(1)会社の経営の基本方針
当社グループは、創業以来、一貫して創意と誠実を尊ぶ企業文化のもと、「記録と再生」をコアに据えて事業展開してまいりました。
当社グループは、企業理念を表現したタグラインである「Recording Tomorrow」のもと、レコーディング・ソリューション・カンパニーとして音響機器事業、情報機器事業を両輪とし、お客様の要請に応え、法令・規制を遵守して、魅力ある高品質な製品とサービスを提供し続けるとともに、ステークホルダーの皆様にご満足いただけるよう新しい価値を提供し、人・社会・未来に貢献する企業となることを目指しています。
(2)目標とする経営指標
当社グループは、目標とする重要な経営指標を営業利益とフリーキャッシュ・フローとし、収益性、及びキャッシュフロー改善を目指します。
(3)中長期的な会社の経営戦略
当社グループは、次期を初年度とする中期経営計画「B-7030計画」にて、「ニッチトップ戦略」を全事業共通の基本戦略としており、各事業とも特定領域でトップシェアを獲得したのち関連製品のシステム・ソリューションを展開することで、現行領域および関連新領域における堅実な事業拡大を図ります。
音響機器事業にてESOTERICブランドとTEACブランドで展開しているプレミアムオーディオは、新たなカテゴリーに挑戦し続け、ブランド価値向上によるファンベースの拡大を目指します。TASCAMブランドで展開している音楽制作・業務用機器についても、BtoC事業ではクリエーター向けソリューション、BtoB事業ではミキサーを、それぞれ新たな収益事業軸として育成すべく開発・マーケティング投資を進め、事業成長を目指します。
情報機器事業は、半導体製造装置向け中心に受注が大幅伸長中のアンプ・指示計をロボット市場向けにも展開、またグローバルに高いシェアを誇る医用画像記録機器は4K対応機器と手術映像管理ソリューションをラインナップに加えシステム提案を進めることで、それぞれ事業成長と高付加価値化に伴う収益力向上を図ります。
(4)会社の対処すべき課題
当社グループは、創業以来「記録と再生」をコアに据え、技術革新による記録メディアの変遷とともに、常に高い記録品質を付加価値とする機器を、お客様に提供し続けてきました。しかしながら、インターネットや通信技術の発展に伴い、個人・法人ともに、メディアやその記録再生機器に対するニーズは減少傾向にあります。当社グループは、そのようなニーズの変化について、課題と認識する一方で、競合他社と差別化を図る好機と捉え、音響機器・情報機器の両事業においてネットワーク対応機器およびソリューションの提案・提供を急ぎ、一層の高付加価値化による収益力向上と事業成長を目指します。
2020年に顕在化した半導体を中心とした世界的な部品調達難の長期化により、足元でも市場の需要増への販売機会損失が断続的に発生しております。当社グループは、グローバルな製品需給と部品調達を本社SCM本部が一元管理する一方で、各事業にて必要に応じて設計変更や新製品上市計画の組み替えを行うことで商品供給の安定化を図ります。また、中長期的対応として、商品ロードマップの再組成、新製品の部品採用方針の見直し、共通キーデバイスのモデル間の効率的配分、外部生産パートナーの拡大など、需要増減に即応できる製品供給体制の再構築を進めてまいります。
当社グループは、記録・再生技術への探究心を原点とした事業活動を通じて、環境負荷の低減に努め持続可能な
社会を実現することを使命とし、SDGsの達成に貢献してまいります。具体的には、① 女性管理職比率増加、② 紙使用削減、③ 製品・部品リユース比率の向上を直近で取り組むべきテーマとし、それぞれ短期目標ならびに中長期目標を設定し活動しております。
また、当社グループの長きに渡る重要課題の一つであった株主の皆様に対する利益還元については、2022年5月13日公表の「株主還元に関する基本的な方針」に記載の通り、自己資本比率が25%を超えることを目安として株主への配当を再開することといたしました。
当社グループは、上記のお客様、従業員、社会・環境、株主の皆様の他、金融機関を含むお取引先など全てのステークホルダーに「品質」を約束するブランドとなることで企業価値の持続的成長を目指しており、「品質」向上に向けた短期および中長期の経営課題解決に引続き取り組んでまいります。
当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性のあるリスクは、主として次のようなものであります。
① 経済状況の変動による影響
1)当社グループ製品の需要への影響
