当社を取り巻く環境として、半導体不足や新型コロナウイルス感染症(以下、感染症)等の影響による自動車生産計画の急激な変動、原材料価格高騰の長期化、ウクライナ情勢による影響等様々なリスクがあります。
このような環境のもと、当社グループでは、2020年度から「安全・安心を実現し、社会に貢献する」を指針として、第Ⅶ期中期3ヶ年経営計画をスタートさせました。その中では事業変革と新事業創出を目指して、以下の2つを大きなテーマとしています。
1. ランプシステムメーカーへの変革
安全・安心の実現に向けて、実車検証ができるライトトンネルを活用して従来よりも高い安全性と機能性を有する「車載用ランプシステム」を開発し、全ての人々に提供していきます。
2. 事業ポートフォリオの見直し(電子事業の拡大)
除菌ビジネスに加え、非可視光による事業拡大で新たな事業の柱を構築し、より強固な事業ポートフォリオを実現します。当社の強みである自動車用ヘッドランプ等で培った独自の光学技術を用いて、他社との差別化を明確に図り、新たな事業を創出していきます。
なお「AℓNUV」ブランドをはじめとする深紫外製品も、新たな競争力向上の一端を担っていきます。
また、グローバルな競争に勝ち抜くため、当社グループは一丸となって生産性・効率性を重視した経営を行っております。
すなわち市場や市況が急激に変化するような、いかなる環境においても振り回されない、真に体質の強い企業集団を目指し、最適な「ものづくり」を追求する生産革新活動を、間接部門を含む全てのビジネスプロセスにまで展開し、より広範囲で高度な生産性向上を日々目指してまいります。
当社グループでは、「生産革新活動」で培ってきたノウハウを建物の設計段階から取り入れ、投資効率を最大限に追求した工場として展開し、生産効率を最大限に高めております。
その具体的な展開として、主に自動車用ランプを製造する広島県の広島製作所(旧称:広島工場)について、「ランプの生産拠点」から「ランプシステムの生産拠点」への改革、及び生産能力の増強を意図した拡張を予定しております。これにより、ランプシステムとしての品質保証が可能なものづくり体制を構築するとともに、同拠点における生産能力を従来の1.5倍以上へと拡大いたします。当社独自の武器であるSNAP(生産革新活動)の活用に加え、新工法などを導入して少人化を行うことで、従来以上の大幅な原価低減を可能とする効率的な生産ラインを構築します。着工は2022年秋で、完成は2024年末の予定です。
さらに、感染症の世界的流行に対して、ここ数年で蓄積してまいりました様々な感染防止対策に係る知識やノウハウを活用して、事業継続活動を全般的に強化しております。
当社グループの経営成績、財務状況等に影響を及ぼす可能性のあるリスクには以下のようなものがあります。
なお、本項に記載した見込み、見通し、方針、所存等の将来に関する事項は、本有価証券報告書提出日現在において判断したものであり、将来に関する事項には、不確実性を内在しており、あるいはリスクを含んでいるため、将来生じる実際の結果と大きく異なる可能性もあります。また、事業活動には様々なリスクが内在しており、下記に記載されたものだけが当社グループのすべてのリスクではないことを、ご留意ください。
(1) 経済状況について
当社グループは、日本、米州、アジア・大洋州、中国、欧州等とグローバルに事業を展開しております。そのため、当社グループが製品を販売している国や地域の経済状況の変動により、当社グループの業績及び財務状況は影響を受ける可能性があります。
(2) 為替変動等の影響について
当社グループは、自動車機器製品、コンポーネンツ製品、電子応用製品の製造販売を主な内容とし、さらに各事業に関連するサービス等の事業を展開しております。当社グループの製品は日本国内のほか、米州、その他の地域において販売されており、各地域における為替動向等が、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
(3) 製品の欠陥について
当社グループでは、世界の各拠点で、世界に認められる品質管理基準のもと、製造を行っておりますが、将来にわたり、全ての製品において欠陥やリコールがないという保証はありません。大規模なリコールにつながるような製品の欠陥は、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
(4) 原材料や部品等の調達及び価格変動について
当社グループは、樹脂をはじめとした原材料や半導体等部品の調達において、供給不足や仕入価格上昇によるコストアップ等の影響を受ける可能性があります。当社グループでは、生産革新活動による生産性向上をはじめ、様々なリスク回避策に取り組んでおりますが、これらの対策を超えた急激な供給悪化や価格高騰により、当社グループの業績及び財務状況は悪影響を受ける可能性があります。
