(1)業績
当連結会計年度におけるわが国経済は、年央は為替が円高で推移したものの、堅調な輸出に支えられ、緩やかな回復基調が続きました。海外においては、米国経済は、好調な企業業績に加えて、個人消費も底堅く推移し、緩やかな拡大基調が続きました。欧州経済は、英国のEU離脱採択の影響は限定的であったことなどにより、景気は回復基調となりました。一方、中国や新興国経済は、力強さを欠く状況が継続しました。
当社グループが関連する市場においては、中国経済減速の影響などによりインバータ機器向けの売上に伸び悩みが見られましたが、電装化の進展により自動車関連機器向けの需要が伸長しました。また、エネルギー、環境関連分野への関心の高まりを受け、環境関連市場は引き続き堅調に推移しました。
このような状況において当社は、IoTやAIなど、新たなキーテクノロジーによって多様化する重点4市場「エネルギー・環境・医療機器」「自動車・車両関連機器」「白物家電・産業用インバータ機器」「情報通信機器」に引き続き注力しました。コンデンサ事業におきましては、高い成長が期待できる自動車・産業機器向けに、自動車市場で求められる耐振動化、高温度化、低ESR化に対応した新製品とハイブリッドアルミ電解コンデンサの開発を行い、産業機器向けには、機器の小型化に貢献する業界最小サイズの新製品や業界最高の高耐電圧化を実現した新製品を開発・導入しました。
また、NECST(Nichicon Energy Control System Technology)事業を当社の経営の新たな柱にすべく注力しました。来る蓄電新時代に向け、NECST事業の主力製品である家庭用蓄電システム「ホーム・パワー・ステーション」については、蓄電技術のリーディングカンパニーとして電力の地産地消に最適なハイブリッド蓄電システムを市場投入する一方で大容量でコストパフォーマンスに優れた単機能蓄電システムをラインアップに加え、幅広いニーズに対応しました。EV関連についてはEV普及期に向けて、V2Hシステム「EVパワー・ステーション」にアドバンスモデルを加えるとともに充電インフラに貢献する急速充電器のラインアップの強化を行いました。
これらの結果、当連結会計年度の売上高は100,401百万円と前期比8.6%の減収となりました。また、利益につきましては、営業利益は3,019百万円と前年同期比36.8%の減益、経常利益は為替差益が930百万円発生し4,750百万円と前期比9.5%の増益、親会社株主に帰属する当期純利益は2,623百万円(前連結会計年度は591百万円の親会社株主に帰属する当期純損失)となりました。
製品区分別売上高につきましては、電子機器用は、自動車向けコンデンサは堅調であったものの、家電機器・インバータ向けなどの売上が減少したことなどにより65,662百万円と前期比5.8%の減収となりました。
電力・機器用及び応用機器は、装置品の売上が堅調に推移したものの、主として電力・機器用コンデンサの売上が減少したことなどにより11,434百万円と前期比3.5%の減収となりました。
回路製品は、各種電源および家庭用蓄電システムの売上が減少したことなどにより22,544百万円と前期比17.8%の減収となりました。
海外売上高につきましては、アジアにおいて家電機器向けなどの売上が減少したことなどにより前期比9.3%の減収となりました。また、国内市場については、自動車関連機器向けの売上が堅調に推移しましたが、家庭用蓄電システムなどの回路製品が減少したことにより前期比7.6%の減収となりました。これらの結果、連結売上高に占める海外売上高の割合は、前期比0.5ポイント下降し57.4%となりました。
設備投資につきましては、新規事業の成長を見据えた技術・開発投資および当社のコア事業の強化のための戦略的投資に加え、東京地区の拠点統合に伴う不動産の取得などにより7,486百万円の設備投資を実施しました。
所在地別業績は、次のとおりです。
①日 本
国内においては、自動車関連機器向けの売上が堅調に推移しましたが、家庭用蓄電システムなどの回路製品が減少したことににより、売上高は44,135百万円と前期比7.0%の減収となりました。営業損失につきましては、売上高の減収に加え、積極的な研究開発などにより売上高販売管理費比率が増加したことから157百万円(前連結会計年度は1,816百万円の営業利益)となりました。
②米 国
米国地域においては、自動車および情報通信向け需要が比較的堅調に推移しましたが、円高の影響により円換算後の売上高は6,888百万円と前期比5.9%の減収となりました。営業損失は、販売管理費の削減などにより92百万円(前連結会計年度は193百万円の営業損失)となりました。
③アジア
アジア地域においては、家電機器向け需要が低調となったことなどにより、売上高は41,776百万円と前期比10.2%の減収となりました。営業利益につきましては、売上高の減収などにより2,950百万円と前期比1.9%の減益となりました。
④欧州他
欧州その他の地域においては、自動車向け受注が堅調に推移しましたが、円高の影響により円換算後の売上高は7,600百万円と前期比10.5%の減収となりました。営業利益につきましては、コスト削減を継続的に推進したことなどにより195百万円と前期比109.0%の増益となりました。
・所在地別業績
前連結会計年度(自 平成27年4月1日 至 平成28年3月31日)
|
|
日本 (百万円) |
米国 (百万円) |
アジア (百万円) |