当社グループは、日本、米大陸、欧州、アジア等の地域において民生用、産業用製品の販売を行っており、その地域の市場の経済状況により当社製品の需要は影響を受けます。概ね当社グループの民生用製品はその性格上生活必需品とは言えず、一般消費者の可処分所得、嗜好の変化により需要動向が変化し、また産業用製品は主に顧客の設備投資の状況等により需要が変化します。従いまして、日本、米大陸、欧州、アジア等における景気悪化等経済状況の変動、消費者嗜好の変化等による需要の縮小は、当社グループの経営成績及び財政状態に悪影響を与える可能性があります。
2)当社グループの取引先への影響
経済状況の急激な変動は当社グループの仕入先や販売先の経営にも影響を与えることがあり、当社グループでは、取引先の評価、代替取引先の手当て、与信管理、債権保全等の措置を講じてはおりますが、影響を完全に排除することは困難であります。従いまして、これら取引先の経営状況も当社グループの経営成績及び財政状態に悪影響を与える可能性があります。
3)当社グループの銀行取引への影響
事業の運営のため取引銀行からの借入金の確保は不可欠でありますが、経済状況の変化により、金融機関の貸出し姿勢が厳しくなり、当社グループの取引金融機関からの新規借入金、借入金の継続に支障をきたす状況となった場合、当社グループの経営成績及び財務状況に悪影響を与える可能性があります。
② 為替相場の変動による影響
当社グループは海外における生産・販売活動の比重が高いことから外貨建売上・仕入・費用、外貨建の債権債務の割合が大きく、また海外に子会社を保有していることから、下記のように為替相場の変動によって当社グループの経営成績及び財政状態に悪影響を与える可能性があります。
1)営業損益への影響
当社グループの場合、米ドルにつきましては、生産あるいは仕入での割合が高く、また国内販売に対して、円高は営業損益に好影響を与えますが、ユーロとポンドは概ね販売のみであることから、それらの通貨に対する円高は当社グループの営業損益に悪影響を与え、円安は好影響をもたらします。また、当社グループの海外子会社の収益及び費用は、連結会計年度の月次平均レートにて円換算された収益及び費用を積上げており、通常各国通貨に対する円高は売上高、営業損益に悪影響を与え、円安は好影響をもたらします。
2)金融費用純額への影響
当社グループは外貨建の債権債務を保有することから、期末日の為替レートの変動により為替差益または為替差損が発生し、金融費用純額に影響をもたらします。一般的に米ドルに対する円高は当社グループの金融費用純額に好影響、円安は当社グループの金融費用純額に悪影響をもたらし、ユーロ、ポンドに対する円高は当社グループの金融費用純額に悪影響、円安は当社グループの金融費用純額に好影響をもたらします。
当社グループは売上、仕入による外貨建て債権債務につきましては、為替予約及び通貨オプションにより短期の為替相場の変動リスクをヘッジしておりますが、急激な為替変動により、為替差損が発生する可能性があります。
3)純資産への影響
当社グループの海外子会社に対しては主として現地通貨にて投資を行っており、期末日の為替レートの変動により在外営業活動体の換算差額が変動し、純資産に影響を与えます。一般的に他の現地通貨に対する円高は純資産の減少となり、円安は純資産の増加をもたらします。
③ 事故・災害等の影響
地震等の自然災害、戦争、テロ等の人為的災害、事故、又は新型インフルエンザ等の疫病の各種災害により、当社グループの設備、情報システム、従業員、取引先等の操業に影響が出る可能性があります。これらの災害に際して事業への影響を完全に排除し、復旧対策等を備えることは困難であります。従いまして、このような災害発生時には企業活動が妨げられ、当社グループの経営成績及び財政状態に悪影響を与える可能性があります。
④ 訴訟その他の法的手続について
当社グループは、世界各国で事業活動を行っており、事業を遂行する上で訴訟その他の法的手続に関するリスクを有しております。各国の法制度、裁判制度の違いもあることから、訴訟及び規制当局による措置により、当社グループが当事者となる可能性のある訴訟、法的手続きを予想することは困難であります。重大な法的責任又は規制当局による措置は、当社グループの経営成績及び財政状態に悪影響を与える可能性があります。
⑤ 公的規制について
当社グループの事業活動は、当社グループが事業を行う各国の多様な規制の適用を受けます。このような規制には、投資、貿易、公正な競争、知的財産権、租税、関税、為替、環境・リサイクルに関する規制、安全保障等の理由による輸出制限を含みます。これらの公的規制の変更及び変更に伴う法規制遵守のため、追加的費用が発生した場合、また、万一これらの規制に対する違反等が発生し、罰金、課徴金の納付命令その他の措置が発生した場合、当社グループの経営成績及び財政状態に悪影響を与える可能性があります。