(5) 自動車業界の動向による影響について
当社グループでは、自動車機器製品が連結売上高の約8割を占めるため、自動車業界動向の変動により、当社グループの業績及び財務状況は影響を受ける可能性があります。
(6) 競争環境について
当社グループ事業の主市場である自動車機器業界及び電子機器業界の価格競争はたいへん厳しいものとなっております。当社グループが属している各製品市場において、競争は今後ますます激しくなるものと予想されます。当社グループでは、競争優位に立つべく、高品質・高付加価値の製品を送り出し続けるものの、他社の抜本的な生産性の向上及び市場の支持を獲得する技術進歩や特許取得等により、当社が将来にわたり、優位な競争ポジションを維持できる保証はありません。これらの競争の結果として当社シェアの低下等により、当社グループの業績及び財務状況は悪影響を受ける可能性があります。
(7) 自然災害等について
当社グループは、地震や火災等の自然災害の発生により、生産能力が低下する可能性に備えて、設備点検等事業継続のために必要な安全対策を行い、リスクの最小化に努めております。
しかしながら、自然災害による火災、停電等の影響を完全に防止することは不可能であり、自然災害が発生した場合は、以下のようなリスクが内在しており、結果として当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
・電力供給量の低下等による使用制限、取引先からの原材料・部品調達の供給不足、得意先の生産能力や販売の低下、等
(8) 株式市場の動向による影響について
国内外の株式市場の動向は、当社グループの保有する投資有価証券の評価額及び年金資産の運用状況に大きく影響を及ぼします。株式市場が低迷した場合、保有する投資有価証券の評価損の発生や、年金資産が目減りし、会社負担が増大する可能性があります。
(9) 法律・規制、その他に関するリスクについて
当社グループは、日本をはじめ、米州、アジア・大洋州、中国、欧州等の諸地域で事業を展開しております。これらの市場での事業展開・進出には、例えば、以下のようなリスクが内在しており、これらの事態が発生した場合、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
・公正な競争に関する規制、知的財産権、製造物責任、環境、労務、租税、通貨管理等に係る諸地域の各種法令や規則の予期しない変更、各種法令や規則に基づく当局による措置、これらに対応する費用の増加
・不利な政治的要因の発生、テロ、紛争、疫病、その他の要因による社会的及び経済的混乱
・労働環境の変化や人材の採用と雇用の難しさ
(10)訴訟その他の法的手続にかかわるリスクについて
当社グループの技術開発は、他社製品と差別化できる技術・ノウハウを蓄積してきておりますが、第三者が当社グループの知的財産権を使用し類似した製品を製造することを完全には防止できない可能性があります。
また、当社グループが事業活動を展開する上で、様々な訴訟、規制当局による措置その他の法的手続により、損害賠償請求、規制当局による金銭的な賦課又は事業活動に関する制約が生じる場合、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは、各種法令を遵守するとともに、訴訟が提起された場合には弁護士事務所等と連携し、対応することとしております。
なお、当社グループでは「リスク管理委員会」を設置し、グループ全体を取り巻く具体的リスクを予見し、そのリスクがもたらす損失を予防するための対策を定めることに加え、危機が発生した場合には安全を確保し、損失を最小限にとどめるための事後処理対策、再発防止策などを効果的かつ効率的に講じることによって、事業の継続と安定的発展を確保することとしております。
感染症の世界的流行のような不測の事態に備え、地域社会や得意先、取引先、社員など、すべてのステークホルダーへの責任を全うし、社会の安定的発展と当社の事業継続の確保に努めております。
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
当連結会計年度における世界経済は、欧米各国を中心に持ち直しへの動きが続いたものの、全般的には感染症等の影響が残るなかで、弱い回復に留まりました。
