文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社企業グループが判断したものであります。
(1) 経営方針
当社企業グループは、独自のエレクトロニクス技術とシステム技術により、お客様のために新しい価値を創造し、安全で豊かな社会(人と地球にやさしい情報社会)の実現に貢献することを経営の基本理念としております。
この理念を実現するため、グループ企業行動憲章並びにグループ行動規範を制定して、企業倫理、コンプライアンスの徹底に努め、また、収益力を高めることにより、事業の継続的発展と顧客・株主・従業員・社会などステークホルダーへの還元をはかってまいります。
(2) 経営戦略、経営環境及び優先的に対処すべき課題
新型コロナウイルス感染症の世界的流行の影響により、景気は急速に減速しており、しばらくこの感染症の影響が続き、景気はさらに下振れする恐れがあります。
このような状況の中、当社企業グループは、まずこの感染症拡大防止に向け、従業員の勤務は、テレワークが困難で出社が必要な場合は、時差出勤・輪番交代を推進しております。また、各事業所に赤外線機器(当社企業グループ工場で製造)を設置し、従業員のほか、ご来訪者様の入館の際に体表面温度の確認をお願いしております。
一方、当社企業グループは、政府が事業継続を求める①国防に必要な製品の製造、②マスク等の医療関連製品の製造に関わる製品(接合機器)の製造、③赤外線機器の供給を通じ、社会基盤の維持に不可欠な製品の製造を担っている事業者と認識しております。特に赤外線機器につきましては、工場、データセンター、ホテル等からスクリーニング(発熱者のチェック)用として多くの問い合わせをいただいており、部品の確保、生産体制の強化に努め、一日でも早く製品を届けることで安全で豊かな社会の実現に貢献してまいります。
この喫緊の課題に全社を挙げて取り組むとともに、収益力向上のため、以下の施策を推進してまいります。
情報システム
これまで注力していたQCD(品質、コスト、納期)の改善活動は、一定の成果があることから、今後も継続展開してまいります。これに加え、受注時から粗利益の最大化を目指し、受注前に製品仕様の詳細を決定するなどのリスク低減への取り組みを強化し、収益力の向上をはかってまいります。
電子機器(接合機器)
新型コロナウイルス感染症の影響により、お客様への訪問等の営業活動に支障が生じておりますが、そのような中であっても5G関連市場での需要は拡大しております。ターゲットを絞って最適なアプリケーションを提案するとともに、プロモーションの工夫や製品の開発・改良に努め、収益力の向上をはかってまいります。
電子機器(赤外線機器)
まずは、新型コロナウイルス感染症の流行により需要が拡大しているスクリーニング用の製品供給に国産メーカーとして応えるため、体制強化をはかってまいります。また、他社との連携により市場毎の拡販やスクリーニングの付加価値を高めるとともに、製品の開発・改良に努め、収益力の向上をはかってまいります。
当社は、2020年4月におかげさまで創立60周年を迎えました。極めて厳しい景気動向ではありますが、上記の諸施策を徹底推進することにより収益力の向上をはかり、早期復配を目指して全社一丸となって邁進する所存であります。
(3) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社企業グループが関連する宇宙・防衛市場では、防衛省の海外調達の増加により国内調達が今後も低調に推移することが予想されるとともに、民需市場では、米中貿易摩擦に加えて新型コロナウイルス感染症拡大により、景気回復の時期が不透明な状況となっております。そのような中で、当社企業グループでは、収益力の向上と電子機器の売上伸長により、2021年3月期の業績は、売上高180億円、営業利益3億50百万円を見込んでおります。
有価証券報告書に記載した事業の概況、経理の状況等に関する事項のうち、当社企業グループの事業その他に関するリスクについて、投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性があり、顕在化の可能性が一定程度あると考えられる主な事項を記載しております。
なお、文中においては、将来に関する事項が含まれておりますが、当該事項は有価証券報告書提出日(2020年6月24日)現在において判断したものであります。また、以下の記載事項は、当社企業グループの事業等に関するリスクすべてを網羅するものではないことをご留意ください。
