文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
当連結会計年度において、当社連結子会社における不適切な会計処理が判明いたしました。当社は外部の専門家を含む特別調査委員会による調査を実施し、本件不適切な会計処理に係る事実関係の解明、当社連結財務諸表に与える影響額及び今後の再発防止策を検討し、2017年11月に調査報告を行いました。現在当社では特別調査委員会からの再発防止に係る提言を受け、再発防止策を策定し、実行しております。
今後の当社グループを取り巻く経営環境は、米国、欧州、及び国内は緩やかな景気回復の継続が期待され、中国をはじめとするアジア新興国でも景気は持ち直しの動きがみられます。しかし、その一方で各国の政策に関する不確実性や英国のEU離脱動向、北朝鮮情勢など、不透明な要因もあります。
当社グループは、このような経済環境の中、以下の中期経営方針を掲げ、体質改善と競争力強化を全社一丸となって図り、次世代につながる会社づくりを推進していきます。
≪中期経営方針≫
「自ら光り輝き、全てのステークホルダーにとって、魅力ある澤藤に」
① 安全と安心の提供と環境貢献
・ 車両電動化に適応した商品開発により、安全と安心を提供し、地球環境の保全に貢献します
・ グローバルサービス体制とスピーディーな供給体制の確立により、安心を提供します
② 次世代技術の開発
・ あらゆるエネルギーを電気に変える発電技術を開発し、新しいエネルギー社会を創造します
③ 新市場の創出
・ グローバルな顧客ニーズに応えた魅力的な商品を提供します
④ 個の育成・成長 組織の調和(全社基盤)
・ 一人ひとりが自己ベストを尽くし、個の技術を高め、目標達成を目指します
また、2018年6月22日より執行役員制度を導入し、経営の意思決定及び監督機能と業務執行機能の役割分担を明確にし、経営機能と執行機能の強化を図ることにより、当社を取り巻く環境の変化に対するより適切かつ迅速な対応ができる体制の構築を推進していきます。今後も当社グループは、企業価値を高め、株主重視・顧客満足・社会貢献の経営理念を実現するため、環境保全、製品の安全、コンプライアンス、安全・防災活動を含むリスク管理の徹底、内部統制体制の充実、企業倫理の向上、優秀な人材の確保と教育強化、社会貢献活動及び適時適切な情報開示等に努めます。
当社グループの経営成績、財政状態等に影響を及ぼす可能性のあるリスクには次のようなものがあります。当社グループは、これらのリスク発生の可能性を認識したうえで、発生の予防及び発生した場合の適切な対処に努めております。なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末日(2018年3月31日)現在において判断したものでありますが、当社グループに関するすべてのリスクを必ずしも網羅したものではありません。
(1)市場動向の変化に伴うリスク
当社グループは、自動車産業・機械産業界を主要な取引先としており、製品の過半は、最終的には世界各地域で使用されております。従って、各地域における景気の後退、あるいは自動車産業界における需要や設備投資の減少等が当社グループの経営成績、財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、中国・東南アジア地域においては、政治情勢、法的規制、税制の変更、経済状況の変化、為替変動、労働争議、疾病の発生、宗教問題等の予期せぬ事象が生じた場合、事業の遂行に問題が生じる可能性があり、当社グループの経営成績、財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(2)資材等の調達に伴うリスク
当社グループの製品は、銅、磁鋼板等の原材料を多く使用しております。従って、これら原材料の需要が急激に増加、あるいは産出量・生産量が減少し、原材料市況が高騰したり、必要量の確保ができなくなると、当社グループの経営成績、財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(3)製品欠陥に伴うリスク
当社グループでは、メーカーとして製品品質の確保に全力を挙げて取り組んでおりますが、予期せぬ事情により品質問題が発生した場合、当社グループの経営成績、財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(4)自然災害・事故災害に伴うリスク
当社グループでは、生産活動の中断により生じる損害を最小限に抑えるため、製造設備に対し定期的な点検・保守を実施し、また、安全のための設備投資を行っております。しかしながら、突発的に発生する災害や天災、不慮の事故等の影響で、製造設備等が損害を蒙った場合は、当社グループの経営成績、財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(5)退職給付債務に伴うリスク
当社グループの従業員退職給付費用及び債務は、割引料等数理計算上で設定される前提条件や年金資金の期待収益率にもとづいて算出されております。従って、実際の金利水準の変動や年金資金の運用利回りが悪化した場合には、当社グループの経営成績、財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(1)財政状態及び経営成績の状況の概要及び経営者の視点による分析・検討内容等
