第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1) 経営の基本方針

 当社グループは、「『価値ある時間』の創造と提供を通して、常に期待される企業集団を目指す」ことを企業理念に掲げ、1969年の創業以来、時代の変化を敏感に捉え挑戦を積み重ねてまいりました。また、「株主重視の基本姿勢」、「ステークホルダーとの良好な関係の維持と、良き企業市民として持続可能な社会の発展に貢献すること」を経営の基本方針に、「国際基準」、「公正な競争」、「高収益の追求」を経営の具体的な指針とした事業活動を通じて、お客様にとっての『価値ある時間』の提供と、社会的な存在意義を追求しております。

 「株主重視の基本姿勢」に関しましては、株主への利益還元として、連結配当性向30%以上を基本方針とし、また、配当後の内部留保につきましても、将来における企業価値の増大と配当原資の拡大のために、将来性の高い分野に重点投資する方針です。

 「ステークホルダーとの良好な関係の維持と、良き企業市民としての持続可能な社会の発展に貢献すること」に関しましては、株主、投資家、顧客、取引先、従業員、社会全般との良好な関係の維持を常に念頭におくとともに、教育、スポーツ、文化等幅広い分野への支援活動を展開しております。当社グループは、こうした基本方針に則り、「価値ある時間」の創造と提供を通して、世界中の人々に夢と感動をお届けしてまいります。

(2) 重視する経営指標

 当社グループは、経営効率化による収益性及び資本効率の向上を目指し、経営指標として売上高事業利益率、売上高営業利益率、売上高当期利益率及び親会社所有者帰属持分当期利益率(ROE)を重視しております。

(3) 中長期的な会社の経営戦略と会社の対処すべき課題

 ① 事業環境の急速な変化への対応

当社グループが事業を展開しております「デジタルエンタテインメント事業」、「アミューズメント事業」、「ゲーミング&システム事業」、「スポーツ事業」を取り巻く環境においては、テクノロジーの進化や社会情勢の変化に対応していくことが求められます。

テクノロジーの進化は、人々の生活に様々な変革をもたらしてきました。Web3.0、AI、VR/AR、5G/6G、クラウドなどのデジタル分野における新たな技術もこれからの事業を取り巻く環境に大きな影響をあたえてまいります。これらのテクノロジーは、私たちの持つコンテンツや開発力といった無形資産の価値をさらに高め、新たなユーザー体験の創出にチャレンジすることを可能にし、多くの成長機会をもたらしてくれます。

また、ウクライナ情勢、資源価格の高騰や高齢化社会の到来などの社会情勢の急速な変化に対応していくため、スピード感をもって自らが変革し続け、ニューノーマルな環境に対応することが必要です。当社グループにおいては、これらの変化に対応し、常に時代の波頭を捉えた革新的な製品、サービスを世界中に提供することで、持続的な成長と企業価値向上に努めてまいります。

 ② 事業の成長に向けた経営資源の投入

 デジタルエンタテインメント事業においては、ネットワークを介したエンタテインメントの急速な普及により、ゲームに親しんでいただける機会が増加し、そのニーズも一層多様化するものと考えております。これらの「多様性」が求められる中、ゲームコンテンツを通じてそれぞれのデバイスの特性に合わせた遊び方を提案するとともに、最新技術を用いたコンテンツ展開やゲームを競技として捉えるeスポーツを通じて新たなユーザー体験の創出に取り組んでまいります。

 アミューズメント事業においては、事業を取り巻く各種規制への対応と、遊び方やユーザー嗜好の変化に応じて、長年培ってきたエンタテインメントのノウハウを活かした製品を提供し、市場シェアの拡大に努めてまいります。また、製造の効率化と品質の継続的な向上を追求すると同時に、ビジネスモデルの変革や新規ビジネスへの参入にも取り組んでまいります。

 ゲーミング&システム事業においては、カジノが合法化されている国と地域は年々増加傾向にあり、iGaming市場も成長を続ける中でメーカー間の競争が激しさを増す市場環境にあります。今後、世界的な技術革新の進展に伴い、新技術を応用した製品の開発や、新しいビジネスモデルの創出等、市場におけるプレゼンスを高め、継続的な成長の実現に向けた取組を推進してまいります。

 スポーツ事業においても、運動を通じて健康増進に貢献することの社会的な意義は大きく、当事業の果たす役割と責任は重みを増していると考えます。多様化するニーズに応えたサービスを提案し、皆様の日常において、スポーツに取り組むことができる機会を増やしてまいります。また、各地域社会における学校スポーツ支援や自治体向け健康増進支援等にも取り組んでまいります。

 

③ サステナビリティ経営の推進

 当社グループは、SDGs達成に貢献することを目指し、事業を通じた様々な活動を展開しています。

(ⅰ) 組織の強化

 グループ全体のサステナビリティ活動を推進していくため、組織の強化を行っております。具体的には、2021年10月に従来のCSR委員会をサステナビリティ委員会として進化させました。当社代表取締役社長が委員長を務めるサステナビリティ委員会では、当社グループの持続可能性に関する様々なテーマを取り扱い、実効性のある施策を立案してまいります。また、サステナビリティ委員会で決定した内容は定期的に取締役会に報告を行い、監督を受けております。

(ⅱ) 人的資本

 当社グループの持続的な発展のために不可欠なのは、従業員の健康と考えております。そのため、従業員一人ひとりがその能力を十分に発揮できる環境を整え、従業員と会社が共に成長できる関係の構築を目的として、「健康経営」の取組を強化しています。その結果、保険者と連携して優良な健康経営を実践している法人として、経済産業省と日本健康会議が共同で実施する「健康経営優良法人(ホワイト500)」に2017年度から7年連続で認定されました。今後も、従業員が効率良く働ける環境や制度を整備し、これまで以上の成果を上げることを目的とした活動を進めていきます。

(ⅲ) 気候変動

 地球温暖化対策が世界共通の長期的な課題となり、既に120の国と地域が2050年のカーボンニュートラルを目標に掲げています。企業に対しても気候変動に関する非財務情報の開示の要請が強まり、当社グループにおいてもTCFD提言に沿った開示を行っています。将来の世代も安心して暮らせる持続可能な社会をつくるため、カーボンニュートラル、脱炭素社会の実現に向けた取組を強化してまいります。

 

 当社グループは、事業環境の急速な変化に対応し、事業の成長と持続可能な社会の実現の両立に向け最適な経営資源の投入を図り、社会から常に期待され、必要とされる企業を目指してまいります。

 

2【サステナビリティに関する考え方及び取組】

 当社グループは、「『価値ある時間』の創造と提供を通して、常に期待される企業集団を目指します。」を企業理念とし、事業を通じて持続可能な社会の実現に貢献することを目指しております。当社グループにおける重要なサステナビリティに関する考え方及び取組は次のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(ガバナンス)

 当社代表取締役社長が委員長及び議長を務める、「サステナビリティ委員会」及び「健康経営推進会議」において、当社グループの持続可能性に関する様々なテーマを取り扱い、実効性のある施策を決定しております。サステナビリティ委員会、健康経営推進会議で決定した内容は定期的に取締役会に報告を行い、監督を受けております。

 

(リスク管理)

 サステナビリティに関するリスク管理の内容は必要に応じて四半期に一度開催されるサステナビリティ委員会、健康経営推進会議で報告されます。

 また、当社及び当社グループに重大な影響を及ぼす可能性のあるリスクを一元的に把握し適切に対処するための組織としてリスクマネジメント委員会を設置しており、リスクマネジメント委員会と連携して全社リスク管理を行い、重要と判断されるものは取締役会へ報告されます。

 

(人材の多様性の確保を含む人材の育成に関する方針及び社内環境整備に関する方針)

 当社グループは、持続的な成長をもたらす革新的な商品・サービスの創造の源泉はコナミグループの人材そのものと考えており、人材の多様性の確保や人材の育成など人的資本に関する様々な取組を行っております。

