また、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについて重要な変更はありません。
当第3四半期連結累計期間において、国内では、平成26年度診療報酬改定や病床機能報告制度導入に続き、昨年3月に地域医療構想策定ガイドラインが公表されるなど、平成37年の医療・介護の将来像の実現に向けた医療制度改革が進んでいます。医療機器業界は、医療の機能分化や地域医療連携の取り組み状況が医療経営に影響する中、環境変化に伴う医療機関のニーズを的確に捉え、迅速な対応が求められる経営環境となりました。海外では、医療機器の需要は、一部地域で景気減速懸念や政情不安はあるものの、欧米先進国、新興国ともに総じて堅調に推移しました。
このような状況下、当社グループは、4ヵ年中期経営計画「Strong Growth 2017」が今年度で折り返しの3年目
を迎え、内容を一部見直して引き続き推進するとともに、最重要課題として収益改善策に取り組みました。
国内市場においては、官公立病院の予算執行が抑制傾向にあること、前年同期の私立病院市場における急性期病棟の要件厳格化への対応や地域包括ケア病棟への転換に伴う需要の反動もあり、低調に推移しました。一方、主治医機能の充実など診療所のニーズに対応した提案や新規開業支援ビジネスの推進により、診療所市場は好調に推移しました。また、当第3四半期に入って大学病院の予算執行が徐々に進みだし、国内事業は緩やかながら回復を示しました。商品別には、生体計測機器は好調でしたが、生体情報モニタ、治療機器は前年同期実績を下回りました。その他商品群も、当期から注力している自社商品の販売強化策により仕入品の売上が減少したことから、前年同期実績を下回りました。この結果、国内売上高は810億9千4百万円(前年同期比2.0%減)となりました。
海外市場においては、現地販売・サービス体制の強化や当期から注力している消耗品の拡販が奏功し、全ての地
域、全ての商品群で二桁の増収となりました。米州では、中南米は前年同期実績を下回りましたが、米国は好調に推移しました。欧州では、欧州グループ内の組織再編による販売・サービス体制の強化が奏功し、西欧諸国を中心に売上を大きく伸ばしました。アジア州では、インド、韓国、中近東において売上が大きく伸長したほか、中国も前年同期実績を上回りました。この結果、海外売上高は305億6千万円(同19.8%増)となりました。
以上の結果、当第3四半期連結累計期間の売上高は1,116億5千4百万円(同3.1%増)となりました。利益面では、国内事業の減収に加え、海外における開発・販売・サービス体制の強化により販管費が増加したことから、営業利益は72億4千7百万円(同13.1%減)、経常利益は75億8千8百万円(同24.4%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益は46億5千万円(同30.7%減)となりました。
売上高を商品群別に分類すると次のとおりです。
| 金額(百万円) | 対前年同期増減率(%) |
生体計測機器 | 26,450 | + 6.5 |
生体情報モニタ | 37,271 | + 1.7 |
治療機器 | 22,164 | + 6.3 |
その他 | 25,768 | △ 0.7 |
合 計 | 111,654 | + 3.1 |
うち国内売上高 | 81,094 | △ 2.0 |
うち海外売上高 | 30,560 | + 19.8 |
(ご参考)地域別海外売上高 | 金額(百万円) | 対前年同期増減率(%) |
米州 | 13,367 | + 20.8 |
欧州 | 6,026 | + 18.2 |
アジア州 | 9,725 | + 18.6 |
その他 | 1,440 | + 25.4 |
区 分 | 内 容 |
生体計測機器 | 脳波計、筋電図・誘発電位検査装置、心電計、心臓カテーテル検査装置、診断情報システム、関連の消耗品(記録紙、電極、カテーテルなど)、保守サービスなど |
生体情報モニタ | 心電図、呼吸、SpO2(動脈血酸素飽和度)、NIBP(非観血血圧)等の生体情報を連続的にモニタリングする生体情報モニタ、臨床情報システム、関連の消耗品(電極、センサなど)、保守サービスなど |
治療機器 | 除細動器、AED(自動体外式除細動器)、心臓ペースメーカ、人工呼吸器、人工内耳、関連の消耗品(電極パッド、バッテリなど)、保守サービスなど |
その他 | 血球計数器、超音波診断装置、研究用機器、消耗品(試薬、衛生用品など)、設置工事・保守サービスなど |
当第3四半期連結会計期間末の総資産は、前連結会計年度末に比べ106億2千1百万円減少し、1,361億3千4百万円となりました。
流動資産は、前連結会計年度末に比べ134億3千6百万円減少し、1,049億5千2百万円となりました。これは、受取手形及び売掛金が減少したことなどによるものです。