欧州他 (百万円) |
計 (百万円) |
消去又は 全社 (百万円) |
連結 (百万円) |
|
売上高 |
|
|
|
|
|
|
|
|
(1)外部顧客に対する売上高 |
47,468 |
7,323 |
46,537 |
8,487 |
109,815 |
- |
109,815 |
|
(2)所在地間の内部売上高又は振替高 |
26,047 |
2 |
8,439 |
- |
34,489 |
△34,489 |
- |
|
計 |
73,515 |
7,326 |
54,977 |
8,487 |
144,305 |
△34,489 |
109,815 |
|
営業利益又は営業損失(△) |
1,816 |
△193 |
3,007 |
93 |
4,725 |
53 |
4,778 |
当連結会計年度(自 平成28年4月1日 至 平成29年3月31日)
|
|
日本 (百万円) |
米国 (百万円) |
アジア (百万円) |
欧州他 (百万円) |
計 (百万円) |
消去又は 全社 (百万円) |
連結 (百万円) |
|
売上高 |
|
|
|
|
|
|
|
|
(1)外部顧客に対する売上高 |
44,135 |
6,888 |
41,776 |
7,600 |
100,401 |
- |
100,401 |
|
(2)所在地間の内部売上高又は振替高 |
26,169 |
0 |
9,336 |
0 |
35,507 |
△35,507 |
- |
|
計 |
70,305 |
6,889 |
51,113 |
7,600 |
135,909 |
△35,507 |
100,401 |
|
営業利益又は営業損失(△) |
△157 |
△92 |
2,950 |
195 |
2,895 |
123 |
3,019 |
・海外売上高
前連結会計年度(自 平成27年4月1日 至 平成28年3月31日)
|
|
米州 |
アジア |
欧州他 |
計 |
|
Ⅰ 海外売上高(百万円) |
7,329 |
47,718 |
8,494 |
63,542 |
|
Ⅱ 連結売上高(百万円) |
|
|
|
109,815 |
|
Ⅲ 連結売上高に占める海外売上高の割合(%) |
6.7 |
43.5 |
7.7 |
57.9 |
当連結会計年度(自 平成28年4月1日 至 平成29年3月31日)
|
|
米州 |
アジア |
欧州他 |
計 |
|
Ⅰ 海外売上高(百万円) |
6,895 |
43,119 |
7,607 |
57,622 |
|
Ⅱ 連結売上高(百万円) |
|
|
|
100,401 |
|
Ⅲ 連結売上高に占める海外売上高の割合(%) |
6.9 |
42.9 |
7.6 |
57.4 |
(2)キャッシュ・フロー
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は、前連結会計年度末に比べ4,578百万円減少し21,279百万円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によって得られた資金は、前連結会計年度に比べ6,911百万円減少し3,310百万円の収入となりました。これは主に、売上債権の増加額が986百万円、たな卸資産の増加額が786百万円となりましたが、税金等調整前当期純利益を4,067百万円計上したことに加え、減価償却費を3,436百万円計上、仕入債務の増加額が3,989百万円となったことなどによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動に使用した資金は、前連結会計年度に比べ3,647百万円支出が増加し5,357百万円の支出となりました。これは主に、有価証券・投資有価証券の売却及び償還による収入が12,974百万円となりましたが、一方で、有形固定資産の取得による支出が5,491百万円、有価証券・投資有価証券の取得による支出が11,651百万円となったことなどによるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動に使用した資金は、前連結会計年度に比べ773百万円支出が減少し1,683百万円の支出となりました。これは主に、配当金の支払額が1,392百万円となったことなどによるものです。
(1)生産実績
当連結会計年度(自 平成28年4月1日 至 平成29年3月31日)における製品区分の生産実績は、次のとおりです。
|
製品区分 |
当連結会計年度(百万円) |
前期比(%) |
|
電子機器用 |
65,251 |
94.0 |
|
電力・機器用及び応用機器 |
11,562 |
98.1 |
|
回路製品 |
22,880 |
82.6 |
|
その他 |
760 |
88.4 |
|
合計 |
100,454 |
91.5 |
(注)1.金額は、販売価格によります。
2.上記の金額には、消費税等は含まれていません。
(2)受注状況
当連結会計年度(自 平成28年4月1日 至 平成29年3月31日)における製品区分の受注状況は、次のとおりです。
|
製品区分 |
受注高(百万円) |
前期比(%) |
受注残高(百万円) |
前期末比(%) |
|
電子機器用 |
71,120 |
104.1 |
15,471 |
154.5 |
|
電力・機器用及び応用機器 |
12,437 |
100.6 |
3,112 |
147.5 |
|
回路製品 |
22,606 |
