文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであり、その達成を保証するものではありません。
(1)会社の経営の基本方針
当社は、「世界No.1 の総合モーターメーカー」として、高成長、高収益、高株価、高技術、高待遇を長期的に維持向上することにより、株主価値を向上させ、株主の皆様の負託に応えることを基本方針としております。
また、当社は、経営の基本理念として
①最大の社会貢献は雇用の創出であること。
②世の中でなくてはならぬ製品を供給すること。
③一番にこだわり、何事においても世界トップを目指すこと。
を掲げております。
(2)目標とする経営指標
当社は 2020年度をターゲットとする中期戦略目標を設定しており、利益ある高成長を飽くことなく追求してまいります。
その骨子は次のとおりです。
①連結売上高目標 2兆円(新規M&A 約5,000億円を含む)
②車載売上高目標 7,000億円 ~1兆円
③連結営業利益率目標 15%以上
④ROE(株主資本利益率) 18%以上(株主資本比率 60%を前提)
⑤グローバル5極マトリックス経営管理体制の確立
(3)中長期的な会社の経営戦略
中期戦略目標を達成するため、当社は「自社成長戦略(自律成長)」と「M&A 戦略」に基軸を置いて、「ビジネスポートフォリオの転換と拡大」と「グループ一体化経営」を推進してまいります。
ビジネスポートフォリオは、「精密小型モータ」「家電・商業・産業用製品」「車載用製品」及び「その他の製品グループ」の4本柱の確立を目指し、2012年度の事業本部制導入以降、各事業特性に応じた戦略立案や事業運営による「市場志向型経営」を進め、ビジネスポートフォリオの転換と拡大を図っています。
グループとしての先行開発体制を強化すべく、CTO(最高技術責任者)が中心となり、新規事業への取り組みを推進しており、社外の研究機関との積極的な交流も図りながら、ビジネスポートフォリオ転換の司令塔としてまいります。当社グループが有する独自技術で市場を開拓する「高付加価値化」、他市場のニーズを深耕する「技術の応用展開」を推進することで、コア技術を活用・応用して、革新性と成長性を実現します。
また、当社グループでは、事業成長展開の時間軸短縮を目的として、スピード成長の一翼を担うM&A 戦略を引続き積極展開しております。2017年度は、LGB Elettropompe S.r.l、セコップグループ(現 日本電産グローバル・アプライアンス・コンプレッサー社ほか)、東京丸善工業株式会社、SV Probe Pte. Ltd.、driveXpert GmbHが、新たにグループ入りをしております。
更に、生産技術力を向上させるべく、2015年10月に生産技術研究所(以下、本研究所)を設立し、素材・工法・ロボット・自動化設備の先行具現化を図ってまいりました。加えて、2018年2月には本研究所の一期新棟を竣工し、グループの生産技術の中核拠点として拡充していく予定です。
また、2017年3月に竣工したグローバル研修センターでは、今後のグローバルな成長を支えるグローバル人材の育成を図っております。
(4)経営環境
世界経済の動向は、主要地域の景気回復持続への期待感がある一方で、米中貿易摩擦の世界経済に及ぼす影響や、東アジア・欧州・中東の地政学リスク等が金融不安につながる可能性もあり、引き続き楽観できない状況が見込まれます。当社グループの持続的成長のためには、競争力強化が不可欠であり、優位性のある新製品の投入や新技術を活用した付加価値向上及び働き方改革を通した生産性向上などによるコスト競争力の強化に努めております。
(5)会社の対処すべき課題
① コーポレート・ガバナンス体制の強化
2018年6月20日開催の株主総会終結後、独立社外監査役3名と独立社外取締役2名の合計5名となり、取締役会において更に活発な議論が行われるようになっております。このような取締役会の体制をはじめコーポレート・ガバナンスの一層の強化に努めております。
② グローバル経営管理インフラの構築・強化
グローバル企業として、グローバルスタンダードに準拠したグループ全体の経営管理体制・会計基準・財務内容・経営情報開示体制等の充実を更に推進してまいります。
グローバルな自律成長と海外M&A のPMI(買収後の統合)加速のために成長戦略の基盤強化が必要であり「グローバル5極マトリックス経営管理体制」の構築推進を行っております。具体的には、経営品質の向上(ガバナンス、コンプライアンス、内部統制)、経営効率の向上(高品質、低コストの域内シェアドサービス)、PMI の積極サポートを担う地域統括会社を設置するとともに、その機能拡充を進めています。
グループ入りした企業について、各社の自主独立経営を尊重する「連邦連結経営」を基本としてまいりましたが、グローバル化に対応して「グループ一体化経営」を加速的に推進しています。
グループ全体の内部統制を担う経営管理監査部では、グローバル経営体制の強化に呼応して不正予防の領域に対する監査を強化すべくグローバル監査体制を構築し、これまでの財務諸表監査、米国SOX 法対応で蓄積したノウハウや実績を基盤に、内部統制の一層の強化を進めております。開示体制も情報開示に関する委員会と各専門部署の連携により充実を図ってまいります。
更に、コンプライアンス室、リスク管理室、IR・CSR 推進部は、専門部署として各部署と連携をしながら活動を展開しております。社会の公器としての事業活動を律していくことにより、雇用維持の社会貢献に加えて、当社経営理念に基づいた新たな社会貢献活動を目指します。
NIDECの経営成績、株価、財政状態等に影響を及ぼす可能性のあるリスクには、次のようなものがあります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在においてNIDECが判断したものであります。
(1)経済状況の変動に係るリスク
NIDECの製品及びNIDECの製品を搭載した製品を販売している国または地域の予期せぬ景気変動は、NIDECの製品需要に悪影響を及ぼす可能性があります。特にNIDECの製品はパーソナルコンピュータ(以下「PC」)や家電、自動車等の最終製品に組み込まれているため消費動向に左右され、一般消費水準の減退はNIDECの売上に悪影響を与える可能性があります。同様に、製造部門における設備投資の水準は景気動向によって左右され、設備投資水準の減退がNIDECの産業用製品に係る売上に悪影響を及ぼす恐れがあります。今後経済環境の悪化が進んだ場合、NIDECの事業、経営成績、財政状態に悪影響が及ぶ可能性があります。
(2)事業ポートフォリオの転換に係るリスク
NIDECの事業は、主に情報機器産業に対しモータとその応用製品、設備、部品といった製品を提供してきましたが、広範囲な技術的シナジーと将来の成長を目的として、NIDECは他の事業領域への事業ポートフォリオ拡大を進めております。しかしながら、必要な情報、経営資源、顧客関係、事業の専門知識、ブランド認知度が常に適時に確保できるとは限りません。例えば、NIDECの事業ポートフォリオ拡大の成否に重要な影響を及ぼすM&A活動は、常にその成果の不確実性にさらされております。加えて、NIDECが進出を進めている車載・家電・商業・産業用製品の業界では、サプライチェーンが非常に広範囲にわたるため、その中で生じる操業停止や労働問題がNIDECの業績に悪影響を及ぼす恐れがある上に、より厳しい環境規制・安全規制が追加的費用をもたらす恐れがあります。さらに、事業ポートフォリオ転換の過程において、相対的に収益性が低い製品や事業における売上の割合が増加する方向へ製品構成が変化すれば、営業利益率に悪影響を及ぼす恐れがあります。
(3)ハード・ディスク・ドライブ市場が依然として重要であるリスク
NIDECは新しい事業領域への事業ポートフォリオ転換を進めており、その結果、ハード・ディスク・ドライブ(以下「HDD」)に使われるモータ(以下「HDD用モータ」)への売上依存度は軽減されました。しかし、依然として利益依存度は高い状態が続いています。
HDD用モータの需要はHDD市場の動向に直接的な影響を受けます。現在、HDDはソリッド・ステート・ドライブと競合しており、これがHDDモータの需要低下要因のひとつになっています。
さらに、HDDメーカーは3社しか存在せず、NIDECはそれら全てに主要サプラヤーとしてHDD用モータを供給しており、HDDモータ市場におけるシェアが8割を超えます。従ってどの顧客の動向に急激な変化が生じても、NIDECの事業、経営成績、財政状態に大きな影響を及ぼす可能性があります。
(4)競合に係るリスク
NIDECは事業を行う様々な市場で激しい競争にさらされております。特に車載、家電市場においては、新興国の地場メーカーの台頭で競争が激化する傾向があります。市場で競争力を高めるため、NIDECは研究開発分野への多額な投資の維持・増強、製造能力・販売力・マーケティング力の拡大、サービス力とサポート源の拡大、タイムリーな新製品の開発、既存製品のさらなる改善を実施していく必要があると考えております。また、利益性を確保するためのコスト削減活動もNIDECにとって必要です。
NIDECは次のような場合に、市場における競争力が低下したり収益力を損なう可能性があります。
・市場がNIDECの予測を超える速度で発展した結果、需要拡大等の市場変化への対応において競合他社がNIDECの能力を上回った場合
・NIDECのコスト削減活動が、市場販売価格の減少や原材料費の上昇による悪影響を吸収するには不十分となった場合
・競合他社が技術革新、製造効率の改善または研究開発能力の強化を行った結果、NIDECの製品や技術が陳腐化した場合
・NIDECの競合企業同士の合併によりNIDECの競争力が相対的に弱まった場合
・必要な投資を継続・強化するための財産的、技術的、人的な資源を調達できない場合
(5)研究開発に係るリスク
NIDECは基礎研究、新製品開発、製品改良、生産工程の改善等を研究開発活動として継続的に行っております。NIDECが製品を提供する市場では継続的に急速な技術革新が起きており、製品の性能に関する顧客からの要求は今後も高まり続けると予想されます。そのような市場環境下で、NIDECの成功の成否は、顧客の要求をタイムリー且つ効果的に満たせるような、より優れた技術、製品、生産工程を開発し続けることができるかどうかにかかっています。もしNIDECが、市場動向を正確に予測できなかったり、適時に効果的な研究開発活動を実施できず、他社が、NIDECより優れた技術、製品、生産工程を開発すれば、NIDECの製品は陳腐化し、競争力が低下する恐れがあります。そのような変化を的確に予測し、求められる技術、製品、生産工程の開発をタイムリーに行うことは非常に困難です。特に基礎研究については、研究活動の方向性を定めることには一層の困難を伴うため、研究開発に要した費用を回収することへの不確実性が高いと考えられます。研究開発活動がうまく成果を出すことができなければ、NIDECの事業、経営成績、財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
