第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。

 

(1)会社の経営の基本方針

当社は、経営理念に「時代のニーズを先取りし、失敗を恐れぬチャレンジ精神の溢れた前向きの企業たることを期す」ことを掲げ、同じく「優れた製品を社会に提供し、社会に貢献する」ことを実現すべく、長年培ってきた電気通信技術・高周波応用技術に関する豊富な知識と経験に基づき、毎年策定される経営重点方針のもと、たゆまぬ技術開発の推進と品質性能の向上を目標とした各施策を行うことにより、企業価値を高め、株主の皆様や顧客各位のご期待に応えることを経営上の最大基本方針と位置づけております。

 

(2)目標とする経営指標

当社グループは、経営基盤の安定的拡大に重点を置いて効率的な経営及び事業の拡大を図ってまいりたいと考え、中長期的には売上高営業利益率8%以上を目標とし、株主資本利益率の向上を目指して努力してまいりたいと考えております。

 

(3)中長期的な会社の経営戦略

当社は、経営環境の変化に迅速に対応し、事業の継続性と安定した収益の確保を目指すとともに企業価値の増大を図ることを基本とし、「需要獲得を最大化する営業活動の実践と利益確保の徹底」、「スキルアップとスピードアップによる生産性向上の実現」、「社内連携の徹底による企業力のさらなる強化」、「時代の変化を先取りする先進的な研究開発と技術革新の実現」及び「コンプライアンス体制、安全確保と品質改善の徹底」の5方針からなる経営重点方針を策定し、全体目標である「グループ総力を結集した成長の実現」に向けて事業活動を展開しております。

上記方針の周知と徹底を図り、グループが一体となって、受注活動の強化を図ってまいります。電気通信関連事業は、移動通信業界における通信品質向上のための設備投資需要や5Gによる通信方式に向けた設備投資需要への対応を積極的に推進し、固定無線においては防災行政無線、放送業界においては放送設備の更新・メンテナンス需要等の獲得に取り組んでまいります。また、高周波関連事業は、自動車関連業界等の設備投資需要に加え、周辺分野を含めた自動車以外の分野への展開を図ってまいります。将来の成長実現に向けて、両事業分野ともグループを挙げて市場のニーズを的確に把握し、次世代を見据えた新たな需要の開拓による事業領域の拡大に取り組んでまいります。

 

(4)経営環境

当連結会計年度におけるわが国経済は、年度前半は高水準の企業収益に伴い設備投資が堅調に推移したことなどから、緩やかな回復基調が継続いたしましたが、消費税率の引き上げや新型コロナウイルス感染症の影響により、年度末にかけて急速に悪化しました。海外経済についても悪化が鮮明となっており、経済活動の停滞により企業収益や消費は大きく落ち込んでいることから、わが国経済の先行きはかつてないほどに不透明感が増しております。

当社グループの関係しております電気通信関連業界におきましては、移動通信関連分野ではLTE及びLTE-Advancedのサービス拡充に伴うアンテナ需要に加え、5G向けのアンテナ需要が新たに発生しております。また、固定無線関連分野においては防災行政無線の需要が継続しており、放送関連分野では放送事業者による設備更新・メンテナンス需要が発生しております。高周波応用機器業界におきましては、一部海外市場において自動車関連分野における設備投資需要が減少傾向となっている中、新型コロナウイルス感染症の影響により、生産活動が大幅に落ち込んでいます。なお、電気通信関連業界・高周波応用機器業界ともに価格競争が激化していることから、受注を巡る環境は一層厳しいものとなっております。

 

(5)会社の対処すべき課題

当社グループを取り巻く経営環境は、新型コロナウイルス感染症による影響に加え、スピーディに変化する事業環境や価格競争の激化から、引き続き厳しいものとなることが想定されます。

このような状況のもとで、当社グループは、人材育成と社内連携の強化を推進し、需要の最大化に向けた営業活動の実践と生産性の向上を図り、企業力の強化に努めてまいります。さらに、長期的な視点で技術革新の実現に向けて先進的な研究開発を推進します。併せてコンプライアンス体制・安全・品質管理の徹底によって事業基盤の強化、顧客の信頼向上を図ってまいります。

2018年12月に受けた税務調査の過程で、2019年3月期において、当社の複数の拠点で、原価の付替えによる不適切な会計処理が行われていたことが発見されました。当社は、不適切な会計処理の再発防止策として、各担当者の責任に応じた処分とその周知及び各従業員への教育の徹底、原価計上ルールの明確化・再検討、牽制機能の強化、内部統制の強化並びに低利益率上申書及び赤字上申書の提出ルールの見直しを全社一丸となり実施し、株主の皆様からの信頼回復に努めてまいります。

