第2【事業の状況】

1【事業等のリスク】

当第3四半期連結累計期間において、新たな事業等のリスクの発生、または、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについての重要な変更はありません。

 

2【経営上の重要な契約等】

 当第3四半期連結会計期間において、新たに締結した重要な契約は次のとおりであります。

 

(1)持分譲渡契約

(driveXpert GmbH)

 当社は、当社の子会社であるドイツ日本電産モーターズ アンド アクチュエーターズ有限会社を通じて、driveXpert GmbH(以下「driveXpert」)の持分100%を取得する持分譲渡契約を締結し、同契約に基づいて2017年11月30日に取得完了(以下「本件取引」)致しました。

 

1.目的

 NIDEC が戦略市場のひとつとして掲げている車載モータ及び電子制御ユニット(以下「ECU」)市場は車載パーツの電動化の加速によって急成長しております。driveXpert は車載モータ及びモータ応用製品向けECU のハードウェア及びソフトウェア設計において高い技術力を持っており、本件取引を通じてNIDEC の高性能モータとECU 設計による高い制御技術を組み合わせることでより高性能・高信頼の製品を提供することが可能となります。

 

2.取得方法

 自己資金によります。

 

3.driveXpert社の概要

 名称     driveXpert GmbH

 本社所在地  イルメナウ、ドイツ

 事業内容   車載向けECU ハードウェア及びソフトウェアの開発、設計

 

4.持分譲渡契約締結日

 2017年11月22日(ドイツ時間)

 

5.株式取得完了日

 2017年11月30日

 

(2)合弁会社設立に関する契約

 当社の子会社の日本電産ルロア・ソマーホールディング社(以下「日本電産ルロア・ソマー」)は、2017年12月4日開催の取締役会で、グループPSA 社(以下「PSA」)と自動車向けトラクションモータに関する合弁会社設立に向けた契約を締結(以下「本件取引」)することを決議致しました。

 

1.目的

 NIDEC は、車載モータ事業を戦略的に重要な事業のひとつと位置づけ、成長及び強化に努めてまいりました。中でもトラクションモータは、従来の内燃エンジンに代わる最重要部品のひとつであることから各社が注目しており、NIDEC においても特に注力している分野です。日本電産ルロア・ソマーは、2017年2月に買収したフランスを代表するモータメーカーであり、得意とする産業用モータのみならず幅広い分野でのモータ事業を展開しております。また、PSA は環境意識の高い欧州において第二位のシェアを占める自動車メーカーとして、EV への移行を積極的に推し進めております。両社は、今後の自動車産業におけるトラクションモータの戦略的重要性を認識し、今般、PSA 向けの低コストで高効率なMHEV・EV・PHEV 向けトラクションモータにおける協業で合意致しました。

 

2.合弁会社の概要

 本社所在地  キャリエール・ス・ポワシー、フランス

 事業内容   自動車用トラクションモータの開発・生産・販売

 設立日    2018年3月~4月(予定)

 資本金    15百万ユーロ(予定)

 出資比率   日本電産ルロア・ソマー50%、PSAオートモービルス50% (注)

 

 合弁会社の名称、代表者は提出日現在未定であります。

 (注)PSAオートモービルスはPSA内の仏法人です。

 

3.PSAオートモービルスの概要

 名称     PSAオートモービルス

 本社所在地  ポワシー、フランス

 事業内容    自動車及び自動車用エンジンの開発・製造・販売

 資本金     300百万ユーロ

 

3【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)業績の状況

 2017年度第3四半期連結累計期間の世界経済は、米国が穏やかな景気拡大を続けており2017年12月に米国で成立した大型減税による企業業績押し上げ効果も期待されています。欧州経済も回復を続けており、ECBも欧州景気の底堅さと買い取り対象となる国債の枯渇を背景に金融緩和縮小に向けた議論を続けています。日本経済も緩やかな回復を続けており、中国は債務依存の引き下げ及び国有企業改革を強化しつつ経済成長を続けています。

 このような状況下、当社グループは「Vision 2020」で掲げる2020年度売上高2兆円、営業利益率15%に向け、利益ある成長戦略を推進しており、当第3四半期連結累計期間の業績は、売上高、営業利益、税引前四半期利益、親会社の所有者に帰属する四半期利益の各項目において過去最高を更新致しました。

 当第3四半期連結累計期間における主な経営成績は次のとおりであります。

(単位:百万円)

 

前第3四半期

当第3四半期

増減額

増減率

 売上高

868,228

1,105,921

237,693

27.4%

 営業利益

106,173

127,127

20,954

19.7%

 税引前四半期利益

107,747

119,723

11,976

11.1%

 親会社の所有者に帰属する

 四半期利益

81,617

94,763

13,146

16.1%

 