加えて、NIDECの顧客はカスタマイズ製品を決められた納期内に確実に提供するよう要求します。より高性能な製品をより短い納期で納入することへの顧客からの要求はますます強まっており、そうした顧客要求を満たせなければNIDECは信頼を失い、販売シェアが縮小すると同時に新製品の事業及び市場の拡大を妨げることになります。
さらに、NIDECが多額の投資を経て開発した製品を搭載した顧客製品が予期したとおりに商品化されなかったまたは販売されなかった場合、NIDECはその製品を開発するのに要した費用を回収できない恐れがあります。その結果、NIDECの事業、経営成績、財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
(6)製品の品質に係るリスク
NIDECは最先端のモータやその他の電気製品を製造しており、事業活動を行う上でNIDECの製品に欠陥がある、もしくは欠陥の疑いがあることを理由として、保証や製造責任を訴訟で問われる可能性があります。特に、NIDECの製品が組み込まれている最終製品が万一大量に故障した場合、消費者からの苦情、不良品の回収、さらに損害賠償請求訴訟等が起こりえます。事業拡大を試みている車載及び家電・商業・産業用モータ及びその他の部品の市場では、安全で高品質な製品を提供できない場合、深刻な物損や人命に係る事故へ繋がる可能性があり、法令上のリコールが適用される他、社会的要請としても特に高い安全性が要求されます。このような問題がNIDECの作る製品を原因として発生すれば、ブランドイメージの悪化、行政処分、顧客からの重大な法的要求や顧客との紛争につながる恐れがあり、その結果販売の落込み及び不良品回収等の損失費用によりNIDECの経営成績が悪影響を受ける可能性があります。さらに、訴訟に伴う人的・財務的負担が正確な経営判断の阻害要因となる可能性があります。
NIDECは損害賠償請求訴訟等に備え、保険を付しておりますが、これらの保険では対応しきれない賠償請求が将来的に発生する、またはNIDECの希望どおりに保険が適用されない可能性があります。保険の適用範囲を超える賠償請求や、大規模な製品回収が発生した場合、NIDECの事業、経営成績、財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
(7)原材料・部品調達に係るリスク
NIDECは製品の製造に必要な原材料及び部品の多くを外部から調達しております。これら原材料、組立部品の価格が高騰して所要量を充足できない場合、NIDECの生産能力が制限されます。
また、原材料の種類や部品の使用条件等に関わる各国政府の政策変化がNIDECの原材料・部品調達能力を制約することがあります。諸要因により原材料や部品の調達余地が制限された場合、NIDECは代替材料を提供するサプライヤーの確保及び当該原材料・部品の使用量低減を可能にする設計及び開発への投資を行いますが、調達資材の質的・量的不足が長期間に及ぶとNIDECの生産活動が遅滞し、NIDECの事業、経営成績、財政状態に悪影響が及ぶ可能性があります。
(8)海外拠点での事業活動に係るリスク
NIDECは事業活動の相当部分を米国、欧州及び中国を含むその他地域で行っております。こうした海外市場で事業を行う際には、以下のような特有のリスクがあります。
・海外市場における関係産業の景気悪化または沈滞
・国際通貨の変動
・ゼネスト等の労働紛争
・中国、タイ等における労働力不足と賃金水準の上昇
・政治不安
・貿易規制や関税の変更
・グローバルな経営活動を行える人材の確保の困難
・一般的に長期の債権回収期間
・法律や規制の予想し得ない制定または改正
・特定の国における比較的弱い知的財産の保護
・不利に取り扱われる恐れのある税制
・文化、商習慣の相違
・関税、輸送費用、その他の価格競争力を低下させる負担費用
・投資効果の実現までに要する長い期間と多額の資金
(9)四半期の業績比較におけるリスク
NIDECは四半期ごとの売上や経営成績の変動が大きい場合があり、今後もこの変動が続き得ると考えております。そのため、四半期ごとの経営成績を比較することはそれほど有用性が高くないかもしれません。また、このような比較により判断される将来の傾向は、信頼のよりどころとならないかもしれません。NIDECの経営成績は、次にあげる主要な要因によって、四半期ごとに変動する場合があります。
・情報機器、家電、商業、産業用を含めた、NIDECの製品を購入または使用する業界での周期的及び季節的な製品需要の変動
・NIDECの海外子会社の経営成績、外貨建て資産、負債に関する為替レートの変動による影響
・NIDECの製造能力とその限界
・短期的なNIDECの製品または顧客、競合の変化
・短期的な主要な注文のキャンセルまたは納期の延期
・新製品や戦略的製品に対する顧客の注文遅延
・とりわけ限られた調達先からの部品、原材料の短期間での調達可能性及び価格の変動
(10)先行投資に係るリスク
NIDECでは通常、顧客の先行注文、コミットメント、数量予想と自社の需要調査を総合的に評価したうえで生産、在庫計画を策定します。しかし、とりわけ競争が激化した場合や、季節的需要変動その他要因により顧客製品への需要が減少した場合、予測を立てることは非常に困難であり、かつ予測が大幅に変動する可能性があります。このためNIDECは十分な生産量と生産性を確保する必要から受注に先駆けて生産設備を拡張することがあります。今後NIDECは新興国を中心に設備投資を拡大する方針であり、生産能力が需要を著しく上回った場合、稼動損による償却負担の増加または過剰在庫による棚卸資産の評価減がNIDECの事業、経営成績、財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。他方、もしNIDECが需要を過小に見積もり必要な設備投資を行わなかった場合、顧客の需要を満たせずにシェアを失う可能性があります。
また、部品や材料を調達する際の長いリードタイムを考慮してサプライヤーへ材料を先行注文することがあるため、実際の受注数量が予想に満たない場合は過剰在庫が生じ予期せぬ棚卸資産の評価減を招く可能性があります。
さらに、営業費用を需要の急減に即応して削減する余地は限られているため、需要減により売上高が想定を下回ると経営成績全体に悪影響を及ぼす可能性があります。
(11)M&Aに係るリスク
NIDECは事業の成長に必要な技術、製品、販売網、顧客基盤を所有する他社の買収や他社への資本提携を通じて大幅な成長を達成してまいりました。買収や投資活動を継続的に成功させることは、NIDECの事業戦略を達成する上で極めて重要な要素です。NIDECの買収や出資活動が成就しなかった場合、NIDECの製品ラインナップ、販売網、顧客基盤の拡大計画が停滞したり、成長率が低下したりする可能性があります。買収や資本提携を成功させるためには、買収した事業の効率的な統合が重要です。しかし、買収した事業がNIDECの予想どおりに収益を生むという確証はありません。NIDECは今後の買収や資本提携を成功させるために必要な条件を次のように考えております。
・買収した事業に係る製品を製造・販売する能力及び買収した事業に係る技術を既存技術と統合して新製品を開発する能力
・買収した事業の製品に対する顧客の継続的な需要
・買収した事業の経営、製品、社員に関するNIDECの統合能力
・買収した事業におけるキーパーソンの保持
・買収した事業における財務面や経営面でのNIDECの管理能力
・買収した事業からの報告体制及び買収した事業の法令遵守体制の整備
・買収対象企業の正確な事前調査(各種デューデリジェンス)
・事前調査の過程でNIDECに悪影響を与える買収対象企業の負債を特定する能力
こうした買収、出資活動はNIDECの事業に重要な影響を与え得る不確定要素です。例えば、出資先企業の業績が悪化した場合、投資価値が毀損する可能性があります。出資先企業が拠点を置く国の政府による経済政策、法律、規制、または会計基準の変更が出資先企業に適用されることでNIDECの業績へ多大な影響が及ぶ可能性があります。NIDECが出資先企業の非支配持分株主である場合、通常その会社の資産や経営に対する決定権がありません。従って、重要な意思決定には他の株主や出資者の同意を得るか、または出資比率を上げることにより経営権を獲得することが必要になります。
買収や出資の効果が得られないか、または適切な買収や出資の対象会社を見つけることができない場合、そのことがNIDECの事業、経営成績、財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
(12)業務拡大による管理運営に係るリスク
NIDECはグループ会社の統合を含む事業成長に即応したマネジメント体制拡充の成否が将来の成功を左右する重要な要素のひとつであると考えます。すなわち、NIDECは事業戦略として自律成長やM&Aによる事業規模の拡大を掲げておりますが、その実現にあたっては管理、運営、IT、財務資源、法令遵守等のマネジメント体制拡充に関する負担が増加すると予想されます。
これらの負担が想定以上に発生した場合、マネジメント体制の拡充が十分に行えず、NIDECの事業、経営成績、財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
(13)NIDEC代表取締役会長である永守重信(氏)への依存に係るリスク
NIDECの継続的な成功は主にNIDECの創業者であり代表取締役会長(最高経営責任者)の永守重信氏の能力と手腕に依存しております。永守氏は積極的にNIDECの経営に携わり、特に企業買収活動をはじめとした戦略的意思決定に関与しております。今後は新たに当社代表取締役社長執行役員(最高執行責任者)に就任した吉本浩之氏をはじめとする当社グループ経営陣が、より組織的な連携を強化して、グループ事業戦略を立案・実行してまいりますが、永守氏の突然の離脱があった場合、そのことがNIDECの事業、経営成績、財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
(14)高度な専門性を有した人材の採用・保持に係るリスク
NIDECの事業は、多数の入れ替えることが非常に困難な上層部経営者、エンジニア等の継続的な雇用に依存しております。現在の市場シェアを維持し、将来の成長をサポートするため、NIDECは大多数の高度なスキルを持つ人材を追加雇用し、育成し、意識統一し、そして維持し続ける必要があります。世界的にこのような人材の獲得競争は極めて激しいため、NIDECがこのような追加の人材を引き付けそして維持することができない可能性があります。
