当第2四半期連結累計期間において、新たな事業等のリスクの発生、または、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについての重要な変更はありません。
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
前連結会計年度及び当第2四半期連結累計期間において、企業結合に係る暫定的な会計処理の確定を行っており、前連結会計年度の要約四半期連結財務諸表及び連結財務諸表については、暫定的な会計処理の確定による取得原価の当初配分額の見直しが反映された後の金額によっております。
また、第1四半期連結会計期間よりセコップ社の冷蔵庫向けコンプレッサー事業を非継続事業に分類しております。これにより、売上高、営業利益及び税引前四半期利益は非継続事業を除いた継続事業の金額を表示しており、前年同期実績も同様に組替を行っております。詳細につきましては、「第4 経理の状況 1 要約四半期連結財務諸表 要約四半期連結財務諸表注記 6.非継続事業」に記載のとおりであります。
2019年度上期の世界経済は、景気拡大を続けてきた米国が米中貿易摩擦の影響等により、9月の製造業景況指数がリーマンショック直後の2009年6月以来の低水準になる等、減速感を示し始めており、FRBは7月及び9月に二度の利下げを実施、来年の米国大統領選挙も控え更なる利下げの可能性も生まれています。中国は製造業及び小売業の低調、米国との貿易摩擦が景気の足を引っ張っており、欧州景気も減速懸念からECBが9月に3年半ぶりに利下げを実施、また英国は欧州連合離脱問題をめぐり紛糾を続けています。日本経済は米中貿易摩擦の影響や欧米の利下げによる円高懸念、消費税増税の消費への影響等、先行きの不透明感が強く残っています。
このような状況下、当社グループは「Vision 2020」で掲げる2020年度売上高2兆円、営業利益3,000億円の達成に向け、利益ある成長戦略を推進しております。
また当社は、エンブラコの買収の条件として、コンプレッサー事業(セコップ社)の売却を欧州委員会から命じられました。当社は欧州委員会からの命令に従い、セコップ社に対する実効的な支配権を経営の独立執行者(Hold Separate Manager)及び監視機関(Monitoring Trustee)へ2019年4月に譲渡致しました。この結果、当社はセコップ社に対する実効的な支配権を喪失したことにより、セコップ社を連結の範囲から除外し、これによる損失を連結損益計算書上、継続事業から分離し非継続事業に分類致しました。なお、当社は9月にセコップ社の株式譲渡を完了し、当上期に「非継続事業からの四半期損失」199億55百万円を計上致しました。
当第2四半期連結累計期間における主な経営成績は次のとおりであります。
当第2四半期連結累計期間の継続事業からの連結売上高は、前年同期比0.6%減収の7,512億77百万円、営業利益は需要が急拡大しているトラクションモータシステム(E-Axle)等の開発及び生産立ち上げに向けた先行投資に係る追加の費用約85億円及びモジュール化戦略を推進するためのエンブラコ買収に係る追加の一時費用等約30億円を計上したことにより前年同期比35.3%減益の622億7百万円となりました。税引前四半期利益は前年同期比33.4%減益の637億50百万円となりました。継続事業からの四半期利益は前年同期比36.5%減益の487億5百万円となりました。
なお、非継続事業からの四半期利益を含めた親会社の所有者に帰属する四半期利益は、当社が保有するセコップ社の冷蔵庫向けコンプレッサー事業の譲渡により、前年同期比64.9%減益の275億61百万円となりました。
セグメント別の経営成績は次のとおりであります。
(単位:百万円)
(注) 1.総売上高は外部顧客に対する売上高とセグメント間の売上高の合計です。
2.第1四半期連結会計期間より、「日本電産モータ」セグメントのうち、セコップ社の冷蔵庫向けコンプレッサー事業を非継続事業に分類しております。
3.第1四半期連結会計期間より、従来「その他」セグメントに含まれておりました日本電産セイミツグループのうち、日本電産精密馬達科技(東莞)有限公司を除く全ての会社は、「日本電産コパル」セグメントに含めております。
「日本電産」の当第2四半期連結累計期間における総売上高は869億61百万円(前年同期比256億95百万円減)となりました。これは、HDD用モータ及びその他小型モータの売上減少によるものであります。また、営業利益は2億17百万円(前年同期比125億95百万円減)となりました。これは、売上の減少及び車載関連の先行開発費の増加によるものであります。
「タイ日本電産」の総売上高は549億90百万円(前年同期比148億18百万円減)となりました。これは、HDD用モータの売上減少によるものであります。また、営業利益は66億58百万円(前年同期比32億88百万円減)となりました。これは、売上の減少によるものであります。
