当連結会計年度における当社グループを取り巻く世界の経済環境は、米国では堅調な個人消費により景気は緩やかな拡大が続き、欧州では前半は英国のEU離脱決定により不透明な状況にありましたが景気は緩やかな回復基調となりました。また、中国では成長率の鈍化に歯止めがかかり景気は持ち直しの傾向にあります。一方、国内では前半は急激に円高に振れましたが後半は円安基調が戻り、企業収益や雇用環境は改善したものの個人消費は停滞傾向が続きました。
このような状況のなか、当社グループでは、製造面では素子及び空調用センサの需要増加に伴う生産設備を増強したほか引き続き車載用センサの需要に対応すべく生産体制を整備してまいりました。販売面では国内外の車載メーカー及び空調、家電、住設等の省エネ、環境エコ関連メーカーをターゲットに営業活動を積極的に展開しました。その結果、主な用途別売上高では、空調用センサは43億6千2百万円(前期比14.5%増)、家電用センサは33億1千6百万円(前期比1.0%減)、自動車用センサは22億8千2百万円(前期比1.3%増)、住設用センサは20億3千5百万円(前期比6.2%増)、OA機器用センサは19億7千1百万円(前期比11.2%減)、産業機器用センサは13億6千万円(前期比7.2%増)となりました。また、素子の売上高は61億6千7百万円(前期比7.5%増)となり、その内、車載用は43億3千4百万円(前期比15.1%増)となりました。
この結果、当連結会計年度の売上高は前期比3.8%増の220億7千1百万円となりました。損益面におきましては、営業利益は23億9千4百万円(前期比43.9%増)、経常利益は24億6千3百万円(前期比44.0%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は18億1千8百万円(前期比49.8%増)となりました。
セグメントごとの業績は次のとおりであります。
なお、当連結会計年度において、非連結子会社でありましたシバウラ エレクトロニクス アメリカ Corp.を連結範囲に含めたことにより、報告セグメントを従来の「日本」、「アジア」及び「ヨーロッパ」の3区分から、「日本」、「アジア」、「ヨーロッパ」及び「アメリカ」の4区分に変更しております。そのため「アメリカ」については前期比較を行っておりません。
売上高は車載用素子及び空調用センサの需要が拡大した一方で、小物家電用センサの需要が減少したことにより、186億9千7百万円(前期比9.1%増)となりました。営業利益は販売の増加に伴い25億7千3百万円(前期比43.1%増)となりました。
売上高は空調用センサの需要が拡大した一方で、OA機器用センサの需要が減少したことにより、110億7千7百万円(前期比3.1%増)となりました。営業利益は販売の増加に伴い5億9千7百万円(前期比11.9%増)となりました。
売上高は円高による為替換算の影響を受け、7億7千4百万円(前期比0.5%減)となりました。営業利益は販売の増加に伴い4千4百万円(前期比43.9%増)となりました。
売上高は車載用素子等の販売により2億6千万円、営業損失は1百万円となりました。
当連結会計年度における現金及び現金同等物は、60億2千7百万円となり、前連結会計年度末比3千万円の減少となりました。各キャッシュ・フローの状況とそれらの主な要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は、25億1千4百万円(前期21億8百万円)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益24億4千5百万円、減価償却費12億8千2百万円等の資金の増加が、売上債権の増加額7億2千4百万円、法人税等の支払額4億5千1百万円等の資金の減少を大幅に上回ったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、12億2千4百万円(前期15億4千4百万円)となりました。これは、生産性向上のための有形固定資産の取得による支出11億7千3百万円等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は、12億3千5百万円(前期10億6千8百万円)となりました。これは長期借入金の返済による支出6億8千万円及び配当金の支払4億2千7百万円等によるものであります。
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
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セグメントの名称 |
生産高(千円) |
前年同期比(%) |
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日本 |