固定資産は、前連結会計年度末に比べ28億1千5百万円増加し、311億8千1百万円となりました。これは、有形固定資産の取得などによるものです。
当第3四半期連結会計期間末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ113億3千4百万円減少し、361億1千7百万円となりました。これは、支払手形及び買掛金や未払法人税等が減少したことなどによるものです。
当第3四半期連結会計期間末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べ7億1千2百万円増加し、1,000億1千6百万円となりました。これは、利益剰余金が増加したことなどによるものです。
当第3四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ53億3千1百万円減少して287億8千1百万円となりました。
当第3四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は、前第3四半期連結累計期間に比べ34億7千2百万円減の48億7千4百万円となりました。主な内訳は、税金等調整前四半期純利益74億3千7百万円、売上債権の減少123億6千3百万円、たな卸資産の増加30億6千2百万円、仕入債務の減少58億3千8百万円、法人税等の支払57億1千5百万円などです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、前第3四半期連結累計期間に比べ33億6千6百万円増の64億8千2百万円となりました。主な内訳は、有形固定資産の取得61億6千1百万円などです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は、前第3四半期連結累計期間に比べ8億8千8百万円増の37億2千万円となりました。主な内訳は、配当金の支払30億2千万円などです。
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について、重要な変更および新たに生じた課題はありません。
なお、当社は財務および事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針を定めており、その内容等(会社法施行規則第118条第3号に掲げる事項)は次のとおりです。
当社は、当社の財務および事業の方針の決定を支配する者は、当社の経営理念、企業価値のさまざまな源泉、当社を支えるステークホルダーとの信頼関係を十分に理解し、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を中長期的に確保、向上していくことを可能とする者である必要があると考えています。
当社は、当社の支配権の移転を伴う買収提案についての判断は、最終的には株主の皆様の意思に基づき行われるべきものと考えており、大量買付行為が企業価値・株主共同の利益に資するものであれば、これを否定するものではありません。
しかしながら、大量買付行為の中には、その目的等から見て企業価値・株主共同の利益に対して明らかな侵害をもたらすもの、株主の皆様に株式の売却を事実上強要するおそれがあるもの、当社取締役会や株主の皆様に十分な情報や検討時間を与えないもの等、企業価値・株主共同の利益に資さないものも少なくありません。
このような当社の企業価値・株主共同の利益に資さない大量買付行為またはこれに類似する行為を行う者は、当社の財務および事業の方針の決定を支配する者として不適切であり、このような者による大量買付行為に対しては、必要かつ相当な対抗措置を採ることにより、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を確保する必要があると考えます。
・企業価値向上への取り組み
当社は、「病魔の克服と健康増進に先端技術で挑戦することにより世界に貢献すると共に、社員の豊かな生活を創造する」という経営理念のもと、これに適った事業活動を永続的に展開していくことで、グループの持続的な発展と企業価値の向上を目指しています。
当社は、平成22年に10年後のあるべき姿として長期ビジョンThe CHANGE 2020 -The Global Leader of Medical Solutions-を策定し、目指すべき将来像として、「世界初の革新的技術の確立」、「世界最高品質の確立」、「グローバルシェアNo.1の獲得」を掲げています。
