前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについて重要な変更はありません。
また、当第1四半期連結累計期間において、重要な影響を及ぼす可能性のある事項は発生しておりません。
文中における将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)財政状態及び経営成績の状況
azbilグループを取り巻く事業環境は、国内の活発な都市再開発投資を背景に、大型建物向けの機器、システムの需要が引き続き堅調に推移しております。生産設備に対する設備投資につきましては、国内外で半導体製造装置市場等の低迷が続いておりますが、人手不足等を背景とした合理化・省力化等への需要は継続しております。
当第1四半期連結累計期間における業績につきましては次のとおりであります。
受注高は、アドバンスオートメーション(AA)事業で減少しましたが、堅調な市況を背景としたビルディングオートメーション(BA)事業での増加を主因に、全体として814億4千7百万円(前年同期は802億6千5百万円)と、前年同期比1.5%の増加となりました。一方で、売上高につきましては、BA事業では売上高が増加しましたが、AA事業、ライフオートメーション(LA)事業では減少し、543億5千8百万円(前年同期は548億3百万円)と、前年同期比0.8%の減少となりました。
損益面につきましては、営業利益は、事業収益力強化施策の効果により、前年同期比29.0%増加の22億9千2百万円(前年同期は17億7千7百万円)となりましたが、円高を背景とした為替差損の計上を主因に、経常利益は前年同期並みの24億3千4百万円(前年同期は24億1千5百万円)となり、親会社株主に帰属する四半期純利益につきましても、前年同期並みの14億7千万円(前年同期は15億2千5百万円)となりました。
(単位:百万円)
|
|
2019年3月期 |
2020年3月期 |
増減 |
増減率 |
|
受注高 |
80,265 |
81,447 |
1,181 |
1.5% |
|
売上高 |
54,803 |
54,358 |
△445 |
△0.8% |
|
営業利益 (利益率) |
1,777 (3.2%) |
2,292 (4.2%) |
514 (1.0P) |
29.0% |
|
経常利益 |
2,415 |
2,434 |
19 |
0.8% |
|
親会社株主に帰属する (利益率) |
1,525 (2.8%) |
1,470 (2.7%) |
△54 (△0.1P) |
△3.6%
|
当社グループは、「人を中心としたオートメーション」の理念のもと、3つの基本方針※1を軸として、中期経営計画(2017~2019年度)を策定し、持続的な成長の実現に向けた取組みを進めております。現在の事業環境は比較的堅調なものの、景気の下降局面も視野に入れ、将来に向けた成長を実現していくために、各事業において事業構造の変革、利益体質の改善を推し進めております。また、中長期で需要の継続・拡大が期待できる「ライフサイクル型事業の強化」、「新オートメーション領域の開拓」、「環境・エネルギー分野の拡大」を推進し、併せてこれら領域の開拓、持続的成長を実現するための基盤強化として、研究開発及び生産体制の整備・拡充等に取り組んでおります。
※1 「3つの基本方針」
・技術・製品を基盤にソリューション展開で「顧客・社会の長期パートナー」へ
・地域の拡大と質的な転換で「グローバル展開」
・体質強化を継続的に実施できる「学習する企業体」を目指す
セグメント毎の経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容につきましては次のとおりであります。
ビルディングオートメーション(BA)事業
BA事業を取り巻く環境は、国内市場では、首都圏における都市再開発案件に加え、省エネルギーや運用コスト低減に関するソリューション需要も高く、引き続き堅調に推移しております。海外市場においても、中国を含むアジア市場において、大型建物に対する国内外資本による投資が堅調です。
こうした事業環境を背景に、採算性も配慮しつつ着実な受注の獲得に取り組むとともに、働き方改革への対応も踏まえ、施工現場を主体に業務の遂行能力の強化と効率化を進めてまいりました。また、IoT等の技術活用を志向する国内外の顧客ニーズに対応するための製品・サービスの開発・強化を進めてまいりました。この結果、BA事業の当第1四半期連結累計期間の業績は次のとおりとなりました。
受注高につきましては、堅調な事業環境を背景に、特に新築大型建物向けに機器・システムを販売・施工する分野が伸長し、前年同期比5.6%増加の475億8千8百万円(前年同期は450億4千4百万円)となりました。売上高につきましても同様に新築大型建物向けの分野が増加し、前年同期比2.9%増加の224億5千1百万円(前年同期は218億2千8百万円)となりました。セグメント損失につきましては、増収及び採算性改善の取組みなどにより改善し、2億6千2百万円の損失(前年同期は9億2千万円の損失)となりました。
