文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであり、その達成を保証するものではありません。
(1)会社の経営の基本方針
当社は、「世界No.1の総合モーターメーカー」として、高成長、高収益、高株価、高技術、高待遇を長期的に維持向上することにより、株主価値を向上させ、株主の皆様の負託に応えることを基本方針としております。
また、当社は、経営の基本理念として
①最大の社会貢献は雇用の創出であること。
②世の中でなくてはならぬ製品を供給すること。
③一番にこだわり、何事においても世界トップを目指すこと。
を掲げております。
(2)目標とする経営指標
当社は2020年度をターゲットとする中期戦略目標を設定しており、利益ある高成長を飽くことなく追求してまいります。
その骨子は次のとおりです。
①連結売上高目標 2兆円(新規M&A 約5,000億円を含む)
②車載売上高目標 7,000億円 ~1兆円
③連結営業利益率目標 15%以上
④ROE(株主資本利益率) 18%以上(株主資本比率 60%を前提)
⑤グローバル5極マトリックス経営管理体制の確立
(3)中長期的な会社の経営戦略
中期戦略目標を達成するため、当社は「自社成長戦略(自律成長)」と「M&A戦略」に基軸を置いて、「ビジネスポートフォリオの転換と拡大」と「グループマトリックス一体化経営」を推進してまいります。
ビジネスポートフォリオは、「精密小型モータ」「車載」「家電・商業・産業用」及び「その他の製品グループ」の4本柱の確立を目指し、2012年度の事業本部制導入以降、各事業特性に応じた戦略立案や事業運営による「市場志向型経営」を進め、ビジネスポートフォリオの転換と拡大を図っております。
また、グループとしての先行開発体制を強化すべく、CTO(最高技術責任者)が中心となり、新規事業への取り組みを推進しており、社外の研究機関との積極的な交流も図りながら、ビジネスポートフォリオ転換を指揮しております。
顧客ニーズは、従来のモータ単体から、モジュール化した製品へ変化しております。当社グループは「モジュール化した製品」のみならず、お客様の課題を解決する「ソリューション」を提供することで顧客ニーズに対応してまいります。そのために、当社グループ内のコア技術を活用し、独自技術をモジュール化することで、高付加価値を生み出し、新しい市場を開拓します。また、市場から新たな需要を掘り起こすために、外部から制御技術等を取り込み、技術応用開発を推進し、革新と成長を実現します。
また、当社グループでは、事業成長展開の時間軸短縮を目的として、スピード成長の一翼を担うM&A戦略を引続き積極展開しております。2018年度は、Genmark Automation, Inc.、CIMA S.p.A.、MS-Graessner GmbH & Co. KG及び同関連会社、Chaun-Choung Technology Corp.、ズィステーメ・シュトイエルンゲン社(Systeme + Steuerungen GmbH)及びグループ関連会社、デッシュ・アントリープステヒニク社(DESCH Antriebstechnik GmbH & Co. KG)及び同関連会社が、新たにグループ入りをしております。
更に、生産技術力を向上させるべく、2015年10月に生産技術研究所(以下、本研究所)を設立し、素材・工法・ロボット・自動化設備の先行具現化を図ってまいりました。加えて、2018年2月には本研究所の一期新棟を竣工し、当社グループの生産技術の中核拠点として拡充を進めております。
また、2017年3月に竣工したグローバル研修センターでは、今後のグローバルな成長を支えるグローバル人材の育成を図っております。
(4)経営環境
世界経済の動向は、堅調な米国景気持続への期待感がある一方で、今後の中国の景気回復動向や英国の欧州連合離脱問題、中東の地政学リスク等への懸念もあることから、引き続き楽観できない状況が見込まれます。当社グループの持続的成長のためには、競争力強化が不可欠であり、優位性のある新製品の投入や新技術を活用した付加価値向上及び働き方改革を通した生産性向上などによるコスト競争力の強化に努めております。
(5)会社の対処すべき課題
①コーポレート・ガバナンス体制の強化
2019年6月18日開催の株主総会終結後、独立社外監査役3名と独立社外取締役2名の合計5名となり、取締役会において更に活発な議論が行われるようになっております。このような取締役会の体制をはじめコーポレート・ガバナンスの一層の強化に努めております。
②グローバル経営管理インフラの構築・強化
グローバル企業として、グローバルスタンダードに準拠したグループ全体の経営管理体制・会計基準・財務内容・経営情報開示体制等の充実を更に推進してまいります。
グローバルな自律成長と海外M&AのPMI(買収後の統合)加速のために成長戦略の基盤強化が必要であり「グローバル5極マトリックス経営管理体制」の構築推進を行っております。具体的には、経営品質の向上(ガバナンス、コンプライアンス、内部統制)、経営効率の向上(高品質、低コストの域内シェアドサービス)、PMIの積極サポートを担う地域統括会社を設置するとともに、その機能拡充を進めています。
グループ入りした企業について、各社の自主独立経営を尊重する「連邦連結経営」を基本としてまいりましたが、グローバル化に対応して「グループマトリックス一体化経営」を加速的に推進しています。
グループ全体の内部統制を担う経営管理監査部では、グローバル経営体制の強化に呼応して不正予防の領域に対する監査を強化すべくグローバル監査体制を構築し、これまでの財務諸表監査、米国SOX法対応で蓄積したノウハウや実績を基盤に、内部統制の一層の強化を進めております。また、財務報告に係る内部統制の強化の一環として、「グローバル最高財務責任者(CFO)体制」の確立・経理部の独立性の強化を目的として最高業績管理責任者(CPO)と最高財務責任者(CFO)を分離し、グローバル業績管理部を新設しました。更に、従来に引き続き、開示体制も情報開示に関する委員会と各専門部署の連携により充実を図ってまいります。
更に、コンプライアンス室、リスク管理室、IR・CSR推進部は、専門部署として各部署と連携をしながら活動を展開しております。社会の公器としての事業活動を律していくことにより、雇用維持の社会貢献に加えて、当社経営理念に基づいた新たな社会貢献活動を目指します。
NIDECの経営成績、株価、財政状態等に影響を及ぼす可能性のあるリスクには、次のようなものがあります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在においてNIDECが判断したものであります。
(1)経済状況の変動に係るリスク
NIDECの製品及びNIDECの製品を搭載した製品は主に中国を主とするアジア、米国、欧州及び日本で生産、消費されており、これらの国または地域の予期せぬ景気変動、政治・政策動向は、NIDECの製品需要に悪影響を及ぼす可能性があります。特にNIDECの製品はパーソナルコンピュータ(以下、「PC」)や家電、自動車等の最終製品に組み込まれているため消費動向に左右され、一般消費水準の減退はNIDECの売上に悪影響を与える可能性があります。同様に、製造部門における設備投資の水準は景気動向によって左右され、設備投資水準の減退がNIDECの産業用製品に係る売上に悪影響を及ぼす恐れがあります。今後経済環境の悪化が進んだ場合、NIDECの事業、経営成績、財政状態に悪影響が及ぶ可能性があります。
(2)事業ポートフォリオの転換に係るリスク
NIDECの事業は、主に情報機器産業に対しモータとその応用製品、設備、部品といった製品を提供してきましたが、広範囲な技術的シナジーと将来の成長を目的として、NIDECは他の事業領域への事業ポートフォリオ拡大を進めております。しかしながら、必要な情報、経営資源、顧客関係、事業の専門知識、ブランド認知度が常に適時に確保できるとは限りません。例えば、NIDECの事業ポートフォリオ拡大の成否に重要な影響を及ぼすM&A活動は、常にその成果の不確実性にさらされております。加えて、NIDECが進出を進めている車載・家電・商業・産業用製品の業界では、サプライチェーンが非常に広範囲にわたるため、その中で生じる操業停止や労働問題がNIDECの業績に悪影響を及ぼす恐れがある上に、より厳しい環境規制・安全規制が追加的費用をもたらす恐れがあります。更に、事業ポートフォリオ転換の過程において、相対的に収益性が低い製品や事業における売上の割合が増加する方向へ製品構成が変化すれば、営業利益率に悪影響を及ぼす恐れがあります。
(3)ハード・ディスク・ドライブ市場が依然として重要であるリスク
NIDECは新しい事業領域への事業ポートフォリオ転換を進めており、その結果、ハード・ディスク・ドライブ(以下、「HDD」)に使われるモータ(以下、「HDD用モータ」)への依存は軽減されました。しかし、HDD用モータ事業は他の事業に比べ利益率が高く、当社の収益基盤を支える重要な事業であり、依然として当社の収益の重要な割合を占めています。
HDD用モータの需要はHDD市場の動向に直接的な影響を受けます。現在、HDDはソリッド・ステート・ドライブ(以下、「SSD」)と競合しており、これがHDD用モータの需要低下要因のひとつになっています。HDDはSSDに比べ安価のため、大量のデータを保存するデータセンターのサーバーなどではHDDが使われていますが、従来からHDDが使われていたデバイス、特にパソコンにおいては処理速度が速く、故障リスクの少ないSSDへの置き換えが進んでいます。また、SSDの価格は漸減傾向にあります。そのため、HDDの需要台数は今後、減少することが予測されています。
更に、HDDメーカーは3社しか存在せず、NIDECはそれら全てに主要サプライヤーとしてHDD用モータを供給しており、HDDモータ市場におけるシェアが8割を超えます。従ってどの顧客の動向に急激な変化が生じても、NIDECの事業、経営成績、財政状態に大きな影響を及ぼす可能性があります。
(4)競合に係るリスク
NIDECは事業を行う様々な市場で激しい競争にさらされております。特に車載、家電市場においては、新興国の地場メーカーの台頭で競争が激化する傾向があります。市場で競争力を高めるため、NIDECは研究開発分野への多額な投資の維持・増強、製造能力・販売力・マーケティング力の拡大、サービス力とサポート源の拡大、タイムリーな新製品の開発、既存製品の更なる改善を実施していく必要があると考えております。また、利益性を確保するためのコスト削減活動もNIDECにとって必要です。
NIDECは次のような場合に、市場における競争力が低下したり収益力を損なう可能性があります。
・市場がNIDECの予測を超える速度で発展した結果、需要拡大等の市場変化への対応において競合他社がNIDECの能力を上回った場合
・NIDECのコスト削減活動が、市場販売価格の減少や原材料費の上昇による悪影響を吸収するには不十分となった場合
・競合他社が技術革新、製造効率の改善または研究開発能力の強化を行った結果、NIDECの製品や技術が陳腐化した場合
・NIDECの競合企業同士の合併によりNIDECの競争力が相対的に弱まった場合
・必要な投資を継続・強化するための財産的、技術的、人的な資源を調達できない場合
(5)研究開発に係るリスク