また、当社企業グループのリスク管理体制については、「第4 提出会社の状況 4 コーポレート・ガバナンスの状況等 (1)コーポレート・ガバナンスの概要 ④リスク管理体制の整備の状況」に記載しております。経営会議における審議を経て、以下のリスクのうち、<市場・事業運営に関するリスク>「(9)災害・感染症等の影響について」、<コンプライアンス等に関するリスク>「(1)従業員等による不法行為、違法行為等について」に記載の不正会計の発生について及び<コンプライアンス等に関するリスク>「(3)情報セキュリティについて」を2020年度の重点リスクに設定し、当該リスクへの対策をとることとしております。
<市場・事業運営に関するリスク>
(1)顧客の需要動向等による影響について
当社企業グループの情報システムについては、宇宙・防衛等の官公庁向けであるため、官公庁の需要動向に影響されます。特に中期防衛力整備計画の規模及び内容は、当社の防衛関連製品に中期的に影響を及ぼす可能性があります。また、電子機器については、国内外の一般企業向けであるため、顧客の設備投資の需要動向に影響されます。特に海外市場の動向等に想定を超える変化が生じた場合、当社企業グループの電子機器製品の業績に影響を及ぼす可能性があります。そのため、顧客の需要動向を注視し、予算に織り込むなどの対応を行っていますが、こうした顧客の需要動向等に想定を超える変化が生じた場合、当社企業グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
(2)日本電気株式会社との関係
当社の主要な顧客である日本電気株式会社は2020年1月31日まで当社の親会社でありました。当社は、日本電気株式会社の連結子会社でなくなることに伴い、同社との間で、当社と同社企業グループとのパートナーシップを維持することを目的とした「取引継続に関する覚書」と、ITシステムの取り扱い、人事交流等に関する両者間の継続的連携を目的とした「継続的連携に関する覚書」を締結しております。当社企業グループは、情報システム製品における独自の技術力により、防衛関連製品に関して連携をとっておりますが、日本電気株式会社の事業展開方針の変更によっては当社企業グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
(3)価格競争について
当社企業グループが事業を展開するエレクトロニクス業界において競争が激化しており、特に電子機器製品は激しい価格競争にさらされております。当社企業グループではコストダウンを進めるとともに、高付加価値新製品の継続的な投入により市場競争力の維持・向上に努めておりますが、価格競争のさらなる激化や長期化が生じた場合、当社企業グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
(4)たな卸資産等の処分について
当社企業グループは、設計、資材調達から生産・出荷までのプロセス改善活動によりリードタイムの短縮等に努めております。しかしながら、情報システム製品については長期にわたる製品ライフサイクルに対応するための保守部品等の在庫、電子機器製品については需要動向の急激な変化等による在庫が発生することが想定されます。これらの在庫が陳腐化した場合には、たな卸資産等の評価損や処分により当社企業グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
(5)技術革新への対応について
エレクトロニクス業界は、技術の急速な進歩とそれに伴いユーザーのニーズやウォンツも急速に変化しております。当社企業グループではユーザーのニーズやウォンツに対応し、競争力を維持・向上して事業を成長していくために意欲的な新製品開発を継続して実施しております。しかしながら、当社企業グループの努力を上回る速度での技術革新、ユーザーのニーズやウォンツの変化が生じた場合、当社企業グループの業績に影響が及ぶ可能性があります。
(6)品質管理等について
当社企業グループは、厳格な品質管理の下に製品を製造しておりますが、製品に欠陥が生じないという保証は無く、欠陥の発生によりリコールの対象となる可能性や製造物責任を負う可能性は否定できません。製造物責任についてはPL保険に加入しているものの、状況によっては当社企業グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
(7)人材の確保・育成
当社企業グループでは、競争力ある製品を開発、製造及び販売するため、優秀な人材を確保・育成し続ける必要があり、このため積極的な採用・人材育成に努めています。しかしながら、必要な人材を確保・育成できない場合、当社企業グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(8)環境問題について
