文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。
当第3四半期連結累計期間における当社グループを取り巻く事業環境につきましては、国内においては企業収益や雇用環境の改善、設備投資の増加や個人消費も緩やかな回復基調にありますが、北米、欧州や東アジアの地政学的リスクなどの影響により、先行き不透明な状況で推移しました。
このような状況のなか、当社グループはインダストリアル市場向けでは、モビリティの発展により今後成長が期待されるIoT、車載、情報通信などの用途において、グローバルでの新規顧客の開拓、工業用途向けニッケル水素電池、リチウム電池、積層パワーインダクタの供給数量拡大に努めました。また、前連結会計年度に開発した全固体リチウムイオン電池用正極材料の性能向上に加え、早期の製品サンプル出荷に向けた実用化技術の開発を推し進めました。コンシューマ市場向けでは、北米のアルカリ乾電池、ニッケル水素電池の店頭における販売が伸びにくい状況のなか、インターネット販売用途向けの供給数量拡大に努めました。
当第3四半期連結累計期間の経営成績につきましては、電池事業で売上高はリチウム電池や蓄電システムが堅調に推移したものの、アルカリ乾電池やニッケル水素電池が北米のコンシューマ市場で減少しました。また、電子事業の売上高は積層パワーインダクタやコイルデバイスなどが堅調に推移しましたが、液晶ディスプレイ用信号処理モジュールやDC-DCパワーモジュールなどが減少しました。この結果、売上高は前第3四半期連結累計期間に比べ6億76百万円(△1.2%)減の548億94百万円となりました。
損益面につきましては、電池事業はアルカリ乾電池とニッケル水素電池の売上減、原材料価格高騰の影響があったものの、リチウム電池や蓄電システムの売上増、コストダウンや円安による影響により増益になりました。また、電子事業は液晶ディスプレイ用信号処理モジュールやDC-DCパワーモジュールの売上が落ち込みましたが、積層パワーインダクタ、トナーの売上増や前連結会計年度に実施した固定資産の減損処理による固定費減少の影響により、損失幅が縮小しました。この結果、営業利益は前第3四半期連結累計期間に比べ8億65百万円増と回復し、6億38百万円(前第3四半期連結累計期間は2億27百万円の営業損失)となりました。経常利益は営業外収益として固定資産売却益1億34百万円を計上しましたが、営業外費用として為替差損84百万円、持分法による投資損失73百万円の計上などにより4億29百万円(前第3四半期連結累計期間は3億20百万円の経常損失)となり、親会社株主に帰属する四半期純利益は2億26百万円(前第3四半期連結累計期間は6億41百万円の親会社株主に帰属する四半期純損失)と、ともに黒字転換しました。
セグメントの業績を示すと、次のとおりであります。
アルカリ乾電池は、インターネット販売用途向けやPB販売用途向けが堅調に推移したものの、欧米のOEM販売用途向けが落ち込み、前第3四半期連結累計期間を下回りました。ニッケル水素電池は、非常用照明バックアップ用途などの工業用途向けが堅調に推移しましたが、海外の市販用途が減少し、前第3四半期連結累計期間を下回りました。蓄電システムは、サーバ・エレベータ・通信機器などのバックアップ用途向けが堅調に推移し、前第3四半期連結累計期間を上回りました。リチウム電池は、国内の次世代スマートメータ・住警器用途向けが堅調に推移し、前第3四半期連結累計期間を上回りました。設備関連ビジネスは、自動車用部品組立設備が堅調に推移しました。
その結果、当事業全体の売上高は、前第3四半期連結累計期間に比べ6億20百万円減少の363億66百万円、セグメント利益は1億1百万円増加の14億24百万円となりました。
