第2 【事業の状況】

 

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。

 

(1)会社の経営の基本方針

当社の企業グループの基本方針といたしましては、「我々は、技術の本質を謙虚に探索し、自然随順に即した応用で広く世界に貢献しよう」を“我々のロマン”として掲げ、「超精密とメカトロメーションの追求」を製品政策の基本とし、お客様のニーズに応えるユニークな製品づくりと、ご満足いただくための完璧な製品と、メンテナンスサービスの提供をめざしてまいりました。変化の激しいボーダレスなスピード経済の真っ只中で、市況に左右されない健全な経営基盤を確立するために、提案型営業の積極的展開による受注確保と特徴のあるオンリーワン製品・システムのスピーディな開発、当社製品を安心してお使いいただけるサービス体制の強化、そして徹底したコスト削減を図っております。当社の企業グループの2020年度経営方針の重点は次のとおりであります。

重点項目
     ① 受注の確保
     ② コストの削減
     ③ 品質の向上
     上記達成のための方策
     ① 顧客第一のCBS営業の展開
     ② 既存優良顧客との1対1のマーケティング
     ③ 成長市場や優良企業への新規開拓強化
     ④ 海外の技術・販売提携先との連携強化
     ⑤ 国内外に通じたサービスの強化
     ⑥ 徹底した経費の削減
     ⑦ 標準化・共通化の徹底
     ⑧ 予知管理を重視し、社内不良の撲滅を図る
     ⑨ 売れる製品・システムのスピーディな開発
     ⑩ 次世代の主力製品の開発
   

(2)目標とする経営指標

激変する経営環境の中でも安定した企業経営を行うためには、財務基盤を強固なものにしておくことが重要であると考えております。当社では経営の主たる指標としてROE(自己資本利益率)、経常利益率および自己資本比率を使用しております。

また資金の流れを認識するためにキャッシュ・フローも重視しております。

 

(3)中長期的な会社の経営戦略

当社グループといたしましては、さらに市場競争は激化してくるものと認識いたしております。変化の激しい時代にあっても、「製品力の向上」と「販売力の強化」によって受注・売上の拡大、更にはコストダウンや経費削減に一層注力し、連結ベースでの安定成長および収益確保に努めていく所存であります。

 

(4)会社の対処すべき課題

次期のわが国経済は、企業収益および雇用環境の改善により、緩やかな回復基調にありましたが、諸外国の通商問題および地政学リスク、さらには新型コロナウイルス感染症の世界的大流行により、経済へのダメージは計り知れず、先行きは不透明な状況が続いております。

当社グループといたしましては、2018年度から2020年度までの3カ年における中期経営計画「チャレンジ240」の最終年度であり、どのような環境下にありましても、「危機感」と「決断」と「スピード」を常に念頭におき、変化に対応することによって、受注・売上を拡大し、市場競争を勝ち抜く所存であります。

セグメント別の具体的な取り組みについては、次のとおりであります。

 

搬送機械事業

搬送機械事業では、新規事業として、ロボティクス・マテハンを事業の柱の一つに育ててまいります。先ずは未だ多くの現場で人手作業が行われているパレ・デパレ市場における自動化のための商品開発を進め、既存事業と組み合わせたトータルソリュ-ションで事業領域の拡大を図ります。また、サービス事業として、定期的な点検やメンテナンスにより、お客様の生産性やシステムを支える体制を進化させてまいります。

 

産業機械事業

産業機械事業では、民間需要の掘り起こしやゲート市場分野を中心とした既存市場におけるシェアアップに加え、昨年発生したスーパー台風やゲリラ豪雨等による甚大な被害を防止すべく、浸水対策のニーズを掘り起こし、新規市場の開拓を進めてまいります。

 

精密機械事業

精密機械事業では、受注・売上を海外に依存している状況であり、特に中国の売上比率は精密機械事業の70%強を占めています。今後は、更なる拡販を目指し華北地区を重点に受注活動に注力してまいります。また、米国への市場開拓を引き続き行ってまいります。

 

当社グループといたしましては、更にはコストダウンや経費削減に一層努力し、企業体質の強化と着実な安定成長の確保に努めてまいります。

 

2 【事業等のリスク】

当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性のある主なリスクは以下のようなものがあります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループ(当社および連結子会社)が判断したものであります。

①顧客の経営成績及び景気動向

当社グループには設備機械関連の製品があります。よって顧客の経営成績及び顧客の属する業界の景気動向が、当社グループの受注、売上に影響する可能性があります。また零細企業との取引もあり、これらの企業は好不況の影響を受けやすい面があります。

