第2 【事業の状況】

 

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

(1) 会社の経営の基本方針について

当社グループは、長年お客様とともに生み出した自動化と流体制御の多彩な技術をもとに、企業理念 (Corporate Philosophy) に「私達は創造的な知恵と技術で流体制御と自動化を革新し豊かな社会づくりに貢献します」を掲げ、新たな発想と行動に挑戦しております。 

また、経営理念 (Corporate Commitment) に「社会的責任の自覚、地球環境への配慮、顧客志向の徹底、技術革新への挑戦、人材重視の企業風土」を掲げ、国際社会にふさわしいグローバルに活躍できる企業として成長できるよう努めてまいります。

 

(2) 目標とする経営指標について

当社グループは、各事業の経営計画の目標達成を軸に利益を確保しつつ、新しい事業と市場に挑戦するため、売上高、営業利益率の向上と、株主資本利益率 (ROE) を安定的に維持することを経営目標として企業価値の向上に努めてまいります。

 

(3) 中長期的な会社の経営戦略について

① 事業環境

世界では、気候変動とともに高齢化や労働力不足が大きな社会的課題となっており、企業は課題解決につながる活動が求められています。一方、IoT (Internet of Things) やAI (人工知能) の普及により、ビジネスモデルの変化が進んでおり、製造業においても環境保護への取組みとともに、製品の高機能化や製造工程の自動化・省人化への取組みが一段と加速しております。そのような中、2019年度に発生した新型コロナウイルスの感染症拡大は、企業活動にも大きな影響を及ぼしており、今後は感染対策からも人に頼らない生産設備や、設備の遠隔操作など、自動化・省人化に向けたニーズがさらに高まるものと想定しております。

 

② 長期経営ビジョン及び中期経営計画

<長期経営ビジョン>

当社グループは、事業環境の変化に適応し持続的に成長し続けるため、2016年に10年後の目指す姿を描いた「10年VISION」を策定し、3つの基本方針「国内No.1商品をグローバルに進化」「新しい事業と市場に挑戦」「事業基盤の強化」を決定いたしました。この基本方針に沿った取組みを推進することで「世界のFAトータルサプライヤー」を目指しております。この「10年VISION」を実現することは、より豊かな社会づくりに貢献し、株主の皆様からの期待に応え、そして社員とその家族の幸せにつながると考えています。

 

<中期経営計画>

第4中期経営計画(2020年3月期から2022年3月期の3か年)は、「10年VISION」達成に向け、力強い成長を実現するために、将来につながる事業基盤を構築する3年間と位置付け「Build-up CKD 2021」としました。生産能力の拡大とBCP (事業継続計画) を実現する東北新工場と中国新生産棟の活用とともに、自動化への投資を進め、高い生産性を実現してまいります。

・ 自動機械事業では、主力の薬品包装のお客様に向けたメンテナンスを含むサービス機能の強化、海外市場への展開など新市場開拓を組み合わせ、売上拡大と収益確保に取組んでまいります。

・ 機器事業では、安全性を求める食品業界や、高精度で高い信頼性を求める半導体・二次電池・電子部品などの先端産業に対し、その市場に特化した空気圧機器や電動機器、そして流体制御機器を幅広く提供できるトータルFAサプライヤーを目指してまいります。そして市場のグローバル化に対応するために、今まで取組んできた東アジア、ASEANに続いて、欧州、北米、インドにおける事業基盤を整備し、開発・生産・販売体制を強化してまいります。

 

 

(4) 会社の対処すべき課題について

① 新型コロナウイルス感染症に対する取組み

自動機械事業の薬品包装機は、急がれる新型コロナウイルス感染症の医薬品増産に伴い、必要とされる装置やパーツの供給に努めています。また、機器事業の電磁弁は、人工呼吸器や酸素濃縮器に幅広く使用されており、国内外から多くの引合をいただいております。これらの要求にお応えするよう生産設備を新たに立ち上げ、急増した必要量にも安定的に供給できるよう努めております。このように世界的に大きな問題となっている新型コロナウイルス感染症に対し、企業として社会的責任を果たすべく、最重要課題として取組んでまいります。

 

