第2 【事業の状況】

 

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

(1)経営方針・経営戦略等

(経営方針)

当社グループは、永年培ってきた電気・電子の技術を主軸とし、機械・化学等の要素技術を複合した新しい分野を切り拓き、豊かな産業社会の実現、地球環境の保全に貢献することを経営の理念として位置付けております。
 当社グループは、「親切を送れ」の社是の下に、お客様の生産性・製品品質の向上に寄与することを使命として、技術力に裏付けされた提案を積極的に行いながら、お客様に常に満足していただける商品・サービスを提供することにより業績の維持向上に努める一方、株主、代理店、協力工場、仕入先、地域社会などの皆様方との共栄を図ることを経営方針といたしております。

(経営環境)

当社グループは、新規顧客の獲得、既存顧客への新価値提供のため新製品、新技術の開発に注力するとともに、競争力強化のためのコスト低減などに取り組み、国内需要にとどまらず海外での需要に積極的に対応し需要の掘り起こしに注力してまいりましたが、半導体関連や工作・産業機械業界の低迷が続くなど製造業を中心に設備投資が鈍化し、当社グループを取り巻く環境は厳しい状況となりました。また、景気の回復には新型コロナウイルス感染症の流行収束が必要であり、国内での感染拡大が落ち着き、経済が元の水準に戻るには今しばらく時間を要するため、力強い景気回復が見通せない状況にあります。一方、IoTを活用した合理化・省力化投資や維持・更新投資の需要、人手不足や設備老朽化を受け、合理化・省力化投資や維持・更新投資など潜在的な需要が見込まれております。こうしたニーズに対して積極的な提案営業ができる準備を進めることにより、受注・売上の確保に努めてまいります。

(経営戦略)

世界的な新型コロナウィルス感染拡大により、企業は感染予防という新たな制約が加わり、企業活動を展開していかなければなりません。仕事のあり方が変わり、変化への適応力、デジタル化への対応力、そして耐久力が試され、この3つを備えた企業が生き残っていけるものと考えております。当社グループとしては、お客様が真に必要とする製品・サービスを高レベルの品質で、安全に、スピーディーに提供することを企業運営の根幹として、企業体質構築に取り組んでまいります。
 今後も一層厳しさを増す企業間競争を勝ち抜き、継続的な成長を実現していくために、以下の課題について、強力に推進していく所存であります。 

 

① 受注競争力強化のための開発

収益の安定と拡大を図るため、技術革新を先取りし、高い技術力と豊富なノウハウを結集させて価値ある製品を提供し続けてまいります。

 

電源機器

他社との差別化を目的に、新たに市場投入した「高効率電源」の販売に注力いたします。新規需要はもちろん更新需要にも積極的に取り組み、市場の深堀りと更なる開拓に取り組んでまいります。

 

表面処理装置

当社グループの強みでもある「制御技術」を活かした管理ソフトをお客様に対して全面的に打ち出し、「予防保全により、ラインを止めない装置の実現」に向け、いわゆる「見える化」を提案し、他社との一層の差別化を図ってまいります。

 

電気溶接機

新型の溶接電流計及び直流インバータ電源を、従来のお客様に加えて、新たな市場に対しても攻勢をかけ、当社グループの今後の柱製品に育成していきたいと考えております。また、海外の有力商社との連携を一層強化し、中国を含めた東南アジアの市場開拓に努め、積極的に海外市場の開拓に努めてまいります。

 

 

② サービス・メンテナンス事業の強化

当社グループは、国内外で1800基を超える表面処理装置を納入してまいりました。また、その生産を支えるサービスについてもお客様視点に立ち表面処理サービス課を独立させる等、体制の強化を図ってまいりました。今後も、お客様視点に立ち、お客様に寄り添ったサービス・メンテナンスを行いつつ、生産性の向上に資する提案の強化を図ってまいります。

 

③ コスト競争力の更なる強化と利益確保に向けた体制強化

当社グループを取り巻く経営環境としましては、いずれの業界でも先ずコストの優劣が今後益々勝敗を分ける決め手となるものと思われます。従って、製品コストの一層の低減に加えて、間接コストの削減等、全社的な管理可能費用の大幅な削減に努め、損益分岐点の引下げ、収益力の底上げを図ってまいります。

 