NIDECは基礎研究、新製品開発、製品改良、生産工程の改善等を研究開発活動として継続的に行っております。NIDECが製品を提供する市場では継続的に急速な技術革新が起きており、製品の性能や納期に関する顧客からの要求は今後も高まり続けると予想されます。そのような市場環境下で、NIDECの成功の成否は、顧客の要求をタイムリーかつ効果的に満たせるような、より優れた技術、製品、生産工程を開発し続けることができるかどうかにかかっています。もしNIDECが、市場動向を正確に予測できなかったり、適時に効果的な研究開発活動を実施できず、他社が、NIDECより優れた技術、製品、生産工程を開発すれば、NIDECの製品は陳腐化し、販売シェアが縮小すると同時に、新製品の事業及び市場の拡大が妨げられることになります。そのような変化を的確に予測し、求められる技術、製品、生産工程の開発をタイムリーに行うことは非常に困難です。特に基礎研究については、研究活動の方向性を定めることには一層の困難を伴うため、研究開発に要した費用を回収することへの不確実性が高いと考えられます。研究開発活動がうまく成果を出すことができなければ、NIDECの事業、経営成績、財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
(6)製品の品質に係るリスク
NIDECは最先端のモータやその他の電気製品を製造しており、事業活動を行う上でNIDECの製品に欠陥がある、もしくは欠陥の疑いがあることを理由として、保証や製造責任を訴訟で問われる可能性があります。特に、NIDECの製品が組み込まれている最終製品が万一大量に故障した場合、消費者からの苦情、不良品の回収、更に損害賠償請求訴訟等が起こり得ます。事業拡大を試みている車載及び家電・商業・産業用モータ及びその他の部品の市場では、安全で高品質な製品を提供できない場合、深刻な物損や人命に係る事故へ繋がる可能性があり、法令上のリコールが適用される他、社会的要請としても特に高い安全性が要求されます。このような問題がNIDECの作る製品を原因として発生すれば、ブランドイメージの悪化、行政処分、顧客からの重大な法的要求や顧客との紛争につながる恐れがあり、その結果販売の落込み及び不良品回収等の損失費用によりNIDECの経営成績が悪影響を受ける可能性があります。更に、訴訟に伴う人的・財務的負担が正確な経営判断の阻害要因となる可能性があります。
NIDECは損害賠償請求訴訟等に備え、保険を付しておりますが、これらの保険では対応しきれない賠償請求が将来的に発生する、またはNIDECの希望どおりに保険が適用されない可能性があります。保険の適用範囲を超える賠償請求や、大規模な製品回収が発生した場合、NIDECの事業、経営成績、財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
(7)原材料・部品調達に係るリスク
NIDECは製品の製造に必要な原材料及び部品の多くを外部から調達しております。これら原材料、組立部品の価格が高騰して所要量を充足できない場合、NIDECの生産能力が制限されます。
また、原材料の種類や部品の使用条件等に関わる各国政府の政策変化がNIDECの原材料・部品調達能力を制約することがあります。諸要因により原材料や部品の調達余地が制限された場合、NIDECは代替材料を提供するサプライヤーの確保及び当該原材料・部品の使用量低減を可能にする設計及び開発への投資を行いますが、調達資材の質的・量的不足が長期間に及ぶとNIDECの生産活動が遅滞し、NIDECの事業、経営成績、財政状態に悪影響が及ぶ可能性があります。
(8)海外拠点での事業活動に係るリスク
NIDECは事業活動の相当部分を米国、欧州及び中国を含むその他地域で行っております。こうした海外市場で事業を行う際には、以下のような特有のリスクがあります。
・海外市場における関係産業の景気悪化または沈滞
・国際通貨の変動
・ゼネスト等の労働紛争
・中国、タイ等における労働力不足と賃金水準の上昇
・政治不安
・貿易規制や関税の変更
・グローバルな経営活動を行える人材の確保の困難
・一般的に長期の債権回収期間
・法律や規制の予想し得ない制定または改正
・特定の国における比較的弱い知的財産の保護
・不利に取り扱われる恐れのある税制
・文化、商習慣の相違
・関税、輸送費用、その他の価格競争力を低下させる負担費用
・投資効果の実現までに要する長い期間と多額の資金
(9)四半期の業績比較におけるリスク
NIDECは四半期ごとの売上や経営成績の変動が大きい場合があり、今後もこの変動が続き得ると考えております。そのため、四半期ごとの経営成績を比較することはそれほど有用性が高くないかもしれません。また、このような比較により判断される将来の傾向は、信頼のよりどころとならないかもしれません。NIDECの経営成績は、次にあげる主要な要因によって、四半期ごとに変動する場合があります。
・情報機器、家電・商業・産業用を含めた、NIDECの製品を購入または使用する業界での周期的及び季節的な製品需要の変動
・NIDECの海外子会社の経営成績、外貨建て資産、負債に関する為替レートの変動による影響
・NIDECの製造能力とその限界
・短期的なNIDECの製品または顧客、競合の変化
・短期的な主要な注文のキャンセルまたは納期の延期
・新製品や戦略的製品に対する顧客の注文遅延
・とりわけ限られた調達先からの部品、原材料の短期間での調達可能性及び価格の変動
(10)先行投資に係るリスク
NIDECでは通常、顧客の先行注文、コミットメント、数量予想と自社の需要調査を総合的に評価した上で生産、在庫計画を策定します。しかし、とりわけ競争が激化した場合や、季節的需要変動その他要因により顧客製品への需要が減少した場合、予測を立てることは非常に困難であり、かつ予測が大幅に変動する可能性があります。このためNIDECは十分な生産量と生産性を確保する必要から受注に先駆けて生産設備を拡張することがあります。今後NIDECは新興国を中心に設備投資を拡大する方針であり、生産能力が需要を著しく上回った場合、稼動損による償却負担の増加または過剰在庫による棚卸資産の評価減がNIDECの事業、経営成績、財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。他方、もしNIDECが需要を過小に見積もり必要な設備投資を行わなかった場合、顧客の需要を満たせずにシェアを失う可能性があります。
また、部品や材料を調達する際の長いリードタイムを考慮してサプライヤーへ材料を先行注文することがあるため、実際の受注数量が予想に満たない場合は過剰在庫が生じ予期せぬ棚卸資産の評価減を招く可能性があります。
更に、営業費用を需要の急減に即応して削減する余地は限られているため、需要減により売上高が想定を下回ると経営成績全体に悪影響を及ぼす可能性があります。
(11)M&Aに係るリスク
NIDECは事業の成長に必要な技術、製品、販売網、顧客基盤を所有する他社の買収や他社への資本提携を通じて大幅な成長を達成してまいりました。買収や投資活動を継続的に成功させることは、NIDECの事業戦略を達成する上で極めて重要な要素です。NIDECの買収や出資活動が成就しなかった場合、NIDECの製品ラインナップ、販売網、顧客基盤の拡大計画が停滞したり、成長率が低下したりする可能性があります。買収や資本提携を成功させるためには、買収した事業の効率的な統合が重要です。しかし、買収した事業がNIDECの予想どおりに収益を生むという確証はありません。NIDECは今後の買収や資本提携を成功させるために必要な条件を次のように考えております。
・買収した事業に係る製品を製造・販売する能力及び買収した事業に係る技術を既存技術と統合して新製品を開発する能力
・買収した事業の製品に対する顧客の継続的な需要
・買収した事業の経営、製品、社員に関するNIDECの統合能力
・買収した事業におけるキーパーソンの保持
・買収した事業における財務面や経営面でのNIDECの管理能力
・買収した事業からの報告体制及び買収した事業の法令遵守体制の整備
・買収対象企業の正確な事前調査(各種デューデリジェンス)
・事前調査の過程でNIDECに悪影響を与える買収対象企業の負債を特定する能力
こうした買収、出資活動はNIDECの事業に重要な影響を与え得る不確定要素です。例えば、出資先企業の業績が悪化した場合、投資価値が毀損する可能性があります。出資先企業が拠点を置く国の政府による経済政策、法律、規制、または会計基準の変更が出資先企業に適用されることでNIDECの業績へ多大な影響が及ぶ可能性があります。NIDECが出資先企業の非支配持分株主である場合、通常その会社の資産や経営に対する決定権がありません。従って、重要な意思決定には他の株主や出資者の同意を得るか、または出資比率を上げることにより経営権を獲得することが必要になります。
買収や出資の効果が得られないか、または適切な買収や出資の対象会社を見つけることができない場合、そのことがNIDECの事業、経営成績、財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
(12)業務拡大による管理運営に係るリスク
NIDECはグループ会社の統合を含む事業成長に即応したマネジメント体制拡充の成否が将来の成功を左右する重要な要素のひとつであると考えます。即ち、NIDECは事業戦略として自律成長やM&Aによる事業規模の拡大を掲げておりますが、その実現に当たっては管理、運営、IT、財務資源、法令遵守等のマネジメント体制拡充に関する負担が増加すると予想されます。
これらの負担が想定以上に発生した場合、マネジメント体制の拡充が十分に行えず、NIDECの事業、経営成績、財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
(13)NIDEC代表取締役会長である永守重信(氏)への依存に係るリスク
NIDECの継続的な成功は主にNIDECの創業者であり代表取締役会長(最高経営責任者)の永守重信氏の能力と手腕に依存してきました。一方で、創業者依存体制の変革を目指し、代表取締役社長執行役員(最高執行責任者)の吉本浩之氏をはじめとする当社グループ経営陣が、より組織的な連携を強化して、グループ事業戦略を立案・実行しておりますが、永守氏の突然の離脱があった場合、そのことがNIDECの事業、経営成績、財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
(14)高度な専門性を有した人材の採用・保持に係るリスク
NIDECの事業は、多数の入れ替えることが非常に困難な上層部経営者、エンジニア等の継続的な雇用に依存しております。現在の市場シェアを維持し、将来の成長をサポートするため、NIDECは大多数の高度なスキルを持つ人材を追加雇用し、育成し、意識統一し、そして維持し続ける必要があります。世界的にこのような人材の獲得競争は極めて激しいため、NIDECがこのような追加の人材を引き付けそして維持することができない可能性があります。
(15)法令・規制に係るリスク
NIDECの事業は、事業運営を行っている国内外における法令、規制、政策、行動規範、会計基準等の変更や解釈の差異、適用誤りに起因するコンプライアンスリスクを負っており、製品ラインナップの拡充またはビジネスの地理的拡大により、NIDECは各種産業、市場及び行政地区特有のリスクにさらされることになります。よって、NIDECのリスク管理体制によっても、これらのコンプライアンスに完全に対処することができない可能性があります。
NIDECは日本、アジア、北米、欧州、その他地域の環境法令を遵守しております。これら環境法令は大気汚染、水質汚濁、危険物質の対応、水質管理、リサイクル、温暖化防止、土壌及び地下水の汚染等に関連する規則を含みます。