当社企業グループの事業は、有害物質の使用及び取り扱い、廃棄物処理、製品含有化学物質、土壌・地下水汚染の規制等を目的とした様々な環境法令の適用を受けており、環境方針に従って日常的な点検等を実施するなど、法令及び政府当局の指針の遵守に努めております。しかしながら、将来、より厳格化する環境規制への対応等により、当社企業グループの業績、財務状況及びレピュテーションに影響を及ぼす可能性があります。
(9)災害・感染症等の影響について
当社企業グループでは、大規模地震等の自然災害、新型インフルエンザの流行等に備え事業継続計画(BCP)を策定し、安全確保・安否確認、事業の早期復旧、経営データの他地域へのバックアップ等の対策を進めております。しかしながら自然災害等による生産拠点の直接被害の他、原材料購入先・外注先の被害や流通網・供給網の混乱による操業の中断、生産・出荷の遅延等が発生する可能性があります。更に復旧対応のための費用支出等により、当社企業グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
また、新型コロナウイルス感染症の影響等については、次のとおりです。
(事業活動への影響)
新型コロナウイルス感染症については、その収束時期が不透明なため今後の事業活動への影響予測は難し
いものとなっております。しかしながら、情報システムは防衛関連製品が中心のため安定しており、電子機器は主に赤外線機器で感染拡大防止のためのスクリーニング需要が増加しております。
これらにより、新型コロナウイルス感染症拡大による当社企業グループにおける2021年3月期の業績に与
える影響は、お客様への訪問等の営業活動への支障や、部品入手に支障をきたすおそれがあるものの限定的なものと考えております。一方で、今後事態が長期化又は更なる感染拡大が進行した場合には、業績に影響を及ぼす可能性があります。
なお、新型コロナウィルス感染症への対応も踏まえて、BCP(事業継続計画)の見直しを行ってまいります。
(感染リスクの低減)
テレワークや時差出勤の推奨、業務体制の見直し及び社内外の会議はWeb会議等の活用を推進するとともに、各事業所には赤外線サーモグラフィ(当社企業グループ工場で製造)を設置し、従業員のほか、ご来訪者様にも入館の際に体表面温度の確認をお願いする等、感染リスクの低減に努めております。
<コンプライアンス等に関するリスク>
(1)従業員等による不法行為、違法行為について
当社企業グループは、企業倫理の確立並びに法令、定款及び社内規程の遵守の確保を目的として制定した「Avioグループ企業行動憲章」及び「Avioグループ行動規範」の徹底、教育等により従業員等のコンプライアンス意識向上をはかっております。しかしながら、これらにより従業員等による業務上の不法行為、違法行為等の発生の可能性がなくなるものではありません。従業員等による不法行為、違法行為等が発生し、第三者に対する損害賠償請求、営業停止・取引停止処分等を受けた場合、当社企業グループの業績及び社会的評価に影響を及ぼす可能性があります。
(2)知的財産権について
当社企業グループは、他社と差別化できる技術とノウハウの蓄積に努めており、自社が保有する技術等については特許権等の取得による保護をはかるほか、他社の知的財産権に対する侵害がないようリスク管理に取り組んでおります。しかしながら、当社企業グループの知的財産権を無視した類似製品の出現、当社企業グループの認識していない知的財産権の存在又は成立によって当該第三者より損害賠償等の訴訟を起こされる可能性もあります。これらの結果、当社企業グループの業績、財務状況及び社会的評価に影響を及ぼす可能性があります。
(3)情報セキュリティについて
当社企業グループは、「Avio情報セキュリティ基本方針」に基づき、全従業員向けの情報セキュリティ教育の定期的な実施を含む情報セキュリティ対策を徹底し、事業遂行の過程で入手する多数の個人情報や機密情報の流出防止には細心の注意を払って管理しております。また、近年はサイバー攻撃の増加が想定され、防衛関係企業への不正アクセスが公表されるなど、情報セキュリティのリスクが高まっております。そのため、予想を超えるサイバー攻撃などの予期せぬ事態により情報の流出・漏洩が発生した場合には、社会的信用の低下や、その対応に要する多額の費用負担が、当社企業グループの業績、財務状況及びレピュテーションに影響を及ぼす可能性があります。
<財務・会計に関するリスク>
(1)資金の調達について
当社企業グループは、当社企業グループの財務状況を定期的に管理し、健全な財務状況の維持に努めております。しかしながら、当社が締結している借入金契約の一部には、財務上の特約が付されているものもあり、当該特約に抵触した場合には、当社企業グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
