第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

(1) 経営の基本方針

当社グループは、経営理念として、

 1.お客様に喜ばれる商品を創造し、豊かな社会づくりに貢献する

 2.個性とチャレンジ精神を尊重し、若さと夢あふれた企業をめざす

 3.社会の一員として、法と倫理を遵守し自然・地域と共生する企業をめざす

を掲げ、お客様の期待に応える商品の提供を通じて、企業価値を増大し、株主の皆様を始めとしたステークホルダーの方々に貢献してまいります。

 

(2) 中期的な経営戦略・対処すべき課題

当社グループは、中期経営方針・課題を掲げ昨今の環境変化に対応し、更なる成長のための経営体質強化を

図ってまいります。

 1.お客様の期待に応える『品質の東海理化』を確立

 2.世界の競合を凌駕する製品競争力の向上

 3.環境変化に耐えられる柔軟かつ強固な経営基盤の確立

当社グループは、グループを挙げて「スピード、実行、フォロー」をモットーに、一人ひとりが仕事の質を高め、技を究めるとともに、法令遵守、社会貢献等、社会的責任を果たすことで企業価値向上に努めてまいります。

 

 

2【事業等のリスク】

当社グループではリスクを「会社運営・業績に重大な影響を及ぼす可能性のある事項」と捉え、「経営の基本方針」、「中期的な経営方針・対処すべき課題」を遂行する上で取り組むべき課題として認識しております。

当社グループの業績は自動車の販売台数に依存しておりますが、自動車業界を取り巻く環境はクルマの在り方の変化に伴い大変革期にあり、当社グループの新製品開発へも大きな影響を与えております。従って、対応次第では大きなリスクにもなります。

また、品質に関しては当社グループとして最優先で取り組んでおります。リコール等の品質問題は業績への影響のみならず、お客様の信頼にも大きな影響を与えます。さらに、「環境変化に耐えられる柔軟かつ強固な経営基盤の確立」を目指すうえで、事業継続活動(BCP)へのリスク認識は不可欠で、減災活動、生産復旧活動など、当社グループのみならず仕入先も含めたリスク対応を実施しております。

当社グループは、以上のような項目を中心に重要なリスクを識別し、対策を検討しております。なお、文中の将来の事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)自動車産業及び、主要客先への販売依存

当社グループの製品は、主としてスイッチ類、キーロック、シートベルト、シフトレバー等の自動車部品であり、当社グループ製品の販売実績は自動車の販売台数に大きく依存しております。

また、主要客先であるトヨタ自動車株式会社、及びトヨタグループ(関連会社含む)への売上高比率は74%と比較的高い水準になっており、当社グループの経営成績はトヨタ自動車株式会社の生産動向の影響を大きく受けております。

更なる成長に向け、他の完成車メーカーへの拡販活動を継続し、当社グループ製品の搭載は拡大しております。また、成長市場である中国では新たに営業技術拠点を設立し、現地完成車メーカーへの拡販活動を強化しております。

(2)新製品開発

自動車業界は100年に一度の大変革期を迎え、クルマの変化・使われ方を見据えた製品企画・技術開発が必要となります。特にクルマの自動化・電動化の進捗は既存の製品やビジネスモデルを大きく変える可能性があり、当社グループにとってその遅れは既存・新規ビジネスの機会を逸する事になり、当社の経営成績に影響を及ぼします。

このような環境のなか、各製品の電子化により一層の機能・付加価値の向上を図っている他、当社グループの事業領域の更なる拡大を狙い、キムラユニティー株式会社(本社:愛知県名古屋市)と共同で「デジタルキーシステム」を活用した社用車向けサービスの実証実験を開始しました。当社の通信・暗号技術を強みに、シェアリングサービスと協業することにより、利用者の利便性の向上、新たな価値の創造を目指しております。

(3)競争の激化

自動車業界の再編や、自動化・電動化に伴い当社グループの事業領域への他業種からの新規参入により競争が激化しております。

当社グループでは、さらなる生産の効率化、新製品開発による競争力強化に加え、トヨタグループ内での相互補完を目的とした協業にも取り組んでいます。昨年の東京モーターショーではトヨタグループ5社が連携した近未来モデル『MX191』を発表しております。

