第2【事業の状況】

1【事業等のリスク】

 当第2四半期連結累計期間において、新たに発生した事業等のリスクはありません。

 また、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについて重要な変更はありません。

 

2【経営上の重要な契約等】

 当第2四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。

 

3【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループ(当社および当社の関係会社)が判断したものであります。なお、本四半期報告書に記載の数値は国際会計基準(IFRS)ベースで表示しております。

 

(1)業績の状況

 当第2四半期連結累計期間(2016年4月1日~2016年9月30日)における経済環境は、米国では堅調に推移しましたが、今後11月の大統領選挙や利上げ可能性も含め、引き続き不透明な状況が続くと思われます。欧州では英国の欧州連合離脱による影響は、限定的でありましたが、一方でドイツの金融リスクが懸念されるなどしました。国内では急激な為替の変動が、企業業績の改善を鈍化させ、個人消費の回復も弱いまま、全体として足踏みをした状況で推移しました。

このような状況下、日東電工グループは、これまで成長を牽引してきたエレクトロニクス市場の成長鈍化や為替の影響を受け、引き続き厳しい環境に置かれました。これに立ち向かうためオプトロニクス事業の強みに磨きをかける一方、グリーン(環境)、クリーン(新エネルギー)、ファイン(ライフサイエンス)の領域で事業ポートフォリオ変革を強力に推進しました。同時に従来の考えにとらわれない事業構造改革へも取り組みました。事業ポートフォリオ変革では、メディカル事業の核酸医薬の受託製造が引き続き好調に推移しました。加えて、本年7月には米国にてガン等、難治性疾患に向けた創薬事業の運営を開始しました。トランスポーテーション事業では、スイスnolax社からカーテンエアバッグ向け機能性フィルム事業を買収して将来に向け事業領域拡大の布石を打ちました。また、グループ内の消費財事業を行っている子会社を統合して、新しい価値の提供とブランド価値の向上を図る体制を整えました。しかしながら、主力のオプトロニクス事業における光学フィルムや回路材の顧客生産調整、および急激な円高等の影響を補うには至りませんでした。なお、中長期的な視点で取り組んでいる分子標的DDS(ドラッグ・デリバリー・システム)技術を用いた臓器線維症治療薬では、肝硬変治療において第2相b試験を計画しております。

 以上の結果、売上収益は前第2四半期と比較し14.6%減(以下の比較はこれに同じ)の354,978百万円となりました。また、営業利益は51.3%減の29,293百万円、税引前四半期利益は51.7%減の28,851百万円、四半期利益は55.3%減の20,733百万円、親会社の所有者に帰属する四半期利益は55.5%減の20,576百万円となりました。

 

セグメント別の業績概況

① インダストリアルテープ

 トランスポーテーション事業の自動車材料では、ワイヤーハーネス用結束テープやテープ加工部品が堅調でしたが、全体では円高の影響を受けた状況で推移しました。基盤材事業では、成長期の製品と合理化の必要な製品でメリハリの効いた施策をとりました。スマートフォン向けに採用が進む有機ELパネルでは、旺盛な新工場建設需要を捉え、建物内のクリーンルーム空調設備に必須となるフッ素多孔質機能材料を拡販しました。一方、ハイエンドスマートフォンの在庫調整が長期化したことで、新モデル立ち上げが遅れた結果、両面粘着テープの需要は想定より盛り上がりに欠けました。工業用途全般に使用される汎用性の高い両面粘着テープや保護フィルムは、円高の影響を緩和するため合理化を徹底しました。

 以上の結果、売上収益は148,893百万円(8.0%減)、営業利益は11,386百万円(16.4%減)となりました。

 

 

② オプトロニクス

 情報機能材料では、主用途のハイエンドスマートフォンとテレビ向け液晶パネルにおいて、いずれも期後半には、物量の回復が見られました。ハイエンドスマートフォンでは新モデル立ち上げに新型光学フィルムが高い占有率で採用されました。テレビでは積極的な受注活動が寄与しました。加えて、徹底した生産性向上活動を推進しましたが、それ以上の速度で進展した円高の影響を受けました。タッチパネル用透明導電性フィルムは、タブレットPCの需要低迷が継続しました。プリント回路は、ゲーム機向けHDDの需要を逃すことなく受注しましたが、HDD市場全体の需要低迷を補うには至りませんでした。プロセス材料は、中国系スマートフォンを中心とした台数増加を捉え、堅調に推移しました。

 以上の結果、売上収益は193,374百万円(21.6%減)、営業利益は14,281百万円(67.4%減)となりました。

 

③ その他(メディカルおよびメンブレン)

 メディカル(医療関連材料)は、米国の核酸医薬グループ会社による受託製造が順調に拡大しており、業績を牽引しました。10月には米国で医薬品の分析サービスと無菌充填サービスを提供する2社の資産買収を行いました。市場拡大が期待される核酸医薬において競合との差別化を図り、更なる事業拡大を目指します。メンブレン(高分子分離膜)は、新興国で一般脱塩向け、および海水淡水化案件が堅調に推移したものの、円高の影響を受けました。

 以上の結果、売上収益は28,058百万円(13.3%増)、営業利益は8,283百万円(100.5%増)となりました。

 

(2)キャッシュ・フローの状況

 当第2四半期連結累計期間における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は232,766百万円となり、前連結会計年度末より8,125百万円減少(前年同四半期は14,855百万円の増加)しました。当第2四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動の結果、増加した資金は47,435百万円(前年同四半期は64,975百万円の増加)となりました。

 これは主に、税引前四半期利益28,851百万円、減価償却費及び償却費24,225百万円による増加の結果であります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動の結果、減少した資金は25,401百万円(前年同四半期は33,701百万円の減少)となりました。

 これは主に、有形固定資産及び無形資産の取得による支出22,716百万円、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出4,796百万円による減少の結果であります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動の結果、減少した資金は16,191百万円(前年同四半期は11,441百万円の減少)となりました。

 これは主に、連結の範囲の変更を伴わない子会社株式の取得による支出3,224百万円、配当金の支払額11,360百万円による減少の結果であります。

 

(3)事業上および財務上の対処すべき課題

 当第2四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。

 なお、当社は財務および事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針を定めており、その内容等(会社法施行規則第118条第3号に掲げる事項)は次のとおりであります。

 

(会社の支配に関する基本方針について)

 当社株式の大規模買付け行為に対する基本的な考え方は、以下のとおりであります。

 当社は、株式の大量保有を目的とする買付けが行われる場合において、それに応じるか否かは、最終的には株主の皆様の判断に委ねられるべきものと考えておりますが、一方では高値での売抜け等の不当な目的による企業買収の存在も否定できず、そのような買収者から当社の基本理念やブランドおよび株主を始めとする各ステークホルダーの利益を守るのは、当社の経営を預かる者として当然の責務であると認識しております。

 現在のところ、当社株式の大量買付けに係る具体的な脅威が生じているわけでなく、また当社としても、そのような買付者が出現した場合の具体的な取組み(いわゆる「買収防衛策」)を予め定めるものではありませんが、当社としては、株主から付託を受けた経営者の責務として、当社株式の取引や株主の異動状況を常に注視するとともに、株式の大量取得を企図する者が出現した場合には、直ちに当社として最も適切と考えられる措置を講じる方針です。

 

 

(4)研究開発活動

 当第2四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発費の金額は15,188百万円であります。

 なお、当第2四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。