当社グループは、「品質力とグローバル力を軸に環境から企業価値を創造する」という経営方針のもと、重点基本戦略である「環境技術を軸とした売上成長」、「体質改革による事業競争力強化」、「経営システム改革による経営革新」に積極的に取り組んでまいりました。
当連結会計年度は、売上高294,237百万円(前年同期比4.2%減)、営業利益5,494百万円(前年同期比41.6%減)、経常利益6,138百万円(前年同期比40.5%減)、親会社株主に帰属する当期純利益6,965百万円(前年同期比24.8%増)となりました。
セグメントの業績は次のとおりであります。
自動車機器事業においては、顧客の環境指向ニーズを的確に捉えた最先端の商品開発を進め、小型・軽量化、ヒートポンプ化を軸に価値ある製品を提供してまいりました。その結果、欧州・アジアは堅調に推移し、中国の新商圏獲得等の増収要因がありましたが、北米・国内における車両販売減の影響を受けたことにより、売上高は前年同期に比べ減収となりました。
利益については、将来に向けた環境技術開発投資や販売減の影響はあったものの、部品の内製化やグローバル部品の調達構造改革等によるコスト削減、生産性改善の成果により前年同期に比べ増益となりました。
その結果、売上高は198,385百万円(前年同期比0.9%減)、営業利益は6,523百万円(前年同期比16.4%増)と
なりました。
店舗システム事業においては、環境意識やライフスタイルの変化に対応した製品・システム・サービスのトータルな提案・提供を継続してまいりましたが、前期の需要拡大が一服したこともあり、売上高は前年同期に比べ、減収となりました。
ベンディングシステム事業においては、当社独自のCO2ヒートポンプ自販機を基軸に積極的な環境製品の開発とコーヒーサーバー等の新規領域の拡大を図りましたが、国内市場での設備投資需要の減少等により、前年同期に比べ減収となりました。
利益については、コスト削減、生産性向上を中心とした体質改革への取り組みを継続・徹底しましたが、販売減の影響を受け、前年同期に比べ減益となりました。
その結果、流通システム事業全体での売上高は83,988百万円(前年同期比11.5%減)、営業利益は1,894百万円
(前年同期比69.5%減)となりました。
将来の成長に向けた重点基本戦略に基づき、自然冷媒CO2を使用したヒートポンプ式給湯機(エコキュート)のグローバル展開を推進しております。加えて環境技術を活かした温水暖房機等において、独自技術の開発を進めるため積極投資を継続し、新たな事業領域の拡大に取り組んでおります。
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、営業活動により6,304百万円の増加、投資活動により14,932百万円減少、財務活動により6,066百万円の増加等の結果、前連結会計年度末に比べ3,106百万円減少し、17,482百万円となりました。
営業活動により得られた資金は、税金等調整前当期純利益が7,905百万円(前年同期比82百万円減)、たな卸資産の増加等により、全体では、6,304百万円(前年同期比9,919百万円減)となりました。
投資活動により使用した資金は、有形固定資産の取得による支出11,141百万円(前年同期比1,212百万円減)、関係会社への投資7,454百万円等により、14,932百万円(前年同期比1,630百万円の支出増)となりました。
財務活動により得られた資金は、長期借入金の返済10,516百万円(前年同期比4,533百万円減)等がありましたが、長期借入金の実施13,960百万円(前年同期比1,686百万円増)を主な収入として、6,066百万円(前年同期比8,088百万円の支出減)となりました。
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 平成27年4月1日 至 平成28年3月31日) | |
金額(百万円) | 前年同期比(%) | |
自動車機器事業 | 192,874 | 101.4 |
流通システム事業 | 83,597 | 91.8 |
報告セグメント計 | 276,471 | 98.3 |
その他 | 3,761 | 66.5 |
合計 | 280,233 | 97.7 |
(注) 1.金額は販売価格によっております。
2.金額には消費税等は含まれておりません。