⑥ 製品の品質とその責任について
当社グループの生産工場は、世界的に認められている品質管理基準により製品の製造を行っております。しかし、当社グループの製品は、高度、複雑な技術を利用したものが増えており、また、外部の供給者からの調達もあるため品質管理へのコントロールは複雑化していることから、すべての製品について欠陥が発生しないという保証はありません。従いまして、当社グループの製品に欠陥等の問題が生じた場合には、それに関連するコストの発生、当社グループの製品の品質への信頼に影響を及ぼし、経営成績及び財政状態に悪影響を与える可能性があります。
⑦ 製品含有化学物質について
当社グループの製品は、多数の素材及び部品から構成されており、部品等を外部の供給者から調達していることにより、含有化学物質のコントロールは複雑化しております。当社グループでは、規制化学物質が基準値を超えて製品に含有されることのないよう、検査、確認の徹底を図っていますが、完全な対応は困難であります。万一当社グループの製品に化学物質含有等の問題が生じた場合には、当該問題から生じた損害について当社グループが責任を負う可能性があるとともに、当社グループの製品への信頼、販売活動、経営成績及び財政状態に悪影響を与える可能性があります。
⑧ 個人情報、その他情報の流出について
当社グループは事業活動のため、顧客についての個人情報、技術、営業、その他事業に関する営業秘密を有しております。当社グループにおいては、これらの情報の適切な保護及び管理に努めていますが、万一情報システムの障害、人為的な原因、その他の事態によりこれらの情報が流出した場合は、当社グループの事業活動、経営成績及び財政状態並びに当社グループに対する信頼に悪影響を与える可能性があります。
⑨ 競争による影響
当社グループは、当社グループが事業を行う様々な製品市場と地域市場において、他社との激しい競争に晒されております。当社グループは、新製品の導入や高品質の製品供給等により、顧客満足を得るべく努めていますが、競合他社と品質・性能・価格などについての競争は更に激化することが予想され、その結果、価格の下落等が当社グループの経営成績及び財政状態に悪影響を与える可能性があります。
⑩ キーデバイスや部材調達の遅れ、供給不足による影響
当社グループは、他社からキーデバイスや部材を購入し、また他社に一部の設計を委託しておりますが、当社グループ単独の責によらない予想外の事態が発生し、新製品の市場投入が遅れた場合、また生産用部材の供給不足により需要を満たせない場合は、当社グループの経営成績及び財政状態に悪影響を与える可能性があります。
⑪ 知的所有権について
当社グループは様々な知的所有権を使用しており、それらは当社グループ所有のものであるかあるいは当社グループ若しくは当社グループへの部品等の供給元が正当に使用許諾を受けたものであると認識しておりますが、当社グループの認識外で第三者の知的所有権を侵害する可能性があります。知的所有権を巡っての係争が発生した場合、当社グループの経営成績及び財政状態に悪影響を与える可能性があります。
⑫ 固定資産の減損の評価について
当社グループが保有する有形固定資産、無形資産については、当該資産が充分なキャッシュ・フローを生まない場合は、減損が発生する可能性があります。
⑬ 財務制限条項
安定的な資金調達を図るため、金融機関との間でシンジケートローン及びコミットメントライン契約を締結しておりますが、本契約には一定の財務制限条項が付されており、当社がこれらに抵触した場合、期限の利益を喪失し、一括返済を求められる等、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
⑭ 新型コロナウイルスの影響について
世界的に流行している新型コロナウイルス感染症の影響により、当社は原材料及び商品調達面、また販売面の両面で当社業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
※ 上記のうち将来に関する事項は、2022年6月17日現在において当社グループが判断したものであります。
※ 上記は当社グループの事業に関する全てのリスクを網羅したものではありません。当社グループは事業展開上、さまざまなリスクがあることを認識し、それらをできる限り回避するように努めております。しかし、経済情勢、市況、金融市場等に様々な変動が発生した場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
