1【提出理由】

 当社は、2023年10月10日開催の当社取締役会において、三瑩電子工業株式会社(以下「割当予定先」という。)に対して、本邦以外の地域において第三者割当の方法により当社普通株式を発行すること(以下、「本第三者割当増資」という。)を決議いたしましたので、金融商品取引法第24条の5第4項及び企業内容等の開示に関する内閣府令第19条第2項第2号の規定に基づき、本臨時報告書を提出するものであります。

 

2【報告内容】

(1)有価証券の種類及び銘柄

日本ケミコン株式会社 普通株式

 

(2)発行数

1,625,100株

 

(3)発行価格(払込金額)及び資本組入額

発行価格(払込金額)   1株につき1,480円

資本組入額        1株につき740円

 

(4)発行価額の総額及び資本組入額の総額

発行価額の総額    2,405,148,000円

資本組入額の総額   1,202,574,000円

(注) 資本組入額の総額は、会社法上の増加する資本の額であり、増加する資本準備金の額は1,202,574,000円であります。

 

(5)株式の内容

 完全議決権株式であり、権利内容に何ら制限のない、当社における標準となる株式であります。なお、当社は割当予定先の議決権総数の33.4%を有しているため、当該議決権保有比率が継続する限り、割当予定先は、当社に対して議決権を行使することはできません(会社法第308条第1項)。

 

(6)発行方法

 第三者割当の方法により三瑩電子工業株式会社に全ての普通株式を割り当てます。

 

(7)当社が取得する手取金の総額並びに使途ごとの内容、金額及び支出予定時期

1.手取金の総額

払込金額の総額

2,405,148,000円

発行諸費用の概算額

31,000,000円

差引手取概算額

2,374,148,000円

 (注) 発行諸費用の概算額は登録免許税相当額、弁護士費用及びフィナンシャルアドバイザリー費用であります。

 

2.手取金の使途ごとの内容、金額及び支出予定時期

 本第三者割当増資による手取金の具体的使途は、下記の内容を予定しております。

具体的な使途

金額

支出予定時期

① 導電性高分子ハイブリッドアルミ電解コンデンサ事業の設備投資

2,374,148,000円

2023年12月~2026年3月

 当社グループは、下記(14)2.において記載のとおり、当社グループの持続的成長のため、本第三者割当増資の手取金を、導電性高分子ハイブリッドアルミ電解コンデンサ事業の増産体制構築のための設備投資に充当する予定であります。

 

(8)新規発行年月日(払込期日)

2023年11月14日

 

(9)当該有価証券を金融商品取引所に上場しようとする場合における当該金融商品取引所の名称

株式会社東京証券取引所

 

(10)引受人の氏名又は名称に準ずる事項

 該当事項はありません。

 

(11)募集を行う地域に準ずる事項

大韓民国

(注) 本第三者割当に係る勧誘行為は、日本国外において日本の非居住者に対してのみ行われるため、金融商品取引法第4条第1項に基づく有価証券届出書の提出は行われません。

 

(12)金融商品取引法施行令第1条の7に規定する譲渡に関する制限その他の制限

 該当事項はありません。

 

(13)保有期間その他の当該株券の保有に関する事項についての取得者と当社との間の取決めの内容

 下記(14)3.をご参照ください。

 

(14)第三者割当の場合の特記事項

1.割当予定先の状況

名称

三瑩電子工業株式会社

所在地

大韓民国京畿道城南市中院区サギマッコル路47

国内の主たる事務所の責任者の氏名及び連絡先

国内に事務所を有していないため、該当事項はありません。

代表者の役職及び氏名

代表取締役会長  邊東俊、代表取締役社長  金性洙

資本金

10,000百万ウォン

事業の内容

アルミ電解コンデンサの製造販売

主たる出資者及びその出資比率

(2022年12月22日時点)