以上のような事業環境のもと、当社グループの売上高は、感染症の影響が大きかった前連結会計年度に比べ自動車関連製品が増加したこと、及び為替によるプラスの影響により増収となりました。利益は、半導体不足や感染症等の影響で自動車生産計画が急激に変動して固定費負担が増加したこと、樹脂材料や部品等調達費用が高騰したこと、及び過去に計上した品質問題に関わる費用が増加した影響により減益となりました。
以上より、当連結会計年度における、売上高は3,825億6千1百万円(前期比6.4%増)、営業利益は277億4千3百万円(前期比22.7%減)、経常利益は367億1千4百万円(前期比11.1%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は214億4千5百万円(前期比6.4%減)となりました。なお、「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日。以下「収益認識会計基準」という。)等の適用により、売上高は1億8千1百万円増加し、営業利益、経常利益はそれぞれ6千2百万円増加しております。
経営上の目標の達成状況を判断するための指標は、次のとおりであります。
2020年に「スタンレーグループ第3長期経営目標」を策定し、その中で、3ヶ年毎に経営計画の指針を示しております。
2020年4月~2023年3月の「第Ⅶ期中期3ヶ年経営計画」では、世界の優良企業を目指し、ROE15%を目標に設定しております。
当社グループのROEは、2008年3月期15.3%以後、米国に端を発した世界経済の急激な減速の影響を受け、2009年3月期は6.5%となり、継続的に企業価値を向上する取り組みを行ったものの、半導体不足や感染症等の影響で自動車生産計画が急激に変動して固定費負担が増加したこと、樹脂材料や部品等調達費用が高騰したこと、及び過去に計上した品質問題に関わる費用が増加した影響により減益となり、2022年3月期は5.1%となりました。引き続きROEを意識し、スタンレーグループのあらゆるビジネス・プロセスの機能が、「ものづくり」に対して価値を提供し、目標達成に向けグループ全体の総合力を最大限に発揮してまいります。
また、当社は、安定した配当の維持及び適正な利益還元を基本としており、連結配当性向20%以上、自己株の取得を含めた総還元性向は、連結で35%以上を目標としています。利益還元策として、毎年、自己株式の取得及び消却を実施しており、その結果、2022年3月期の連結配当性向は37.4%、連結総還元性向は46.7%となりました。今後も継続的な安定した配当の維持、適正な利益還元を実施していきます。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
自動車生産台数は、アジアで増加、米州で微増となりましたが、日本、欧州、中国で減少した影響により、世界全体では微減となりました。一方、二輪車生産台数は、欧州で減少したものの、その他の地域全てで増加した影響により、世界全体で増加となりました。
このような市場環境のもと、当社グループの自動車機器事業は、ランプのLED化が堅調に推移したこと、二輪車生産台数が増加したこと、及び為替によるプラスの影響がありました。その一方で、半導体不足等により自動車生産計画が急激に変動して固定費負担が増加したこと、樹脂材料や部品等調達費用が高騰したこと、及び過去に計上した品質問題に関わる費用が増加した影響を受けました。
その結果、当連結会計年度における自動車機器事業の売上高は3,005億1千7百万円(前期比5.3%増)、営業利益は99億5千5百万円(前期比47.0%減)となりました。なお、収益認識会計基準等の適用により、売上高は9千2百万円増加し、営業利益は4千5百万円増加しております。
コンポーネンツ事業(主な製品:LED、液晶等)が関連する、車載市場、AV家電市場は横ばいでしたが、LED照明市場は増加となりました。
このような市場環境のもと、当社グループのコンポーネンツ事業は、前連結会計年度に比べ車載用のLEDと液晶が増加したこと、及び為替によるプラスの影響がありました。
その結果、当連結会計年度におけるコンポーネンツ事業の売上高は465億6千9百万円(前期比9.6%増)、営業利益は59億5千3百万円(前期比27.2%増)となりました。なお、収益認識会計基準等の適用により、売上高は4千8百万円増加し、営業利益は1千2百万円増加しております。
電子応用製品事業(主な製品:液晶用バックライト、操作パネル、LED照明、電子基板等)が関連する、PC・タブレット市場、OA市場は減少しましたが、車載インテリア市場は横ばい、LED照明市場は増加となりました。
このような市場環境のもと、当社グループの電子応用製品事業は、半導体不足等によって自動車生産計画が急激に変動して固定費負担が増加した一方で、前連結会計年度に比べ自動車用ランプの制御等に用いる電子基板やパネル製品が増加したこと、及び為替によるプラスの影響がありました。