NIDECの事業の多くは環境法令に基づく営業許可を必要とし、それにより製造活動は制約され、法令遵守のための費用が発生します。こうした環境法令は当局により修正、改定、廃止される可能性があります。これらの法令が厳格化することにより環境法令の継続的遵守に必要な投資やその他の支出が増加したり、事業の見直しを行う必要が生じ、そのことがNIDECの事業、経営成績、財政状態に深刻な影響を及ぼす可能性があります。
また、NIDECの事業は国内外において独占禁止法、贈賄防止条約、反テロ法、知的財産権、消費者保護法、税法、輸出規制、関税法、海外貿易規制及び為替規制等の取引規制や市場規制を遵守する必要があります。NIDECは精密小型モータ市場における世界シェアが高いため、特に同市場の売上や製造に影響する規制、行政措置がNIDECの事業、経営成績、財政状態に深刻な影響を及ぼす可能性があります。更に、我々は新規市場開拓を行い続けており、法令遵守体制をより強化する必要があります。NIDECは東京証券取引所に上場しているため、金融商品取引法その他法令の適用を受け、財務報告の適正性の遵守が求められます。NIDECは、事業成長に伴い、業務拡大を継続しており、財務報告の適正性に関する法令遵守体制をより強化する必要があります。これら規制を遵守できない場合、その結果生じる罰金、社会的制裁、信用毀損、営業停止、更には営業許可の剥奪がNIDECの事業に深刻な影響を及ぼす可能性があります。
こうした法律、規制、政策、自主行動規範、会計基準等の変更及びその影響を予測することは困難であり、新たな遵守体制整備のために追加的な財務、管理、人的資源が必要になる可能性があります。
(16)内部統制に係るリスク
NIDECは上場企業として、金融商品取引法に基づく財務報告に係る内部統制に関する要件を満たさなければなりません。そして、事業運営及び資産管理に必要で効果的な内部統制システム、コンプライアンス機能、会計システムの整備は極めて重要であると認識しております。
また、内部統制システムの設計、実施には多くの管理、人材、その他資源が必要になります。内部統制上の重大な欠陥、弱点が認められた場合、改善に要する新たな資源投入により追加的コストが発生する可能性があります。
NIDECはグローバルな内部統制システムの強化を図るべく不断の検討・見直しを続けておりますが、財務報告に関わる内部統制に欠陥がある場合、または内部統制の逸脱により、NIDECは適時開示義務を充足できなかったり、投資家及び経営者等の利害関係者の正確な意思決定を妨げる可能性があり、その結果、市場におけるNIDECの評価が毀損する恐れがあります。また、欠陥の重大性や原因等の程度に応じて様々な法的責任が課せられ、金融市場における資金調達力が制限される可能性があります。
(17)知的財産権に係る訴訟リスク
NIDECは自社技術及びその他の知的財産を、特許権、商標権、著作権及びその他の知的財産権、更には機密管理や個別契約により保護しております。NIDECはこれらの知的財産権に関して次のようなリスクを負っております。
・NIDECは第三者からの知的財産権侵害の主張に対して反論をしていくためコストが必要になる場合があります。また、当該主張の結果、予め認識していない第三者の知的財産権を利用してしまったことによりNIDECに賠償責任が発生する場合や、差止命令によりNIDECの事業の継続が妨げられる場合があります。その結果、そのことがNIDECの事業、経営成績、財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
・NIDECの知的財産権の保護対策は十分でない可能性があります。
・NIDECより大規模な資源を有する競合他社を含むその他の企業が、独自に技術を開発するか、または優越する技術を獲得した場合、NIDECはこれら企業の知的財産を使用するためのロイヤリティを支払わなければならなくなる可能性があります。
・現行または将来の特許出願に関して、特許権を取得できなかったり、NIDEC自身が保有するまたは使用を許諾されている特許が無効になったり回避されたりすることで技術戦略上困難な状況に陥る可能性があります。
・特定の特許権の下で認められている権利では、NIDECに競争上の優位をもたらさない可能性や、適切に保護されない可能性、技術力の維持に繋がらない可能性があります。
・第三者による特許、重要な営業秘密、その他の知的財産権に関する侵害や無断使用に対して提起する訴訟に伴い多大なコストが必要になる可能性があります。
・NIDECの製品を製造及び販売している諸外国の法律が、NIDECの製品や知的財産権を、日本の法律と同じ範囲で保護していない場合や、法律が存在したとしても効果的に施行されていない可能性があります。
(18)情報の流出に係るリスク
NIDECは事業活動において顧客、他企業の機密情報及び取引先関係者、従業員の個人情報を保有しております。NIDECはこれらの機密情報に関してセキュリティ対策を行っておりますが、同情報が人的及び技術的な過失や違法または不正なアクセス等により漏洩した場合、機密情報を保護できなかったために発生する責任や規制措置の対象となる可能性があり、NIDECは競争上の優位性を喪失し、顧客や市場の信頼が失われ、そのことがNIDECの事業、経営成績、財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。加えてNIDECの営業活動やシステム、ブランドイメージに対する社会的信頼を落とすことになります。
(19)年金制度に係るリスク
NIDECの一部では、一定の要件を満たす従業員のための確定給付年金制度と確定拠出年金制度を併用している会社があります。特に、確定給付年金制度に関しては、年金資産の公正価値や年金資産の収益率が下落した場合、または、退職給付債務の計算の基礎となる想定値が変動した場合、損失が発生する可能性があります。また将来、既存の年金制度を変更し、従来は認識していない勤務費用が発生する可能性があります。そして、利率の変動、NIDECをとりまく環境の変化やその他の要因により、年金資産の積立状況等に悪影響を与える可能性があります。更に、将来の年金費用の計算に使用される想定値も変動する可能性があります。
(20)減損に係るリスク
NIDECは多額の営業権や有形固定資産等を保有しており、今後買収を通じて更に営業権を保有する可能性があります。これらの資産につき収益性の低下が発生した場合、NIDECは減損を認識しなければならず、NIDECの経営成績、財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
(21)繰延税金資産の不確実性に係るリスク
NIDECは繰延税金資産が将来の課税所得から回収される可能性を評価しなければならず、回収可能性が見込めない場合は繰延税金資産を減少させることとなります。経済状況や経営成績が悪化した場合、繰延税金資産の全てまたはその一部に関して回収可能性が見込めないと判断し、繰延税金資産を減少させることによりNIDECの利益が減少する可能性があります。
(22)為替に係るリスク
NIDECの海外への売上の大部分は日本円以外の米国ドル、ユーロ、中国元、タイバーツ等の通貨で構成されており、各通貨に対する円の上昇は一般的に、NIDECの売上、営業利益、当期利益に悪影響を及ぼします。このリスクを軽減するため、売上と仕入の通貨を合わせることにより為替リスクの軽減に取り組んでおります。例えば、もしある製品の売上が米国ドル建てであれば、この製品の生産に使用する材料や資源の購入を米国ドル建てで購入するようにしております。それでもなお、NIDECは為替リスクにさらされています。
加えて、日本円以外の通貨で運営している子会社の業績を連結財務諸表として統合した際、為替変動が大きく影響する可能性があります。
(23)金利の変動に係るリスク
NIDECは固定利率と変動利率の長期債権や有利子負債を保有しており、それらの金利変動やキャッシュ・フロー増減リスクを防ぐため、金利スワップや他の契約を締結することがあります。その場合、ヘッジされていない部分に関して、支払利息や受取利息、金融資産・負債の価値に影響する金利の変動リスクにさらされる可能性があります。
(24)資金の流動性に係るリスク
NIDECは自社の資本支出やM&Aに関する資金を金融機関からの借入や金融市場からの直接調達に依存しております。金融市況の変化やその他の要因により金融機関が貸付枠、信用供与枠額や条件を圧縮した場合、またはNIDECがそれまでと同等またはより良い条件で取引可能な代替的資金調達源を見つけることができない場合、そのことがNIDECの事業に悪影響を及ぼす可能性があります。更に、NIDECの財政状態が悪化した結果、信用格付機関がNIDECの信用格付けを大幅に引下げた場合や経済状況の後退により投資家の意欲が減少した場合、NIDECが必要な資金を必要な時期に、希望する条件で調達できない可能性があり、資金調達がより制限されるとともに、資金繰り費用が大幅に増加する可能性があります。この場合、そのことがNIDECの事業、経営成績、財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
(25)偶発的リスク
NIDECやサプライヤーが事業を展開する国内外において、自然災害、火災、公衆衛生、戦争、テロ行為やその他の人的災害が発生した場合、政治的、経済的不安定を招き、NIDECやサプライヤー、顧客に損害を与える可能性があります。仮にインフラに甚大な損害を及ぼしたり電力不足をもたらすような大規模な自然災害、あるいは感染病の流行が発生すれば、従業員が勤務できなくなったり、顧客からの受注が低下したり、サプライヤーの生産活動が阻害されることでNIDECの事業に悪影響が及ぶ可能性があります。また、例えばタイや中国といったNIDECの主要な顧客や生産、開発拠点が集中している地域や、NIDECの本社や重要な研究開発施設が集中している日本でこのような大規模な災害が発生すれば、際立って大きな悪影響が及ぶ恐れがあります。更に、NIDECの事業に必要不可欠なネットワーク及び情報システムは、停電、自然災害、テロ行為、ハードウエアやソフトウエアの不具合、コンピュータウィルスによる攻撃、不正侵入により被害を受ける可能性があります。これらの事態の全てを回避することは困難です。これらの事態が発生した場合には、NIDECの生産活動及び販売活動に大きな支障をきたし、製品の納入が遅れ、サプライヤーから材料や部品を入手することが困難となり、製造工場の修復に多大な費用が必要となります。
更に、NIDECは様々な種類の資産、死傷及び他のリスクについての第三者保険を付しております。これらの保険の種類及び保険額はその有用性、コスト、自家保険による補償範囲を勘案し決定します。NIDECの保険契約は、控除条件、適用範囲及び除外項目の対象となる場合があり、その結果、自家保険と同等の補填金額に留まる可能性もあります。NIDECが加入する保険の適用範囲と補償金額はほぼ業界水準と考えておりますが、保険対象外の損失が増加すればNIDECの事業、経営成績、財政状態に悪影響が及ぶ可能性があります。
(26)株価下落のリスク
NIDECの発行済普通株式は、東京証券取引所にて売買可能です。大株主によるNIDEC株式の大量の市場売却や、そのような売却の可能性は、NIDECの普通株式の市価を低下させ、NIDECが有価証券を発行または売却して追加資本を捻出する際の妨げとなる可能性があります。更に、NIDECは将来、追加の資本支出、運転資金、研究開発、または買収用の資金を捻出するため、有価証券を発行または売却する可能性があります。NIDECが現金または普通株式で追加の関係会社株式の購入を行うことも考えられます。NIDECはNIDEC株式に転換可能な有価証券を発行する可能性もあり、これらの事態が発生した場合、NIDECの株式価値が希薄化し、NIDECの株価に悪影響を与える可能性があります。