② 中長期的な成長に向けた取組み

a) 国内No.1商品をグローバルに進化

 国内で高いシェアを持つ特長ある商品を、海外市場にも展開しグローバルNo.1を目指します。自動機械

事業では、中国の薬品製造市場に参入するために、中国市場向け専用機の現地開発と合わせ、サービスを含め

た現地対応力を高めていきます。機器事業では、稼働を開始した東北工場を活用し、高機能製品の世界に向け

た展開を一段と強化してまいります。米国では、テクニカルセンターの機能強化により、お客様に密着した商

品企画と開発を進めてまいります。欧州市場では、アライアンスに取組み市場開拓を積極的に推進してまいり

ます。このように、海外市場の地域や国毎に合わせた商品開発や事業戦略を展開し、その国の文化や人材を取

り込みながら、現地に根付いた活動を進めてまいります。

b) 新しい事業と市場に挑戦

 新事業の立ち上げと新市場の開拓に向け、様々な挑戦をいたします。新しい事業の中で最も注力する電動事

業では、当社が従前より保有する空気圧機器のコンパクトで力が強くメンテナンスし易いといった特徴に、高

精度の位置制御ができる電動機器の特徴を加え、多様化するお客様のご要望にお応えできるよう取組んでまい

ります。また、グループ会社のCKD日機電装 (株) とのシナジー効果を高め、開発から販売までの取組みを

強化してまいります。食品業界に向けた新包装形態対応機の開発や、安全で働きやすい労働環境を実現するた

めの助力装置 (パワフルアーム) など、新しい技術で豊かな社会づくりに貢献してまいります。

c)事業基盤の強化

 第4次中期経営計画「Build-up CKD 2021」では、中国と北米で新たな商品の現地開発を

起動させてまいります。生産は北米とインドに新たな生産拠点の建設を計画し、欧州では現地パートナーとの

アライアンスにも取組み、生産と販売の事業基盤の強化を進めます。また、既存の生産拠点では、導入が完了

したERPの活用とともに、自動化・省人化に取組み生産性を一段と向上させてまいります。

 

③ 人材に関する取組み

当社グループでは、「人材重視の企業風土」を経営理念の一つとして掲げており、「人材」を「人財」として企業の持続的な発展・成長のための重要な経営資源と位置付けています。従業員のキャリアデザインを会社が支援するキャリアプランシートの導入やそれぞれの役割に応じた階層別教育を実施し、個々の技能、技術力、生産性を高め、新しいことに挑戦できる人材、提案力のある人材を戦略的かつ計画的に育成し配置を行います。性別・年齢・国籍等に関係なく、多様な人材一人ひとりの可能性を大切にし、それぞれの能力を最大限に発揮して活躍できるように、人材育成を強化してまいります。

 

④ ESG (環境・社会・ガバナンス) に対する取組み

当社グループでは、社会情勢や事業環境の変化を踏まえ、長期的な視点で企業活動を行っています。SDGs  (持続可能な開発目標) のゴールにつながる活動に取組み、ステークホルダーの皆様との信頼関係を築きながら、事業を通じて社会の課題解決と発展に貢献してまいります。

環境負荷低減型商品について、省エネ、省資源に加えて、ライフサイクルの視点を考慮し、開発・拡販に取組んでおります。また、インフラ・生産工程を改善し、エネルギー使用量の削減に努めております。

今後も、法律、規則を順守し、メーカとして長年培ってきた自動化技術、流体制御技術を活かした環境にやさしい商品を開発し、お客様にお届けすることにより、地球環境の保全に貢献してまいります。

 

 

(5) 株式会社の支配に関する基本方針について

① 基本方針の内容

当社は、上場会社として当社株式の自由な売買を認める以上、特定の者の大規模買付行為 (下記③において定義されます。) に応じて当社株式の売却を行うか否かは、最終的には当社株式を保有する当社株主の皆様の判断に委ねられるべきものであると考えております。しかし、当社の経営にあたっては、自動化技術と流体制御技術等長年にわたるノウハウと豊富な経験、並びに国内外の顧客、取引先、従業員等のステークホルダーとの間に築かれた信頼関係が不可欠であり、これらに関する十分な情報なくしては、株主の皆様が将来実現することができる企業価値ひいては株主共同の利益を適切に判断することはできないものと考えております。さらに、外部者である大規模買付者から買付の提案を受けた際に、当社の有形無形の経営資源、将来を見据えた施策の潜在的効果、両事業分野の有機的結合により実現され得るシナジーその他当社の企業価値を構成する要素を十分に把握したうえで、当該大規模買付行為が当社の企業価値ひいては株主共同の利益に及ぼす影響を短期間で適切に判断することは、必ずしも容易ではないものと考えております。

 