当連結会計年度における商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 平成27年4月1日 至 平成28年3月31日) | |
金額(百万円) | 前年同期比(%) | |
自動車機器事業 | 8,442 | 97.9 |
流通システム事業 | 1,688 | 54.0 |
報告セグメント計 | 10,131 | 86.2 |
その他 | 6,741 | 117.9 |
合計 | 16,872 | 96.6 |
(注) 1.金額は実際購入価格によっております。
2.金額には消費税等は含まれておりません。
当社グループ(当社及び連結子会社)は、国内外での受注状況、最近の販売実績及び販売見込等の情報を基礎として、見込生産を行っております。
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 平成27年4月1日 至 平成28年3月31日) | |
金額(百万円) | 前年同期比(%) | |
自動車機器事業 | 198,385 | 99.1 |
流通システム事業 | 83,988 | 88.5 |
報告セグメント計 | 282,373 | 95.7 |
その他 | 11,863 | 100.0 |
合計 | 294,237 | 95.8 |
(注) 金額には消費税等は含まれておりません。
<経営方針>
|
環境から企業価値を創造する |
グローバル力と品質力を基礎に「環境」をコアにして次の成長を果たす |
当社グループは経営方針として、上記を掲げ、その展開と実践を進めております。これは、当社グループ独自の経営品質改革活動で築きあげてきた「品質力」と、23ヵ国・地域、54拠点に展開している「グローバル力」を強みとし、「環境」に対する取り組みをコアにした企業活動を通じて、更なるグローバル成長を果たすということです。この経営方針のもと、当社グループビジョンである「グローバル・エクセレント・カンパニーズ」の実現を目指し、新たな企業価値の創造に向けた取り組みを積極的に進めております。
具体的には、重点基本戦略である「環境技術を軸とした売上成長」、「体質改革による事業競争力強化」、「経営システム改革による経営革新」に積極的に取り組んでおり、その一環として、平成27年4月1日に持株会社体制へ移行し、グループ全体での企業価値の最大化を進めております。
A.環境技術を軸とした売上成長
(a)顧客ニーズを捉えた環境商品開発によるグローバルビジネス拡大
(b)先端環境技術の展開による新規事業分野の開拓
(c)システム技術の開発強化による新領域商品の拡大
(d)成長市場での営業力強化による販売拡大
B.体質改革による事業競争力強化
(a)市場環境に即応するグローバル開発プロセスの再構築
(b)製造技術革新によるモノづくり基盤の強化
(c)ムダの徹底排除による高効率生産システムの確立
(d)グローバルエリアの再構築による高効率オペレーションの追求
(e)部品戦略によるグローバル最適調達の推進
C.経営システム改革による経営革新
(a)最適ガバナンス体制確立によるグループ企業価値の最大化
(b)スピードある意思決定プロセス構築による機動的な業務執行の実現
(c)グローバル人材の活用およびダイバーシティーの推進によるマネジメント強化
(d)ITグローバル基盤の構築
(e)グループ共通機能の集約による間接業務効率化の推進
当社グループは、これらの課題に対する取り組みにより、ステークホルダーの期待に応え続け、法令の遵守をはじめとするコンプライアンスの徹底、およびCSR、環境への取り組み等の推進により、企業の社会的責任を果たしてまいります。
<<会社の支配に関する基本方針>>
A.会社支配に関する基本方針の内容
当社は、株主・投資家の皆様、顧客、取引先、地域社会、従業員等の様々なステークホルダーとの相互関係に基づき成り立っており、ステークホルダーとの相互関係が当社の企業価値の源泉の重要な構成要素となっております。
従いまして、当社はステークホルダーとの信頼関係の構築・強化に努め、社会・環境・経済の全ての面においてバランスの取れた経営を行い、全てのステークホルダーに対する社会的責任を果たすと同時に、当社の企業価値ひいては株主共同の利益の確保・向上に努めてまいります。