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
当連結会計年度において、会計方針の変更及び企業結合に係る暫定的な会計処理の確定を行っており、前連結会計年度の連結財務諸表については、会計方針の変更及び暫定的な会計処理の確定による取得原価の当初配分額の見直しが反映された後の金額によっております。
(1)重要な会計方針及び見積り
当社の連結財務諸表は、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」第93条の規定により、IFRSに準拠して作成しております。
この連結財務諸表の作成において、連結決算日における資産・負債の金額と連結会計年度の収益・費用に影響を及ぼす見積り・判断・仮定が必要となります。これらの実際の結果は見積り・判断・仮定と異なる場合があります。
もし会計上の見積りが行われる時点で高い不確実性に対する見積りを作成しなければならない場合、その会計上の見積りは、直近の会計期間にて合理的に見積った見積りや、該当する発生期間において合理的に見積ることができる場合とは異なり、財政状態やその変化、経営成績に重要な影響を与えると予想されます。
重要な会計方針及び見積りの詳細については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 3.重要な会計方針 4.重要な会計上の見積り、判断及び仮定」に記載しております。
(2)経営成績の状況
2018年度の世界経済は、米国景気は堅調ながらグローバルな景気減速懸念を背景にFRBが2019年中の利上げを見送る見通しに転じました。中国については年央から地方政府に対する金融引き締めの影響が出てきたことと米中貿易摩擦への懸念から景気減速が一時的に加速化するなど、グローバルに大きな影響を与えています。今年に入り中国政府の景気対策もあり、景況感を示す経済指標が改善し、また米中貿易協議の進展も期待されています。一方、中国の景気減速により欧州は景気減速が続いております。日本経済も同様に日銀短観における大企業・製造業の景況感が悪化する等、中国の景気減速の企業業績への影響が出てきています。
このような状況下、当社グループは「Vision 2020」で掲げる2020年度売上高2兆円、営業利益3,000億円の達成に向け、利益ある成長戦略を推進しており、当期の売上高は過去最高を更新致しました。
当連結会計年度における主な経営成績は次のとおりであります。
(単位:百万円)
|
|
前連結会計年度 |
当連結会計年度 |
増減額 |
増減率 |
|
売上高 |
1,488,090 |
1,518,320 |
30,230 |
2.0% |
|
営業利益 |
166,842 |
138,620 |
△28,222 |
△16.9% |
|
(利益率) |
(11.2%) |
(9.1%) |
- |
- |
|
税引前当期利益 |
163,665 |
139,014 |
△24,651 |
△15.1% |
|
親会社の所有者に帰属する当期利益 |
130,834 |
110,798 |
△20,036 |
△15.3% |
当期の連結売上高は、前年度比2.0%増収の1兆5,183億20百万円となり、過去最高を更新致しました。営業利益は、国内外工場及び拠点の統廃合等による構造改革費用、新規商材の立ち上げロス、M&A費用等の一時費用を約388億円計上し、前年度比16.9%減益の1,386億20百万円となりました。税引前当期利益は前年度比15.1%減益の1,390億14百万円、親会社の所有者に帰属する当期利益は前年度比15.3%減益の1,107億98百万円となりました。
セグメント別の経営成績は次のとおりであります。
(単位:百万円)
|
|
総売上高 |
営業損益 |
||||
|
|
前連結 会計年度 |
当連結 会計年度 |
増減額 |
前連結 会計年度 |
当連結 会計年度 |
増減額 |
|
日本電産 |
222,689 |
215,685 |
△7,004 |
25,381 |
19,400 |
△5,981 |
|
タイ日本電産 |
130,832 |
123,498 |
△7,334 |
18,380 |
14,922 |
△3,458 |
|
シンガポール日本電産 |
50,853 |
47,603 |
△3,250 |
797 |
764 |
△33 |
|
日本電産(香港) |
125,980 |
126,129 |
149 |
1,248 |
861 |
△387 |
|
日本電産サンキョー |
150,282 |
153,935 |
3,653 |
21,661 |
13,739 |
△7,922 |
|
日本電産コパル |
51,028 |
47,378 |
△3,650 |
4,674 |
△624 |
△5,298 |
|
日本電産テクノモータ |
88,599 |
86,416 |
△2,183 |
9,363 |
10,082 |
719 |
|
日本電産モータ |
435,586 |
457,012 |
21,426 |
30,506 |
32,199 |
1,693 |
|
日本電産モーターズ アンド アクチュエーターズ |
302,824 |
306,334 |
3,510 |
34,932 |
34,832 |
△100 |
|
その他 |
380,552 |
397,272 |
16,720 |
41,395 |
35,617 |
△5,778 |
|
調整及び消去/全社 |
△451,135 |
△442,942 |
8,193 |
△21,495 |
△23,172 |
△1,677 |
|
連結 |
1,488,090 |
1,518,320 |
30,230 |
166,842 |
138,620 |
△28,222 |
(注)総売上高は外部顧客に対する売上高とセグメント間の売上高の合計です。
「日本電産」の当連結会計年度における総売上高は2,156億85百万円(前年度比3.1%減)となりました。これは、主にHDD用モータ及び車載用モータの売上減少によるものであります。また、営業利益は194億円(前年度比23.6%減)となりました。これは、主に売上の減少及び構造改革費用等の一時費用の計上によるものであります。
「タイ日本電産」の総売上高は1,234億98百万円(前年度比5.6%減)となりました。これは、主にHDD用モータの売上減少によるものであります。また、営業利益は149億22百万円(前年度比18.8%減)となりました。これは、主に売上の減少及び構造改革費用等の一時費用の計上によるものであります。
「シンガポール日本電産」の総売上高は476億3百万円(前年度比6.4%減)となりました。これは、主にHDD用モータの売上減少によるものであります。また、営業利益は7億64百万円(前年度比4.1%減)となりました。これは、主に売上の減少によるものであります。
「日本電産(香港)」の総売上高は1,261億29百万円(前年度比0.1%増)となりました。これは、HDD用モータの売上減少があったものの、主にその他小型モータの売上増加によるものであります。一方、営業利益は8億61百万円(前年度比31.0%減)となりました。これは、売上の増加があったものの、主に販売費及び一般管理費の増加によるものであります。
「日本電産サンキョー」の総売上高は1,539億35百万円(前年度比2.4%増)となりました。これは、その他小型モータの売上減少があったものの、主に液晶ガラス基板搬送用ロボット及び成形品の売上増加によるものであります。一方、営業利益は137億39百万円(前年度比36.6%減)となりました。これは、売上の増加があったものの、主に構造改革費用等の一時費用の計上によるものであります。
「日本電産コパル」の総売上高は473億78百万円(前年度比7.2%減)となりました。これは、主にその他小型モータの売上減少によるものであります。また、営業損益は主に売上の減少及び構造改革費用等の一時費用の計上により、6億24百万円の営業損失となりました。
「日本電産テクノモータ」の総売上高は864億16百万円(前年度比2.5%減)となりました。これは、中国市場におけるエアコン向けモータの売上減少によるものであります。一方、営業利益は100億82百万円(前年度比7.7%増)となりました。これは、売上の減少及び構造改革費用等の一時費用の計上があったものの、主に原価改善によるものであります。
「日本電産モータ」の総売上高は4,570億12百万円(前年度比4.9%増)となりました。これは、主に前第2四半期連結会計期間に買収が完了した新規連結会社及び産業用モータ、発電機等の売上増加によるものであります。また、営業利益は321億99百万円(前年度比5.5%増)となりました。これは、構造改革費用等の一時費用の計上があったものの、主に売上の増加及びコスト削減効果によるものであります。
「日本電産モーターズ アンド アクチュエーターズ」の総売上高は3,063億34百万円(前年度比1.2%増)となりました。これは、主に日本電産トーソクのコントロールバルブ製品等の売上増加によるものであります。一方、営業利益は348億32百万円(前年度比0.3%減)となりました。これは、売上の増加があったものの、主に構造改革費用等の一時費用の計上によるものであります。
「その他」の総売上高は3,972億72百万円(前年度比4.4%増)となりました。これは、新規連結会社の影響及びプレス機器、減速機の売上増加等によるものであります。一方、営業利益は356億17百万円(前年度比14.0%減)となりました。これは、売上の増加があったものの、主に構造改革費用等の一時費用の計上によるものであります。
製品グループ別の経営成績は次のとおりであります。
当連結会計年度より「車載及び家電・商業・産業用」製品グループを「車載」製品グループと「家電・商業・産業用」製品グループに分けて表示しております。
(単位:百万円)
|
|
売上高 |
営業損益 |
||||
|
|
前連結 会計年度 |
当連結 会計年度 |
増減額 |
前連結 会計年度 |
当連結 会計年度 |
増減額 |
|
精密小型モータ |
452,376 |
441,467 |
△10,909 |
72,714 |
54,638 |
△18,076 |
|
車載 |
295,360 |
297,298 |
1,938 |
38,973 |
32,900 |
△6,073 |
|
家電・商業・産業用 |
518,642 |
538,316 |
19,674 |
39,790 |
42,217 |
2,427 |
|
機器装置 |
146,561 |
163,966 |
17,405 |
27,247 |
23,489 |
△3,758 |
|
電子・光学部品 |
70,976 |
72,672 |
1,696 |
9,720 |
4,870 |
△4,850 |
|
その他 |
4,175 |
4,601 |
426 |
574 |
679 |
105 |
|
消去/全社 |
- |
- |
- |
△22,176 |
△20,173 |
2,003 |
|
連結 |
1,488,090 |
1,518,320 |
30,230 |
166,842 |
138,620 |
△28,222 |