 

2【事業等のリスク】

 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの変動に係るもの)

① 海外事業展開に潜在するリスク

 海外での事業展開におきましては、予期せぬ法規制の変更、政治経済情勢の悪化、自然災害、疫病、紛争、テロ、ストライキ等の社会的混乱が生じた場合に、当社グループの事業、財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローに影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、当該リスクに対する取り組みとして、進出国の税制、法規制動向、政治経済情勢など、情報収集に努めております。

 また、その子会社の財務諸表上の資産・負債・収益・費用等の現地通貨建ての項目は連結財務諸表を作成する上で、円建てに換算されております。外貨建てによる輸出入取引につきましては、換算時の為替レートにより、円換算後の計上額が影響を受けることとなります。当社グループでは、為替予約等を通じてリスクの最小化に努めております。

 

② 退職給付債務

 当社グループの退職給付費用及び退職給付債務は、数理計算上で設定される前提条件や年金資産の期待収益率に基づいて算出されております。従いまして、前提条件が変更された場合、その影響は将来にわたって規則的に認識されるため、将来期間において認識される費用及び計上される債務に影響を及ぼします。

 今後におきましても、退職金制度の変更、金利情勢の変化による割引率の変更、運用利回りの悪化により、当社グループの業績と財務状況に影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、当該リスクに対する取り組みとして、一部で確定拠出年金を導入することにより追加拠出リスクを低減する他、年金資産の運用において安全性と収益性を考慮した適切な投資配分などを行っております。

 

③ 固定資産の減損会計

 「固定資産の減損に係る会計基準」及び「固定資産の減損に係る会計基準の適用指針」を適用しており、時価及び事業環境の変動により減損損失を認識するに至った場合、当社グループの業績と財務状況に影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、投資計画時に想定されるリスクと対応策を検討した上で、採算性を分析し、投資判断を行っております。

 

④ 市場動向による株価の影響

 当社グループにおきましては、取引金融機関、関係会社、重要取引先の株式を中心に長期保有目的の有価証券を保有しております。将来の市況悪化又は投資先の業績不振等により、当社グループの業績と財務状況に影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、所有株式について個別銘柄毎に取引状況を検証し、市場動向を常に注視するなど、リスクの最小化に努めております。

 

⑤ 業界の動向について

 適正価格による受注及びコスト低減による利益の確保に努めておりますが、市場の価格競争の激化及び原材料となる鋼材等の仕入価格の上昇など、関連する業界の需給環境の動向によっては、所期の売上及び利益目標を達成できず、当社グループの業績と財務状況に重大な影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、業界他社動向を常に注視しつつ、業務の効率化及び原価低減活動による利益の拡大に取り組み、業績向上に努めております。

 

(特定の取引先、製品、技術等への依存に係るもの)

① 特定の取引先の依存に係るもの

 電気通信関連事業におきましては移動通信関連事業者及び放送事業者、高周波関連事業におきましては自動車メーカー各社をはじめとした自動車関連業界に対する受注・売上高の依存割合が高く、各事業者の設備投資需要の動向によっては当社グループの業績と財務状況に重大な影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、今後ともこれまでの取引関係を維持発展させていく一方、市場のニーズを的確に把握し、次世代を見据えた新たな需要の開拓による事業領域の拡大に取り組んでまいります。

② 製品の欠陥、工事の災害事故

 当社グループにおきましては、品質及び安全の徹底を図っております。しかしながら、全ての製品・工事施工について欠陥、事故等が発生しないという保証はなく、各種製品の欠陥及び工事の災害事故等が発生した場合、当社グループの社会的評価ばかりでなく、業績と財務状況に影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、一部の事業所及び子会社を除き、品質管理基準(ISO9001)に基づき、各種製品の製造及び工事の施工を行っております。また、請負工事・製造物の責任保障については損害保険に加入するなどの対策を行っております。

 

(その他)

① 重要な訴訟事件の発生等

 当連結会計年度において、将来の業績に重大な影響を及ぼす訴訟事案を受けた事実はございませんでしたが、今後、事業展開を進めて行くなかで、製品の不具合、工事施工時の事故、その他様々な事由で当社グループに対し提訴その他の請求が起こされた場合には、当社グループの業績と財務状況に影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、訴訟リスクに対応する為、品質及び安全確保の徹底、コンプライアンス(法令遵守)の徹底を行っております。

 

② 知的財産権

 当社グループが保有する知的財産権について、訴訟やクレーム等の問題が発生した場合、当社グループの業績と財務状況に影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、事業活動に関連する有用な知的財産権の取得並びに保護に努めております。