②価格競争

当社グループの属する業界は、競合会社の多い業界であります。顧客ニーズに応えるために競合他社にはないオンリーワン製品の開発に注力しておりますものの、他社と競合する場合は価格競争となることがあります。これが販売価格の低下を引き起こす可能性があります。

③公共投資の影響

当社グループには、公共投資関連向けの製品があります。これらの製品の受注、売上は、政府や地方公共団体の政策に影響を受ける可能性があります。また下半期に売上が集中するために、生産も上期、下期のアンバランスが生じております。よって売上は年度当初の立ち上がりが遅い等の影響を受けます。

④海外環境

当社グループは、海外への輸出(特にアジア)を行っております。よって為替相場、輸出相手国の景気動向、政情不安及び自然災害等が、当社グループの海外向けの受注、売上に影響する可能性があります。

⑤原材料価格の変動

当社グループの製品の殆どが鉄鋼、鋳物等の金属部品を原材料としております。わが国の金属の調達は海外依存度が高いために、海外の景気や為替の変動、政情不安等の社会的混乱によって、原材料価格が変動する懸念を有しており、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

⑥新製品開発力

当社グループは、お客様のニーズに対応した、オンリーワン製品、システムの開発を行っております。開発のための経営資源は、企業規模から一定の制約がありますので、開発テーマは重点を絞らざるを得ません。このため新たに開発した製品・システムが市場ニーズに的確にマッチしない場合は、業績が低下する可能性があります。

また、お客様のニーズは常に変化しており、その変化のスピードに対応できる新製品開発力が必要となります。

 

⑦仕込生産品

当社グループは、顧客納期の対応のため仕込生産を行っております。これは、市場の情勢や売上計画を基に決定しております。仕込生産は最低限で行っておりますが、万が一市場の情勢の変化や顧客の都合等で売上の減少により、仕込生産品の別の製品への流用が出来ず使用が見込めない場合は、仕込生産品が不良資産となる可能性があります。

⑧品質のコントロール

当社グループの製品は、高度な技術を利用したものであります。また原材料等は外部から多品種かつ大量に調達を行っております。よって品質のコントロールは複雑化しております。万が一当社グループの製品に欠陥が生じた場合は、当社グループがその欠陥によって生じた損害を補償するとともに、当社グループの製品の信頼度や売上に影響を及ぼす可能性があります。

⑨コンピュータートラブル

当社グループの生産・販売並びに会計システムは、コンピューターシステムを使用しております。停電の時のために無停電電源装置の導入、サーバー故障の時のためのバックアップ等のトラブル対策は行っておりますが、万が一予想外のトラブルが発生した場合、当社業務活動に影響を及ぼす可能性があります。

⑩知的財産権

当社グループは、製品技術やデザインまたその製造過程等に知的財産権を利用しております。また必要な場合は、第三者から知的財産権の取得や借用を行う場合があります。これらの権利の保護、取得、維持がうまく行かなかった場合は、当社グループの製品の生産や販売に影響を及ぼす可能性があります。

⑪退職給付債務

当社グループは、数理計算によって算出される退職給付債務を負担しています。これは前提条件や年金資産の期待収益から算出されており、前提条件が変更されたり、期待収益が実際の結果と異なった場合は、その影響は将来的にも蓄積され、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

⑫事故災害

当社グループは、火災等の事故や災害を防止するために設備の点検、消火組織及び設備の充実、自衛消防隊をはじめとする各種の安全活動を行っております。しかしこれらの対策にも拘わらず事故や災害は発生する可能性があります。発生した場合の対策として災害保険に加入していますものの、生産力低下による売上高の減少や、設備の代替や修復のために多額の資金を要するなどの当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

⑬株式等の有価証券の価格下落

当社グループは、株式等の有価証券を保有しております。これらの有価証券が下落した場合は、評価損となり当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

⑭環境問題

当社グループは、環境に関する法令を遵守し、今後も違反しないよう設備の充実や社員教育を行っております。しかしながら将来的に環境に関する規制が一層厳しくなり、現行法令の改正や新たな法令の制定が行われた場合は、その対策のための費用が発生し当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

⑮新型コロナウイルス感染症

当社グループは、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染拡大を防止するため、衛生管理や出張制限などの感染予防策を実施しております。しかしながら今後さらに感染が拡大した場合、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