日本ケミコン株式会社              33.40%

邊東俊                     14.71%

SAMSONG SCHOLARSHIP INCORPORATED FOUNDATION   5.00%

SEONGNAM ELECTRIC INDUSTRY            4.17%

Shin Young中小型株1号              2.33%

SHINHAN BANK                   0.91%

CITY OF NEW YORK GROUP TRUST           0.64%

WooRi中小型株3号                0.63%

PYUN YOUNGSIK                  0.60%

SAMSONG CORPORATION               0.52%

提出者と割当予定先との間の関係

出資関係

当社は、割当予定先の普通株式6,679,983株(議決権割合:33.4%)を保有しており、割当予定先を持分法適用関連会社としております。

人事関係

割当予定先の取締役である奥津正明は当社の従業員であります。また、割当予定先の取締役である白石修一は当社と顧問契約を締結しております。このほか、当社は、割当予定先に対して従業員5名を出向させております。

資金関係

該当事項はありません。

技術関係

当社は、割当予定先に対して電極箔の製造に関する技術供与を行っております。また、供与した技術を用い割当予定先が製造した電極箔を購入しております。

取引関係

当社は、割当予定先との間で、当社製品及び材料等の販売取引並びに割当予定先の製品の仕入れ取引を行っています。

 

2.割当予定先の選定理由

 割当予定先は、1972年に当社が合弁会社として設立した韓国法人であり、アルミ電解コンデンサの製造販売を事業内容とする企業です。同社は、1976年以降は韓国証券取引所に上場しているものの、現在においても当社の持分法適用関連会社(当社の有する議決権比率:33.4%)であるだけでなく、当社は同社の製品購入や同社への材料等の販売を行うなど事業上の関係も有している先です。このように、割当予定先は、従来より当社と親密な関係にあったこと、割当予定先にとっても当社への出資を通じた当社との関係性強化には経済合理性がありうるのではないかと考えられたことから、当社は、2023年7月、ジャパン・インダストリアル・ソリューションズ第参号投資事業有限責任組合に対する種類株式の発行による資金調達の可能性を模索する一方で、主に2023年4月にスタートした当社グループの第10次中期経営計画(2023年度~2025年度)における成長分野への設備投資資金に充当するため、さらなる追加的な資金調達の可能性を模索するべく、独自に、割当予定先に対して、当社への出資の可否について打診することとしました。これに対して、割当予定先から、同社としても当社への出資を通じた当社との関係性強化には経済合理性がありうるということで、出資について前向きな回答を得たことから、当社は、ジャパン・インダストリアル・ソリューションズ第参号投資事業有限責任組合に対する種類株式の発行による資金調達と並行して、同社との間で本第三者割当増資の可否・出資条件についても協議することと致しました。2023年9月には、本第三者割当増資により、当社の普通株式を時価で引き受ける形態で発行済株式総数の8%程度(2023年9月8日における当社普通株式の普通取引の終値(1,399円)を基準にすると総額23億円程度)の出資が可能である旨の意思が示されました。当社としては、下記のとおり、割当予定先は本第三者割当増資により取得する当社普通株式について議決権を行使できないことから、本第三者割当増資の払込金額が当社普通株式の時価で決定される限り、既存株主に希薄化に伴う不利益が生じ得ない一方で、上記のジャパン・インダストリアル・ソリューションズ第参号投資事業有限責任組合に対する種類株式の発行による資金調達に加えて、追加的に総額23億円程度の資本性の資金調達を実現することが可能となることから、本第三者割当増資は、当社にとって望ましい選択肢であると考えたことから、本第三者割当増資による割当予定先からの出資も受け入れることと致しました。その上で、割当予定先との間で、本第三者割当増資の具体的な条件について協議した結果、発行する当社普通株式総数を1,625,100株(当社の発行済株式総数(20,314,833株)に対する割合は約8.00%となります。)、1株当たりの払込金額は本第三者割当増資に係る取締役会決議日の直前営業日における東京証券取引所が発表する当社普通株式の普通取引の終値と同額とすることとなりました。