当社は上場会社であるため、当社に対して投資していただいている株主の皆様には、当社のかかる考えにご賛同いただいた上で、その意思により当社の経営を当社経営陣に委ねていただいているものと理解しております。かかる理解のもと、当社は、当社の財務及び事業の決定を支配する者の在り方についても、最終的には、株主の皆様のご判断によるべきであると考えております。従いまして、当社株式の大量の買付行為がなされた場合にそれに応じるべきか否かは、最終的には株主の皆様の意思に基づき行われるべきであると考えます。
しかしながら、わが国資本市場における大規模な買付等の中には、株主及び投資家の皆様に対する必要十分な情報開示や熟慮のための機会が与えられることなく、あるいは当社の取締役会が意見表明を行い、代替案を提案するための情報や充分な時間が提供されずに、突如として株式の大量の買付行為が強行されるものも見受けられます。
当社は、このような当社の企業価値ひいては株主共同の利益を毀損する恐れのある大規模な買付行為や買付提案を行う者は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者として不適切であると判断いたします。
B.会社支配に関する基本方針の実現に資する取組み
当社は、多数の投資家の皆様に中・長期的に当社への投資を継続していただくために、当社の企業価値及び株主共同の利益を確保・向上させるための取組みとして、次の施策を実施しています。
(a) 経営戦略による企業価値向上への取組み
第2.事業の状況 3 「対処すべき課題」に記載の通りです。
(b) コーポレート・ガバナンスの充実・強化による企業価値向上への取組み
第4.提出会社の状況 6 (1)「コーポレート・ガバナンスの状況」 コーポレート・ガバナンスに関する基本的な考え方 に記載の通りです。
C.不適切な支配の防止のための取組みの概要
当社は、平成26年6月20日開催の当社第88期定時株主総会において、上記会社支配に関する基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止し、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を確保・向上させるための取組みとして導入した、当社株式の大量取得行為に関する対応策(以下「本プラン」といいます。)の継続について、株主の皆様にご承認いただいております。
(a) 本プランの目的
本プランは、当社株式に対する大規模な買付行為や買付提案が行われた際に、株主共同の利益に対する明白な侵害をもたらすような買収を防止すること、株主に株式の売却を事実上強要するおそれがある買収を防止すること及び株主が当該提案を判断することが困難な場合に買収者に情報を提供させたり、あるいは、当社取締役会が買収者の提示した条件よりも有利な条件をもたらしたりするため、必要な情報と検討時間及び交渉力を確保すること等を可能とすることにより、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を確保・向上させることを目的としております。
(b) 本プランの概要
本プランは、当社が発行者である株券等につき株券等保有割合が20%以上となる買付その他の取得、株券等所有割合が20%以上となる公開買付け等を適用対象とし、これらに該当する買付等を行おうとする者が現れた場合に買付者等に事前の情報提供を求めること、所定の発動事由に該当する買付等である場合には買付者等の有する当社の議決権割合の希釈化を目的として新株予約権の無償割当てを実施する場合があることなど、本プランの目的を実現するための必要な手続等を定めております。
本プランに従い、新株予約権の無償割当てが実施されないことが決定された場合には、当該決定時以降、買付者等は当社株式の大量買付等を行うことができます。この場合、株主の皆様において買収提案に応じるか否かをご判断いただくことになります。
一方、買付者等が本プランに定められた手続に従うことなく当社株式等の大量買付を行う場合や、当該買付等が本プランに定める発動の要件を充たし、当社の企業価値ひいては株主共同の利益に対する明白な侵害をもたらすおそれがあることが合理的根拠に基づき明らかであると判断されるような例外的な場合には、当社は、買付者等による権利行使は原則認められない等の行使条件及び当社が買付者等以外から当社株式と引換えに新株予約権を取得できる等の取得条項が付された新株予約権を、その時点における当社を除く全ての株主に対して、新株予約権無償割当ての方法で割り当てます。