② 財産の有効な活用、適切な企業集団の形成その他基本方針の実現に資する取組み

当社は、創業以来、一貫して自動化技術・流体制御技術の研究開発に取組み、高品質・高効率の自動化を実現するとともに、省資源・省エネルギーを考慮した自動機械装置及び自動化機器を開発し、あらゆる産業界の自動化・ローコスト化に貢献してまいりました。その結果、自動機械商品においては、高い安全性と環境性能をもつ薬品自動包装システムは国内トップシェアを占めており、リチウムイオン電池製造システムや電子基板の三次元はんだ印刷検査機についても高いシェアを誇っております。また、機器商品においても、半導体製造に欠かせない薬液制御機器や、あらゆる産業に応用可能な流体制御機器についても国内でトップの地位を堅持しております。当社は、国内はもとより海外各地において幅広い販売ネットワークを構築しているほか、お客様との密接な関係を構築し、世界に通用する品質保証体制の構築と環境対応商品の開発を行い顧客満足度の向上に邁進しております。

また、企業の社会的責任を全うするため、環境保全活動の一層の推進、CSR基金による社会貢献、社員の自主活動の支援などによりステークホルダーとのコミュニケーションを深めるとともに、行動規準をはじめとする各種社内規程の整備を行うなど内部統制システムを充実させております。

 

③ 基本方針に照らして不適切な者によって会社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための

取組み

当社は、当社を取り巻く経営環境等の変化、金融商品取引法による大量買付行為に関する規制の整備の浸透状況などを鑑み、大規模買付ルールの取扱いについて慎重に検討を重ねた結果、2019年6月21日の第99期定時株主総会終結の時をもって、大規模買付ルールを継続しない (廃止する) こととさせていただきました。

なお、当社は大規模買付ルールの有無に関わらず、今後とも中長期的な企業価値ひいては株主共同の利益の確保・向上にグループをあげて取組んでまいります。また、当社は大規模買付ルール終了後も、大規模買付行為を行おうとする者に対しては、大規模買付行為の是非を株主の皆様が適切に判断するための必要かつ十分な情報を求め、あわせて当社取締役会の意見等を開示し、株主の皆様の検討のための時間と情報の確保に努める等、金融商品取引法、会社法その他関係法令の許容する範囲内において、適切な措置を講じてまいります。

 

 

2 【事業等のリスク】

当社グループの経営成績及び財政状態などに影響を及ぼす可能性のあるリスクには、以下のようなものがあります。なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末において当社グループが判断したものであります。

 

(1) 経営成績の変動

当社グループは、グローバルに事業展開しているため、マクロ経済の悪化、関連市場の動向、国内外の景気変動等により、当社グループの業績と財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

また、当社グループの製品の多くは、国内外の需要や製品市況、原材料の価格や調達数量、為替、関連法規制などによって影響を受ける可能性があります。事業分野毎に想定されるリスクは以下のとおりです。

 

  ① 自動機械部門

自動機械部門の製品は、特定の市場に向けて販売しております。薬品包装分野では、国内において急速に進展する少子高齢化等により医療保険財政が悪化する中、定期的な薬価引き下げなどの医療費抑制策の動向に対して、医薬品メーカの設備投資の縮小により受注が減少した場合には、当社グループの業績と財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

また、産業機械分野では、自動車の電子化の進展や環境対応車の普及に貢献する製品とサービスをいち早く提供することで顧客価値の向上に努めております。しかし、当社グループが顧客価値を向上させるソリューションをタイムリーに提供できない場合は、当社グループの業績と財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

   ② 機器部門

機器部門の製品は、グローバル市場における急速な自動化ニーズの高まりと低炭素社会に向けた環境配慮などから、品質・性能面で絶えず高度化が求められており、市場ニーズに合致した製品をタイムリーに開発・提供する必要があります。市場ニーズが当社グループの予想を超えて大きく変化した場合や、市場ニーズに合致した製品をタイムリーに提供できない場合は、当社グループの業績と財務状況に影響を与える可能性があります。

また、当社グループには、半導体市場に関連する顧客があります。半導体市場は、技術革新や需給バランスにより半導体デバイスメーカの設備投資が大きく変動することがあります。当社グループでは、設備投資が減少した局面においても、利益が生み出せる事業構造を目指し、取組んでおります。しかしながら、想定を超えた急激な設備投資の縮小により、稼働率低下や在庫増加等が発生した場合には、当社グループの業績と財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

(2) 新型コロナウイルス感染症

当社は危機管理委員会を立ち上げ、海外にも展開する当社グループ各社と連携して感染防止策を展開し、従業員の健康と安全を最優先としたうえで事業継続に必要な対策に取組んでおります。