 特に「健康経営」に力を入れて取り組んでおり、従業員一人ひとりのモチベーション・パフォーマンスの向上に焦点を置いた施策を実施し、全ての従業員が心身共に健康な状態で働くことのできる企業を目指しております。当社代表取締役社長が議長を務め、当社の役員と各事業の責任者で構成される健康経営推進会議において、健康経営を推進するための目標値を設定し、その達成に向け、四半期ごとに従業員の健康状況や労働時間等の現状報告、課題の共有及び健康への取組を検討しております。

 具体的な取組として、従業員の健康管理・健康づくりをサポートする専属の部署として健康管理センターを設置し、各事業の人事部員及び関東ITソフトウェア健康保険組合と協働して、運動習慣の取組、禁煙推進、メンタルヘルスケアなど従業員の健康保持・増進に向けた施策を検討・展開しております。その結果、保険者と連携して優良な健康経営を実践している法人として、経済産業省と日本健康会議が共同で実施する「健康経営優良法人(ホワイト500)」に2017年度から7年連続で認定されました。

 今後も従業員が効率良く働ける環境や制度を整備し、これまで以上の成果を上げることを目的とした活動を進めてまいります。

 当社グループでは、人的資本に関する取組の進捗を確認するため、指標を用いて定量的な管理を行っております。「管理職に占める女性労働者の割合」、「男性労働者の育児休業取得率」、「労働者の男女の賃金の差異」については「第1 企業の概況 5 従業員の状況」に記載しておりますが、これら以外の主な指標に関する目標及び実績は、次のとおりであります。

 

<主な指標>

指標

2022年度実績(注1)

2023年度目標

定期健康診断受診率

100.0%

100.0%

ストレスチェック回答割合(注2)

99.0%

98.0%

健康増進施策参加率

69.2%

70.0%

有給休暇取得率

73.4%

70.0%

有給休暇平均取得日数

14.9日

14.0日

月平均残業時間

15.6時間

20.0時間

仕事のパフォーマンス(注3)

94.7%

95.0%

従業員満足度(働きがい)(注4)

12.8点

13.0点

1人当たり教育研修時間

13.3時間

11.0時間

 

(注)1.原則、国内の連結子会社を含む数値となります。

ただし、「仕事のパフォーマンス」、「従業員満足度(働きがい)」は国内の連結子会社のうち、コナミスポーツ株式会社及びエグザスファシリティサービス株式会社を除いた数値となります。

2.SOMPOヘルスサポート株式会社が提供するストレスチェック「LLax seed」を導入しております。

3.「LLax seed」の生産性低下率測定プログラム(WLQ-J)を使用した分析結果に基づくもので、最も良好な状態のパフォーマンスを100%として算出した数値となります(基準値は94%)。

4.「LLax seed」の新職業性ストレス簡易調査票(New BJSQ)を使用した分析結果に基づくもので、全国平均は11.5点となります。

 

(気候変動)

 当社グループでは、オフィス環境の省エネルギー化やモーダルシフトの推進に加え、二酸化炭素(CO2)排出削減の取組として、スポーツ施設における熱源の転換、コージェネレーションシステム及びハイブリッド給湯システムの導入や森林経営の強化も進めております。また、気候変動関連の情報開示については、2022年5月にTCFD提言への賛同を表明し、提言に沿った情報開示を持続的な取組として推進しております。

 当社グループは、日本政府が表明した温室効果ガスの削減目標に則り、2050年までにCO2(二酸化炭素)の排出実質ゼロを目指します。

 

 なお、複数のシナリオ分析を実施した上で気候変動が及ぼす中長期的な影響を評価した結果、当社グループには重要な影響がないことを確認しております。これにより気候変動対応における戦略及び指標と目標については記載を省略しております。気候変動による影響の評価は定期的に実施し、必要に応じて当社の戦略や情報開示に反映してまいります。

 

<シナリオ分析>

 当社グループではシナリオ分析を通じ、国際的に多くの企業が採用しているIEA(国際エネルギー機関:International Energy Agency)・IPCC(気候変動に関する政府間パネル:Intergovernmental Panel on Climate Change)等の科学的な情報に基づく1.5℃シナリオ(IEA NZE(温室効果ガス排出量実質ゼロ:Net Zero Emission)等を採用)/4℃シナリオ(IPCC RCP8.5(代表的濃度経路:Representative Concentration Pathways)、 IEA STEPS(公表政策シナリオ:Stated Policies Scenario)等を採用)の最新状況を踏まえた中長期の事業環境の変化、気候変動リスク・機会を確認しました。分析したシナリオの何れにおいても、分析対象事業ではレジリエントな経営を行うことが可能であることを確認いたしました。

 1.5℃シナリオでは、脱炭素化に向けて、政策の大きな変化が想定され、炭素税の導入や原材料価格の高騰、より脱炭素化を進めたビジネスモデルへの転換が求められます。他方、4℃シナリオでは物理的リスクの影響が高まり、工場停止やサプライチェーンの断絶といったリスクへの対応が必要となります。

 各シナリオにおける社会将来像において、TCFD提言の例示するリスク・機会を基に、国際機関・業界団体の外部レポートや自社の事業特性を考慮して、「デジタルエンタテインメント」「アミューズメント」「ゲーミング&システム」「スポーツ」の各事業セグメントにおけるリスクや機会を特定しました。

 また、特定したリスク・機会の中で、重要度が大きいと評価したリスク・機会について、各シナリオにおけるパラメータを更新し、再度定量的な事業インパクト評価を実施いたしました。

 その結果、1.5℃シナリオでは原材料価格の高騰や炭素価格上昇、環境配慮型製品への移行、4℃シナリオでは感染症の拡大が当社グループに対し影響を与える可能性があることが分かりました。また、一方で環境配慮製品/サービスの需要拡大に関してはビジネス機会があると認識しております。

 これらの分析結果を踏まえて、まずは自社のリスク対応として、炭素価格や原材料価格の高騰に備え、全社的に再生可能エネルギーや省エネルギー施策・設備の導入、省資源化に向けたリサイクルを推進してまいります。

 今後は、自社のリスク対応のみならず、サプライチェーン全体のグリーン化推進・社会へのインパクトを創出するため、特定した気候変動リスク・機会への対応策をより具体化するとともに、中長期的な経営戦略へ織り込み、当社グループの事業の更なるレジリエンスの向上を目指してまいります。

 

ガバナンス

 年4回開催されるサステナビリティ委員会において、気候変動問題対応の取組について決定します。サステナビリティ委員会で決定した内容は取締役会に報告を行い、取締役会の定期的な監督を受けます。また、気候変動担当役員を任命しています。中長期計画等のレビューや投資等の判断の際には、気候関連問題を考慮して決定を下します。

 決定された方針を各事業やグループ各社が実行に移し、サステナビリティ委員会事務局が取組の進捗をモニタリングします。

0102010_001.png

 

リスク管理

 サステナビリティ委員会事務局がリスクの識別・評価、管理を行います。シナリオ分析において、関連するパラメータを抽出してリスクを識別し、定期的に評価を実施します。また、各リスクの財務的インパクトを定量的に評価することで、リスクの管理を行います。リスク評価の結果はサステナビリティ委員会を通じて取締役会へ報告し、全社のリスク管理に気候変動項目を設け、連携させています。

 

<気候変動リスク管理プロセス>

 

識別・評価

管理

報告・連携

・サステナビリティ委員会事務局がリスクの識別・評価を実施

・新たな規制上の要件を含む関連するパラメータを抽出し、定期的に評価を実施

・気候変動リスクはサステナビリティ委員会事務局が管理

・シナリオ分析において、各リスクの定量的な財務的インパクトを評価し、優先順位付けを実施

・気候変動リスクをリスクマネジメント項目に含め、開示

・リスク評価の結果を取締役会で報告し、全社のリスク管理と連携

 

 

3【事業等のリスク】

 当社及び当社グループ(以下、本項目においては当社と総称)の事業その他に関するリスクについて、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性があると考えられる主な事項を記載しております。また、必ずしもそのようなリスク要因に該当しない事項についても、投資者の投資判断上、重要であると考えられる事項については、投資者に対する積極的な情報開示の観点から以下に開示しております。なお、当社はこれらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める所存であります。