本プランに従って新株予約権の無償割当てがなされ、その行使又は当社による取得に伴って買付者等以外の株主の皆様に当社株式が交付された場合には、買付者等の有する当社の議決権割合は最大50%まで希釈化される可能性があります。
当社は、本プランに従った新株予約権の無償割当ての実施若しくは不実施又は取得等の判断については、当社取締役会が最終的な判断を行いますが、当社取締役会の恣意性を排除し、その判断の客観性・合理性を担保するため、当社経営陣から独立した委員による独立委員会を設置し、その公正で中立的な立場からの判断を経るものとしております。また、当社取締役会は、これに加えて、本プラン所定の場合には、株主意思確認のため株主総会を招集し、新株予約権の無償割当て実施に関する株主の皆様の意思を確認することがあります。
当社は、こうした手続の過程について、適宜株主の皆様に対して情報の公表又は開示を行い、その透明性を確保することとしております。
(c) 有効期間
本プランの有効期間は、平成26年6月20日開催の当社第88期定時株主総会終結後3年以内に終結する事業年度のうち最終のものに関する定時株主総会終結の時までとしております。ただし、有効期間の満了前であっても、当社株主総会又は当社取締役会により本プランを廃止する旨の決議が行われた場合には、本プランは当該決議に従い廃止されるものとします。
なお、本有価証券報告書提出日現在における独立委員会の委員は以下のとおりです。
尾﨑英外(当社社外取締役) 法木秀雄(当社社外取締役)
湯本一郎(当社社外監査役) 松木和道(当社社外監査役)
D.不適切な支配の防止のための取組みについての取締役会の判断の概要
当社取締役会は、本プランが、「企業価値・株主共同の利益の確保又は向上のための買収防衛策に関する指針」の要件を完全に充足していること及び経済産業省に設置された企業価値研究会が平成20年6月30日に発表した「近時の諸環境の変化を踏まえた買収防衛策の在り方」の内容も踏まえたものとなっていること、株主共同の利益の確保・向上の目的をもって導入されていること、株主総会での承認により発効しており、株主意思を重視するものであること、独立性の高い社外者のみで構成される独立委員会の判断を重視し、独立委員会は必要に応じて独立した第三者専門家の意見が取得できること、発動につき合理的な客観的要件を設定していること、デッドハンド型買収防衛策及びスローハンド型買収防衛策ではないこと等の理由から、本プランが会社支配に関する基本方針に沿い、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を損なうものではなく、かつ、当社経営陣の地位の維持を目的とするものではないと判断しております。
当社グループの事業とその他に関するリスクについて、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性があると考えられる主な事項は次のとおりであります。当社グループは、これらのリスク発生の可能性を充分認識したうえで、リスクの回避及び発生した場合に最小限にすべく対処しております。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 経済状況
当社グループは、全世界に自動車機器事業の主要製品であるカーエアコンシステム及びカーエアコン用コンプレッサー、また流通システム事業における自動販売機及び冷凍・冷蔵ショーケースを販売しておりますが、その需要は、製品を販売している国や地域のさまざまな市場における経済状況の影響を受けます。
特に、当社の自動車機器事業は主として北米、欧州、アジア、中国に事業展開しており、それぞれの地域における自動車市場の動向が、当社の業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
(2) 為替相場の変動
当社グループは、全世界で自動車機器を初めとした事業を展開しており、多通貨取引が発生します。特に、主要取引通貨である米ドル及びユーロの為替変動やアジア及び中国地域等における通貨変動が起きた場合には、当社の業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
また、在外連結子会社及び持分法適用会社の財務諸表は、当社の連結財務諸表として円換算しておりますが、換算時の為替レートによっては、財務諸表を構成する資産の価値に影響を及ぼす可能性があります。
(3) 原材料・部品の市況変化
