第2【事業の状況】

1【事業等のリスク】

当第3四半期連結累計期間において、新たな事業等のリスクの発生、または、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについての重要な変更はありません。

 

2【経営上の重要な契約等】

 当第3四半期連結会計期間において、新たに締結した重要な契約は次のとおりであります。

 

株式譲渡契約

 当社は、当社の子会社である日本電産モータ株式会社を通じて、Canton Elevator, Inc.(以下「カントン社」)の株式100%をカントン社株主から取得する株式譲渡契約書を締結し、同契約に基づいて、2016年12月5日に全株式を取得致しました。(以下「本件取引」)

 

1.目的

 カントン社は、商業施設用、住居用、貨物用エレベータ及び関連部品の開発、製造、販売を行っております。本件取引により、当社グループの重点分野のひとつである家電・商業・産業用モータ事業における重要部門であるエレベータ&ドライブ・システム(以下「EDS」事業において、カントン社が保有する多様な優良顧客に対してEDS事業の既存製品と組み合わせた最適なソリューションを提供することができ、当社の北米エレベータ関連事業の成長を加速させることを目的としております。

 

2.取得対価

 現金

 

3.カントン社の概要

 名称     Canton Elevator, Inc.

 本社所在地  米国オハイオ州ノースカントン

 事業内容   商業施設用、住居用、貨物用エレベータ及び関連部品の開発、製造、販売

 

4.株式譲渡契約締結日

 2016年12月5日

 

5.株式取得完了日

 2016年12月5日

 

3【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 当社及び当社の連結子会社(以下「NIDEC」)の連結財務諸表は、第1四半期連結累計期間からIFRSを適用しております。また、前年同四半期及び前連結会計年度の連結財務諸表につきましても、IFRSに組み替えて分析しております。

 

(1)業績の状況

 2016年度第3四半期連結累計期間の世界経済は、米国が穏やかな景気拡大を続けており、昨年11月にトランプ氏が米国次期大統領に決定してからはトランプ次期政権の財政出動と米国経済の先行きに対する期待が高まっています。また、主要先進国でのトランプラリーと呼ばれる世界同時株高の流れを受けて、欧州及び日本経済も緩やかな回復を続けています。一方で、今後の米国通商政策次第で中国及び新興国経済の見通しに不透明感をもたらす惧れがあり、また欧州においては今年予定されている各国の国政選挙及びイタリア金融機関の経営危機が金融不安につながる可能性もあり、引き続き楽観できない状況が見込まれます。

 このような状況下、当社グループは「Vision 2020」で掲げる2020年度売上高2兆円、営業利益率15%に向け、利益ある成長戦略を推進しており、当第3四半期連結累計期間の業績は、営業利益、税引前利益、純利益の各項目において、9ヶ月ベースの過去最高を更新致しました。

 

 当第3四半期連結累計期間における主な経営成績は次のとおりであります。

(単位:百万円)

 

前第3四半期

当第3四半期

増減額

増減率

 売上高

895,353

868,228

△27,125

△ 3.0%

 営業利益

90,286

106,197

15,911

17.6%

 税引前四半期利益

92,467

107,771

15,304

16.6%

 親会社の所有者に帰属する

 四半期利益

69,526

81,638

12,112

17.4%

 

 当第3四半期連結累計期間の連結売上高は、大幅な円高により前年同期比3.0%減収の8,682億28百万円となりました。一方、営業利益は前年同期比17.6%増益の1,061億97百万円となり、9ヶ月ベースの過去最高を更新致しました。

 税引前四半期利益は、前年同期比16.6%増益の1,077億71百万円、親会社の所有者に帰属する四半期利益は前年同期比17.4%増益の816億38百万円となり、共に9ヶ月ベースの過去最高を更新致しました。

 

セグメントの業績は次のとおりであります。

(単位:百万円)

 

総売上高

営業損益

 