しかしながら、感染がさらに拡大し、日本国内及び海外において政府の指導により自社工場または主要な仕入先工場が稼働停止する状態に陥った場合には、必要な生産活動が実施できないことにより当社グループの業績と財務状況に影響を及ぼす可能性があります。また感染拡大によって、各国で経済活動の自粛が求められる、あるいはロックダウンが長期化することで、経済の低迷が長期化し、主要な顧客が属する業界の市況が低迷した場合には、売上高の減少という形で、当社グループの業績と財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

(3) グローバルな事業展開

当社グループは、国内はもとより、アジア・北米・欧州にてグローバルな事業展開をしており、今後もグローバル化を推し進め、海外での生産・販売体制を強化してまいります。

進出先における新たな販売先の開拓、販売及び供給体制の整備等が計画どおりに進まない場合や、政府の規制や経済情勢の変化、インフラの障害、予期せぬ事象 (戦争、テロ、災害、伝染病等) により社会的混乱が広がった場合、米中貿易摩擦や日本の対韓輸出管理問題の状況が悪化した場合、当社グループの業績と財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

(4) 為替変動

当社グループは、グローバルに事業展開しているため、外貨建での営業債権は為替変動のリスクに晒されておりますが、為替予約取引・外貨での資金調達を利用することにより、為替変動リスクをヘッジしております。

また、当社グループは、アジア・北米・欧州等において生産・販売活動を展開しており、各地域における外貨建の売上高、費用、資産等は、連結財務諸表作成のために円換算されております。これらの項目は外貨の価値が変わらなかった場合においても、換算に使用する為替レートの変動に伴い円換算後の価値が変動するため、為替レートの変動が当社グループの業績と財政状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

(5) 製品の不良

当社グループは、ISO9001の認証取得を含む品質保証体制の継続的な確立に努めております。当社グループの製品に不良があった場合、不良品に対する代替品提供等の補償をするコストの発生並びに製品が人的被害又は物的損害を生じさせた場合には製造物責任を負う可能性があり、当社グループの業績と財政状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

(6) 地震・自然災害

当社グループは、主な生産拠点を愛知県と三重県に設けており、当地域では東海・東南海・南海地震発生のリスクが予測されております。それらの地震の発生に備えて、東北工場における生産拡大を進めております。また、地震以外にも、大雨、洪水などの自然災害により、社員や事務所・設備などに対する被害が発生し、当社グループの事業の影響を及ぼす可能性があります。

当社グループでは、リスク管理の一環としてBCP (Business Continuity Plan) を策定し、情報システムハードウェアの免震施設への移設、社員安否確認システムの構築、国内外代替生産拠点の想定、資金面での担保に取組み、災害時の緊急対応とともに早期復旧を実現させます。しかしながら、地震・自然災害発生時は当社グループの業績と財政状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

(7) 情報管理

当社グループは、業務遂行の過程で顧客や取引先、従業員等の個人情報やその他秘密情報を入手する可能性があります。これら情報の保護に細心の注意を払っており、全社管理体制のもと、管理規定を遵守するための従業員教育及び内部監査の実施などの施策を推進しております。

しかしながら、予期せぬ事態によって流出する可能性は皆無ではないため、万一、情報の流出が発生した場合、当社グループの信用低下や損害賠償等の負担により、当社グループの業績と財政状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

(8) 在庫評価の影響

当社グループは、市場ニーズに合致した製品をタイムリーに供給するため、一定量の棚卸資産を確保しております。半導体市場を始め、需給のバランスを予測し、必要最小限の在庫量を維持する取組みを行っておりますが、想定を超えた受注量の減少があった場合においては、あらかじめ確保しておいた棚卸資産の回転が鈍り、棚卸資産が増加することにより、当社グループの業績と財政状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

(9) 自動機械部門の客先検収による売上高計上

当社グループの自動機械部門においては、工事契約について、主に顧客の検収をもとに売上計上する工事完成基準を適用しておりますが、特に海外事業における顧客都合や、技術的要因で顧客満足を十分に得られないことによる売上高計上の遅延により、当社グループの業績と財政状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

(10) 有形固定資産の減損

当社グループでは、大幅な市況の低迷等があった場合には、工場稼働の低下により、減価償却費が収益を圧迫する可能性があります。これにより大幅な業績悪化があった場合には、減損損失が発生し、当社グループの業績と財政状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

(11) システム

当社機器部門では、グローバルな事業展開をさらに加速させるため、ERPシステムを導入し、営業・生産・会計の一元管理を行っております。システムの安定稼働のために、データセンターでのデータ管理による安全対策を講じていますが、想定を超える自然災害や事故により、設備の損壊やシステムの停止、通信障害等のシステム障害が発生した場合には、事業活動が一時的に停止し、当社グループの業績と財政状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