 

3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

(1) 経営成績

当連結会計年度におけるわが国経済は、総じて緩やかな拡大を背景にスタートしたものの、国外においては米中貿易摩擦の影響が、国内においては、台風等の大型災害の影響がありました。さらには新型コロナウィルスの蔓延によって、国内のみならず世界規模で経済への大きな打撃を受けており、今なお終息の気配が見えていません。

現在、景気の冷え込みが懸念され、先の景気動向や設備投資動向の不透明感は強まっています。

この様な情勢の中で、当社グループとしましては、前連結会計年度からスタートした中期経営計画「チャレンジ240」を達成すべく活動しております。どのような環境下にありましても「危機感」と「決断」と「スピード」を常に念頭におき、変化に対応することによって、受注・売上を拡大し、市場競争を勝ち抜くべく、全社を挙げて努力してまいりました。

その結果、当社グループの連結業績は、受注、売上、経常利益において、期首の計画を達成したものの、受注高は主に搬送機械事業と精密機械事業が減少して、217億7千万円(前期比22.1%減)となりました。売上高は、産業機械事業は増加したものの、搬送機械事業ならびに精密機械事業が減少して237億4千4百万円(前期比19.0%減)となりました。損益においてはコストダウンと経費節減に当社グループ一丸となって注力いたしましたが、経常利益は22億6百万円(前期比33.7%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は13億8千2百万円(前期比39.5%減)となりました。

セグメントの業績を示すと、次のとおりであります。

 

搬送機械事業

搬送機械事業では、大口顧客・既存顧客のシェアアップに注力したことによるリピート受注や、製造業の生産・物流分野などに最適なソリューション提案を行い、さらにはサービス・メンテナンス分野にも注力しましたが、大口物件が減少して受注高は84億5千1百万円(前期比38.0%減)となり、売上高も108億2千7百万円(前期比25.1%減)となりました。

 

産業機械事業

産業機械事業では、民需へのアプローチは成果を上げましたが、官需については全国各地での台風被害復旧のため計画変更の影響を受け、受注高は60億7千8百万円(前期比0.2%減)となりましたものの、売上高はゲート関連が増加して59億8千1百万円(前期比5.7%増)となりました。

 

精密機械事業

精密機械事業では、国内は地域密着型営業を展開し、新規顧客の開拓に努めました。また国内外の精密工作機械の商談は増加したものの、新型コロナウィルス蔓延の影響で中国向けワイヤー放電加工機の商談や出荷業務が保留となり、受注高は66億8千5百万円(前期比14.0%減)、売上高は63億8千8百万円(前期比26.6%減)となりました。

 

その他の事業

その他の事業では、営繕工事等行っており、受注高は5億5千4百万円(前期比19.3%増)、売上高は5億4千7百万円(前期比14.1%増)となりました。

 

 

生産、受注及び販売の実績は、次のとおりであります。

① 生産実績

当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

生産高(千円)

前年同期比(%)

搬送機械事業

10,960,739

△25.5

産業機械事業

6,184,795

9.6

精密機械事業

6,637,066

△24.7

その他の事業

547,480

14.1

合計

24,330,081

△17.9

 

(注) 1. 金額は、販売価格によっております。

2. 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

② 受注実績

当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

受注高(千円)

前年同期比(%)

受注残高(千円)

前年同期比(%)

搬送機械事業

8,451,855

△38.0

5,287,834

△31.0

産業機械事業

6,078,763

△0.2

1,704,474

6.1

精密機械事業

6,685,486

△14.0

1,920,142

18.3

その他の事業

554,059

19.3

77,129

9.3

合計

21,770,164

△22.1

8,989,581

△18.0

 

(注)上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

③ 販売実績

当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

販売高(千円)

前年同期比(%)

搬送機械事業

10,827,262

△25.1

産業機械事業

5,981,236

5.7

精密機械事業

6,388,807

△26.6

その他の事業

547,480

14.1

合計

23,744,787

△19.0

 

(注) 1. 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合

相手先

前連結会計年度

当連結会計年度

販売高(千円)

割合(%)

販売高(千円)

割合(%)

ファナック㈱

7,750,504

26.5

4,046,040

17.0

 

2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

 