 

 

③ 法的規制について

 当社グループが事業を行うにあたり、建設業法、製造物責任法など様々な各種法規制の適用を受けております。法令解釈の相違等により、結果的に法令に抵触すると判断された場合、当社グループの業績と財務状況に影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、内部統制の徹底、コンプライアンス(法令遵守)の徹底を行っております。

 

④ 大規模自然災害等

 地震や台風等の大規模な自然災害、その他の事象により、製造ラインの稼働停止等の事業遂行に直接的又は間接的な混乱が生じた場合、当社グループの業績と財務状況に重大な影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、そのような災害等の有事に備え、被害を最小限に抑え、事業の継続を図るべく、事業継続計画(BCP)を整備し、その対応に努めております。

 

⑤ ウイルス感染症の影響

 当社グループが関連する事業においても、新型コロナウイルス感染症の影響が想定されております。電気通信関連事業においては、顧客及びサプライチェーンの停滞や入札・工事の遅延等が生じる可能性があり、高周波関連事業においては、自動車関連業界における生産の減少・設備投資の停止・延期により、主力である誘導加熱装置及び熱処理受託加工の受注が大きく減少する可能性があります。いずれの事業においても、新型コロナウイルス感染症の収束に伴い事業環境は回復することも想定しておりますが、今後の感染症の拡大、新型コロナウイルス以外の感染症の出現により、当社グループの業績と財務状況に影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、手洗い、消毒、マスク着用、検温等、従業員の体調管理の徹底の他、テレビ会議の活用、テレワークの実施、勤務形態の見直し等の対策を行っております。

 

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

 当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」といいます。)の状況の概要は次のとおりであります。

 

①財政状態及び経営成績の状況

a.財政状態

 当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べ12億2千9百万円減少612億8百万円となりました。

 流動資産は、前連結会計年度末に比べ4億2千万円減少し443億4千1百万円となりました。その主な要因は、受取手形を含む売掛債権が14億3千2百万円増加したものの、現金及び預金が12億1千6百万円、たな卸資産が5億3千3百万円それぞれ減少したこと等が挙げられます。

 固定資産は、前連結会計年度末に比べ8億8百万円減少168億6千6百万円となりました。その主な要因は、有形固定資産が5億5千7百万円増加したものの、投資有価証券が12億9千9百万円減少したこと等が挙げられます。

 流動負債は、前連結会計年度末に比べ18億1千9百万円減少105億4千7百万円となりました。その主な要因は、支払手形を含む仕入債務が5億8千1百万円、未払法人税等が4億5千7百万円、前受金等を含むその他流動負債が12億3千3百万円それぞれ減少したこと等が挙げられます。

 固定負債は、前連結会計年度末に比べ2億4千4百万円増加し43億5千1百万円となりました。その主な要因は、長期借入金が2億1千9百万円増加したこと等が挙げられます。

 純資産は、前連結会計年度末に比べ3億4千6百万円増加463億9百万円となりました。その主な要因は、自己株式の取得等が6億1千5百万円、その他有価証券評価差額金が5億7千3百万円それぞれ減少したものの、利益剰余金が13億6百万円増加したこと等が挙げられます。

 

b.経営成績

 当連結会計年度におけるわが国経済は、年度前半は高水準の企業収益に伴い設備投資が堅調に推移したことなどから、緩やかな回復基調が継続いたしましたが、消費税率の引き上げや新型コロナウイルス感染症の影響により、年度末にかけて急速に悪化しました。海外経済についても悪化が鮮明となっており、経済活動の停滞により企業収益や消費は大きく落ち込んでいることから、わが国経済の先行きはかつてないほどに不透明感が増しております。

 当社グループの関係しております電気通信関連業界におきましては、移動通信関連分野ではLTE及びLTE-Advancedのサービス拡充に伴うアンテナ需要に加え、5G向けのアンテナ需要が新たに発生しております。また、固定無線関連分野においては防災行政無線の需要が継続しており、放送関連分野では放送事業者による設備更新・メンテナンス需要が発生しております。高周波応用機器業界におきましては、一部海外市場において自動車関連分野における設備投資需要が減少傾向となっている中、新型コロナウイルス感染症の影響により、生産活動が大幅に落ち込んでいます。なお、電気通信関連業界・高周波応用機器業界ともに価格競争が激化していることから、受注を巡る環境は一層厳しいものとなっております。

 このような情勢の中で、当社グループは需要の創出に向けた活動を積極的に推進し、業務の効率化及び原価低減活動による利益の拡大に取り組み、業績向上に努めてまいりました。