当連結会計年度における当社グループ (当社、連結子会社及び持分法適用会社) の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー (以下、「経営成績等」という。) の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

(1) 経営成績

自動機械部門は、自動包装システムでは、薬品向けの売上高が減少いたしました。産業機械では、電気自動車用のリチウムイオン電池製造システムの売上高は増加いたしましたが、三次元はんだ印刷検査機は中国向けの売上高が減少いたしました。

その結果、売上高は15,792百万円(前期比1.5%減)、セグメント利益は収益改善の効果により、2,925百万円(前期比105.7%増)となりました。

 

機器部門は、国内市場では、中国経済減速の影響を受けた工作機械向け、一部に先送りが見られた自動車の製造設備向け、そして半導体製造装置向け売上高が、それぞれ減少いたしました。

海外市場も半導体設備投資の延期に加え、中国の自動化投資が鈍化した影響を受け、売上高が減少いたしました。

その結果、売上高は84,924百万円(前期比14.8%減)、セグメント利益は売上高減少の影響などにより、6,306百万円(前期比26.5%減)となりました。

 

その結果、売上高100,717百万円 (前期比12.9%減) 、営業利益5,230百万円 (前期比3.7%減) 、経常利益5,374百万円 (前期比0.9%減) 、親会社株主に帰属する当期純利益3,689百万円 (前期比23.0%減) となり、営業利益率は前期比0.5ポイント増加の5.2%となりました。これにより、1株当たり当期純利益は前連結会計年度と比較して17円86銭減少し、59円56銭となりました。また、ROEも利益減少により6.0%から4.5%に低下いたしました。

当連結会計年度においては、新型コロナウイルス感染症による日本国内及び海外における自社工場または主要な仕入先工場の稼働停止の影響は限定的であり、また一部在外子会社においてロックダウンの影響があったものの、当社グループの業績と財務状況に及ぼす影響は限定的でした。

 

なお、2020年3月期からスタートさせました新中期経営計画『Build-up CKD 2021』では、資産効率性とともに収益性の向上に取組んでおり、新たな事業基盤を構築するための投資も積極的に行い、持続的な成長を目指しております。

具体的な業績目標といたしましては、中期経営計画の最終年度である2022年3月期に、売上高143,000百万円、営業利益14,300百万円、営業利益率10.0%、ROE9.0%以上の達成を目指し取組んでおります。なお、2021年3月期においては、新型コロナウイルスの感染拡大の影響で経済環境が不透明な状況にあり、現段階で通期業績を予想することは困難なため、第1四半期の連結業績のみの業績予想としております。市場環境は、半導体製造装置の設備投資は堅調に推移するものの、新型コロナウイルス感染症の影響により、ASEAN、欧米の景気減速や、日本国内における自動車の製造設備向け、工作機械向けなどの市況が低迷すると想定され、2021年3月期第1四半期の業績予想は売上高23,500百万円、営業利益960百万円、営業利益率4.1%としております。

 

 

生産、受注及び販売の状況は、次のとおりであります。

① 生産実績

当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

生産高 (百万円)

前年同期比 (%)

自動機械部門

18,081

+7.3

機 器 部 門

83,600

△17.1

合計

101,681

△13.6

 

 

(注) 1.セグメント間取引については、相殺消去しております。

2.金額は、販売価格によっております。

3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

② 受注実績

当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

受注高
(百万円)

前年同期比
(%)

受注残高
(百万円)

前年同期比
(%)

自動機械部門

16,450

△7.3

13,050

+5.3

 

 

(注) 1.自動機械部門以外は、需要見込による生産方法をとっております。

2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

③ 販売実績

当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

販売高 (百万円)

前年同期比 (%)

自動機械部門

15,792

△1.5

機 器 部 門

84,924

△14.8

合計

100,717

△12.9

 

 

(注) 1.セグメント間取引については、相殺消去しております。

2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

 

(2) 財政状態

当連結会計年度末における総資産は、前連結会計年度末に比べ902百万円減少136,059百万円となりました。これは主に、現金及び預金が増加したものの、たな卸資産、未収還付法人税等及び有形固定資産が減少したことによるものであります。

前連結会計年度で増加したたな卸資産に対し、必要最小限の在庫量の維持に取組んだ結果、たな卸資産が減少いたしました。たな卸資産の減少に伴い資金負担が軽減され、現金及び預金は増加いたしました。