(15)法令・規制に係るリスク
NIDECの事業は、事業運営を行っている国内外における法令、規制、政策、行動規範、会計基準等の変更や解釈の差異に起因するコンプライアンスリスクを負っており、製品ラインナップの拡充またはビジネスの地理的拡大により、NIDECは各種産業、市場及び行政地区特有のリスクにさらされることになります。よって、NIDECのリスク管理体制によっても、これらのコンプライアンスに完全に対処することができない可能性があります。
NIDECは日本、アジア、北米、欧州、その他地域の環境法令を遵守しております。これら環境法令は大気汚染、水質汚濁、危険物質の対応、水質管理、リサイクル、温暖化防止、土壌及び地下水の汚染等に関連する規則を含みます。
NIDECの事業の多くは環境法令に基づく営業許可を必要とし、それにより製造活動は制約され、法令遵守のための費用が発生します。こうした環境法令は当局により修正、改定、廃止される可能性があります。これらの法令が厳格化することにより環境法令の継続的遵守に必要な投資やその他の支出が増加したり、事業の見直しを行う必要が生じ、そのことがNIDECの事業、経営成績、財政状態に深刻な影響を及ぼす可能性があります。
また、NIDECの事業は国内外において独占禁止法、贈賄防止条約、反テロ法、知的財産権、消費者保護法、税法、輸出規制、関税法、海外貿易規制及び為替規制等の取引規制や市場規制を遵守する必要があります。NIDECは精密小型モータ市場における世界シェアが高いため、特に同市場の売上や製造に影響する規制、行政措置がNIDECの事業、経営成績、財政状態に深刻な影響を及ぼす可能性があります。さらに、我々は新規市場開拓を行い続けており、法令遵守体制をより強化する必要があります。これら規制を遵守できない場合、その結果生じる罰金、社会的制裁、信用毀損、営業停止、さらには営業許可の剥奪がNIDECの事業に深刻な影響を及ぼす可能性があります。
こうした法律、規制、政策、自主行動規範、会計基準等の変更及びその影響を予測することは困難であり、新たな遵守体制整備のために追加的な財務、管理、人的資源が必要になる可能性があります。
(16)内部統制に係るリスク
NIDECは上場企業として、金融商品取引法に基づく財務報告に係る内部統制に関する要件を満たさなければなりません。そして、事業運営及び資産管理に必要で効果的な内部統制システム、コンプライアンス機能、会計システムの整備は極めて重要であると認識しております。
また、内部統制システムの設計、実施には多くの管理、人材、その他資源が必要になります。内部統制上の重大な欠陥、弱点が認められた場合、改善に要する新たな資源投入により追加的コストが発生する可能性があります。
さらに、財務報告に関わる内部統制に欠陥がある場合、NIDECは適時開示義務を充足できなかったり、投資家及び経営者等の利害関係者の正確な意思決定を妨げる可能性があり、その結果、市場におけるNIDECの評価が毀損する恐れがあります。また、欠陥の重大性や原因等の程度に応じて様々な法的責任が課せられ、金融市場における資金調達力が制限される可能性があります。
(17)知的財産権に係る訴訟リスク
NIDECは自社技術及びその他の知的財産を、特許権、商標権、著作権及びその他の知的財産権、さらには機密管理や個別契約により保護しております。NIDECはこれらの知的財産権に関して次のようなリスクを負っております。
・NIDECは第三者からの知的財産権侵害の主張に対して反論をしていくためコストが必要になる場合があります。また、当該主張の結果、予め認識していない第三者の知的財産権を利用してしまったことによりNIDECに賠償責任が発生する場合や、差止命令によりNIDECの事業の継続が妨げられる場合があります。その結果、そのことがNIDECの事業、経営成績、財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
・NIDECの知的財産権の保護対策は十分でない可能性があります。
・NIDECより大規模な資源を有する競合他社を含むその他の企業が、独自に技術を開発するか、または優越する技術を獲得した場合、NIDECはこれら企業の知的財産を使用するためのロイヤリティを支払わなければならなくなる可能性があります。
・現行または将来の特許出願に関して、特許権を取得できなかったり、NIDEC自身が保有するまたは使用を許諾されている特許が無効になったり回避されたりすることで技術戦略上困難な状況に陥る可能性があります。
・特定の特許権の下で認められている権利では、NIDECに競争上の優位をもたらさない可能性や、適切に保護されない可能性、技術力の維持に繋がらない可能性があります。
・第三者による特許、重要な営業秘密、その他の知的財産権に関する侵害や無断使用に対して提起する訴訟に伴い多大なコストが必要になる可能性があります。
・NIDECの製品を製造及び販売している諸外国の法律が、NIDECの製品や知的財産権を、日本の法律と同じ範囲で保護していない場合や、法律が存在したとしても効果的に施行されていない可能性があります。
(18)情報の流出に係るリスク
NIDECは事業活動において顧客、他企業の機密情報及び取引先関係者、従業員の個人情報を保有しております。NIDECはこれらの機密情報に関してセキュリティ対策を行っておりますが、同情報が人的及び技術的な過失や違法または不正なアクセス等により漏洩した場合、機密情報を保護できなかったために発生する責任や規制措置の対象となる可能性があり、NIDECは競争上の優位性を喪失し、顧客や市場の信頼が失われ、そのことがNIDECの事業、経営成績、財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。加えてNIDECの営業活動やシステム、ブランドイメージに対する社会的信頼を落とすことになります。
(19)年金制度に係るリスク
NIDECの一部では、一定の要件を満たす従業員のための確定給付年金制度と確定拠出年金制度を併用している会社があります。特に、確定給付年金制度に関しては、年金資産の公正価値や年金資産の収益率が下落した場合、または、退職給付債務の計算の基礎となる想定値が変動した場合、損失が発生する可能性があります。また将来、既存の年金制度を変更し、従来は認識していない勤務費用が発生する可能性があります。そして、利率の変動、NIDECをとりまく環境の変化やその他の要因により、年金資産の積立状況等に悪影響を与える可能性があります。さらに、将来の年金費用の計算に使用される想定値も変動する可能性があります。
(20)減損に係るリスク
NIDECは多額の営業権や有形固定資産等を保有しており、今後買収を通じてさらに営業権を保有する可能性があります。これらの資産につき収益性の低下が発生した場合、NIDECは減損を認識しなければならず、NIDECの経営成績、財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
(21)繰延税金資産の不確実性に係るリスク
NIDECは繰延税金資産が将来の課税所得から回収される可能性を評価しなければならず、回収可能性が見込めない場合は繰延税金資産を減少させることとなります。経済状況や経営成績が悪化した場合、繰延税金資産の全てまたはその一部に関して回収可能性が見込めないと判断し、繰延税金資産を減少させることによりNIDECの利益が減少する可能性があります。
(22)為替に係るリスク
NIDECの海外への売上の大部分は日本円以外の米国ドル、ユーロ、中国元、タイバーツ等の通貨で構成されており、各通貨に対する円の上昇は一般的に、NIDECの売上、営業利益、当期利益に悪影響を及ぼします。このリスクを軽減するため、売上と仕入の通貨を合わせることにより為替リスクの軽減に取り組んでおります。例えば、もしある製品の売上が米国ドル建てであれば、この製品の生産に使用する材料や資源の購入を米国ドル建で購入するようにしております。それでもなお、NIDECは為替リスクにさらされています。
加えて、日本円以外の通貨で運営している子会社の業績を連結財務諸表として統合した際、為替変動が大きく影響する可能性があります。
(23)金利の変動に係るリスク
NIDECは固定利率と変動利率の長期債権や有利子負債を保有しており、それらの金利変動やキャッシュ・フロー増減リスクを防ぐため、金利スワップや他の契約を締結することがあります。その場合、ヘッジされていない部分に関して、支払利息や受取利息、金融資産・負債の価値に影響する金利の変動リスクにさらされる可能性があります。
(24)資金の流動性に係るリスク
NIDECは自社の資本支出やM&Aに関する資金を金融機関からの借入や金融市場からの直接調達に依存しております。金融市況の変化やその他の要因により金融機関が貸付枠、信用供与枠額や条件を圧縮した場合、またはNIDECがそれまでと同等またはより良い条件で取引可能な代替的資金調達源を見つけることができない場合、そのことがNIDECの事業に悪影響を及ぼす可能性があります。さらに、NIDECの財政状態が悪化した結果、信用格付機関がNIDECの信用格付けを大幅に引下げた場合や経済状況の後退により投資家の意欲が減少した場合、NIDECが必要な資金を必要な時期に、希望する条件で調達できない可能性があり、資金調達がより制限されるとともに、資金繰り費用が大幅に増加する可能性があります。この場合、そのことがNIDECの事業、経営成績、財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
(25)偶発的リスク
NIDECやサプライヤーが事業を展開する国内外において、自然災害、火災、公衆衛生、戦争、テロ行為やその他の人的災害が発生した場合、政治的、経済的不安定を招き、NIDECやサプライヤー、顧客に損害を与える可能性があります。仮にインフラに甚大な損害を及ぼしたり電力不足をもたらすような大規模な自然災害、あるいは感染病の流行が発生すれば、従業員が勤務できなくなったり、顧客からの受注が低下したり、サプライヤーの生産活動が阻害されることでNIDECの事業に悪影響が及ぶ可能性があります。また、例えばタイや中国といったNIDECの主要な顧客や生産、開発拠点が集中している地域や、NIDECの本社や重要な研究開発施設が集中している日本でこのような大規模な災害が発生すれば、際立って大きな悪影響が及ぶ恐れがあります。さらに、NIDECの事業に必要不可欠なネットワーク及び情報システムは、停電、自然災害、テロ行為、ハードウエアやソフトウエアの不具合、コンピュータウィルスによる攻撃、不正侵入により被害を受ける可能性があります。これらの事態の全てを回避することは困難です。これらの事態が発生した場合には、NIDECの生産活動及び販売活動に大きな支障をきたし、製品の納入が遅れ、サプライヤーから材料や部品を入手することが困難となり、製造工場の修復に多大な費用が必要となります。