前第3四半期

当第3四半期

増減額

前第3四半期

当第3四半期

増減額

日本電産

183,389

168,775

△14,614

13,644

12,021

△1,623

タイ日本電産

101,164

95,791

△5,373

14,818

14,579

△239

シンガポール日本電産

55,381

41,638

△13,743

823

616

△207

日本電産(香港)

91,396

102,519

11,123

830

1,137

307

日本電産サンキョー

97,814

99,995

2,181

11,664

14,812

3,148

日本電産コパル

45,454

34,486

△10,968

1,152

3,787

2,635

日本電産テクノモータ

46,577

48,512

1,935

3,984

6,276

2,292

日本電産モータ

166,141

165,369

△772

10,505

14,822

4,317

日本電産モーターズ

 アンド アクチュエーターズ

201,824

194,189

△7,635

18,067

21,383

3,316

その他

273,197

256,177

△17,020

25,612

29,087

3,475

調整及び消去/全社

△366,984

△339,223

27,761

△ 10,813

△12,323

△1,510

連結

895,353

868,228

△27,125

90,286

106,197

15,911

 (注)総売上高は外部顧客に対する売上高とセグメント間の売上高の合計です。

 

 「日本電産」の当第3四半期連結累計期間における総売上高は1,687億75百万円(前年同期比8.0%減)となりました。この主な理由は、その他小型モータの売上増加があったものの、対米国ドルでの円高によるマイナスの影響によるものであります。また、営業利益は120億21百万円(前年同期比11.9%減)となりました。これは主に研究開発費の減少があったものの、売上の減少によるものであります。

 「タイ日本電産」の総売上高は957億91百万円(前年同期比5.3%減)となりました。この主な理由は、HDD用モータの商流変更により売上が増加したものの、対米国ドル・対タイバーツでの円高によるマイナスの影響があったことによるものであります。また、営業利益は145億79百万円(前年同期比1.6%減)となりました。これは主に売上の減少によるものであります。

 「シンガポール日本電産」の総売上高は416億38百万円(前年同期比24.8%減)となりました。この主な理由は、HDD用モータの商流変更及び需要減少に加え、対米国ドルでの円高によるマイナスの影響があったことによるものであります。また、営業利益は6億16百万円(前年同期比25.2%減)となりました。これは主に売上の減少によるものであります。

 「日本電産(香港)」の総売上高は1,025億19百万円(前年同期比12.2%増)となりました。この主な理由は、対香港ドルでの円高によるマイナスの影響があったものの、その他小型モータ及びHDD用モータの需要増加によるものであります。また、営業利益は11億37百万円(前年同期比37.0%増)となりました。これは製品構成に変動があるものの、主に売上の増加によるものであります。

 「日本電産サンキョー」の総売上高は999億95百万円(前年同期比2.2%増)となりました。この主な理由は、対米国ドルでの円高によるマイナスの影響があるものの、液晶ガラス基板及び有機EL搬送用ロボットの増収によるものであります。また、営業利益は148億12百万円(前年同期比27.0%増)となりました。これは主に売上の増加に加え、原価改善によるものであります。

 「日本電産コパル」の総売上高は344億86百万円(前年同期比24.1%減)となりました。この主な理由は、その他小型モータの売上減少及び対タイバーツ等での円高によるマイナスの影響によるものであります。一方、営業利益は37億87百万円(前年同期比228.7%増)となりました。これは主に売上の減少の影響があったものの、原価改善及び製品構成の変動によるものであります。

 「日本電産テクノモータ」の総売上高は485億12百万円(前年同期比4.2%増)となりました。この主な理由は、対中国人民元での円高によるマイナスの影響があったものの、中国市場におけるエアコン向けモータの需要の増加によるものであります。また、営業利益は62億76百万円(前年同期比57.5%増)となりました。これは主に売上の増加に加え、原価改善によるものであります。

 「日本電産モータ」の総売上高は1,653億69百万円(前年同期比0.5%減)となりました。この主な理由は、スリー新(新製品・新市場・新顧客)の売上増加があったものの、対米国ドルでの円高によるマイナスの影響によるものであります。一方、営業利益は148億22百万円(前年同期比41.1%増)となりました。これは主にスリー新の売上増加による、製品構成の変動によるものであります。