当社グループは、自動車機器事業及び流通システム事業を中心に、製品、システムの製造・供給等を行っておりますが、調達においては、原材料・部品等の市況の上昇が製造コストの引き上げをもたらしたり、供給が逼迫する場合には、当社の業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
(4) 自然災害
当社グループの製造拠点、営業拠点等が、地震等の自然災害によって多大な損害を受けた場合、生産活動の停止や配送の遅延等により、当社の業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
(5) 新製品開発
当社グループは、自動車機器事業及び流通システム事業等において、先進技術を開発し、製品に展開し、世界各拠点で事業展開しておりますが、市場動向やその変化について充分な予測と対応ができず、新製品開発と市場投入が円滑に進まない場合には、当社の業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
(6) 国際的活動及び海外進出に潜在するリスク
当社グループは、自動車機器事業及び流通システム事業等において、北米、欧州、アジア、中国の23カ国に進出し、開発、生産及び販売拠点を有し、事業活動を実施しております。こうした国、地域での事業活動において次のようなリスクが内在しており、こうした事象の発生により、当社の業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。〔各国の法規制の改正や変更、政治情勢及び経済状況の変化、戦争その他の不安要因による社会的混乱、労働争議、海運ストライキ等〕
(7) 価格競争
当社グループを取り巻く事業環境は、自動車業界のみならず、自動販売機業界等においても価格競争は大変厳しくなっており、自動車メーカー、飲料メーカー等から価格引下げ要請が年々強くなってきております。
当社グループの商品は、品質・コスト・技術等において競争優位に立つものと考えておりますが、このような事業環境の中で資材、部品の供給も含め、常に競争優位に立てるという保証はなく、当社の業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
(8) 販売先の業績依存
当社グループは、世界中の自動車メーカーや飲料メーカーに販売しております。そのため、販売先の業績等の、当社の管理の及ばない理由により、当社の業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
(9) 知的財産保護の限界
当社グループは、創業以来独自に技術を開発しノウハウを蓄積してまいりました。そうした独自の技術やノウハウは、特定の地域では法的制限のため、知的財産権の完全な保護ができない可能性や、また、第三者が当社の知的財産を使用して類似した製品を製造することに対しても、完全には抑制できない可能性があり、当社の業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
(10) 製造物責任
当社グループ独自の全社経営品質改革「Sanden Total Quality Management(STQM)」に基づく品質管理への取組みを継続的に実施しております。しかしながら、製品の予期できない欠陥等により、大規模なリコールや多額の製造物賠償責任が発生し、当社の業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
(11) 法的規制等
当社グループは、事業展開する国、地域で、事業や投資に関する許認可、輸出制限、租税、環境規制をはじめとする各種の規制の適用を受けております。これらの規制の改正や新たな規制の導入は、当社の業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
(12) 資金調達の財務制限条項
当社は、安定的な資金調達を図るため、金融機関数社とシンジケートローン契約を締結しておりますが、本契約には、一定の財務制限条項が付されており、これらの条件に抵触した場合には、期限の利益を喪失し、一括返済を求められる等により、当社の財務状況等に影響を及ぼす可能性があります。財務制限条項の内容については、「第5 経理の状況 1. 連結財務諸表等 〔注記事項〕 (連結貸借対照表関係)」に記載のとおりですが、平成28年3月末現在において、当社は当該財務制限条項に抵触しておりません。