BA事業は、例年第1四半期における売上高、セグメント利益は低くなる傾向があり、当第1四半期においてもセグメント損失を計上しておりますが、通期では利益計上を見込んでおり、事業環境の見方に大きな変更はありません。中長期的には、東京オリンピック/パラリンピック関連需要に加えて、2020年以降にも大型の再開発案件が計画されております。併せて、1990年前後及び2000年代初頭に建設された大型建物が改修時期を迎えることから、既設建物の改修需要の拡大による収益機会の増加が見込まれております。BA事業では、これらの需要を確実に獲得し、業務を着実に遂行することで増収を図るとともに、更なる高利益体質確保に向け、事業プロセス変革を含めた取組みを進めてまいります。
(単位:百万円)
|
|
2019年3月期 |
2020年3月期 |
増減 |
増減率 |
|
受注高 |
45,044 |
47,588 |
2,543 |
5.6% |
|
売上高 |
21,828 |
22,451 |
622 |
2.9% |
|
セグメント損失(△) |
△920 |
△262 |
658 |
- |
アドバンスオートメーション(AA)事業
AA事業を取り巻く国内外の市場の動向につきましては、足元では半導体製造装置市場等での投資の低迷が続いておりますが、人手不足対応、環境対応、更なる生産性向上等を目的とした自動化へのニーズは堅調さを維持しております。こうした事業環境のもと、グローバルでの競争力獲得を目指した3つの事業単位※2(CP事業、IAP事業、SS事業)による、マーケティングから開発、生産、販売・サービスに至る一貫体制でのオペレーションを徹底するとともに、3つの事業単位を軸とした成長施策と多岐にわたる収益力強化を進めてまいりました。この結果、AA事業の当第1四半期連結累計期間の業績は次のとおりとなりました。
受注高は、国内外における製造装置市場の景況低迷により前年同期比9.3%減少の225億8千6百万円(前年同期は249億円)となりました。売上高につきましては、新規顧客開拓や戦略製品の拡販もありましたが、国内外の製造装置市場での売上が減少したことにより、前年同期比2.0%減少の219億3千3百万円(前年同期は223億8千1百万円)となりました。セグメント利益につきましては、市況低迷に伴う減収影響がありましたが、収益力強化施策が継続して奏功し、ほぼ前年同期並みの23億1千7百万円(前年同期は22億9千万円)を確保することができました。
AA事業では、引き続き3つの事業単位を軸に海外事業の拡大をはじめとした成長戦略の展開とそれぞれの事業での収益力強化に取り組んでまいります。また製品開発力の強化に注力し、昨今の技術潮流の変化を捉えた新しいオートメーション領域を創出、アズビルならではの付加価値の高い製品・サービスを国内外のお客様に提供することで、高い収益力と成長力のある事業を目指してまいります。
(単位:百万円)
|
|
2019年3月期 |
2020年3月期 |
増減 |
増減率 |
|
受注高 |
24,900 |
22,586 |
△2,313 |
△9.3% |
|
売上高 |
22,381 |
21,933 |
△448 |
△2.0% |
|
セグメント利益 (利益率) |
2,290 (10.2%) |
2,317 (10.6%) |
27 (0.3P) |
1.2%
|
※2 「3つの事業単位(管理会計上のサブセグメント)」
CP事業 :コントロールプロダクト事業(コントローラやセンサ等のファクトリーオートメーション向けプロダクト事業)
IAP事業:インダストリアルオートメーションプロダクト事業(差圧・圧力発信器やコントロールバルブ等のプロセスオートメーション向けプロダクト事業)
SS事業 :ソリューション&サービス事業(制御システム、エンジニアリングサービス、メンテナンスサービス、省エネソリューションサービス等を提供する事業)
ライフオートメーション(LA)事業
LA事業は、ガス・水道等のライフライン、製薬・研究所向けのライフサイエンスエンジニアリング(LSE)、そして住宅用全館空調システムの生活関連(ライフ)の3つの分野で事業を展開しており、事業環境はそれぞれ異なります。
売上の大半を占めるガス・水道等のライフライン分野は、法定によるメータの交換需要を主体としており、ガス販売の自由化による事業環境の変化は見られますが、引き続き安定した需要が見込まれます。一方、LSE分野及び住宅用全館空調システムの生活関連分野におきましては、事業構造改革による安定的な収益の実現と向上に継続して取り組んでおります。こうした事業環境や取組みを背景に、LA事業の当第1四半期連結累計期間の業績は次のとおりとなりました。
受注高につきましては、前年同期比8.9%増加の115億9千9百万円(前年同期は106億4千7百万円)となりましたが、売上高につきましては前年度に受注高が減少したことの影響から、前年同期比5.4%減少の102億5千7百万円(前年同期は108億4千4百万円)となりました。セグメント利益につきましては、減収影響を主因に、前年同期比42.5%減少の2億3千1百万円(前年同期は4億3百万円)となりました。