 その結果、受注高は前年同期比0.6%増の448億円となり、売上高は前年同期比0.6%増450億1千6百万円となりました。

 利益の面では、営業利益は前年同期比3.3%減26億1百万円、経常利益は前年同期比5.7%減27億7千4百万円となり、親会社株主に帰属する当期純利益につきましては、前年同期比17.3%増17億8千9百万円となりました。

 

 セグメントごとの業績は次のとおりであります。(報告セグメント等の業績については、セグメント間の内部売上高等を含めて記載しております。)

 

(電気通信関連事業)

 当事業では、移動通信関連分野においては、スマートフォンの普及に伴う通信量の増加に対応するため、移動通信事業者によるLTE及びLTE-Advancedに対応した基地局投資が継続して進められております。また、1.7GHz帯及び3.4GHz帯のアンテナ需要や、5G向けに割り当てられた周波数帯に対応したアンテナ需要が新たに発生しております。固定無線関連分野においては、各自治体における防災体制強化とデジタル化の動きに伴って防災行政無線需要が増加傾向にあります。放送関連分野においては、V-Low帯の活用としてのFM補完局需要や、放送事業者による設備更新・メンテナンス需要の取り込みを図っております。その他分野としては、LED航空障害灯やサーマルカメラシステムの需要開拓を進めております。なお、いずれの分野においても価格競争の激化により、受注環境は厳しさを増しております。このような環境のもと、当事業分野では、挑戦と変革に向けた事業活動を展開し、研究開発の強化や事業領域の拡大を推進し、併せて製造原価の低減と競争力の向上に取り組んでまいりました。

 その結果、受注高は前年同期比13.1%増の355億6千3百万円、売上高は前年同期比1.0%減330億3千1百万円となりました。また、セグメント利益(営業利益)につきましては、前年同期比4.8%増35億1千6百万円となりました。

 

(高周波関連事業)

 当事業では、主力であります高周波誘導加熱装置においては、一部海外市場において減少傾向が明確となっておりますが、国内向けの設備投資については継続的に進められておりました。一方、熱処理受託加工については、海外向け需要の減退や米中貿易摩擦により、自動車生産に対する影響が明確となっております。このような環境のもと、当事業分野では、新規市場・新規ユーザーの開拓に加え、生産性の向上による利益の拡大に取り組んでまいりました。

 その結果、受注高は前年同期比29.6%減の92億3千7百万円、売上高は前年同期比5.0%増119億2千万円となりました。また、セグメント利益(営業利益)につきましては、前年同期比6.5%減16億9千9百万円となりました。

 

(その他)

 その他事業は、土地・事務所等の子会社等への賃貸を行う設備貸付事業並びに売電事業であります。売上高については前年同期比19.0%減の3億2千6百万円となりました。また、セグメント利益(営業利益)につきましては、前年同期比37.5%減の1億4千9百万円となりました。

 

②キャッシュ・フローの状況

 当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」といいます。)は、前連結会計年度末に比べ5億6千2百万円減少し、当連結会計年度末には109億3千1百万円となりました。

 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動の結果獲得した資金は15億4千3百万円(前年同期は31億7千7百万円の獲得)となりました。これは主に税金等調整前当期純利益の計上25億3千2百万円、減価償却費の計上13億1千万円等の増加要因に対し、売上債権の増減額10億4千6百万円、法人税等の支払額9億1千5百万円等の減少要因が下回ったことによるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動の結果使用した資金は12億6千1百万円(前年同期は11億2千万円の使用)となりました。これは主に有形及び無形固定資産の取得による支出18億3千1百万円等の減少要因に対し、定期預金の純減による収入6億6千5百万円等の増加要因が下回ったことによるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動の結果使用した資金は10億6千9百万円(前年同期は6億2千6百万円の使用)となりました。これは主に自己株式の取得による支出6億5千2百万円、配当金の支払額5億5千5百万円等の減少要因によるものであります。

 

③生産、受注及び販売の実績

a.生産実績

 当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

生産高(百万円)

前年同期比(%)

電気通信関連事業

14,862

△12.8

高周波関連事業

11,199

△6.6

合計

26,062

△10.2

(注)1 金額は販売価格によっており、セグメント間の取引については相殺消去しております。

2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

3 電気通信関連事業のうち、工事に係わる生産実績を定義することが困難であるため、上記生産実績から除いて表示しております。

 

b.受注実績

 当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

受注高

受注残高

金額(百万円)

前年同期比(%)

金額(百万円)

前年同期比(%)