81.9 |
1,707 |
103.8 |
|
その他 |
823 |
92.3 |
118 |
213.8 |
|
合計 |
106,987 |
98.0 |
20,410 |
147.6 |
(注)上記の金額には、消費税等は含まれていません。
(3)販売実績
当連結会計年度(自 平成28年4月1日 至 平成29年3月31日)における製品区分の販売実績は、次のとおりです。
|
製品区分 |
当連結会計年度(百万円) |
前期比(%) |
|
電子機器用 |
65,662 |
94.2 |
|
電力・機器用及び応用機器 |
11,434 |
96.5 |
|
回路製品 |
22,544 |
82.2 |
|
その他 |
760 |
88.4 |
|
合計 |
100,401 |
91.4 |
(注)上記の金額には、消費税等は含まれていません。
(1)経営方針
当社グループは、あらゆるエレクトロニクス機器に不可欠な電子機器用コンデンサ、各種電源・機能モジュールおよびEV用車載充電器の回路製品、電力・機器用コンデンサおよびコンデンサ応用関連機器などを生産・販売するコンデンサメーカーとして事業展開をしておりますが、これらの全ての部門において、「オンリーワン、ナンバーワン」を目指し、さらなる伸長が期待される「エネルギー・環境・医療機器」「自動車・車両関連機器」「白物家電・産業用インバータ機器」「情報通信機器」の4市場分野に生産・販売・技術・サービスに関する経営資源を集中投下いたします。
併せて、当社グループの継続的な成長と収益確保を図るため、資本効率を高め筋肉質で強靭な企業基盤を構築し、企業価値の向上を図ってまいります。また、人と地球環境に優しい企業を目指すとの理念のもと、顧客から信頼されるグローバルウィナーとして事業活動を推進いたします。
(2)事実上及び財務上の対処すべき課題
近時の社会・環境変化として、新興国を中心とした人口増加と先進国を中心にした少子高齢化、このような変化が引き起こす社会が抱える問題として、エネルギー問題、環境問題、高齢者向けをはじめとする高度医療対応のニーズなどが大きくなってきました。当社はこれらの社会が抱える問題解決に向けていち早く着目し、パワーエレクトロニクス分野、エネルギー・環境分野および高度医療分野において新たな価値創造を行ってきました。
①成熟するコンデンサ事業への対処
当社の基幹ビジネスであるコンデンサ事業は全体としては成熟市場であるものの、自動車関連ではADAS(Advanced Driver Assistance System)や自動運転、そしてパワーエレクトロニクス分野におけるIoTとの融合やAIによるロボットの進化など成長の期待できる分野が注目されており、引き続き自動車・車両関連機器市場、白物家電・産業用インバータ機器市場やエネルギー・環境市場に向けた新製品の導入と拡販により事業の安定的な拡大を図っていきます。
②NECST事業の拡大
エネルギー・環境問題の解決のためにクリーンエネルギー社会の創造が求められることに着目、家庭用蓄電システムをいち早く市場導入し、当期末には累計販売台数36,000台を達成し、業界を牽引しています。クリーンエネルギーの地産地消が進み、近い将来一家に一台の蓄電システムという時代を見据え、リーディングカンパニーとして事業を大きく成長させていきます。
当社はエコカーの普及拡大を見据え、早くからEV用車載充電器、急速充電器やV2H(Vehicle to Home)システムを市場導入してきました。中国などにおいて一気にEV・PHVの市場が立上ってきており、欧州市場でのディーゼルエンジンからのEVシフトが鮮明になるなど、EV環境関連市場は著しい拡大が見込めます。EVの大容量バッテリーやFCVから、家庭へ電力を供給する世界初のV2Hシステムにより、EVやFCVに「暮らしの電源」という新たな価値をプラスして、その普及拡大を推進していきます。
最先端の医療分野では、理化学研究所のX線自由電子レーザー施設「SACLA」の心臓部を支える超高精度電源技術を応用した加速器用電源が癌の粒子線治療装置にも採用されています。
③人材育成/産学連携
当社では「人」こそ最大の経営資源であり、会社のエネルギーであるとの観点に立ち、人材面での基盤強化を重視しています。そのため当社では、立命館大学との連携によるMOT(Management of Technology)教育を通じて、将来の技術経営を担う人材をこれまで300名以上育成してきました。この教育プログラムからNECST事業のいくつかの製品開発に結実しております。
エネルギーの地産地消とスマート社会の創造に寄与することを目的にスタートした東京大学生産技術研究所との包括的な産学連携研究協力協定など研究開発活動も積極的に推進しています。本協定では、既存技術の延長線上では到達できない画期的な新技術・新工法を用いた次世代デバイスの開発と、SiCなどのパワー半導体をこれまでより高い周波数で駆動する小型・高機能の次世代NECST製品の開発により、新たな価値創造を行うとともに、新規ビジネスの立ち上げを担う人材の育成も行っています。
④コンプライアンスの徹底
これらの成長戦略に加え、コンプライアンスの徹底を図るとともに、業務の適正を確保するための体制ならびに財務報告の信頼性を確保するための体制を充実させ、一層の内部統制の整備・運用を推進し、企業価値の向上を目指してまいります。