④ 人材の採用及び育成強化

経営方針に沿った人員計画の下に、大学卒の定期採用に加えて、専門校・高校卒の定期採用も並行して実施していくほか、補完的に中途採用の活用も行いながら人材の確保に努めるとともに、入社後についても、それぞれの段階に沿った最適な教育・研修カリキュラムに基づく教育を実施し、優秀な人材の早期育成に努めてまいります。

 

⑤ 仕入プロセスの強化

当社グループにおける製品開発・発注仕入プロセスにおいて、サプライチェーンの強化を進めてまいります。そのため、価格や技術力、品質面などの条件を勘案し、新たな取引先の開拓などを実現することにより、当社グループ全体として適時適切な仕入が行えるように努めてまいります。

 

(2)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

当社グループといたしましては、安定的な収益と事業成長の実現に向け「一人ひとりがプロになり、大変革に立ち向かい安定した経営基盤を築こう。」を基本方針とし、受注・売上の確保に向け、以下の施策を実践してまいります。重点項目として以下の7点を策定いたしました。

・明日の糧となる製品開発、技術開発を積極的に進めよう。

・ロボット・AI・IoTを積極的に活用し、生産体制の変革を進めよう。 

・積極的な業務改革・業務改善で、意義ある一日450分としよう。

・仕事は早期対応・早期解決で品質・コスト・納期を守ろう。

・内部統制を意識した仕事への取り組みで、信頼性の高い体質築こう。

・責任を持った仕事を行い、自工程の品質を向上させよう。

・製造・技術・営業の連携でサプライチェーンの強化・拡充を図ろう。

また、2020年3月に実施いたしました取締役会の実効性に関する各取締役の評価結果では、取締役会の実効性は概ね確保されていると結論付けました。併せて、更なる取締役会の実効性の向上に向け、中長期的な経営戦略の議論に加え、取締役に求められる知見が多様化してきている中での適切な教育や建設的な意見交換を実践しつつ、取締役の実効性評価を通じて得られた課題の解決に向け、着実に取り組みつつ、企業価値の極大化及びコーポレート・ガバナンスの一層の充実に向け、引き続き取り組みを強化してまいります。

 

(新型コロナウイルス感染症拡大による影響)

当社グループを取り巻く環境につきましては、米中貿易摩擦や中国経済減速の長期化など海外情勢の不透明感が増す中、新型コロナウイルスの感染が世界的に拡大しており、世界的な景気の急速な悪化で厳しさが増してきております。また日本経済でも企業収益、設備投資、個人消費、雇用情勢など多くの面で重大な影響が懸念され、経済への影響は、深刻かつ長期化するおそれがあります。このような状況下、収束時期が不透明であることからも、今後の新型コロナ感染症が当社グループの事業へ与える影響の大きさについては、予測が困難なものになっております。

現状既に生じている影響としては、製造業を中心に設備投資が鈍化していることから、当社グループの取り扱う全ての製品において4月以降の受注・売上の減少傾向が続いておりますが、当社グループとしましては、「2 事業等のリスク (8) 災害等に関するリスク」にも記載しましたとおり、従業員並びにお客様の健康・安全を最優先とし、対処可能な事項については、リスクを最小化できるよう取り組んでまいります。

 

(3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

安定的な収益力を表すものとして「売上高総利益率」及び「売上高営業利益率」を指標として、常に収益の改善に努め、コストの削減意識をもって企業経営に取り組んでまいります。

 

2 【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を及ぼす可能性のあると認識している主要なリスクは、以下のようなものがあります。
 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1) 研究開発と当社グループ事業への影響について

当社グループは、開発型企業として研究開発に重点を置いており、次世代を意識した研究にも積極的に取り組んでおります。研究開発を進めるにあたって、当社独自の研究開発と並行して、産学官連携による研究開発も推進しております。研究開発については、予期せぬ事態によりその費用が過大になった場合や、思うような成果が得られず、当社グループの製品が顧客に受け入れられなかった場合には、当社グループの事業、経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(2) 品質管理について

当社グループは、ISO9001を軸とした諸規程と体制の整備により品質の確保に努めるとともに、予期せざる製品の瑕疵の顕在化などにより、大きな損失を被った場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

当社グループとしましては、品質管理体制には万全を期しており、当該リスクが顕在化する可能性は低いものの、万が一、重大な品質不良によりトラブルが発生した場合には、極めて大きな問題に発展する可能性のある重要リスクであると認識しておりますので、当社グループとしましては、製造物賠償責任保険(PL保険)の付保などによりリスクの低減を図っております。

