて海外市場全体としての売上高は減少いたしました。

 この結果、AA事業の当第1四半期連結累計期間の売上高は、前年同期比17.2%増加の226億6千9百万円(前年同期は193億4千1百万円)となりました。セグメント利益は、円高の影響を受けたものの、国内での増収及び国内外での利益体質改善の取組みが進み、10億1千2百万円(前年同期は1億7百万円のセグメント損失)となりました。

 

ライフオートメーション(LA)事業

 LA事業は、ガス・水道等のライフライン、製薬・医療分野といったライフサイエンス、そして住宅用全館空調システム等の生活関連(ライフ)の3つの領域で事業を展開しております。当第1四半期連結累計期間の売上高は、ほぼ前年同期並みとなりましたが、のれん償却費の減少及び変革活動への取組みの成果により損益面は改善いたしました。

 ガス・水道メータの分野におきましては、売上高はLPガスメータの需要回復や水道メータの販売増により前年度水準を維持しましたが、都市ガスメータ減収の影響から利益は減少いたしました。ライフサイエンスエンジニアリング(LSE)の分野におきましては、為替の影響もあって売上高は減少しましたが、のれん償却費の減少等により利益は改善いたしました。住宅用全館空調システムの分野におきましては、前年度における営業体制の変革、マーケティング・開発体制整備の結果、売上が拡大し、収益体質も強化されました。

 これらの結果、LA事業の当第1四半期連結累計期間の売上高は、前年同期比0.3%増加の103億2千2百万円(前年同期は102億9千3百万円)となりました。セグメント利益は、のれん償却費の減少等により改善し、5千4百万円(前年同期は8千万円のセグメント損失)となりました。

 

その他

 その他の当第1四半期連結累計期間の売上高は、2千8百万円(前年同期は2千6百万円)となり、セグメント利益は1千6百万円(前年同期は1千4百万円)となりました。

 

(2)事業上及び財務上の対処すべき課題

 当第1四半期連結累計期間において、azbilグループが対処すべき課題について、重要な変更はありません。

 なお、当社は株式会社の支配に関する基本方針を以下のとおり定めております。

 

株式会社の支配に関する基本方針について

 当社は、平成20年5月9日開催の取締役会において、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針(会社法施行規則第118条第3号、以下「基本方針」といいます。)並びに、この基本方針を実現するための特別な取組み(同条第3号ロ(1))について決定し、また、平成23年5月10日開催の取締役会において、その一部を修正し、継続することを決定しておりました。

 さらに、平成26年5月12日開催の取締役会において、所要の変更を行った上で再継続することを決定いたしました。その内容の概要は以下のとおりであります。

 

<大量買付ルールの要旨>

 上記特別な取組みの一部として定める大量買付ルールとは、大量買付行為がなされた場合において、当該大量買付行為を行う者に対して①一定の手続を遵守すること及び②必要かつ十分な情報提供を行うことを求めることによって、当該大量買付行為が当社の企業価値ひいては株主共同の利益の確保・向上に資するか否かを株主の皆様にご判断いただくために必要かつ十分な時間及び情報を確保・提供することを目的としており、新株及び新株予約権の割当て等を用いた具体的な買収防衛策について定めるものではありません

 ただし、当社取締役及び当社取締役会は、大量買付行為がなされた場合には、善管注意義務を負う受託者として、株主の皆様の意思を最大限尊重しつつ、当社の企業価値・株主共同の利益の確保・向上に資するよう適切に対処していく所存です。

 

① 基本方針

 当社は、「私たちは、『人を中心としたオートメーション』で、人々の『安心、快適、達成感』を実現するとともに、地球環境に貢献します。」というazbilグループ理念のもと、企業活動を健全に継続、成長させ、株主の皆様、お客様、従業員、地域社会の皆様等、全てのステークホルダーに対して、中長期的な視点に立ち、企業価値を常に向上させ、最大化することが使命であると考えております。

