(1)業績
当事業年度におけるわが国経済は、政府や日銀による各種政策の効果もあり、企業収益や雇用情勢が改善し、景気は回復基調が続きました。一方、米国の政策運営や中国経済の下振れ懸念等、わが国経済を下押しするリスクにより、依然として先行き不透明な状況で推移しました。
当社を取り巻く環境は、主要取引業種である外食産業、食品業界や一般小売業等にあっては、個人消費の底堅い動き、外国人観光客の増加が売上に寄与したものの、低価格志向がいまだに根強いことに加え、業種業態を超えた競争の激化や、人手不足の影響による採用難及び人件費の上昇、原材料価格値上に伴うコストアップ等、引き続き厳しい経営環境にありました。
このような状況のもと、当社は2017年度グッドデザイン賞を受賞した自動スライド扉冷蔵庫や電解次亜水生成装置を市場投入し、省スペース化や衛生管理に対する顧客ニーズにお応えすることで顧客満足度の向上に努めてまいりました。また、東南アジア市場に向け、主要製品である業務用冷蔵庫の海外向けモデルの生産・販売を開始しました。
その結果、当事業年度の業績につきましては、売上高37,936百万円(前期比1.4%増)、営業利益5,398百万円(前期比12.2%減)、経常利益5,466百万円(前期比12.2%減)、当期純利益3,794百万円(前期比8.9%減)となりました。
(2)キャッシュ・フローの状況
当事業年度における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前事業年度末と比べて4,994百万円増加の45,957百万円となりました。
当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度において営業活動により得られた資金は、4,995百万円(前事業年度は、4,233百万円の資金の増加)となりました。
これは主に、税引前当期純利益5,481百万円、減価償却費905百万円などが、法人税等の支払額1,769百万円を上回ったためであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度おいて投資活動により得られた資金は、514百万円(前事業年度は、1,494百万円の資金の減少)となりました。
これは主に、定期預金の払戻による収入1,500百万円が有形固定資産の取得による支出755百万円、定期預金の預入による支出200百万円を上回ったためであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度において財務活動により支出した資金は、515百万円(前事業年度は、512百万円の資金の減少)となりました。
これは主に、配当金の支払額514百万円であります。
当社は、単一セグメントであるため、品目別の生産・受注及び販売の状況を記載しております。
(1)生産実績
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品目 |
金額(千円) |
前年同期比(%) |
|
厨房用縦型冷凍冷蔵庫 |
12,562,920 |
106.1 |
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店舗用縦型ショーケース |
6,418,603 |
93.5 |
|
厨房用横型冷凍冷蔵庫 |
3,341,764 |
94.9 |
|
製氷機 |
2,716,726 |
93.2 |
|
その他 |
3,193,080 |
119.4 |
|
合計 |
28,233,093 |
101.5 |
(注)1 金額は販売価額の平均単価によっております。
2 上記金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)商品仕入実績
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品目 |
金額(千円) |
前年同期比(%) |
|
店舗設備機器 |
1,366,338 |
103.7 |
|
厨房設備機器 |
2,330,986 |
104.7 |
|
店舗設備工事 |
120,243 |
84.8 |
|
合計 |
3,817,568 |
103.5 |
(注)1 品目のうち「店舗設備工事」は、店舗設計設備を総合的に受注したもののうちクロス及びタイル貼り等の内装工事を施工業者に委託する際に発生する仕入金額であります。
2 上記金額には、消費税等は含まれておりません。
(3)受注実績
当社は、原則として受注生産は行っておりません。
(4)販売実績
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品目 |
金額(千円) |
前年同期比(%) |
|
製品 |
|
|
|
厨房用縦型冷凍冷蔵庫 |
11,702,112 |
99.0 |
|
店舗用縦型ショーケース |
6,415,943 |
96.9 |
|
厨房用横型冷凍冷蔵庫 |
