第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 今後の当社グループを取り巻く経営環境は、国内では景気は横ばいで推移するとみられ、中国、欧州では景気減速感が強まりつつあり、また、各国の通商政策の動向、英国のEU離脱問題、北朝鮮情勢など不透明な要因もあります。

 当社グループは、このような経済環境のもと、以下の中期経営方針を掲げ、培ってきたコア技術を生かし、「『電気』に関すること」のソリューション企業を目指します。

≪中期経営方針≫

 「従業員の笑顔を元に、顧客にとって真に魅力ある商品をタイムリーに市場提供し、確実に収益に結び付ける、好循環サワフジサイクルを作り上げる」

<売れて>

お客様にとって魅力ある商品作り

・お客様のto Be(ありたい思い)を見抜き、コトづくりに繋がる魅力ある商品づくりを目指す

売れる戦略の造り込み

・徹底した勝ち負け分析から売れる戦略を作り上げる

<儲かって>

聖域なき収益構造の見える化により、収益改革活動の集中展開

・収益構造を見える化し、世界最適価格で提供できる仕組みづくりを実現する

<安心できる>

人を鍛えつつ、ES向上施策の実行

・人材育成に注力しつつ、従業員が永続的に笑顔で働ける会社にする為の施策を実行する

 今後も当社グループは企業価値を高め、株主重視・顧客満足・社会貢献の経営理念を実現するため、環境保全、製品の安全、コンプライアンス、安全・防災活動を含むリスク管理の徹底、内部統制体制の充実、企業倫理の向上、優秀な人材の確保と教育強化、社会貢献活動及び適時適切な情報開示等に努めます。

 

2【事業等のリスク】

  当社グループの経営成績、財政状態等に影響を及ぼす可能性のあるリスクには次のようなものがあります。当社グループは、これらのリスク発生の可能性を認識したうえで、発生の予防及び発生した場合の適切な対処に努めております。なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末日(2019年3月31日)現在において判断したものでありますが、当社グループに関するすべてのリスクを必ずしも網羅したものではありません。

(1)市場動向の変化に伴うリスク

 当社グループは、自動車産業・機械産業界を主要な取引先としており、製品の過半は、最終的には世界各地域で使用されております。従って、各地域における景気の後退、あるいは自動車産業界における需要や設備投資の減少等が当社グループの経営成績、財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、中国・東南アジア地域においては、政治情勢、法的規制、税制の変更、経済状況の変化、為替変動、労働争議、疾病の発生、宗教問題等の予期せぬ事象が生じた場合、事業の遂行に問題が生じる可能性があり、当社グループの経営成績、財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

(2)資材等の調達に伴うリスク

 当社グループの製品は、銅、磁鋼板等の原材料を多く使用しております。従って、これら原材料の需要が急激に増加、あるいは産出量・生産量が減少し、原材料市況が高騰したり、必要量の確保ができなくなると、当社グループの経営成績、財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

(3)製品欠陥に伴うリスク

 当社グループでは、メーカーとして製品品質の確保に全力を挙げて取り組んでおりますが、予期せぬ事情により品質問題が発生した場合、当社グループの経営成績、財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

(4)自然災害・事故災害に伴うリスク

 当社グループでは、生産活動の中断により生じる損害を最小限に抑えるため、製造設備に対し定期的な点検・保守を実施し、また、安全のための設備投資を行っております。しかしながら、突発的に発生する災害や天災、不慮の事故等の影響で、製造設備等が損害を蒙った場合は、当社グループの経営成績、財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(5)退職給付債務に伴うリスク

 当社グループの従業員退職給付費用及び債務は、割引料等数理計算上で設定される前提条件や年金資金の期待収益率にもとづいて算出されております。従って、実際の金利水準の変動や年金資金の運用利回りが悪化した場合には、当社グループの経営成績、財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)財政状態及び経営成績の状況の概要及び経営者の視点による分析・検討内容等
 当連結会計年度における当社グループの財政状態及び経営成績の状況の概要及び経営者の視点による分析・検討内容等は次のとおりであります。

  ①重要な会計方針及び見積り
  当社グループにおける重要な会計方針及び見積りにつきましては、「第5 経理の状況  1.連結財務諸表等 注記事項(連結財務諸表作成のための基礎となる重要な事項)4.会計方針に関する事項」をご参照ください。