 本項においては、将来に関する事項が含まれておりますが、当該事項は当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

(1) 新しい製品・サービスのリリースに関するリスク

 新しい製品やサービスを適時にリリースできるかは、当社の制作リソースや生産能力だけでなく、新しい技術やプラットフォームへの適合など様々な要因が影響を及ぼすことが考えられます。これら全てに適切に対応し、お客様に満足いただける品質の製品・サービスをタイムリーに提供することができなければ、当社の売上・利益計画に影響が生じる可能性があります。

(2) 競争に関するリスク

当社が事業を展開するエンタテインメント及びスポーツ関連市場は競争が激しく、競合より新しい製品・サービスが次々にリリースされるだけでなく、競合となり得る新しい業態の娯楽・レジャーが続々と登場しています。これらが新たな競争を生み、市場における当社の競争優位を持続させることが困難になる可能性があります。

(3) 景気低迷に関するリスク

 消費者マインドを悪化させるような著しい景気の低迷は、当社が事業を展開するエンタテインメント及びスポーツに関連する製品・サービスに対する需要を減退させる可能性があります。

(4) 少子高齢化に関するリスク

 国内外で進展する少子高齢化は、当社が事業を展開するエンタテインメント及びスポーツ関連の市場を大きく変化させる可能性があります。

(5) 消費者嗜好の変化に関するリスク

 エンタテインメント及びスポーツ関連市場は、テクノロジーの進化等を背景としたトレンドとブームが特徴で、消費者の嗜好が急速に変化します。急速に変化する消費者の嗜好に対応するためには、技術革新や製品・サービスの刷新をスピード感をもって行うことが必要です。消費者の嗜好の変化に対応した製品・サービスを提供し続けることができなければ、当社の業績に影響が生じる可能性があります。

(6) 各国の法的規制等に関するリスク

 当社が事業を展開する各国において法的規制等が変更された場合、当社はこれに対応するため製品・サービスだけでなく、ビジネスモデルや戦略の変更が必要となる可能性があり、当該国での事業の展開に影響を及ぼす可能性があります。

 なお、ゲーミング(カジノ)に関する規制、ライセンスについては「第2 事業の状況 5 経営上の重要な契約等」に記載のとおりであります。

(7) 知的財産権に関するリスク

 当社の製品・サービスには、他者の著作物などの知的財産を使用しているものがあり、必要とする知的財産の使用許諾が受けられない場合、関連する製品・サービスの提供に影響を及ぼす可能性があります。

 また、当社は、他者の知的財産権を侵害することがないよう相当の注意を払っておりますが、見解の相違等により知的財産権の侵害を巡る争いが生じる可能性があります。そのような場合、当社としての正当性を主張してまいりますが、争いの解決にあたり和解金などの金銭支出が必要となる場合や、当該知的財産権を使用できなくなる場合もあり、当社の業績に影響が生じる可能性があります。

(8) 製品・サービスの欠陥に関するリスク

 当社が提供する製品・サービスについてはリリース前に徹底した品質の確認を行っておりますが、万が一重大な欠陥がリリース後に発見された場合、当社の業績に影響が生じる可能性があります。

(9) 企業買収または投資に関するリスク

 当社は、持続的な成長と企業価値向上を目指して、既存事業の拡大のためだけでなく、中長期的に成長が見込まれる新しい事業も視野に入れて、企業買収等の機会を模索しております。企業買収等は、買収後の統合作業の失敗や、当初計画していたとおりの業績が見込めなくなった場合の減損損失の計上等、さまざまなリスクを伴います。実行にあたっては、入念なデューデリジェンスを実施した上で慎重に検討を進めてまいります。

(10) 人材に関するリスク

 当社の成長は、経営幹部及び従業員の貢献が継続すること、そして新たに有能な従業員を採用できるかによるところが大きいといえます。特にデジタル人材は、世界的な獲得競争が繰り広げられており、人材確保が極めて困難な状況にあります。また、海外での事業展開に対応するためグローバル人材の確保が急務となっております。有能な人材を採用し、継続して雇用することができなければ当社の業績に影響が生じる可能性があります。

(11) 海外での事業展開に関するリスク

 海外での事業展開については、テロ・紛争等による社会的混乱や予期せぬ政治的要因、各国特有の商慣習、関税や為替変動によるリスク等も考慮して事業活動を行うことが必要です。これら全てに適切な対応ができなければ当社の業績に影響が生じる可能性があります。

(12) 自然災害等に関するリスク

 地震、洪水、台風等の自然災害やパンデミックといった事象は社会・経済に大きな影響を与える可能性があります。また、これらが発生する場合、当社製品のサプライチェーンに影響を及ぼすことが想定されます。建物の耐震対策や防災訓練、事業所内の衛生対策、安否確認システムの構築、主要部品の代替調達先の検討等の対策を講じておりますが、当社が事業を展開する国・地域においてこれらの事象が発生する場合、業績に影響が生じる可能性があります。

(新型コロナウイルス感染症の影響)

 感染拡大と収束を繰り返してきた新型コロナウイルスの感染状況は、ワクチン接種の進展などにより改善し、行動制限の緩和が進んだことで社会経済活動の正常化が進みつつあります。

 しかしながら、今後再び感染状況が悪化し、各国政府より要請される行動制限などにより当社の事業活動が制限されることになれば、お客様へ製品・サービスを提供する体制を維持することが困難となり、当社の業績に影響が生じる可能性があります。

 引き続き感染状況を注視し、万全の対策を講じてまいります。

 

(13) セキュリティに関するリスク

 当社は、事業活動において通信ネットワークで結ばれた情報システムを活用しておりますが、可用性やセキュリティを向上させる様々な対策を検討し、導入しております。

 このような対策にもかかわらず、外部からのサイバー攻撃、予期せぬ自然災害や事故の発生、電力・通信インフラの停止等により情報システムに障害が発生し、お客様へ提供するサービスが停止した場合、当社の業績に影響が生じる可能性があります。

(14) 個人情報管理に関するリスク

 当社役職員による不適切な取扱いや、外部からの不正アクセス等によりお客様の個人情報が漏洩するような事態が万が一発生する場合、当社のブランドイメージ及び業績に大きな影響が生じる可能性があります。当社はこのような事態を未然に防止するため、厳格な情報管理規定を制定し、役職員への教育を徹底しているだけでなく、情報システムに強固なセキュリティ対策を講じております。また、世界各国の個人情報保護規則(GDPR等)に対応できる体制を整備するなど、万全を期して対策に取り組んでおります。

(15) 訴訟に関するリスク

 当社の事業活動が訴訟・仲裁その他の法的手続の対象とされ、当社に不利な判断が下された場合、当社の業績に影響が生じる可能性があります。

(16) 不正行為に関するリスク

 当社の製品・サービスを利用した不正行為に対しては、システム面での防止策を講じるだけでなく、利用規約で禁止し、お客様へ積極的に啓発を行っております。また、違反者に対しては厳正な対応を行っております。しかし、万が一、大規模な不正行為が発生した場合、当社の信頼やブランドイメージが毀損すること等により、当社の業績に影響が生じる可能性があります。

4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 経営成績等の状況の概要

 当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

 

① 経営成績

 当連結会計年度におきましては、ウクライナ情勢の長期化、世界各国の金融引締め政策による急速な為替相場の変動、資源価格の高騰等、依然として先行き不透明な状況が続いております。一方で、感染拡大と収束を繰り返してきた新型コロナウイルスの感染状況がワクチン接種の進展などにより改善し、行動制限の緩和が進んだことで社会経済活動の正常化が進みつつあります。国内において感染症法上の分類が5類に引き下げられることで、経済のさらなる回復が期待されます。

 このような状況のもと、当社グループの当連結会計年度における経営成績は、主にゲーミング&システム事業のコロナ禍からの回復や円安の影響を受けて増収となり、売上高は過去最高を更新いたしました。一方利益面では、タイトル投入直後の制作費の償却やプロモーション費用の負担に加えて、エネルギーコストの大幅な高騰による影響がありました。

 