負債は、前連結会計年度末に比べ2,922百万円減少53,594百万円となりました。これは主に、未払賞与、未払消費税等及び前受金が増加したものの、賞与引当金及び借入金が減少したことによるものであります。

前連結会計年度で、納期対応によるたな卸資産の増加、当社東北工場及び中国子会社の新生産棟建設費用の支払いのために借入金が増加しましたが、計画的に返済し、有利子負債の減少を図った結果、負債が減少いたしました。

純資産は、前連結会計年度末に比べ2,020百万円増加82,465百万円となりました。

自己資本比率につきましては、前連結会計年度末に比べ1.8ポイント増加の60.5%となりました。

当社グループでは自己資本比率60%以上を目安としており、当連結会計年度では、たな卸資産の削減、仕入債務抑制及び借入金の返済により、自己資本比率は目安としている60%以上となりました。

 

(3) キャッシュ・フロー

当連結会計年度末における現金及び現金同等物 (以下「資金」といいます。) は、前連結会計年度末に比べ6,381百万円増加18,409百万円となりました。

当連結会計年度に係る区分ごとのキャッシュ・フローの状況は以下のとおりであります。

<営業活動によるキャッシュ・フロー>

当連結会計年度における営業活動による資金の増加は、17,250百万円 (前期は2,254百万円の減少) となりました。
 これは主に、税金等調整前当期純利益5,235百万円、減価償却費5,822百万円、未払賞与の増加1,990百万円、たな卸資産の減少3,451百万円、前受金の増加1,232百万円及び法人税等の還付額1,099百万円による資金の増加、賞与引当金の減少1,868百万円及び売上債権の増加1,429百万円による資金の減少によるものであります。

前連結会計年度では、増加したたな卸資産の資金負担が大きく、営業活動で資金が減少いたしましたが、当連結会計年度においては、在庫の適正水準化、必要最小限の在庫量の維持に取組んだ結果、営業活動によるキャッシュ・フローを大幅に改善いたしました。

<投資活動によるキャッシュ・フロー>

当連結会計年度における投資活動による資金の減少は、4,555百万円 (前期比69.4%減) となりました。
 これは主に、有形固定資産の取得による支出3,583百万円による資金の減少によるものであります。

前連結会計年度は、当社東北工場及び中国子会社の新生産棟建設費用の支払いにより投資活動による資金の減少がありましたが、当連結会計年度においては当初より大きな設備投資計画はなく、投資活動による資金の減少幅は小さくなりました。

<財務活動によるキャッシュ・フロー>

当連結会計年度における財務活動による資金の減少は、6,022百万円 (前期は14,374百万円の増加) となりました。
 これは主に、短期借入金の純減額2,063百万円及び長期借入金の返済による支出3,581百万円による資金の減少によるものであります。

前連結会計年度で、納期対応によるたな卸資産の増加、当社東北工場、中国子会社の新生産棟建設費用の支払いのための借入金により資金は増加いたしましたが、当連結会計年度においては、借入金の計画的な返済により、財務活動において資金が減少しております。

 

当社グループの資本の財源及び資金の流動性につきまして、当社グループの主要な資金需要は、製品製造のための材料費、労務費、経費、販売費及び一般管理費等の営業費用並びに当社グループの設備新設、改修等にかかる投資であり、営業活動によるキャッシュ・フロー及び自己資金のほか、金融機関からの借入及び社債発行等による資金調達にて対応していくこととしております。

 

当社グループは、円滑な事業活動に必要となる流動性の確保と財源の健全性及び安全性の確保を資金調達の基本としており、市場環境等を考慮した上で、有効かつ機動的な資金調達を実施しております。資金需要を満たすための資金は、原則として営業活動によるキャッシュ・フローを主とした内部資金を財源としますが、多額の投資に対する資金需要が見込まれる場合などは、銀行等からの借入などの外部資金を活用いたします。

資金調達をおこなう場合は、期間や国内外の市場金利動向、自己資本比率、DEレシオ (負債資本倍率) などの財務指標への影響度などを総合的に勘案しながら、最適な資金調達を実施してまいります。

設備投資資金については、2019年度は、設備投資3,060百万円、研究開発費3,383百万円となりました。2020年度以降は、北米への設備投資として2,500百万円、東北工場への設備投資として1,500百万円、環境投資として700百万円を見込んでおります。

なお、この投資に対する資金調達は、2020年2月に発行決議をいたしました新株予約権が行使された資金を充当する予定です。

株主還元については、経営における重要課題の一つとして考えており、連結配当性向30%を目安としております。当社の配当政策については、「第4 提出会社の状況 3 配当政策」 をご確認下さい。