  ②財政状態及び経営成績の状況の概要及び経営者の視点による分析・検討内容

 a.財政状態

 当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べ13億73百万円減少し、196億8百万円となりました。これは主として売掛債権の減少と投資有価証券の評価額の変動によるものです。負債につきましては、12億45百万円減少し、109億50百万円となりました。これは主として、買掛金、短期借入金及び長期未払金の減少によるものです。また、純資産につきましては、親会社株主に帰属する当期純利益5億45百万円の計上と、その他の包括利益累計額として表示される株式や年金資産等の評価額の減少等により、1億28百万円減少し、86億57百万円となりました。

 b.経営成績

 当連結会計年度における当社グループを取り巻く経済環境は、国内では企業収益や雇用、所得環境に改善がみられるなど、緩やかな回復が続きました。一方海外は、米国では着実に回復が続き、欧州、アジア新興国では緩やかな回復基調が継続したものの、中国では持ち直しの動きに足踏みがみられ、また、各国の通商政策の動向による影響等により、景気が下振れするリスクは依然として残っております。

 このような経済環境の下、当社グループは、各事業の収益性向上、業務の効率化、生産性向上、原価低減に取り組み、電装品事業において堅調に販売を伸ばしました。

 その結果、当連結会計年度の売上高は、311億51百万円(前年同期比2億83百万円増0.9%増)となりました。利益面では、自社ブランド発電機や、オーストラリア向け冷蔵庫の販売減少及び円高による影響等はありましたが、電装品事業における販売増に加え原価低減等を推進致しました結果、営業利益は6億71百万円と前連結会計年度と比べ2億23百万円増益となり、経常利益は7億88百万円と前連結会計年度と比べ2億37百万円増益となりました。また、親会社株主に帰属する当期純利益は、前年の子会社による不適切な会計処理に係る特別調査費用を特別損失に計上した影響が解消され5億45百万円と前連結会計年度と比べ2億88百万円の増益となりました。

 セグメントごとの売上高、セグメント損益は次のとおりであります。

 電装品事業とは、ディーゼルトラック・バス用スタータ、オルタネータ、ECU等の開発、製造、販売を主とする事業で、国内、海外共に堅調に推移し販売を伸ばしました。その結果、電装品事業の当連結会計年度売上高は、161億34百万円(前年同期比11億66百万円増、7.8%増)、セグメント利益は19億30百万円(前年同期比48百万円増、2.6%増)となりました。

 発電機事業とは、可搬式発動発電機及び同製品用の発電体の開発、製造、販売を主とする事業で、受託生産している発電機の販売増はありましたが、自社ブランド発電機「ELEMAX」の販売が中近東、アフリカ向けを中心に低迷しました。その結果、発電機事業の当連結会計年度売上高は、86億1百万円(前年同期比4億22百万円減、4.7%減)、セグメント損失は5億24百万円(前年同期比53百万円損失増、11.4%損失増)となりました。

 冷蔵庫事業とは、各種車両用・船舶用電気冷蔵庫の開発、製造、販売を主とする事業で、オーストラリア向けの販売が減少し、為替の影響もあり減収となりました。その結果、冷蔵庫事業の当連結会計年度売上高は、59億51百万円(前年同期比4億21百万円減、6.6%減)、セグメント利益は5億57百万円(前年同期比1億80百万円減、24.5%減)となりました。

 その他の事業とは、情報処理関連事業、運送事業、他を含む事業で、情報処理関連事業が低迷したことにより、当連結会計年度売上高は、4億63百万円(前年同期比39百万円減、7.8%減)、なお、前年の子会社による不適切な会計処理の一括修正が解消したことによりセグメント利益は50百万円(前年同期比2億32百万円増、前年同期はセグメント損失1億81百万円)となりました。

 なお、上記金額には消費税等は含まれておりません。

 

  ③生産、受注及び販売の実績

  a.生産実績

 当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2018年4月1日

至 2019年3月31日)

前年同期比(%)

電装品(百万円)

14,660

106.6

発電機(百万円)

7,695

93.2

冷蔵庫(百万円)

5,313

105.9

合計(百万円)