16,349,770 |
+6.4 |
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アジア |
6,253,106 |
+1.8 |
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合計 |
22,602,876 |
+5.1 |
(注) 上記金額は、販売価格で表示してあり、消費税等は含まれておりません。
当連結会計年度における受注状況をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
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セグメントの名称 |
受注高(千円) |
前年同期比(%) |
受注残高(千円) |
前年同期比(%) |
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日本 |
14,836,420 |
+4.1 |
1,573,243 |
+0.9 |
|
アジア |
6,447,883 |
+3.0 |
965,565 |
+19.3 |
|
ヨーロッパ |
730,011 |
+3.2 |
31,846 |
+110.5 |
|
アメリカ |
309,110 |
- |
64,146 |
- |
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合計 |
22,323,425 |
+5.2 |
2,634,802 |
+10.6 |
(注) 上記金額には、消費税等は含まれておりません。
なお、前連結会計年度まで非連結子会社でありましたシバウラ エレクトロニクス アメリカ Corp.を当連結会計年度より連結範囲に含めたため、「アメリカ」については前期比較を行っておりません。
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
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セグメントの名称 |
販売高(千円) |
前年同期比(%) |
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日本 |
14,822,167 |
+4.0 |
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アジア |
6,291,420 |
+0.0 |
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ヨーロッパ |
713,291 |
△1.7 |
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アメリカ |
244,963 |
- |
|
合計 |
22,071,843 |
+3.8 |
(注) 上記金額には、消費税等は含まれておりません。
なお、前連結会計年度まで非連結子会社でありましたシバウラ エレクトロニクス アメリカ Corp.を当連結会計年度より連結範囲に含めたため、「アメリカ」については前期比較を行っておりません。
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
当社グループは、サーミスタ及びそのセンサに特化し、サーミスタセンサ及びその関連製品について技術・品質№1を目指します。また、顧客に密着した営業活動により、顧客ニーズを先取りし、迅速かつ柔軟に対応する「技術力」「生産力」「販売力」を増強し、「環境」「省エネ」そして「安全」という時代の要請に応えてまいります。
サーミスタのSHIBAURAを世界のブランドに育成するため、海外販売並びに海外生産拠点の強化に注力いたします。永年蓄積した基礎技術を中核にして、独自の技術をさらに深化発展させ、市場での一層の差別化を図りながら、メーカーとしての存在価値を高めることにより、顧客満足度向上と社会貢献ができるものと考えております。
当社グループは、収益基盤を一層強化して持続的成長、発展を図ることを目指して「売上高営業利益率」が10%を上回ることを主要な経営指標として掲げ、取り組んでおります。