(2)繰延税金資産について
当社企業グループが現在計上している繰延税金資産は、将来減算一時差異に関するもので、すべて将来の課税所得を減額する効果を持つものです。市況の後退や経営成績の悪化などの事象により、当社企業グループが現在計上している繰延税金資産の全額又は一部について回収可能性がないと判断した場合、繰延税金資産の取崩しにより、当社企業グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
(3)退職給付債務について
当社企業グループは、確定給付企業年金に関するガイドラインを定め、財務に関する専門知識を有する人材を年金資産の運用責任者として選任しております。運用方針については、年金事務局会議等での議論を経て、決定しております。実際の運用については、運用方針に基づいて信託銀行等に委託しております。しかしながら、当社企業グループの年金資産の市場価値や運用利回りの変動、将来の予想退職給付債務の計算の根拠となる数理計算上の前提の変更、また将来の年金制度や会計基準の変更があった場合、当社企業グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
(4)為替相場の変動について
当社企業グループでは、外貨建ての案件を一部取り扱っており、為替相場の変動リスクを低減するために円建てによる取引を交渉するなどの対応を行っております。しかしながら、急激な為替相場の変動により、当社企業グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社企業グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、雇用・所得環境の改善は続いたものの、消費税率引き上げによる消費者マインドへの影響や米中貿易摩擦等により先行き不透明な状況で推移していました。年明け以降、新型コロナウイルス感染症の世界的流行により経済活動が抑制され、景気は急速に減速しました。
当社企業グループを取り巻く事業環境は、宇宙・防衛市場では、引き続き防衛省の海外調達が増加し、国内調達は低調に推移しました。民需市場では、上半期は情報機器向けが低迷したものの、下半期になり海外からの需要や新型コロナウイルス感染症対策関連の需要が増加しました。
このような状況の中で、当社企業グループは、原価改善及び諸経費削減に努めるとともに赤外線機器の需要増加に対応するため体制強化をはかりました。
この結果、連結売上高は前連結会計年度比6億54百万円減少の168億5百万円(前期比3.8%減)となりましたが、連結損益は原価改善及び諸経費削減に努めたことから、営業損益は前期比1億53百万円改善の83百万円の利益、経常損益は前期比1億81百万円改善の25百万円の利益となりました。また、親会社株主に帰属する当期純損益は、前連結会計年度は事業終息した山梨アビオニクス株式会社(2018年10月1日付で当社が吸収合併)の敷地の一部の東海旅客鉄道株式会社(JR東海)への譲渡に係わる特別損益と、繰延税金資産の回収可能性見直しに伴う繰延税金資産の取崩し等による法人税等調整額の計上があったものの、当連結会計年度はこれらが減少し、営業損益及び経常損益の改善等により前期比54百万円改善の76百万円の利益となりました。
また、剰余金の配当につきましては、業績及び財務体質の強化などを総合的に勘案して、まことに遺憾ながら普通株式、第1種優先株式及び第2種優先株式のいずれについても無配とさせていただきました。
セグメントの状況は、次のとおりであります。
情報システム
情報システムは、防衛省の国内調達が低調に推移している影響がある中で、表示・音響関連装置が堅調に推移し、売上高は増加しました。セグメント損益は、売上高の増加、原価低減活動の推進及び前連結会計年度にあった不採算案件が減少したことから改善しました。
この部門の当連結会計年度の売上高は、119億20百万円(前期比2.4%増)となりました。セグメント損益は、前期比92百万円改善の1億13百万円の利益となりました。
電子機器
電子機器は、赤外線機器は年明け以降新型コロナウイルス感染症対策としてスクリーニング需要が高まり、売上高は増加しました。一方、接合機器は下半期になり5G(第5世代移動通信システム)関連市場の伸長に伴う海外向け受注高の増加により受注残高は積み上がったものの、上半期のスマートフォン等の情報機器向けの低迷及び自動車市場向けの低迷により売上高は減少しました。セグメント損益は原価改善及び諸経費削減に努めたものの、売上高の減少により悪化しました。