(1)業績等の概要
① 業績
当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症拡大の防止策を講じるなかで、各種政策の効果や海外経済の改善もあって、持ち直しの動きが続くことが期待されますが、ウクライナ情勢等による不透明感がみられる中で、原材料価格の上昇や金融資本市場の変動、供給面での制約等による下振れリスクに十分注意する必要があります。
このような状況の中で当社グループは、音響機器事業のうちハイエンドオーディオ機器事業は、次世代アンプの要素技術の確立と新規カテゴリーへの挑戦でラインナップを拡充し、海外市場を伸ばす事で堅実な成長路線を目指してまいりました。プレミアムオーディオ機器事業は、当社デジタル及びアナログ技術の枠を結集したReferenceシリーズを主軸に、すべてのカテゴリーにおいて新製品が競合に比べ常に個性的な価値を持つ事で、収益向上とブランド・イメージの回復を引き続き目指してまいりました。音楽制作・業務用オーディオ機器事業では、世界各国で連携したデジタルマーケティングの強化および多数の戦略的新製品の投入により製品ラインナップを更に拡充いたしました。情報機器事業においては、IoTやAIなどの市場の先端技術への取り組みを行う事により、新しい市場への開拓を進めてまいりました。
当連結会計年度におきましては、新製品が好評を博したことで売上収益は増加し、前連結会計年度の営業利益は127百万円の一過性の個別開示項目の利益(年金制度変更等)の発生がありましたが、当連結会計年度は本業のみで前期比増益となる営業利益を計上しました。
この結果、当社グループの連結会計年度の売上収益は16,004百万円(前期比9.7%増)、営業利益は654百万円(前期比28.8%増)、親会社の所有者に帰属する当期利益392百万円(前期比30.1%増)となりました。
セグメントの業績は次のとおりであります。
1) 音響機器事業
音響機器事業の売上収益は10,985百万円(前期比9.1%増)となり、セグメント営業利益は1,283百万円(前期比4.6%増)となりました。
ハイエンドオーディオ機器(ESOTERICブランド)は、新型コロナウイルス感染症拡大に伴う度重なる緊急事態宣言の影響や半導体不足、サプライチェーンの混乱などの影響を受けましたが、新しく上市したネットワーク関連製品が予想以上の売上で推移しました。またアジア市場をはじめ北米、欧州の海外市場全般で売上が伸び全体で増収を達成いたしました。
プレミアムオーディオ機器(TEACブランド)も、新たに上市したReferenceシリーズのネットワーク関連製品が国内外で順調に推移しました。また欧州市場を中心にターンテーブルカテゴリー製品の需要増が継続し全体としては増収を達成いたしました。
音楽制作・業務用オーディオ機器(TASCAMブランド)は、BtoC事業において、新生活様式の浸透により成長を続けるクリエーター市場向けに今年度投入した新製品三機種が好調な受注となり、既存品共々堅調な販売となりましたが、港湾混雑等や部品調達難により欧米市場の高い需要を満たせない状況が続いています。BtoB事業においては、世界各国で市況の回復が見られることに加え、部品調達難による設計変更を実施した製品群の供給再開などもあって業務用機器の販売が好調に推移しました。その結果、音楽制作・業務用オーディオ機器全体としては増収となりました。
2) 情報機器事業
情報機器事業の売上収益は4,317百万円(前期比8.5%増)となり、セグメント営業利益は254百万円(前期比106.2%増)となりました。
機内エンターテインメント機器は、第4四半期に計画していた海外顧客向け出荷において一部部品の調達が間に合わず翌期に延期となったことから、減収となりました。計測機器関連は、データレコーダーは第4四半期で期待した市場回復が見られず低調に推移しました。センサー関連は半導体製造装置市場向け出荷が好調を維持、シリコンウエハー製造機メーカーからプローバーメーカーまで業界全般に渡り大きく出荷を伸ばし、結果として計測機器全体では増収となりました。医用画像記録再生機器は、国内消化器内視鏡向けレコーダーの販売は好調に推移、手術画像用レコーダーも国内・海外共に好調を維持しました。特に海外市場では米国向け出荷が大きく伸長、インド、南米等の医療新興国においても安定した出荷を維持できました。また、第4四半期にはフラッグシップモデルとなる新製品の4Kレコーダーの出荷も開始しました。結果として医用画像記録再生機器全体では、増収となりました。ソリューションビジネスは、大手顧客向けITサポートが計画を大きく下回り減収となりましたが、大型の受託開発案件の獲得、販管費の削減により増益となりました。一部海外販売子会社で継続している産業用光ディスクドライブは、医療機器メーカー、防衛等の特定顧客からの需要増により増収となりました。