 当社は、本第三者割当増資に際して、割当予定先との間で出資契約(以下、「本出資契約」という。)を締結しており、同社による当社普通株式の引受けに係る合意の他、ハイブリットコンデンサ及び導電性高分子コンデンサ分野において両社間で技術者の人材交流、技術協力及び設備投資に関する協力を行うものとし、その実現に向けて誠実に協議する旨を合意しています。なお、当社は割当予定先の議決権総数の33.4%を有しているため、当該議決権保有比率が継続する限り、割当予定先は、当社に対して議決権を行使することはできません(会社法第308条第1項)。

 

3.株券等の保有方針

 当社は、割当予定先から、原則として、本第三者割当増資により発行される当社普通株式(以下「本普通株式」という。)を中期的に保有する方針である旨の説明を受けております。

 なお、割当予定先は、本出資契約上、2026年11月14日(同日を含む。)までの間、本普通株式を第三者に譲渡できないものとされています。

 また、当社は割当予定先が払込期日から2年間において、割当株式である本普通株式の全部又は一部を譲渡した場合には、譲渡を受けた者の氏名及び住所、譲渡株式数、譲渡日、譲渡価格、譲渡の理由、譲渡の方法等の内容を直ちに書面にて当社へ報告すること、当社が当該報告内容を東京証券取引所に報告すること、並びに当該報告内容が公衆縦覧に供されることに同意することにつき、割当予定先から払込期日までに確約書を得る予定であります。

 

4.払込みに要する資金等の状況

 割当予定先からは、払込期日までに払込みに要する資金の準備が完了できる旨の報告を得ており、さらに割当予定先の財務諸表を確認するなどし、払込期日までに割当予定株式を引き受けるのに十分な資金を確保できるものと判断しております。

 

5.割当予定先の実態

 割当予定先が反社会的勢力であるか否か、及び反社会的勢力と何らかの関係を有しているか否かについて、独自に専門の第三者調査機関である株式会社JPリサーチ&コンサルティング(所在地:東京都港区虎ノ門三丁目7番12号虎ノ門アネックス6階、代表取締役:古野啓介)に調査を依頼し、同社より調査報告書を受領しました。当該調査報告書において、割当予定先が反社会的勢力である、又は反社会的勢力と何らかの関係を有している旨の報告はありませんでした。更に、本出資契約において、割当予定先から、割当予定先が反社会的勢力との間に何ら関係がないことに関する表明保証を受けております。以上より、当社は割当予定先が反社会的勢力とは一切関係がないと判断しており、その旨の確認書を東京証券取引所に提出しています。

 

6.株券等の譲渡制限

 該当事項はありません。なお、割当予定先は、本出資契約上、2026年11月14日(同日を含む。)までの間、本普通株式を第三者に譲渡できないものとされています。

 

7.発行条件に関する事項

 本第三者割当増資の払込金額(1株当たり1,480円)は、本第三者割当増資に係る取締役会決議日(以下「本取締役会決議日」という。)の直前営業日(2023年10月6日)の東京証券取引所が発表する当社普通株式の普通取引の終値(1,480円)を基準に、割当予定先と協議した結果、当該金額と同額といたしました。これは、直近の株価こそが現時点における当社の客観的企業価値を適正に反映したものであり、一定期間遡った日以降の期間における株価の平均値を基準とするといった対応をとるべき特段の事情は存在ないと判断したためです。

 なお、当該払込金額は、本取締役会決議日の直前1ヶ月間の当社普通株式の終値の単純平均値1,511円(小数点以下を四捨五入。以下、平均株価の計算について同様に計算しております。)に対しては2.05%のディスカウント(小数点以下第三位を四捨五入。以下、株価に対するディスカウント率又はプレミアム率の数値の計算について同様に計算しております。)、本取締役会決議日の直前3ヶ月間の終値の単純平均値1,429円に対しては3.57%のプレミアム、本取締役会決議日の直前6ヶ月間の終値の単純平均値1,537円に対しては3.71%のディスカウントとなります。

