第2【事業の状況】

1【業績等の概要】

(1)業績

 当事業年度におけるわが国経済は、政府や日本銀行による積極的な経済・金融政策などを背景に、円安による輸出の増加、企業収益や雇用情勢の改善などが見られ、景気は緩やかな回復基調が続いているものの、アメリカの金融政策正常化へ向けた影響、中国の経済成長の減速、新興国における景気調整の継続など、景気が下押しされるリスクにより先行きが不透明な状況で推移いたしました。

 当社を取り巻く環境につきましては、主要取引業種の外食産業、食品業界や一般小売業等にあっては、個人消費に底堅い動きが見られたことや外国人観光客の増加による売上の回復が見られたものの、円安による原材料価格の上昇が懸念され、また、低価格志向がいまだ根強く、引き続き厳しい経営環境にありました。

 このような状況の中で、当社は、競争優位性を高めるべく、コスト競争力の強化、営業体制の強化を推進しつつ、既存顧客との相互信頼関係の構築、新規顧客の開拓、サービス体制の充実に取り組み、業績の維持向上に努めてまいりました。

 また、新製品戦略を推し進めシェア拡大に取り組むとともに、第15回厨房設備機器展、第28回インターフェックスジャパン、第12回国際フラワーEXPOなどの展示会に積極的に出展し、市場へのアピールに取り組んでまいりました。

 その結果、当事業年度の業績につきましては、売上高35,956百万円(前期比12.3%増)、営業利益6,171百万円(前期比11.7%増)、経常利益6,413百万円(前期比14.4%増)、当期純利益4,077百万円(前期比18.5%増)となりました。

(2)キャッシュ・フローの状況

 当事業年度における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前事業年度末と比べて4,585百万円増加の38,736百万円となりました。

 

 当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 当事業年度において営業活動により得られた資金は、5,616百万円(前事業年度は、5,657百万円の資金の増加)となりました。

 これは主に、税引前当期純利益6,376百万円、仕入債務の増加985百万円などが、法人税等の支払額2,140百万円を上回ったためであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 当事業年度おいて投資活動により支出した資金は、516百万円(前事業年度は、4,476百万円の資金の減少)となりました。

 これは主に、定期預金の預入による支出2,000百万円、有形固定資産の取得による支出784百万円が、定期預金の払戻による収入2,300百万円を上回ったためであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 当事業年度において財務活動により支出した資金は、513百万円(前事業年度は、529百万円の資金の減少)となりました。

 これは主に、配当金の支払額512百万円であります。

 

2【生産、受注及び販売の状況】

 当社は、単一セグメントであるため、品目別ごとの生産・受注及び販売の状況を記載しております。

(1)生産実績

区分

生産高(千円)

前年同期比(%)

厨房用縦型冷凍冷蔵庫

10,868,521

104.0

店舗用縦型ショーケース

6,539,599

103.0

厨房用横型冷凍冷蔵庫

3,325,850

114.3

製氷機

4,502,945

118.7

合計

25,236,915

107.3

(注)1 金額は販売価額の平均単価によっております。

2 上記金額には、消費税等は含まれておりません。

(2)商品仕入実績

区分

仕入高(千円)

前年同期比(%)

店舗設備機器

1,307,020

126.8

厨房設備機器

2,384,740

114.4

店舗設備工事

148,224

172.3

合計

3,839,985

119.9

(注)1 品目のうち「店舗設備工事」は、店舗設計設備を総合的に受注したもののうちクロス及びタイル貼り等の内装工事を施工業者に委託する際に発生する費用であります。

2 上記金額には、消費税等は含まれておりません。

(3)受注実績

 当社は、原則として受注生産は行っておりません。

(4)販売実績

区分

販売高(千円)

前年同期比(%)

製品

 

 

厨房用縦型冷凍冷蔵庫

11,231,964

113.3

店舗用縦型ショーケース

6,781,779

110.0

厨房用横型冷凍冷蔵庫

3,334,248

109.0

製氷機

4,433,932

114.8

小計

25,781,926

112.1

商品

 

 

店舗設備機器

3,468,516

119.2

厨房設備機器

2,989,683

113.5

店舗設備工事

161,057

172.2

小計

6,619,257

117.4

点検・修理

3,263,376

105.3

その他

291,793

98.5

合計

35,956,353

112.3

(注)1 品目のうち「店舗設備工事」は、店舗設計設備を総合的に受注したもののうちクロス及びタイル貼り等の内装工事の販売金額であります。

2 総販売実績に占める割合が10%以上である販売先は、該当ありません。

3 上記金額には、消費税等は含まれておりません。

 

3【対処すべき課題】

 今後の見通しにつきましては、政府や日本銀行の経済・金融政策による株価上昇の期待、企業収益や雇用情勢の更なる改善などから景気回復の継続への期待はあるものの、アメリカの金融政策正常化の進行による影響や中国経済の下振れリスクへの懸念、原油など資源価格の下落による影響など予断を許さない厳しい経営環境にあると思われます。