 当第3四半期連結累計期間の連結売上高は、前年同期比27.4%増収の1兆1,059億21百万円、営業利益は前年同期比19.7%増益の1,271億27百万円となり、ともに第3四半期連結累計期間の過去最高を更新致しました。税引前四半期利益は、前年同期比11.1%増益の1,197億23百万円、親会社の所有者に帰属する四半期利益は前年同期比16.1%増益の947億63百万円となり、ともに第3四半期連結累計期間の過去最高を更新致しました。

 

セグメントの業績は次のとおりであります。

(単位:百万円)

 

総売上高

営業損益

 

前第3四半期

当第3四半期

増減額

前第3四半期

当第3四半期

増減額

日本電産

168,775

170,173

1,398

12,021

19,141

7,120

タイ日本電産

95,791

98,232

2,441

14,579

14,450

△129

シンガポール日本電産

41,638

38,218

△3,420

616

597

△19

日本電産(香港)

102,519

97,288

△5,231

1,137

966

△171

日本電産サンキョー

99,995

112,386

12,391

14,812

16,231

1,419

日本電産コパル

34,486

39,732

5,246

3,787

3,580

△207

日本電産テクノモータ

48,512

63,554

15,042

6,276

7,101

825

日本電産モータ

165,369

322,186

156,817

14,799

22,795

7,996

日本電産モーターズ

 アンド アクチュエーターズ

194,189

222,748

28,559

21,383

26,342

4,959

その他

256,177

287,543

31,366

29,086

31,945

2,859

調整及び消去/全社

△339,223

△346,139

△6,916

12,323

△16,021

△3,698

連結

868,228

1,105,921

237,693

106,173

127,127

20,954

 (注)総売上高は外部顧客に対する売上高とセグメント間の売上高の合計です。

 

 「日本電産」の当第3四半期連結累計期間における総売上高は1,701億73百万円(前年同期比0.8%増)となりました。この主な理由は、HDD用モータの需要減少があったものの、対米国ドルでの円安によるプラスの影響によるものであります。また、営業利益は191億41百万円(前年同期比59.2%増)となりました。これは主に売上の増加及び原価改善によるものであります。

 「タイ日本電産」の総売上高は982億32百万円(前年同期比2.5%増)となりました。この主な理由は、対米国ドルでの円安によるプラスの影響によるものであります。一方、営業利益は144億50百万円(前年同期比0.9%減)となりました。これは主に対米国ドルでのタイバーツ高によるものであります。

 「シンガポール日本電産」の総売上高は382億18百万円(前年同期比8.2%減)となりました。この主な理由は、対米国ドルでの円安によるプラスの影響があったものの、HDD用モータの需要減少によるものであります。また、営業利益は5億97百万円(前年同期比3.1%減)となりました。これは主に売上の減少によるものであります。

 「日本電産(香港)」の総売上高は972億88百万円(前年同期比5.1%減)となりました。この主な理由は、対香港ドルでの円安によるプラスの影響があったものの、HDD用モータ及びその他小型モータの売上減少によるものであります。また、営業利益は9億66百万円(前年同期比15.0%減)となりました。これは主に売上の減少によるものであります。

 「日本電産サンキョー」の総売上高は1,123億86百万円(前年同期比12.4%増)となりました。この主な理由は、その他小型モータ及び液晶ガラス基盤搬送用ロボットの売上増加によるものであります。また、営業利益は162億31百万円(前年同期比9.6%増)となりました。これは主に売上の増加によるものであります。

 「日本電産コパル」の総売上高は397億32百万円(前年同期比15.2%増)となりました。この主な理由は、その他小型モータの売上減少があったものの、実装機向けユニット及びカメラ用部品の売上増加によるものであります。一方、営業利益は35億80百万円(前年同期比5.5%減)となりました。これは主に当第3四半期連結会計期間に一過性の費用が発生したことによるものであります。

 「日本電産テクノモータ」の総売上高は635億54百万円(前年同期比31.0%増)となりました。この主な理由は、中国市場におけるエアコン向けモータの需要増加によるものであります。また、営業利益は71億1百万円(前年同期比13.1%増)となりました。これは材外費の増加があったものの、売上の増加によるものであります。

 「日本電産モータ」の総売上高は3,221億86百万円(前年同期比94.8%増)となりました。この主な理由は、前第4四半期連結会計期間及び第2四半期連結会計期間に買収が完了した新規連結会社の影響によるものであります。また、営業利益は227億95百万円(前年同期比54.0%増)となりました。これは主に売上の増加によるものであります。

 「日本電産モーターズ アンド アクチュエーターズ」の総売上高は2,227億48百万円(前年同期比14.7%増)となりました。この主な理由は、電動パワーステアリング用等の車載用モータや日本電産トーソクのコントロールバルブ製品の売上増加及び対ユーロでの円安によるプラスの影響によるものであります。また、営業利益は263億42百万円(前年同期比23.2%増)となりました。これは主に売上の増加によるものであります。

 「その他」の総売上高は2,875億43百万円(前年同期比12.2%増)となりました。この主な理由は、その他小型モータ、プレス機器及び減速機の売上増加によるものであります。また、営業利益は319億45百万円(前年同期比9.8%増)となりました。これは主に売上の増加によるものであります。