さらに、NIDECは様々な種類の資産、死傷及び他のリスクについての第三者保険を付しております。これらの保険の種類及び保険額はその有用性、コスト、自家保険による補償範囲を勘案し決定します。NIDECの保険契約は、控除条件、適用範囲及び除外項目の対象となる場合があり、その結果、自家保険と同等の補填金額に留まる可能性もあります。NIDECが加入する保険の適用範囲と補償金額はほぼ業界水準と考えておりますが、保険対象外の損失が増加すればNIDECの事業、経営成績、財政状態に悪影響が及ぶ可能性があります。
(26)株価下落のリスク
NIDECの発行済普通株式は、東京証券取引所にて売買可能です。大株主によるNIDEC株式の大量の市場売却や、そのような売却の可能性は、NIDECの普通株式の市価を低下させ、NIDECが有価証券を発行または売却して追加資本を捻出する際の妨げとなる可能性があります。さらに、NIDECは将来、追加の資本支出、運転資金、研究開発、または買収用の資金を捻出するため、有価証券を発行または売却する可能性があります。NIDECが現金または普通株式で追加の関係会社株式の購入を行うことも考えられます。NIDECはNIDEC株式に転換可能な有価証券を発行する可能性もあり、これらの事態が発生した場合、NIDECの株式価値が希薄化し、NIDECの株価に悪影響を与える可能性があります。
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
(1)重要な会計方針及び見積り
当社の連結財務諸表は、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」第93条の規定により、IFRSに準拠して作成しております。
この連結財務諸表の作成におきまして、連結決算日における資産・負債の金額と連結会計年度の収益・費用に影響を及ぼす見積り・判断・仮定が必要となります。これらの実際の結果は見積り・判断・仮定と異なる場合があります。
もし会計上の見積りが行われる時点で高い不確実性に対する見積りを作成しなければならない場合、その会計上の見積りは、直近の会計期間にて合理的に見積った見積りや、該当する発生期間において合理的に見積れるような場合とは異なり、財政状態やその変化、経営成績に重要な影響を与えると予想されます。
重要な会計方針及び見積りの詳細については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 3.重要な会計方針 4.重要な会計上の見積り、判断及び仮定」に記載しております。
(2)経営成績の状況
2017年度の世界経済は、米国が穏やかな景気拡大を続けており、中国も高水準の経済成長を続けていますが、米国の中国への経済制裁に対する中国の報復措置により、米中間の貿易摩擦が深刻化しつつあります。欧州経済もユーロ圏を中心に裾野の広い拡大を続けており、日本経済も景気回復が戦後最長を視野に入れていますが最近の円高による企業の採算悪化が懸念されています。
このような状況下、当社グループは「Vision 2020」で掲げる2020年度売上高2兆円、営業利益率15%に向け、利益ある成長戦略を推進しており、当期の売上高は過去最高を更新し、営業利益、税引前利益、親会社の所有者に帰属する当期利益の各項目においても過去最高を更新致しました。
当連結会計年度における主な経営成績は次のとおりであります。
(単位:百万円)
|
|
前連結会計年度 |
当連結会計年度 |
増減額 |
増減率 |
|
売上高 |
1,199,311 |
1,488,090 |
288,779 |
24.1% |
|
営業利益 |
139,366 |
167,637 |
28,271 |
20.3% |
|
(利益率) |
(11.6%) |
(11.3%) |
- |
- |
|
税引前利益 |
141,313 |
164,460 |
23,147 |
16.4% |
|
親会社の所有者に帰属する当期利益 |
111,007 |
131,434 |
20,427 |
18.4% |
当期の連結売上高は、前年度比24.1%増収の1兆4,880億90百万円となり過去最高を更新致しました。営業利益は、事業ポートフォリオ転換に伴う国内外での部品生産拠点の統廃合のための構造改革費用、将来の成長のための開発人材の増強、M&A費用の一時的な増加などがあったものの前年度比20.3%増益の1,676億37百万円となり、過去最高を更新致しました。税引前利益は前年度比16.4%増益の1,644億60百万円、親会社の所有者に帰属する当期利益は前年度比18.4%増益の1,314億34百万円となり、ともに過去最高を更新致しました。
セグメントの業績は次のとおりであります。
(単位:百万円)
|
|
総売上高 |
営業損益 |
||||
|
|
前連結 会計年度 |
当連結 会計年度 |
増減額 |
前連結 会計年度 |
当連結 会計年度 |
増減額 |
|
日本電産 |
218,648 |
222,689 |
4,041 |
16,556 |
25,381 |
8,825 |
|
タイ日本電産 |
127,122 |
130,832 |
3,710 |
18,792 |
18,380 |
△412 |
|
シンガポール日本電産 |
53,470 |
50,853 |
△2,617 |
704 |
797 |
93 |
|
日本電産(香港) |
133,300 |
125,980 |
△7,320 |
1,698 |
1,248 |
△450 |
|
日本電産サンキョー |
136,161 |
150,282 |
14,121 |
19,408 |
21,661 |
2,253 |
|
日本電産コパル |
46,676 |
51,028 |
4,352 |
4,628 |
4,674 |
46 |
|
日本電産テクノモータ |
67,017 |
88,599 |
21,582 |
7,879 |
9,363 |
1,484 |
|
日本電産モータ |
249,419 |
435,586 |
186,167 |
20,251 |
31,129 |
10,878 |
|
日本電産モーターズ アンド アクチュエーターズ |
266,091 |
302,824 |
36,733 |
29,572 |
34,932 |
5,360 |
|
その他 |
343,826 |
380,552 |
36,726 |
38,425 |
41,567 |
3,142 |
|
調整及び消去/全社 |
△442,419 |
△451,135 |
△8,716 |
△18,547 |
△21,495 |
△2,948 |
|
連結 |
1,199,311 |
1,488,090 |
288,779 |
139,366 |
167,637 |
28,271 |
(注)総売上高は外部顧客に対する売上高とセグメント間の売上高の合計です。
「日本電産」の当連結会計年度における総売上高は2,226億89百万円(前期比1.8%増)となりました。この主な理由は、HDD用モータの需要減少があったものの、対米国ドル・対ユーロでの円安によるプラスの影響によるものであります。また、営業利益は253億81百万円(前期比53.3%増)となりました。これは主に売上の増加及び原価改善によるものであります。
「タイ日本電産」の総売上高は1,308億32百万円(前期比2.9%増)となりました。この主な理由は、HDD用モータの生産移管による売上増加及び対ドル円安によるプラスの影響によるものであります。一方、営業利益は183億80百万円(前期比2.2%減)となりました。これは主に対米国ドルでのタイバーツ高による影響及び構造改革費用が発生したことによるものであります。
「シンガポール日本電産」の総売上高は508億53百万円(前期比4.9%減)となりました。この主な理由は、対米国ドルでの円安によるプラスの影響があったものの、HDD用モータの商流変更に伴う売上減少及び需要減少によるものであります。一方、営業利益は7億97百万円(前期比13.2%増)となりました。これは主に製品構成の変動によるものであります。
「日本電産(香港)」の総売上高は1,259億80百万円(前期比5.5%減)となりました。この主な理由は、対香港ドルでの円安によるプラスの影響があったものの、HDD用モータ及びその他小型モータの需要減少によるものであります。また、営業利益は12億48百万円(前期比26.5%減)となりました。これは主に売上の減少によるものであります。
「日本電産サンキョー」の総売上高は1,502億82百万円(前期比10.4%増)となりました。この主な理由は、その他小型モータ及び液晶ガラス基盤搬送用ロボットの需要増加によるものであります。また、営業利益は216億61百万円(前期比11.6%増)となりました。これは主に売上の増加によるものであります。
「日本電産コパル」の総売上高は510億28百万円(前期比9.3%増)となりました。この主な理由は、その他小型モータの需要減少があったものの、実装機向けユニットの需要増加及び対タイバーツでの円安による為替のプラスの影響によるものであります。また、営業利益は46億74百万円(前期比1.0%増)となりました。これは主に一過性の費用が発生したものの、売上の増加によるものであります。
「日本電産テクノモータ」の総売上高は885億99百万円(前期比32.2%増)となりました。この主な理由は、中国市場におけるエアコン向けモータの需要増加によるものであります。また、営業利益は93億63百万円(前期比18.8%増)となりました。これは材外費の増加があったものの、売上の増加によるものであります。
「日本電産モータ」の総売上高は4,355億86百万円(前期比74.6%増)となりました。この主な理由は、前第4四半期連結会計期間及び第2四半期連結会計期間に買収が完了した新規連結会社の影響によるものであります。また、営業利益は311億29百万円(前期比53.7%増)となりました。これは主に売上の増加によるものであります。
「日本電産モーターズ アンド アクチュエーターズ」の総売上高は3,028億24百万円(前期比13.8%増)となりました。この主な理由は、電動パワーステアリング用等の車載用モータや日本電産トーソクのコントロールバルブ製品の需要増加及び対ユーロでの円安によるプラスの影響によるものであります。また、営業利益は349億32百万円(前期比18.1%増)となりました。これは主に売上の増加によるものであります。
「その他」の総売上高は3,805億52百万円(前期比10.7%増)となりました。この主な理由は、その他小型モータ及びプレス機器、減速機の需要増加によるものであります。また、営業利益は415億67百万円(前期比8.2%増)となりました。これは主に売上の増加によるものであります。
