第2【事業の状況】

1【事業等のリスク】

 当第3四半期連結累計期間において、新たに発生した事業等のリスクはありません。

 また、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについて、当第3四半期連結累計期間における重要な変更は以下のとおりです。

 

継続企業の前提に関する重要事象等

 当社グループは、前期に業績の改善のため希望退職の募集等の固定費削減施策を実施し、減収ではあるものの営業利益を計上しましたが、当第3四半期連結累計期間において四半期損失を計上しております。また、主に米国における光ディスクドライブ装置のカルテル訴訟和解金約5億円の支払及び企業年金制度の確定拠出への一部移行に伴う拠出金約4億円等により、当第3四半期連結累計期間における営業活動によるキャッシュ・フローのマイナスが継続しております。当該状況により、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況が存在しておりますが、「2 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(6)継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況を改善するための対応策」に記載のとおり、既に当該重要事象等を解消するための対応策を実施しているとともに、今後の主要取引銀行等の支援体制も十分確保できていることから、継続企業の前提に関する重要な不確実性は認められないと判断しております。

 

 

2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)業績の状況

 当第3四半期連結累計期間におけるわが国経済は、雇用・所得環境の改善が続くなかで、各種政策の効果もあり緩やかに回復しております。世界経済は全体としては緩やかに回復しているものの、中国を始めアジア新興国等の経済の先行き、政策に関する不確実性による影響、通商問題の動向、金融資本市場の変動の影響など、不透明な状況です。

 このような状況の中で当社グループは、音響機器事業のうち一般オーディオ機器事業は高級オーディオ機器事業と組織統合し、収益力改善に向けて高付加価値の中高級機種へのシフトを進めております。音楽制作・業務用オーディオ機器事業では、前期より引続きBtoB事業へのリソースの重点配分を継続し、売上拡大のため、音響設備工事業者への営業活動を強化いたします。情報機器事業においては、医用画像記録再生機器並びに計測機器は前期に引続き海外市場への参入を進めてまいります。また、ソリューションビジネスにおいては、当社グループの他の事業とのシナジー効果が小さい事から介護記録システム事業を譲渡しました。

 当第3四半期連結累計期間におきましては、売上収益は減収となりましたが、営業利益については、前期実施しました構造改革による固定費削減効果、介護記録システム事業譲渡益により前年同期と比較して改善しました。しかしながら、金融費用に為替相場の変動に伴う為替差損を148百万円を計上いたしました。

 この結果、当社グループの第3四半期連結累計期間の売上収益は11,138百万円(前年同期比9.4%減)、営業利益は133百万円(前年同期営業損失257百万円)、親会社の所有者に帰属する四半期損失は335百万円(前年同期親会社の所有者に帰属する四半期損失403百万円)となりました。

 

 

 各事業セグメントの業績は次のとおりであります。

1)音響機器事業

 音響機器事業の売上収益は、7,345百万円(前年同期比1.4%減)となり、セグメント営業利益は531百万円(前年同期比12.8%増)となりました。

 高級オーディオ機器(ESOTERICブランド)は、国内販売はSACDプレーヤーカテゴリーの販売が新製品の上市の遅れもあり低調に推移したものの、輸入スピーカーカテゴリーにおいては前年同期と比較して伸長を継続、さらに輸出もアジア、北米を中心に緩やかに伸長した結果、全体としては前年同期と比較してわずかな増収ながら昨年並みの利益となりました。

 一般オーディオ機器(TEACブランド)は、前期に上市した中高級機のReferenceシリーズが継続して好調に推移したものの、ターンテーブル複合製品の販売が低調に推移し、全体としては減収となりましたが、固定費の削減により利益は改善し黒字化、増益となりました。

 音楽制作・業務用オーディオ機器(TASCAMブランド)は、BtoC事業において、米国をはじめとした年末商戦によるハンドヘルドレコーダーや音楽制作関連商品の販売が好調に推移しました。BtoB事業においては、設備市場向けソリッドステートレコーダーは好調でしたが、新製品の上市遅れや、国内放送局における業務用再生機の需要一巡などの要因により低調となりました。しかしながら、市場からの高い注目を集めたライブレコーディングミキサーの出荷を開始し米国を中心に好調に推移しています。この様なBtoB製品の品ぞろえ拡充は確実に進行しており、利益率の改善に貢献しています。一方で、下期に市場投入される多数の戦略的新製品に備えた開発投資により、固定費が増加しています。これらの結果、音楽制作・業務用オーディオ機器全体としては前年並みの収益となりました。

