【要約四半期連結財務諸表注記】
1.報告企業
株式会社デンソー(以下、「当社」)は、日本に所在する株式会社です。当社及び国内外の連結子会社(以下、まとめて「連結会社」)は、「日本」、「北米」、「欧州」、「アジア」、「その他」の各セグメントで、主に自動車部品におけるサーマルシステム、パワトレインシステム、モビリティシステム、エレクトリフィケーションシステム、センシングシステム&セミコンダクタ、及び非車載事業の領域において、開発、製造及び販売を行っています。
2.作成の基礎
(1) IFRSに準拠している旨
本要約四半期連結財務諸表は、「四半期連結財務諸表規則」第1条の2に掲げる「指定国際会計基準特定会社」の要件をすべて満たすことから、同規則第93条の規定により、IAS第34号に準拠して作成しています。本要約四半期連結財務諸表は、連結会計年度の連結財務諸表で要求されるすべての情報が含まれていないため、前連結会計年度の連結財務諸表と併せて利用されるべきものです。当社の当第1四半期の要約四半期連結財務諸表は、2021年8月6日に取締役社長 有馬浩二によって承認されています。
(2) 重要な会計上の判断、見積り及び仮定
IFRSに準拠した連結財務諸表の作成において、経営者は、会計方針の適用並びに資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす判断、見積り及び仮定の設定を行っています。
見積り及びその基礎となる仮定は、関連性があると思われる過去の経験及びその他の要素に基づいていますが、実績はこれらの見積りと異なる場合があるため、継続的に見直しています。会計上の見積りの修正は、修正した期間にのみ影響を及ぼす場合は見積りが修正された期間に認識され、修正した期間及び将来の期間の双方に影響を及ぼす場合には当該期間及び将来の期間で認識されます。
本要約四半期連結財務諸表で認識する金額に重要な影響を与える見積り及び仮定は、新型コロナウイルス感染症拡大に係るものも含め、前連結会計年度から重要な変更はありません。
3.重要な会計方針
本要約四半期連結財務諸表において適用する重要な会計方針は、前連結会計年度の連結財務諸表において適用した会計方針と同一です。
なお、当第1四半期連結累計期間の法人所得税費用は、見積平均年次実効税率を基に算定しています。
4.事業セグメント
報告セグメントの識別方法、各報告セグメントが営む事業の内容及びセグメント利益の測定基準については、
当第1四半期連結累計期間において重要な変更はありません。
前第1四半期連結累計期間(自 2020年4月1日 至 2020年6月30日)
(注)「その他」の区分は、報告セグメントに含まれない事業セグメントであり、南米等の現地法人の事業活動を含んでいます。
当第1四半期連結累計期間(自 2021年4月1日 至 2021年6月30日)
(注)「その他」の区分は、報告セグメントに含まれない事業セグメントであり、南米等の現地法人の事業活動を含んでいます。
5.企業結合
前第1四半期連結累計期間(自 2020年4月1日 至 2020年6月30日)
当社は2020年4月1日にトヨタ自動車株式会社より、主要な電子部品事業を取得し、新たにデンソー広瀬製作所として事業を開始しました。
(1)企業結合の概要
① 電子部品生産事業の集約
・トヨタ自動車株式会社の広瀬工場における電子部品の生産を当社へ集約。
・該当する広瀬工場の土地、生産インフラ(建屋、設備、ソフトウエア等)等をトヨタ自動車株式会社より譲り受け。
② 電子部品開発機能の集約
・電子部品の開発機能を当社へ集約。
・該当する図面、開発設備等をトヨタ自動車株式会社より譲り受け。
(2)企業結合の理由
電子部品事業の分野で専門性の高い当社に電子部品事業を集約することで、スピーディかつ競争力のある開発・生産体制を構築します。また、グループ内の重複業務を解消することにより発生したリソーセスを、これからのモビリティの価値向上に向けた新たな領域にシフトする等、リソーセスの最大活用を図りグループ全体の競争力を向上してまいります。
(3)取得事業の概要
事業内容 電子部品の開発及び生産に係る事業
(4)支配獲得日
2020年4月1日