LA事業では今後も引き続き、同事業を構成する各事業分野の収益の安定化・向上に取り組んでまいります。また、これと並行して、ガス販売自由化等、エネルギー供給市場における需要の変化を捉えた新たな事業機会創出、IoT等の技術革新の動きを捉えた新製品の開発・投入等により、今後の事業拡大に向けた取組みも進めてまいります。
(単位:百万円)
|
|
2019年3月期 |
2020年3月期 |
増減 |
増減率 |
|
受注高 |
10,647 |
11,599 |
951 |
8.9% |
|
売上高 |
10,844 |
10,257 |
△586 |
△5.4% |
|
セグメント利益 (利益率) |
403 (3.7%) |
231 (2.3%) |
△171 (△1.5P) |
△42.5%
|
その他
その他は主にazbilグループ内の保険代理業であり、当第1四半期連結累計期間の受注高は2千4百万円(前年同期は2千2百万円)、売上高は2千4百万円(前年同期は2千3百万円)、セグメント利益は1千万円(前年同期は8百万円)となっております。
当第1四半期連結会計期間末の財政状態につきましては、以下のとおりです。
(資産の状況)
当第1四半期連結会計期間末の資産の状況は、前連結会計年度末に比べて202億6千万円減少し、資産合計で2,552億5千7百万円となりました。これは主に、売上債権が179億5千万円減少したことによるものであります。
(負債の状況)
当第1四半期連結会計期間末の負債の状況は、前連結会計年度末に比べて143億6千7百万円減少し、負債合計で780億5千3百万円となりました。これは主に、未払法人税等が70億7千4百万円、賞与引当金が68億8千7百万円それぞれ減少したことによるものであります。
(純資産の状況)
当第1四半期連結会計期間末の純資産の状況は、前連結会計年度末に比べて58億9千3百万円減少し、純資産合計で1,772億4百万円となりました。これは主に株主資本が、親会社株主に帰属する四半期純利益の計上により14億7千万円増加したものの、取締役会決議に基づく自己株式の取得により46億6千5百万円、配当金の支払により33億3千9百万円それぞれ減少したことによるものであります。
この結果、自己資本比率は前連結会計年度末の65.7%から68.6%となりました。
(2)事業上及び財務上の対処すべき課題
当第1四半期連結累計期間において、azbilグループが対処すべき課題について、重要な変更はありません。
(3)研究開発活動
当第1四半期連結累計期間におけるazbilグループの研究開発費の総額は26億4百万円であります。
なお、当第1四半期連結累計期間において、前事業年度の有価証券報告書に記載した当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
(4)経営方針・経営戦略等
当第1四半期連結累計期間において、azbilグループの経営方針・経営戦略等について、重要な変更はありません。
当社グループは、株主重視の方針に基づき、株主価値増大に向けて連結ROE(自己資本利益率)の向上を基本的な目標としており、収益性と資本効率の向上を通して2021年度をゴールとした長期目標として、営業利益300億円以上、売上高3,000億円規模、ROE10%以上を目指しております。なお、現在の中期経営計画(2017~2019年度)において、最終年度である2019年度は、長期計画達成に向けた持続的成長を支える事業施策の着実な実行及び収益力強化の取組みを行う中で、現在の経営環境も勘案し、2017年度策定の当初目標(売上高2,700億円、営業利益250億円)に対し、売上高2,620億円、営業利益265億円を計画しております。
(5)資本の財源及び資金の流動性についての分析
azbilグループの資本の財源及び資金の流動性については、前述のとおり健全な財政基盤を維持し、必要な運転資金等への十分な流動性も確保していると認識しております。加えて、大規模な自然災害の発生等、不測の事態でも事業を継続し、供給責任を果たすことのできる強固な財務基盤を引き続き維持しております。他方、キャッシュ・フローや内部留保を含めた資本を活用し、持続的な成長の実現や事業基盤の整備・強化に向けて、国内外生産拠点の再編・拡充をはじめとする設備投資の増加や技術革新に対応した研究開発への投資を実現しております。今後につきましても、成長に向けた商品・サービスの拡充、先進的なグローバル生産・開発の構造改革等、事業基盤の強化・拡充に注力するとともに、M&Aといった将来の成長投資を進めてまいります。
当社グループの運転資金及び設備投資資金につきましては、主に内部資金によっておりますが、一部借入による資金調達も行っております。借入による資金調達に関しましては、主に短期借入金で調達しておりますが、当第1四半期連結会計期間末現在で短期借入金の残高は86億1千3百万円と、前連結会計年度末に比べて12億5千2百万円減少しております。なお、当第1四半期連結累計期間において重要な資金調達はありません。
当第1四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。