当連結会計年度における当社グループの財政状態及び経営成績の状況の概要及び経営者の視点による分析・検討内容等は次のとおりであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社グループにおける重要な会計方針及び見積りにつきましては、「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 注記事項(連結財務諸表作成のための基礎となる重要な事項)4.会計方針に関する事項」をご参照ください。
②財政状態及び経営成績の状況の概要及び経営者の視点による分析・検討内容
a.財政状態
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べ18億7百万増加し、213億96百万円となりました。これは主として売掛債権の増加と投資有価証券の評価額の変動によるものです。負債につきましては、11億34百万円増加し、126億10百万円となりました。これは主として、退職給付債務の減少があったものの、短期借入金の増加があったことによるものです。また、純資産につきましては、親会社株主に帰属する当期純利益2億57百万円の計上と、その他の包括利益累計額として表示される株式や年金資産等の評価額の増加等により、6億72百万円増加し、87億85百万円となりました。
b.経営成績
当連結会計年度における当社グループを取り巻く経済環境は、国内では企業収益や雇用、所得環境に改善がみられるなど、緩やかな回復が続きました。一方海外経済は、欧米の政策に関する不確実性や金融資本市場の変動の影響等により、景気が下振れするリスクは依然として残るものの、米国、欧州では緩やかな回復基調が継続し、また、中国、アジア新興国でも持ち直しの動きがみられました。
このような経済環境の下、当社グループは、各事業の収益性向上、業務の効率化、生産性向上、原価低減に取り組み、電装品・発電機・冷蔵庫の各事業において堅調に販売を伸ばしました。
その結果、当連結会計年度の売上高は、308億68百万円(前年同期比35億7百万円増、12.8%増)となりました。利益面では、電装品、発電機、冷蔵庫の各事業における販売増に加え原価低減等を推進してまいりましたが、当連結会計年度において当社連結子会社における過年度の不適切な会計処理についての損失計上の影響により、営業利益は4億47百万円と前連結会計年度と比べ31百万円減益となり、経常利益は為替の影響もあり5億51百万円と前連結会計年度と比べ1億3百万円減益となりました。また、親会社株主に帰属する当期純利益は、前記不適切な会計処理に係る特別調査費用を特別損失に計上した影響により2億57百万円と前連結会計年度と比べ2億42百万円の減益となりました。
セグメントごとの売上高、セグメント損益は次のとおりであります。
電装品事業とは、ディーゼルトラック・バス用スタータ、オルタネータ、ECU等の開発、製造、販売を主とする事業で、国内、米国向けが堅調に推移したことに加え、国内向け補用品等が販売を伸ばしました。その結果、電装品事業の当連結会計年度売上高は、149億67百万円(前年同期比17億54百万円増、13.3%増)、セグメント利益は18億82百万円(前年同期比51百万円増、2.8%増)となりました。
発電機事業とは、可搬式発動発電機及び同製品用の発電体の開発、製造、販売を主とする事業で、受託生産している発電機の販売増ならびに自社ブランド発電機「ELEMAX」の販売が中近東、アフリカ向けを中心に堅調に推移しました。その結果、発電機事業の当連結会計年度売上高は、90億24百万円(前年同期比10億5百万円増、12.5%増)、セグメント損失は4億71百万円(前年同期比60百万円損失減、△11.3%損失減)となりました。
冷蔵庫事業とは、各種車両用・船舶用電気冷蔵庫の開発、製造、販売を主とする事業で、国内、海外向けの販売が堅調に推移したことに加え、為替の影響もあり増収となりました。その結果、冷蔵庫事業の当連結会計年度売上高は、63億73百万円(前年同期比7億95百万円増、14.3%増)、セグメント利益は7億38百万円(前年同期比3億7百万円増、71.5%増)となりました。
その他の事業とは、情報処理関連事業、運送事業、他を含む事業で、情報処理関連事業について、当社連結子会社における過年度の不適切な会計処理の修正による影響により、当連結会計年度売上高は、5億2百万円(前年同期比47百万円減、8.6%減)、セグメント損失は1億81百万円(前年同期比2億円減、前年同期はセグメント利益18百万円)となりました。
なお、上記金額には消費税等は含まれておりません。
③生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2017年4月1日 至 2018年3月31日) |
前年同期比(%) |
|
電装品(百万円) |
13,750 |
112.0 |
|
発電機(百万円) |
8,255 |
115.5 |
|
冷蔵庫(百万円) |
5,018 |
104.9 |
|
合計(百万円) |
27,024 |
111.6 |
(注)1.金額は標準販売価格によっております。
2.上記金額には、消費税等は含まれておりません。
b.製品仕入実績