 「日本電産モーターズ アンド アクチュエーターズ」の総売上高は1,941億89百万円(前年同期比3.8%減)となりました。この主な理由は、電動パワーステアリング用等の車載用モータや日本電産トーソクのコントロールバルブ製品の売上増加があったものの、対米国ドル・対ユーロでの円高によるマイナスの影響によるものであります。一方、営業利益は213億83百万円(前年同期比18.4%増)となりました。これは主に原価改善及び製品構成の変動によるものであります。

 「その他」の総売上高は2,561億77百万円(前年同期比6.2%減)となりました。この主な理由は、対米国ドルでの円高によるマイナスの影響に加え、HDD用モータの商流変更による売上減少及びその他小型モータの需要減少によるものであります。一方、営業利益は290億87百万円(前年同期比13.6%増)となりました。これは主に原価改善及び製品構成の変動によるものであります。

 

(2)キャッシュ・フローの状況

 当第3四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動の結果得られた現金及び現金同等物(以下「資金」)は1,029億96百万円で、前第3四半期連結累計期間と比較しますと104億84百万円の減少となりました。この減少要因は主に営業債務の増減額が312億66百万円、四半期利益が117億74百万円増加したものの、営業債権の増減額が417億46百万円増加したことによります。

 当第3四半期連結累計期間に得られた資金1,029億96百万円の主な内容は、四半期利益が823億37百万円、営業債務の増加が421億3百万円であります。一方で、営業債権の増加が544億56百万円となりました。営業債権と営業債務が増加した主な要因は、為替の影響を除くと前連結会計年度と比較して顧客需要が増加したためであります。

 前第3四半期連結累計期間に得られた資金1,134億80百万円の主な内容は、四半期利益が705億63百万円、営業債務の増加が108億37百万円であります。一方で、棚卸資産の増加が139億71百万円、営業債権の増加が127億10百万円であります。営業債権及び棚卸資産が増加した主な要因は、前々連結会計年度と比較して売上が増加したためであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動の結果使用した資金は569億29百万円で、前第3四半期連結累計期間と比較しますと224億8百万円の支出減少となりました。この主な減少要因は、有形固定資産の取得による支出が193億51百万円減少したことによります。

 当第3四半期連結累計期間に使用した資金569億29百万円の主な内容は、有形固定資産の取得による支出が475億5百万円であります。

 前第3四半期連結累計期間に使用した資金793億37百万円の主な内容は、有形固定資産の取得による支出が668億56百万円であります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動の結果使用した資金は409億75百万円であり、前第3四半期連結累計期間は277億73百万円の調達でありました。

 当第3四半期連結累計期間に使用した資金409億75百万円の主な内容は、社債の償還による支出が500億円、親会社の所有者への配当金支払額が237億28百万円、短期借入金の純減少額が151億48百万円でありました。一方で、社債の発行による収入が500億1百万円でありました。

 前第3四半期連結累計期間に調達した資金277億73百万円の主な内容は、短期借入金の純増加額が691億82百万円であります。一方で、長期債務の返済による支出が238億18百万円、親会社の所有者への配当金支払額が236億90百万円となりました。

 

 前述の状況と為替相場変動の影響を受けた結果、当第3四半期連結会計期間末における連結ベースの資金は、前連結会計年度末の3,059億42百万円に比べ88億71百万円増加し、3,148億13百万円となりました。

 なお、当第3四半期連結会計期間末に保有する主な通貨は、米国ドル、中国人民元、日本円、タイバーツ、ユーロであります。

 

 

(3)事業上及び財務上の対処すべき課題

 当第3四半期連結累計期間において、NIDECが対処すべき課題について重要な変更はありません。

 

(4)研究開発活動

 当第3四半期連結累計期間の研究開発費の総額は387億60百万円であります。

 なお、当第3四半期連結累計期間において、NIDECの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。