「精密小型モータ」製品グループの売上高は前年度比2.4%減収の4,414億67百万円、為替の影響は前年度比約9億円の減収要因となりました。HDD用モータは前年度比6.5%減収の1,790億11百万円となりました。販売数量は前年度比で約11.1%減少となり、減収となりました。その他小型モータはDCモータ、ファンモータが減収となりましたが、小型振動モータが増収となり、売上高は前年度比0.6%増収の2,624億56百万円となりました。営業利益は新規商材の立ち上げロスや工場の統廃合に伴う構造改革費用を約120億円計上し、前年度比24.9%減益の546億38百万円となりました。為替の影響は前年度比約16億円の減益要因となりました。
「車載」製品グループの売上高は日本電産トーソクのコントロールバルブ製品の売上増等を主因に、前年度比0.7%増収の2,972億98百万円となりました。為替の影響は前年度比約15億円の減収要因となっております。営業利益は新規商材の立ち上げロス等約91億円を計上し、前年度比15.6%減益の329億円となりました。為替の影響は前年度比約5億円の減益要因となりました。
「家電・商業・産業用」製品グループの売上高は前第2四半期連結会計期間に買収が完了した新規連結会社及び産業用モータ、発電機等の売上増を主因に、前年度比3.8%増収の5,383億16百万円となりました。為替の影響は前年度比約10億円の減収要因となりました。営業利益は工場の統廃合やM&A費用の一時費用を約94億円計上したものの、増収及びコスト削減効果を主因に、前年度比6.1%増益の422億17百万円となりました。為替の影響は前年度比約1億円の増益要因となりました。
「機器装置」製品グループの売上高は新規連結会社の影響及びプレス機器、減速機、液晶ガラス基板搬送用ロボットの増収等により前年度比11.9%増収の1,639億66百万円となりました。営業利益は増収による利益増加があったものの、長期滞留在庫の処分等の一時費用を約31億円計上したことにより、前年度比13.8%減益の234億89百万円となりました。
「電子・光学部品」製品グループの売上高は前年度比2.4%増収の726億72百万円となりました。営業利益は売上増に伴う利益増加があったものの、長期滞留在庫の処分やメキシコ工場立ち上げ費用等の一時費用を約51億円計上し、前年度比49.9%減益の48億70百万円となりました。
「その他」製品グループの売上高は前年度比10.2%増収の46億1百万円、営業利益は前年度比18.3%増益の6億79百万円となりました。
(3)財政状態の状況
NIDECの現金及び現金同等物は、当連結会計年度末は2,422億67百万円であり、前連結会計年度末は2,659億47百万円で236億80百万円減少致しました。この主な要因は、営業キャッシュ・フロー1,702億33百万円の収入となった一方で、有形固定資産の取得等による投資キャッシュ・フロー1,608億44百万円の支出と、財務キャッシュ・フロー326億83百万円の支出を行ったことによります。また、手元現金の有効活用のため、日本、中国及び米国等各地域内においてキャッシュマネジメントシステム(CMS)を活用したグループ間での余剰資金活用を継続しており、さらに各国を結ぶCMSを既に導入し、全世界ベースでCMS網を拡大させております。なお、当連結会計年度末時点において、現金及び現金同等物の約76%を日本以外の子会社で保有しております。
NIDECの資金の効率化を高めるため、海外子会社を含めたグループ間のノーショナルプーリングシステムを特定の金融機関と構築しており、特定の金融機関に対する預入総額を上限に参加会社は借入を行っております。そのため、現金及び現金同等物に含まれる銀行預金には、単一の会計単位として認識したノーショナルプーリングシステムにおける預入金及び借入金の純額が含まれております。
グループ会社間での送金には、一部の特定された状況下において制限事項があります。特定地域における送金制限は、資金の効率的なグループ内移動、特に海外子会社から当社への送金を妨害する場合がありますが、後述の継続的なキャッシュ•フロー、外部借入を通じて流動性の需要を満たすように努めております。なお、この制限によるNIDECの流動性や財政状態、経営成績への重大な影響はございません。
NIDECの資金需要は、主に設備投資・研究開発費・材料購入のための支払・従業員への給料、賃金やその他人件費の支払・M&A・関係会社に対する投資・長期及び短期債務の返済・自己株式の取得があります。当連結会計年度末時点において、NIDECは営業債務及びその他の債務を3,106億44百万円、短期借入金を173億94百万円、1年以内返済予定長期債務を含む長期債務を3,553億67百万円保有しております。
当連結会計年度の設備投資による支払は1,205億55百万円であり、翌連結会計年度の主要な設備投資は163億96百万円を計画しております。また、当連結会計年度末の固定資産購入契約残高は55億69百万円であります。
当連結会計年度の研究開発費は629億12百万円であり、翌連結会計年度は約750億円を計画しております。
当連結会計年度に、NIDECは下記の会社を買収完了しております。
|
会社名 |
国 |
主要な事業内容 |
|
Genmark Automation, Inc. |
米国 |
半導体ウエハー搬送用ロボット、モーションコントロール部品、自動化ソフトウエアの開発・製造・販売 |
|
CIMA S.p.A. |
イタリア |
商業用モータの設計・製造・販売 |
|
MS-Graessner GmbH & Co.KG |
ドイツ |
精密減速機の製造・販売 |
|
Chaun-Choung Technology Corp. |
台湾 |
サーマルモジュールの開発・製造・販売 |
|
Systeme + Steuerungen GmbH |
ドイツ |
プレス機用周辺機器(高速高精度送り装置他)の製造・販売、 |
|
DESCH Antriebstechnik GmbH & Co. KG |
ドイツ |
大型精密減速機の製造・販売 |
2018年4月24日、NIDECは家電製品の開発・製造・販売を行うEmbraco(Whirlpool Corporationのコンプレッサ事業)を取得することについて、株式譲渡契約を締結致しました。今後は必要な規制当局の認可取得に向けた申請を行い、案件完了予定日は2019年度を想定しております。また、2019年4月16日、NIDECは自動車向け車載電装部品の製造・販売を行うオムロンオートモーティブエレクトロニクス株式会社を取得することについて、株式譲渡契約を締結致しました。本取引の実行予定日は2019年10月末頃を想定しております。NIDECは今後も子会社への追加投資と新たな買収の機会を模索し続けます。
短期借入金は前年度比157億37百万円増加の173億94百万円となりました。この主な増加理由は、ユーロ建及び円建需要のための借入を行ったことによります。当連結会計年度末時点での短期借入金は主に、銀行からのユーロ建、円建の借入で構成されております。当連結会計年度末時点ではコマーシャル・ペーパーの残高はありません。
1年以内返済予定長期債務は前年度比658億1百万円増加の953億39百万円となりました。この主な要因は、主に第2回無担保社債150億円、第5回無担保社債500億円、及び長期借入金306億21百万円の長期債務からの振り替えによる956億21百万円の増加であります。当連結会計年度末時点での1年以内返済予定長期債務は主に、銀行からのドル建、ユーロ建の借入で構成されております。
長期債務は前年度比546億3百万円減少の2,600億28百万円となりました。この主な要因は、1年以内返済予定長期債務への振り替えによる956億21百万円の減少及び、会社規模の拡大、欧州の資金需要増加に伴う運転資金確保のため2021年満期ユーロ建無担保普通社債を発行したことによる373億68百万円の増加であります。当連結会計年度末時点での長期債務は主に、無担保社債及び銀行からのドル建、ユーロ建の借入で構成されております。
2015年8月、資金調達コストと為替変動のリスクを低減するため、JBICが実施している「海外展開支援融資ファシリティ」を活用して、当社のインド法人であるインド日本電産㈱がインド・ルピー建てでの融資を受ける計画を発表致しました。当連結会計年度末時点で、当プログラムにおける長期債務の残高は167百万ルピーとなります。
社債について、期末時点で連結財政状態計算書に含まれる額面総額は次のとおりです。
|
銘柄 |
発行月 |
額面総額 |
償還期限 |
資金使途 |
|
第2回無担保社債 (社債間限定同順位特約付) |
2012年11月 |
150億円 |
2019年9月 |
コマーシャル・ペーパー 及び短期借入金の返済 |
|
第3回無担保社債 (社債間限定同順位特約付) |
2012年11月 |
200億円 |
2022年9月 |
コマーシャル・ペーパー 及び短期借入金の返済 |
|
第5回無担保社債 (社債間限定同順位特約付) |
2016年11月 |
500億円 |
2019年11月 |
社債の償還 |
|
第6回無担保社債 (社債間限定同順位特約付) |
2017年5月 |
500億円 |
2020年5月 |
短期借入金の返済 |
|
第7回無担保社債 (社債間限定同順位特約付) |
2017年8月 |
650億円 |
2022年8月 |
社債の償還 及び短期借入金の返済 |
|
ユーロ建無担保普通社債 |
2018年9月 |
3億ユーロ |
2021年9月 |
欧州における設備投資等 |
なお、上記社債は2012年3月に関東財務局長へ提出した2012年4月5日から2014年4月4日の期間に有効となる2,000億円の社債発行登録書及び、2016年3月に関東財務局長へ提出した2016年4月5日から2018年4月4日の期間に有効となる2,000億円の社債発行登録書を基に発行しております。本発行登録は、資金調達手段の多様化による財務安定性の向上を企図し、金融機関からの間接金融による資金調達等と合わせて、NIDECの必要資金を機動的に調達できる体制を構築することを目的としております。
NIDECの無担保資金調達の大部分は、当社が調達した後、それぞれのグループ会社の資本要件を満たすために貸与しております。NIDECは、資金調達コストの低減及び十分な信用枠を維持し、グループ会社全体の機動的な資金を確保致します。
NIDECは、将来のM&A、研究開発活動、設備投資のために追加融資を検討しています。また、今後もM&A、研究開発活動、及び設備投資を機動的に行う基盤構築のため、追加的な資金を得ることを検討しております。
有価証券報告書の提出日現在において、2019年1月29日から2020年1月23日の期間に5百万株及び500億円を上限とする自己株式取得が決議されております。当プログラムにおいて2019年1月29日から2019年3月31日、及び2019年4月1日から2019年5月31日までの期間には自己株式の購入はございませんでした。なお、2018年1月29日から2019年1月28日の期間に同様の自己株式取得を決議しており、当該決議において2018年4月1日から2019年1月28日までの期間に約247億円で1,581,900株を取得しております。
NIDECは、これらの資金源と営業活動から得るキャッシュ・フロー及び未実行の与信枠は、将来の資金需要に十分対応するものであると考えております。
NIDECの資産合計は1兆8,750億68百万円で前年度比1,018億69百万円の増加となりました。この主な要因は、有形固定資産が669億91百万円、棚卸資産が278億90百万円、のれんが273億96百万円増加したことによります。一方で、現金及び現金同等物が236億80百万円、営業債権及びその他の債権が176億7百万円減少致しました。