② 生産、受注及び販売の実績
1) 生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
生産高(百万円) |
前年同期比(%) |
|
音響機器事業 |
3,299 |
10.4 |
|
情報機器事業 |
1,126 |
0.7 |
|
その他 |
608 |
6.7 |
|
合計 |
5,034 |
7.6 |
(注)1 金額は製造原価によっております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2) 受注実績
当社グループの製品は、原則として需要見込生産であり、該当事項はありません。
3) 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
販売高(百万円) |
前年同期比(%) |
|
音響機器事業 |
10,985 |
9.1 |
|
情報機器事業 |
4,317 |
8.5 |
|
その他 |
703 |
29.2 |
|
合計 |
16,004 |
9.7 |
(注)上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
③ 財政状態及びキャッシュ・フローの状況の分析
1) 財政状態の分析
資産合計
当連結会計年度末における資産合計は10,081百万円と前連結会計年度末と比較して429百万円増加しました。主な増減は、現金及び現金同等物の減少565百万円、棚卸資産の増加945百万円、営業債権及びその他の債権の増加310百万円、有形固定資産の減少297百万円であります。
負債合計
当連結会計年度末における負債合計は、7,613百万円と前連結会計年度末と比較して194百万円減少しました。主な増減は、リース負債の減少319百万円、長期未払金の減少229百万円、その他の流動負債の増加137百万円であります。
資本合計
当連結会計年度末における資本合計は、2,468百万円と前連結会計年度末と比較して623百万円増加しました。主な増減は、為替の円安に伴う在外営業活動体の換算差額の増加によるその他の資本の構成要素の増加406百万円、退職給付の再測定から発生した利益剰余金の減少93百万円、親会社の所有者に帰属する当期利益392百万円の計上であります。
2) キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度と比較して565百万円減少し、1,304百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、以下のとおりであります。
(a) 営業活動によるキャッシュ・フロー
当連結会計年度における営業活動の結果得られた資金は、153百万円のマイナス(前期866百万円のプラス)となりました。主な内訳は、プラス要因として、減価償却費及び償却費の計上487百万円、マイナス要因として、営業債権及びその他の債権の増加268百万円、棚卸資産の増加758百万円であります。
(b) 投資活動によるキャッシュ・フロー
当連結会計年度における投資活動の結果得られた資金は、136百万円のマイナス(前期164百万円のマイナス)となりました。主な内訳は、プラス要因として、有形固定資産及び無形資産の売却による収入6百万円、マイナス要因としては、有形固定資産の取得による支出149百万円であります。
(c) 財務活動によるキャッシュ・フロー
当連結会計年度における財務活動の結果得られた資金は、299百万円のマイナス(前期314百万円のマイナス)となりました。主な内訳は、プラス要因として、社債の発行による収入471百万円、マイナス要因としては、短期借入金の純増減額276百万円、リース負債の返済による支出363百万円であります。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表の作成にあたっては、当連結会計年度末における資産、負債及び収益、費用の報告金額に影響を与える見積り、判断及び仮定を使用することが必要となります。経営者は、これらの見積り、判断及び仮定を過去の実績等を勘案し合理的に判断していますが、これらの見積り、判断及び仮定は不確実性を伴うため、実際の金額と異なる場合があります。