 

(4) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。

連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、繰延税金資産の回収可能性判断においては、新型コロナウイルス感染症の影響について、連結財務諸表作成時点で入手し得る情報を元にして、2020年度中はASEAN、欧米の景気減速、日本国内における自動車の製造設備向け、工作機械向けの市況が低迷するという仮定を用いており、第4次中期経営計画の前提となった数値に対し、用いた仮定を考慮し見積りに反映しております。また、固定資産の減損損失を認識するかどうかの判定及び使用価値の算定において用いた将来事業計画の作成においても同様の仮定を用いております。

当該仮定には、当連結会計年度末から連結財務諸表作成時点までに入手した、外部要因の変化に関する情報及び内部要因の変化に関する短期的な業績目標の修正の影響を含みますが、結果として、これらの仮定による当連結会計年度及び翌年度以降の連結財務諸表に及ぼす重要な影響はないものと判断しております。

 

4 【経営上の重要な契約等】

経営上の重要な契約等はありません。

 

5 【研究開発活動】

当社グループは、創造的な知恵と技術で多種多様な流体制御と自動化の技術を活かし、豊かな社会づくりに貢献できる商品の開発をしております。また、市場のタイミングを逃がさないスピードでお客様に満足いただける商品とサービスが提供できるように、開発・生産・販売の各部門が組織的な活動を進めております。

商品開発の基本指針としましては、「グローバル化を推進するための海外商品開発の活動」「環境対応ビジネスを促進するエコ商品の開発活動」「5年10年後を見据えた先端技術開発活動」に取組んでまいりました。

当連結会計年度における各事業部門の研究開発項目は次のとおりであります。なお、当連結会計年度の研究開発費は、3,383百万円であり、各セグメントに配分できない基礎的研究費用367百万円が含まれております。

 

(1) 自動機械部門

薬品包装部門ではFBPシリーズを多数お使いいただいているお客様の生産性向上に貢献できるサービス商品として生産支援ツール「Rinops」や画像検査の保守・設定を遠隔でサポートする「Inter Plant Link」の開発を完了し発売、グループ会社のCKDフィールドエンジニアリング (株) を活用することにより、お客様にご満足いただけるサポートビジネスを展開しております。今後も生産支援、サポートビジネスツールの開発に注力いたします。

薬品包装機の売上拡大のため事業の軸を海外にシフトする商品開発も進めております。中国の薬品包装市場を攻略するため新型機開発をシリーズ化で行い、2020年度上期には「FBP-300W」を中国市場に投入、さらに高速機の開発もスピード感をもって進めてまいります。

電池部門では、国内外市場のPHV、EV自動車向けのリチウムイオン電池用高速巻回機の開発で培った技術を基に、今後は新型電池の生産設備を開発してまいります。

はんだ印刷検査部門では、勢いのある中国市場や成長市場である車載関係に向け、VPシリーズをよりグローバルに拡大できるよう“デザイン”と“操作性”にこだわった「VP9000シリーズ」を市場投入いたしました。引き続きシェア拡大のためにさらなる高性能機種の開発と商品バリエーション拡充のための開発に注力してまいります。

医療食品部門では、当社の強みである加熱、深絞り成形、シールに関するコア技術をさらに蓄積し、発売中のVパックの要素技術や新素材の成形技術を確立して新たなビジネスの土台を固めてまいります。

新市場に参入していく活動といたしまして、食品包装機CFFシリーズによるVパックで新たな市場をつくります。専用包装機と包材をセットで市場に投入する新たなビジネスを2020年度も引き続き展開してまいります。

このほかに薬品包装機で培ったCKDのコア技術である画像検査技術を様々な検査に応用する研究開発にも力を入れて取組み新市場へ展開を図ってまいります。

研究開発費の金額は、533百万円であります。

 

(2) 機器部門

将来を見据え電動事業の強化・拡大とGLOBAL要求に向けた商品開発及び電気製品、自動車、医療機器、食品製造工程から産業機器に至るまであらゆる分野で欠かすことのできない半導体産業、省エネルギー、省スペースなど環境に配慮した環境商品の開発など今後も利用分野が拡大し成長する市場や、ヒューマンアシストなど市場キーワードに対応した「業種対応商品」の開発及び商品力の強化に向けた「基幹商品」の開発に継続的に取組んでまいります。