 当社は、大きく変化する社会・企業環境にあって、azbilグループ理念を踏まえ、永年培った計測と制御を中核とした技術とリソースを活かした安全・安心で高品質・高付加価値の製品・サービスを提供し、これまで以上にお客様の課題解決にあたるグループ一体経営を推進することが、企業価値・株主共同の利益の確保・向上に資すると考えております。

 このため、当社は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者としては、azbilグループ理念を尊重し、かつ、上記施策を進めることにより、当社の企業価値・株主共同の利益を確保し向上させる者が望ましいと考えており、最終的には当社の株主全体の意思に基づき決定されるべきものであると考えております。

 当社は、東京証券取引所第一部上場企業として、当社株式の高度の流通性を確保することも、当社の重要な責務であると認識しており、当社の企業価値・株主共同の利益を害するものでない限り、大量買付行為を否定するものではありません。

 しかし、大量買付行為を行った上で、不適切な手段により株価をつり上げて高値で株式を会社に引き取らせる行為や、いわゆる焦土化経営等、大量買付者以外の株主の株式の価値を不当に低下させ、大量買付者の利益のみを追求する行為が行われる可能性を否定することはできません。

 当社は、企業価値の向上及び株主共同の利益に資するものであれば、取締役会の同意を得ない経営権獲得を否定するものではありませんが、プレミアムを十分に評価せずに、大量買付者とその他の株主の皆様との情報格差を利用して不当に安い価格で大量買付行為を行うことや、長期保有を望まれている株主の皆様に対して強圧的な手段を用いて株式の売却を迫る行為を容認することはできません。

 

② 基本方針を実現するための当社の取組み

1)中期経営計画の実行による企業価値向上のための取組み

 当社は、「人を中心としたオートメーション」すなわち、人を中心に据え、人と技術が協創するオートメーション世界の実現に注力し、お客様の安全・安心や企業価値の向上、地球環境問題の改善等に貢献する世界トップクラスの企業集団になることを長期目標としております。この目標達成に向け、技術・製品を基盤に、ソリューション展開で「顧客・社会の長期パートナー」となること、地域の拡大と質的な転換で「グローバル展開」を進めること、さらにその具現化に向け「学習する企業体」へと組織的な変革を進めることの3つを基本方針として掲げ、事業拡大へとつなげることのできる事業体質への変革を進めてまいりました。そして、これまでに強化した経営基盤をベースに、グローバルで施策展開のフェーズを進めるべく、平成26年3月期を初年度とする4ヶ年の中期計画を策定し、ステークホルダーとの良好な関係のもと、グローバル社会で責任ある存在として、azbilグループならではの製品・技術・サービスを国内外で展開することによって、企業価値の増大を図る取組みを進めております。

 具体的には、「建物」のオートメーションを進めるビルディングオートメーション事業については、独自の環境制御技術で、人々に快適で効率の良い執務・生産空間を創り出し、同時に環境負荷低減に貢献する事業として展開いたします。「工場やプラント」のオートメーションを進めるアドバンスオートメーション事業については、生産に関わる人々との協働を通じ、先進的な計測制御技術を発展させ、お客様の新たな価値を創造する事業として展開いたします。「生活・生命」に関わる領域でオートメーション技術を活用するライフオートメーション事業については、永年培った計測・制御・計量の技術と行き届いたサービスを組み合わせ、人々のいきいきとした暮らしに貢献する事業として展開いたします。そして、これら3つの事業を有機的に結びつけ、持続的な成長を可能にしてまいります。さらに、経営を取巻く諸リスクへの備えを強化し、CSRを重視した経営を行うとともに、コーポレートガバナンスの強化を着実に進めております。

 

2)大量買付行為において株主の皆様に適切にご判断いただくために必要かつ十分な時間及び情報を確保・提供するための取組み

(ア)基本的な考え方

 当社は、大量買付者に対して当該大量買付行為についての情報提供を求めるとともに、株主の皆様が、当該大量買付行為が企業価値・株主共同の利益を害するものかどうかを判断する機会を保障することが必要と考えており、そのための手続として「大量買付ルール」を定めております。