当社グループのなかで、㈱芝浦電子は、製品開発と営業そして財務等の内部管理の中核として、その役割をより明確にしてまいります。㈱福島芝浦電子はガラスコートサーミスタ製造の一貫工場であり、あわせてサーミスタ素子の基礎研究と開発の拠点として拡充してまいります。ここでサーミスタ素子を生産し、他の国内外の関連子会社に送り、センサとして組み上げます。また、サーミスタ素子の一部は独自ブランドのPSBガラスコートサーミスタとして世界標準の素子とするために世界中に拡販します。なお、㈱福島芝浦電子の本宮工場の生産スペースが手狭になったことから、さらなる素子生産能力の増強、特に将来の1000℃耐熱のサーミスタ素子需要増に対応するため、平成25年11月に福島市松川町に松川工場を建設し、その後順調に稼働しており、1000℃耐熱のサーミスタ素子需要増には十分対応できる生産能力を備えております。さらにPSBガラスコートサーミスタ素子の生産能力増強に備えるため、平成28年5月に本宮工場の隣接地(約15,900㎡)を購入しており、隣接地の一部の既存建物の改修により本宮工場の生産スペースを確保します。国内関連子会社では、技術部門を充実させ、本社と一体となってサーミスタセンサの製造技術を深化させるとともに海外関連子会社工場を指導するマザー工場としての位置付けをより明確にします。
海外関連子会社工場のうち、タイのシンブリ工場は現在2階建て2棟を含め5棟体制で生産しております。また、空調用センサの需要が順調に増加しており、生産能力の増強を図るために今年11月頃を目途に隣接地(約48,600㎡)の一部に第6号棟を建設する予定です。なお、海外関連子会社工場(タイ、中国2社)では数年来人件費が上昇していることから、今後も引き続き製造工程の自動化を積極的に進め原価低減を図ってまいります。
営業面では、これまでの家電、空調、住設、OA機器、素子といった内外の既存市場を守りつつ拡販に努めます。最近では既存製品を応用したハイブリッド車や電気自動車の新市場が国内だけでなく欧米でも拡大していることから、ドイツ現地法人販売会社に加え一昨年9月に米国現地法人販売会社を設立し事業を開始しており、新しい市場を積極的に取り込むべく営業活動を展開しております。さらに既存製品に加え、1000℃耐熱のサーミスタやワイドレンジのサーミスタを用いたセンサを開発することで、自動車のエンジンEGRや排ガス装置、高効率給湯器そして燃料電池等の新市場に積極果敢に参入いたします。
当社グループは研究・開発体制を更に強化して、次世代製品の開発に取り組んでいくとともに、温度センサ分野でのシェア拡大に向けた攻めの事業展開を進めてまいります。具体的には、ハイブリッド車や電気自動車等環境対応車での搭載、高温用サーミスタによる排ガス等環境対応等、技術と販売が一体となった営業推進を引き続き展開し、既存市場の掘り起こしや海外市場での売上拡大、新規市場への参入を図ってまいります。また、材料コストの引き下げ、製造の合理化効率化等、全社を挙げて原価低減を推し進めるために、製造工程における自動化投資と素子、空調用センサ、車載用センサ等を中心に今後の受注の増加に対応できるよう工場建設及び機械設備投資を積極的に実施し、業績の拡大に全力を挙げて取り組んでまいります。
当社グループの経営成績及び財務状況等に影響を及ぼす可能性のあるリスクには以下のようなものがあると考えております。なお、文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(平成29年6月30日)現在において当社グループが判断したものであり、当社グループの事業に関する全てのリスクを網羅したものではありません。
(1) 経済状況
当社グループの主要製品であるサーミスタは空調機器、調理機器、給湯機器、暖房機器、家電、OA機器、自動車関連及び産業機器等使用範囲は多岐にわたっておりますが、当社グループが販売している国又は地域の経済状況により営業収入は影響を受けます。従いまして、当社グループの主要市場である日本、アジア、欧州、米国等における景気後退やそれに伴う需要の縮小は、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
(2) 為替レートの変動
当社グループの事業には、中国及びタイにおける製品の生産並びにアジア、欧州、米国等における販売が含まれております。各地域における売上、費用、資産を含む現地通貨建ての項目は、連結財務諸表作成のために円換算されておりますが、これらの項目は現地通貨における価値が変わらなかったとしても、換算時の為替レートにより、円換算後の価値が影響を受ける可能性があります。一般に、他の通貨に対する円高は当社グループの事業に悪影響を及ぼし、逆に円安は好影響をもたらします。販売価格を都度見直し悪影響を最小限に止めるようにしていますが、生産移管をはじめ海外事業のウェイトは年々高まっており、為替レートの変動が当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
(3) 海外事業に潜在するリスク
当社グループの生産及び販売活動の大部分は国内、中国及びタイで行っておりますが、海外市場での事業活動には以下のようないくつかの潜在リスクがあります。