製品グループ別の業績は次のとおりであります。
(単位:百万円)
|
|
売上高 |
営業損益 |
||||
|
|
前連結 会計年度 |
当連結 会計年度 |
増減額 |
前連結 会計年度 |
当連結 会計年度 |
増減額 |
|
精密小型モータ |
437,105 |
452,376 |
15,271 |
67,929 |
72,714 |
4,785 |
|
車載及び家電・商業・産業用 |
572,085 |
814,002 |
241,917 |
57,120 |
79,386 |
22,266 |
|
機器装置 |
122,341 |
146,561 |
24,220 |
21,791 |
27,419 |
5,628 |
|
電子・光学部品 |
64,072 |
70,976 |
6,904 |
9,862 |
9,720 |
△142 |
|
その他 |
3,708 |
4,175 |
467 |
559 |
574 |
15 |
|
消去/全社 |
- |
- |
- |
△17,895 |
△22,176 |
△4,281 |
|
連結 |
1,199,311 |
1,488,090 |
288,779 |
139,366 |
167,637 |
28,271 |
「精密小型モータ」製品グループの売上高は前期比3.5%増収の4,523億76百万円、為替の影響は前期比約90億円の増収要因となりました。HDD用モータは前期比0.2%増収の1,914億97百万円となりました。販売数量は前期比で約8%減少となっておりますが、為替の影響により増収となりました。その他小型モータはDCモータ、ファンモータが増収となり、売上高は前期比6.0%増収の2,608億79百万円となりました。営業利益は前期比7.0%増益の727億14百万円となりました。為替の影響は前期比約9億円の減益要因となりました。
「車載及び家電・商業・産業用」製品グループの売上高は前期比42.3%増収の8,140億2百万円となりました。売上高への為替の影響は前期比約251億円の増収要因となっております。家電・商業・産業用では主に前第4四半期連結会計期間及び第2四半期連結会計期間に買収が完了した新規連結会社の影響等により、前期比66.8%増収の5,186億42百万円となりました。車載では電動パワーステアリング用モータや日本電産トーソクのコントロールバルブ製品等の売上増に加え、為替の影響等により、前期比13.1%増収の2,953億60百万円となりました。営業利益は増収を主因に、前期比39.0%増益の793億86百万円となりました。為替の影響は前期比約44億円の増益要因となりました。
「機器装置」製品グループの売上高は新規連結会社の影響及びプレス機器、減速機、液晶ガラス基板搬送用ロボットの増収等により前期比19.8%増収の1,465億61百万円となりました。営業利益は増収を主因に、前期比25.8%増益の274億19百万円となりました。
「電子・光学部品」製品グループの売上高は前期比10.8%増収の709億76百万円、営業利益は前期比1.4%減益の97億20百万円となりました。
「その他」製品グループの売上高は前期比12.6%増収の41億75百万円、営業利益は前期比2.7%増益の5億74百万円となりました。
(3)財政状態の状況
NIDECの現金及び現金同等物は、当連結会計年度末は2,659億47百万円であり、前連結会計年度末は3,215億80百万円で556億33百万円減少致しました。減少した要因として、営業キャッシュ・フロー1,755億68百万円の捻出で補ったものの、投資キャッシュ・フロー1,139億15百万円の支出と、借入金の返済等により財務キャッシュ・フロー1,168億58百万円の支出を行ったことによります。また、手元現金の有効活用のため、日本、中国及び米国等各地域内においてキャッシュマネジメントシステム(CMS)を活用したグループ間での余剰資金活用を継続しており、さらに日米間、日中間、その他アジア地域を結ぶCMSを既に導入し、全世界ベースでCMS網を拡大させております。なお、当連結会計年度末時点において、現金及び現金同等物の約82%を日本以外の子会社で保有しております。
NIDECの資金の効率化を高めるため、海外子会社を含めたグループ間のノーショナルプーリングシステムを特定の金融機関と構築しており、特定の金融機関に対する預入総額を上限に参加会社は借入を行い、当システムにおいて預入金及び借入金の残高を相殺できる条項が含まれております。その為、現金及び現金同等物に含まれる銀行預金は、ノーショナルプーリングシステムにおける預入金及び借入金の相殺後の金額となっております。当システムによる相殺額は、前連結会計年度末は424億39百万円、当連結会計年度末は915億79百万円となりました。
グループ会社間での送金には、一部の特定された状況下において制限事項があります。特定地域における送金制限は、資金の効率的なグループ内移動、特に海外子会社から当社への送金を妨害する場合がありますが、後述の継続的なキャッシュ•フロー、外部借入を通じて流動性の需要を満たすように努めております。なお、この制限によるNIDECの流動性や財政状態、経営成績への重大な影響はございません。
NIDECの資金需要は、主に設備投資・研究開発費・材料購入のための支払・従業員への給料、賃金やその他人件費の支払・M&A・関係会社に対する投資・長期及び短期債務の返済・自己株式の取得があります。当連結会計年度末時点において、NIDECは営業債務及びその他の債務を3,170億31百万円、短期借入金を16億57百万円、1年以内返済予定長期債務を含む長期債務を3,441億40百万円保有しております。
当連結会計年度の設備投資による支払は908億41百万円であり、翌連結会計年度の主要な設備投資は169億8百万円を計画しております。また、当連結会計年度末の固定資産購入契約残高は42億36百万円であります。
当連結会計年度の研究開発費は554億38百万円であり、翌連結会計年度は約630億円を計画しております。
当連結会計年度に、NIDECは下記の会社を買収完了しております。
|
会社名 |
国 |
主要な事業内容 |
|
LGB Elettropompe S.r.l. |
イタリア |
商業向け食洗機用ポンプ、オーブン用モータの設計・製造・販売 |
|
Secop Holding GmbH |
ドイツ |
家庭用・商業用冷蔵庫コンプレッサーの開発・製造・販売 |
|
Secop s.r.o. |
スロバキア |
|
|
Secop Compressors (Tianjin) Co. Ltd. |
中国 |
|
|
Secop Inc. |
アメリカ |
|
|
東京丸善工業株式会社 |
日本 |
電気接点材料、リベット接点、接点組付プレス加工の開発・製造・販売 |
|
SV Probe Pte. Ltd. |
シンガポール |
プローブカードの製造・販売 |
|
driveXpert GmbH |
ドイツ |
車載向けECUハードウエア及びソフトウエアの開発・設計 |
2018年4月24日、NIDECは家電製品の開発・製造・販売を行うEmbraco(Whirlpool Corporationのコンプレッサ事業)を取得することについて、株式譲渡契約を締結致しました。今後は必要な規制当局の認可取得に向けた申請を行い、案件完了予定日は2019年度を想定しております。また、2018年4月30日、NIDECは半導体ウエハー搬送ロボット、モーションコントロール部品、自動化ソフトウエアの開発・製造・販売を行うGenmark Automation, Inc.の株式100%の取得を完了致しました。NIDECは今後も子会社への追加投資と新たな買収の機会を模索し続けます。
短期借入金は前年度比1,649億49百万円減少の16億57百万円となりました。この主な要因は、長期資金の調達による返済及び手元資金による返済を行ったことによるものです。当連結会計年度末時点での短期借入金は主に、銀行からの借入で構成されております。当連結会計年度末時点ではコマーシャル・ペーパーの残高はありません。
1年以内返済予定長期債務は前年度比545億2百万円減少の295億38百万円となりました。この主な要因は、2012年11月に発行された第1回無担保社債(社債間限定同順位特約付)650億円を償還したことによるものです。当連結会計年度末時点での1年以内返済予定長期債務は主に、銀行からのドル建、ユーロ建の借入で構成されております。
長期債務は前年度比1,528億17百万円増加の3,146億2百万円となりました。この主な要因は、2017年5月に第6回無担保社債(社債間限定同順位特約付)500億円、2017年8月に第7回無担保社債(社債間限定同順位特約付)650億円を発行したことによります。当連結会計年度末時点での長期債務は主に、無担保社債(社債間限定同順位特約付)2,000億円及び銀行からのドル建、ユーロ建の借入で構成されております。
2015年8月、資金調達コストと為替変動のリスクを低減するため、JBICが実施している「海外展開支援融資ファシリティ」を活用して、当社のインド法人であるインド日本電産㈱がインド・ルピー建てでの融資を受ける計画を発表致しました。当連結会計年度末時点で、当プログラムにおける長期債務の残高は278百万ルピーとなります。
さらに、2017年4月、Emerson Electric Co. のモータ・ドライブ事業及び発電機事業(現 日本電産ルロア・ソマーホールディング社、日本電産コントロール・テクニクス社ほか)の譲受に必要な資金の一部とするため、JBICが実施している「海外展開支援融資ファシリティ」を活用して、当社はドル建てでの融資を受ける計画を発表致しました。2018年5月末時点で、当プログラムにおける長期債務の残高は525百万ドルとなります。
社債について、期末時点で連結財政状態計算書に含まれる額面総額は次のとおりです。
|
銘柄 |
発行月 |
額面総額(百万円) |
償還期限 |
資金使途 |
|
第2回無担保社債 (社債間限定同順位特約付) |
2012年11月 |
15,000 |
2019年9月 |
コマーシャル・ペーパー 及び短期借入金の返済 |
|
第3回無担保社債 (社債間限定同順位特約付) |
2012年11月 |
20,000 |
2022年9月 |
コマーシャル・ペーパー 及び短期借入金の返済 |
|
第5回無担保社債 (社債間限定同順位特約付) |
2016年11月 |
50,000 |
2019年11月 |
社債の償還 |
|
第6回無担保社債 (社債間限定同順位特約付) |
2017年5月 |
50,000 |
2020年5月 |
短期借入金の返済 |
|
第7回無担保社債 (社債間限定同順位特約付) |
2017年8月 |
65,000 |
2022年8月 |
社債の償還 及び短期借入金の返済 |
また、期中に償還のあった社債は次のとおりです。