負債合計は8,593億54百万円で前年度比285億46百万円の増加となりました。この主な要因は、有利子負債が269億35百万円増加したことによります。有利子負債の内訳は、短期借入金が157億37百万円増加の173億94百万円、1年以内返済予定長期債務が658億1百万円増加の953億39百万円、長期債務が546億3百万円減少の2,600億28百万円であります。
ワーキングキャピタル(流動資産-流動負債)は3,894億78百万円で前年度比752億93百万円の減少となりました。
売上債権(営業債権及びその他の債権)回転率(売上÷売上債権)は4.1で、前年度比0.3ポイントの増加となりました。また、棚卸資産回転率(売上原価÷棚卸資産)は4.6で、前年度比0.4ポイントの減少となりました。
親会社の所有者に帰属する持分合計は9,976億28百万円で前年度比651億27百万円の増加となりました。この主な要因は、利益剰余金が790億17百万円、在外営業活動体の換算差額等によりその他の資本の構成要素が120億77百万円増加したためであります。これらの結果、NIDECの親会社所有者帰属持分比率は前連結会計年度末52.6%から当連結会計年度末53.2%に増加致しました。
(4)キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた現金及び現金同等物(以下、「資金」)は1,702億33百万円で、前連結会計年度と比較しますと53億35百万円の収入減少となりました。この主な要因は、営業債務の増減額が752億円、当期利益が200億16百万円減少したことによります。一方で、営業債権の増減額が639億12百万円、棚卸資産の増減額が105億13百万円増加致しました。
当連結会計年度に得られた資金1,702億33百万円の主な内容は、当期利益が1,115億5百万円、営業債権の減少が332億80百万円であります。一方で、営業債務の減少が273億91百万円、棚卸資産の増加が138億85百万円となりました。営業債権が減少した主な要因は債権流動化の実施によるものです。
前連結会計年度に得られた資金1,755億68百万円の主な内容は、当期利益が1,315億21百万円、営業債務の増加が478億9百万円であります。一方で、営業債権の増加が306億32百万円、棚卸資産の増加が243億98百万円となりました。営業債権、棚卸資産及び営業債務がそれぞれ増加した主な要因は、前々連結会計年度と比較して顧客需要が増加したためであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は1,608億44百万円で、前連結会計年度と比較しますと469億29百万円の支出増加となりました。この主な要因は、有形固定資産の取得による支出が297億14百万円、事業取得による支出が76億4百万円増加したことによります。
当連結会計年度に使用した資金1,608億44百万円の主な内容は、有形固定資産の取得による支出が1,205億55百万円、事業取得による支出が276億75百万円、無形資産の取得による支出が108億94百万円であります。
前連結会計年度に使用した資金1,139億15百万円の主な内容は、有形固定資産の取得による支出が908億41百万円、事業取得による支出が200億71百万円であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は326億83百万円で、前連結会計年度と比較しますと841億75百万円の支出減少となりました。この主な要因は、短期借入金の純増減額が1,927億46百万円増加し、社債の償還による支出が650億円、長期債務の返済による支出が75億67百万円減少したことによります。一方で、長期債務による調達額が840億25百万円、社債の発行による収入が753億59百万円減少し、自己株式の取得による支出が191億37百万円増加致しました。
当連結会計年度に使用した資金326億83百万円の主な内容は、長期債務の返済による支出が304億56百万円、親会社の所有者への配当金支払額が295億13百万円、自己株式の取得による支出が261億45百万円であります。一方で、社債の発行による収入が396億42百万円、短期借入金の純増加額が140億22百万円となりました。
前連結会計年度に使用した資金1,168億58百万円の主な内容は、短期借入金の純減少額が1,787億24百万円、社債の償還による支出が650億円、長期債務の返済による支出が380億23百万円、親会社の所有者への配当金支払額が266億70百万円であります。一方で、社債の発行による収入が1,150億1百万円、長期債務による調達額が840億62百万円となりました。
前述の状況と為替相場変動の影響を受けた結果、当連結会計年度末における連結ベースの資金は、前連結会計年度末の2,659億47百万円に比べ236億80百万円減少し、2,422億67百万円となりました。
なお、当連結会計年度末に保有する主な通貨は、米国ドル、中国人民元、タイバーツ、日本円、ユーロであります。
(5)生産、受注及び販売の実績
①生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
金額(百万円) |
前年度比(%) |
|
日本電産 |
- |
- |
|
タイ日本電産 |
115,198 |
85.4 |
|
シンガポール日本電産 |
- |
- |
|
日本電産(香港) |
- |
- |
|
日本電産サンキョー |
153,688 |
100.9 |
|
日本電産コパル |
47,333 |
92.8 |
|
日本電産テクノモータ |
86,584 |
100.8 |
|
日本電産モータ |
474,317 |
108.3 |
|
日本電産モーターズ アンド アクチュエーターズ |
245,366 |
94.1 |
|
その他 |
351,995 |
105.5 |
|
合計 |
1,474,481 |
101.2 |
(注)1.金額は販売価格によっており、セグメント間の内部振替前の数値によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
②受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
受注高(百万円) |
前年度比(%) |
受注残高(百万円) |
前年度比(%) |
|
日本電産 |
30,627 |
82.7 |
3,301 |
69.8 |
|
タイ日本電産 |
98,571 |
86.8 |
12,322 |
67.5 |
|
シンガポール日本電産 |
43,600 |
83.7 |
6,152 |
66.4 |
|
日本電産(香港) |
122,555 |
97.8 |
4,790 |
79.9 |
|
日本電産サンキョー |
142,908 |
89.2 |
26,978 |
77.0 |
|
日本電産コパル |
36,583 |
91.8 |
1,415 |
128.2 |
|
日本電産テクノモータ |
80,114 |
97.0 |
2,044 |
95.6 |
|
日本電産モータ |
455,861 |
104.5 |
101,611 |
101.0 |
|
日本電産モーターズ アンド アクチュエーターズ |
- |
- |
- |
- |
|
その他 |
506,044 |
108.9 |
87,765 |
129.5 |
|
合計 |
1,516,863 |
100.3 |
246,378 |
100.6 |
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3.「日本電産モーターズ アンド アクチュエーターズ」は見込生産を行っております。また、一部受注生産を行っており、「その他」に含めて開示しております。
③販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
金額(百万円) |
前年度比(%) |
|
日本電産 |
32,053 |
88.1 |
|
タイ日本電産 |
105,323 |
96.1 |
|
シンガポール日本電産 |
47,124 |
93.8 |
|
日本電産(香港) |
124,022 |
99.3 |
|
日本電産サンキョー |
150,948 |
101.3 |
|
日本電産コパル |
36,272 |
91.5 |
|
日本電産テクノモータ |
80,209 |
97.3 |
|
日本電産モータ |
456,370 |
104.8 |
|
日本電産モーターズ アンド アクチュエーターズ |
275,558 |
100.8 |
|
その他 |
210,441 |
112.3 |
|
合計 |
1,518,320 |
102.0 |
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(1)相互技術供与契約
|
契約会社名 |
相手方の名称 |
国名 |
契約品目 |
契約内容 |
契約期間 |
|
日本電産㈱ (当社) |
ミネベアミツミ㈱ |
日本 |
流体動圧軸受及びHDD用スピンドルモータ |
特許権等のクロスライセンス契約 ※1 |
2004年12月18日から契約特許権の存続期間満了まで |
|
日本電産㈱ (当社) |
NTN㈱ |
日本 |
流体動圧軸受(B,Gタイプ)を使ったモータ(主に3.5インチHDD用) |
特許権等のクロスライセンス契約 ※2 |
2009年7月24日から2022年7月23日まで(両当事者合意の場合、更新または延長) |
|
日本電産㈱ (当社) |
パナソニック㈱ |
日本 |
流体動圧軸受及びHDD用スピンドルモータ |
特許権等のクロスライセンス契約 ※3 |
2013年4月1日から契約特許権の存続期間満了まで |
(注)※1.当社は対価を一括して受領しております。
※2.当社が対価を年2回、継続して支払う契約です。
※3.当社が対価を一括して支払う契約です。
(2)株式譲渡契約
(Whirlpool Corporation)
当社は、Whirlpool Corporation(以下、「ワールプール」)から、ワールプールのコンプレッサ事業Embraco(以下、「エンブラコ」)を取得することに合意し、2018年4月24日に株式譲渡契約(以下、「本件取引」)を締結致しました。
1.目的
エンブラコは、冷蔵庫用コンプレッサ及び電気部品の開発・製造・販売を行っております。本件取引により、当社の冷蔵庫用コンプレッサ事業の更なる強化及び製品ラインナップや販売地域の拡大が可能となります。また、欧州・米州・中国等の主要地域において環境規制が強化される中、今後DCコンプレッサの需要が高まると予想され、エンブラコが保有するDCコンプレッサにおける高い技術力に加え、当社が保有するブラシレスDCモータ技術を大いに活用することができます。更に、コンプレッサとモータは共通する部品も多いため、共同購買によるコスト削減シナジーを通じて更なる価値を顧客に提供できると考えております。
2.取得方法
自己資金及び外部借入によります。
3.ワールプールの概要
|
名称 |
Whirlpool Corporation |
|
本社所在地 |
2000 N M 63 Benton Harbor, MI, 49022-2692, U.S.A. |
|
事業内容 |
家電製品の開発・製造・販売 |
4.株式譲渡契約締結日
2018年4月24日
5.案件完了日
2019年上期(予定)
(Genmark Automation, Inc.)
