第2【事業の状況】

1【事業等のリスク】

 当第3四半期連結累計期間において、新たに発生した事業等のリスクはありません。

 また、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについて重要な変更はありません。

 

2【経営上の重要な契約等】

 当第3四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。

 

3【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループ(当社および当社の関係会社)が判断したものであります。なお、本四半期報告書に記載の数値は国際会計基準(IFRS)ベースで表示しております。

 

(1)業績の状況

当第3四半期連結累計期間(2015年4月1日~2015年12月31日)における経済環境は、期前半においては欧米を中心とした堅調な需要回復に支えられ推移しました。しかし、期後半に入ると米国の利上げ、中国経済の減速、資源価格の下落、更には欧州や中東での地政学的リスク等、不透明感が一気に高まりました。国内においては、個人消費は底堅いものの、円安効果が一巡して輸出は弱含んで推移しました。

このような経済環境のもと、日東電工グループは、エレクトロニクス業界における競争力あるポジションを維持しながら、グリーン(環境関連)・クリーン(新エネルギー)・ファイン(ライフサイエンス)の新領域での成長戦略を推進し、当第3四半期連結累計期間の利益において過去最高を更新しました。エレクトロニクス業界向けでは、液晶用光学フィルムやプリント回路が、顧客の生産調整の影響を受けたものの、インダストリアルテープ事業では「三新活動(新用途開拓、新製品開発、新需要創造の三つの新を掲げた固有のマーケティング活動)」によるグローバルな事業展開で好調に推移しました。加えて、メディカル事業における核酸医薬受託合成が順調に拡大しました。また、中長期的な視点で取り組んでいる分子標的DDS(ドラッグ・デリバリー・システム)技術を用いた肝硬変治療薬では、治験の中間結果に基づき米国FDA(食品医薬品局)よりファスト・トラック(優先承認審査制度)の指定を受けました。2016年1月11日には、米国に創薬専業の新会社(Nitto BioPharma, Inc.)を設立することにより、将来の更なる事業化の促進を図り、当局からの支援も受けながら、患者様へできるだけ早く提供できるよう、引き続き取り組んでまいります。

以上の結果、売上収益は前年同期と比較し0.0%減(以下の比較はこれに同じ)の623,373百万円となりました。また、営業利益は8.8%増の89,588百万円、税引前四半期利益は9.2%増の89,182百万円、四半期利益は24.2%増の70,722百万円、親会社の所有者に帰属する四半期利益は23.8%増の70,437百万円となりました。

 

セグメント別の業績概況

① インダストリアルテープ

エレクトロニクス業界向けは、ハイエンドスマートフォン用両面粘着テープのように前年度の部材供給がひっ迫していた製品は、顧客の部材取り込みが期前半に集中しました。他方、防水・通音機能材料のように好調な需要が継続している製品もありました。このようにまだら模様の市況でしたが、市況変化に柔軟に対応することで、全体では堅調に推移しました。自動車業界向けは、グローバル生産台数が前年同期比で微増に留まりましたが、日米における三新活動の成果や米国でのオペレーション効率アップで高い成長を継続しました。航空機業界向けは、防湿や防錆テープを中心に堅調に推移しました。また、工業用途全般に使用される汎用性の高い両面粘着テープは、家電やOA機器向けに国内や南アジアで堅調に推移しました。

以上の結果、売上収益は248,693百万円(5.8%増)、営業利益は23,092百万円(51.8%増)となりました。

 

② オプトロニクス

情報機能材料では、スマートフォンやテレビ向け光学フィルムが、期前半は好調に推移したものの、期後半に液晶パネルの生産調整が始まり、影響を受けました。タッチパネル用透明導電性フィルムでは、特にタブレットPC向けの需要が一時的なものに終わりました。これらにより情報機能材料全体としては、想定よりも伸び悩みました。プリント回路は、中国系スマートフォンの需要低迷が継続し、低調に推移しました。半導体製造の後工程で主に使用されるテープであるプロセス材料では、ハイエンドスマートフォンの需要拡大に対応すると同時に、新規顧客向けにテープ貼り合わせ装置の拡販を行うなどしました。

以上の結果、売上収益は365,957百万円(6.1%減)、営業利益は62,002百万円(8.1%減)となりました。

 

③ その他(メディカルおよびメンブレン)

メディカル(医療関連材料)では、国内の経皮吸収型テープ製剤がジェネリック医薬品促進の影響を受けました。一方、核酸医薬の開発が世界的に活発になってきており、受託合成の需要が持続的に高まりました。米国に加え、日本でも同事業を開始しており、全体としては好調に推移しました。メンブレン(高分子分離膜)は、景気減速の影響が一部で見られた中国市場を除いて、海水淡水化プラントや海上油田等で収益性の高い案件を着実に受注することで好調に推移しました。

以上の結果、売上収益は39,020百万円(32.9%増)、営業利益は7,422百万円(668.3%増)となりました。

 

(2)キャッシュ・フローの状況

当第3四半期連結累計期間における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は236,523百万円となり、前連結会計年度末より21,963百万円増加(前年同四半期は8,246百万円減少)しました。当第3四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果、増加した資金は97,143百万円(前年同四半期は78,996百万円増加)となりました。

これは主に、税引前四半期利益89,182百万円、減価償却費及び償却費36,481百万円による増加、売上債権及びその他の債権の増減額6,514百万円による増加、法人税等の支払額又は還付額32,365百万円による減少の結果であります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果、減少した資金は46,079百万円(前年同四半期は37,232百万円減少)となりました。

これは主に、有形固定資産及び無形資産の取得による支出45,972百万円によるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果、減少した資金は23,928百万円(前年同四半期は65,472百万円減少)となりました。

これは主に、配当金の支払額22,297百万円によるものであります。

 

(3)事業上及び財務上の対処すべき課題

当第3四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。

なお、当社は財務および事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針を定めており、その内容等(会社法施行規則第118条第3号に掲げる事項)は次のとおりであります。

 

(会社の支配に関する基本方針について)

当社株式の大規模買付け行為に対する基本的な考え方は、以下のとおりであります。

当社は、株式の大量保有を目的とする買付けが行われる場合において、それに応じるか否かは、最終的には株主の皆様の判断に委ねられるべきものと考えておりますが、一方では高値での売抜け等の不当な目的による企業買収の存在も否定できず、そのような買収者から当社の基本理念やブランドおよび株主を始めとする各ステークホルダーの利益を守るのは、当社の経営を預かる者として当然の責務であると認識しております。

現在のところ、当社株式の大量買付けに係る具体的な脅威が生じているわけでなく、また当社としても、そのような買付者が出現した場合の具体的な取組み(いわゆる「買収防衛策」)を予め定めるものではありませんが、当社としては、株主から付託を受けた経営者の責務として、当社株式の取引や株主の異動状況を常に注視するとともに、株式の大量取得を企図する者が出現した場合には、直ちに当社として最も適切と考えられる措置を講じる方針です。

 

(4)研究開発活動

当第3四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発費の金額は、24,257百万円であります。

なお、当第3四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。