平成25年度からスタートした4ヵ年中期経営計画「Strong Growth 2017」は、長期ビジョンの実現に向けて、より強固な礎を築くための重要な第二ステージにあたります。政府が描く平成37年の将来像に向けた医療・介護機能再編下での国内事業の持続的成長、市場拡大が見込まれる海外での飛躍的成長を目指し、(ⅰ)世界トップクオリティの追求、(ⅱ)技術開発力の強化、(ⅲ)地域別事業展開の強化、(ⅳ)コア事業のさらなる成長、(ⅴ)新規事業の創造、(ⅵ)企業体質の強化という6つの重要課題に積極的に取り組むとともに、成長を確実にするための基盤固めを行います。
今後も、医療現場に根ざした技術開発でヘルスケアの課題に挑戦し、お客様に安全と安心をご提供し続けることで、社会に貢献するとともにグループの持続的な発展と企業価値の向上に努める所存です。
・コーポレート・ガバナンスの強化
当社は、経営理念の実現に向け、商品、サービス、技術、財務体質や人財などすべてにおいて、お客様はもとより、株主の皆様、取引先、社会から認められる企業として成長し、信頼を確立することを経営の基本方針としています。
この基本方針の実現および当社グループの中長期的な企業価値向上のため、経営の健全性・透明性・効率性の向上を目指す経営管理体制の構築により、コーポレート・ガバナンスの充実を図ることが重要な経営課題であると考えています。
コーポレート・ガバナンス強化の一環として、経営監督機能と意思決定機能を取締役が担い、業務執行機能を執行役員が担う体制としているほか、独立性の高い社外取締役と社外監査役を選任し、取締役会における経営監督機能の強化を図っています。
当社は、平成25年5月8日開催の取締役会において、「当社株式の大量買付行為に対する対応方針(買収防衛策)の更新の件」(以下、「本基本ルール」といいます。)を決議し、平成25年6月26日開催の第62回定時株主総会に議案として上程し、承認いただきました。本基本ルールの概要は以下のとおりです。
本基本ルールは、当社株式の大量買付行為が行われる場合の手続を明確にし、株主の皆様が適切な判断をするために必要な情報と時間を確保するとともに、当社取締役会が株主の皆様に代替案を提示したり、大量買付者との交渉を行うこと等により、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を確保し、向上させることを目的としています。
本基本ルールでは、当社株式の20%以上を取得しようとする大量買付者に対し、大量買付行為に関する必要かつ十分な情報の提供および本基本ルールを遵守する旨の誓約書の提出を求めます。その後、当社社外取締役、当社社外監査役、社外有識者から構成される独立委員会が、大量買付提案の内容や当社取締役会の代替案について検討し、大量買付行為に対する対抗措置発動の可否について当社取締役会へ意見書を提出します。なお、独立委員会は、本基本ルールに定める所定の場合、予め当該対抗措置の発動に関して株主総会(以下「株主意思確認総会」といいます。)の承認を得るべき旨を勧告することがあります。当社取締役会は、独立委員会の意見を最大限尊重した上で、大量買付者が本基本ルールを遵守しなかった場合、または当該大量買付行為が当社の企業価値ひいては株主共同の利益に対する明らかな侵害をもたらすようなものである場合など本基本ルールに定める要件に該当すると判断した場合は、その決議により、対抗措置を発動して新株予約権を発行する場合があります(株主意思確認総会を開催する場合には、株主意思確認総会の決議に従います。)。また、大量買付行為に応じられるかどうか株主の皆様に適切にご判断いただくため、買付提案の内容や当社取締役会の意見、独立委員会の意見書の内容、対抗措置の発動等について、適時・適切に情報開示を行います。本基本ルールの有効期間は、平成28年6月開催予定の第65回定時株主総会終結の時までです。
上記②に記載した基本方針の実現に資する特別な取り組みは、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を中長期的に確保、向上させるための具体的方策として推進しており、当社の基本方針に沿うものです。
また、本基本ルールは、当社の企業価値・株主共同利益の確保・向上を目的として導入しており、当社の基本方針に沿うものです。本基本ルールでは、取締役会の恣意的判断を排除するため、合理的な客観的発動条件を設定し、客観的発動条件に該当しない場合には、たとえ当社取締役会が大量買付行為に反対であったとしても、対抗措置の発動は行わないこととしています。また、独立委員会を設置し、対抗措置発動の際にはその意見を最大限尊重すると定めており、取締役の地位の維持を目的とするものではありません。さらに、株主総会での承認を導入の条件としていること、有効期間を3年と定めた上、有効期間内でも株主総会または取締役会の決議により廃止できるとされていること、取締役の任期を1年とすることなどにより、株主の皆様の意向が反映されるものとなっています。
当第3四半期連結累計期間の研究開発費の総額は40億5千8百万円です。
なお、当第3四半期連結累計期間において、オレンジメッド㈱を設立しました。