該当事項はありません。
当社グループは、「環境から企業価値を創造する グローバル力と品質力を基礎に「環境」をコアにして次の成長を果たす」という経営方針を掲げております。具体的には、「環境」を第三次成長の柱とし、自社の強みである「冷やす・暖める・電子技術」をコア技術とし、そこに「省エネ技術」を盛り込み、「環境貢献新製品」をスピードを持って生み出すための研究開発活動を進めております。
また、「技術でサンデンを飛躍させる」を中期のビジョンとし、自動車機器分野、流通システム機器分野及び先端技術分野において競争力のある新たな価値の創出に向けた研究開発活動を行っております。
その重点行動として、
①No.1環境新製品の開発
②成長に向けた技術課題の解決
③技術の再構築 の3つを推進しております。
上記重点行動として、主要5領域を定め新製品・新技術の開発を加速しております。
①次世代自動車空調システム
②業界No.1コンプレッサー
③自然冷媒CO2システム(エコキュート、ショーケース)
④次世代高効率流通冷凍システム
⑤排熱利用システム
なお、グローバルな市場・顧客に密着するために事業と開発部門が一体となり、4極開発体制(日本・欧州・北米・アジア/中国)のもと、顧客への新製品・新技術提案を軸とした新製品開発を積極的に展開し、併せて材料技術、信頼性技術及び生産技術等、グローバルでの技術支援を幅広く展開しております。これに加えて知財戦略の強化として、知財保証制度を推進し、開発初期段階での有効な特許網の形成を推進しております。
また、産官学活動も積極的に展開し、国内外の大学や研究機関との協定を締結し、将来技術や先行技術の獲得を進めております。また国、県の多くの公募事業にも参画、経済産業省や(独)新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)等の採択を受け研究開発活動を加速しております。
新製品・新技術を生み出す開発拠点であるサンデン・グローバルセンター・オブ・テクノロジー(SGCT)では、各事業に分散していた研究開発機能を機能別(コアテクノロジー)に集約し、次世代の環境製品開発、要素技術開発を進めてまいりました。平成27年4月からサンデングループのホールディング体制に伴い、サンデン・アドバンストテクノロジー株式会社(SDAT)として研究開発部門を独立し、環境新製品・新技術を効率的・効果的に遂行しております。
当連結会計年度の各セグメントでの研究開発の概要と成果は下記のとおりです。
A.自動車機器事業
自動車機器事業においては、ハイブリッド車からプラグインハイブリッド車へ、そして電気自動車の開発が加速しております。これらの車輌の変化に対応したコンプレッサーならびにカーエアコンシステムの開発を急務と捉え、日本、米国、及びドイツに所在するサンデンテクニカルセンター及びフランスの開発部門との連携を強化・継続し、グローバルに展開する開発体制を強固なものとしております。
また、環境対応のための次世代製品の開発や省エネ対応を自動車機器事業の最大の課題とし、小型・軽量・高効率コンプレッサー、電動コンプレッサー、自動車用小型・軽量のHVACシステム、自動車空調用ヒートポンプシステム等、省動力・低燃費等、環境負荷低減のための開発を進めております。
B.流通システム事業
流通システム事業においては、省エネ機器の高度化等、環境配慮型の製品やシステムの普及が加速しており、コンビニエンスストア業界からは環境配慮型製品・店舗への対応が強く要望されています。
店舗システム事業においては、コンビニエンスストアを初めとする店舗向けCO2機器の総合開発を進めており、省エネ効率向上の独自技術開発に取組んでおります。
ベンディングシステム事業では、CO2冷媒製品を拡大すると共に、省エネの独自技術開発により、業界トップレベルの省エネ性能を実現しております。また、当社が得意とする冷凍技術を応用した新規事業領域の拡充を進めております。
C.その他
自然冷媒であるCO2を冷媒として使用したヒートポンプ式給湯器(エコキュート)においては、更なる成長を目指し、寒冷地対応や温水暖房などにおいて独自技術の開発を進めております。更には、海外展開へと積極的な開発を進めております。
