第2【事業の状況】

1【事業等のリスク】

 当第3四半期連結累計期間において、新たな事業等のリスクの発生、または、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについて重要な変更はありません。

 

2【経営上の重要な契約等】

当第3四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定または締結等はありません。

3【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)業績の状況

当第3四半期連結累計期間(平成28年4月1日~平成28年12月31日)のわが国経済は、緩やかな回復基調となりましたが、依然として停滞する個人消費などから力強さを欠く状況となりました。海外においては、米国経済は、雇用改善により個人消費が堅調に推移するなど緩やかな回復基調が続きました。欧州経済は、全体として底堅く推移しましたが、英国のEU離脱採択の影響などによる先行き不透明感が強く、また、中国や新興国経済も成長の鈍化傾向により、景気の減速感が継続しました。

このような環境において当社は、重点事業戦略に沿って、デジタル&パワーエレクトロニクス分野に注力し、高い成長が期待できる自動車・インバータ機器に向けてアルミ電解コンデンサの生産性改善や新製品開発を進め事業展開を強化しました。加えて、NECST(Nichicon Energy Control System Technology)事業を当社経営の新たな柱にすべく引き続き拡大に取り組みました。その主力製品である家庭用蓄電システム「ホーム・パワー・ステーション」については、今後の到来が見込まれる電気の自給自足による蓄電新時代に向けて、新たに大容量でコストパフォーマンスに優れた単機能蓄電システムを発売するなど製品ラインを強化し、一層の拡販に努めました。また、エネルギーの地産地消とスマート社会の創造に寄与することを目的にスタートした東京大学生産技術研究所との包括的な産学連携研究など研究開発活動も積極的に推進しています

これらの結果、当第3四半期連結累計期間の売上高は73,953百万円と前年同期比11.2%の減収となりました。また、利益につきましては、営業利益は1,636百万円と前年同期比57.0%の減益、経常利益は為替差益が1,350百万円発生し3,658百万円と前年同期比11.4%の減益親会社株主に帰属する四半期純利益2,695百万円(前年同期は825百万円の親会社株主に帰属する四半期純損失)となりました

製品区分別売上高につきましては、電子機器用は、家電機器向けおよびインバータ向けなどの売上が減少したことなどにより48,579百万円と前年同期比9.7%の減収となりました。

電力・機器用及び応用機器は、装置品の売上が堅調に推移したものの、主として電力・機器用コンデンサの売上が減少したことなどにより7,381百万円と前年同期比0.7%の減収となりました

回路製品は、各種電源および家庭用蓄電システムなどの売上が減少したことなどにより17,378百万円と前年同期比18.7%の減収となりました。

海外売上高につきましては、アジア市場において家電機器向けなどの売上が減少したことなどにより前年同期比13.8%の減収となりました。国内市場につきましては各種電源および家庭用蓄電システムなどの売上が減少したことなどにより前年同期比7.3%の減収となりました。これらの結果、連結売上高に占める海外売上高の割合は、前年同期比1.7ポイント下降し57.7%となりました。

設備投資につきましては、新規事業の成長を見据えた技術・開発投資および当社のコア事業の強化のための戦略的投資に加え、東京地区の拠点統合に伴う不動産の取得などにより6,359百万円を実施しました。

 所在地別業績は、次のとおりです。

①日 本

国内においては、各種電源や家庭用蓄電システムの売上が減少したことなどにより、売上高は32,267百万円と前年同期比7.1%の減収となりました。損益については、差別化商品・高付加価値商品の拡販、生産性向上によるコストダウンなどの収益性向上対策を推進しましたが、販売コストの増加や為替の円高の影響などにより621百万円の営業損失(前年同期は1,548百万円の営業利益)となりました。

②米 国

米国地域においては、情報通信向けなどの需要が前年同期に比べ減少したことなどにより、売上高は5,040百万円と前年同期比9.7%の減収となりました。損益については、販売コストが前年同期に比べ減少しましたが67百万円の営業損失(前年同期は119百万円の営業損失)となりました。

③アジア

アジア地域においては、家電機器向けの需要が低調となったことなどにより、売上高は31,354百万円と前年同期比14.2%の減収となりました。営業利益は、売上高が減収したことなどにより2,126百万円と前年同期比9.1%の減益となりました

④欧州他

欧州その他の地域においては、対ユーロの円高進行などにより、売上高は5,291百万円と前年同期比17.2%の減収となりました。営業利益は、売上高の減収などにより117百万円と前年同期比1.4%の減益となりました

・所在地別業績

 前第3四半期連結累計期間(自 平成27年4月1日 至 平成27年12月31日)

 

日本

(百万円)

米国

(百万円)

アジア

(百万円)

欧州他

(百万円)

(百万円)

消去又は

全社

(百万円)

連結

(百万円)

売上高

 

 

 

 

 

 

 

(1)外部顧客に対する売上高

34,733

5,583

36,551

6,387

83,255

83,255

(2)所在地間の内部売上高又は振替高

19,821

2

6,407

26,232

△26,232

54,555

5,586

42,959

6,387

109,488

△26,232

83,255

営業利益又は営業損失

(△)

1,548

△119

2,340

119

3,889

△81

3,807

 

 当第3四半期連結累計期間(自 平成28年4月1日 至 平成28年12月31日)

 

日本

(百万円)

米国

(百万円)

アジア

(百万円)

欧州他

(百万円)

(百万円)

消去又は

全社

(百万円)