 このような環境の下、当社は、社業の安定成長を図るため、顧客のニーズを的確かつ迅速に捉え新製品の開発に繋げ、新市場の創造・新規顧客の開拓に取り組むとともに、常に安全・安心を提供できるサービス技術の一層の強化等、顧客の信頼に応えうる諸施策を積極的に推し進め、かつ、製造コストと経費の削減を図り、収益基盤の改善に努めてまいる所存であります。

 また、引き続き展示会への出展により、市場へのアピールに努め、厨房機器のコンサルティング、メンテナンスなど顧客の満足いただけるサービスを提供し、製品戦略においては、新製品開発に注力し、製品ラインナップを拡充して、需要獲得につなげてまいります。

4【事業等のリスク】

 当社の事業等に関するリスクについて、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性があると考えられる主な事項を以下に記載しております。

 なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。

(1)競合・景気変動等にかかるもの

 当社は、業務用の冷凍冷蔵庫、ショーケース、製氷機の製造販売事業、店舗厨房冷熱機器等の商品仕入・販売事業およびこれらの点検・修理事業とこれらの賃貸借取引を行っておりますが、景気、他社との競合に伴う市場価格の変動、また金利などの相場の変動やこれらに対する施策の変更などにより当社の経営成績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 景気、他社との競合という視点からは、急激な為替の変動などによる鉄鋼材をはじめとする原材料価格の高騰に伴う原価の悪化や、他社との熾烈な競合により販売価格が変動を受けやすい構造となっております。

 季節変動については、通常夏場に繁忙期が到来する反面、冬場の業績は低迷する傾向にあります。

 また、金利変動によるリスクについては、借入取引がある場合、市場金利の変動により、当社の経営成績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

(2)製品の品質にかかるもの

 当社においては、製品製造事業を担う工場内に品質保証部を設置し事業活動全般における品質保証を確保する体制を敷くとともに、生産物賠償責任保険に加入し、PSE対策も進めておりますが、当社が予見できない製品の不具合や欠陥等により、保証や代替等のコストを要する可能性があり、当社の経営成績および財政状態、社会的評価等に悪影響を及ぼす可能性があります。

(3)法規制にかかるもの

 当社の取り扱う製商品にはフロン等の法規制の影響を受ける部材が含まれております。当社では、関連する法令等を遵守して事業活動を行っており、現時点において事業活動に支障をきたすような事実はありませんが、今後、法規制の改正内容によっては、当社の事業活動に影響を及ぼす可能性があります。

(4)情報管理にかかるもの

 当社の取り扱う情報には、特許権・意匠権・その他知的財産権に関する情報が含まれております。技術開発の中でこれらの情報は適法に使用許諾を受けたものと認識しておりますが、当社の認識の範囲外で第三者の許諾を受けていない可能性があります。現時点で当社が第三者より当社の事業活動に重大な影響を及ぼす訴訟等を提訴されている事実はありませんが、今後、提訴され係争した場合は当社の事業活動に影響を及ぼす可能性があります。

 また、取引先情報や個人情報等の機密情報を保護することは、企業としての信頼の根幹をなすものであり、当社では社内管理体制を整備しシステムを構築しておりますが、当社の管理外等で発生した問題により社会的な制裁や提訴等を受けて事業活動に影響を及ぼす可能性があります。

(5)自然災害にかかるもの

 当社の工場や本社・支店・営業所等の所在地を含む地域で大規模な地震や台風等による自然災害が発生した場合、被災状況によっては事業活動が困難となり、当社の経営成績および財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

(6)新規の投資にかかるもの

 当社は、より付加価値の高い製品の開発に前向きに取り組んでおります。このためには、積極的な投資が必要になる場合があります。これらの施策は、従来の事業リスクより高い潜在リスクが見込まれる場合もあるため、当社の経営成績および財政状態に影響を与える可能性があります。

(7)風評被害にかかるもの

 インターネットの普及により、事実無根の誹謗・中傷により当社の株価、当社の信用に多大な影響を及ぼす可能性があります。

5【経営上の重要な契約等】

 該当事項はありません。

6【研究開発活動】

 当社では、地球環境に優しい、省資源やリユースを考慮した製品の研究開発を企業の使命として取り組んでおります。同時に、より機能的で人に優しく、衛生的で使いやすい機器を目指したErgonomics(エルゴノミックス=人間工学)をテーマに、高鮮度冷凍冷蔵機器等の研究開発を進めております。