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銘柄 |
発行月 |
額面総額(百万円) |
償還期限 |
資金使途 |
|
第1回無担保社債 (社債間限定同順位特約付) |
2012年11月 |
65,000 |
2017年9月 |
コマーシャル・ペーパー 及び短期借入金の返済 |
なお、上記社債は2012年3月に関東財務局長へ提出した2012年4月5日から2014年4月4日の期間に有効となる2,000億円の社債発行登録書及び、2016年3月に関東財務局長へ提出した2016年4月5日から2018年4月4日の期間に有効となる2,000億円の社債発行登録書を基に発行しております。本発行登録は、資金調達手段の多様化による財務安定性の向上を企図し、金融機関からの間接金融による資金調達等と合わせて、NIDECの必要資金を機動的に調達できる体制を構築することを目的としております。
NIDECの無担保資金調達の大部分は、当社が調達した後、それぞれのグループ会社の資本要件を満たすために貸与しております。NIDECは、資金調達コストの低減及び十分な信用枠を維持し、グループ会社全体の機動的な資金を確保致します。
NIDECは、将来のM&A、研究開発活動、設備投資のために追加融資を検討しています。また、今後もM&A、研究開発活動、及び設備投資を機動的に行う基盤構築のため、追加的な資金を得ることを検討しております。
有価証券報告書の提出日現在において、2018年1月29日から2019年1月28日の期間に3百万株及び500億円を上限とする自己株式取得が決議されております。当プログラムにおいて2018年1月29日から2018年3月31日までの期間に約18億円で114,000株、2018年4月1日から2018年5月31日までの期間に約29億円で180,200株を取得しております。なお、2017年1月27日から2018年1月26日の期間に同様の自己株式取得を決議しており、当該決議において2017年4月1日から2018年1月26日までの期間に約51億円で520,000株を取得しております。
NIDECは、これらの資金源と営業活動から得るキャッシュ・フロー及び未実行の与信枠は、将来の資金需要に十分対応するものであると考えております。
NIDECの資産合計は1兆7,687億47百万円で前年度比897億50百万円の増加となりました。当期第2四半期連結会計期間に買収が完了したSecopグループ(以下「新規連結子会社」)の影響を除くと、資産合計は1兆7,293億93百万円で前年度比503億96百万円の増加となります。897億50百万円増加した主な要因は、短期借入金の返済により現金及び現金同等物が556億33百万円減少したものの、設備投資と新規連結の影響を受けて、有形固定資産が475億84百万円、のれんが153億30百万円増加したことによります。さらに、新規連結と顧客需要増加の影響を受けて、営業債権及びその他の債権が398億44百万円、棚卸資産が309億65百万円増加致しました。
負債合計は8,257億69百万円で前年度比25億78百万円の増加となりました。新規連結子会社の影響を除くと、負債合計は7,872億82百万円で前年度比359億9百万円の減少となります。25億78百万円増加した主な要因は新規連結の影響と顧客需要増加の影響を受けて営業債務及びその他の債務が657億95百万円増加したためであります。一方で、有利子負債が666億34百万円減少しております。
ワーキングキャピタル(流動資産-流動負債)は4,704億28百万円で前年度比1,692億19百万円の増加となりました。
売上債権(営業債権及びその他の債権)回転率(売上÷売上債権)は3.8で、前年度比0.4ポイントの増加となりました。また、棚卸資産回転率(売上原価÷棚卸資産)は5.0で、前年度比0.4ポイントの増加となりました。
親会社の所有者に帰属する持分合計は9,330億88百万円で前年度比865億16百万円の増加となりました。この主な要因は、利益剰余金が1,072億78百万円増加したためであります。これらの結果、NIDECの親会社所有者帰属持分比率は前連結会計年度末50.4%から当連結会計年度末52.8%に増加致しました。
(4)キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた現金及び現金同等物(以下「資金」)は1,755億68百万円で、前連結会計年度と比較しますと457億15百万円の増加となりました。この増加要因は主に営業債権の増減額が349億50百万円、当期利益が201億64百万円増加したことによります。一方で、棚卸資産の増減額が189億74百万円減少致しました。
当連結会計年度に得られた資金1,755億68百万円の主な内容は、当期利益が1,321億21百万円、営業債務の増加が478億9百万円であります。一方で、営業債権の増加が306億32百万円、棚卸資産の増加が249億16百万円となりました。営業債権、棚卸資産及び営業債務がそれぞれ増加した主な要因は、前連結会計年度と比較して顧客需要が増加したためであります。
前連結会計年度に得られた資金1,298億53百万円の主な内容は、当期利益が1,119億57百万円、営業債務の増加が392億29百万円であります。一方で、営業債権の増加が655億82百万円となりました。営業債権と営業債務が増加した主な要因は、前々連結会計年度と比較して売上が増加したためであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は1,139億15百万円で、前連結会計年度と比較しますと975億61百万円の支出減少となりました。この主な減少要因は、事業取得による支出が1,197億91百万円減少したことによります。一方で、有形固定資産の取得による支出が221億23百万円増加致しました。
当連結会計年度に使用した資金1,139億15百万円の主な内容は、有形固定資産の取得による支出が908億41百万円、事業取得による支出が200億71百万円であります。
前連結会計年度に使用した資金2,114億76百万円の主な内容は、事業取得による支出が1,398億62百万円、有形固定資産の取得による支出が687億18百万円であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は1,168億58百万円で、前連結会計年度と比較しますと2,127億6百万円の支出増加となりました。この主な増加要因は、短期借入金の純増減額が2,725億8百万円、社債の償還による支出が150億円増加したことによります。一方で、社債の発行による収入が650億円、長期債務による調達額が253億55百万円増加致しました。
当連結会計年度に使用した資金1,168億58百万円の主な内容は、短期借入金の純減少額が1,787億24百万円、社債の償還による支出が650億円、長期債務の返済による支出が380億23百万円、親会社の所有者への配当金支払額が266億70百万円でありました。一方で、社債の発行による収入が1,150億1百万円、長期債務による調達額が840億62百万円となりました。
前連結会計年度に調達した資金958億48百万円の主な内容は、短期借入金の純増加額が937億84百万円、長期債務による調達額が587億7百万円、社債の発行による収入が500億1百万円でありました。一方で、社債の償還による支出が500億円、長期債務の返済による支出が327億82百万円、親会社の所有者への配当金支払額が237億28百万円となりました。
前述の状況と為替相場変動の影響を受けた結果、当連結会計年度末における連結ベースの資金は、前連結会計年度末の3,215億80百万円に比べ556億33百万円減少し、2,659億47百万円となりました。
なお、当連結会計年度末に保有する主な通貨は、米国ドル、中国人民元、タイバーツ、ユーロ、日本円であります。
(5)生産、受注及び販売の実績
①生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
金額(百万円) |
前年度比(%) |
|
日本電産 |
- |
- |
|
タイ日本電産 |
134,855 |
104.9 |
|
シンガポール日本電産 |
- |
- |
|
日本電産(香港) |
- |
- |
|
日本電産サンキョー |
152,358 |
112.4 |
|
日本電産コパル |
51,028 |
81.9 |
|
日本電産テクノモータ |
85,904 |
126.0 |
|
日本電産モータ |
437,897 |
175.4 |
|
日本電産モーターズ アンド アクチュエーターズ |
260,857 |
115.6 |
|
その他 |
333,617 |
107.4 |
|
合計 |
1,456,516 |
123.4 |
(注)1.金額は販売価格によっており、セグメント間の内部振替前の数値によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3.「日本電産モータ」セグメントは前第4四半期連結会計期間及び第2四半期連結会計期間に買収が完了した
新規連結子会社の影響により、生産実績が著しく増加しております。
②受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
受注高(百万円) |
前年度比(%) |
受注残高(百万円) |
前年度比(%) |
|
日本電産 |
37,024 |
112.5 |
4,726 |
115.6 |
|
タイ日本電産 |
113,526 |
125.4 |
18,263 |
119.5 |
|
シンガポール日本電産 |
52,103 |
100.6 |
9,265 |
117.2 |
|
日本電産(香港) |
125,345 |
97.7 |
5,992 |
101.4 |
|
日本電産サンキョー |
160,276 |
115.2 |
35,017 |
147.2 |
|
日本電産コパル |
39,831 |
109.5 |
1,104 |
119.6 |
|
日本電産テクノモータ |
82,620 |
133.8 |
2,139 |
110.4 |
|
日本電産モータ |
436,353 |
181.7 |
100,615 |
111.7 |
|
日本電産モーターズ アンド アクチュエーターズ |
- |
- |
- |
- |
|
その他 |
464,774 |
108.8 |
67,795 |
108.6 |
|
合計 |
1,511,852 |
125.2 |
244,916 |
115.3 |
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3.「日本電産モーターズ アンド アクチュエーターズ」は見込生産を行っております。また、一部受注生産を行っており、「その他」に含めて開示しております。