(4)海外進出に内在するリスク

当社グループは15か国、37拠点に生産拠点を構え、当社グループの事業活動における海外比率は年々高まっております。これら海外市場、特に新興国には法令・規制の変化、その他要因による政治・経済・社会的混乱、文化や習慣の違いに起因するトラブルの発生リスクが内在しております。従って、政治または法環境の変化、労働力不足、ストライキ等、予期せぬ事象により当社の事業の遂行に問題が生じる可能性があります。

当社グループとしては、現地での法律・規制・租税制度等に関する動向は海外拠点スタッフの情報網に加え、外部コンサルタント等を積極的に活用する事で適時適切に入手し対応するように努めております。

(5)リコール等の品質問題

当社グループは品質第一を基本的な考え方として各種製品を製造しておりますが、将来においてリコールや製造物責任が発生する可能性があります。また、自動車業界における部品の共通化は効率化、取引拡大の機会となる反面、品質不具合が発生した際に影響を受ける対象が拡大する為にコストが多額になる可能性があります。

対策として、「ものづくり品質の確保」、「新製品の製品安全確保」、「失敗を「宝」にした絶え間ない業務プロセスの改善」を柱に品質向上活動を行っており、2025年「自動車メーカーからエンドユーザーまで含めたお客様に品質面で信頼される東海理化」を目指した活動を推進しております。

(6)自然災害等による影響と事業継続性計画

地震・台風・洪水などの自然災害、または感染症等により企業活動・生産活動が停止する可能性があります。さらに災害への準備が不十分な場合、被害が甚大になり生産活動に大きな支障をきたすこと、生産停止からの復旧が遅れること等の可能性があります。

対策として、減災対応の強化や社員の災害対応力向上の為に初動対応訓練を実施する事で災害リスクの軽減を図るように努めています。また、大規模自然災害や感染症等の発生を想定した生産復旧訓練による全社BCP(事業継続計画)の強化をはじめ、電子部品のBCP用の在庫積み増し、有事の際の外製移行といった代替シミュレーションを実施しております。

(7)仕入先への供給依存

当社グループの生産は仕入先からの原材料・部品供給に依存しております。当社グループは供給元との基本取引契約を結び、原材料・部品の安定的な取引を前提としておりますが、事故・災害により仕入先の操業が停止する可能性があります。仕入先から供給停止は当社グループの安定生産に大きな影響を与えます。

当社グループでは、事業継続性の観点からリスクの高い仕入先の特定を行い、該当仕入先の「在庫管理」、「工程管理」、「生産管理」が適切に行われているかの確認を実施。課題を共有し仕入先毎の改善計画を策定しております。

(8)情報セキュリティ

企業や組織、生産システムの情報のデータ化促進に伴い、情報資産の最適活用が重要になっております。また、組織内において情報の共有化のみならず提供・収集が電子的に行われる事が一般的になっており、扱われる情報が高密度なものになっております。このような環境下においては機密情報や個人情報が外部流出し、事業活動が一時的に停止する可能性があります。

対策として、情報セキュリティポリシーを策定し、3大要素であるCIA「機密性(Confidentiality)」、「完全性(Integrity)」、「可用性(Availability)」の確立に向けて活動を進めております。

(9)気候変動対応

気候変動がもたらすリスクは、製品の開発設計から調達・生産・物流・販売まで、企業活動全般に渡って存在しており、異常気象による災害リスクがもたらす生産影響、規制強化によるコスト増等は企業活動を停滞させる恐れがあります。

当社グループでは気候変動対応への取り組みとしてCO2低減の長期ビジョンを策定し、2050年をターゲットとしたCO2排出量半減の長期低減目標を設定しております。「省エネ活動」、「再生可能エネルギーの利用」といった取り組みを当社グループ一丸となって推進しております。