 

(3) 受注競争について

当社グループは、受注型企業であり、厳しい受注競争に晒されております。厳しい市場環境であることから、想定以上に製品価格の引き下げを余儀なくされる場合などのリスクが顕在化する可能性は、常にあるものと認識しております。当該リスクにより、当社グループの経営成績、財政状態及びキャッシュ・フローに悪影響を及ぼす可能性があります。

当社グループとしましては、受注競争を優位に進め、顧客の要求する仕様や最短で納入するために、お引き合い段階、受注段階において営業・設計・製造間で連携し、デザイン・レビューを実施しております。そして、設計・製造工程におきましては、ターゲット物件として原価管理に注力し、あらゆる角度からコスト削減を推し進め、価格競争力の強化にも努めております。

 

(4) 資材調達・在庫品について

当社グループは、原材料、部品等が調達先から適時・適切に、かつ十分な品質及び量をもって供給されることが必要であります。これらの原材料、部品等の品質上の問題、供給不足及び納入遅延等の発生は、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

当社グループとしましては、サプライヤーとの密な連携による商品供給体制の見直しなどを経営課題とし、体制強化を図ってまいります。

また、顧客から短納期で要求されることもあり、汎用製品の見込製造を一部採用しております。これにより、在庫部品の余剰在庫、滞留在庫として残った場合、評価損、廃棄損等に繋がる可能性もあります。このように在庫品について多額の評価損等が生じた場合には、当社グループの経営成績、財政状態及びキャッシュ・フローに悪影響を及ぼす可能性があります。

当社グループとしましては、適正な在庫水準の維持と滞留在庫の発生を防止するよう努めております。

 

(5) 経営目標が達成できないリスク

当社グループは、収益基盤の拡大と体質強化に継続的に取り組むため、経営計画を策定しています。経営計画では、一定の定量目標や重点課題を掲げ、進捗状況を逐次確認しながら目標達成に向け取り組んでおります。当社グループを取巻く事業環境の変化その他様々な要因により目標を修正する可能性や目標を達成できない可能性もあります。

当社グループとしましては、策定時において適切と考えられる情報収集及び分析等を行い、500万円以上の売上予定製番管理やその実施状況を毎月実施される各カンパニー会議において監視しながらリスク低減に努めております。

 

(6) 法令等の違反について

当社グループは、コーポレート・ガバナンス、コンプライアンス及びリスク管理を経営上の重要な課題と位置付けておりますが、意図せずに法規制や規則等に抵触し、訴訟や規制当局の法的処分を受けることで当社グループの社会的信用の低下などにより、当社グループの事業活動の制約が広範囲に及ぶ場合、経営成績、財政状態及びキャッシュ・フローに悪影響を及ぼす可能性があります。

当社グループとしましては、内部統制システムの基本方針を定め、同システムの継続的な充実・強化を図っており、その運用評価を毎年検証しております。

 

(7) 情報漏洩及び不正持ち込みについて

当社グループは、事業活動における重要な情報や顧客から入手した機密情報などを保有しております。当社グループは、情報セキュリティ対策を講じていますが、予期せぬ事故や障害による情報システムの機能不全や情報の漏洩等の事態が発生する可能性を完全に排除することはできません。かかる事態が発生した場合、当社グループの経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

当社グループとしましては、機密情報の漏洩及び社外の機密情報の不正持ち込み等を防止するための体制の確立や諸規程の整備を行うとともに、情報システムの安全性確保のための対策を強化してまいります。

 

(8) 災害等に関するリスク

新型コロナウイルス感染症の世界各地への感染拡大により、サプライチェーンの寸断等による影響のみならず、世界経済全体の悪化が懸念される中、情勢は時々刻々と変化しており、先行きに対する警戒感はさらなる高まりをみせております。新型コロナウイルス感染拡大の影響により、これまでに経験したことがないことが起こる可能性を想定した場合には、当社グループの業績が低迷し、生産能力に悪影響を及ぼす可能性があります。

当社グループとしましては、従業員並びにお客様の健康・安全を最優先とし、お客様の強い要請や国民生活を守るためのライフラインの保全などに関わる出張等については、人との接触リスクを回避しながら安全を確保するなどの対応を行っております。また、社内においては「3密」を避け、消毒や換気を徹底し、輪番制勤務や時差出勤等を実施して操業を維持し、感染リスクに備えております。また長期化することのリスクにより、日本経済に大きな影響を受けることが懸念されます。景気や雇用情勢の悪化などにより、当社グループの業績に大きく悪影響を及ぼす可能性があります。この先の状況が見通せない所がありますが、新型コロナウイルス感染症終息後には迅速な対応ができるよう備えてまいります。