(2) 財政状態

資産

当連結会計年度末における流動資産は、前連結会計年度末より30億6千3百万円減少し、210億3千7百万円となりました。その主な要因といたしましては、仕掛品が3億2千2百万円、原材料及び貯蔵品が2億2千8百万円増加しましたものの、現金及び預金が29億2千6百万円、受取手形及び売掛金が7億3千8百万円減少したことなどによるものであります。固定資産は、前連結会計年度末より7億4千6百万円減少し、142億8千2百万円となりました。この主な要因といたしましては、繰延税金資産が1億6千1百万円増加しましたものの、投資有価証券が8億9千7百万円減少したことなどによるものであります。

この結果、当連結会計年度末における総資産は353億1千9百万円となり、前連結会計年度末に比べ38億9百万円減少しました。 

 

負債

当連結会計年度末における流動負債は、前連結会計年度末より39億9百万円減少し、92億3千6百万円となりました。その主な要因といたしましては、電子記録債務が32億3千8百万円、未払法人税等が2億8千5百万円、未払費用が1億9千万円減少したことなどによるものであります。固定負債は、前連結会計年度末より6千9百万円減少し、35億7千8百万円となりました。その主な要因といたしましては、退職給付に係る負債が2千4百万円増加しましたものの、製品保証引当金が8千2百万円減少したことなどによるものであります。

この結果、当連結会計年度末における負債合計は、前連結会計年度末に比べ39億7千9百万円減少し、128億1千5百万円となりました。

 

純資産

当連結会計年度末における株主資本は、前連結会計年度末より8億1千3百万円増加し、178億8千2百万円となりました。その主な要因といたしましては、利益剰余金が8億1千3百万円増加したことなどによるものであります。その他の包括利益累計額は、前連結会計年度末より6億4千3百万円減少し、46億2千1百万円となりました。その主な要因といたしましては、その他有価証券評価差額金が5億2千6百万円減少したことなどによるものであります。

この結果、当連結会計年度末における純資産合計は、前連結会計年度末に比べ1億7千万円増加し、225億4百万円となりました。

 

(3) キャッシュ・フロー

① キャッシュ・フローの概況

当連結会計年度末における連結ベースの現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ29億2千6百万円減少し、75億1千1百万円となりました。

各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果、減少した資金は14億9千万円(前連結会計年度は8億5千万円の増加)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益20億5千7百万円などがありましたものの、仕入債務の減少29億8千9百万円やたな卸資産の増加5億8千8百万円などがあったことによるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果、減少した資金は8億4千7百万円(前連結会計年度は4億6千5百万円の減少)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出8億4千4百万円があったことなどによるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果、減少した資金は5億8千8百万円(前連結会計年度は11億4千2百万円の減少)となりました。これは主に、配当金の支払5億6千7百万円を行ったことなどによるものであります。

 

 

② 資本の財源及び資金の流動性

 当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、製品製造のための材料費、労務費、経費、販売費及び一般管理費等の営業費用並びに当社グループの設備新設、改修等に係る投資が主な資金需要であり、これらの必要資金は、利益の計上、減価償却費等により生み出される内部留保により賄うことを基本方針としております。

当連結会計年度におきましては、確固たる経営基盤の構築を見据え、既存設備の老朽化更新や生産能力増強、外注品の内製化等の設備投資を継続的に実施いたしましたが、仕入債務の減少などにより営業活動によるキャッシュフローが減少したため、当連結会計年度末における当社グループの資金の残高は75億1千1百万円と、前期末比29億2千6百万円減少いたしました。

また、当面の設備投資などは自己資金で賄う予定であり、設備の新設等の詳細につきましては、「第3 設備の状況 3 設備の新設、除却等の計画」に記載のとおりであります。

 

(4) 経営指標

激変する経営環境の中でも安定した企業経営を行うためには、財務基盤を強固なものにしておくことが重要であると考えております。当社では経営の主たる指標としてROE(自己資本利益率)、経常利益率および自己資本比率を使用しております。

 

 

第86期

2019年3月

第87期

2020年3月

ROE(自己資本利益率)

(%)

10.4

6.2

経常利益率

(%)

11.4

9.3

自己資本比率

(%)

57.1

63.7

 

 

(5) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表の作成にあたって、経営者は、資産、負債、収益及び費用の金額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果とは異なる可能性があります。

連結財務諸表の作成に当たって用いた見積り及び仮定のうち、重要なものは以下の通りであります。

 

①繰延税金資産

繰延税金資産の回収可能性は、将来の税金負担額を軽減する効果を有するかどうかで判断しております。当該判断は収益力に基づく一時差異等加減算前課税所得の十分性、タックス・プランニングに基づく一時差異等加減算前課税所得の十分性及び将来加算一時差異の十分性のいずれかを満たしているかどうかにより判断しております。