(10)法令への適合

当社グループは事業の遂行にあたり各国の法的規制の適用を受けております。これらの法令等に違反した場合や社会的要請に反した行動等により、法令による処罰・訴訟の提起・社会的制裁を受ける可能性があります。訴訟及び規制当局法的手続きの当事者になる事で和解金及び罰金等の費用が発生し、業績に大きな影響を与える可能性があります。

当社グループではコンプライアンス委員会を設置しております。また、法令主管部署及び各部にコンプライアンス管理責任者・担当者を設置し職場に適した活動やコンプライアンス相談窓口の設置とその適切な対応を継続的に行う事が出来るように取り組んでおります。

(11)知的財産管理

当社グループは知的財産に関し、当社技術の保護及び他社権利の侵害防止などの取組みを強化しておりますが、当社グループ製品には多くの技術が使われている為、知的財産が理由で係争や訴訟に巻き込まれたり、第三者から思いがけない指摘を受ける事によって当社グループの不利益につながる可能性があります。

対策としては、当社製品に採用される技術を特許出願により確実に保護するとともに、他社による権利侵害が持続しないように対処しております。また、技術開発・製品設計プロセスの複数段階で調査を実施し第三者の知的財産を侵害しないよう努めております。

(12)為替変動の影響

当社グループの連結売上高に占める海外売上高の割合は、当連結会計年度49%となっております。当社グループの経営成績は為替変動により重要な影響を受ける可能性があります。当社グループでは一部の外貨建輸出債権を対象とした為替予約によるリスクヘッジを実施し影響を最小限にするよう取り組んでおります。

(13)退職給付債務

当社グループの従業員退職給付費用及び債務は、割引率等数理計算上の前提条件や年金資産の長期期待運用収益率に基づいて算出されております。このため、実際の結果が前提条件と異なる場合、又は前提条件が変更された場合、将来の退職給付費用及び債務に重要な影響を及ぼす可能性があります。

 

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 

(1) 経営成績等の状況の概要

当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

 

①財政状態及び経営成績の状況

a.世界経済

当連結会計年度における世界景気は、1月までは、全体としては緩やかに回復基調でありましたが、2月以降、日本をはじめとする米国・欧州・中国・ASEANなど全世界経済は、感染症拡大の影響により急速な景気の減速となりました。

b.自動車業界

自動車業界におきましても、こうした感染症の拡大に伴う急速な景気減速により販売台数は世界全体で前年を下回りました。

c.取り組み

当社グループでは、「安全第一の徹底」「グループを挙げた品質の確保」「人材の育成と労働の質向上」「グローバルでのモノづくり・供給体制の着実な強化」「次世代製品の開発」「収益基盤の強化」「企業市民としての活動と健全な労使関係の維持構築」に持続的に取り組んでまいりました。

新製品開発では、第46回東京モーターショーに「人の移動を豊かにする」をコンセプトに将来コックピット(体験型)を出展し、体験を通じて、当社の提案する未来のモビリティー社会を紹介しました。

また、事業領域の更なる拡大を狙い、キムラユニティー株式会社(本社:愛知県名古屋市)と共同で「デジタルキーシステム」を活用した社用車向けサービスの実証実験を開始しました。当社の通信・暗号技術を強みに、シェアリングサービスと協業することにより、利用者の利便性の向上、新たな価値の創造に向けて貢献してまいります。

加えて、提案し量産化された製品では、「統合レバーコンビネーションスイッチ」(ダイハツ工業株式会社)があり、「ラ・ロックⅡ」(トヨタホーム株式会社)におきまして、商品力向上への貢献を評価頂きました。

このほか、東京都渋谷区にデザインオフィスを開設しました。リアルタイムな実体験を通して得た発想を活かし、これまでにない自由で最先端の魅力的な商品企画を行い、新たな価値創造を目指してまいります。

また、経済産業省と日本健康会議が共同で顕彰する「健康経営優良法人認定制度」において、当社は、2020年3月に健康保持増進の取り組みが認められ「ホワイト500」の認定を受けました。