(イ)手続の適用対象

 大量買付ルールは、以下(i)又は(ⅱ)に該当する当社株券等の買付若しくはこれに類似する行為の場合に大量買付者に対して当該大量買付行為についての情報提供を求めます。

 

(i) 当社が発行者である株券等1について、公開買付け2に係る株券等の大量買付者及び大量買付者の特別関係者3の株券等所有割合の合計が20%以上となる公開買付けを行おうとする場合

(ⅱ) 当社が発行者である株券等4について、大量買付者及び大量買付者グループ5の株券等保有割合6が20%以上となる買付けその他の取得(市場取引、公開買付け等の具体的な買付け方法の如何は問わないものとします。)を行おうとする場合

 

※ 以下、(i)及び(ⅱ)の行為のいずれについても、当社取締役会があらかじめ同意したものを除き、「大量買付行為」といい、大量買付行為を行おうとする者を「大量買付者」といいます。

 

(ウ)大量買付ルールの詳細

 大量買付ルールの詳細につきましては、

当社ホームページ(http://www.azbil.com/jp/ir/management/protect/index.html)をご参照ください。

(エ)大量買付ルールの有効期間、廃止及び変更

 大量買付ルールは、平成26年7月1日から3年間を有効期間としております。

 また、有効期間内であっても、当社取締役会において、法令等の改正や判例の動向等を考慮して、大量買付ルールの見直し若しくは廃止が決議された場合には、大量買付ルールを随時、見直し又は廃止できることといたします。かかる場合、取締役会は、法令等及び金融商品取引所規則に従って、適時適切な開示を行います。

 なお、法令等に改正があり、これらが施行された場合には、大量買付ルールにおいて引用する法令等は、改正後の法令等を実質的に継承する法令等に、それぞれ読み替えられるものといたします。

 

 

 

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1 金融商品取引法第27条の2第1項に規定する株券等をいいます。

2 金融商品取引法第27条の2第6項に規定する公開買付けをいいます。

3 金融商品取引法第27条の2第7項に規定する特別関係者をいいます。

4 金融商品取引法第27条の23第1項に規定する株券等をいいます。

5 金融商品取引法第27条の23第3項に基づき保有者に含まれる者をいいます。

6 金融商品取引法第27条の23第4項に規定する株券等保有割合をいいます。

 

(3)研究開発活動

 当第1四半期連結累計期間におけるazbilグループが支出した研究開発費の総額は25億3千3百万円であります。

 なお、当第1四半期連結累計期間において、前事業年度の有価証券報告書に記載したazbilグループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。

 

(4)経営戦略の現状と今後の方針について

 当第1四半期連結累計期間において、経営戦略の現状と今後の方針について、重要な変更はありません。

 

(5)資本の財源及び資金の流動性についての分析

① 資産の状況

 当第1四半期連結会計期間末の資産の状況は、前連結会計年度末に比べて155億6千2百万円減少し、資産合計で2,435億6千5百万円となりました。これは主に、売上債権が126億5千8百万円減少したことによるものであります。

 

② 負債の状況

 当第1四半期連結会計期間末の負債の状況は、前連結会計年度末に比べて113億4千3百万円減少し、負債合計で908億1千8百万円となりました。これは主に、賞与引当金が55億7千7百万円、仕入債務が51億8千3百万円、未払法人税等が34億7千6百万円それぞれ減少したことによるものであります。

 

③ 純資産の状況

 当第1四半期連結会計期間末の純資産の状況は、前連結会計年度末に比べて42億1千9百万円減少し、1,527億4千6百万円となりました。これは主に、配当金の支払により利益剰余金が24億5千3百万円減少したことに加え、その他有価証券評価差額金が11億2千6百万円減少したことによるものであります。

 

 この結果、自己資本比率は前連結会計年度末の59.8%から61.9%となりました。

 

④ 資金調達の状況

 当第1四半期連結累計期間において重要な資金調達はありません。