(5)取得対価及びその内訳
(単位:百万円)
(6)支配獲得日における資産の公正価値及びのれん
(単位:百万円)
(注)のれん
のれんは、今後の事業展開や当社と取得事業とのシナジーにより期待される将来の超過収益力を反映したものです。税務上損金算入可能と見込まれるのれんの金額は発生していません。
(7)主要な取得関連コストの内容及び金額
(単位:百万円)
(8)取得した事業の売上収益
要約四半期連結損益計算書に認識している、支配獲得日以降における取得した事業の売上収益は17,252百万円です。
当第1四半期連結累計期間(自 2021年4月1日 至 2021年6月30日)
当社は2021年4月1日よりジェコー株式会社を新たに当社の連結子会社としています。
(1)企業結合の概要
当社の関連会社として主に表示系製品の製造販売事業を行っていたジェコー株式会社は、2021年4月1日に実施した株式交換により、同日付で新たに当社の連結子会社となりました。その結果、当社の保有するジェコー株式会社の議決権比率は41.89%(2021年3月31日時点)から100%(2021年4月1日時点)となり、当社は議決権の全てを保有しています。
(2)企業結合の理由
当社グループとして競争優位性を維持強化し、持続的な成長を実現するため、経営資源の最適化及び一元管理、相互活用できる体制を整え、機動的な経営を推進することを目的としています。
(3)被取得企業の概要
名称 ジェコー株式会社
事業内容 自動車時計、自動車計器類、車載用モータ類及び応用製品の製造販売
(4)支配獲得日
2021年4月1日
(5)取得対価及びその内訳
(単位:百万円)
当社が支配獲得時に既に保有していたジェコー株式会社に対する資本持分を支配獲得日の公正価値で再測定した結果、2,752百万円の損失を認識しています。この損失は、要約四半期連結損益計算書上、「その他の費用」に計上されています。
また、当該企業結合に係るアドバイザリー費用等の取得関連コスト82百万円(前連結会計年度74百万円、当連結会計年度8百万円)を「販売費及び一般管理費」に計上しています。
(6)支配獲得日における資産・負債の公正価値及びのれん
(単位:百万円)
有形固定資産を含む取得対価の配分が完了していないため、非流動資産の公正価値は、取得日時点で認識された暫定的な金額であり、測定期間中(取得日から1年間)に修正が行われる可能性があります。
(注)のれん
本株式交換により生じた負ののれん8,223百万円は、取得した純資産の公正価値が取得対価を上回っていたため発生しています。この利益は、要約四半期連結損益計算書上、「その他の収益」に計上されています。
(7)子会社の支配獲得による収入
(単位:百万円)
(8)被取得企業の売上収益及び当期利益
要約四半期連結損益計算書に認識している、支配獲得日以降における内部取引消去前の被取得企業の売上収益は6,809百万円、当期利益は106百万円です。
6.棚卸資産
「棚卸資産」の正味実現可能価額までの評価減の金額は以下のとおりです。
7.有形固定資産
(1) 「有形固定資産」の帳簿価額の増減は以下のとおりです。
(注)企業結合による増加は、ジェコー株式会社の取得によるものです(注記5「企業結合」参照)。
(2) コミットメント
有形固定資産の取得に関する契約上のコミットメントは以下のとおりです。
(単位:百万円)
8.配当
配当金の支払額は以下のとおりです。
(1) 前第1四半期連結累計期間(自 2020年4月1日 至 2020年6月30日)
(2) 当第1四半期連結累計期間(自 2021年4月1日 至 2021年6月30日)
9.売上収益
収益の分解
連結会社は先進的な自動車技術、システム・製品を提供する、グローバルな自動車部品メーカであり、自動車メーカ向けの部品供給事業を中心にビジネスを行っています。市販・非車載事業においては、主に、エンドユーザ向けに自動車補修用部品等の販売を行っています。これらのビジネスから生じる収益は顧客との契約に従って計上し、売上収益として表示しています。
得意先別に分解した売上収益は以下のとおりです。
前第1四半期連結累計期間(自 2020年4月1日 至 2020年6月30日)