 

2)情報機器事業

 情報機器事業の売上収益は、3,156百万円(前年同期比17.0%減)となり、セグメント営業利益は101百万円(前年同期比79.7%減)となりました。

 航空機搭載記録再生機器は、海外顧客への出荷が低調であったこと、また新製品の機内エンターテインメント用サーバーの販売が第4四半期に延伸したことから減収となりました。計測機器は、データレコーダーにおいては高速鉄道向けの騒音振動測定用途での出荷が好調であったものの、その他のプロジェクト案件が無く低調となりました。センサー関連は大手半導体製造装置メーカー向けの出荷が一時的に減少したことから、計測機器全体では減収となりました。医用画像記録再生機器は、手術画像用レコーダーは国内・海外ともに堅調に推移したものの、国内の消化器内視鏡向けレコーダーの出荷が低調に推移し、医用画像記録再生機器全体では減収となりました。ソリューションビジネスは受託開発が好調に推移し増収となりました。一部海外販売子会社で継続している産業用光ディスクドライブは、需要減により減収となりました。

 前年同期においては官公庁向け大型プロジェクトがあったことから、当第3四半期連結累計期間でのセグメント営業利益が減益となりましたが、第4四半期には医用画像記録再生機器を始め各カテゴリーにおいて新製品を上市することで収益の改善を図る予定であります。

(2)財政状態の分析

(資産合計)

 当第3四半期連結会計期間末における資産合計は、9,686百万円と前連結会計年度末と比較して599百万円減少しました。主な増減は、営業債権及びその他の債権の減少964百万円、棚卸資産の増加884百万円であります。

 

(負債合計)

 当第3四半期連結会計期間末における負債合計は、9,015百万円と前連結会計年度末と比較して359百万円減少しました。主な増減は、借入金等の増加167百万円、退職給付に係る負債の減少708百万円、引当金減少46百万円であります。

 

(資本合計)

 当第3四半期連結会計期間末における資本合計は、671百万円と前連結会計年度末と比較して240百万円減少しました。主な増減は、四半期損失の計上246百万円であります。

 

(3)キャッシュ・フローの状況の分析

 当第3四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末と比較して454百万円減少し、1,687百万円となりました。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 当第3四半期連結累計期間における営業活動の結果得られた資金は、729百万円のマイナス(前年同期630百万円のマイナス)となりました。主な内訳は、プラス要因として、営業債権及びその他の債権の減少額983百万円、マイナス要因としては、棚卸資産の増加額848百万円、退職給付に係る負債の減少額724百万円であります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 当第3四半期連結累計期間における投資活動の結果得られた資金は、166百万円のプラス(前年同期115百万円のマイナス)となりました。主な内訳は、プラス要因として、事業譲渡による収入294百万円、マイナス要因としては、有形固定資産及び無形資産の取得による支出175百万円であります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 当第3四半期連結累計期間における財務活動の結果得られた資金は、86百万円のプラス(前年同期13百万円のマイナス)となりました。主な内訳は、プラス要因として、短期借入金の増加額85百万円、長期借入れによる収入150百万円、マイナス要因としては、長期借入金の返済による支出55百万円、リース債務の返済による支出49百万円であります。

 

(4)事業上及び財務上の対処すべき課題

 当第3四半期連結累計期間において、事業上及び財務上の対処すべき課題に重要な変更及び新たに生じた対処すべき課題はありません。

 

(5)研究開発活動

 当第3四半期連結累計期間における当社グループが支出した研究開発費の総額は830百万円であります。

 

(6)継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況を改善するための対応策

 当社グループには、「第2 事業の状況 1事業等のリスク」に記載のとおり、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような状況が存在しておりますが、BtoB事業へのシフト、固定費等削減による業績の改善の結果、前連結会計年度の決算期においてシンジケートローンの財務制限条項を遵守し、第2四半期連結会計期間においてシンジケートローン契約を更新し、十分な資金調達手段を確保しております。引き続き主要取引銀行の支援体制も十分確保できていることから、継続企業の前提に関する重要な不確実性は認められないと判断しております

 

3【経営上の重要な契約等】

 当第3四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。