その結果、当連結会計年度における電子応用製品事業の売上高は981億4千8百万円(前期比7.0%増)、営業利益は119億5千6百万円(前期比1.1%増)となりました。なお、収益認識会計基準等の適用により、売上高は4千万円増加し、営業利益は4百万円増加しております。
営業外収益(費用)は、前連結会計年度の53億8千万円の収益(純額)から、89億7千1百万円の収益(純額)となりました。主に、為替差益の増加等によるものです。
特別利益(損失)は、前連結会計年度の36億2千万円の損失(純額)から、9億4千万円の損失(純額)となりました。主に、早期割増退職金の減少等によるものです。
税金等調整前当期純利益は、前連結会計年度の376億6千3百万円から5.0%減少し、357億7千4百万円となりました。
税金等調整前当期純利益に対する法人税等の負担率は、前連結会計年度の27.6%から3.0ポイント減少し、24.6%となりました。
非支配株主に帰属する当期純利益は、主としてVietnam Stanley Electric Co., Ltd.、広州斯坦雷電気有限公司、Asian Stanley International Co., Ltd.、及び武漢斯坦雷電気有限公司の非支配株主に帰属する利益からなり、前連結会計年度の43億6千6百万円に対し、当連結会計年度は55億3千3百万円となりました。
親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度の229億1千8百万円に対し、214億4千5百万円となりました。なお、1株当たり当期純利益金額は、前連結会計年度の142.39円に対し、133.75円となりました。
生産、受注及び販売の実績は、次のとおりであります。
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 金額は販売価格により、セグメント間の取引については相殺消去しております。
当社グループは、主に自動車・エレクトロニクスメーカーに対し部品を中心に納入するメーカーであります。
当業界の受注方法は、メーカーの生産計画について3か月程度前に生産見込数量の連絡を受けた後、納品までの間に確定情報を得る形態が一般的となっております。これらの期間等は得意先ごとに異なり、かつ、納品にいたるまで納入数量・時期・品目が変更されることがあります。
当社グループは、数多くの得意先に対し、極めて多種類の製品を納入しており、それぞれの受注形態に対応して、過去の実績・予測・生産能力等を勘案のうえ生産を行っているので、受注高・受注残高の記載を省略しております。
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) セグメント間の取引については相殺消去しております。
当連結会計年度末における総資産は5,853億8千2百万円となり、前連結会計年度末に比べ443億5千9百万円増加しております。要因は、流動資産が375億3千5百万円増加したこと及び、固定資産が68億2千3百万円増加したことによるものです。流動資産の増加は、棚卸資産が増加したこと及び現金及び預金が増加したこと等によるものです。固定資産の増加は、有形固定資産が増加したこと等によるものです。
負債は964億2千万円となり、前連結会計年度末に比べ4千8百万円増加しております。主な要因は、支払手形及び買掛金が増加したこと等によるものです。
純資産は4,889億6千2百万円となり、前連結会計年度末に比べ443億1千1百万円増加しております。主な要因は、その他の包括利益累計額が237億5千6百万円増加したこと及び、株主資本が115億4百万円増加したこと等によるものです。その他の包括利益累計額の増加は、為替換算調整勘定が増加したこと等によるものです。また、株主資本の増加は、親会社株主に帰属する当期純利益の計上等によるものです。
セグメントごとの資産は、次のとおりであります。
当社グループでは、事業、機能、地域の3つの軸のグループマトリクス経営を、ものづくりの進化、人づくり、キャッシュの創出により、さらに確固たるものにしていきます。
当連結会計年度末におけるセグメント資産は、自動車機器事業は2,238億5千3百万円(前期比7.5%増)、コンポーネンツ事業は511億4千7百万円(前期比10.3%増)、電子応用製品事業は736億9百万円(前期比21.4%増)となりました。
当連結会計年度は、電子事業の拡大を図るため、連結子会社である(株)スタンレー鶴岡製作所に新工場を建設し、操業を開始しております。なお、調整額のうち全社資産は、余資運用資金(現金及び預金等)、長期投資資金(投資有価証券等)により増加しております。