 また、本第三者割当増資に係る取締役会決議に際して、当社監査役全員から、当該払込金額は、日本証券業協会の「第三者割当増資の取扱いに関する指針」に準拠したものであり、割当予定先に特に有利な金額には該当しない旨の意見を得ております。

 

8.大規模な第三者割当に関する事項

 本第三者割当増資において発行する本普通株式1,625,100株には株主総会における議決権が16,251個付されており、2023年3月末日現在の株主名簿に基づく当社の発行済普通株式に係る議決権総数である201,894個に対する割合は約8.05%となります。

 また、2023年10月10日開催の当社取締役会において、本第三者割当増資と併せて、第三者割当の方法によるジャパン・インダストリアル・ソリューションズ第参号投資事業有限責任組合に対する総額10,000,000,000円のA種種類株式及び5,000,000,000円のB種種類株式の発行(以下、「本種類株式発行」という。)が決議されているところ、本種類株式発行によりジャパン・インダストリアル・ソリューションズ第参号投資事業有限責任組合に対して上記各種類株式が割り当てられた場合、当該種類株式の全部について普通株式を対価とする取得請求権が行使されたと仮定すると、最大で議決権数200,261個の普通株式が交付されることになり、2023年3月末日現在の株主名簿に基づく当社の発行済普通株式に係る議決権総数である201,894個に対する割合は約99.19%となります。

 このように、本第三者割当増資は、並行して行われる本種類株式発行との合計での希薄化率が25%以上となることから、「企業内容等の開示に関する内閣府令 第二号様式 記載上の注意(23-6)」に規定する大規模な第三者割当に該当するものであります。

 

9.第三者割当後の大株主の状況

氏名又は名称

住所

所有株式数

(千株)

総議決権数に対する所有議決権数の割合

(%)

割当後の所有株式数

(千株)

割当後の総議決権数に対する所有議決権数の割合(%)

日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口)

東京都港区浜松町2丁目11番3号

3,510

17.31%

3,510

16.03%

三瑩電子工業株式会社

大韓民国京畿道 城南市 中院区 サギマッコル路47

1,625

7.42%

株式会社日本カストディ銀行(信託口)

東京都中央区晴海1丁目8-12

1,108

5.47%

1,108

5.06%

株式会社三菱UFJ銀行

東京都千代田区丸の内2丁目7番1号

524

2.59%

524

2.40%

日本生命保険相互会社

(常任代理人 日本マスタートラスト信託銀行株式会社)

東京都千代田区丸の内1丁目6番6号 日本生命証券管理部内

513

2.53%

513

2.34%

SSBTC CLIENT OMNIBUS ACCOUNT

(常任代理人 香港上海銀行東京支店)

ONE LINCOLN STREET, BOSTON MA USA 02111

490

2.42%

490

2.24%

株式会社三井住友銀行

東京都千代田区丸の内1丁目1-2

334

1.65%

334

1.53%

JP JPMSE LUX RE SOCIETE GENERALE EQ CO

(常任代理人 株式会社三菱UFJ銀行)

29 BOULEVARD HAUSSMA NN PARIS FRANCE 75009

329

1.62%

329

1.50%

CAPITAL SECURITIES CORP.-LIPERS ENTERPRISE CO., LTD.

(常任代理人 シティバンク、エヌ・エイ東京支店)

11F, NO.156, SEC 3, MINSHENG E.RD., SON GSHAN DIST., TAIPEI CITY 105, TAIWAN

321

1.59%

321

1.47%

DFA INTL SMALL CAP VALUE PORTFOLIO

(常任代理人 シティバンク、エヌ・エイ東京支店)

PALISADES WEST 6300, BEE CAVE ROAD BUILDI NG ONE AUSTIN TX 78 746 US

300

1.48%

300

1.37%

7,432

36.65%

9,057

41.35%

 (注)1 「所有株式数」及び「総議決権数に対する所有議決権数の割合」は、2023年3月31日現在の株主名簿に基づき記載しております。なお、当社は、自己株式37,017株を保有しております。