3,401,598 |
98.7 |
|
製氷機 |
2,729,341 |
97.0 |
|
その他 |
3,057,750 |
124.9 |
|
小計 |
27,306,748 |
100.6 |
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商品 |
|
|
|
店舗設備機器 |
3,634,665 |
101.8 |
|
厨房設備機器 |
3,011,003 |
105.5 |
|
店舗設備工事 |
131,495 |
84.3 |
|
小計 |
6,777,164 |
103.0 |
|
点検・修理 |
3,599,366 |
105.0 |
|
その他 |
252,959 |
95.4 |
|
合計 |
37,936,239 |
101.4 |
(注)1 品目のうち「店舗設備工事」は、店舗設計設備を総合的に受注したもののうちクロス及びタイル貼り等の内装工事の販売金額であります。
2 総販売実績に占める割合が10%以上である販売先は、該当ありません。
3 上記金額には、消費税等は含まれておりません。
今後の見通しにつきましては、雇用・所得環境及び企業収益の更なる改善等から景気回復の継続が期待されるものの、米国の政策運営や中国経済の下振れ懸念等、海外経済の不確実性から予断を許さない厳しい経済環境が続くものと予想されます。
当社を取り巻く環境につきましても、主要取引業種である外食産業、食品業界や一般小売業等にあっては、同業間にとどまらない業種業態を超えての競争や、人手不足による営業時間の短縮等、厳しい経営環境が続くものと思われます。
このような環境の下、当社は平成30年度に創業60周年を迎えるにあたり、改めて『お客様との信頼関係を大切にする会社』をスローガンに、顧客ニーズを的確に捉えた新製品開発や、安全・安心を提供するサービス技術の強化に努め、既存顧客との関係強化及び新市場の創造・新規顧客の開拓に取り組んでまいります。また同時に、全社を挙げて収益体質の強化を図るべく、製造コストの削減や、IOTをはじめとした情報技術の活用による業務改善に努めてまいります。
当社の事業等に関するリスクについて、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性があると考えられる主な事項を以下に記載しております。
なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。
(1)競合・景気変動等にかかるもの
当社は、業務用の冷凍冷蔵庫、ショーケース、製氷機の製造販売事業、店舗厨房冷熱機器等の商品仕入・販売事業およびこれらの点検・修理事業とこれらの賃貸借取引を行っておりますが、景気、他社との競合に伴う市場価格の変動、また金利などの相場の変動やこれらに対する施策の変更などにより当社の経営成績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
景気、他社との競合という視点からは、急激な為替の変動などによる鉄鋼材をはじめとする原材料価格の高騰に伴う原価の悪化や、他社との熾烈な競合により販売価格が変動を受けやすい構造となっております。
季節変動については、通常夏場に繁忙期が到来する反面、冬場の業績は低迷する傾向にあります。
また、金利変動によるリスクについては、借入取引がある場合、市場金利の変動により、当社の経営成績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(2)製品の品質にかかるもの
当社においては、製品製造事業を担う工場内に品質保証部を設置し事業活動全般における品質保証を確保する体制を敷くとともに、生産物賠償責任保険に加入し、PSE対策も進めておりますが、当社が予見できない製品の不具合や欠陥等により、保証や代替等のコストを要する可能性があり、当社の経営成績および財政状態、社会的評価等に悪影響を及ぼす可能性があります。
(3)法規制にかかるもの
当社の取り扱う製商品にはフロン等の法規制の影響を受ける部材が含まれております。当社では、関連する法令等を遵守して事業活動を行っており、現時点において事業活動に支障をきたすような事実はありませんが、今後、法規制の改正内容によっては、当社の事業活動に影響を及ぼす可能性があります。
(4)情報管理にかかるもの
当社の取り扱う情報には、特許権・意匠権・その他知的財産権に関する情報が含まれております。技術開発の中でこれらの情報は適法に使用許諾を受けたものと認識しておりますが、当社の認識の範囲外で第三者の許諾を受けていない可能性があります。現時点で当社が第三者より当社の事業活動に重大な影響を及ぼす訴訟等を提訴されている事実はありませんが、今後、提訴され係争した場合は当社の事業活動に影響を及ぼす可能性があります。
また、取引先情報や個人情報等の機密情報を保護することは、企業としての信頼の根幹をなすものであり、当社では社内管理体制を整備しシステムを構築しておりますが、当社の管理外等で発生した問題により社会的な制裁や提訴等を受けて事業活動に影響を及ぼす可能性があります。