電気通信関連事業

35,563

13.1

12,899

24.9

高周波関連事業

9,237

△29.6

2,734

△49.5

合計

44,800

0.6

15,634

△0.7

(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

c.売上実績

 当連結会計年度における売上実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

売上高(百万円)

前年同期比(%)

電気通信関連事業

工事

17,951

11.5

設備・機材売上

15,037

△12.5

小計

32,988

△0.9

高周波関連事業

11,920

5.0

その他

107

△5.5

合計

45,016

0.6

(注)1 セグメント間の取引については相殺消去しております。

2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

3 「その他」区分は報告セグメントに含まれない事業セグメントであり、設備貸付事業並びに売電事業を含んでおります。

4 主な相手先別の売上実績及び当該売上実績の総売上実績に対する割合

相手先

前連結会計年度

(自 2018年4月1日

 至 2019年3月31日)

当連結会計年度

(自 2019年4月1日

 至 2020年3月31日)

売上高(百万円)

割合(%)

売上高(百万円)

割合(%)

㈱NTTドコモ

6,333

14.2

4,992

11.1

 

 

 なお、参考のため提出会社単独の事業の状況は次のとおりであります。(各事項の記載については、消費税等抜きの金額を表示しております。)

電気通信関連事業

a.受注高、売上高、繰越高及び施工高

期別

売上

区分

前期

繰越高

(百万円)

当期

受注高

(百万円)

(百万円)

当期

売上高

(百万円)

次期繰越高

当期

施工高

(百万円)

手持高

(百万円)

うち施工高

(%、百万円)

前事業年度

(自 2018年4月1日

至 2019年3月31日)

工事

5,704

14,078

19,783

12,723

7,059

4.6

328

12,375

設備・機材売上

3,257

13,126

16,383

13,900

2,483

57.1

1,417

13,935

8,962

27,204

36,167

26,623

9,543

18.3

1,745

26,311

当事業年度

(自 2019年4月1日

至 2020年3月31日)

工事

7,059

18,944

26,004

16,152

9,851

3.6

355

16,179

設備・機材売上

2,483

11,841

14,325

12,230

2,095

48.5

1,017

11,829

9,543

30,786

40,329

28,382

11,947

11.5

1,372

28,009

(注)1 前期以前に受注した物件で、契約の更改により受注金額に変更のあるものについては、当期受注高にその増減額を含んでおります。したがって、当期売上高にもかかる増減額が含まれております。

2 次期繰越高のうち、施工高は、支出金により物件毎の進捗度を勘案して手持高中の施工高を推定したものであります。

3 当期施工高は、(当期売上高+次期繰越施工高-前期繰越施工高)に一致いたします。

 

b.受注工事高の受注方法別比率

 工事の受注方法は、特命と競争に大別されております。

期別

特命(%)

競争(%)

計(%)

前事業年度

(自 2018年4月1日

至 2019年3月31日)

30.9

69.1

100

当事業年度

(自 2019年4月1日

至 2020年3月31日)

26.6

73.4

100

(注) 上記%は、請負金額比であります。

 

c.売上高

期別

区分

官公庁(百万円)

民間(百万円)

合計(百万円)

前事業年度

(自 2018年4月1日

至 2019年3月31日)

工事

(注)1

4,761

7,961

12,723

設備・機材売上

(注)2

106

13,793

13,900

4,867

21,755

26,623

当事業年度

(自 2019年4月1日

至 2020年3月31日)

工事

(注)1

6,668

9,483

16,152

設備・機材売上

(注)2

328

11,901

12,230

6,997

21,385

28,382

(注)1 完成工事高

2 製品売上高

3 売上高のうち主なものは次のとおりであります。

前事業年度の売上高のうち主なもの

受注先

工事件名等

㈱NTTドコモ

基地局アンテナ納品

KDDI㈱

基地局アンテナ納品

防衛省

所沢(29)通信施設整備工事

日本電気㈱

野外通信システム納品

東松島市

防災行政無線(同報系)戸別受信機設置工事

 

当事業年度の売上高のうち主なもの

受注先

工事件名等

㈱NTTドコモ

基地局アンテナ納品

KDDI㈱

基地局アンテナ納品

東武タワースカイツリー㈱

東京スカイツリーライティング増強工事

日本無線㈱

福岡県防災・行政情報通信ネットワーク再整備工事

羽曳野市

防災行政無線(同報系)デジタル化整備工事

4 売上高総額に対する割合が100分の10以上の相手先別の売上高及びその割合

前事業年度

㈱NTTドコモ

6,333百万円

23.8%

当事業年度

㈱NTTドコモ

4,992百万円

17.6%

当事業年度

KDDI㈱

3,060百万円

10.8%

 

d.手持高(2020年3月31日現在)