なお、重要な会計方針及び見積りにつきましては「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 連結財務諸表注記 2.作成の基礎 (4)判断及び見積りの使用 3.重要な会計方針」に記載しております。
② 経営成績の分析
各事業における経営成績については「3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)業績等の概要 ① 業績」及び「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 連結財務諸表注記 5.セグメント情報」をご参照下さい。売上収益、営業利益、当期利益の主要な増減については次のとおりであります。
1)売上収益
当連結会計年度の売上収益は、16,004百万円と前連結会計年度よりも1,416百万円増加しております。音響機器事業の売上収益の増加が大きく影響しました。
2)営業利益
営業利益は、654百万円と前連結会計年度よりも146百万円増加しております。
(a) 販売費及び一般管理費
当連結会計年度の販売費及び一般管理費は、6,127百万円と前連結会計年度と比較して237百万円増加しております。これは、主に人件費の増加156百万円、賞与引当金繰入額の増加78百万円によるものであります。
(b) その他の損益
当連結会計年度のその他の損益は、8百万円の利益と前連結会計年度と比較して5百万円減少しております。これは、主に固定資産の減損損失16百万円を計上したことによります。
3)当期利益
当期利益は、392百万円と前連結会計年度よりも106百万円増加しております。これは、主に営業利益の増加によるものであります。
(a) 金融収益
金融収益は、3百万円と前連結会計年度よりも4百万円減少しております。これは、主に為替差益の減少によるものであります。
(b) 金融費用
金融費用は、176百万円と前連結会計年度よりも3百万円増加しております。これは、主に為替差損の増加19百万円によるものであります。
(c) 法人所得税費用
法人所得税費用は、90百万円と前連結会計年度よりも33百万円増加しております。これは、主に法人税、住民税及び事業税の増加44百万円によるものであります。
③ 資本の財源及び資金の流動性についての分析
運転資金及び設備資金につきましては、自己資金または借入金により調達することとしております。借入金につきましては、2021年9月27日期日となっていた既存シンジケートローン契約は終了し、相対型コミットメントライン契約(上限2,140百万円)を締結しましたが、本契約は2022年3月24日で終了し、新たにシンジケートローン契約(上限2,540百万円)を締結いたしました。当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況につきましては、「3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)業績等の概要 ③ 財政状態及びキャッシュ・フローの状況の分析」に記載のとおりであります。
④ 経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、目標とする重要な経営指標を営業利益とフリーキャッシュ・フローとし、収益性、及びキャッシュ・フロー改善を目指しております。
当社グループは、「BOX+SOLUTION」を戦略骨子とし、機器販売に留まらず、クラウド・IoT・5G等の新技術がもたらす利便性を、ユニークなソリューションとしてエンドユーザーに提供し顧客満足度を高めることで、BtoB事業の安定的な成長を目指すことで、営業利益、フリーキャッシュ・フローの改善を目指していきます。
当連結会計年度において、新たに締結した経営上の重要な契約等は次のとおりです。
|
相手先 |
国名又は地域 |
契約内容 |
|
株式会社りそな銀行 |
日本 |
2021年9月27日に2022年9月27日期日の相対型コミットメントライン契約(上限2,140百万円)を締結しておりましたが、本契約は2022年3月24日で終了し、同日、2023年3月23日期日の株式会社りそな銀行をアレンジャーとするシンジケートローン契約(上限2,540百万円)を締結いたしました。なお、コミットメントライン契約には財務制限条項が付されております。 |
株式会社三菱UFJ銀行をアレンジャーとするシンジケートローン契約(上限21.4億円)は、契約期限2021年9月27日をもって終了いたしました。
当社グループの研究開発活動は、主として提出会社に集中しており、提出会社及び現地販売法人において技術動向・市場動向の情報を集め、提出会社にて開発を担当し、国内外の生産拠点にて生産を行っております。