なお、当社および当社の一部の海外販売子会社は、平成26年3月以降、アルミ電解コンデンサおよびタンタル電解コンデンサの販売に関し、過去に独占禁止法および各国競争法に違反していた疑いがあるとして、公正取引委員会ならびに米国およびEUをはじめとした海外競争当局から調査を受けていました。
当社は、平成28年3月、日本の公正取引委員会より、排除措置命令および課徴金納付命令を受け、同年9月、各命令における認定および判断を不服として取消訴訟を提起し、現在も審理が継続中です。
また、平成27年12月には、当社の子会社であるニチコン(香港)リミテッドが、台湾公平交易委員会から制裁金を課す旨の処分を受け、平成28年2月、同処分における認定および判断を不服として行政訴訟を提起し、現在も審理が継続中です。
なお、上記課徴金および制裁金につきましては、延滞金を付されるリスクなどを回避するべく、いずれも納付期限内に全額を支払い済みです。その他の海外競争当局による調査については現在も継続中であり、当社および当社グループ会社は、引き続きこれらの調査に協力してまいります。また、本件に関連して、米国およびカナダにおいて、クラスアクション(集団訴訟)が提起されており、引き続き適切にこれに対応します。
これら一連の件につきましては、株主の皆様をはじめ、お客様や関係者の皆様に多大なご心配をおかけしておりますことを、深くお詫び申し上げます。
当社は、上述のとおり、上記各命令および処分における認定および判断には誤りがあると考えており、引き続き、裁判所による公正な判断を求めてまいりますが、競争法コンプライアンス体制をより一層強化するとともにこれを当社グループ全社員へ改めて周知徹底するべく、規程の整備、体制の見直し、従業員への研修および教育の実施などの施策に取り組んでおります。今後も、こうした活動を継続し、コンプライアンスのさらなる強化と徹底を図ってまいります。
(3)株式会社の支配に関する基本方針について
当社は、「より良い地球環境の実現に努め、価値ある製品を創造し、明るい未来社会づくりに貢献していくこと」を経営理念に掲げています。また、倫理的・社会的責任を果たすとともに、株主の皆様をはじめとする全ての人々を大切にし、企業価値の最大化を目指して、「誠心誠意」をもって「考働(※)」しています。
この経営理念に基づき、会社の支配に関する基本方針として、当社に対し買収提案が行われた場合は、これを受け入れるか否かの最終的な判断は、その時点における当社株主の皆様に委ねられるべきであり、またその場合に株主の皆様が、十分な情報と相当な検討期間に基づき、公正で透明性の高い株主意思の確認手続きを通じた判断(インフォームド・ジャッジメント)を行えるようにすることが、企業価値および株主共同の利益の確保と向上のため必要であると考えています。
※考働:考えて働くという当社の造語。
当社グループの経営成績、株価および財務状況等に影響を及ぼす可能性のあるリスクは以下のようなものがあります。
なお、文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において当社グループが判断したものです。
(1)経済状況について
当社グループは世界各地で、アルミ電解コンデンサ、フィルムコンデンサ、回路製品などの製品を製造・販売しています。このため、当社グループ製品の需要は、製品を販売している国または地域の経済状況に影響されます。
(2)為替変動によるリスクについて
当社グループの事業、業績および財務状況における外貨建ての項目については、連結財務諸表作成のため円換算されています。これらは、為替レートの変動により、円換算後の価値が影響を受ける可能性があります。当社グループは、為替リスクを軽減・ヘッジするために必要に応じて為替予約を締結していますが、当社グループの業績および財務状況への影響を完全に排除できる保証はありません。
(3)価格競争リスクについて
当社グループは、アルミ電解コンデンサ、フィルムコンデンサ、回路製品などのコア事業の強化とグローバル体制の構築を目指し、国内外の生産拠点の強化および販売体制の拡充、新製品開発のスピード化を推進しています。このような中で、競合他社との間の価格競争激化の影響を受け、当社グループの製品・サービスが価格競争に直面し、当社グループの事業、業績および財務状況に悪影響が及ぶ可能性があります。
(4)新製品の開発リスクについて
当社グループでは、将来にわたり、ユーザーニーズを先取りした魅力ある新製品を開発し、提供できると考えていますが、以下のような能力が不足した場合、当社グループの事業、業績および財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
① 多様化・高度化する顧客の要求に対応する能力
② 新製品を適時かつ適正コストで開発し生産する能力
③ 顧客の新製品に当社グループの製品が使用されるようにする能力
④ 新たな製品・サービスおよび技術を使用し展開する能力
⑤ 既存の製品・サービスおよび技術を向上させる能力
⑥ 業界と市場の変化を十分に予測する能力
(5)海外進出の潜在リスクについて
当社グループが事業を展開する国または地域において、税制または税率の変更、その他経済的、社会的および政治的変動、為替政策の変更、輸出または輸入に関する法規制などの変更があった場合、それらの事象は当社グループの事業、業績および財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