当社グループでは、「生産革新活動」で培ってきたノウハウを建物の設計段階から取り入れ、投資効率を最大限に追求した工場として展開し、生産効率を最大限に高めております。
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ106億4百万円増加し、1,120億4百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、売上債権の増減額の増加123億9千3百万円等による資金増があったものの、棚卸資産の増減額の減少102億3千8百万円、仕入債務の増減額の減少66億2千6百万円等による資金減により、前連結会計年度に比べ97億6千2百万円減少し、368億8千1百万円となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産の売却による収入の減少1億2百万円等による資金減があったものの、定期預金の払戻による収入の増加103億1千2百万円、定期預金の預入による支出の減少72億4千5百万円等による資金増により、前連結会計年度に比べ213億9千3百万円増加し、△202億5千7百万円となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、自己株式の取得による支出の減少20億1百万円等による資金増があったものの、配当金の支払額の増加15億6千8百万円、非支配株主への配当金の支払額の増加6億4千8百万円等による資金減により、前連結会計年度に比べ4億6千3百万円減少し、△134億8千5百万円となりました。
主な契約債務は、下記のとおりであります。
社債は2019年4月19日に発行した期間5年の第5回無担保社債であり、2019年4月23日償還の社債償還資金に充当いたしました。
また、当社は資金調達の効率化及び安定性の確保を目的とし、2022年3月31日現在、金融機関5社とシンジケーション方式による総額300億円のコミットメントライン契約を締結しており、資金の流動性を確保しております。
当連結会計年度末の自己資本比率は74.2%となりました。また、営業活動によるキャッシュ・フロー368億8千1百万円に対して、投資活動によるキャッシュ・フローは△202億5千7百万円であり、フリーキャッシュ・フローはプラスとなっております。
翌連結会計年度の設備投資は、2022年秋着工の主に自動車用ランプを製造する広島県の広島製作所(旧称:広島工場)について、「ランプの生産拠点」から「ランプシステムの生産拠点」への改革、及び生産能力の増強を意図した拡張を予定しております。現時点では、自己資金及び助成金で支払う計画としております。
当社グループの資金は、中長期的な展望に立った新製品・新事業の開発及び経営体制の効率化等企業価値を高めるための投資に活用し、企業体質と企業競争力のさらなる強化に取り組んでおります。また、当社は安定した配当の維持及び適正な利益還元を基本としており、連結配当性向20%以上、自己株の取得を含めた総還元性向は、連結で35%以上を目標としております。
当社グループは、グローバルにおけるグループ経営の実現に向けて、機動的かつ効率的な資金循環ができる体制の充実を図っております。日本、米州、欧州、中国、アジア・大洋州の5極において、主として統括会社を活用し、為替リスクの低減及び域内の資金循環を実施しております。
当社グループの連結財務諸表は、わが国において、一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。
連結財務諸表の作成にあたって用いた見積り及び仮定のうち、重要なものは以下のとおりであります。
なお、会計上の見積りを行う上での感染症の影響については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項」の(追加情報)に記載しております。
製品保証引当金は、販売した製品に欠陥が生じた場合、現在入手可能な情報はもとより、過去の修理又は交換実績、並びに、予測発生台数及び台あたり費用等を含む将来の見込みに基づいて、発生する修理又は交換費用を見積り、発生原因の責任割合に応じて個別に計上しております。
当社グループは、製品保証引当金が適切かどうかを常に確認しております。従って、発生が見込まれる製品保証に関連する費用について、必要な金額を引当計上していると考えております。実際の発生は、それらの見積りと異なることがあり、引当金の計上金額が大きく修正される可能性があります。