このような活動を通じて、更なる成長のための経営体質の強化を図ってまいりました。

一方、感染症が拡大してきた2月以降は、当社では感染症拡大防止のため、従業員どうしの接触を減らしていくことを目的に、在宅勤務やWeb会議の推進、ソーシャルディスタンスの確保、従業員へのマスクの配布・着用等の施策を実施しました。また、当社グループとして中国基金会への義援金拠出など地域貢献としての活動もしてまいりました。

d.当期実績

当連結会計年度の業績につきましては、連結売上高は500,002百万円と、前連結会計年度に比べ7,643百万円(△1.5%)の減収となりました。利益につきましては、連結営業利益は22,597百万円と、前連結会計年度に比べ7,021百万円(△23.7%)の減益となりました。連結経常利益は22,914百万円と、前連結会計年度に比べ7,196百万円(△23.9%)の減益となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は15,067百万円と、前連結会計年度に比べ3,023百万円(△16.7%)の減益となりました。なお、感染症拡大による当社業績への影響額は、売上高86億円減少、営業利益30億円減少であります。

 

セグメントの業績は次のとおりであります。

 

(日本)

新型車種への拡販などにより、売上高は304,695百万円と、前連結会計年度に比べ1,590百万円(0.5%)の増収となりました。営業利益は、売上高の増加や合理化努力があったものの、研究開発費の増加などにより5,607百万円と、前連結会計年度に比べ3,513百万円(△38.5%)の減益となりました。

 

(北米)

米国における収益認識基準が変更になったことなどにより、売上高は102,291百万円と、前連結会計年度に比べ2,581百万円(△2.5%)の減収となりました。営業利益は、売価変動の影響などにより1,494百万円と、前連結会計年度に比べ26百万円(△1.7%)の減益となりました。

 

(アジア)

感染症拡大に伴う、主要客先向け売上高の減少などにより、売上高は132,514百万円と、前連結会計年度に比べ3,587百万円(△2.6%)の減収となりました。営業利益は、合理化努力があったものの売上高の減少や売価変動の影響などにより13,494百万円と、前連結会計年度に比べ3,519百万円(△20.7%)の減益となりました。

 

(その他)

売上高は30,843百万円と、前連結会計年度に比べ2,931百万円(△8.7%)の減収となりました。営業利益は1,764百万円と、前連結会計年度に比べ139百万円(△7.3%)の減益となりました。

 

②キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における連結ベースの現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、65,429百万円となり前連結会計年度末より9,702百万円増加いたしました。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果獲得した資金は前連結会計年度に比べ、2,427百万円増加し、40,346百万円となりました。これは主に売上債権の回収が15,305百万円増加した結果であります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果使用した資金は前連結会計年度に比べ、9,644百万円減少し、22,289百万円となりました。これは主に有価証券の売却及び償還による収入が8,300百万円増加した結果であります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果使用した資金は前連結会計年度に比べ、1,261百万円減少し、6,772百万円となりました。これは主に短期借入金の純増減額が1,574百万円増加した結果であります。

 

 

③生産、受注及び販売の実績

a.生産実績

 当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2019年4月1日

 至 2020年3月31日)

前年同期比(%)

日本(百万円)

255,684

1.3

北米(百万円)

102,006

△2.1

アジア(百万円)

112,167

△6.7

報告セグメント計(百万円)

469,858

△1.5

その他(百万円)

30,650

△8.6

合計(百万円)

500,508

△1.9

 (注)1 金額は販売価格によっており、セグメント間の内部振替前の数値によっております。

    2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

b.受注実績

 当社グループ(当社及び連結子会社)は、トヨタ自動車株式会社をはじめとして、各納入先より四半期毎及び翌月の生産計画の提示を受け、当社グループ(当社及び連結子会社)の生産能力を勘案して生産計画をたて生産しております。このため、受注実績の記載を省略しております。

c.販売実績

 当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2019年4月1日

 至 2020年3月31日)

前年同期比(%)

日本(百万円)

254,864

1.4

北米(百万円)