(注)グループ会社間の内部取引控除後の金額を表示しています。
トヨタグループ向け売上収益について、セグメント別に分解した売上収益はそれぞれ、日本は266,032百万円、北米は53,622百万円、欧州は8,688百万円、アジアは89,403百万円、その他は956百万円です。
当第1四半期連結累計期間(自 2021年4月1日 至 2021年6月30日)
(注)グループ会社間の内部取引控除後の金額を表示しています。
トヨタグループ向け売上収益について、セグメント別に分解した売上収益はそれぞれ、日本は411,097百万円、北米は157,044百万円、欧州は20,507百万円、アジアは123,286百万円、その他は6,734百万円です。
製品別に分解した売上収益は以下のとおりです。
なお、2021年1月1日付の組織変更に伴い、前連結会計年度より、事業グループの名称を「モビリティエレクトロニクス」から「モビリティシステム」に、2021年4月1日付の組織変更に伴い、当第1四半期連結会計期間より、「センサ&セミコンダクタ」を「センシングシステム&セミコンダクタ」に変更しています。また、当第1四半期連結会計期間より、従来「サーマルシステム」としていた一部製品を「非車載事業分野」に、従来「その他」としていた一部製品を「モビリティシステム」に区分を変更しております。当該変更に伴い、前第1四半期連結累計期間の売上収益を、変更後の区分に組み替えて表示しています。
前第1四半期連結累計期間(自 2020年4月1日 至 2020年6月30日)
[組織変更前の区分]
(注)グループ会社間の内部取引控除後の金額を表示しています。
[組織変更後の区分]
(注)グループ会社間の内部取引控除後の金額を表示しています。
当第1四半期連結累計期間(自 2021年4月1日 至 2021年6月30日)
(注)グループ会社間の内部取引控除後の金額を表示しています。
10.その他の収益
「その他の収益」の内訳は以下のとおりです。
(注)前第1四半期連結累計期間の「その他」には、一部海外グループ会社における付加価値税の還付額2,691百万円が含まれています。
当第1四半期連結累計期間の「その他」には、ジェコー株式会社の株式交換により生じた負ののれん相当額8,223百万円が含まれています(注記5 「企業結合」参照)。
11.販売費及び一般管理費及びその他の費用
「販売費及び一般管理費」の内訳は以下のとおりです。
「その他の費用」の内訳は以下のとおりです。
(注)当第1四半期連結累計期間の「その他」には、当社が支配獲得時に既に保有していたジェコー株式会社に対する資本持分を支配獲得日の公正価値で再測定した結果による損失2,752百万円が含まれています(注記5 「企業結合」参照)。
12.金融商品に係る収益及び費用
「金融収益」の内訳は以下のとおりです。
「金融費用」の内訳は以下のとおりです。
13.1株当たり四半期利益
(1) 基本的1株当たり四半期利益又は損失の算定上の基礎
① 親会社の所有者に帰属する四半期利益又は損失(△)
② 普通株式の期中平均株式数
(2) 希薄化後1株当たり四半期利益の算定上の基礎
希薄化後1株当たり四半期利益については、希薄化効果のある株式が存在しないため記載していません。
14.金融商品
金融商品の公正価値
金融商品の公正価値ヒエラルキーは、レベル1からレベル3までを以下のように分類しています。
レベル1:活発な市場における相場価格により測定された公正価値
レベル2:レベル1以外の、観察可能な価格を直接又は間接的に使用して算出された公正価値
レベル3:観察可能な市場データに基づかないインプットを含む、評価技法から算出された公正価値
公正価値ヒエラルキーのレベル間の振替は、各四半期の期首時点で発生したものとして認識しています。
なお、2020年6月30日に終了した3ヵ月間及び2021年6月30日に終了した3ヵ月間において、レベル1とレベル2の間における振替はありません。
(1) 償却原価で測定する金融商品
償却原価で測定する金融商品の帳簿価額と公正価値ヒエラルキーは、以下のとおりです。
前連結会計年度(2021年3月31日)
(注)1年内返済及び償還予定の残高を含んでいます。