電動事業につきましては、電動アクチュエータ「EBS/EBR-M」、「FLSH」、「FLCR」、「FGRC」シリーズの5機種とコントローラ「ECR」シリーズを同時発売いたしました。スライダタイプ「EBS/EBR-M」シリーズは基本性能大幅アップにより、ダウンサイジングを実現いたしました。グリッパ2フィンガタイプ「FLSH」シリーズにつきましてはリニアスライドハンド「LSH」シリーズと取付け寸法互換及び同等の把持力を出力することが可能であり、工具レスで操作可能な手動操作機構をボディ正面に搭載し、設備の調整時間を短縮することが可能であります。テーブルタイプ「FLCR」シリーズはリニアスライドシリンダ「LCR」シリーズと寸法互換及び同等の可搬質量を有しモータをアクチュエータへ内蔵し、設備をより省スペースにできます。また、任意の位置に位置決めを行うことができ、さらには任意に加減速度を調整できるためショックキラーが不要となります。ロータリタイプ「FGRC」シリーズもロータリアクチュエータ「GRC」シリーズと同等の回転トルクを出力することが可能で工具レスで操作可能な手動操作機構の搭載により設備の調整時間を短縮することが可能であります。また、任意に加減速度を調整できるためショックキラーも不要となります。コントローラ「ECR」シリーズにつきましては、どのアクチュエータとも繋がる“ワンコントローラ”により初期工数と在庫を削減できます。また、最適設計により隣接設置ができ、フットスペース削減に貢献できます。さらには、水平多関節ロボットであるスカラロボット「KHL・KHEシリーズ」も発売しております。

また、CKD日機電装 (株) と共同開発したサーボモータ搭載の電動アクチュエータ「EKS-M」及びアブソデックス「NX4」シリーズを発売しております。同時に発売いたしましたドライバ「NXD」シリーズにてモーションネットワークによる同期運転が可能となっております。

GLOBAL要求に向けた商品といたしましては、欧州での受注拡大を目的とし防爆規格ATEX指令 (カテゴリ3) 対応した商品を展開しており (M) 4GD/E2EBシリーズやWFK2シリーズなどのATEXシリーズを追加発売いたしました。また、世界シェアNo.1であるユニバーサルロボット社の認証グリッパを開発し、協働ロボット用グリッパ (空気圧式) ユニバーサルロボット認証を受けましたRLSH、RHLF、RCKLシリーズを発売いたしました。RLSH-URはコンパクトタイプ、RHLF-URはロングストロークタイプ、RCKL-URは三方爪タイプとなっております。

業種対応商品では、半導体産業に向けて薬液用マニュアルバルブMMD Part3RNシリーズとしてMMD303RN、MMD403RN、MMD503RNの3シリーズを発売いたしました。給液設備などのお客様からの要望を取り入れた機能を盛り込み、付加価値を高めることでシェアの拡大を図ってまいります。

食品製造工程向けには、ステッピングモータ搭載の電動アクチュエータEBS/EBR-MシリーズにFPシリーズを追加発売いたしました。

環境に配慮した環境対応商品といたしましては、高耐久機器HPシリーズを発売いたしました。長寿命シリンダHP1シリーズはSCPD3-HP1、CMK2-HP1、SSD2-HP1、SMG-HP1、LCR-HP1、STG-HP1であります。耐環境シリンダG-HP1シリーズはCMK2-G-HP1、SCM-G-HP1、SCG-G-HP1、SSD2-G-HP1、STG-G-HP1、STS/L-G-HP1であります。開発目的は労働力不足 (保全不足) を背景に「止まらない設備」の実現要求を受け、安定稼働に貢献する高耐久機器HPシリーズをラインナップいたしました。その中でも、高頻度・ストレス環境工程で使用されるシリンダは、機器の故障による一時的な生産ライン停止及び生産ライン稼働中の設備メンテナンス等の生産ロスの原因となっているため、生産性向上に貢献できる長寿命シリンダをラインナップし売上シェア拡大を図ってまいります。

ヒューマンアシストに向けた商品といたしましては、パワフルアームPAWシリーズを発売しておりますが、パレットへの段積みや荷下ろし作業に特化した新たなバリエーションとしてパワフルアームパレタイジング仕様PAW-Aシリーズを発売いたしました。

基幹商品といたしましては、デジタル電空レギュレータEVDシリーズ (IO-Linkタイプ) を発売いたしました。IO-Link通信で機器の操作、状態監視が可能でありIO-Link対応により従来機能をパワーアップしております。

研究開発費の金額は、2,482百万円であります。

 

  (注) 上記金額には、消費税等は含まれておりません。