 以上の結果、当連結会計年度の売上高は3,143億2千1百万円(前連結会計年度比4.9%増)、事業利益は566億1千1百万円(前連結会計年度比29.5%減)、営業利益は461億8千5百万円(前連結会計年度比38.0%減)、税引前利益は471億2千万円(前連結会計年度比37.3%減)、親会社の所有者に帰属する当期利益は348億9千5百万円(前連結会計年度比36.3%減)となりました。

 

事業別売上高及び営業収入(セグメント間含む)要約版

 

前連結会計年度

(自 2021年4月1日

至 2022年3月31日)

当連結会計年度

(自 2022年4月1日

至 2023年3月31日)

増減率

 

金額(百万円)

金額(百万円)

(%)

デジタルエンタテインメント事業

215,010

213,432

△0.7

アミューズメント事業

19,510

19,533

0.1

ゲーミング&システム事業

25,630

38,573

50.5

スポーツ事業

41,957

45,473

8.4

消去

△2,585

△2,690

連結合計

299,522

314,321

4.9

 

② 財政状態

(資産)

 当連結会計年度末における資産合計は、前連結会計年度末に比較して186億1千万円増加し、5,472億2千3百万円となりました。これは主として、新拠点「コナミクリエイティブフロント東京ベイ」の建設工事が着工したことや法人所得税、配当金の支払いにより現金及び現金同等物が減少した一方で、有形固定資産、営業債権及びその他の債権が増加したこと等によるものであります。

 

(負債)

 当連結会計年度末における負債合計は、前連結会計年度末に比較して95億9千3百万円減少し、1,709億4千4百万円となりました。これは主として、転換社債型新株予約権付社債の転換により社債及び借入金が減少したこと等によるものであります。

 

(資本)

 当連結会計年度末における資本合計は、前連結会計年度末に比較して282億3百万円増加し、3,762億7千9百万円となりました。これは主として、配当金の支払いがあった一方で、当期利益の計上や為替変動の影響により親会社の所有者に帰属する持分合計が増加したこと等によるものであります。

 なお、親会社所有者帰属持分比率は、前連結会計年度末と比較して3.0ポイント増加し、68.8%となりました。

 

③ キャッシュ・フロー

当連結会計年度の概況

 

前連結会計年度

(自 2021年4月1日

至 2022年3月31日)

当連結会計年度

(自 2022年4月1日

至 2023年3月31日)

増減

区 分

金額(百万円)

金額(百万円)

金額(百万円)

営業活動によるキャッシュ・フロー

96,542

36,098

△60,444

投資活動によるキャッシュ・フロー

△22,993

△42,786

△19,793

財務活動によるキャッシュ・フロー

△27,913

△27,467

446

現金及び現金同等物に係る為替変動の影響額

2,645

2,707

62

現金及び現金同等物の純増減額

48,281

△31,448

△79,729

現金及び現金同等物の期末残高

250,711

219,263

△31,448

 

 当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比較して314億4千8百万円減少し、当連結会計年度末には2,192億6千3百万円となりました。

 また、当連結会計年度における各キャッシュ・フローは、次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 当連結会計年度において営業活動により獲得した資金は、360億9千8百万円(前連結会計年度比62.6%減)となりました。これは主として、法人所得税の支払額が増加したこと等によるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 当連結会計年度において投資活動により使用した資金は、427億8千6百万円(前連結会計年度比86.1%増)となりました。これは主として、資本的支出が増加したこと等によるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 当連結会計年度において財務活動により使用した資金は、274億6千7百万円(前連結会計年度比1.6%減)となりました。これは主として、配当金の支払額が増加した一方で、前連結会計年度において短期借入金の返済による支出があったこと等によるものであります。

④ 生産、受注及び販売の実績

(ⅰ) 生産実績

 当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

金額(百万円)

前年同期増減率(%)

デジタルエンタテインメント事業

133,897

16.5

アミューズメント事業

14,029

9.2

ゲーミング&システム事業

17,938

85.4

スポーツ事業

42,721

10.8

合計

208,585

18.5

(注) 上記の金額は、売上原価により算出しております。

 

(ⅱ) 受注実績

 当社グループは受注生産を行っておりません。

 

(ⅲ) 販売実績

 当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

金額(百万円)

前年同期増減率(%)

デジタルエンタテインメント事業

212,750

△0.8

アミューズメント事業

17,964

0.5

ゲーミング&システム事業

38,453

50.0

スポーツ事業

45,154

8.4

合計

314,321

4.9

(注) セグメント間の取引については相殺消去しております。

 

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

① 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

 当連結会計年度においては、主にゲーミング&システム事業のコロナ禍からの回復や円安の影響を受けて増収となったものの、利益面では、タイトル投入直後の制作費の償却やプロモーション費用の負担に加えて、エネルギーコストの大幅な高騰による影響により減益となりました。

 当連結会計年度の売上高事業利益率は18.0%、売上高営業利益率は14.7%、売上高当期利益率は11.1%、親会社所有者帰属持分当期利益率(ROE)は9.6%となりました。

 

 重視する経営指標

 

 前連結会計年度

(自 2021年4月1日

 至 2022年3月31日)

 当連結会計年度

(自 2022年4月1日

 至 2023年3月31日)

区 分

(%)

(%)

売上高事業利益率

26.8

18.0

売上高営業利益率

24.9

14.7

売上高当期利益率

18.3

11.1

親会社所有者帰属持分当期利益率(ROE)

16.9

9.6

 

 当連結会計年度における経営成績等の分析・検討内容の詳細は、次のとおりであります。

 

事業別セグメント

(デジタルエンタテインメント事業)

 エンタテインメント市場におきましては、モバイル端末や家庭用ゲーム機器などの各種デバイスの高性能化、次世代通信システムの普及により、ゲームコンテンツの今後の展開が期待されております。また、ゲームをスポーツ競技として捉えるeスポーツやゲームプレー動画などが着目されファン層を拡大するなど、コンテンツの楽しみ方が多様化しています。

 このような状況のもと、当事業の新しい取り組みとしては、サイコロジカルホラーゲームとして人気を博した「SILENT HILL」シリーズの復活に向け、過去作「SILENT HILL 2」のリメイクを発表いたしました。あわせて、完全新作となる「SILENT HILL: Townfall」、「SILENT HILL f」の制作が進行中であることを発表し、ご期待の声を数多くいただいております。また、過去にご好評をいただいたシリーズ13作品を収録した家庭用ゲーム「Teenage Mutant Ninja Turtles: The Cowabunga Collection」(ティーンエイジ ミュータント ニンジャ タートルズ ザ カワバンガ コレクション)を発売し、欧米を中心に好調な推移となりました。さらに、ゲームの世界観の中で地理や経済などを楽しみながら学ぶための教材として学校などの教育機関向けに無償で提供する「桃太郎電鉄 教育版Lite ~日本っておもしろい!~」の導入申し込みを開始し、多くの反響をいただいております。野球振興の取り組みとしては、「2023 World Baseball Classic™」のグローバルスポンサーとなり、さらに、日本代表「侍ジャパン」をオフィシャルパートナーとしてサポートさせていただきました。侍ジャパンの選手を登場させるなど、本大会に関連したプロモーションや施策を展開したことで、「プロ野球スピリッツA(エース)」が大変な盛り上がりを見せております。

 継続した取り組みとしては、「eFootball™」シリーズの最新作「eFootball™ 2023」においてアップデートや施策を重ね、世界的なサッカー熱の高まりとも相まってダウンロード数が6億を突破し、多くのお客様に楽しんでいただいております。カードゲームでは、遊戯王カードゲーム25周年記念プロジェクトを始動いたしました。配信開始から1周年となった「遊戯王 マスターデュエル」との相乗効果もあり、コンテンツ全体の勢いが増しております。

 eスポーツでは、一般社団法人日本野球機構(NPB)と共同で「eBASEBALLプロスピA(エース)リーグ」2022シーズンを開催いたしました。また、欧州プロサッカークラブと契約するeスポーツプロ選手による「eFootball™Championship Pro 2023」を2月より開始しております。さらに、国際オリンピック委員会(IOC)主催の「オリンピックeスポーツシリーズ2023」の競技タイトルとして、「WBSC eBASEBALL™パワフルプロ野球」が選出され、種目別予選が始まりました。