区分

官公庁(百万円)

民間(百万円)

合計(百万円)

工事

5,545

4,306

9,851

設備・機材売上

400

1,695

2,095

5,945

6,002

11,947

 

 手持高のうち主なものは次のとおりであります。

受注先

工事件名等

完成予定年月

雲南市

280MHzデジタル同報無線システム整備工事

2021年3月

十和田市

新同報系防災行政無線整備工事

2021年3月

富岡市

デジタル防災行政無線システム整備工事

2021年3月

小林市

280MHzデジタル同報無線システム整備工事

2020年6月

日田市

280MHz防災行政無線システム整備工事

2020年9月

 

高周波関連事業

a.生産実績

区分

前事業年度

(自 2018年4月1日

至 2019年3月31日)

当事業年度

(自 2019年4月1日

至 2020年3月31日)

金額(百万円)

金額(百万円)

高周波焼入受託加工

74

80

高周波誘導加熱装置

7,811

6,561

7,885

6,641

(注) 金額は販売価格で示しております。

 

b.受注実績

区分

前々事業年度

前事業年度

(自 2018年4月1日

至 2019年3月31日)

当事業年度

(自 2019年4月1日

至 2020年3月31日)

受注残高

(百万円)

受注高

(百万円)

受注残高

(百万円)

受注高

(百万円)

受注残高

(百万円)

高周波焼入受託加工

74

80

高周波誘導加熱装置

2,749

8,146

3,521

5,569

1,950

2,749

8,220

3,521

5,649

1,950

(注) 受注品目が多岐にわたり、数量の表示は困難であるため記載しておりません。

 

c.販売実績

区分

前事業年度

(自 2018年4月1日

至 2019年3月31日)

当事業年度

(自 2019年4月1日

至 2020年3月31日)

金額(百万円)

構成比(%)

金額(百万円)

構成比(%)

高周波焼入受託加工

74

1.0

80

1.1

高周波誘導加熱装置

7,374

99.0

7,140

98.9

7,449

100

7,220

100

(注)1 販売品目が多岐にわたり、数量の表示は困難であるため記載しておりません。

2 売上高総額に対する割合が100分の10以上の相手先別の売上高及びその割合

前事業年度

豊田通商㈱

1,322百万円

17.7%

 

㈱豊通マシナリー

1,276百万円

17.1%

 

アイシン・エイ・ダブリュ㈱

823百万円

11.0%

当事業年度

㈱豊通マシナリー

1,836百万円

25.4%

 

豊田通商㈱

779百万円

10.8%

3 電気通信関連事業の設備・機材当期売上高に上記販売実績を合算した金額が、提出会社の損益計算書の製品売上高に一致いたします。

 

その他の事業

a.売上実績

区分

前事業年度

(自 2018年4月1日

至 2019年3月31日)

当事業年度

(自 2019年4月1日

至 2020年3月31日)

金額(百万円)

構成比(%)

金額(百万円)

構成比(%)

設備貸付事業

294

73.0

224

68.6

売電事業

108

27.0

102

31.4

403

100

326

100

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容

当社グループの当連結会計年度の財政状態につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況 a.財政状態」に記載のとおりであります。

当社グループの当連結会計年度の経営成績につきましては、売上高450億1千6百万円(前年同期比0.6%増)、営業利益26億1百万円(前年同期比3.3%減)となり、前連結会計年度に比べ増収減益となりました。

当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因として、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおり、新型コロナウイルス感染症の影響を始めとした外部環境の変化、業界の動向や取引先の動向等によっては、所期の目標を達成できない可能性があります。

財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容をセグメント別にみますと、電気通信関連事業においては、移動通信関連分野においてLTE及びLTE-Advancedに対応した基地局投資が継続して進められていることに加え、1.7GHz帯及び3.4GHz帯のアンテナ需要や、5G向けに割り当てられた周波数帯に対応したアンテナ需要が新たに発生しております。また固定無線関連分野においては、各自治体による防災体制強化とデジタル化の動きに伴って防災行政無線需要が増加傾向にあります。一方で、海外子会社における受注の減少から、電気通信関連事業全体では若干の減収となりましたが、利益につきましては、工事案件の採算性の改善に加え、原価低減の効果もあり、前連結会計年度に比べ増益となりました。高周波関連事業においては、新型コロナウイルス感染症の影響から年度末にかけて自動車関連業界の設備投資需要が急減速いたしましたが、上期については主に国内市場において受注環境が堅調であった影響から前連結会計年度に比べ増収となりました。なお、利益につきましては、自動車関連業界における生産の減少から、熱処理受託加工が低調に推移した影響等により、前連結会計年度に比べ、減益となりました。