また、当社グループは、中国・無錫市および宿遷市にアルミ電解コンデンサなどの製造拠点を設けていますが、現地で政治、法的環境、経済状況などに予期せぬ事象が発生した場合、事業の遂行に問題が生じ、当社グループの事業、業績および財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
(6)原材料などの購入価格の高騰について
国際市況に大きく影響を受ける当社グループの主要製品に使用する原材料の購入価格の高騰は、当社グループの業績および財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
(7)製造物責任について
当社グループは、品質管理を徹底し、世界的な品質管理基準に従い製品を製造していますが、提供する製品・サービスには欠陥が生じる可能性があります。また、製造物賠償責任保険に加入していますが、賠償額を十分にカバーできるという保証はありません。
欠陥が原因で生じた損失は、多額のコストや当社グループの評価の低下を通じ、当社グループの事業、業績および財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
(8)法的規制の変更・強化について
当社グループが事業を展開する国または地域における法令または規制の重要な変更は、当社グループの事業、業績および財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
また、当社グループの事業は様々な環境法令の適用を受けており、過去、現在および将来の生産活動に関し、環境責任のリスクを抱えています。将来、環境に関する規制が厳しくなり有害物質などを除去する義務が追加された場合、これにかかる費用が当社グループの事業、業績および財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
(9)災害などによる影響について
当社グループは、すべての生産設備における定期的な災害防止検査・点検を実施していますが、災害などによる悪影響を完全に阻止または軽減できる保証はありません。それらは、当社グループの事業、業績および財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
(10)その他
上記に掲げたリスク要因は、当社グループの事業展開その他に関するリスクの全てを網羅しているものではありません。それ以外のリスクも発生する恐れがあり、当社グループの事業、業績および財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
該当事項はありません。
当社グループは、アルミ電解コンデンサ、導電性高分子アルミ固体電解コンデンサ、フィルムコンデンサ等の電子デバイスと、各種電源、機能モジュール、応用関連機器等の回路製品を主力製品とし、コンデンサと回路製品設計のコア技術を用いて「エネルギー・環境・医療機器」、「自動車・車両関連機器」、「白物家電・産業用インバータ機器」、「情報通信機器」市場を重点分野と定め、高信頼性、高安全性、高機能性を追求し、競争力に優れる新製品開発を展開しています。
当連結会計年度におけるグループ全体の研究開発費は3,948百万円です。
製品区分毎の研究開発状況は、次のとおりです。
(1)電子機器用コンデンサ
①アルミ電解コンデンサは、電極箔、電解液などの基本部材から自社で研究開発し、上記の重点分野に向けてネジ端子の大形品から面実装に適したチップ品、また、導電性高分子材料を陰極に用いた導電性高分子アルミ固体電解コンデンサなど多彩なデバイスを取り揃え、使用環境がますます多様化する中での更なる高機能化のニーズに応える製品開発に取り組んでいます。
基板自立形アルミ電解コンデンサでは、パワーエレクトロニクス用インバータ回路、スイッチング電源回路などの各種産業機器用を主用途に105℃保証 超小形化品「LGMシリーズ」の供給体制を拡大しました。既存の「LGLシリーズ」に比べて最大で体積比16%の小形化を達成し、省スペース化を図った回路設計に最適な製品を提案しています。また、太陽光発電用や風力発電用など、再生可能エネルギー関連分野においては高耐電圧化の強い要求があり、105℃保証小形化品「LGNシリーズ」に、業界最高となる600V定格を追加し、ラインアップを充実させています。
小形アルミ電解コンデンサでは、車載用途市場において要求される振動環境に最適な高耐振動構造を有する「UXYシリーズ」を開発しました。独自技術の新規構造を採用することで、従来までは19Gまでしか対応できなかった製品が、最大40Gの耐振動加速度および125℃以上の高温度対応を実現しています。また、自動車電装を主な用途とする、125~135℃高温度・高容量・高リプル対応の「UBYシリーズ」に定格電圧63~100V品を追加し、製品体系の拡充を図っています。
チップ形アルミ電解コンデンサでは、車載環境への適応および長寿命化に最適な高温度・低温ESR規定品として、業界最高レベルの125℃2000時間保証、耐久試験後ESR規定品「UCHシリーズ」の定格を拡充しました。これまで培ってきた技術をベースに、新規に採用した低蒸散性能電解液、高倍率・高容量電極箔の適用により、既存の125℃低ESR規定チップ品「UCZシリーズ」から、さらなる高容量・低ESR化を実現いたしました。セット機器の小型化、省電力、長寿命化へ貢献することが可能となります。