 なお、当連結会計年度においては主力コンテンツのタイトルを順次投入したことによる制作費の償却やプロモーション費用、新たな開発タイトルでの研究開発費の増加による影響がありました。

 

 以上の結果、当事業の連結売上高は2,134億3千2百万円(前連結会計年度比0.7%減)となり、事業利益は530億9百万円(前連結会計年度比30.6%減)となりました。セグメント資産は、前連結会計年度末に比較して35億円増加し、2,546億9千9百万円となりました。

 

(アミューズメント事業)

 アミューズメント市場におきましては、ニューノーマル時代が常態化する中、人々の行動や意識の変化により、アミューズメント施設に加えて家庭でも楽しめる遊び方が求められるなど、ニーズの幅が広がってきております。

 このような状況のもと、当事業のアミューズメント施設向けビデオゲームでは、対局しながらキャラクターのリアクションや演出を楽しむことができ、さらに麻雀を覚えたい方向けの安心のサポート機能を備えた麻雀ゲーム「麻雀ファイトガール」が稼働を開始いたしました。メダルゲームにおいては、家庭用ゲーム「桃太郎電鉄 ~昭和 平成 令和も定番!~」のゲーム性をもとにサイコロとすごろくの普遍的な遊びが楽しめるメダルプッシャーゲーム「桃太郎電鉄 ~メダルゲームも定番!~」、シリーズ10周年を迎えた「アニマロッタ」シリーズの最新作「アニマロッタ アニマと星の物語」が順次稼働を開始しております。また、パチスロ6.5号機として、「ボンバーガール」、「戦国コレクション5」を市場に投入いたしました。アーケードゲームをPCやスマートフォンでいつでも楽しむことができるサービス「コナステ(KONAMI AMUSEMENT GAME STATION)」は、当第4四半期に「フィーチャープレミアム」シリーズの2タイトルが追加された「コナステ メダルコーナー」を中心に堅調に推移しております。

 eスポーツでは、音楽とeスポーツを融合させたプロリーグ「BEMANI PRO LEAGUE -SEASON 2-」において、昨シーズンの競技タイトル「beatmania IIDX」に加え、「SOUND VOLTEX」が新たな競技タイトルとなり、アミューズメント施設運営企業によりドラフト会議で選出されたプロ選手達が熱い戦いを展開したレギュラーステージやファイナルは、大きな盛り上がりを見せました。また、モバイルアプリ「麻雀格闘倶楽部Sp」を使用した「eMAH-JONG 麻雀格闘倶楽部 プロトーナメント」においては、選抜試験等により選ばれた一般プレーヤーと日本プロ麻雀連盟所属のプロ雀士によりハンデなしの熱戦が繰り広げられました。

 なお、当連結会計年度におきましては製品投入時期の違いによる影響がありました。

 

 以上の結果、当事業の連結売上高は195億3千3百万円(前連結会計年度比0.1%増)となり、事業利益は27億8千2百万円(前連結会計年度比20.3%減)となりました。セグメント資産は、前連結会計年度末に比較して2億8千5百万円増加し、549億9百万円となりました。

 

(ゲーミング&システム事業)

 ゲーミング市場におきましては、北米市場及び豪州市場では新型コロナウイルス感染症拡大以前の活気を取り戻しております。その他の地域においても、市場全体として回復に向かっております。

 このような状況のもと、当事業のスロットマシンでは、北米市場、豪州市場において、複数の賞を受賞している「DIMENSION(ディメンション)」シリーズが引き続きお客様の注目を集めております。スロットマシン販売においては、「DIMENSION 49™(ディメンション フォーティーナイン)」が市場で高稼働を維持しております。また、パーティシペーション(レベニューシェア)では、75インチの湾曲したモニターが特徴の「DIMENSION 75C™(ディメンション セブンティーファイブ シー)」のカジノ施設への導入が拡大しております。ゲーミングコンテンツでは、「All Aboard™(オール アボード)」が引き続き業界トップクラスの稼働を記録しております。また、「Fortune Mint™(フォーチュン ミント)」や「Ocean Spin™(オーシャンスピン)」などのタイトルも市場から高評価をいただいているほか、1台の筐体で複数のタイトルから好きなコンテンツを選んでプレーできる「SeleXion™(セレクション)」の市場への展開が拡大しております。

 カジノマネジメントシステムでは、キャッシュレスカジノを実現する「Money Klip™(マネークリップ)」など、多彩な機能を充実させることにより、引き続き堅調に推移しております。

 なお、世界的なサプライチェーンの混乱による部材コストの高騰などの影響を受けておりましたが、様々な原価低減の取り組みにより利益率が回復しております。

 

 以上の結果、当事業の連結売上高は385億7千3百万円(前連結会計年度比50.5%増)となり、事業利益は51億6千9百万円(前連結会計年度比47.9%増)となりました。セグメント資産は、前連結会計年度末に比較して43億6千2百万円増加し、441億3千5百万円となりました。

(スポーツ事業)

 スポーツ市場におきましては、エネルギー価格の高騰による経営環境への影響が続いております。一方で、日常生活や経済・社会活動を継続できるよう行動制限の緩和が進み、スポーツや健康増進の需要が高まりつつあります。

 このような状況のもと、スポーツクラブ運営におきましては、施設での安全・安心なサービスの提供に努めました。さらに、新たな運動機会の選択肢として、お客様がご自身のライフスタイルに合わせて参加できるよう、引き続きオンラインサービスの充実を図りました。

 また、天井にミラーを設置したピラティススタジオ「Pilates Mirror(ピラティスミラー)」は、8月に「Pilates Mirror 吉祥寺」(東京都武蔵野市)、12月に「Pilates Mirror 桜新町」(東京都世田谷区)、3月に「Pilates Mirror 経堂」(東京都世田谷区)と「Pilates Mirror 自由が丘」(東京都目黒区)をオープンし、多くのお客様にご好評をいただいております。

 資産を持たない形でネットワークを拡大するビジネス形態である受託事業におきましては、これまで培った運営・指導のノウハウや実績を活かして事業を推進しており、新たに神奈川県横浜市、神奈川県秦野市、京都府京都市、福岡県福岡市及び愛知県豊橋市のスポーツ施設の業務受託運営を開始いたしました。

 学校水泳授業の受託におきましては、学校側のニーズがますます高まっており、日本全国で多くの小中学校に水泳指導業務を提供し、ご好評をいただいております。

 こども向け運動スクール「運動塾」におきましては、スポーツを通して体の成長を促すべく、スイミング、体操、ダンスなどお子様に合った様々な種目を展開しており、新たに磯子(神奈川県横浜市)、川西(兵庫県川西市)、自由が丘(東京都目黒区)、和泉中央(大阪府和泉市)の4施設でスイミングスクールを開講いたしました。また、映像とAIを活用して練習効果を向上させる「運動塾デジタルノート」と、コナミスポーツクラブインストラクターの指導技術との相乗効果により、より楽しく学び続けられるスイミングスクールの展開を推進いたしました。

 なお、当連結会計年度におきましては、エネルギー価格高騰による光熱費の上昇により大きな影響を受けましたが、施設運営の効率化などの対策を実施し、影響を吸収いたしました。

 

 以上の結果、当事業の連結売上高は454億7千3百万円(前連結会計年度比8.4%増)となり、事業利益は4億5千1百万円(前連結会計年度比41.1%減)となりました。セグメント資産は、前連結会計年度末に比較して40億2千3百万円減少し、543億5千万円となりました。

 

② 当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因

 当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。

 

③ 資本の財源及び資金の流動性

 当社における資金需要は、ゲームコンテンツ制作に係る支出、ロイヤリティ、部品費及び原材料費、従業員への給与・賃金その他、事業所や施設の賃借料、資産の取得及び修繕・維持費用などの支払、借入金の返済、配当金の支払、並びに納税等の支出を賄うためのものであります。これに加えて、当社グループの持続的な成長と企業価値向上を実現するため、既存事業の拡大や、新規事業への参入等のための投資の機会を模索しております。