連結

(百万円)

売上高

 

 

 

 

 

 

 

(1)外部顧客に対する売上高

32,267

5,040

31,354

5,291

73,953

73,953

(2)所在地間の内部売上高又は振替高

19,118

0

6,508

25,627

△25,627

51,386

5,040

37,862

5,291

99,581

△25,627

73,953

営業利益又は営業損失

(△)

△621

△67

2,126

117

1,554

81

1,636

 

・海外売上高

 前第3四半期連結累計期間(自 平成27年4月1日 至 平成27年12月31日)

 

米州

アジア

欧州他

Ⅰ 海外売上高(百万円)

5,588

37,501

6,391

49,481

Ⅱ 連結売上高(百万円)

 

 

 

83,255

Ⅲ 連結売上高に占める海外売上高の割合(%)

6.7

45.0

7.7

59.4

 

 当第3四半期連結累計期間(自 平成28年4月1日 至 平成28年12月31日)

 

米州

アジア

欧州他

Ⅰ 海外売上高(百万円)

5,045

32,312

5,296

42,654

Ⅱ 連結売上高(百万円)

 

 

 

73,953

Ⅲ 連結売上高に占める海外売上高の割合(%)

6.8

43.7

7.2

57.7

 

・販売実績

製品区分

前第3四半期連結累計期間

(自 平成27年4月1日

至 平成27年12月31日)

当第3四半期連結累計期間

(自 平成28年4月1日

至 平成28年12月31日)

増 減

金 額

(百万円)

構成比

(%)

金 額

(百万円)

構成比

(%)

金 額

(百万円)

増減比

(%)

電子機器用

53,775

64.6

48,579

65.7

△5,196

△9.7

電力・機器用及び応用機器

7,431

8.9

7,381

10.0

△50

△0.7

回路製品

21,386

25.7

17,378

23.5

△4,007

△18.7

その他

662

0.8

613

0.8

△48

△7.3

合  計

83,255

100.0

73,953

100.0

△9,302

△11.2

 

(2)キャッシュ・フローの状況

当第3四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は、前連結会計年度末に比べ5,438百万円減少し20,418百万円となりました。当第3四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動によって得られた資金は、前第3四半期連結累計期間に比べ3,324百万円減少し830百万円の収入となりました。これは主に、税金等調整前四半期純利益が3,825百万円となり、減価償却費が2,605百万円発生した一方で、法人税等の支払額が1,069百万円となったこと、課徴金の支払額が3,640百万円となったことなどによるものです。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動に使用した資金は、前第3四半期連結累計期間に比べ2,676百万円支出が増加し3,683百万円の支出となりました。これは主に、有価証券の売却及び償還による収入が9,648百万円となりましたが、有価証券・投資有価証券の取得による支出が8,528百万円となったこと、有形固定資産の取得による支出が4,817百万円となったことなどによるものです。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動に使用した資金は、前第3四半期連結累計期間に比べ736百万円支出が減少し1,611百万円の支出となりました。これは主に、配当金の支払額が1,392百万円となったことなどによるものです。

(3)事業上及び財務上の対処すべき課題

当第3四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。

なお、当社は財務および事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針を定めており、その内容等(会社法施行規則第118条第3号に掲げる事項)は次のとおりです。

株式会社の支配に関する基本方針について

当社は、「より良い地球環境の実現に努め、価値ある製品を創造し、明るい未来社会づくりに貢献していくこと」を経営理念に掲げています。また、倫理的・社会的責任を果たすとともに、株主の皆様をはじめとする全ての人々を大切にし、企業価値の最大化を目指して、「誠心誠意」をもって「考働(※)」しています。

この経営理念に基づき、会社の支配に関する基本方針として、当社に対し買収提案が行われた場合は、これを受け入れるか否かの最終的な判断は、その時点における当社株主の皆様に委ねられるべきであり、またその場合に株主の皆様が、十分な情報と相当な検討期間に基づき、公正で透明性の高い株主意思の確認手続きを通じた判断(インフォームド・ジャッジメント)を行えるようにすることが、企業価値および株主共同の利益の確保と向上のため必要であると考えています。

※考働:考えて働くという当社の造語。

(4)研究開発活動

当第3四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は3,126百万円です。

なお、当第3四半期連結累計期間における研究研究開発活動の状況の重要な変更は以下の通りです。

 

国立大学法人東京大学生産技術研究所(所長:藤井輝夫)と当社は、エネルギーの地産地消の実現とスマート社会の創造に寄与することを目的に「東京大学生産技術研究所・ニチコン産学連携研究協力協定」を締結し、包括的な連携研究を推進しています。
 本協定では、既存技術の延長線上では到達できない画期的な新技術・新工法を用いた次世代デバイスの開発と、SiCやGaNなどのパワー半導体を従来より高い周波数で駆動する小型・高機能の次世代NECST製品の開発により、新たな価値創造を行うと共に、新規ビジネスの立上げを担う人材の育成も行います。また、メーカーに求められる品質水準がますます高度化するなかで、科学的な原理とビッグデータを活用したシミュレーション技術を適用して革新的な開発、生産工程を構築し、当社のコンデンサやモジュール、蓄電システムやV2H等のNECST製品の開発スピードの加速と高品質、圧倒的コスト競争力を実現します。
 この取り組みの具現化のため、この度、柔軟でダイナミックな運営方法を取り入れた包括的な産学連携研究協力協定を締結しました。