① 不利な政治又は経済要因
② 予期しない規制の強化もしくは法律の変更
③ 人材の確保の難しさ
④ テロ、戦争、天災地変その他の要因による社会的混乱
当社グループは原価低減を図るため、タイ及び中国の東莞と上海で生産拡大を行っております。しかし、中国における経済状況、法的規制又は税規制の変化、法律の変更等、予期しない事態により事業の遂行に問題が起こる可能性があります。また、電力不足が更に深刻化した場合は工場操業が困難になるなどの問題が発生する可能性があります。一方、タイでは2014年に軍事クーデターが起こり軍事政権が樹立され、政局は依然として不透明な状況であり、予期しない事態により事業の遂行に支障をきたす可能性があります。
当社グループとしましては現地動向を随時把握し、適時適切に対応していく方針でありますが、これらの事態は当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
(4) 災害等のリスク
当社グループでは当社及び国内の各生産拠点において、地震を含めた防災対策を徹底しております。また、海外の生産拠点は水害等自然災害による工場の長期稼動停止に備え、海外工場間で事業の分散化を図っております。しかし、予想を超える大規模な災害が発生した場合には、当社グループが受ける影響が大きくなるおそれがあります。
該当事項はありません。
当社グループは、当社技術・製造部門が中心となり、負の温度特性を持つ感温半導体であるNTCサーミスタを中心に、サーミスタ素子の研究からこの素子を応用した各種センサの研究・開発、さらにはサーミスタ素子及びセンサの製造に関する生産技術の開発に至るまで幅広い研究開発活動を行っております。当連結会計年度における研究開発費の総額は438,899千円であります。
当連結会計年度における各セグメント別の研究の目的、主要課題、研究成果及び研究開発費は、次のとおりであります。
[日本]
自動車用排気ガス及び家庭用燃料電池の温度制御を目的とした高温用素子並びにセンサ、自動車関連高応答素子並びにハイブリッド車及び電気自動車のセンサをサーミスタ素子の材料から開発しております。
その他、赤外線温度センサ、バッテリー用温度センサ、調理器用表面温度センサ、湿度センサ、複写機用センサ、給湯器用センサ、家電用センサ、医療器用センサの開発を目的とした各種要素技術の開発を行っております。
当セグメントに係る研究開発費は438,899千円であります。
[アジア]
特筆すべき研究開発活動はありません。
当セグメントに係る研究開発費はありません。
[ヨーロッパ]
当セグメントに係る研究開発費はありません。
[アメリカ]
当セグメントに係る研究開発費はありません。
当社グループは、適切な流動性の維持、事業活動に必要な資金の確保及び健全なバランスシートの維持を財務方針としております。
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末比11億2千5百万円(4.3%)増加し、271億1千3百万円となりました。流動資産は、前連結会計年度末比9億7千万円(5.4%)増加の189億1百万円、固定資産は前連結会計年度末比1億5千4百万円(1.9%)増加の82億1千2百万円となりました。
流動資産増加の主な要因は、売上高の増加等による受取手形及び売掛金並びに電子記録債権の増加によるものであります。
固定資産増加の主な要因は、㈱福島芝浦電子の土地の購入等による有形固定資産の増加等によるものであります。
当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末比2億2千3百万円(3.0%)増加の77億7千万円となりました。流動負債は前連結会計年度末比6億8千3百万円(11.6%)増加の65億8千1百万円、固定負債は前連結会計年度末比4億6千万円(27.9%)減少の11億8千9百万円となりました。
流動負債増加の主な要因は、流動負債その他のうち、未払金の増加によるものであります。
固定負債減少の主な要因は、長期借入金の減少によるものであります。
当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末比9億2百万円(4.9%)増加し、193億4千3百万円となりました。
純資産増加の主な要因は、利益剰余金の増加であります。
この結果、自己資本比率は前連結会計年度末の70.6%から70.9%となりました。期末発行済株式総数に基づく1株当たり純資産額は、前連結会計年度末の2,358円84銭から2,496円22銭となりました。
この事項については「第2 事業の状況、1 業績等の概要 (1) 業績」をご参照下さい。
この事項については「第2 事業の状況、1 業績等の概要 (2) キャッシュ・フローの状況」をご参照下さい。