101,708

△2.5

アジア(百万円)

112,858

△4.7

報告セグメント計(百万円)

469,432

△1.0

その他(百万円)

30,570

△8.7

合計(百万円)

500,002

△1.5

 (注)1 セグメント間の取引については相殺消去しております。

        2  最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。

相手先

前連結会計年度

(自 2018年4月1日

  至 2019年3月31日)

当連結会計年度

(自 2019年4月1日

  至 2020年3月31日)

金額(百万円)

割合(%)

金額(百万円)

割合(%)

トヨタ自動車㈱

148,073

29.2

149,485

29.9

3 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容

 当社グループの当連結会計年度の経営成績は、売上高は500,002百万円、営業利益は22,597百万円、経常利益は22,914百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は15,067百万円となりました。

 上記の他、当連結会計年度における経営成績の前連結会計年度との比較分析については、「(1) 経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載しております。

 

②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報

a.キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容

 当連結会計年度末の現金及び現金同等物は65,429百万円となり、前連結会計年度末に比べ9,702百万円増加いたしました。これは営業活動の結果獲得した資金が40,346百万円と前連結会計年度に比べ2,427百万円増加し、投資活動の結果使用した資金が22,289百万円と前連結会計年度に比べ9,644百万円減少し、財務活動の結果使用した資金が6,722百万円と前連結会計年度に比べ1,261百万円減少したことによります。

 上記の他、各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因については、「(1) 経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載しております。

b.資本の財源及び資金の流動性に係る情報

 当社グループは現在、必要な運転資金及び設備投資資金については、自己資金又は借入等により資金調達することとしております。当連結会計年度末において、社債の残高は10,000百万円であります。

 当社グループは、今後も営業活動により得られるキャッシュ・フローを基本に将来必要な運転資金及び設備投資資金を調達していく考えであります。

 

③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、当社経営陣は、決算日における資産・負債の報告数値、偶発債務の開示、各連結会計年度における収入・費用の報告数値に影響を与える見積り及び仮定設定を行っております。経営陣は、貸倒債権、製品の品質保証、従業員の退職給付費用に関する見積り及び判断に対して、継続して評価を行っております。

(貸倒引当金)

 貸倒債権については、一般債権は貸倒実績率により、貸倒懸念債権等特定の債権は、個別に回収可能性を勘案し、回収不能見込額を引当計上しております。

(製品保証引当金)

 製品の品質保証については、過去の保証実績を基礎にして各連結会計年度に対応する発生見込額を引当計上しております。重大な品質不具合が発生した場合には、不確実性の高い将来情報等を用いた見積り計算により、その発生見込み額を計上しております。

(退職給付引当金)

 従業員の退職給付費用については、各連結会計年度末における退職給付債務及び年金資産の見込額に基づき引当計上しております。これらは割引率、昇給率、死亡率、年金資産の長期期待運用収益率等の重要な見積りを加味して計上しております。

(繰延税金資産)

 繰延税金資産については、将来の利益計画に基づいて課税所得を見積り、回収可能性があると判断した将来減算一時差異について計上しております。なお、当該課税所得を見積るにあたって、前提とした条件や仮定に変更が生じ、これが減少した場合、繰延税金資産が減額され、税金費用が計上される可能性があります。

 実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。

 なお、製品保証引当金・退職給付引当金につきましては、「2 事業等のリスク (5)リコール等の品質問題・(13)退職給付債務」の記載に関連する会計処理であり、会社運営・業績に重大な影響を及ぼす可能性のある事項として認識しております。

④経営目標の達成状況

当社は、経営目標の達成状況を判断するための客観的指標として営業利益を用いております。目標達成のために、会社別・項目別に収益改善計画を立て、活動に取り組んでおります。2019年4月25日に公表した業績予想と比較しまして、当連結会計年度の連結営業利益は売上高の減少などにより、5,403百万円(△19.3%)の減益となりました。

 

2020年3月期

(予想)

2020年3月期

(実績)

増減

増減率(%)

売上高(百万円)