繰延税金資産の回収可能性は、将来の税金負担額を軽減する効果を有するかどうかで判断しております。当該判断は、収益力に基づく一時差異等加減算前課税所得の十分性、タックスプランニングに基づく一時差異等加減前課税所得の十分性及び将来加算一時差異の十分性のいずれかを満たしているかどうかにより判断しております。収益力に基づく一時差異等加減算前課税所得の十分性を判断するにあたっては、一時差異等の解消見込年度及び繰戻・繰越期間における課税所得を見積っております。当該見積り及び当該仮定について、将来の不確実な経済状況の変動等により見直しが必要になった場合、翌連結会計年度以降の連結財務諸表において認識する繰延税金資産及び法人税等調整額の金額に重要な影響を与える可能性があります。
当社グループには、確定給付制度を採用している会社が存在します。確定給付制度の確定給付債務及び関連する勤務費用は、数理計算上の仮定を用いて退職給付見込額を見積り、割引くことにより算定しております。数理計算上の仮定には、割引率、年金資産の期待収益率などの計算基礎が含まれております。当該見積り及び当該仮定について、将来の不確実な経済状況の変動等により見直しが必要になった場合、翌連結会計年度以降の連結財務諸表において認識する退職給付に係る資産、退職給付に係る負債及び退職給付費用の金額に重要な影響を与える可能性があります。
(注)※ 双方合意のもと契約期間を延長することができます。
当社がグループビジョンで提唱している「光の価値の限りなき追求」と「ものづくりを究める経営革新」によって、真に必要とされる価値を創造し、広く社会に貢献することを実現するために、主に「研究開発センター」「生産技術センター」「設計技術センター」が技術の牽引役となり研究開発活動を行っております。
「研究開発センター」では、“光の5つの価値”(光を創る、光で感知・認識する、光で情報を自在に操る、光のエネルギーを活かす、光で場を演出する)を追求するとともに、市場・顧客の動向を把握し、当社が取り組むべき次世代技術を選定し、あらゆる社員が新製品・新事業創出を考える「全社イノベーション」の気風を定着させ、世界最高レベルの光関連技術の保持・向上に積極的に取り組んでおります。
この飽くなき挑戦により、安全・安心な社会ならびにカーボンニュートラルの実現に貢献する技術の開発を推進し、当社グループの主力事業である自動車機器事業、コンポーネンツ事業及び電子応用製品事業の永続的成長と、将来の柱となるスター事業の創出を目指していきます。
「生産技術センター」では、品質を高めるための材料・加工技術開発、及び設備投資や工数を革新的に低減させる生産設備の開発によって、良いものを安くつくる技術をグループ全体に展開していきます。
「設計技術センター」では、今得意先が必要としている新技術を“光の5つの価値”を通して早期に具現化し、自動車機器事業、電子応用製品事業の得意先に対し、スタンレーの価値を高めていきます。また、全社共通となるコア技術(配光、デザイン、人間工学、CAE、回路、制御、光源、プロセス改革)を常に進化・融合させ、スタンレー技術の根幹を強化していきます。
今後も「研究開発センター」、「生産技術センター」及び「設計技術センター」を中心に、“光の5つの価値”を指針とし、地球環境にやさしく、独創的で競争力のある製品を生み出すために、常に挑戦を続けます。
当社グループの各拠点、各セグメントの技術部門は、顧客に求められる技術及び新製品の創出、技術の進歩による原価低減、設計品質の向上を狙った開発活動を推し進めております。
なお、研究開発費の総額は、
また、当社グループでは、関連会社とも連携をとり開発活動を行っており、当連結会計年度の持分法適用関連会社の研究開発費の総額は、1,117百万円であり、すべて自動車機器事業に係る研究開発費であります。
なお、持分法適用関連会社の研究開発費の総額は、連結損益計算書の研究開発費の総額には含まれておりません。
また、変化する顧客・社会の要請により早く応え、貢献していくために、2022年4月より各センターの機能を引き継ぐ「生産統括部」、「設計技術統括部」及び「研究開発統括部」に組織を再編しております。
主な研究開発等
(1) オプトエレクトロニクス分野
・高出力白色LED
・高出力赤色/赤外LED
・高出力深紫外LED
(2) ディスプレイ分野
・超高コントラストLCD
・光マイクロスキャナ
・ディスプレイ駆動回路
(3) 光源・照明分野
・自動車用照明機器
・LED道路照明・屋内照明機器
・点灯駆動回路・電源
(4) ソフトウエア分野・CAE技術開発
・配光シミュレーション
・熱流体シミュレーション
・光学デバイス最適形状設計ツール
(5) 材料・加工技術等の開発
(6) 全社製品のスタイリングデザイン
(7) 上記デバイスや関連技術を統合化した応用製品