当社の子会社である日本電産サンキョー㈱(以下、「日本電産サンキョー」)は、2018年4月24日付でこの株式譲渡のために設立されたSPC(特別目的会社)を通じて、Genmark Automation, Inc.(以下、「ジェンマーク社」)の株式100%を取得する株式譲渡契約を締結し、同契約に基づいて2018年4月30日(米国時間)に取得完了(以下、「本件取引」)致しました。
1.目的
ジェンマーク社は、半導体ウエハー搬送ロボット、モーションコントロール部品、自動化ソフトウエアの開発・製造・販売を行っております。本件取引により、日本電産サンキョーはジェンマーク社が有する開発・製造体制を活用した製品ラインナップの強化を図ると同時に、ジェンマーク社のネットワークを活用したグローバル体制の強化を図ります。また、日本電産サンキョーとジェンマーク社双方の顧客基盤を活用した営業活動を展開していきます。本件取引によって今後拡大が見込まれる市場からの需要を積極的に取り込み、飛躍的な成長を目指してまいります。
2.取得方法
自己資金によります。
3.ジェンマーク社の概要
|
名称 |
Genmark Automation, Inc. |
|
本社所在地 |
46723 Lakeview Blvd. Fremont, California 94538 U.S.A. |
|
事業内容 |
半導体ウエハー搬送用ロボット、モーションコントロール部品、自動化ソフトウエアの開発・製造・販売 |
4.株式譲渡契約締結日
2018年4月24日
5.株式取得完了日
2018年4月30日(米国時間)
(CIMA S.p.A.)
当社の子会社である日本電産ヨーロッパ㈱は、2018年6月26日付でCIMA S.p.A.(以下、「CIMA社」)の株式100%をCIMA社の主要株主から取得する株式譲渡契約を締結し、同契約に基づいて2018年7月2日に取得完了(以下、「本件取引」)致しました。
1.目的
CIMA社は、商業用モータの設計・製造・販売を行っております。本件取引により、当社グループのFIR エレットロメッカーニカ社は製品ポートフォリオを拡充することが可能となります。
2.取得方法
自己資金によります。
3.CIMA社の概要
|
名称 |
CIMA S.p.A. |
|
本社所在地 |
ヴィチェンツァ県、イタリア |
|
事業内容 |
商業用モータの設計・製造・販売 |
4.株式譲渡契約締結日
2018年6月26日
5.株式取得完了日
2018年7月2日
(MS-Graessner GmbH & Co.KG 及び関連グループ会社)
当社は、当社子会社である日本電産シンポ株式会社(以下、「日本電産シンポ」)のドイツ現地法人Nidec-Shimpo GmbHを通じ、ドイツの小型精密減速機メーカーであるMS-Graessner GmbH & Co.KG 及び関連グループ会社(以下、「Graessner社」)の株式100%を取得(以下、「本件取引」)致しました。
1.目的
当社は、日本電産シンポにより減速機の製造・販売・サービス事業をグローバルに展開しております。日本電産シンポが取り扱う主力減速機は、精密遊星減速機(※1)であり、その中でも入力軸と出力軸が同一方向である『同芯軸型』の精密減速機を得意としており、その商圏は、日本・中国を中心とするアジアと米州が中心です。これに対し、Graessner社は、入力軸に対し出力軸が直角方向にある『直交型』の精密減速機、中でもハイポイドギア(※2)を得意としており、ドイツを中心とした欧州諸国を商圏としております。
本件取引により日本電産シンポは、精密遊星減速機(同芯軸+直交)全種を有することとなり、遊星減速機の大市場である欧州においてGraessner社の販売網を活用し保有減速機を販売できます。加えて、近年日本電産シンポにて開発しましたロボット用揺動減速機(※3)をGraessner社のドイツシュトゥットガルト工場にて製造し、同社ロボット産業顧客宛に販売・サービス対応することも見込んでおります。
同様に、日本電産シンポのアジア・アメリカでの営業・サービスネットワークを活用し、Graessner社製品を当該地域で一斉に販売致します。また、日本電産シンポのアジア生産拠点を活用することで、Graessner社のコスト改善に資することが出来るものと考えます。本件取引により、今後とも急速な成長が見込まれるロボット産業関連市場からの需要を積極的に取り込み、飛躍的な成長を目指してまいります。
(注)※1.複数の遊星歯車が自転しつつ公転する構造を持った歯車機構の減速機
※2.かさ歯車の一種で入出力の2軸がねじれの位置にあり、複数の歯が同時に噛み合う形状の歯車機構の
ため歯への負荷が分散され大きなトルクの掛かる用途に使われる減速機
※3.カム・弾性軸受・フレックスギヤ・インタナルギヤから構成され、楕円と真円の差動を利用した機構
で、小型軽量高効率を特徴としロボット等に使用される減速機
2.取得方法
自己資金によります。
3.Graessner社の概要
|
名称 |
MS-Graessner GmbH & Co.KG 及び関連グループ会社 |
|
本社所在地 |
ドイツ バーデン・ヴュルテンベルク州デッテンハウゼン |
|
事業内容 |
精密減速機の製造及び販売 |
4.株式譲渡契約締結日
2018年7月30日
5.株式取得完了日
2018年8月31日
(Chaun-Choung Technology Corp.)
当社は、2018年10月3日より、台湾 Chaun-Choung Technology Corp.(以下、「CCI社」)の発行済株式総数の48.0%を対象とした公開買付け(以下、「本公開買付け」)を実施しておりましたが、2018年11月30日に、株式の取得手続きが完了致しました。
1.目的
当社は、従来からのコア事業である精密小型モータ事業において、省エネ・長寿命・低騒音・小型・軽量を特長としたブラシレスDCモータをはじめ、IT・通信機器、OA機器、産業機器、白物家電製品等様々な用途に用いられるモータを手掛けており、中期経営目標Vision 2020では売上高目標6,000億円の達成を目指し事業拡大に努めております。
近年、当社モータが使用される最終製品市場では、製品の小型化、省電化に対応するため、機器の放熱・冷却性能といったサーマルマネジメントに関する仕様要求が益々高まっています。当社ではこのような要求に対応するため放熱・冷却技術精度を高めると共に、モータ単体だけでなくモータに冷却性能を向上させる高付加価値をつけた製品のラインナップ拡充が課題となっておりました。
CCI社は、1973年設立のサーマルモジュールのメーカーであり、ヒートシンク、ヒートパイプ、ベイパーチェンバー等を組み合わせたサーマルモジュールを主にIT・通信機器市場へ販売しており、高い技術を有しております。
本公開買付けにより、当社はCCI社との協業を通じてサーマルマネジメント技術とその製品開発力を向上させると同時に、モータ製品を組み合わせたサーマルソリューションを幅広い市場の顧客に提案していくことを目標としております。
2.取得方法
自己資金によります。
3.取得株式数
41,444,831株(発行済株式総数の48.0%)
4.CCI社の概要
|
名称 |
Chaun-Choung Technology Corp. |
|
本社所在地 |
12F, No.123-1, Xingde Road, Sanchung, New Taipei City 241, Taiwan, (R.O.C.) |
|
事業内容 |
サーマルモジュールの開発・製造・販売 |
|
資本金 |
863,433,960 台湾ドル |
|
設立年月日 |
1973年12月14日 |
5.株式譲渡契約締結日
2018年10月1日
6.株式取得完了日
2018年11月30日
(DESCH Antriebstechnik GmbH & Co. KG及び同関連会社)
当社は、当社の子会社である日本電産シンポ㈱(以下、「日本電産シンポ」)のドイツ現地法人Nidec-Shimpo GmbHを通じ、DESCH Antriebstechnik GmbH & Co. KG及び同関連会社(総称して以下、「デッシュ社」)と持分譲渡契約を締結し、2019年3月1日に同社持分の70%の取得を完了(以下、「本件取引」)致しました。
1.目的
当社は、当社の子会社である日本電産シンポを通じて、減速機及びプレス機の製造・販売・サービス事業を展開しております。同社減速機事業では、従来から扱っておりました同芯軸の精密減速機及び2018年8月に買収しましたドイツの減速機メーカーグレスナ―社の直交型精密減速機を主力としており、いずれも小型精密減速機の分野に入り、対象顧客は半導体製造装置・包装機械・印刷機械等の自動化機械産業、ロボット産業が中心です。
一方、デッシュ社は、工作機械、建機、農業機器、プレス機用向けの大型精密減速機、クラッチ及びブレーキを主力製品としており、同分野では世界最高峰の品質を有し、欧州を中心に高いブランド認知度を誇っています。本件取引により日本電産シンポは、小型精密減速機メーカーから総合高精度減速機メーカーへと脱皮することができます。
加えて、デッシュ社の高精度大型減速機は、大型サーボプレス機に使用する減速機としては業界最高の品質とブランド力を有しておりますことから、日本電産シンポが行うプレス機事業において、サーボプレス機と減速機のモジュール販売・提案をプレス機ユーザー様に行うことができます。
更に、日本電産グループが持つアジア、アメリカでの販売・サービスネットワークを活用し、デッシュ社の大型減速機を拡販するとともに、日本電産シンポの減速機、プレス機をデッシュ社の親密先に販売展開していくことによるクロスセル効果も期待できます。
日本電産グループとデッシュ社、それぞれが持つ技術力、ブランド力、顧客基盤の相互利用に加え、日本電産グループの資金力を活用し、グローバルベースでの減速機市場及びプレス機市場発展に貢献してまいります。
2.取得方法
自己資金によります。
3.デッシュ社の概要
|
名称 |
DESCH Antriebstechnik GmbH & Co. KG及び同関連会社 |
|
本社所在地 |
ドイツ北西部 アルンスベルク市 |
|
設立 |
1906年 |
|
事業内容 |
大型精密減速機の製造・販売 |
4.株式譲渡契約締結日
2019年1月31日
5.株式取得完了日
2019年3月1日
(Systeme + Steuerungen GmbH及び同関連会社)
当社は、当社の子会社である日本電産シンポ㈱(以下、「日本電産シンポ」)のドイツ現地法人Nidec-Shimpo GmbHを通じ、ドイツのプレス機用周辺メーカーであるSysteme + Steuerungen GmbH及び同関連会社(総称して以下、「SYS社」)の全株式の取得を完了(以下、「本件取引」)致しました。
1.目的
当社は、日本電産シンポを通じ、プレス機の製造・販売サービス事業をグローバルに展開しております。1997年、高速高精度プレス機製造を手掛ける旧京利工業(2012年に日本電産シンポと合併)買収を皮切りに、2012年に買収しました北米最大の総合プレス機メーカーであるミンスター、2015年に買収しましたスペインのプレス機メーカーアリサを含め、米国、アジア(日本・中国)、欧州の世界三極でのプレス機の製造・販売・サービス体制を構築しております(いずれも日本電産シンポを通じて買収)。