なお、売上高及び営業利益の詳細につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況 b.経営成績」に記載しております。

経常利益につきましては、営業利益の減益を受け、前年同期比5.7%減27億7千4百万円となりました。また、親会社株主に帰属する当期純利益につきましては、前連結会計年度に比べ投資有価証券評価損等、特別損失が減少したことにより前年同期比17.3%増17億8千9百万円となりました。

そのような状況の中で、当社は、経営環境の変化に迅速に対応し、事業の継続性と安定した収益の確保を目指すとともに企業価値の増大を図ることを基本に事業を推進するよう努めております。当社の経営理念である「優れた製品を社会に提供し、社会に貢献する」、「時代のニーズを先取りし、失敗を恐れぬチャレンジ精神の溢れた前向きの企業たることを期す」、「絶えず生産性の向上に務め、常に適正な利益を確保する」、「一社一家、グループ一家の和の精神をもって発展成長し、社員の生活向上に務める」並びに「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (3)中長期的な会社の経営戦略」に記載されている経営重点方針のもと、企業価値を高め、株主の皆様や顧客各位のご期待に応えることに向け取り組んでまいります。

今後につきましては、新型コロナウイルス感染症の影響が想定され、電気通信関連事業においては、顧客及びサプライチェーンの停滞や入札・工事の遅延等が生じる可能性があり、高周波関連事業においては、自動車関連業界における生産の減少・設備投資の停止・延期により、主力である誘導加熱装置及び熱処理受託加工の受注が大きく減少する可能性があります。いずれの事業においても、新型コロナウイルス感染症の収束に伴い事業環境は回復することも想定しており、電気通信関連事業のうち移動通信関連分野では、LTE及びLTE-Advancedに対応したアンテナ需要の獲得に加え、5G向けに新たに割り当てられた周波数に対応する5Gのネットワーク構築に向けた需要の取り込みを積極的に図ってまいります。固定無線関連分野では、引き続き防災行政無線の需要獲得に注力し、放送関連分野では、地上波デジタル放送の初期段階に設置した設備の更新・保守需要の取り込みを図ってまいります。このほか、新規事業であるLED航空障害灯やサーマルカメラシステム等の需要開拓にも引き続き注力いたします。高周波関連事業においては、事業環境を注視したうえで、海外拠点との連携強化を図り、日系自動車関連メーカーを始めとした設備投資需要の取り込みを強化するとともに、自動車関連以外の分野への需要拡大も進めてまいります。

 

キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報

当社グループの当連結会計年度のキャッシュ・フローは、営業活動において15億4千3百万円の資金を獲得したものの、投資活動において12億6千1百万円並びに財務活動において10億6千9百万円それぞれ使用したこと等から、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度末に比べ5億6千2百万円減少109億3千1百万円となりました。また、預入期間が3ヶ月を超える定期預金を含めた現金及び預金の残高につきましては、前連結会計年度末に比べ12億1千6百万円減少186億4千4百万円となりました。

なお、キャッシュ・フローの分析につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載しております。

当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、当社グループの運転資金需要のうち主なものは製品及び原材料の購入費、外注費のほか、製造経費、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。これらの資金の源泉は、自己資金及び金融機関からの短期借入を基本としております。また、生産設備の増強・合理化・更新等を含めた設備投資や長期運転資金の必要性が生じた際は、リースや金融機関からの長期借入を行う場合があります。

 

重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたり、将来の特定の費用又は損失であって、その発生が過去の実績や状況に応じ合理的にその金額を見積ることができる場合には費用又は損失として認識しております。ただし実際の結果は、見積り特有の不確実性を伴うため、これらの見積りと異なる場合があります。

なお、当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。

連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは以下のとおりであります。

また、新型コロナウイルス感染症の影響等不確実性が大きく将来事業計画等の見込数値に反映させることが難しい要素もありますが、期末時点で入手可能な情報を基に検証等を行っております。

 

(繰延税金資産)

当社グループは、繰延税金資産について、将来の利益計画に基づいた課税所得が十分に確保できることや、回収可能性があると判断した将来減算一時差異について繰延税金資産を計上しております。繰延税金資産の回収可能性は将来の課税所得の見積りに依存するため、その見積りの前提とした条件や仮定に変更が生じ減少した場合、繰延税金資産が減額され税金費用が計上される可能性があります。

 

(退職給付引当金)