当第1四半期連結会計期間(2021年6月30日)
(注)1年内返済及び償還予定の残高を含んでいます。
償却原価で測定する短期金融資産、短期金融負債については、公正価値は帳簿価額と近似しているため、
注記を省略しています。
長期借入金の公正価値は、元利金の合計額を、新規に同様の借入を行った場合に想定される利率で割り
引いた現在価値により算定しています。
(2) 経常的に公正価値で測定する金融資産及び金融負債の公正価値
公正価値で測定する金融商品の公正価値ヒエラルキーは、以下のとおりです。
前連結会計年度(2021年3月31日)
当第1四半期連結会計期間(2021年6月30日)
デリバティブは主に為替予約、金利スワップ、金利通貨スワップに係る取引です。
為替予約の公正価値は、先物為替相場等に基づき算定しています。金利スワップ、金利通貨スワップの公正価値は、取引先金融機関等から提示された金利等観察可能な市場データに基づき算定しています。
非上場株式、その他の持分証券の公正価値測定においては、特定の状況に応じて最も適切な方法を選択しています。評価技法は、ディスカウント・キャッシュ・フロー法、又は、必要に応じてPBRによる時価修正等を加えた修正時価純資産方式等を使用することにより、算出しています。
非上場株式、その他の持分証券の公正価値測定で用いている重要な観察不能なインプットである非流動性ディスカウントは、30%で算定しています。
レベル3に分類された金融商品の増減は、以下のとおりです。
(注)その他の包括利益に含まれている利得及び損失は、決算日時点のその他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産に関するものです。これらの損益は要約四半期連結包括利益計算書上「FVTOCIに指定した資本性金融商品への投資による損益」に含まれています。
15.関連当事者取引
前第1四半期連結累計期間(自 2020年4月1日 至 2020年6月30日)
当第1四半期連結累計期間(自 2021年4月1日 至 2021年6月30日)
16.偶発事象
当第1四半期連結会計期間末における偶発債務の内容は以下のとおりです。
独占禁止法関連
(1) 国及び競争法当局による調査
一部の国において当局による調査に対応しています。
(2) 民事訴訟
特定の自動車部品の過去の取引に関する独占禁止法違反の疑いについて、米国において一部の州の法務長官が提起した損害賠償を求める複数の訴訟で当社及び一部の子会社が被告の1社となっており、また、ドイツにおいて顧客1社が提起した訴訟で当社子会社が被告の1社となっています。これらの訴訟は関連国・州の民事訴訟規則に則って手続が進行しますが、当社はどの段階でも原告側と和解交渉を開始し、和解することが可能です。
(3) 個別の和解交渉
当社は、特定の自動車部品の過去の取引に関する独占禁止法違反の疑いに関連して、主要顧客(自動車メーカ)との間で個別に交渉を行っています。
当社は、上記事案のいくつかについて、支出の可能性のある金額を見積ったうえ、引当金を計上しており、これに関する費用は、「その他の費用」に含めています(注記11「販売費及び一般管理費及びその他の費用」参照)。
なお、IAS第37号「引当金、偶発負債及び偶発資産」に従い、当社の立場が不利になる可能性があるため、これらの係争の全般的な内容を開示していません。
17.後発事象
連結会社は、後発事象を2021年8月6日まで評価しています。
自己株式の取得
当社は、2021年7月30日開催の取締役会において、会社法第165条第3項の規定により読み替えて適用される同法第156条の規定に基づき、自己株式取得に係る事項について決議しました。
(1)自己株式の取得を行う理由
資本コストを意識した株主還元及び効率性と安全性のバランスがとれた資本構成の実現を図るため。
(2)取得に係る事項の内容
① 取得対象株式の種類 当社普通株式
② 取得しうる株式の総数 1,200万株(上限)
(発行済株式総数(自己株式を除く)に対する上限割合1.55%)
③ 株式の取得価格の総額 1,000億円(上限)
④ 取得期間 2021年8月2日~2022年1月31日
⑤ 取得方法 東京証券取引所における市場買付