また、日本電産シンポは、プレス機だけでなく、プレス機の周辺機器の取り込みにも注力しており、2017年に世界最高速・高精度を誇るサーボ送り装置(フィーダー)メーカーであるヴァムコの買収を通じて、同社が有する業界ブランド力・技術力と品質、顧客基盤(特に北米とアジア)を取り込み、プレス機事業の基盤を強化してまいりました。今回、高速精度プレス機用フィーダーメーカーとして高い技術力と欧州地域における販売力、知名度を有する、SYS社を買収することにより、欧州におけるフィーダー及び高速高精度プレス機販売の橋頭堡を構築し、プレス機事業基盤をこれまで以上に強化してまいります。
本件取引を通じて、日本電産シンポが有するミンスター、アリサ、キョーリ各ブランドのプレス機とヴァムコ、SYS社の高速高精度フィーダーを組み合わせ、より付加価値の高いソリューションをお客様に提案することが可能となります。加えて、既存の事業基盤を活用し、SYS社とヴァムコ他の技術力を結合することにより、急速に拡大するEV市場用モーターコア向けのプレスとフィーダーの共同販売も可能となり、大きな相乗効果が期待できます。
2.取得方法
自己資金によります。
3.SYS社の概要
|
名称 |
Systeme + Steuerungen GmbH及び同関連会社 |
|
本社所在地 |
ドイツ バイエルン州グラーフェナウ市 |
|
設立 |
1991年 |
|
事業内容 |
プレス機用周辺機器(高速高精度送り装置ほか)製造・販売、中古プレス機のレトロフィット(修理改造) |
4.株式譲渡契約締結日
2018年12月28日
5.株式取得完了日
2019年2月4日
(オムロンオートモーティブエレクトロニクス株式会社)
当社は、オムロンオートモーティブエレクトロニクス株式会社の株式の取得並びに取得対象海外子会社の株式等の取得、取得対象海外事業の譲受けに合意し、2019年4月16日にオムロン株式会社と本株式取得等に係る譲渡契約を締結致しました。詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 39.重要な後発事象」に記載のとおりであります。
(コンプレッサー事業)
当社は、4月12日開催の臨時取締役会決議に基づき、当社の子会社であるNidec Europe B.V.及びNidec Americas Holding Corporationが保有するコンプレッサー事業を、Orlando Management AGが投資助言するESSVP IV L.P.、ESSVP IV (Structured) L.P.及びSilenos GmbH & Co. KGに譲渡することを決定し、株式譲渡契約等を締結致しました。詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 39.重要な後発事象」に記載のとおりであります。
NIDECは精密小型モータで世界No.1の地位を築き上げてきました。そして、同時に製品ラインアップも小型から大型までの各種モータ、更には応用製品である機器装置や電子・光学部品等へと次々に拡大してきました。現在では、当社製品の活躍するフィールドは情報通信機器、OA機器分野にとどまらず、家電製品、自動車、産業機器、環境エネルギー等幅広い分野に広がっています。研究開発においても、グループ各社の開発部門がそれぞれ新製品の開発や要素技術の研究を行うとともに、相互の技術融合により新分野を開拓し、成長事業の創出に挑戦すべくスピード重視で取り組んでおります。
当連結会計年度におけるグループ全体の研究開発費の総額は
なお、各セグメントに帰属しない「全社(共通)」として、中央モーター基礎技術研究所、シンガポールモーター基礎技術研究所及び台湾モーター基礎技術研究所において将来の会社事業に必要なモータ全般の要素技術研究を行っており、グローバル技術開発戦略の中核となる要素技術研究の一層の高度化を推進しております。また、生産技術研究所においては、ロボットやIoTを利用したスマートファクトリーの実現、新素材や新システム等既存の製造方法の枠にとらわれない新しい生産技術の構築に向けた研究開発を行っています。これらの研究所ではそれぞれの開発部門と多様化する国内外グループ会社間の技術シナジーを推進し、成長を促進させてまいります。
当連結会計年度に係る研究開発費は6,918百万円であります。
セグメント別の研究開発活動の状況及び研究開発費の金額は次のとおりであります。
(1)日本電産
当セグメントにおいては、中央開発技術研究所において精密小型DCモータ及びファンモータ等、精密小型モータ全般にわたる基礎及び応用研究、新製品の研究開発及び各拠点の技術的支援研究のほか、HDD用モータの新機種量産化及び製品の品質向上を目的とした研究開発を行っております。滋賀技術開発センターでは自動車のパワーステアリング用をはじめとする各種車載用モータ等に関する新製品及び新機種量産化、製品の品質向上を目的とした研究開発を、長野技術開発センターではHDD用モータの新機種量産化及び製品の品質向上を目的とした研究開発をそれぞれ行っております。
主な研究開発の内容は次のとおりであります。
HDD用モータについては、超薄型モバイルPC向けとして7mm厚HDD用モータ、大容量サーバー(クラウド・ニアライン)向けとしてエアドライブ向けFDB(流体動圧軸受)モータ、ヘリウム封入HDD用モータ及びバーチャルリアリティシステム向けのモータの開発を行っております。ファンモータについては、従来HDDモータ用に採用してきたFDB技術をファンモータへ応用した新モデルの開発を行っております。
車載用モータについては、先進国市場のほか、中国、インド、ブラジルといった新興国市場向け新製品の開発を強化しております。小型・高性能の次世代パワーステアリング用モータ、パワーステアリング以外のアプリケーション(シート、ブレーキ、サンルーフ等)用のモータ及び付帯する電子制御ユニット(以下、「ECU」)の開発、デュアル・クラッチ・トランスミッションや油圧・電動システムに使用されるブラシレスモータ等の開発を行っております。また最近では、電気自動車(EV)向けの駆動用モータや車載用モータをセンサー、制御装置と組み合わせたパッケージ開発を行っております。
当連結会計年度に係る研究開発費は
(2)日本電産サンキョー
当セグメントにおいては、メカのカラクリ技術と事業多角化の中で構築されたモータ技術、サーボ技術を融合させた「カラクリ・トロニクス」製品として、ステッピングモータ、モータ駆動ユニット商品群、システム機器関連の開発を行っております。ステッピングモータについては、車載用への展開において、小型化・高性能化・コストパフォーマンスの改善に向けて開発を行っております。モータ駆動ユニット商品群については、医療や産業用市場への参入を目指し、小型高出力モータ、センサー、サーボ制御、制御ソフトウエアをメカニカルユニットに融合させる商品群への展開を進めております。システム機器関連事業においては、各種カードメディアに対する周辺機器のセキュリティ強化、モバイル用ディスプレイ、有機ELディスプレイ関連、半導体ロボット分野、真空装置内搬送、太陽電池分野への積極的な展開、サーボモータ技術の低価格化を進めたサーボシステムの開発を行っております。
当連結会計年度に係る研究開発費は
(3)日本電産コパル
当セグメントにおいては、東京技術開発センターにおいて、従来よりカメラ、モバイル機器、車載向けのレンズ、シャッター、絞り等のほか、振動モータ、車載用モータ、レーザー製品等のシステム機器関連の要素技術、製品開発を行っております。レンズ、シャッター、絞り等については昨今、車載、モバイル機器向けの製品開発に力を入れ、事業ポートフォリオの転換を進めています。モータについては従来のデジタルカメラ用から、モバイル機器、車載、医療分野向け製品へ事業ポートフォリオ転換を進め、特にモバイル機器向けには新製品の投入をはじめています。システム機器についてはレーザーマーカーを中心とした業務用製品とアミューズメント向けメカユニット、医療・美容向け製品の開発を行っております。
当連結会計年度に係る研究開発費は
(4)日本電産テクノモータ
当セグメントにおいては、空調・産業用モータの開発を福井と福岡で行っております。中国をはじめ、韓国、東南アジア、インド向けの新製品開発及びバリューエンジニアリング(VE)開発について取り組みを強化しております。
当連結会計年度に係る研究開発費は
(5)日本電産モータ
当セグメントにおいては、主に住宅/商業・家電・産業用モータ・ギヤ・制御装置、車両駆動用モータ、エンコーダ及びエレベータ用部品、産業オートメーション向けシステムの研究開発を行っております。住宅/商業用モータについては、空調設備用、商業冷蔵機器用、ゴルフカート、フロアケア、商業用調理機器用のモータ・ギヤ・制御装置、並びにロボット向けサーボモータの開発、家電用モータとしては主に洗濯機、乾燥機用モータの開発を行っております。産業用モータでは上下水道用・灌漑用・オイル・ガス採掘用等各種ポンプ用モータ、更に発電プラント向けの大型モータ、蓄電システム及び総合ソリューションの開発を行っております。車両駆動用モータとしては、レアアースを使わないSRモータ技術をベースにエンコーダとのモジュール化を行い、建機・農機等大型車両のハイブリッド化・電気化に向けた開発を行っております。また、エレベータ用モータ及びその他部品等総合パッケージを提供するための開発も行っております。
当連結会計年度に係る研究開発費は
(6)日本電産モーターズ アンド アクチュエーターズ
当セグメントにおいては、ドイツ、ポーランド、スペイン、日本を中心に車載用モータの長寿命化、小型化及び軽量化に向けた研究開発を行っております。シート調整、ステアリングコラム調整、サンルーフ用ではレアアース不要な小型ブラシ付きモータの開発、商品化を行っています。エンジン冷却用では小型で軽量なブラシ付きモータの開発、そして近年ではブラシレスモータやファンモータの開発にも着手しています。また、シャーシ制御領域(ブレーキ、ステアリング)、先進安全領域(カメラ、ミリ波レーダー)の先行開発及び商品化(量産)開発を行っております。ブレーキについては、回生協調ブレーキシステム用ECUブラシ付きモータとブラシレスDCモータの商品化(量産)開発、横滑り防止装置用ECUの商品化(量産)開発を行っております。電動パワーステアリング向けには、ブラシ付きモータ用とブラシレスモータ用ECUの開発が完了し、機能安全対応を盛り込んだブラシレスモータ用ECUの先行開発を行っております。そのほか、自動変速機(A/T)、デュアルクラッチ変速機(DCT)、無段変速機(CVT)用のコントロールバルブアセンブリの更なる高機能化と高性能化へ向けた研究開発、電動オイルポンプの開発、トランスミッション用電動油圧アクチュエータ開発、自動組立ラインの開発を進めております。更に電気自動車やプラグインハイブリッド車のOEM顧客及びTier1顧客向けにトラクションモータやトラクションモータシステム「E-Axle」の開発を進めています。電動ポンプについては、グループ会社の技術力を最適に組み合わせた製品や、CO2排出量の削減に貢献する製品の開発を行っております。
当連結会計年度に係る研究開発費は
(7)その他
当セグメントにおいては、精密小型モータ、機器装置関係及び電子部品等の研究開発活動を行っております。
当連結会計年度に係る研究開発費は
なお、タイ日本電産、シンガポール日本電産、日本電産(香港)の各セグメントにおいては、研究開発活動を行っておりません。