 当事業年度の主な研究開発活動は次のとおりであります。

 なお、当社は、冷凍冷蔵冷熱機器に係る事業の単一セグメントであるため、品目別に記載しております。

(1)業務用冷凍冷蔵庫の分野

 縦型・横型の全機種において、きめ細かな省エネ制御と扉の構造見直しによる断熱性能の向上で業界トップクラスの省エネ製品を展開しております。

 また、狭い通路の厨房や店舗でも扉を楽に開閉でき、収容物の出し入れがスムーズな当社独自製品のスライド扉シリーズをインバータ制御化したことで、従来品の約36%の省エネ性を実現した冷凍庫を開発し、新たにラインナップを拡充いたしました。

 今後も省エネ性を向上させた製品、狭いスペースでの扉開閉が可能な省スペース製品の開発を進めてまいります。

(2)ショーケースの分野

 スライドショーケースでは、専用マイコンを開発し、LED照明を採用することで使い勝手を向上した小型タイプを新たにラインナップいたしました。

 フラワーショーケースでは、業界初となる省エネインバータ制御を採用し、課題であった排熱の減少・優れた静音性を実現したことで、店舗環境が改善されます。また、LED照明の追加・断熱ガラス扉を採用したことで、陳列商品を一層引き立てる製品となっております。

 対面ショーケースにおいては、省エネ性に加えメンテナンス性も考慮し清掃用トレイを標準装備した100Vインバータ制御仕様の製品を開発いたしました。

(3)その他の分野

 業務用食器洗浄機ではハッチタイプ100V仕様の製品を販売開始し、より多くのニーズに応えるよう機種拡大を行っております。

 新たな製品群としてドリンクバーやホテルのビュッフェ等、飲料を保冷しセルフサービスで提供できるジュースディスペンサーを開発し製品化いたしました。マイコン制御により2種類の飲料を別々に冷却運転でき、1℃単位の温度管理を可能にしております。

 また、スチームコンベクションオーブンの販売を開始し、冷機器以外の分野への開発も積極的に進めております。

(4)当事業年度の成果

 顧客ニーズに応えるべく省エネ性を追求し地球環境に配慮した製品を市場投入するとともに、一層の使い勝手の向上や省スペース化による製品力強化と顧客の要求に合致した開発に取り組んでまいりました。

 これらの研究活動を行った結果、当事業年度の研究開発費は402百万円となりました。

7【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)財政状態の分析

①資産

 総資産は、前事業年度末と比べて4,236百万円増加の64,654百万円となりました。

 この主な要因は、現金及び預金の増加3,085百万円、長期預金の増加1,200百万円であります。

②負債

 負債は、前事業年度末と比べて878百万円増加の10,769百万円となりました。

 この主な要因は、支払手形の増加508百万円、買掛金の増加477百万円であります。

③純資産

 純資産は、前事業年度末と比べて3,357百万円増加の53,885百万円となりました。

 これは主に、利益剰余金が3,359百万円増加したためであります。これらの結果、自己資本比率は83.3%となりました。

④キャッシュ・フローの分析

 「1 業績等の概要 (2)キャッシュ・フローの状況」をご参照下さい。

 なお、当社のキャッシュ・フロー関連指標は次の通りであります。

 

平成25年

12月期

平成26年

12月期

平成27年

12月期

自己資本比率(%)

85.2

83.6

83.3

時価ベースの自己資本比率(%)

65.5

64.3

75.2

*各指標はいずれも個別ベースの財務数値により算出しております。

・「自己資本比率」=自己資本/総資産

・「時価ベースの自己資本比率」=株式時価総額/総資産

{株式時価総額:事業年度末日の時価終値×期末発行済株式数(自己株式控除後)}

(2)経営成績の分析

①売上高及び営業利益

 当事業年度の売上高は、前事業年度と比べて3,924百万円増加の35,956百万円(前年比12.3%増)となりました。

 主な増加の要因は、製品売上高の増加2,783百万円(前年比12.1%増)および、商品売上高の増加980百万円(前年比17.4%増)であります。

 売上原価は、売上高の増加に伴い2,033百万円増加の14,775百万円(前年比16.0%増)となり、販売費及び一般管理費は1,242百万円増加の15,009百万円(前年比9.0%増)となりました。

 この結果、営業利益は、前事業年度と比べて648百万円増加の6,171百万円(前年比11.7%増)となりました。

②営業外損益及び経常利益

 営業外収益は助成金156百万円を受けたため前事業年度と比べて186百万円増加し、営業外費用は25百万円増加となりました。

 これらの結果、経常利益は前事業年度と比べて809百万円増加の6,413百万円(前年比14.4%増)となりました。

③特別損益及び当期純利益

 特別損失は、固定資産除却損38百万円を計上いたしました。

 法人税、住民税及び事業税は前事業年度と比べて263百万円増加し、法人税等調整額(借方)は税率変更の影響などにより前事業年度と比べて75百万円減少いたしました。

 これらの結果、当期純利益は前事業年度と比べて637百万円増加の4,077百万円(前年比18.5%増)となりました。