また、CO2を冷媒とするシステムにおいて、その心臓部ともいえるコンプレッサーは、これまでのフロン系冷媒システムに対して高圧力にて運転されることから、この分野におきましても、自動車用コンプレッサーで長年培ってまいりました技術力により密閉型CO2コンプレッサーを開発し、エコキュート用及び流通システムでの自動販売機用密閉型CO2コンプレッサーとして、市場に展開しております。
なお、当連結会計年度の研究開発費用の総額は6,771百万円であり、セグメントで示すと次のとおりであります。
セグメントの状況 | 金額(百万円) |
自動車機器事業 | 4,260 |
流通システム事業 | 1,316 |
報告セグメント計 | 5,576 |
その他 | 1,194 |
合計 | 6,771 |
(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。また、分析については前連結会計年度との比較において記載しております。
当社グループは、金銭債権の貸倒による損失に備えるため、当社および国内連結子会社は、一般債権については貸倒実績率により、貸倒懸念債権等特定の債権については個別に回収可能性を勘案し、回収不能見積額を計上しております。また在外連結子会社は主として特定の債権について回収不能見込額を計上しております。
したがって、顧客の財政状態が悪化し、その支払能力が低下した場合には当該引当金の追加処理が必要となる可能性があります。
当社グループは、製品の販売後の無償サービス費用に充てるため、売上高に対する過年度の発生率による金額の他、個別に発生額を見積もることができる費用について製品保証引当金を計上しております。
当社グループの製品不良率や保証コストの見積もりが実際と異なる場合は、製品保証費用の見積について修正が必要となる可能性があります。
当社グループは、長期的な取引関係の維持のため、顧客及び金融機関等の株式を所有しております。
将来の市況悪化や投資先の業績不振等を勘案して、投資価値の著しい下落が一時的ではないと判断される場合、評価損の計上が必要となる可能性があります。
当社グループは、将来の課税所得及び実現可能性の高い継続的なタックスプランニングを分析、検討して繰延税金資産を計上しております。
繰延税金資産の全部又は一部を将来にわたり回収できないと判断した場合、当該判断を決定した期間において、繰延税金資産の減額を実施します。一方、今後新たに繰延税金資産を回収できると判断した場合には、法人税等調整額により繰延税金資産の増額を実施します。
当社グループは、従業員の退職給付に備えるため、連結会計年度末における退職給付債務及び年金資産の見積額に基づき、退職給付引当金を計上しております。
当社グループの退職給付債務の計算における割引率、退職率、昇給率、運用付加金利等の前提条件が将来において変化した場合には、将来期間において認識される費用及び計上される債務に影響を及ぼす可能性があります。
・退職給付見込額の期間帰属方法
退職給付債務の算定にあたり、退職給付見込額を当連結会計年度末までの期間に帰属させる方法については、給付算定式基準によっております。
・数理計算上の差異及び過去勤務費用の費用処理方法
過去勤務費用は、その発生時の従業員の平均残存勤務期間以内の一定の年数による定額法により費用処理しております。
数理計算上の差異は、各連結会計年度の発生時における従業員の平均残存勤務期間以内の一定の年数による定額法により按分した額をそれぞれ発生の翌連結会計年度から費用処理することとしております。なお、当社については発生年度に一括処理しております。
米国における連結子会社THE VENDO COMPANYが、その旧工場の所在地や近隣地区の土壌及び水質汚染の浄化に係る費用に充てるため、将来の発生見積額から保険会社により設定された環境浄化費用に利用できる基金の残高を控除した額を当該引当金として計上しておりますが、浄化作業の進捗状況の如何によっては追加引当もしくは引当の減額が必要となる可能性があります。
当社グループは、「品質力とグローバル力を軸に環境から企業価値を創造する」という経営方針のもと、グローバルに拡大する環境ニーズを捉えた製品・システム・サービスの提案・提供を国内外で継続してまいりました。その結果、当連結会計年度の売上高は、294,237百万円(前年同期比4.2%減)となりました。利益につきましては、将来成長に向けた環境技術開発投資を積極的に行う一方、グローバル部品の内製化や調達構造改革等によるコスト削減、生産性改善の成果により、営業利益は5,494百万円(前年同期比41.6%減)、経常利益は6,138百万円(前年同期比40.5%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は6,965百万円(前年同期比24.8%増)となりました。