当社グループは、従業員の退職給付費用について、各連結会計年度末における退職給付債務及び年金資産の見込額に基づき引当計上しております。これらは割引率、昇給率、死亡率、年金資産の長期期待運用収益率等の重要な見積りを加味して計上しております。

 

(固定資産の減損処理)

当社グループは、固定資産のうち減損の兆候がある資産又は資産グループについて、当該資産又は資産グループから得られる割引前将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回る場合には、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上しております。減損の兆候の把握、減損損失の認識及び測定に当たっては慎重に検討しておりますが、事業計画や市場環境の変化により、その見積り額の前提とした条件や仮定に変更が生じ減少した場合、減損処理が必要となる可能性があります。

 

4【経営上の重要な契約等】

 特記すべき事項はありません。

 

5【研究開発活動】

当社グループの研究開発活動は、創造的なアイデアと技術力で、恒久的成長・発展に寄与することを目的としており、市場ニーズを捉えた競争力のある製品開発、スピード感のある製品開発及び将来の事業拡大の基盤となる研究開発に重点を置き取り組んでまいりました。これらは、中長期的視点からは、移動通信関連・固定無線関連・放送関連・高周波関連のコア技術を柱としつつ、各々の周辺分野への拡大を図るものであり、営業・現業・開発部門が連携し、横断的に研究開発を推進しております。

当社グループの研究開発体制は、2019年8月より新たに発足したワイヤレス研究所を中心に、当社並びに連結子会社の開発・設計部門が、各々の関連部門と連携・協力し合って課題に取り組むことを基本としております。また、産学連携等、外部の研究機関との連携の強化により、新技術開発の加速化を図っております。

当連結会計年度で実施したセグメントごとの研究開発活動の内容は、以下のとおりであります。

 

電気通信関連事業では、移動通信関連分野は、既存周波数帯に5Gで使用される周波数帯を追加した多周波共用アンテナ、無線機、海外展開に伴う国際仕様のアンテナ、及び多値MIMOやビームフォーミングアンテナ等に関する研究開発を実施しております。また、ローカル5Gに使用される帯域での実験試験局免許を取得し、電波伝搬の実証実験にも取り組んでおります。さらには5Gの先(Beyond 5G及び6G)を見据え、より高い周波数領域を利用したアンテナの新技術に関する研究開発を実施しております。放送関連分野は、8K放送用アンテナ、FMアンテナの開発を実施しております。固定無線関連分野は、公共業無線用アンテナ、衛星通信用パラボラアンテナなどに関する研究開発を実施しております。製品の開発に当たっては、小型化・高性能化・低価格化に加え、当社独自技術の追求を重視し市場競争力の強化に努め、顧客ニーズをいち早く捉えつつ、タイムリーな技術提案、製品提案を行ってまいりました。また、新事業の開拓についても、赤外線カメラやLED航空障害灯、災害時非常用電源装置などの防災関連のシステムソリューション開発について、各部門が連携し取り組んでまいりました。基礎研究では、今後の技術動向を見据え、大学や外部の研究機関と連携し、メタマテリアル技術などの先進技術を応用した通信システムの研究開発にも積極的に取り組んでおります。

高周波関連事業では、IoT技術等を含め、新しい技術を積極的に取り込み、高性能化と小スペース化、低コスト化、並びに多様な要求に対応できる設備の開発を行っております。また、金属3Dプリンタを用いた加熱コイルの製造方法や熱処理シミュレーション技術等、加熱コイルの低コスト化と熱処理品質の向上のための研究開発を継続して取り組んでおります。さらに、広範囲な産業をターゲットにした誘導加熱の用途開発や新技術の開発に取り組んでおります。

なお、当連結会計年度において支出した研究開発費の総額は1,521百万円であります。

セグメントごとの研究開発活動は、次のとおりであります。

 

(電気通信関連事業)

 当連結会計年度における研究開発費の金額は1,408百万円であります。

移動通信、放送、固定通信関連

(1)移動通信市場における新事業領域の開発

(2)アンテナ新技術及び開口面アンテナの開発

(3)国内市場向け4G・5G用アンテナシステムの開発

(4)海外市場向けアンテナシステムの開発

(5)新需要向け放送、通信アンテナの開発

・施設関連

(1)鉄構、工事の競争力強化

・新分野

(1)システムソリューション開発

(2)再生可能エネルギー関連技術の検討

(3)将来を見据えた新技術開発

 

(高周波関連事業)

 当連結会計年度における研究開発費の金額は113百万円であります。

・誘導加熱関連

(1)既存設備の能力・機能向上

(2)熱処理技術・誘導加熱技術の用途拡大

(3)市場拡大に向けた新技術の開発