この部門の当連結会計年度の売上高は、48億84百万円(前期比11.2%減)となりました。セグメント損益は、前期比60百万円悪化の29百万円の損失となりました。
なお、従来記載していました「プリント配線板」は前連結会計年度に事業終息しました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は前連結会計年度末に比べ8億66百万円減少し、23億50百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況及びそれらの要因は次のとおりであります。
「営業活動によるキャッシュ・フロー」
営業活動の結果使用した資金は、11億23百万円となりました。これは主に未払金の減少によるものであります。
前年同期比では税金等調整前当期純利益減少等により38億60百万円減少しております。
「投資活動によるキャッシュ・フロー」
投資活動の結果使用した資金は、1億63百万円となりました。これは主に有形固定資産取得による支出によるものであります。
前年同期比では、有形固定資産の売却による収入が減少したこと等により34百万円使用が増加しております。
「財務活動によるキャッシュ・フロー」
財務活動の結果獲得した資金は、4億19百万円となりました。これは主に借入金を借入れたことによる収入によるものであります。
前年同期比では、借入金の借入を実施したこと等により18億5百万円収入が増加しております。
なお、当連結会計年度末における借入金残高は、前連結会計年度末に比べ4億20百万円増加し、57億60百万円となりました。
③ 生産、受注及び販売の実績
セグメントごとの「生産、受注及び販売の実績」を示すと次のとおりであります。
(a)生産実績
|
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) (百万円) |
前年同期比(%) |
|
情報システム |
11,889 |
102.2 |
|
電子機器 |
4,752 |
85.7 |
|
プリント配線板 |
- |
- |
|
計 |
16,641 |
96.9 |
(注) 消費税等抜きの販売価格によって表示しております。
(b)受注実績
|
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) |
|||
|
受注高(百万円) |
前年同期比(%) |
受注残高 (百万円) |
前年同期比(%) |
|
|
情報システム |
10,410 |
90.9 |
6,359 |
80.8 |
|
電子機器 |
5,807 |
116.8 |
2,079 |
179.7 |
|
プリント配線板 |
- |
- |
- |
- |
|
計 |
16,217 |
98.7 |
8,438 |
93.5 |
(注) 消費税等抜きの販売価格によって表示しております。
(c)販売実績
|
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) (百万円) |
前年同期比(%) |
|
情報システム |
11,920 |
102.4 |
|
電子機器 |
4,884 |
88.8 |
|
プリント配線板 |
- |
△100.0 |
|
計 |
16,805 |
96.2 |
(注)1.消費税等抜きの価格によって表示しております。
2.主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
|
相手先 |
前連結会計年度 (自 2018年4月1日 至 2019年3月31日) |
当連結会計年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) |
||
|
金額(百万円) |
割合(%) |
金額(百万円) |
割合(%) |
|
|
日本電気㈱ |
5,076 |
29.1 |
4,965 |
29.5 |
|
富士通㈱ |
2,666 |
15.3 |
3,254 |
19.4 |
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社企業グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社企業グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たって採用している重要な会計方針は、第5「経理の状況」1.「連結財務諸表等」(1)連結財務諸表 注記事項 の(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)に記載のとおりであります。