売上高の状況につきましては、「第2 事業の状況 1 業績等の概要」に記載のとおりであります。
営業利益の状況につきましては、「第2 事業の状況 1 業績等の概要」に記載のとおりであります。
経常利益は、前連結会計年度を4,175百万円下回る6,138百万円となりました。これは、持分法投資利益の増加があるものの、為替差損による営業外損益の減少に加えて、営業利益が前連結会計年度を3,912百万円下回ったことによります。
税金等調整前当期純利益は、経常利益が前連結会計年度を4,175百万円下回ったことにより、資産流動化等に伴う売却益などあるものの、82百万円減少の7,905百万円となりました。
親会社株主に帰属する当期純利益は、税金費用減少等により6,965百万円となり、前連結会計年度に比べ1,384百万円の増加となりました。
営業活動におけるキャッシュ・フローは、前連結会計年度実績16,223百万円に比べ9,919百万円減少し、6,304百万円となりました。その要因は、税金等調整前当期純利益7,905百万円、減価償却費12,374百万円等により増加しましたが、たな卸資産の増加5,045百万円、持分法による投資利益4,147百万円等により減少したことによるものです。
投資活動におけるキャッシュ・フローは、前連結会計年度実績13,301百万円の使用に比べ1,630百万円増加し、14,932百万円の資金を使用しました。その主たる内容は、現地生産化・内製化に伴う海外設備投資を主とした有形固定資産の取得による支出11,141百万円、関係会社への投資7,454百万円であります。
財務活動によるキャッシュ・フローは、当連結会計年度は6,066百万円の資金が増加しました。その要因は、長期借入金の返済により、10,516百万円減少した一方で、長期借入金および短期借入金の実施により長期借入金が13,960百万円、短期借入金が6,528百万円増加したことによるものです。
これらの活動の結果と為替レート変動の影響に伴う現金及び現金同等物の増加を合わせ、現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度実績20,588百万円に比べ3,106百万円減少し、17,482百万円となりました。
当社グループの運転資金は、製品製造のための材料及び部品購入のほか、製造費、販売費及び一般管理費等の営業費用の支出です。
また、設備投資の主なものは、グローバル生産体制強化に伴う、現地生産化・内製化、および開発用設備の他、合理化等に伴う設備の維持更新と生産用金型の取得であります。なお、当連結会計年度の主な設備投資は、国内外の自動車機器事業に係わるものであります。
当社グループは、資金使途及び資金の必要な時期、期間、地域に応じ資金調達を決定しております。
運転資金については、期限を1年以内とし、グループ各社が運転資金として調達することを基本としております。
当連結会計年度末短期借入金残高52,873百万円の主な通貨は円、US$、ユーロであります。一方、生産設備投資などに必要な長期資金を長期借入金で調達しております。
当連結会計年度末長期借入金残高76,069百万円の主たる部分は金融機関からの固定金利による借入金であります。
なお、当連結会計年度中において、日本を中心に13,960百万円の長期借入を実施し、設備投資等に充当しております。
長期資金の調達手段の判断は、金利条件や市場環境に加え、直接、間接調達の比率や当社の格付け、金融機関との取引状況等を総合的に判断し決定しております。
当社グループは、常に健全な財務状態を目指しており、今後の成長に必要な資金についても、営業活動によるキャッシュ・フローおよび、金融機関、債券・資本市場より調達することが可能であると考えております。
当社グループでは、グローバルの生産体制強化及び現地生産化・内製化等を目的に、総額148億円の設備投資を実施いたしました。
自動車機器事業においては、主に現地生産化・内製化のため、欧州地区他で42億円、北米地区で5億円、アジア地区で29億円、日本で48億円の総額125億円の設備投資を実施いたしました。
また、流通システム事業においては、主に部品内製化及び生産の合理化を図るためアジア地区、日本を中心に17億円、その他5億円の設備投資を実施いたしました。