(5)自然災害にかかるもの
当社の工場や本社・支店・営業所等の所在地を含む地域で大規模な地震や台風等による自然災害が発生した場合、被災状況によっては事業活動が困難となり、当社の経営成績および財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
(6)新規の投資にかかるもの
当社は、より付加価値の高い製品の開発に前向きに取り組んでおります。このためには、積極的な投資が必要になる場合があります。これらの施策は、従来の事業リスクより高い潜在リスクが見込まれる場合もあるため、当社の経営成績および財政状態に影響を与える可能性があります。
(7)風評被害にかかるもの
インターネットの普及により、事実無根の誹謗・中傷により当社の株価、当社の信用に多大な影響を及ぼす可能性があります。
該当事項はありません。
当社では、食の安心・安全と美味しさの提供による食文化の向上と、地球環境に優しい省資源・省エネを考慮した製品の研究開発を、企業の使命として取り組んでいます。業界初となる自動スライド扉冷蔵庫においては2017年度グッドデザイン賞を受賞し、より機能的で人に優しく、衛生的で使いやすい高鮮度冷凍冷蔵機器等の研究開発を進めております。
当事業年度の主な研究開発活動は次のとおりであります。
なお、当社は、冷凍冷蔵冷熱機器に係る事業の単一セグメントであるため、品目別に記載しております。
(1)業務用冷凍冷蔵庫の分野
①業界初となる自動スライド扉冷蔵庫「オートくん」を新規開発し2017年4月より順次販売を開始しております。従来よりラインアップしている、スペースの有効活用・使い勝手を向上した手動タイプのスライド扉冷蔵庫を大幅に機能アップした製品で、扉に取付けたセンサーに軽くタッチするだけで、スライド扉が自動的に開閉するため、食材の出し入れが楽になり作業性も大幅にアップします。また、ハンドルを握らず開閉できるため食材を衛生的に出し入れでき、閉め忘れ防止機能も搭載した、これからの業務用冷蔵庫市場を活性化できる新製品といたしました。
②縦型冷蔵庫のフルモデルチェンジを行い、2017年5月より順次販売を開始いたしました。省エネ性能の向上に加え、庫内の凹凸を抑え食材の出し入れをしやすくすると共に清掃性を向上しております。また、前カバーや表示部、扉ハンドルの意匠を変更、よりシンプルにお客さまの使いやすさにこだわったデザインとメンテナンス性を考慮した製品になっています。
③ブラストチラー/ショックフリーザーのシリーズに業界初の小型タイプを新規に開発し、2017年4月より販売しております。小型タイプでは業界初のショックフリーズ機能を有し、W750×D600×H800とコンパクト設計で今まで導入を諦めていた狭小厨房にも導入可能です。
④海外輸出モデルとして縦型・横型の冷蔵庫・冷凍庫を開発、2017年9月より順次販売しております。香港・マカオとともに、東南アジア市場へ販売展開を行い事業拡大してまいります。
今後も国内・海外のお客さまの要望に応えるべく、省エネ性の向上と共に使い勝手に配慮した、快適な厨房環境を提供する製品の開発を進め、市場競争力を高めてまいります。
(2)ショーケースの分野
①花屋やスーパーなどに設置され、切り花の鮮度を維持しながら展示できるフラワーポットのフルモデルチェンジを行い、2018年4月より販売予定です。花の美しさを惹きたてるLED照明を新たに採用するとともに、冷却水を循環することで雑菌繁殖を抑制し、水替え作業の負担を大幅に軽減する新製品としています。
②食料品店等の店舗で冷凍食品を陳列販売する下置型冷凍ショーケースに、インバータ制御を搭載し省エネ性を向上した製品を開発、販売開始する予定です。省エネ製品はデザインも大幅に一新。スッキリした外観で店舗との調和を考慮、ガラス面拡大に加えLED照明を採用し、陳列商品をさらに惹きたてる製品開発を行っています。
③多様な陳列商品に対応できる平型オープンショーケースでインバータ制御を搭載した省エネ製品を新規に開発しています。設定温度範囲を-25℃~+18℃に切替可能とし、アイスクリームから弁当まで、季節や陳列場所に応じた様々なニーズに適応することが出来ます。
(3)その他の分野
①2017年1月より電解次亜水生成装置の販売しています。水道の蛇口をひねるだけで、簡単に食材や厨房機器の殺菌・除菌を行うことが可能で、食の安全と環境に配慮した衛生管理を実現できる製品となっています。
②サービス機器としてアイスコーヒーマシンを新たにラインアップし、2017年2月から販売開始いたしました。本製品は、抽出した温かいコーヒーを冷却タンクにて急冷することで、風味と香りを損なうことなく、誰でも簡単にアイスコーヒーを提供することができます。
③ディスペンサー製品群にウォーターディスペンサーを新たに開発し、2018年4月から販売する予定です。水道直結式で冷却能力を重視。連続抽出に耐える性能とし、飲食店でのサービス作業を強力にサポートする新製品です。