4.「日本電産モータ」セグメントは前第4四半期連結会計期間及び第2四半期連結会計期間に買収が完了した 新規連結子会社の影響により、受注高が著しく増加しております。
③販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
金額(百万円) |
前年度比(%) |
|
日本電産 |
36,386 |
112.3 |
|
タイ日本電産 |
109,565 |
122.3 |
|
シンガポール日本電産 |
50,244 |
95.0 |
|
日本電産(香港) |
124,872 |
96.8 |
|
日本電産サンキョー |
149,005 |
109.8 |
|
日本電産コパル |
39,650 |
108.2 |
|
日本電産テクノモータ |
82,418 |
134.1 |
|
日本電産モータ |
435,272 |
174.7 |
|
日本電産モーターズ アンド アクチュエーターズ |
273,236 |
112.0 |
|
その他 |
187,442 |
111.2 |
|
合計 |
1,488,090 |
124.1 |
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3.「日本電産モータ」セグメントは前第4四半期連結会計期間及び第2四半期連結会計期間に買収が完了した
新規連結子会社の影響により、販売実績が著しく増加しております。
(1)相互技術供与契約
|
契約会社名 |
相手方の名称 |
国名 |
契約品目 |
契約内容 |
契約期間 |
|
日本電産㈱ (当社) |
ミネベアミツミ㈱ |
日本 |
流体動圧軸受及びHDD用スピンドルモータ |
特許権等のクロスライセンス契約 ※1 |
2004年12月18日から契約特許権の存続期間満了まで |
|
日本電産㈱ (当社) |
NTN㈱ |
日本 |
流体動圧軸受(B,Gタイプ)を使ったモータ(主に3.5インチHDD用) |
特許権等のクロスライセンス契約 ※2 |
2009年7月24日から10年間(両当事者合意の場合、更新または延長) |
|
日本電産㈱ (当社) |
パナソニック㈱ |
日本 |
流体動圧軸受及びHDD用スピンドルモータ |
特許権等のクロスライセンス契約 ※3 |
2013年4月1日から契約特許権の存続期間満了まで |
(注)※1.当社は対価を一括して受領しております。
※2.当社が対価を年2回、継続して支払う契約です。
※3.当社が対価を一括して支払う契約です。
(2)株式譲渡契約
(Secop Holding GmbH等4社)
当社は、当社の子会社である日本電産ヨーロッパ㈱と日本電産アメリカ・ホールディング㈱を通じて、Secop Beteilligungs GmbHからSecop Holding GmbH(現 日本電産グローバル・アプライアンス・コンプレッサー)、Secop s.r.o.(現 日本電産グローバル・アプライアンス・スロバキア)、Secop Compressors(Tianjin) Co. Ltd.(現 日本電産コンプレッサー天津有限公司)、Secop Inc.(現 日本電産グローバル・アプライアンス・米国)の4社(以下、併せて「セコップ」)の全株式及びセコップ各社に対する貸付債権を取得することに合意し、2017年4月25日に株式譲渡契約を締結し、同契約に基づいて2017年7月31日(ドイツ時間)に取得完了(以下、「本件取引」)致しました。
1.目的
セコップは、家庭用・商業用冷蔵庫コンプレッサーの開発・製造・販売を行っております。本件取引により、当社グループの重点分野のひとつである家電・商業・産業用モータ事業の中の家電モータ事業において欧州での競争力を高めることができる他、当社グループのグローバルアプライアンス部門が冷蔵庫市場に本格的に参入致します。同時に、冷蔵庫用コンプレッサーという新たな製品ポートフォリオが加わります。
2.取得方法
自己資金によります。
3.セコップの概要
名称(本社) Secop GmbH
本社所在地 フレンスブルグ、ドイツ
事業内容 家庭用・商業用冷蔵庫コンプレッサーの開発・製造・販売
4.株式譲渡契約締結日
2017年4月25日
5.株式取得完了日
2017年7月31日(ドイツ時間)
(SV Probe Pte. Ltd.)
当社の子会社である日本電産リード株式会社(以下、「日本電産リード」)は、Ellipsiz Ltd.からSV Probe Pte.Ltd.(以下、「SV プローブ社」)の株式100%を取得することに合意し、2017年8月21日(シンガポール時間)に譲渡契約を締結(以下、「本件取引」)致しました。
1.目的
日本電産リードは、半導体パッケージ基板やプリント基板の通電検査装置及び検査用治具の開発・製造・販売を
主力事業とし、近年はタッチ・スクリーン・パネル(TSP)の微小容量検査装置や半導体ウェハの光学検査装置に
も事業拡大しております。検査に対する顧客ニーズも多様化・高度化しており、半導体プロセスで必要とされる検
査技術の確立が中長期の事業成長には不可欠になっております。本件取引により、市場競争力を高めることが見込
まれるほか、日本電産リードの保有する最先端の加工・組立技術を相互共有し製造面におけるコストダウンや投資
効率化を図るとともに、SV プローブ社が持つ営業チャネルにのせて半導体の有力企業に販売するシナジーも期待
されます。
2.取得方法
自己資金によります。
3.SV プローブ社の概要
名称 SV Probe Pte. Ltd.
本社所在地 セラングーン、シンガポール
事業内容 プローブカードの製造・販売
4.株式譲渡契約締結日
2017年8月21日
5.株式取得完了日
2017年10月31日
(Whirlpool Corporation)
当社は、Whirlpool Corporation(以下、「ワールプール」)から、ワールプールのコンプレッサ事業Embracoを取得することに合意し、2018年4月24日(日本時間)に株式譲渡契約を締結致しました。詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 38.重要な後発事象」に記載のとおりであります。
(Genmark Automation, Inc.)
当社の子会社である日本電産サンキョー株式会社は、2018年4月30日(米国時間)、Genmark Sub CorporationからGenmark Automation, Inc.の全株式を取得致しました。詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 38.重要な後発事象」に記載のとおりであります。
(3)持分譲渡契約
(LGB Elettropompe S.r.l.)
当社の子会社である日本電産ヨーロッパ㈱は、2017年6月27日付で、イタリアの非公開会社LGB Elettropompe S.r.l.(以下、「LGB」)の持分100%をLGBの主要株主から取得する持分譲渡契約を締結し、同契約に基づいて2017年7月3日に取得完了(以下、「本件取引」)致しました。
1.目的
LGBは、商業向け食洗機用ポンプ、オーブン用モータの設計・製造・販売を行っております。本件取引により、当社グループの重点分野のひとつである欧州の商業用家電市場におけるポジションを更に強化することが可能となります。
2.取得方法
自己資金によります。
3.LGBの概要
名称 LGB Elettropompe S.r.l.
本社所在地 パドヴァ県、イタリア
事業内容 商業向け食洗機用ポンプ、オーブン用モータの設計・製造・販売
4.持分譲渡契約締結日
2017年6月27日
5.株式取得完了日
2017年7月3日
(driveXpert GmbH)
当社は、当社の子会社であるドイツ日本電産モーターズ アンド アクチュエーターズ㈲を通じて、driveXpert GmbH(以下、「driveXpert」)の持分100%を取得する持分譲渡契約を締結し、同契約に基づいて2017年11月30日に取得完了(以下、「本件取引」)致しました。
1.目的
NIDEC が戦略市場のひとつとして掲げている車載モータ及び電子制御ユニット(以下、「ECU」)市場は車載パーツの電動化の加速によって急成長しております。driveXpert は車載モータ及びモータ応用製品向けECU のハードウェア及びソフトウエア設計において高い技術力を持っており、本件取引を通じてNIDEC の高性能モータとECU 設計による高い制御技術を組み合わせることでより高性能・高信頼の製品を提供することが可能となります。
2.取得方法
自己資金によります。
3.driveXpertの概要
名称 driveXpert GmbH
本社所在地 イルメナウ、ドイツ
事業内容 車載向けECU ハードウェア及びソフトウエアの開発・設計
4.持分譲渡契約締結日
2017年11月22日(ドイツ時間)
5.株式取得完了日
2017年11月30日
(4)事業承継に関する契約
(東京丸善工業株式会社)
当社は、2017年8月9日開催の取締役会において、当社子会社である日本電産サンキョー㈱(以下、「日本電産サンキョー」)が新たに設立した子会社(以下、「新設子会社」)を通じて東京丸善工業㈱(以下、「東京丸善工業」)の事業の全部を会社分割によって承継することを決議し、日本電産サンキョーと東京丸善工業との間で事業承継に関する契約書を締結(以下、「本件取引」)致しました。同契約に基づいて、2017年10月1日に事業の全部を会社分割によって承継することが完了致しました。
1.目的
東京丸善工業は、電気接点材料、リベット接点、接点組付プレス加工の開発・製造・販売を行っております。本件取引により、それぞれが保有する独自の材料開発技術、生産技術、生産対応力を強化することで更に高品質・高信頼の電気接点を車載向け市場へ提供することが可能となります。
2.取得方法
自己資金によります。
3.吸収分割の方式
新設子会社を承継会社とし、東京丸善工業を分割会社とする吸収分割と致します。
4.分割期日(効力発生日)
2017年10月1日
5.吸収分割に係る割当ての内容
新設子会社は、本件吸収分割に際し、承継する事業に関して有する権利義務の対価として金銭を交付することと
し、株式の割当ては行いません。
6.承継する事業の内容
①電気接点材料の開発・製造・販売
②リベット接点の開発・製造・販売
③接点組付プレス加工の開発・製造・販売
④これらに附帯または関連する一切の事業
7.承継する事業の経営成績
売上高 3,745百万円(2017年3月期)
8.吸収分割承継会社(新設子会社)の概要
名称 東京丸善工業株式会社
本社所在地 千葉県佐倉市石川591番地11
事業内容 電気接点材料、リベット接点、接点組付プレス加工の開発・製造・販売
設立年月日 2017年8月17日
資本金 2,000万円