コイルデバイスは、車載・LED照明・各種製造設備用途向けが堅調に推移し、前第3四半期連結累計期間を上回りました。積層パワーインダクタは、スマートフォン用途向けや産業機器用集積回路用途向けが堅調に推移し、前第3四半期連結累計期間を上回りました。セラミックス部品は、デジタルカメラ市場の低迷により、前第3四半期連結累計期間を下回りました。DC-DCパワーモジュールは、ネットワーク機器用途向けが落ち込んだことにより、前第3四半期連結累計期間を下回りました。液晶ディスプレイ用信号処理モジュールは、タブレット用途向けや中・大型液晶用途向けが落ち込んだことにより、前第3四半期連結累計期間を下回りました。スイッチング電源は、半導体装置用途向けなどが堅調に推移し、前第3四半期連結累計期間を上回りました。
その結果、当事業全体の売上高は、前第3四半期連結累計期間に比べ56百万円減少の185億27百万円、セグメント損失は7億85百万円(前第3四半期連結累計期間は15億49百万円のセグメント損失)となりました。
当第3四半期連結会計期間の総資産は、前連結会計年度に比べ35億64百万円(7.3%)増の526億97百万円となりました。流動資産は前連結会計年度に比べ31億37百万円(10.0%)増の346億13百万円、固定資産は前連結会計年度に比べ4億27百万円(2.4%)増の180億83百万円となりました。流動資産増加の主な要因は、現金及び預金が13億69百万円、受取手形及び売掛金が13億48百万円、原材料及び貯蔵品が7億69百万円それぞれ増加したことによるものです。固定資産増加の主な要因は、有形固定資産が2億93百万円増加したことによるものです。
当第3四半期連結会計期間の負債合計は、前連結会計年度に比べ28億11百万円(6.3%)増の473億5百万円となりました。流動負債は前連結会計年度に比べ36億46百万円(9.9%)増の406億23百万円、固定負債は前連結会計年度に比べ8億34百万円(△11.1%)減の66億81百万円となりました。流動負債増加の主な要因は、短期借入金が26億50百万円、支払手形及び買掛金が17億1百万円それぞれ増加したことによるものです。固定負債減少の主な要因は、長期未払金が4億55百万円減少したことによるものです。
なお、有利子負債残高は、前連結会計年度に比べ25億4百万円増の207億99百万円となりました。
当第3四半期連結会計期間の純資産合計は、前連結会計年度に比べ7億53百万円(16.2%)増の53億92百万円となりました。純資産増加の主な要因は、連結の範囲の変更を伴わない子会社株式の取得等により非支配株主持分が7億13百万円減少しましたが、為替換算調整勘定が5億50百万円、資本剰余金が3億46百万円、退職給付に係る調整累計額が3億34百万円それぞれ増加したことによるものです。
当第3四半期連結累計期間の営業活動によるキャッシュ・フローは、売上債権やたな卸資産の増加などによる現金及び現金同等物(以下「資金」という)の減少はありましたが、減価償却費の計上や仕入債務の増加などにより7億40百万円の資金増加(前第3四半期連結累計期間は5億37百万円の資金減少)となりました。
当第3四半期連結累計期間の投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産の取得による支出などにより13億92百万円の資金減少(前第3四半期連結累計期間は19億21百万円の資金減少)となりました。
当第3四半期連結累計期間の財務活動によるキャッシュ・フローは、連結の範囲の変更を伴わない子会社株式の取得による支出などがありましたが、短期借入金の増加などにより18億54百万円の資金増加(前第3四半期連結累計期間は14億99百万円の資金増加)となりました。
これらの結果、当第3四半期連結累計期間末の資金残高は期首残高より13億69百万円増加し、49億8百万円となりました。
当第3四半期連結累計期間において、当社グループの事業上および財務上の対処すべき課題に重要な変更および新たに生じた課題はありません。
当第3四半期連結累計期間の研究開発費の総額は7億94百万円であります。
提出会社の状況
前事業年度末に比べ従業員数が243名増加しておりますが、主として2017年7月31日付でFDKエナジー株式会社を吸収合併したことによるものであります。