 当連結会計年度における主な資金需要は、通常の事業運営のために使用する資金であります。

 当社の資金の源泉は、主に、手元現預金、営業活動により稼得する資金、金融機関と締結したコミットメントライン契約による融資枠並びに社債の発行などがあります。当社は、これらが資金需要に対する十分な資金源となるものと考えております。

④ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

 当社グループの連結財務諸表は、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」第93条の規定により、IFRSに準拠して作成しております。この連結財務諸表の作成にあたり、必要な見積りは合理的な基準に基づいて実施しておりますが、見積り特有の不確実性が存在するため、実際の結果はこれらの見積りと異なる場合があります。

 当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 3. 重要な会計方針」に記載しております。また、会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 2. 作成の基礎 (4)見積り及び判断の利用」に記載のとおりであります。

5【経営上の重要な契約等】

(1) 当社グループが締結している重要な契約

相手先名

国別

内容

契約期間

任天堂株式会社

全世界

「Nintendo Switch」対応ソフトの商標許諾及び製造委託契約

2017年4月1日から

2020年3月31日まで

以後1年ごとの自動更新

株式会社ソニー・インタラクティブエンタテインメント

日本

「プレイステーション5」対応ソフト等の商標許諾及び製造委託契約

2014年2月1日から

2019年3月31日まで

以後1年ごとの自動更新

Microsoft Corporation

全世界

「XboxONE」及び後続機対応ソフト等の商標許諾及び製造委託契約

2020年6月1日から

2022年3月31日まで

以後1年ごとの自動更新

Apple Inc.

全世界

Apple Inc.の運営するマーケットを通じてゲームを配信する許諾契約

2008年8月28日から

2009年7月2日まで

以後1年ごとの自動更新

Google Inc.

全世界

Google Inc.の運営するマーケットを通じてゲームを配信する許諾契約

2009年7月15日締結

リソルホールディングス株式会社

日本

業務提携契約

2006年3月7日締結

 

 

(2) ゲーミング(カジノ)に関する規制、ライセンスについて

 2000年1月に、当社は米国ネバダ州のゲーミング機器製造に関するライセンスを、また、当社の子会社であるKonami Gaming, Inc.(本社ネバダ州ラスベガス)は同州のゲーミング機器製造及び販売に関するライセンスをそれぞれ取得し、ゲーミング機器市場に参入いたしました。現在では、米国、オーストラリア及びアジア等、海外の様々な国・地域において、ゲーミング機器の製造及び販売に必要なライセンスを取得し、事業を展開しておりますが、これらのライセンス取得に伴い、当社グループは様々な国・地域における規制を受けます。これらの規制のうち、米国ネバダ州におけるゲーミング機器の製造、販売及び流通について規制する条例及び規定(以下、「ネバダ規定」という。)の内容、範囲及び手続きを記載いたします。

① 一般規制内容

 ゲーミング機器及び関連ソフトの製造、販売及び流通は、米国及び外国管轄の連邦、州、部族及び地方の規則の適用対象となります。規則上求められる要件は管轄地域によって異なりますが、ほとんどの管轄地域でライセンス、登録、認可、適格性の認定、資格証明書類を必要とします。それらには、ゲーミング機器を製造し、流通させる法人としての財務の安定性や必要な承認を得ていることを示すものだけでなく、役員、取締役、大株主及び主要従業員などの個人の適格性やライセンス等が確保されているかを示すものも含まれます。連邦、州、部族など様々なゲーミング規制当局により制定された法律は、一般市民を守り、不正に関わることなく、公正な競争のもと、健全にゲーミング関連の活動が行われることを確保するためのものであります。

 当社は、多くのゲーミング規制局から製品の製造、流通のためのライセンスや、「広域プログレッシブ」システム(WAPシステムとして知られるもの)を運営するライセンスを受けております。当社とその主要な従業員は、事業を展開する管轄地域において、ゲーミング機器の製造、流通、そして許可された範囲で運営を行うために必要な政府のライセンス、認可、登録、適格性の判断、承認を全て受けているか、申請中であります。当社は、現在に至るまでゲーミング関係のライセンスについて当局より申請の拒絶、停止、または取消し処分を受けたことは一度もありません。

② ネバダ規定の内容

 ネバダ州内でのゲーミング機器の製造、販売及び流通、あるいはネバダ州外で使用することを目的にそれらの行為を行うことは、ネバダ州ゲーミング管理法及びネバダゲーミングコミッション(以下、「ネバダコミッション」という。)の規定、州のゲーミング管理委員会(以下、「GCB」という。)及び多くの郡や自治体の規制当局(以下、「ネバダゲーミング当局」という。)の法律、規則、条例の適用対象となります。これらの法律、規則、条例は、主として、ゲーミング機器のメーカー、流通業者及びオペレーター、並びにゲーミングに金銭的に関与している者の責任、財務的安定性や特性に関するものであります。ゲーミング機器の製造、販売及び運営にはそれぞれ別のライセンスが必要です。ネバダゲーミング当局の法律、規則及び監督手続は、下記事項を求めております。すなわち、(ⅰ)いつ、いかなる立場においても、直接、間接を問わず、不適格な者がゲーミング事業と関わることを防止すること、(ⅱ)信頼できる会計慣行と手順を確立し維持すること、(ⅲ)ライセンス保持者の財務慣行に対して有効な統制を維持すること(社内の財務業務に関する最低限の手続の確立、資産と収益の保全、信頼性のある帳簿等の保持、ネバダゲーミング当局への定期的な報告の義務付け等が含まれます)、(ⅳ)詐欺的及び不正な慣行を防止すること、(ⅴ)納税及びライセンス料の支払いを通じて、州及び地方政府へ財源を供給することなどが要請されております。これらの法律、規則、手続、司法上または規制上の解釈の変更が、当社のゲーミング&システム事業に悪影響をもたらすことがありえます。

 当社の子会社が、ネバダ州において、州内外で使用されるゲーミング機器の製造、販売及び流通に携わるためだけでなく、ネバダ州内でスロットマシンルートの運営などのゲーミングに関わる活動を行うためには、ネバダゲーミング当局のライセンスを取得する必要があります。ライセンスを維持するためには、定期的にライセンス料と税金を支払う必要があり、ライセンスの譲渡はできません。ネバダ州内において当社が販売する機器は、型式毎にコミッションの承認を受ける必要があり、機器の修正を求められることもあります。ネバダ州においてライセンスを取得している当社の子会社は、全ての重要な借入れ、リース、証券の売却、及び類似する金融取引についてGCBとネバダコミッションに報告し、ネバダコミッションから承認を得る必要があります。当社はネバダ州でビジネスを行うために必要な全てのライセンス、承認を取得していると確信しております。

 当社は上場企業としてネバダコミッションに登録されているため、詳細な財務・営業報告を定期的にネバダコミッションに提出するほかに、その求めに応じ他の一切の情報を提出することを義務付けられております。ネバダゲーミング当局からライセンスと承認を得ることなしには、当社のゲーミング&システム事業子会社の株主になることも、利益の一部を受け取ることもできません。

 当社の役員、取締役そして主要従業員のうち、ゲーミングの管理・監督に現在関与しているか、ライセンスを受けた当社子会社のゲーミング業務に直接的に関与している者は、ネバダゲーミング当局に申請書を提出し、当局からライセンスを取得するか、適格との認定を受けることが必要となる場合があります。ライセンスを受けた当社子会社の役員、取締役及び主要従業員もまた、ネバダゲーミング当局に申請書を提出し、ライセンスを取得するか適格との認定を受けることが必要となる場合があります。当社は内規により、役員、取締役そして主要従業員に関するGCBの調査費用は、当社が全て負担することとしております。