車載分野や産業機器分野で要求されるアルミ電解コンデンサの高性能化に対応するために、高温度・長寿命・高リプル対応となる導電性高分子ハイブリッドアルミ電解コンデンサ「GYAシリーズ」を開発しました。導電性高分子ハイブリッドアルミ電解コンデンサは、電解質に導電性高分子と電解液を採用することで導電性高分子の特長である低ESR性能と高耐熱性能に加え、電解液による酸化皮膜修復性能を併せ持っています。非固体アルミ電解コンデンサと比較して寿命で125℃1000時間以上の長寿命化、許容リプル電流で4倍以上の高リプル電流化を実現しています。一方、導電性高分子アルミ固体電解コンデンサに比較して漏れ電流を約1/5に低減しており、ユニットの省電力化に寄与します。また、電解液がエッチングピット深部まで行き渡るため、一般的な導電性高分子アルミ固体電解コンデンサと比較して約4倍の容量が得られます。当社独自の導電性高分子の成膜技術と導電性高分子膜の物性にマッチングさせた電解液を開発することで、125℃での業界最高レベルの4000時間保証とし、高信頼性化を実現しています。
②フィルムコンデンサは、基本材料である金属蒸着フィルムから開発し、自動車・車両関連機器分野、特に環境負荷が小さく、市場拡大の目覚しいHV、EV、PHVなどの動力モーター駆動用インバータ回路向け平滑用フィルムコンデンサの開発に注力しています。これらの駆動用インバータユニットに用いられるフィルムコンデンサは、高周波特性・耐電流性能に優れ、長寿命で高信頼、高安全性に加え、顧客要求に応じたフレキシブルな対応が可能であることから、国内外の自動車メーカーから高い評価を得ています。また、風力発電、太陽光発電などの再生可能エネルギー分野や汎用インバータなどの産機分野でも長寿命、高信頼の直流フィルタ用コンデンサが強く求められています。こうした市場ニーズに応える直流フィルタ用・平滑用コンデンサとして乾式樹脂モールド形「EJシリーズ」や円筒形「ERシリーズ」をとりそろえています。また当社のフィルムコンデンサは、蒸着フィルムに保安機構を採用することで安全性を高くするとともに長寿命化を実現しています。
(2)電力・機器用コンデンサ
電力・機器用コンデンサでは、防災型進相コンデンサ「GeoDRY®」をはじめ、受変電高圧側、または、末端低圧負荷側に設置される用途に各種進相コンデンサとその付属機器をラインアップしています。進相コンデンサは、製品の安全性を重視し、誘電体絶縁破壊時に絶縁回復する信頼性の高い「蒸着電極(SH)コンデンサ」を全機種に採用しています。油入式高圧進相コンデンサのモデルチェンジを行い、従来の製品と比べ製品設置面積を最大27%、製品の高さを最大7%小型化し、キュービクルへの収納性と簡便化を図った業界最小クラスのコンデンサを実現しました。製品の保護については、当社の進相コンデンサの特長である自己遮断可能な保安装置を全機種に内蔵しており、設備容量150kvar以上の機種には保護接点(圧力スイッチ)も付属しています。加えて、電力のバックアップや安定化に寄与する瞬時電圧低下/停電対策装置やパワーコントロールシステムなどの関連装置を取り揃え、BCP対策をはじめ総合的に高品位な電力の安定化を提案しています。
(3)回路製品
当社グループは、「価値ある製品を創造し、明るい未来社会づくりに貢献します。」と経営理念に掲げており、NECST事業は、その具現化のために、再生可能エネルギーの増大、エネルギーの地産地消、EVやPHVなど次世代自動車とそのインフラの普及を目指した取り組みを進めています。
地球環境保護には再生可能エネルギーの活用が注目を集めていますが、発電変動が大きく、その有効活用と安定化には蓄電システムが大きな役割を果たします。当社は平成24年に系統連系規定をクリアした家庭用蓄電システムを業界に先駆けて開発し、市場投入してまいりましたが、今年度は、太陽光発電と蓄電システムを組み合わせた大容量・高出力ハイブリッド蓄電システム「ESS-H1L1」を開発し発売すると共に、既に太陽光発電を設置しているお客様向けとして大容量でコストパフォーマンスに優れた単機能蓄電システム「ESS-U2M1」を発売しました。産業用途や避難所向けの大容量蓄電システムは、従来までは太陽光発電と蓄電システムの組合せが標準タイプでしたが、今年度は市販されているすべての太陽光発電パネルと自由に組み合わせることのできる蓄電システムを開発し、市場投入しました。これにより販路が拡大できると期待しています。
一方CO₂排出抑制の大きな柱としてEV、PHVの急激な市場拡大が予想されており、さらに航続距離を伸ばすため、蓄電池容量の拡大や、急速充電器の設置が今後拡充されることが見込まれています。そうした流れを先取りし、現行機より出力をアップさせた25kW・35kW品を開発するとともに、更に小型化し、CHAdeMO 1.01検定に合格したEV・PHV用急速充電器を新たに2機種加えることでCHAdeMO 1.01認定機のラインアップを充実させました。これによりEV、PHV市場における環境の変化に対応してビジネス拡大することを目指しています。