27,668

102.4

 (注)1.金額は標準販売価格によっております。

2.上記金額には、消費税等は含まれておりません。

b.製品仕入実績

 当連結会計年度の製品仕入実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2018年4月1日

至 2019年3月31日)

前年同期比(%)

発電機(百万円)

703

93.1

その他(百万円)

106

74.0

合計(百万円)

810

90.0

 (注)1.金額は標準仕入価格によっております。

2.上記金額には、消費税等は含まれておりません。

c.受注実績

 当連結会計年度の受注実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。

 冷蔵庫事業は見込み生産を行っているため表示しておりません。

セグメントの名称

受注高(百万円)

前年同期比(%)

受注残高
(百万円)

前年同期比(%)

電装品

16,487

108.8

3,901

109.9

発電機

8,289

89.1

1,709

84.5

合計

24,776

101.3

5,610

100.7

 (注)1.金額は標準販売価格によっております。

2.上記金額には、消費税等は含まれておりません。

  d.販売実績

 当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2018年4月1日

至 2019年3月31日)

前年同期比(%)

電装品(百万円)

16,134

107.8

発電機(百万円)

8,601

95.3

冷蔵庫(百万円)

5,951

93.4

その他(百万円)

463

92.2

合計(百万円)

31,151

100.9

 (注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。

2.上記金額には、消費税等は含まれておりません。

3.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。

相手先

前連結会計年度

(自 2017年4月1日

至 2018年3月31日)

当連結会計年度

(自 2018年4月1日

至 2019年3月31日)

金額(百万円)

割合(%)

金額(百万円)

割合(%)

日野自動車(株)

7,526

24.4

8,023

25.8

本田技研工業(株)

5,340

17.3

5,227

16.8

 

(2)資本の財源及び資金の流動性に係る情報
 ①キャッシュ・フローの状況の概要及び経営者の視点による分析・検討内容

 当連結会計年度における当社グループのキャッシュ・フローの状況の概要及び経営者の視点による分析・検討内容は次のとおりであります。

 当連結会計年度における現金及び現金同等物の期末残高は、主に税金等調整前当期純利益8億20百万円と、減価償却費の計上6億47百万円、設備の取得8億1百万円等により、13億50百万円(前年同期比89百万円減)となりました。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動によるキャッシュ・フローは12億59百万円(前年同期比8億36百万円増)となりました。

 これは、主に税金等調整前当期純利益8億20百万円の計上と、減価償却費の計上6億47百万円、売上債権の減少8億45百万円があり、その一方でたな卸資産の増加4億89百万円、仕入債務の減少1億92百万円、長期未払金の減少2億5百万円が生じたことによるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動によるキャッシュ・フローは△6億90百万円(前年同期比42百万円増)となりました。

 これは、主に設備の取得8億1百万円によるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動によるキャッシュ・フローは△6億32百万円(前年同期比12億51百万円減)となりました。

 これは、主に配当金の支払1億7百万円と短期借入金の純減額4億44百万円及び子会社における長期借入金の返済80百万円によるものであります。

 ②財務政策

 当社グループは、運転資金及び設備資金につきましては、内部資金または借入により資金調達することとしております。このうち、借入れによる資金調達につきましては、運転資金については短期借入金で、生産設備などの長期資金は固定金利の長期借入金で調達しております。

 2019年3月31日現在、長期借入金の残高は20百万円、短期借入金の残高は9億35百万円であります。

 

4【経営上の重要な契約等】

 該当事項はありません。

 

5【研究開発活動】

 多様化する市場ニーズに適合した競争力のある商品を企画、開発するため、絶え間無き努力を重ねております。

当連結会計年度における研究開発費は899百万円であります。

(1)電装品事業

 中・大型ディーゼル車の新規規制に適合し、顧客のニーズに則した高信頼性の小型軽量高出力化電装品の開発を行っております。当事業に係る研究開発費は532百万円であります。

(2)発電機事業

 蓄積した技術・情報を基に小型軽量発電機ASSY及び市場ニーズの変化に即応した低コスト製品の開発を行っております。当事業に係る研究開発費は118百万円であります。

(3)冷蔵庫事業

 ボート・車載用冷蔵庫・特殊用途冷蔵庫応用品の充実を図ると共に、環境対応(省電力、軽量化等)に取り組んでおります。当事業に係る研究開発費は248百万円であります。