当連結会計年度の製品仕入実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2017年4月1日 至 2018年3月31日) |
前年同期比(%) |
|
発電機(百万円) |
756 |
92.0 |
|
その他(百万円) |
143 |
122.1 |
|
合計(百万円) |
900 |
95.7 |
(注)1.金額は標準仕入価格によっております。
2.上記金額には、消費税等は含まれておりません。
c.受注実績
当連結会計年度の受注実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。
冷蔵庫事業は見込み生産を行っているため表示しておりません。
|
セグメントの名称 |
受注高(百万円) |
前年同期比(%) |
受注残高 |
前年同期比(%) |
|
電装品 |
15,153 |
113.1 |
3,548 |
105.5 |
|
発電機 |
9,305 |
119.8 |
2,022 |
116.2 |
|
合計 |
24,458 |
115.6 |
5,570 |
109.1 |
(注)1.金額は標準販売価格によっております。
2.上記金額には、消費税等は含まれておりません。
d.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2017年4月1日 至 2018年3月31日) |
前年同期比(%) |
|
電装品(百万円) |
14,967 |
113.3 |
|
発電機(百万円) |
9,024 |
112.5 |
|
冷蔵庫(百万円) |
6,373 |
114.3 |
|
その他(百万円) |
502 |
91.4 |
|
合計(百万円) |
30,868 |
112.8 |
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.上記金額には、消費税等は含まれておりません。
3.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
|
相手先 |
前連結会計年度 (自 2016年4月1日 至 2017年3月31日) |
当連結会計年度 (自 2017年4月1日 至 2018年3月31日) |
||
|
金額(百万円) |
割合(%) |
金額(百万円) |
割合(%) |
|
|
日野自動車(株) |
7,089 |
25.9 |
7,526 |
24.4 |
|
本田技研工業(株) |
4,680 |
17.1 |
5,340 |
17.3 |
(2)資本の財源及び資金の流動性に係る情報
①キャッシュ・フローの状況の概要及び経営者の視点による分析・検討内容
当連結会計年度における当社グループのキャッシュ・フローの状況の概要及び経営者の視点による分析・検討内容は次のとおりであります。
当連結会計年度における現金及び現金同等物の期末残高は、主に税金等調整前当期純利益4億63百万円と、減価償却費の計上6億72百万円、設備の取得7億1百万円等により、14億40百万円(前年同期比3億16百万円増)となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは4億21百万円(前年同期比5億59百万円減)となりました。
これは、主に税金等調整前当期純利益4億63百万円の計上と、減価償却費の計上6億72百万円、仕入債務の増加7億48百万円があり、その一方で売上債権の増加9億71百万円、退職給付に係る負債の減少9億39百万円、法人税等の支払1億65百万円が生じたことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは△7億33百万円(前年同期比67百万円減)となりました。
これは、主に設備の取得7億1百万円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは6億19百万円(前年同期比7億86百万円増)となりました。
これは、主に配当金の支払1億7百万円と子会社における長期借入金の返済78百万円があったものの、短期借入金8億6百万円の増加によるものであります。
②財務政策
当社グループは、運転資金及び設備資金につきましては、内部資金または借入により資金調達することとしております。このうち、借入れによる資金調達につきましては、運転資金については短期借入金で、生産設備などの長期資金は固定金利の長期借入金で調達しております。
2018年3月31日現在、長期借入金の残高は、102百万円、短期借入金の残高は、1,388百万円であります。
該当事項はありません。
多様化する市場ニーズに適合した競争力のある商品を企画、開発するため、絶え間無き努力を重ねております。
当連結会計年度における研究開発費は10億6百万円であります。
(1)電装品事業
中・大型ディーゼル車の新規規制に適合し、顧客のニーズに則した高信頼性の小型軽量高出力化電装品の開発を行っております。当事業に係る研究開発費は5億29百万円であります。
(2)発電機事業
蓄積した技術・情報を基に小型軽量発電機ASSY及び市場ニーズの変化に即応した低コスト製品の開発を行っております。当事業に係る研究開発費は2億14百万円であります。
(3)冷蔵庫事業
ボート・車載用冷蔵庫・特殊用途冷蔵庫応用品の充実を図ると共に、環境対応(省電力、軽量化等)に取り組んでおります。当事業に係る研究開発費は2億62百万円であります。