この連結財務諸表の作成にあたっては、当連結会計年度における経営成績等の状況に影響を与えるような見積り、予測を必要としております。当社企業グループは、過去の実績値や状況を踏まえ合理的と判断される前提に基づき、継続的に見積り、予測を行っております。そのため実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積りのうち、重要なものは以下のとおりです。
(工事進行基準)
進捗部分について成果の確実性が認められる工事契約(受注制作のソフトウエアを含む)については、工事進行基準を適用しております。適用にあたっては、工事収益総額、工事原価総額及び連結会計年度末における工事進捗度を合理的に見積る必要があります。工事進行基準による収益計上の基礎となる工事原価総額は、契約ごとの連結会計年度末における見積値を使用しておりますが、工事契約等の見積値算定にあたっては、工事等の完成のために必要となる作業内容及び工数の見積りに不確実性を伴うため、当社企業グループの業績を変動させる可能性があります。
(繰延税金資産)
当社企業グループは、繰延税金資産について、将来の利益計画に基づいた課税所得が十分に確保できることや、回収可能性があると判断した将来減算一時差異について繰延税金資産を計上しております。繰延税金資産の回収可能性は将来の課税所得の見積りに依存するため、その見積りの前提とした条件や仮定に変更が生じ減少した場合、繰延税金資産が減額され税金費用が計上される可能性があります。
新型コロナウイルス感染症については、その収束時期が不透明なため今後の事業活動への影響予測は難しいものとなっております。しかしながら、情報システムは防衛関連製品が中心のため安定しており、電子機器は主に赤外線機器で感染拡大防止のためのスクリーニング需要が増加しております。
これらにより、お客様への訪問等の営業活動への支障や、部品入手に支障をきたすおそれがあるものの、新型コロナウイルス感染症拡大による当社企業グループにおける翌連結会計年度以後の業績に与える影響は限定的なものと仮定し、当連結会計年度の会計上の見積りを行っております。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
(a)概要
当連結会計年度におけるわが国経済は、雇用・所得環境の改善は続いたものの、消費税率引き上げによる消費者マインドへの影響や米中貿易摩擦等により先行き不透明な状況で推移していました。年明け以降、新型コロナウイルス感染症の世界的流行により経済活動が抑制され、景気は急速に減速しました。
当社企業グループを取り巻く事業環境は、宇宙・防衛市場では、引き続き防衛省の海外調達が増加し、国内調達は低調に推移しました。民需市場では、上半期は情報機器向けが低迷したものの、下半期になり海外からの需要や新型コロナウイルス感染症対策関連の需要が増加しました。
このような状況の中で、当社企業グループは、原価改善及び諸経費削減に努めるとともに赤外線機器の需要増加に対応するため体制強化をはかりました。
(b)売上高
売上高は、168億5百万円(前年同期比3.8%減)となりました。
情報システムの売上高は、防衛省の国内調達が低調に推移している影響がある中で、表示・音響関連装置が堅調に推移したことから、売上高は119億20百万円(前年同期比2.4%増)となりました。
電子機器の売上高は、赤外線機器は年明け以降新型コロナウイルス感染症対策としてスクリーニング需要が高まり、売上高は増加しました。一方、接合機器は下半期になり5G(第5世代移動通信システム)関連市場の伸長に伴う海外向け受注高の増加により受注残高は積み上がったものの、上半期のスマートフォン等の情報機器向けの低迷及び自動車市場向けの低迷したことから、売上高は48億84百万円(前年同期比11.2%減)となりました。
(c)売上総利益
売上総利益は、原価率が改善したことにより39億78百万円(前年同期比2.5%増)となり、売上総利益率は23.7%となりました。
(d)販売費及び一般管理費、営業利益
販売費及び一般管理費は、前年同期比54百万円減少の38億95百万円となりました。
この結果、原価改善及び諸経費の削減に努めたことから、営業利益は83百万円となりました。
(e)営業外損益、経常利益
営業外損益は、前年同期比27百万円改善の57百万円の損失となりました。
この結果、経常利益は25百万円となりました。
(f)親会社株主に帰属する当期純利益