510,000

500,002

△9,998

△2.0

営業利益(百万円)

28,000

22,597

△5,403

△19.3

 

 

4【経営上の重要な契約等】

(1)業務提携契約

契約会社名

相手方の名称(国名)

契約の内容

当社

豊田合成株式会社     (日本)

エアバッグ、シートベルト等を一体としたセイフティシステムの開発、設計、販売及び生産について豊田合成㈱と当社は提携して業務を行う。業務提携の範囲は日本国を含む全世界を適用範囲とする。

 

(2)共同経営契約

契約会社名

相手方の名称(国名)

契約の内容

契約期間

当社

豊田通商株式会社     (日本)

PT.TOYOTA TSUSHO INDONESIA

                 (インドネシア)

自動車用スイッチ、キーセット及びステアリングロック等の製造及び販売に関するトウカイリカインドネシア㈱の設立並びにその事業活動

自 2011年5月6日

至 当事者の合意解除

  等により本契約が

  終了する日

当社

信昌機械廠股份有限公司 (台湾)

無錫理昌科技有限公司  (中国)

PT.INDOSAFETY SENTOSA INDUSTRY

        (インドネシア)

自動車用シートベルトの製造及び販売に関するトウカイリカセイフティインドネシア㈱の設立並びにその事業活動

自 2012年12月1日

至 当事者の合意解除

  等により本契約が

  終了する日

 

 

5【研究開発活動】

 

 当社グループは、「時代を先取り、世界から求められるグローバル企業集団」へ飛躍し、世界から欠かすことのできない存在、業界トップレベルの企業集団を目指しております。

 主な事業領域である自動車用部品を中心に、北米・中国・アセアン・欧州・国内向けなど多様な市場ニーズへの対応や、地球環境問題への対応などを捉え、技術開発力を強化し、商品力の向上と価格競争力の確保を目指した現有製品の改良開発および時代を先取りした新製品の開発に取組んでおります。

 その結果、当連結会計年度の研究開発費の総額は、28,119百万円となっております。

 

 種々の自動車用スイッチとそれらを発展させた入力装置やシフトレバー、キーロックに電子技術を適用したセキュリティシステム製品、シートベルトやミラーなどセイフティシステム製品を重点に、魅力ある新製品開発及び要素技術開発に取組みました。

 

 最近の主な取組みと成果としましては、スイッチ関連では、意匠性と操作性の向上とともに、ステアリング周辺製品の機能統合と小型化を実現した統合レバーコンビネーションスイッチ標準品の開発や、省スペース化と高級感のある加飾と照明演出でオーナーシップを向上したドライブモードセレクトスイッチの展開を進めてきました。

 シフトレバー関連では、標準化や低コスト化を進めたATシフトレバーや、バイワイヤタイプのシフトレバーのバリエーション展開を進めております。

 セキュリティシステム関連では、小型車への普及を目指しスマートキーシステムの低コストタイプの展開を進めています。また、シェアカーのビジネス拡大、及びその技術を活用し、連携会社の技術やサービスと融合することで、更なる付加価値を持ったデジタルキービジネスの拡大を推進しております。

 セイフティシステム関連では、小型化ニーズに応えた次期標準のリトラクタや付加価値を向上させたモータ付シートベルト、低コストドアミラーのラインナップ追加など幅広い車種への展開に加え、世界で初めて車両搭載されたデジタルアウターミラーの開発にも取り組みました。

 また、物作りへの取り組みとしては、高度な塗装技術により深みのある高級質感の藍本杢ステアリングや、職人による新たな本革縫製を採用したシフトノブなどを量産化し、車両の商品力向上に貢献しております。

 

 グローバルな技術開発体制としては、日本において先行開発や要素技術開発を行い、北米・欧州・中国の各拠点においては地域ニーズの把握、地域最適を目指した企画提案や製品開発を行っております。

 このような活動による研究開発費は、日本セグメント27,533百万円、北米セグメント586百万円になっております。

 

 (注)上記金額には、消費税等は含まれておりません。