医療関係、学術研究分野では、研究用途の加速器用電源で培ったパワエレ技術を応用し、陽子線用や重粒子線用といった医療用加速器電源の取組みを強化し、4000kWという大容量でかつ高精度を要求される偏向電磁石用電源の開発を行いました。大電流によるノイズ発生を低減する設計手法を開発し、ノイズレベルが低く、高精度を安定して維持する医療用電源を納入することができました。医療用加速器は、その信頼性と安全性が極めて重要であり、ノイズレベルの低減は、競争力強化とビジネス拡大の推進力になると期待しております。研究用途では、X線自由電子レーザー(XFEL:X-ray Free-Electron Laser)施設 SACLAで稼働している2本の硬X線FELビームラインを40ギガワットの高いレーザー出力で同時運転するための振り分けキッカー用電源を開発し、納入しました。この振り分けキッカー電磁石電源は、従来の約6倍の電圧で動作させることを要求され、その実現のため、次世代のパワー半導体デバイスである「SiC パワーMOS-FET」を使いこなすことで、電力の損失が少なく、設定電流値からの偏差が0.001%精度の高効率かつ高安定性を持つ電源を理化学研究所、高輝度光科学研究センターと共同で開発することができました。理化学研究所からも大変高い評価を頂戴し、当社への信頼を高める事が出来ました。
事務機器、デジタル家電機器およびアミューズメント機器向け電源では、デジタル技術を用いたLEDレーザドライバー用電源を開発し商品の幅を広げることができました。
(4)産学連携による研究開発
昨今の技術開発のスピードは極めて速く、また多くの技術を融合、駆使しなければ競争力のある商品を開発することが困難になっています。それには外部の先端技術や知見、経験を活用することが不可欠であり、産学連携の重要性が高まっています。平成26年から最先端技術の習得を目的に文部科学省のスーパークラスタープログラムに参画し、京都大学との連携により、SiCのパワーMOS-FETを用いた小型高周波電源の開発を行いました。従来より2桁高い周波数で半導体素子を駆動する技術を習得することができ、設計自由度を大きくすることができました。また、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の委託を受けて、大阪大学、理化学研究所と共に、SiCのパワーMOS-FETを搭載したモジュールを開発し、その信頼性評価を行って、加速器用電源に搭載し、理化学研究所のX線自由電子レーザー施設 SACLAに実装して、その性能が実用上問題ないことを確認しました。
また、東京大学生産技術研究所との包括的な産学連携研究協力協定を平成28年9月に締結し、画期的な新技術・新工法を用いた次世代デバイスの開発を目指して、技術者を派遣して研究開発を推進しています。既に10年以上継続している立命館大学とのR&E包括協定では、NECST商品に使用する部材の開発検証や、MOT教育による最新技術を有効活用してビジネスを有利に展開するためのノウハウの習得など、新たな価値創造や、新規ビジネスの立ち上げを担う人材の育成を行っています。
当連結会計年度の財政状態および経営成績の分析は、以下のとおりです。
なお、文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において当社グループが判断したものです。
(1)重要な会計方針および見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づいて作成されています。連結財務諸表の作成にあたって、財政状態および経営成績に影響を与える項目は下記のとおりです。
①貸倒引当金
当社グループは、売掛債権、貸付金等による損失に備えるため、一般債権については貸倒実績率により、貸倒懸念債権および破産更生債権については個別に回収可能性を検討し、回収不能見込額を計上しています。顧客の財政状態が悪化し、その支払能力が低下した場合は追加引当が必要となる可能性があります。
②投資の減損
当社グループは、長期的な取引関係の維持のために、特定の顧客および金融機関の株式を所有しています。これらの株式には価格変動性が高い上場会社の株式と、株価の決定が困難である非上場会社の株式が含まれています。当社グループは連結会計年度末において、上場会社では株価が取得価額を50%以上下落した場合、非上場会社では会社の純資産額が欠損により50%以上下落した場合に減損を計上しています。また、株価が取得価額の30~50%程度下落した場合には、回復可能性等を考慮して必要と認められた額について減損を計上しています。将来の市況悪化または投資先の業績不振により、減損の計上が必要となる可能性があります。
③退職給付に係る負債および年金制度
当社の退職金規程では、勤続年数3年以上の従業員については、原則として退職時に退職一時金の受給資格を有することになります。この退職給付金は、通常、勤務年数、退職の事由、退職時の算定基礎額により算出されています。
当社および一部の国内連結子会社は、従業員の退職給付に関し、確定給付型年金制度および退職一時金制度を採用しており、当社および在外連結子会社の一部につきましては、確定拠出型年金制度を採用しています。退職給付に係る負債および退職給付費用の計算は、数理計算上で設定された前提条件に基づいて算出されており、これらの前提条件には割引率、年金資産の長期期待運用収益率、将来の昇給率、退職率、死亡率などが含まれます。当社グループが使用した前提条件は妥当なものと考えていますが、実際の結果が異なる場合、または前提条件が変更された場合は、退職給付に係る負債および退職給付費用に影響を与える可能性があります。
④製品保証引当金
当社は、製品の販売に係る一定期間内の無償サービスの費用に備えるため、当該費用の発生割合および支出実績を勘案した見積額を計上していますが、実際の製品不良率や保証費用が見積りと異なる場合には、追加の引当が必要となる可能性があります。