 ネバダゲーミング当局は、当社またはライセンスを受けている当社子会社と重要な関係または関わりを持つ個人を、ライセンス保持者の取引関係者として適格であるか、またはライセンスを付与すべきかを判断するために調査することができます。ネバダゲーミング当局は、合理的な根拠があるとみなせば、ライセンスの申請または適格性の認定を拒否することができます。適格性の認定を受けることはライセンスを付与されることに等しく、共に詳細な個人・財務情報の提出を要求され、その後、徹底した素行調査を受けることになります。調査の全ての費用はライセンスまたは適格性の認定を申請した者が支払います。ライセンスを受けた地位に変更が生じた時は、ネバダゲーミング当局に報告しなければなりません。ネバダゲーミング当局は、当社の役員、取締役または主要従業員の地位の変更を承認しない場合があります。また、当社に対して当社の役員、取締役または主要従業員の資格停止、または解雇を要求することもあります。必要な申請書類の提出を拒否した者、またはネバダゲーミング当局が、そのような立場で活動するのは不適切だと判断した者については全ての関係を断つよう要求することもできます。適格性またはライセンス付与に関する問題の決定についてはネバダ州の司法審査の対象とはなりません。

 当社は、詳細な財務・事業報告をネバダコミッションに提出する必要があります。当社、またはライセンスを取得した当社子会社がネバダ州のゲーミング法令に違反したと判断された場合には、法令や規制上の手続きに基づいて、当社のライセンスが限定付、条件付、一時停止または取消になる可能性があります。さらに、当社、ライセンスを取得した当社子会社及び関係者は、ネバダ州のゲーミング法令に違反するたびに、ネバダコミッションの裁量により相当の罰金を課せられることがあります。ネバダコミッションには、当社のゲーミング資産を運用する監督官を任命する権限があります。一定状況のもとで監督官の任期中に発生した所得がネバダ州に没収される場合があります。ライセンスが限定付、条件付、または一時停止となるか、監督官が選任されることにより(また、当社のゲーミングライセンスが取消される場合は)、当社のゲーミング&システム事業は重大な悪影響を受ける可能性があります。

 ネバダコミッションは、当社議決権株式の実質株主に対し、その所有株式数にかかわらず、申請書の提出を求め、調査した上で適格か審査することがあります。この場合、申請者はGCBの調査の費用と経費を全て負担します。適格性の認定を受ける必要がある議決権株式の実質株主が会社、パートナーシップ、あるいは信託である場合は、実質所有者のリスト等を含む詳細な事業・財務情報を提出する必要があります。当社の議決権株式の5%超を取得しようとする者は、ネバダコミッションへ届出をする必要があります。当社議決権株式の10%以上の実質株主になる者は、ネバダコミッションが規則で定める日から30日以内に適格性の認定を申請する必要があります。

 一定の状況下では、ネバダコミッション規則に定義された「機関投資家」が当社の議決権株式の10%超25%以下を取得した場合に、投資目的でのみその議決権株式を所有するときは、ネバダコミッションに対して適格性認定要件の免除を申請できます。機関投資家は、次の場合にのみ、投資目的で議決権株式を所有しているものとみなされます。すなわち、その通常の取引過程で議決権株式を取得して保有し、(ⅰ)取締役会の過半数の選任、(ⅱ)会社の定款、内規、経営、方針または事業の変更、(ⅲ)ネバダコミッションが投資目的による議決権株式の所有に矛盾すると判断するその他の行為を、直接、間接を問わず、もたらすことを目的としていない場合であります。ネバダコミッションは、株主が投票する全ての事項への議決権の行使、証券アナリストが通常行うような財務その他の情報の問い合わせ、ネバダコミッションが投資目的に合致すると認めるその他の行為については、議決権株式を投資目的のみに所有することに矛盾しないとみなします。適格性の認定を受けなければならない議決権株式の実質株主が、法人、パートナーシップ、合資会社、有限責任会社、または信託の場合、その株主は、実質所有者のリスト等の詳細な事業・財務情報を提出する必要があります。その際、GCBの調査にかかる全ての費用は申請者の負担となります。

 ネバダコミッション、またはGCBの会長からの要請で、適格性の認定、あるいはライセンス申請書の提出を求められたにもかかわらず、30日以内にその提出を行わなかったか拒否した者は、不適格と判断されることがあります。同様の規制が、実質的な所有者を特定するよう要請された場合に、それを行わなかった名義上の所有者にも適用されます。不適格と判断された株主が、ネバダコミッションが定める期間を超えて当社の議決権株式の実質株主に直接、間接を問わずとどまる場合、刑法上有罪とされることがあります。当社が、ある者について、当社またはライセンスを取得した当社子会社の株主、その他の関係を持つ相手として不適格であるという通告を受けた後に以下の行為を行うと懲戒処分の対象となり、認可喪失となる場合があります。その行為とは、(ⅰ)その不適格者に、議決権株式にかかる配当または利息を支払うこと、(ⅱ)その者が所有している株式により付与された議決権の直接、間接の行使を認めること、(ⅲ)提供されたサービス、またはその他に関して何らかの形で報酬を支払うこと、(ⅳ)公正な市場価格で現金と引換えに、議決権株式を放棄することを求めるためのあらゆる法的な努力を行わないこと、であります。さらに、クラーク郡当局は、ゲーミングライセンス保持者を支配する法人の株式を所有、または支配する立場にある者全てに関して、認可する権限を有するとの立場をとっております。

 ネバダコミッションは、その裁量により、当社の負債証券の所有者に対し、申請書の提出を求め、調査を受けた上で当社の負債証券の所有者として適格か審査を受けることを要求することができます。ネバダコミッションがある者について、当該証券の所有に適さないと判断した場合、ネバダコミッションから事前の承認を受けずに以下の行為を行うと、当社は、ネバダ州のゲーミング法令により認可喪失等の制裁措置を受けることがあります。その行為とは、(ⅰ)その不適格者に配当、利息、何らかの分配金を支払うこと、(ⅱ)その証券に関して不適格者の議決権行使を認めること、(ⅲ)不適格者に何らかの形で報酬を支払うこと、または(ⅳ)元本、償還、転換、交換、清算またはそれに準ずる取引で不適格者に対し支払いを行うこと、であります。

 当社はネバダ州内に最新の株式台帳を備え置かねばならず、この台帳はネバダゲーミング当局の調査を随時受けることがあり得ます。証券が代理人や名義人により信託で保有されている場合、その名義上の所有者は、実質株主の身元をネバダゲーミング当局に開示するよう求められることがあります。開示を行わなかった場合、その名義上の所有者が不適格と判断される根拠となることがあります。当社も実質株主を特定するために、最大限の援助をすることを求められております。

 証券、またはそこから得られる収入がネバダ州においてゲーミング施設の建設、取得、または融資のために使用されることが意図されている場合、またはこれらの目的で負った債務の償還もしくは繰延のために使われる場合は、当社はネバダコミッションの事前承認なしにその証券の公募を行うことができません。承認がなされても、証券の目論見書や投資の効果の正確さや適切さについて、ネバダコミッション、またはGCBが認定、推奨、承認したということにはなりません。これに反するいかなる表明も違法です。

 当社の支配に変更をもたらすような合併、統合、株式や資産の取得、経営またはコンサルティング契約、さらにある者がそれによって支配権を得る行為・行動は、GCBの事前調査とネバダコミッションの承認なしには行えません。当社の支配権を獲得しようとする者は、その支配権を獲得する前に、ネバダコミッションとGCBの厳格な各種基準を満たさなければなりません。また、ネバダコミッションは、支配株主、役員、取締役、または支配権の取得を申し出ている企業と重大な関係、関わりをもつその他の者に対して、その取引に関する承認手続きの一部として調査を受け、ライセンスを取得するよう求めることがあります。

 ネバダ州議会は、敵対的企業買収、議決権株式の買戻し、ネバダ州のゲーミングライセンス保有者とこれらの事業に関連する公開企業に影響を及ぼす企業防衛戦略は、安定的かつ生産的なゲーミング事業者に有害となる可能性があるとしております。ネバダコミッションは規制の枠組みを確立することにより、これらの商慣行がネバダ州のゲーミング業界に及ぼす潜在的な悪影響を改善し、下記の目的でネバダ州の方針をさらに徹底することを図っております。(ⅰ)オペレーターとその関係会社の財務的安定を保証すること、(ⅱ)法人形態で事業を行う特典を保全すること、(ⅲ)会社業務を秩序正しく統治するための、中立的な環境を整備すること、及び(ⅳ)コーポレート・ガバナンスに関する事項において、ゲーミング事業者の継続的な清廉性を保護することであります。市場価格より高値での議決権株式の買戻しや、敵対的企業買収の場合等、特定の状況ではネバダコミッションの事前承認を求められます。ネバダ州のゲーミング法令は、当社の支配権の獲得を目的として株主に直接行われる株式公開買付に対抗して、取締役会が提案する資本変更の計画を採用する場合にも事前承認を求めております。