また、当社の本社及び生産工場は愛知県名古屋市にあります。同地域を含めた東海地方は、大規模な地震が発生する可能性がある地域とされており、万一大規模地震が発生し、当社グループの事業活動は操業を中断を余儀なくされ、サプライチェーンに支障をきたす可能性もあります。このような混乱が長期間続いた場合には、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。また、台風、豪雨、竜巻その他の自然災害によっても同様に、当社グループの生産能力に悪影響を及ぼす可能性があります。

当社グループとしましては、事業を継続し、企業としての社会的責任を遂行するために、定期的な防災訓練の実施及び社員の安否確認等、事業継続計画(BCP)を整備し、被災時の事業活動への影響の極小化を図ってまいります。

 

 

3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 経営成績等の状況の概要

当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の概要は次のとおりであります。

① 財政状態及び経営成績の状況

当連結会計年度におけるわが国経済は、米中貿易摩擦の長期化などを背景に世界経済の減速が続く中、新たに発生した新型コロナウイルスの世界的な感染拡大を受け、世界経済の不安定な要素に注視しなければいけない状況が続いており、輸出企業を中心に業績の悪化が広がり、加えて、インバウンド消費の急減や外出の自粛によるサービス業界の景況の悪化など、経済活動はマイナス成長が避けられない状況でありました。

このような経済情勢の中で、当社グループは新規顧客の獲得、既存顧客への新価値提供のため新製品、新技術の開発に注力するとともに、競争力強化のためのコスト低減などに取り組み、国内需要にとどまらず海外での需要に積極的に対応し需要の掘り起こしに注力してまいりましたが、人手不足を背景とした合理化・省力化関連の投資ニーズは継続的にあるものの、先行き不透明感により、設備投資を先送りする慎重姿勢が生じ、当社グループを取り巻く環境は厳しい状況となりました。

その結果、当連結会計年度の受注高は3,843百万円(前年同期比25.3%減)、売上高は4,350百万円(前年同期比20.8%減)となりました。損益については、営業利益10百万円(前年同期比95.8%減)、経常利益21百万円(前年同期比91.8%減)、親会社株主に帰属する当期純利益38百万円(前年同期比81.6%減)の計上となりました。

以下主なセグメントの業績についてご説明申しあげます。

 

(電源機器)
 電源機器につきましては、電池業界・自動車関連業界・電子業界等で様々な仕様にお応えし、受注の確保に取り組んでまいりました。汎用電源では、高効率の電力変換を実現した新型直流電源装置を新たに市場へ投入し、シェアアップをはかるとともに小型パルス電源や極小容量などの特殊仕様への対応により様々な用途に応じた注文にもお応えできるよう取り組んでまいりましたが、受注高は1,322百万円(前年同期比12.1%減)、売上高は1,373百万円(前年同期比25.9%減)となりました。
(表面処理装置)

表面処理装置につきましては、国内の新規及び更新需要の掘り起こしと、改造や修理メンテナンス案件に対して積極的に取り組んでまいりましたが、受注高は926百万円(前年同期比52.4%減)、売上高は1,372百万円(前年同期比28.0%減)と大幅に減少しました。

(電気溶接機)

電気溶接機につきましては、国内の自動車業界、鋼製家具業界、電装機器業界、建設資材業界などを中心に、新規設備投資・更新需要に対して積極的に取り組んでまいりました。また、海外につきましても海外代理店との連携を密にして積極的な拡販に努めてまいりましたが、受注高は731百万円(前年同期比12.2%減)、売上高は702百万円(前年同期比22.4%減)となりました。

(環境機器)

環境機器につきましては、表面処理装置に付帯する機器として、販売に取り組んでまいりました。その結果、受注高は384百万円(前年同期比51.3%増)、売上高は347百万円(前年同期比22.9%増)となりました。

 

当連結会計年度末の財政状態は、次のとおりであります。

当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ883百万円減少し4,514百万円となりました。

当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ860百万円減少し2,239百万円となりました。

当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べ22百万円減少し2,274百万円となりました。

 

②キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、期首時点に比べて262百万円増加し1,278百万円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果、収入は289百万円(前年同期は支出240百万円)となりました。