(2)財政状態の分析
当連結会計年度末の総資産は、前期末に比べて4,522百万円増加して141,206百万円(前年同期比3.3%増)となりました。
流動資産は、前期末に比べて3,349百万円減少して80,250百万円(前年同期比4.0%減)となりました。これは主に、現金及び預金が前期末に比べて3,359百万円減少し22,498百万円となったことなどによるものです。
有形固定資産は、前期末に比べて1,831百万円増加して25,296百万円(前年同期比7.8%増)となりました。これは主に、当連結会計年度における設備投資実施額が7,486百万円となり、減価償却費3,436百万円を上回ったことなどによるものです。
投資その他の資産は、前期末に比べて6,095百万円増加して34,904百万円(前年同期比21.2%増)となりました。これは主に、投資有価証券が前期末に比べて6,091百万円増加して32,741百万円となったことなどによるものです。
流動負債は、前期末に比べて133百万円減少して31,035百万円(前年同期比0.4%減)となりました。これは主に、支払手形及び買掛金が前期末に比べて2,940百万円増加し18,151百万円となりましたが、未払金が前期末に比べて3,461百万円減少して2,132百万円となったことなどによるものです。
固定負債は、前期末に比べて1,313百万円増加して8,387百万円(前年同期比18.6%増)となりました。これは主に、繰延税金負債が前期末に比べて1,418百万円増加して3,643百万円となったことなどによるものです。
利益剰余金は、前期末に比べて2,290百万円増加して69,636百万円となりました。その他有価証券評価差額金は、前期末に比べて3,219百万円増加して8,492百万円となりました。また、為替換算調整勘定は、前期末に比べて2,349百万円減少して650百万円となりました。
自己株式の期末残高は、前期末に比べて0百万円増加して10,121百万円となりました。
以上の結果、純資産は前期末に比べて3.4%増加し101,783百万円となりました。
なお、直近3事業年度の自己資本比率および時価ベースの自己資本比率は次のとおりです。
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平成27年3月期 |
平成28年3月期 |
平成29年3月期 |
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自己資本比率(%) |
73.1 |
70.9 |
70.8 |
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時価ベースの 自己資本比率(%) |
55.7 |
39.9 |
51.1 |
(注)1.自己資本比率:自己資本/総資産
2.時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
(3)経営成績の分析
①売上高
当連結会計年度の売上高は、前期に比べ9,414百万円減少し、100,401百万円(前年同期比8.6%減)となりました。
国内売上は、電子機器用コンデンサについて自動車関連機器向けの売上が堅調に推移しましたが、回路製品の家庭用蓄電システムが対前年比で減少したことなどにより前期比7.6%の減収となりました。海外売上高については、アジアにおいて家電機器向けなどの売上が減少したことにより前期比9.3%の減収となりました。これらの結果、連結売上高に占める海外売上高の割合は、前期比0.5ポイント下降し57.4%となりました。
②売上原価・販売費及び一般管理費
当連結会計年度の売上原価は、固定費の削減、生産性向上によるコストダウンなどにより82,621百万円となりました。この結果、売上原価率は前期比0.2ポイント上昇して82.3%となりました。
販売費及び一般管理費は、前期に比べ162百万円減少し14,761百万円となりました。この結果、売上高販管費比率は前期比1.1ポイント上昇して14.7%となりました。
③営業利益と親会社株主に帰属する当期純利益
当連結会計年度の営業利益は、上記①および②の結果、前期に比べ1,759百万円減少し3,019百万円(前年同期比36.8%減)となりました。
営業外損益項目では、営業外収益として外貨建債権の評価益や決済差益として為替差益930百万円を計上したことなどにより純額で1,730百万円のプラスとなりました。この結果、経常利益は前期に比べ413百万円増加し4,750百万円(前年同期比9.5%増)となりました。
特別損益項目では、特別損失として独占禁止法関連損失を586百万円計上したことなどにより純額で682百万円のマイナスとなりました。この結果、親会社株主に帰属する当期純利益は2,623百万円(前連結会計年度は591百万円の親会社株主に帰属する当期純損失)となりました。
(4)キャッシュ・フローの状況の分析
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は、前連結会計年度末に比べ4,578百万円減少し21,279百万円となりました。
変動要因は「第2 事業の状況 1 業績等の概要(2)キャッシュ・フロー」に記載のとおりです。
なお、営業活動によるキャッシュ・フローから投資活動によるキャッシュ・フローを差し引いたフリー・キャッシュ・フローは、2,047百万円のマイナスとなりました。