当連結会計年度における提出会社の研究開発活動は、2事業部に所属し、各事業部に直結した開発部門が市場のニーズに合致した商品をいち早く商品化すべく、研究開発を推進しております。
当連結会計年度の開発人員は94名で、研究開発費として
当連結会計年度の各事業部における主な研究開発の概況と成果は次のとおりであります。
<音響機器事業>
ハンドヘルドレコーダー市場向けでは、3.5インチのカラータッチパネルと直感的な操作ができるアプリランチャーシステムを搭載し、マイク径14.6mmラージダイアフラムコンデンサーマイクを採用し32bit float録音に対応した8トラックハンドヘルドレコーダーを市場導入しました。急成長している動画制作市場においては、キヤノン株式会社、富士フイルム株式会社、株式会社ニコンとの共同企画によるミラーレスカメラにXLR入力を拡張し、高性能マイクプリアンプによるプロ品質の音声をダイレクト伝送するアダプターを、キヤノン株式会社、フジフィルム株式会社、株式会社ニコンを含むアナログインターフェース向けに、それぞれCA-XLR2d-C、CA-XLR2d-F、CA-XLR2d-ANを市場導入しました。ICレコーダー市場に対してはVR-01、VR-02に続き1.2インチLCDを搭載し簡単操作の実現とスタイリッシュな軽量コンパクトボディにステレオマイクとインタビューマイクを搭載したVR-04と、くっきり見やすい有機ELディスプレーを搭載し薄型でスタイリッシュな軽量コンパクトボディにステレオマイクを搭載したVR-03を市場導入しました。更にポッドキャスト市場に向けて、ポッドキャスト、ライブ配信、イベント収録といった複数の利用シーンで音源の収録からミックスまでをワンストップで簡単に行えるワークステーションにポッドキャスト編集やサウンドパッドの音源編集・割り当てなどセッティングを可能とした専用アプリケーションPodcastEditorをバンドルし市場導入しました。
プレミアムオーディオカテゴリー(TEACブランド)では、Reference500シリーズでは、D/AコンバーターをESS社製のチップにブラッシュアップしたUSB DAC/ヘッドホンアンプUD-505-X、USB DAC/ネットワークプレーヤーNT-505-Xを市場導入しました。またReferenceシリーズ最上位となる700シリーズを新たに展開、ステレオパワーアンプAP-701、USB DAC/ネットワークプレーヤーUD-701Nを市場導入しました。UD-701Nでは、汎用D/Aコンバーターチップを使用せず、オリジナルディスクリート構成のD/Aコンバーター回路を採用し、高音質化を図っております。オリジナルディスクリートD/Aコンバーター技術は、今後の製品への展開も予定されております。
ハイエンドオーディオカテゴリー(ESOTERICブランド)では、新カテゴリーとなるネットワーク DAC/プリアンプN-05XDを市場導入しました。 上級機譲りのマスターサウンドディスクリートDACの搭載による高音質化と、独自電流伝送に対応したプリアンプ機能とバランス駆動ヘッドホンに対応したヘッドホンアンプ機能を搭載し、これまで接点のなかったヘッドホンリスニングのお客様にもご評価いただける内容となっています。また最上位となるGrandiosoシリーズのモノラルパワーアンプM1Xを市場導入しました。独自電流伝送入力を搭載することで、ソース機器からパワーアンプまで電流伝送による高音質を楽しんでいただくことが可能になりました。
当連結会計年度における研究開発費の金額は
<情報機器事業>
指示計/アンプ製品では、ロードセルシグナルコンディショナーTD-SC1を開発し市場導入を開始しました。TD-SC1は、ロードセルの微小な電気信号を、制御装置の仕様に合わせた出力に変換するシグナルコンディショナーです。TD-SC1は、機能を必要最低限に抑えた『薄型コンパクト設計』とし、DINレール固定方式により制御ユニットの省スペース化に対応し、お客様の装置の小型化に貢献します。また、TDSC1は、TEDS校正に対応しています。TEDS校正により、電源投入時にセンサー情報を読込、自動で校正が完了します。
医用画像記録再生機器では、メディカルビデオレコーダーUR-NEXT 4Kを開発し市場導入を開始しました。UR-NEXT 4Kは、内視鏡や手術用顕微鏡の4K映像など医療現場で使用されている4Kカメラの映像記録を可能にした当社では初となる4K解像度に対応したメディカルビデオレコーダーです。7インチのタッチパネルに加え、本機種で初めてジョグダイヤルを採用しました。多彩な機能とシンプルで直感的な操作性を実現しました。
当連結会計年度における研究開発費の金額は