収入の主な内訳は、売上債権の減少額833百万円、たな卸資産の減少額222百万円などであり、支出の主な内訳は、仕入債務の減少額469百万円などによるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果、使用した資金は6百万円(前年同期は支出91百万円)となりました。
 支出の主な内訳は、有形固定資産の取得による支出26百万円などによるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果、使用した資金は19百万円(前年同期は支出19百万円)となりました。
支出の主な内訳は、配当金の支払額19百万円などによるものであります。

 

③ 生産、受注及び販売の実績

a. 生産実績

当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

生産高(千円)

前年同期比(%)

電源機器

1,271,639

△28.9

表面処理装置

1,196,258

△36.9

電気溶接機

717,556

△24.6

環境機器

353,829

36.7

その他

483,775

△22.4

合計

4,023,059

△27.1

 

(注) 1 金額は、販売価格によっております。

2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

b. 受注実績

当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

受注高(千円)

前年同期比(%)

受注残高(千円)

前年同期比(%)

電源機器

1,322,758

△12.1

300,633

△14.3

表面処理装置

926,380

△52.4

386,359

△53.6

電気溶接機

731,350

△12.2

156,569

22.2

環境機器

384,205

51.3

53,928

208.2

その他

478,579

△20.9

151,534

△33.6

合計

3,843,272

△25.3

1,049,023

△32.6

 

(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

c. 販売実績

当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

販売高(千円)

前年同期比(%)

電源機器

1,373,035

△25.9

表面処理装置

1,372,013

△28.0

電気溶接機

702,865

△22.4

環境機器

347,772

22.9

その他

555,179

1.4

合計

4,350,866

△20.8

 

(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容

経営成績の分析

a. 売上高

当連結会計年度の売上高は4,350百万円で、前連結会計年度と比較して1,143百万円(20.8%減)減少となりました。全体の要因としては、米中貿易摩擦の長期化などを背景に世界経済の減速が続き、国内経済もこうした先行き不透明感により、設備投資を先送りするなど慎重姿勢が生じたことで売上が減少したものと判断しております。また、セグメント別に見てみると、電源機器が480百万円、表面処理装置が532百万円、電気溶接機が202百万円それぞれ減少しました。なお、地域ごとでは、アジア地域については前年同期比横ばいで推移しましたが、国内向けの売上高が1,121百万円減少したことが大きな要因であります。

電源機器につきましては、電気めっき、電着塗装、電池充放電、水電解、半導体製造等の目的で電源装置を製造し、電池業界、自動車関連業界及び電子機器業界等において利用されております。

表面処理装置につきましては、鉄、アルミ及びプラスチックの表面処理で、大小さまざまなワークへの表面処理等への目的で、自動車関連業界を中心に利用されてきております。
 電気溶接機につきましては、単相交流方式、単相直流方式、インバータ方式及びコンデンサ方式といった電源の多様な方式に対応し、自動車業界、鋼製家具業界、電装機器業界及び建設資材業界等において利用されております。

以上のとおり、当社グループの主要な3事業部門につきましては、幅広い業界で利用いただいておりますが、全て製造設備機器であり、民間の設備投資動向に大きな影響を受けてきております。

b. 売上原価、販売費及び一般管理費

売上原価は3,399百万円で、前連結会計年度と比較して792百万円(18.9%減)減少となりました。また、売上高総利益率は21.9%であり、前連結会計年度と比較して1.8ポイント悪化しております。これは、製品対策費が前連結会計年度と比較して増加したことによるものと判断しております。

販売費及び一般管理費は941百万円で、前連結会計年度と比較して119百万円(11.3%減)減少となりました。その主な要因としては、収益悪化に伴い賞与支払額が減少したことで給与及び手当などの労務費が減少したことによるものであります。

c. 営業利益

当連結会計年度の営業利益は10百万円で、前連結会計年度と比較して231百万円(95.8%減)減少となりました。また、売上高営業利益率としては0.2%で前連結会計年度と比較して4.2ポイント悪化しております。これは、厳しい経営環境の中での売上が大きく減少したことが主たる悪化の要因と判断しております。

従いまして、現状の当社グループのこうした設備投資動向の影響を受けやすい体質であることを踏まえ、今後、如何にして収益の安定化に向けたビジネスモデルの変革などを行うかが課題と認識しております。

d. 営業外損益及び経常利益

営業外収益は19百万円で、前連結会計年度と比較して9百万円(32.5%減)減少となりました。これは、受取配当金・保険配当金が増加したものの、受取保険金が減少したことによるものであります。