 

(2)キャッシュ・フローの状況

 当第3四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動の結果得られた現金及び現金同等物(以下「資金」)は1,334億1百万円で、前第3四半期連結累計期間と比較しますと304億5百万円の収入増加となりました。この主な増加要因は、営業債権の増減額が291億72百万円、四半期利益が129億84百万円それぞれ増加したことによります。一方で、棚卸資産の増減額が153億35百万円減少致しました。

 当第3四半期連結累計期間に得られた資金1,334億1百万円の主な内容は、四半期利益が953億円、営業債務の増加が404億70百万円であります。一方で、棚卸資産の増加が271億65百万円、営業債権の増加が252億84百万円となりました。営業債権、棚卸資産及び営業債務がそれぞれ増加した主な要因は、前連結会計年度と比較して顧客需要が増加したためであります。

 前第3四半期連結累計期間に得られた資金1,029億96百万円の主な内容は、四半期利益が823億16百万円、営業債務の増加が421億3百万円であります。一方で、営業債権の増加が544億56百万円となりました。営業債権及び営業債務がそれぞれ増加した主な要因は、為替の影響を除くと前々連結会計年度と比較して顧客需要が増加したためであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動の結果使用した資金は873億77百万円で、前第3四半期連結累計期間と比較しますと304億48百万円の支出増加となりました。この主な増加要因は、有形固定資産の取得による支出が196億30百万円、事業取得による支出が143億18百万円それぞれ増加したことによります。

 当第3四半期連結累計期間に使用した資金873億77百万円の主な内容は、有形固定資産の取得による支出が671億35百万円、事業取得による支出が200億21百万円であります。

 前第3四半期連結累計期間に使用した資金569億29百万円の主な内容は、有形固定資産の取得による支出が475億5百万円であります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動の結果使用した資金は847億10百万円で、前第3四半期連結累計期間と比較しますと437億35百万円の支出増加となりました。この主な増加要因は、短期借入金の純減少額が1,479億35百万円、長期債務の返済による支出が209億41百万円、社債の償還による支出が150億円それぞれ増加したことによります。一方で、長期債務による調達額が836億39百万円、社債の発行による収入が650億円それぞれ増加しております。

 当第3四半期連結累計期間に使用した資金847億10百万円の主な内容は、短期借入金の純減少額が1,630億83百万円、社債の償還による支出が650億円、親会社の所有者への配当金支払額が266億70百万円、長期債務の返済による支出が233億45百万円でありました。一方で、社債の発行による収入が1,150億1百万円、長期債務による調達額が840億60百万円であります。

 前第3四半期連結累計期間に使用した資金409億75百万円の主な内容は、社債の償還による支出が500億円、親会社の所有者への配当金支払額が237億28百万円、短期借入金の純減少額が151億48百万円であります。一方で、社債の発行による収入が500億1百万円であります。

 

 前述の状況と為替相場変動の影響を受けた結果、当第3四半期連結会計期間末における連結ベースの資金は、前連結会計年度末の3,215億80百万円に比べ231億11百万円減少し、2,984億69百万円となりました。

 なお、当第3四半期連結会計期間末に保有する主な通貨は、米国ドル、中国人民元、タイバーツ、日本円、ユーロであります。

 

(3)研究開発活動

 当第3四半期連結累計期間の研究開発費の総額は410億6百万円であります。

 なお、当第3四半期連結累計期間において、当社及び当社の連結子会社の研究開発活動の状況に重要な変更はありません。

(4)生産、受注及び販売の実績

 当第3四半期連結累計期間において、「日本電産サンキョー」セグメントは液晶ガラス基盤搬送用ロボット等の売上増加により受注残高が前年同期比で著しく増加しております。

 また、「日本電産モータ」セグメントは前第4四半期連結会計期間及び第2四半期連結会計期間に買収が完了した新規連結子会社の影響により、生産、受注及び販売の実績が前年同期比で著しく増加しております。

 

(5)主要な設備

 当第3四半期連結累計期間において、前連結会計年度末に計画中であった重要な設備の新設のうち、ベトナム日本電産サンキョー会社の家電製品用製造工場の完了予定を2018年3月に変更しております。

 また、当第3四半期連結累計期間において、新たに確定した重要な設備の新設計画は次のとおりであります。

会社名

所在地

セグメントの名称

設備の内容

投資予定

総額

(百万円)

既支払額

(百万円)

資金調達

方法

着手

完了予定

日本電産精密馬達科技(東莞)有限公司

中国広東省東莞市

その他

精密小型モータ

製品用製造工場

1,597

自己資金借入

2017年

9月

2019年

5月

日本電産東測(浙江)有限公司

中国浙江省平湖市

日本電産モーターズ アンド アクチュエーターズ

車載製品用製造工場

2,734

自己資金

2018年

2月

2018年

12月