前連結会計年度は、事業終息した山梨アビオニクス株式会社(2018年10月1日付で当社が吸収合併)の敷地の一部の東海旅客鉄道株式会社への譲渡に係わる特別損益と、繰延税金資産の回収可能性見直しに伴う繰延税金資産の取崩し等による法人税等調整額の計上があったものの、当連結会計年度はこれらが減少し、営業損益及び経常損益の改善等により前年同期比54百万円改善の76百万円の利益となりました。
③ 資本の財源及び資金の流動性
(契約債務)
2020年3月31日現在の契約債務の概要は次のとおりであります。
|
|
年度別要支払額(百万円) |
||||
|
契約債務 |
合計 |
1年以内 |
1年超3年以内 |
3年超5年以内 |
5年超 |
|
短期借入金 |
3,120 |
3,120 |
- |
- |
- |
|
長期借入金 |
2,640 |
880 |
1,760 |
- |
- |
上記において、連結貸借対照表の短期借入金に含まれている1年内返済予定の長期借入金は、長期借入金に含めております。
(財政政策)
当社企業グループは、情報システム、電子機器の販売事業を行うための設備投資計画に照らして、必要な資金を銀行借入により調達しており、借入金の使途は運転資金(主として短期)及び設備投資資金(長期)であります。
なお、借入金のうち、コミットメントライン契約については、契約期間中において純資産、連結営業利益等を一定の水準に維持すること等の財務上の特約等が定められております。
(a)資産
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べ16億75百万円減少の248億16百万円となりました。
流動資産は前連結会計年度末に比べ16億56百万円減少し、173億18百万円となりました。これは主に現金及び預金が減少したことによるものであります。
固定資産は前連結会計年度末に比べ19百万円減少し、74億98百万円となりました。これは主に有形固定資産が減少したことによるものであります。
(b)負債
当連結会計年度末の負債は、前連結会計年度末に比べ17億83百万円減少の156億79百万円となりました。
流動負債は前連結会計年度末に比べ4億64百万円減少し、91億35百万円となりました。これは主に未払金が減少したことによるものであります。
固定負債は前連結会計年度末に比べ13億18百万円減少し、65億43百万円となりました。これは主に長期借入金が減少したことによるものであります。
なお、当連結会計年度末における借入金残高は前連結会計年度末に比べ4億20百万円増加し、57億60百万円となりました。
(c)純資産
当連結会計年度末の純資産は、前連結会計年度末に比べ1億7百万円増加し、91億37百万円となりました。これは主に親会社株主に帰属する当期純利益を計上したことにより利益剰余金が増加したことによるものであります。
(d)キャッシュ・フローの分析
当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりです。
(日本電気株式会社との契約)
当社は、日本電気株式会社の連結子会社ではなくなることに伴い、2019年7月31日付で、同社との間で、当社と同社企業グループとのパートナーシップを維持することを目的とした「取引継続に関する覚書」と、ITシステムの取り扱い、人事交流等に関する両社間の継続的連携を目的とした「継続的連携に関する覚書」を締結しております。
「取引継続に関する覚書」の当初有効期間は、原則として同覚書締結日から2025年7月31日までであり、その後は3年ごとの自動更新となっております。「継続的連携に関する覚書」の有効期間は、原則として同覚書締結日から2025年7月31日までとなっております。
(技術導入契約)
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契約締結先 |
内容 |
契約発効日 |
契約期限 |
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Lockheed Martin Corporation (米国) |
情報表示装置等の製造に関する技術 |
2010年12月14日 |
2020年8月31日 |
(注) 上記については、ロイヤリティとして正味販売価格に対する一定率を支払うこととなっております。
当社企業グループは、独自のエレクトロニクス技術とシステム技術をもとに、新しい価値を創造することを目指し、先端技術分野での基礎研究、応用研究をはじめとして、事業運営に直結した新技術、新製品の開発を行っております。
現在の研究開発活動は主に情報システム及び電子機器の技術部門により進めております。
なお、当連結会計年度における研究開発費の総額は、
(1)空中物件等を検知するための画像処理技術の研究