営業外費用は7百万円で、前連結会計年度と比較して1百万円(20.3%増)増加となりました。

以上の結果、経常利益は21百万円で、前連結会計年度と比較して241百万円(91.8%減)減少となりました。

e. 特別利益及び特別損失

特別利益は、当連結会計年度に遊休資産の処分を行い固定資産売却益が発生したことによるものであります。

以上の結果、親会社株主に帰属する当期純利益は38百万円で、前連結会計年度と比較して170百万円(81.6%減)減少となりました。

 

財政状態の分析

a.資産

流動資産は、前連結会計年度末に比べて17.6%減少し3,660百万円となりました。これは、主として売上債権の回収などにより、現金及び預金が262百万円増加し、受取手形及び売掛金が644百万円減少したことなどによります。

固定資産は、前連結会計年度末に比べて10.9%減少し853百万円となりました。これは、主として投資有価証券の時価の下落により投資有価証券が48百万円減少し、また退職給付に係る資産が30百万円減少したことなどによります。

この結果、総資産は、前連結会計年度末に比べて16.4%減少し4,514百万円となりました。

b.負債

流動負債は、前連結会計年度末に比べて31.4%減少し1,771百万円となりました。これは、主として支払手形及び買掛金が469百万円、その他が211百万円減少したことなどによります。

固定負債は、前連結会計年度末に比べて9.9%減少し468百万円となりました。これは、主として退職給付に係る負債が36百万円減少したことなどによります。

この結果、負債合計は、前連結会計年度末に比べて27.8%減少し2,239百万円となりました。

c.純資産

純資産合計は、前連結会計年度末に比べて1.0%減少し2,274百万円となりました。これは、主として利益剰余金が19百万円増加したものの、2020年3月末の株式市場の大幅な下落により、その他有価証券評価差額金が40百万円減少したことなどによります。

 

当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。

 

 

② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報

当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析については、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりでありますが、当連結会計年度における現金及び現金同等物の期末残高は、売上債権の回収の進捗及び棚卸資産の圧縮効果から、営業キャッシュ・フローが期首時点に比べて289百万円増加し1,278百万円となりました。自己資本に対する営業キャッシュ・フローは12.7%で、直近5期間では最も高い水準となりました。

当社グループの営業キャッシュ・フローは、上述の電源機器、表面処理装置及び電気溶接機等の生産設備のウエイトが高く、その設備機器納入先からの売上債権の回収期間が長い特徴があります。従って、売上高の急激な低下の際や景気の持ち直し等の局面での民間設備投資額が増加し受注が急増した際には、営業キャッシュ・フローが低下する可能性があります。

投資活動については役員保険の解約で15百万円調達したものの、生産管理(調達管理)システムの更新投資で26百万円支出したことで6百万円の支出となりました。

財務活動においては、配当金の支払いで19百万円の支出となりました。

今後については、新型コロナウイルス感染症の拡大の影響から営業キャッシュ・フローが低下する可能性が高いことから、月次のキャッシュ・フローを精査しつつ、機動的な資金調達に留意していきます。

 

当社グループの資本の財源及び資金の流動性についての分析につきましては、次のとおりです。

資本政策につきましては、財務の健全性など当社グループにとって最適な資本構成を追求しながら、会社の将来の成長のための内部留保の充実と、株主への利益還元との最適なバランスを考え実施していくことを基本としております。

将来の成長のための内部留保については、受注競争力の源泉となる技術力の更なる強化のための設備投資並びに次世代技術・新製品の開発に向けた開発投資や品質向上などを目的とした生産設備への投資等に充当してまいります。

短期運転資金は自己資金及び金融機関からの短期借入を、大規模な設備投資資金の調達につきましては長期借入を基本としております。今後も営業活動により得られるキャッシュ・フローを基本に当社グループの運営に必要な運転資金及び設備資金の安定的な調達をしていく考えであります。なお、新型コロナウイルス感染症の影響の長期化に備え、手許流動性と資金調達枠の確保にも努めてまいります。

当社グループの運転資金需要のうち主なものは、原材料の仕入のほか、製造費、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、設備投資の取得に関わるものであります。

当連結会計年度末における借入金等の有利子負債残高は740百万円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は1,278百万円となっております。

 