2 割当後の総議決権数に対する所有議決権数の割合は、2023年3月31日現在の総議決権数(201,894個)に、本第三者割当増資により増加する議決権数(16,251個)を加算した218,145個に対する割合であります。

 

10.大規模な第三者割当の必要性

(1)大規模な第三者割当を行うこととした理由

 当社グループは、2023年4月に第10次中期経営計画(2023年度~2025年度)をスタートしており、主に中期経営計画における成長分野への設備投資資金に充当するための資金調達ニーズが生じていたところ、従来より当社と親密な関係にあった割当予定先から、かかる資金調達ニーズに応じた出資の可能性について前向きな回答を得たことから、同社との間で本第三者割当増資の可否・出資条件について協議致した結果、本第三者割当増資により、当社の普通株式を時価で引き受ける形態で発行済株式総数の8%程度の出資が可能である旨の意思が示されました。当社としては、割当予定先は本第三者割当増資により取得する当社普通株式について議決権を行使できないことから、本第三者割当増資の払込金額が当社普通株式の時価で決定される限り、既存株主に希薄化に伴う不利益が生じ得ない一方で、総額23億円程度の資本性の資金調達を実現することが可能となることから、本第三者割当増資は、当社にとって望ましい選択肢であると考え、本第三者割当増資による割当予定先からの出資も受け入れることと致しました。

 なお、本種類株式発行を行うこととした理由については、当社が2023年10月10日付で提出した本種類株式発行に係る臨時報告書をご参照ください。

 

(2)大規模な第三者割当による既存の株主への影響についての取締役会の判断

 当社は、本第三者割当増資において、本普通株式1,625,100株を発行することにより、総額2,405,148,000円を調達いたしますが、上述した本普通株式の発行の目的及び資金使途に照らすと、本種類株式の発行数量は合理的であると判断しております。

 本第三者割当増資において発行する本普通株式1,625,100株には株主総会における議決権が16,251個付されており、2023年3月末日現在の株主名簿に基づく当社の発行済普通株式に係る議決権総数である201,894個に対する割合は約8.05%となります。もっとも、当社は割当予定先の議決権総数の33.4%を有しているため、当該議決権保有比率が継続する限り、割当予定先は、当社に対して議決権を行使することはできません(会社法第308条第1項)。そのため、実際には、本第三者割当増資によって議決権比率の希薄化は生じないことになります。

 なお、本第三者割当増資と並行して実施される本種類株式発行については臨時株主総会において特別決議による承認を得る予定であり、株主の意思に反して25%以上の希薄化が生じることがない枠組みが採用されております。本種類株式発行による既存の株主への影響についての取締役会の判断については、当社が2023年10月10日付で提出した本種類株式発行に係る臨時報告書をご参照ください。

 

(3)大規模な第三者割当を行うことについての判断過程

 本第三者割当増資は、本種類株式発行と合計での希薄化率が25%以上となることから、東京証券取引所の定める有価証券上場規程第432条に従い、当社の経営者から一定程度独立した者として、当社社外取締役である川上欽也氏、宮田鈴子氏及び吉田浩氏(全員が独立役員として東京証券取引所に届け出ている社外取締役です。)を選定し、本第三者割当増資の必要性及び相当性に関する意見を諮問し、2023年10月10日付で、大要、以下のとおりの意見を入手しました。

a.意見

 本第三者割当増資には必要性及び相当性が認められるものと考える。

 

b.本第三者割当増資の必要性

 当社グループにおいては、2014年より、アルミ電解コンデンサ等の取引にかかる競争法違反関連の事案において、一部の国で競争法当局からの制裁金に関する決定、民事訴訟の提起等を受け、また、それらの一部について裁判所における対応等を継続する中で多額の和解金の支払いを求められる等、長らく業績に大きな悪影響が生じている。とりわけ今年度に入ってからはカナダと米国における各和解金だけでも約309億円の支払いが必要になるなど、当社の経営成績及び財政状態に大きな悪影響が生じており、いずれも独占禁止法関連損失として特別損失に計上されることで、当社グループの親会社株主に帰属する四半期純利益及び連結純資産の減少要因となっている。