 

②退職給付債務及び退職給付費用

当社グループでは、主として確定給付制度を採用しています。確定給付制度の退職給付債務及び関連する勤務費用は、数理計算上の仮定を用いて退職給付見込額を見積り、割り引くことにより算定しています。数理計算上の仮定には、割引率、昇給率等の様々な計算基礎があります。

当該見積り及び当該仮定について、将来の不確実な経済条件の変動等により見直しが必要となった場合、翌連結会計年度以降の連結財務諸表において認識する退職給付に係る負債及び退職給付に係る資産並びに退職給付費用の金額に重要な影響を与える可能性があります。

 

③製品保証引当金

当社が過去に製造した製品(バルブ駆動装置)の一部製品の部品に不具合が発生する可能性があり、この不具合への対応のため、将来予想される予防保全のための改修費用について製品保証引当金として計上しております。

引当の額を超えて費用が発生する場合は、当社グループの業績を悪化させる可能性があります。一方、実際の費用が引当金の額を下回った場合は引当金戻入益を計上することになります。

 

 

4 【経営上の重要な契約等】

(1) 業務・資本提携

契約会社名

相手方の名称

契約品目

契約内容

 

契約期間

 

西部電機株式会社

株式会社豊田自動織機

搬送機械

設計および製造の受託

2012年2月から

 

 

5 【研究開発活動】

当社グループは、「超精密とメカトロメーション」に直結する、オンリーワン製品・システムの開発に注力しております。当連結会計年度の技術開発の主なものは次のとおりであります。

研究開発は、各セグメント毎で行われており、研究開発スタッフは32名で、これは総従業員の6.1%にあたります。

当連結会計年度における研究開発費は、668百万円であり、各セグメントにおける研究開発の成果と研究開発費は次のとおりであります。

 

(搬送機械事業)

近年、日本国内では人手不足が非常に深刻になっており、特に物流業界は人も集まらず、自動化が急務となっています。そのような中、搬送機械事業では、出荷段ボールの積付作業や積み替え作業を、高速・省スペースで自動化するパレ/デパレタイザを開発しました。この機器は、多関節ロボットより設置面積とコストが50%削減できる自動ケースデパレシステム「ファインピッカーC」と、作業員2名分の処理能力を発揮し、6輪カートへ自動でケースをパレタイズするシステム「カートケースローダー」の2機種で構成されます。今後は、ユーザーの要求と期待に応えるように、パレ/デパレ市場でのシェアアップを図ってまいります。

当事業における当連結会計年度の研究開発費は144百万円であります。

 

(産業機械事業)

近年異常気象に伴う大型台風や地震災害により、大規模停電が社会問題となっています。産業機械事業部の主力製品であるバルブアクチュエータは生活基盤を支えるインフラ設備に広く導入されており、停電時緊急動作の市場要求も高まりつつあります。産業機械事業では、この市場ニーズに応える為「SBS(Seibu・Backup・System)」の開発を行いました。一般的な停電対策は発電機やUPS(無停電電源装置)などを用いて設備全体のバックアップ(停電時電力供給)を行う為、大規模設備となり維持管理にも負担を要します。一方SBSはアクチュエータ内にバッテリを内蔵する事で停電時、単独動作が可能です。また簡易AIを有し停電等、自動検知・自己診断で設備に対し最適な緊急動作を担う事ができます。この機能により上位指令装置の停電対策を必要としない為、リーズナブルなシステム提案が可能となります。既存関連市場を始め民間企業様に広くPRし、事業展開を図ります。

当事業における当連結会計年度の研究開発費は299百万円であります。

 

(精密機械事業)

精密機械事業部では、新加工電源MPSC-20を開発し、それを搭載したワイヤ放電加工機のリリースを開始しました。新加工電源は、最新半導体パワーデバイスを採用し、「高性能」「省エネ」を実現しています。「高性能」については、加工パルスのスイッチング周波数を約3倍に向上させたことにより、従来の加工電源では不可能であった面粗さRa0.081μm Rz0.607μmを実現することができました。「省エネ」については、電源の回路方式を見直し効率化を図ったことにより、消費電力を最大22%低減することができました。今後も、お客様の生産性向上に貢献できるワイヤ放電加工機の開発に、事業部一体となって取り組んでまいります。

当事業における当連結会計年度の研究開発費は224百万円であります。