 ③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成しております。

連結財務諸表作成にあたって、当社グループが採用している会計方針において使用されている重要な会計上の見積りおよび前提条件は、以下のとおりであります。

a.たな卸資産の評価

当社グループは、営業循環過程から外れた滞留又は処分見込等のたな卸資産について、収益性の低下の事実を適切に反映するよう一定の期間を超えた場合、規則的に帳簿価額を切り下げていく方法としております。

将来の市場環境に重要な変動が生じた場合、これらたな卸資産の評価額に重要な影響を及ぼす可能性があります。

b.繰延税金資産の回収可能性

当社グループは、繰延税金資産については、将来減算一時差異を利用できる課税所得が生じる可能性が高い範囲内で認識しておりますが、回収可能性の判断につきましては、将来事業年度の課税所得の見積りを前提としております。

将来事業年度の課税所得の見積りには、将来の不確実な経済条件の変動によって影響を受ける可能性があります。

c.貸倒引当金

当社グループは、支払実績および信用情報等を査定して販売先に対して与信限度額を設定しております。債権の貸倒による損失に備えるため、一般債権については貸倒実績率により貸倒引当金を計上しております。また、貸倒懸念債権等特定の債権については個別に回収可能性を検討し、回収不能見込額を計上しております。 

販売先の財務状況および支払能力に重要な変動が生じた場合、これらの貸倒引当金の見積りに重要な影響を及ぼす可能性があります。

なお、新型コロナウイルス感染症の影響については、「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 追加情報」に記載のとおりであります。

 

④ 新型コロナウイルス感染症拡大による影響

新型コロナウイルス感染症拡大による影響については、「第2 事業の状況 1経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。

 

 

4 【経営上の重要な契約等】

当連結会計年度において、新たに締結した経営上の重要な契約等はありません。

 

5 【研究開発活動】

当社グループは、永年培ってきた電気・電子の技術を主軸とし、機械・化学等の要素技術を複合した新しい分野を切り拓き、豊かな産業社会の実現、地球環境の保全に貢献することを経営の理念として位置付けております。

AI,IoTの活用、人材対応に向けたロボットの導入など市場の要求は大きく変わってきており、当社グループとしても顧客のニーズに的確に応える商品の開発、改良に努めてきております。現在、これらの商品化への取り組みは技術部門の研究開発部、製品開発部及び必要に応じて編成するチームが担当しております。新たな技術的研究課題は研究開発部が担当し、技術的に既存商品の延長線上にある商品の改良などについては、当該製品を主管する製品開発部の各設計部署にて個別に編成する開発推進チームがそれぞれ担当しております。当連結会計年度は4項目のテーマに取り組んでまいりました。

(電源機器)

当社グループのコア商品である電源機器は、表面処理分野におけるめっき用電源と電気化学工業向けの直流電源、及び二次電池向けの充放電用電源が主体であります。当連結会計年度は、昨年度商品化された新型高効率電源に入力電源400V系のラインアップを新たに追加してまいりました。また、新たな開発商品として高速パルスPR電源の製品化にも取り組んでまいりました。

(表面処理装置)

表面処理装置は、環境対応や新技術開発で新しい需要を作りだす必要に迫られております。当連結会計年度は、IoT技術を表面処理装置へ活用し、個別顧客を対象に生産性の向上、歩留まりの向上、品質確保、安全管理の「見える化」を目指したシステムであるCCCS-Mを予防保全として付加して製品導入を図ってまいりました。

(電気溶接機)

電気抵抗溶接機業界では、その技術力のステイタスシンボルともいわれる溶接電流計やコントローラーであるタイマを当社は製品としてラインアップしております。当連結会計年度は、既に市場にリリースされている精密溶接用インバータ電源に通信機能を装備することによる溶接条件の一元管理可能な製品への改良に取り組んでまいりました。

(環境機器)

環境機器部門では、表面処理装置をサポートする計測装置であるめっき厚さ測定器の操作性の改良による生産性向上を目指して製品のマイナーチェンジに取り組んでまいりました。

 

なお、当連結会計年度に当社グループが投入いたしました研究開発費の総額は50百万円、当連結会計年度に取得した特許権は1件、消滅した特許権は1件です。また消滅した商標は0件です。
 従って、2020年3月31日現在保有する特許権は、国内、国外合わせて24件、商標は13件です。また、当連結会計年度に出願した商標は0件でした。

(注)上記金額には、消費税等は含まれておりません。