本研究は、NEDO(国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構)の「ロボット・ドローンが活躍する省エネルギー社会の実現プロジェクト(DRESSプロジェクト)」における研究開発項目「無人航空機の衝突回避技術の開発(1)非協調式SAAの研究開発」のうち、「電波・光波センサ統合技術の開発」の一環として実施しているものです。当社企業グループは、光波センサ(可視カメラ)を用いた相対する飛行物体の検知・識別を担当しております。
当連結会計年度においては、前年度までに抽出した問題点について対策を講じました。周囲環境(日照、天候、地上構造物等)に伴う問題点については、各要素の検出特徴を考察し、それぞれの特徴に合った抽出方法を確立することにより、飛行物体の分類に成功いたしました。また、光波センサが出力する目標情報について、時系列に検出された同一目標を同定及び管理することにより、安定した値を出力するよう改善いたしました。
これらの対策をもとに、福島県南相馬市においてNEDO及び参画している各社と共同で、光波センサやレーダーなどを搭載した中型の無人航空機が40km/h程度で飛行し、正面から60km/h程度で前進飛行してくる有人ヘリコプターを探知し、自律的に衝突を回避する飛行試験を行いました。この衝突回避システムの実証試験において、光波センサが出力する検知・識別結果により脅威機を回避することに成功いたしました。
(2)超音波ハンドウェルダ「HW-Dシリーズ」の開発
近年、情報機器の高機能化や自動車の電動化が進み、それらに搭載される部品は小型・軽量に加えて耐久性や信頼性が重要視され、製造の難易度が上がっております。また、確かなものづくりを実現するために製造における品質管理がより一層求められております。
このたび当社企業グループでは、樹脂部品の二次加工(溶着)の品質向上と生産タクト短縮を実現した超音波ハンドウェルダ「HW-Dシリーズ」5機種を開発いたしました。本製品は、最新のデジタル制御による高速安定溶着性能と充実した品質管理機能を有する小型ハンディタイプの超音波溶着機です。手作業による運用だけでなく、外部インターフェースを充実させ自動機への搭載も可能とし、幅広いニーズに対応できるようにしました。
当社企業グループ独自の超音波発振周波数自動追尾技術であるデジタルATHMOS方式を採用し、加圧した状態からでも立ち上がりが早くロスの少ない振幅制御の実現により、ボスかしめなど樹脂部品の溶着を短時間かつ安定的に行い生産性向上に貢献します。また、従来の超音波溶着機では困難であった細いボスやリブの樹脂かしめに対応できる当社初となる高周波数(60kHz、最高出力200W)モデルもラインアップしており、本シリーズにより、エレクトロニクス製品組立の樹脂かしめ、不織布(マスク)の溶着、ゴムの切断(カッターとしても使用可能)など、より一層多様なシーンで最適な溶着が提供可能となりました。
(3)赤外線サーモグラフィカメラ「監視システム標準パッケージ」の開発
近年、高度経済成長期に建設されたプラントの老朽化が進み、工場がより複雑化したため火災・爆発事故が増加しており、安心・安全への要求から事故の未然防止は重要性を増しております。また、製造業を中心とした品質管理とトレーサビリティ強化が、ますます重要となっております。一方で、少子高齢化に伴う熟練者の退職と労働人口の減少などにより、管理の効率化や自動化が課題となっております。このような市場背景に基づき、安心・安全で確かな“ものづくり”に貢献するために、赤外線サーモグラフィによる「監視システム標準パッケージ」を開発いたしました。
本製品は、サーモカメラ・コントローラ・ハウジング等のハードウェアに、用途ごとに最適化された専用ソフトウェアを組み合わせ、パッケージ化しました。ネットワーク接続により集中監視やデータの蓄積、課題対策へのフィードバックなど、高度な監視・管理をより効率的に実現します。標準パッケージとして、下記の3つのモデルを開発いたしました。
①プロセスコントロールシステム:製造番号等を登録しながらサーモグラフィの測定結果をエビデンスとして管理するシステム。用途は、金型成型、機械加工、電子部品、食品等の品質管理等。
②発火監視システム:プラント等の広域なエリアの異常温度の監視を可能とし、火災事故の早期発見と初期消火活動を支援するシステム。用途は、燃料・原料ヤード、ごみピット、産業廃棄物などの発火監視等。
③防爆型監視システム:耐圧防爆構造のサーモカメラにより、防爆エリア内の設備や化学物質を集中監視し、異常な発熱を検知すると警報を出力、事故を未然に防止するシステム。用途は、化学プラントや石油・石炭サイロなどの防爆エリアの監視等。