 ライセンス料と税金は、ゲーミングの種別や関与する活動によって様々な方法で算出され、ネバダ州及び当社の子会社が事業を行っている市、郡、ネバダ州に納付されます。具体的なライセンス料や税金は、その種類によって月次、四半期毎または年次で支払われます。また、スロットマシンルートのメーカー、流通業者、そしてオペレーターとしての当社ライセンスを更新するために、ネバダ州に毎年ライセンス料を支払います。さらに、ネバダ州のゲーミング法は、ネバダ州においてカジノ客にパーティシペーション(レベニューシェア)方式でゲーミング機器の利用を提供する者にも、当該ゲーミング機器から生じたゲーミング収益に課される税金の相応部分を納付するよう求めております。

 ライセンス保持者、ライセンス取得を求められている者、登録者、登録を求められている者、またはこれらの者と共通の支配下にある者、及びネバダ州外でゲーミング事業に携わる者は、GCBがライセンス保持者の域外でのゲーミングに関連する活動を調査するための費用として、1万ドルの回転資金をGCBに預託し、維持することも求められております。この回転資金の額はネバダコミッションの裁量により増減します。当社は、ライセンス保持者として、ネバダ州のゲーミング法令で課せられる一定の報告義務を遵守しなければなりません。また、域外ゲーミング業務に関してその司法管轄区の法律に故意に違反した場合、ネバダ州のゲーミング業務で求められている誠実さと清廉さの規範を順守して域外ゲーミング業務を行わなかった場合、ネバダ州のゲーミング規制に不当な脅威を与え、ネバダ州やネバダ州のゲーミング活動への信用の失墜や不評をもたらす恐れがあり、ネバダ州のゲーミング政策に反する不適切な活動に従事するか、そのような団体に参加している場合、ネバダ州のゲーミングに関連する税やライセンス料の徴収を妨害する活動に従事するか、そのような団体に参加している場合、並びに、個人的な不適格性を理由にネバダ州でライセンスや適格性の認定を拒否された者や賭博の不正行為により有罪と認定された者を域外のゲーミング業務で雇用するか、提携した場合、当社はネバダコミッションによる懲戒処分の対象となります。

③ その他の管轄地

 当社が事業を行っている他の各管轄地においても、ゲーミング機器の製造・販売に関して様々なライセンス、許可及び承認が必要ですが、一般的には多くの点でネバダ州の制限と類似しております。

④ 連邦規制

 1962年連邦賭博装置法(以下、「賭博装置法」という。)は、米国司法省の司法長官に登録していない者が、州を越えてゲーミング機器、ゲーミング装置またはコンポーネントの製造、輸送、または受領することは非合法と定めております。当社は登録を行っており、この登録は毎年更新する必要があります。さらに、賭博装置に識別番号をつけ、その記録を保管することが賭博装置法により義務付けられております。違反した場合は、機器の差押えと没収のほかに、他のペナルティも課せられます。当社は賭博装置法の登録要件を遵守しております。

⑤ アメリカインディアンのゲーミング規制

 先住アメリカ人居留地におけるゲーミングは、連邦法、部族と州との契約及び部族のゲーミング規則に準拠します。1988年インディアンゲーミング取締法(以下、「IGRA」という。)によって、先住アメリカ人の居留地では、連邦及び州が全てのゲーミング事業を管理する体制が整えられました。この法律はナショナルインディアンゲーミング委員会(以下、「NIGC」という。)及び米国内務省長官により管理されております。IGRAは、ゲーミング活動の条件を定める部族-州間契約を、部族と州が書面で締結するよう要求しております。部族-州間契約は州により異なりますが、多くの場合、機器のメーカー及び流通業者が登録とライセンス取得という要件を常に満たすことを求めております。さらに、インディアン居留地におけるゲーミング関連の活動を規制するため、部族単位のゲーミング委員会が多くのアメリカ先住民の部族によって設置されております。当社は、それぞれの州と契約交渉し、連邦の承認を受けた先住アメリカ人の部族向けにゲーミング機器の製造と供給を行っております。当社は複数の州において、先住アメリカ人のカジノにゲーミング機器とコンポーネントを販売する許可を受けております。

⑥ 国際規則

 いくつかの国ではゲーミング機器の輸入、販売、カジノ及びカジノ以外の場所でのゲーミング機器の運営を許可しております。国によっては、従来のスロットマシンの支払機能を禁止、もしくは制限し、スロットマシンの運営と数を、一定数のカジノまたはカジノ的遊戯施設に限定しております。各ゲーミング機器は、各国の規則に従わねばなりません。管轄によっては、ゲーミング機器のオペレーターとメーカーにライセンスの取得を義務付けております。

 当社は、ゲーミング機器を製造し、オーストラリア、カナダ、マレーシア、フィリピン、ロシア、ニュージーランド及び南アフリカ等の様々な国際市場に販売しております。当社は事業を展開する海外の様々な国・地域において、当社製品の製造、販売のために必要なライセンスを取得しております。

6【研究開発活動】

 当社グループにおいては、新ジャンルへのチャレンジと既存のジャンルでの商品強化・差別化を目的とした、積極的な開発・制作活動を行っております。

 現在、開発・制作活動は、当社の各子会社のデジタルエンタテインメント事業、アミューズメント事業、ゲーミング&システム事業及びスポーツ事業等の各制作部門において推進しております。

 当連結会計年度におけるグループ全体の研究開発費総額(注)は51,081百万円であります。

 当連結会計年度における各セグメント別の成果及び研究開発費は次のとおりであります。

(注) 上記金額は資産計上要件を満たす研究開発費及び資産計上要件を満たさず、発生時に費用認識した研究開発費等、開発・制作部門で発生した支出の総額です。

(1) デジタルエンタテインメント事業

 主に株式会社コナミデジタルエンタテインメントが中心となって、国内外で提供するコンテンツの制作等を行っております。当連結会計年度の主な成果としては、「SILENT HILL」シリーズの復活に向け、過去作「SILENT HILL 2」のリメイクや完全新作となる「SILENT HILL: Townfall」、「SILENT HILL f」の制作が進行中であるほか、「パワフルプロ野球」(パワプロ)シリーズ等の制作を行っております。この他、各種モバイルゲームの制作や各ハードの特性を活かしオンラインネットワークを活用した家庭用ゲームの制作も進行しております。

 当事業に係る研究開発費は43,709百万円であります。

(2) アミューズメント事業

 主に株式会社コナミアミューズメントが中心となって、アミューズメントマシン等の製造・制作を行っております。当連結会計年度の主な成果としては、「麻雀ファイトガール」や「桃太郎電鉄 ~メダルゲームも定番!~」、パチスロ6.5号機の「ボンバーガール」、「戦国コレクション5」等の制作があげられます。また、アーケードゲームをPCやスマートフォンでいつでも楽しむことができる「コナステ(KONAMI AMUSEMENT GAME STATION)」、“e-AMUSEMENT”を活用した電子マネー「PASELI」や「e-AMUSEMENT Participation」サービスを提供しております。

 当事業に係る研究開発費は6,377百万円であります。

(3) ゲーミング&システム事業

 主にKonami Gaming,Inc.及び Konami Australia Pty Ltd が中心となって、ゲーミング機器の製造・制作を行っております。当連結会計年度の主な成果としては、「DIMENSION™」シリーズ筐体やゲームコンテンツ等の制作があげられます。

 当事業に係る研究開発費は850百万円であります。

(4) スポーツ事業

 主にコナミスポーツ株式会社が中心となってスポーツ関連商品等の製造・制作を行っております。

 当事業に係る研究開発費は42百万円であります。