(5)合弁会社設立に関する契約
当社の子会社の日本電産ルロア・ソマーホールディング社(以下「日本電産ルロア・ソマー」)は、2017年12月
4日開催の取締役会で、グループPSA 社(以下、「PSA」)と自動車向けトラクションモータに関する合弁会社設立
に向けた契約を締結(以下、「本件取引」)することを決議致しました。
1.目的
NIDEC は、車載モータ事業を戦略的に重要な事業のひとつと位置づけ、成長及び強化に努めてまいりました。中
でもトラクションモータは、従来の内燃エンジンに代わる最重要部品のひとつであることから各社が注目してお
り、NIDEC においても特に注力している分野です。日本電産ルロア・ソマーは、2017年2月に買収したフランスを
代表するモータメーカーであり、得意とする産業用モータのみならず幅広い分野でのモータ事業を展開しておりま
す。また、PSA は環境意識の高い欧州において第二位のシェアを占める自動車メーカーとして、電気自動車(EV)への移行を積極的に推し進めております。両社は、今後の自動車産業におけるトラクションモータの戦略的重要性を認識し、今般、PSA 向けの低コストで高効率なMHEV・EV・PHEV 向けトラクションモータにおける協業で合意致しました。
2.合弁会社の概要
名称 Nidec PSA emotors(日本電産PSA イーモーターズ)
本社所在地 キャリエール・ス・ポワシー、フランス
代表者 Ghislain Boiteau(ジスラン ボワトー)
設立日 2018年5月16日
事業内容 自動車用トラクションモータ及びインバーターの開発・生産・販売
資本金 15百万ユーロ
出資比率 日本電産ルロア・ソマーホールディング社50%、PSAオートモービルス50% (注)
(注)PSAオートモービルスはPSA内の仏法人です。
3.PSAオートモービルスの概要
名称 PSAオートモービルス
本社所在地 ポワシー、フランス
事業内容 自動車及び自動車用エンジンの開発・製造・販売
資本金 300百万ユーロ
NIDECは精密小型モータで世界No.1の地位を築き上げてきました。そして、同時に製品ラインアップも小型から大型までの各種モータ、更には応用製品である機器装置や電子光学部品などへと次々に拡大してきました。現在では、当社製品の活躍するフィールドは情報通信機器、OA機器分野にとどまらず、家電製品、自動車、産業機器、環境エネルギーなど幅広い分野に広がっています。研究開発においても、グループ各社の開発部門がそれぞれ新製品の開発や要素技術の研究を行うとともに、相互の技術融合により新分野を開拓し、成長事業の創出に挑戦すべくスピード重視で取り組んでおります。
当連結会計年度におけるグループ全体の研究開発費の総額は554億38百万円であります。
なお、各セグメントに帰属しない「全社(共通)」として、中央モーター基礎技術研究所、シンガポールモーター基礎技術研究所及び台湾モーター基礎技術研究所において将来の会社事業に必要なモータ全般の要素技術研究を行っており、グローバル技術開発戦略の中核となる要素技術研究の一層の高度化を推進しております。また、生産技術研究所においては、ロボットやIoTを利用したスマートファクトリーの実現、新素材や新システムなど既存の製造方法の枠にとらわれない新しい生産技術の構築に向けた研究開発を行っています。これらの研究所ではそれぞれの開発部門と多様化する国内外グループ会社間の技術シナジーを推進し、成長を促進させてまいります。
当連結会計年度に係る研究開発費は67億26百万円であります。
セグメント別の研究開発活動の状況及び研究開発費の金額は次のとおりであります。
(1)日本電産
当セグメントにおきましては、中央開発技術研究所において精密小型モータ全般にわたる基礎及び応用研究、新製品の研究開発及び各拠点の技術的支援研究のほか、HDD用モータの新機種量産化及び製品の品質向上を目的とした研究開発を行っております。滋賀技術開発センターではHDD用を除く精密小型DCモータ及びファンモータ、並びに自動車のパワーステアリング用をはじめとする各種車載用モータ等に関する新製品及び新機種量産化、製品の品質向上を目的とした研究開発を、長野技術開発センターではHDD用モータの新機種量産化及び製品の品質向上を目的とした研究開発をそれぞれ行っております。
主な研究開発の内容は次のとおりであります。
HDD用モータにつきましては、超薄型モバイルPC向けとして7mm厚HDD用モータ、大容量サーバー(クラウド・ニアライン)向けとしてエアドライブ向けFDB(流体動圧軸受)モータ、ヘリウム封入HDD用モータ及びバーチャルリアリティシステム向けのモータの開発を行っております。ファンモータにつきましては、従来HDDモータ用に採用してきたFDB技術をファンモータへ応用した新モデルの開発を行っております。
車載用モータにつきましては、先進国市場のほか、中国、インド、ブラジルといった新興国市場向け新製品の開発を強化しております。小型・高性能次世代のパワーステアリング用モータ、パワーステアリング以外のアプリケーション(シート、ブレーキ、サンルーフ等)用のモータ及び付帯する電子制御ユニット(以下、「ECU」)の開発、デュアル・クラッチ・トランスミッションや油圧・電動システムに使用されるブラシレスモータ等の開発を行っております。また最近では、電気自動車(EV)向けの駆動用モータや車載用モータをセンサー、制御装置と組み合わせたパッケージ開発を行っております。
当連結会計年度に係る研究開発費は208億29百万円であります。
(2)日本電産サンキョー
当セグメントにおきましては、メカのカラクリ技術と事業多角化の中で構築されたモータ技術、サーボ技術を融合させた「カラクリ・トロニクス」製品として、ステッピングモータ、モータ駆動ユニット商品群、システム機器関連の開発を行っております。ステッピングモータにつきましては、車載用への展開において、小型化・高性能化・コストパフォーマンスの改善に向けて開発を行っております。モータ駆動ユニット商品群につきましては、医療や産業用市場への参入を目指し、小型高出力モータ、センサー、サーボ制御、制御ソフトウエアをメカニカルユニットに融合させる商品群への展開を進めております。システム機器関連事業におきましては、各種カードメディアに対する周辺機器のセキュリティ強化、モバイル用ディスプレイ、有機ELディスプレイ関連、半導体ロボット分野、真空装置内搬送、太陽電池分野への積極的な展開、サーボモータ技術の低価格化を進めたサーボシステムの開発を行っております。
当連結会計年度に係る研究開発費は55億9百万円であります。
(3)日本電産コパル
当セグメントにおきましては、東京技術開発センターにおいて、カメラ・車載・モバイル向けにシャッター、絞り、レンズ等のカメラ製品の光学電子機器及び振動モータ、車載用モータ、レーザー製品向け等のシステム機器関連の要素技術、製品開発を行っております。光学製品の開発としましては、デジタルカメラ用シャッターや絞り中心の開発からポートフォリオの転換として車載用レンズやモバイル製品の開発に力を入れております。モータにつきましては、デジタルカメラ用からモバイル、車載、医療への移行を進めております。システム製品ではレーザーマーカーを中心とした業務用製品とアミューズ向けメカユニット、医療・美容向け製品の開発を行っております。
当連結会計年度に係る研究開発費は21億95百万円であります。
(4)日本電産テクノモータ
当セグメントにおきましては、空調・産業用モータの開発を福井と福岡で行っております。先進国市場のほか、中国、韓国、タイ、インド及び中東といった新興国向けの新製品の開発及びモジュール化について開発強化に取り組んでおります。
当連結会計年度に係る研究開発費は21億8百万円であります。
(5)日本電産モータ
当セグメントにおきましては、主に住宅/商業・家電・産業用モータ・ギヤ・制御装置、ドライブシステム、エンコーダ及びエレベータ用部品、産業オートメーション向けシステムの研究開発を行っております。住宅/商業用モータにつきましては、空調設備用、商業冷蔵機器用、ゴルフカート、フロアケア、商業用調理機器用のモータ・ギヤ・制御装置、並びにロボット向けサーボモータの開発、家電用モータとしては主に洗濯機、乾燥機用モータの開発を行っております。産業用モータでは上下水道用・灌漑用・オイル・ガス採掘用等各種ポンプ用モータ、更に発電プラント向けの大型モータ、蓄電システム及び総合ソリューションの開発を行っております。車両駆動用モータとしては、レアアースを使わないSRモータ技術をベースにエンコーダとのモジュール化を行い、建機・農機等大型車両のハイブリッド化・電気化に向けた開発を行っております。また、エレベータ用モータ及びその他部品等総合パッケージを提供するための開発も行っております。
当連結会計年度に係る研究開発費は57億22百万円であります。
(6)日本電産モーターズ アンド アクチュエーターズ
当セグメントにおきましては、ドイツ、ポーランド、スペイン、日本を中心に車載用モータの長寿命化、小型化及び軽量化に向けた研究開発を行っております。シート調整、ステアリングコラム調整、サンルーフ用ではレアアース不要な小型ブラシ付きモータの開発、商品化を行っています。エンジン冷却用では小型で軽量なブラシ付きモータの開発、そして近年ではブラシレスモータやファンモータの開発にも着手しています。また、シャーシ制御領域(ブレーキ、ステアリング)、先進安全領域(カメラ、ミリ波レーダー)の先行開発及び商品化(量産)開発を行っております。ブレーキにつきましては、回生協調ブレーキシステム用ECUの商品化(量産)開発、横滑り防止装置用ECUの商品化(量産)開発を行っております。電動パワーステアリング向けには、ブラシ付きモータ用とブラシレスモータ用ECUの開発が完了し、機能安全対応を盛り込んだブラシレスモータ用ECUの先行開発を行っております。そのほか、自動変速機(A/T)、無段変速機(CVT)用のコントロールバルブアセンブリの更なる高機能化と高性能化へ向けた研究開発、電動オイルポンプの開発、トランスミッション用電動油圧アクチュエータ開発、自動組立ラインの開発を進めております。さらに電気自動車やプラグインハイブリッド車のOEM顧客及びTier1顧客向けにトラクションモータやトラクションモータシステム「E-Axle」の開発を進めています。電動ポンプにつきましては、グループ会社の技術力を最適に組み合わせた製品や、CO2排出量の削減に貢献する製品の開発を行っております。
当連結会計年度に係る研究開発費は79億59百万円であります。
(7)その他
当セグメントにおきましては、精密小型モータ、機器装置関係及び電子部品等の研究開発活動を行っております。
当連結会計年度に係る研究開発費は43億90百万円であります。
なお、タイ日本電産、シンガポール日本電産、日本電産(香港)の各セグメントにおいては、研究開発活動を行っておりません。