 他方、当社グループは、2023年4月から第10次中期経営計画(2023年度~2025年度)をスタートするなど、改めて中長期的な企業価値の向上を図るべく、その持続的成長に向けた施策を策定・実施すべき時期にあるといえ、今後、中期経営計画の各種重点施策を着実に実行することが重要な経営課題となっている。とりわけ、今後需要が高まることが予想される導電性高分子ハイブリッドアルミ電解コンデンサ事業等については、新工場を建設し増産体制の構築を予定している。

 このように、当社グループには、大きな資本・資金ニーズが生じているため、資本性の資金調達を通じた資本増強を実施することにより、アルミ電解コンデンサ等の取引に関する競争法違反関連の事案についての対応により毀損した当社グループの連結純資産の回復を図りつつ、上記の中期経営計画の各最重要施策を確実に実施するために必要な資金を確保することが必要不可欠であると考えられる。

 以上の事情を踏まえれば、本第三者割当増資には必要性が認められる。

 

c.本第三者割当増資の相当性

 以下の各事情を踏まえれば、本第三者割当増資には相当性が認められる。

① 本第三者割当増資のスキームの合理性

 本第三者割当増資は、割当予定先に対する第三者割当てによる普通株式の発行により実施されるところ、割当予定先は、1972年に当社が合弁会社として設立した韓国法人であり、現在においても当社の持分法適用関連会社(当社の有する議決権比率:33.4%)であるだけでなく、当社は同社の製品購入や同社への材料等の販売を行うなど事業上の関係も有している親密先であり、割当予定先として適切といえる。また、本第三者割当増資によって、当社は確実に総額2,405,148,000円の資本性の資金調達が実施可能となるため、上記b.記載のとおり、大きな資本・資金ニーズが生じている当社にとって合理性の高いスキームといえる。

 

② 発行条件の合理性

 本第三者割当増資の払込金額(1株当たり1,480円)は、本第三者割当増資に係る取締役会決議日の直前営業日(2023年10月6日)の東京証券取引所が発表する当社普通株式の普通取引の終値(1,480円)と同額である。当社の客観的企業価値を適正に反映した株価を探求するという観点から、当社において一定期間遡った日以降の期間における株価の平均値を基準とするといった対応をとるべき特段の事情は存在ないと考えられることから、直近の株価と同額である本第三者割当増資の払込金額には合理性が認められるといえる。

 

③ 発行規模の相当性

 本第三者割当増資において発行する本普通株式1,625,100株には、株主総会における議決権が16,251個付されており、2023年3月末日現在の株主名簿に基づく当社の発行済普通株式に係る議決権総数である201,894個に対する割合は約8.05%となる。もっとも、当社は割当予定先の議決権総数の33.4%を有しているため、当該議決権保有比率が継続する限り、割当予定先は、当社に対して議決権を行使することはできない(会社法第308条第1項)。そのため、実際には、本第三者割当増資によっても当然には議決権比率の希薄化は生じないといえる。他方、本第三者割当増資により、当社は総額2,405,148,000円の資本性の資金を確実に調達できること、かかる調達資金により導電性高分子ハイブリッドアルミ電解コンデンサ事業の増産体制構築のための設備投資が実現でき、当社グループの持続的成長に資することを踏まえれば、本第三者割当増資の発行規模には相当性が認められるといえる。

 なお、本件では、本第三者割当増資と並行して実施される本種類株式発行については臨時株主総会において特別決議による承認を得る予定であり、株主の意思に反して25%以上の希薄化が生じることがない枠組みが採用されており、かかる観点からも、本件で生じる希薄化の規模は合理的であると考えられる。

 

11.株式併合等の予定の有無及び内容

 該当事項はありません。

 

12.その他参考になる事項

 該当事項はありません。

 

(15)その他

2023年10月10日現在の発行済株式総数及び資本金の額

発行済株式総数  (普通株式)   20,314,833株

資本金の額             24,310百万円

 

以 上