④様々なメニューの調理が可能なスチームコンベクションオーブンシリーズに、ホテルパン1/2・2段仕様の小型卓上タイプを新たに開発しています。省スペース設計で限られた厨房スペースに導入可能な新製品です。従来機と同様にスチーム・ホット・コンビ機能や芯温センサーを搭載しており、2段積しても高さを1m程度に抑えることが出来るので、更に多様なメニューを同時に調理することが可能になります。
⑤加熱調理機器群にゆで麺機を新たにラインアップし、2018年2月より販売開始いたします。ゆで麺機は無沸騰噴流電気式で、オートリフト機能を搭載しているので自動調理による省力化が可能となっています。また、業界初の湯切機構を採用。調理後自動傾斜し麺の湯切量が一定となり、誰でも簡単に同じ仕上がり・品質の麺を提供することができます。
⑥業務用食器洗浄機では、アンダーカウンタータイプをフルモデルチェンジし、2018年4月より販売開始予定です。すすぎ水量は2リットル以下と従来の節水設計は継続。運転時の騒音値も大幅に抑えた静音設計となっています。
⑦製氷機においては、製氷能力300kgクラスのチップアイス製氷機を販売開始する予定です。独自のオーガ機構を新たに開発、製氷コスト業界トップクラスの新製品を実現しています。
食の安心・安全、鮮度の保持・保存性の向上、美味しさへの追求といった幅広いお客様のニーズにこたえ、様々な厨房オペレーションに対応できる機器開発を推進し、市場開拓に努めています。
(4)当事業年度の成果
顧客ニーズに応えるべく省エネ性を追求し地球環境に配慮した製品を市場投入するとともに、一層の使い勝手の向上や省スペース化による商品力強化、新規需要先の要求に合致した開発に取り組んでおります。
これらの研究活動を行った結果、当事業年度の研究開発費は523百万円となりました。
(1)財政状態の分析
①資産
総資産は、前事業年度末と比べて3,401百万円増加の71,380百万円となりました。
この主な要因は、現金及び預金の増加4,694百万円、長期預金の減少1,000百万円であります。
②負債
負債は、前事業年度末と比べて110百万円増加の10,545百万円となりました。
この主な要因は、支払手形の増加480百万円、退職給付引当金の減少302百万円であります。
③純資産
純資産は、前事業年度末と比べて3,290百万円増加の60,834百万円となりました。
これは主に、利益剰余金が3,280百万円増加したためであります。これらの結果、自己資本比率は0.5ポイント増の85.2%となりました。
④キャッシュ・フローの分析
「1 業績等の概要 (2)キャッシュ・フローの状況」をご参照下さい。
なお、当社のキャッシュ・フロー関連指標は次の通りであります。
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|
平成27年 12月期 |
平成28年 12月期 |
平成29年 12月期 |
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自己資本比率(%) |
83.3 |
84.7 |
85.2 |
|
時価ベースの自己資本比率(%) |
75.2 |
67.1 |
93.0 |
*各指標はいずれも個別ベースの財務数値により算出しております。
・「自己資本比率」=自己資本/総資産
・「時価ベースの自己資本比率」=株式時価総額/総資産
{株式時価総額:事業年度末日の時価終値×期末発行済株式数(自己株式控除後)}
(2)経営成績の分析
①売上高及び営業利益
当事業年度の売上高は、前事業年度と比べて517百万円増加の37,936百万円(前年比1.4%増)となりました。
主な増加の要因は、製品売上高の増加158百万円(前年比0.6%増)および、商品売上高の増加197百万円(前年比3.0%増)、点検修理売上高の増加172百万円(前年比5.0%増)であります。
売上原価は、売上高の増加に伴い446百万円増加の15,561百万円(前年比3.0%増)となり、販売費及び一般管理費は819百万円増加の16,976百万円(前年比5.1%増)となりました。
この結果、営業利益は、前事業年度と比べて748百万円減少の5,398百万円(前年比12.2%減)となりました。
②営業外損益及び経常利益
営業外収益は前事業年度と比べて14百万円減少の167百万円となり、営業外費用は5百万円減少の99百万円となりました。
これらの結果、経常利益は前事業年度と比べて758百万円減少の5,466百万円(前年比12.2%減)となりました。
③特別損益及び当期純利益
特別利益は固定資産売却益16百万円を、特別損失には固定資産除却損1百万円を計上いたしました。
法人税、住民税及び事業税は前事業年度と比べて276百万円減少し、法人税等調整額(借方)は21百万円減少いたしました。
これらの結果、当期純利益は前事業年度と比べて370百万円減少の3,794百万円(前年比8.9%減)となりました。