「シンガポール日本電産」の総売上高は149億23百万円(前年同期比108億24百万円減)となりました。これは、HDD用モータの売上減少によるものであります。また、営業利益は2億61百万円(前年同期比1億57百万円減)となりました。これは、売上の減少によるものであります。
「日本電産(香港)」の総売上高は623億8百万円(前年同期比8億26百万円減)となりました。これは、HDD用モータ及びその他小型モータの売上減少によるものであります。一方、営業利益は5億21百万円(前年同期比1億56百万円増)となりました。これは、売上の減少があったものの、製品構成の変動によるものであります。
「日本電産サンキョー」の総売上高は718億16百万円(前年同期比67億48百万円減)となりました。これは、その他小型モータの売上増加があったものの、液晶ガラス基板搬送用ロボットの売上減少によるものであります。また、営業利益は55億63百万円(前年同期比50億79百万円減)となりました。これは、売上の減少によるものであります。
「日本電産コパル」の総売上高は298億83百万円(前年同期比27億13百万円増)となりました。これは、電子・光学部品等の売上減少があったものの、その他小型モータの売上増加によるものであります。また、営業利益は17億35百万円(前年同期比4億37百万円増)となりました。これは、売上の増加によるものであります。
「日本電産テクノモータ」の総売上高は421億70百万円(前年同期比25億97百万円減)となりました。これは、中国市場におけるエアコン向けモータの売上減少と為替の影響によるものであります。一方、営業利益は61億85百万円(前年同期比7億63百万円増)となりました。これは、売上の減少があったものの、原価改善及び原材料価格の下落によるものであります。
「日本電産モータ」の総売上高は2,300億68百万円(前年同期比218億5百万円増)となりました。これは、エンブラコ社買収の影響によるものであります。一方、営業利益は142億21百万円(前年同期比66億53百万円減)となりました。これは、モジュール化戦略を推進するためのエンブラコ社買収にかかる追加の一時費用の計上等によるものであります。
「日本電産モーターズ アンド アクチュエーターズ」の総売上高は1,574億81百万円(前年同期比16億80百万円増)となりました。これは、日本電産モーターズアンドアクチュエーターズのアクチュエータ製品や、トラクションモータの売上増加によるものであります。一方、営業利益は197億18百万円(前年同期比20億57百万円減)となりました。これは、トラクションモータ等の開発及び生産立ち上げに向けた先行投資にかかる追加費用及び為替の影響によるものであります。
「その他」の総売上高は1,931億2百万円(前年同期比74億17百万円減)となりました。これは、新規連結会社の影響があったものの、その他小型モータ等の売上減少によるものであります。また、営業利益は159億38百万円(前年同期比79億66百万円減)となりました。これは、新規連結会社の影響があったものの、第1四半期連結会計期間に計上した構造改革費用等の一時費用の計上及び売上の減少によるものであります。
製品グループ別の経営成績は次のとおりであります。
(注) 第1四半期連結会計期間より、「家電・商業・産業用」製品グループのうち、セコップ社の冷蔵庫向けコンプレッサー事業を非継続事業に分類しております。
「精密小型モータ」製品グループの売上高は前年同期比4.0%減収の2,198億10百万円、為替の影響は前年同期比約53億円の減収要因となりました。HDD用モータは前年同期比22.5%減収の776億14百万円となりました。販売数量は前年同期比で約23.3%減少し、減収となりました。その他小型モータは増収となり、売上高は前年同期比10.4%増収の1,421億96百万円となりました。営業利益はHDD用モータの数量減等により前年同期比32.6%減益の249億89百万円となりました。為替の影響は前年同期比約32億円の減益要因となりました。
「車載」製品グループの売上高は日本電産モーターズアンドアクチュエーターズのアクチュエータ製品やトラクションモータ工場の本格的な量産稼働による増収があったものの、為替悪化の影響約53億円を主因に、前年同期比0.7%減収の1,508億32百万円となりました。営業利益は、需要が急拡大しているトラクションモータシステム(E-Axle)等の開発及び生産立ち上げに向けた先行投資に係る追加の費用約85億円を計上したこと、及び為替悪化の影響約13億円を主因に、前年同期比40.7%減益の135億82百万円となりました。
「家電・商業・産業用」製品グループの売上高は主にエンブラコ買収の影響により、前年同期比8.2%増収の2,705億80百万円となりました。為替の影響は前年同期比約54億円の減収要因となりました。営業利益は、モジュール化戦略を推進するためのエンブラコ買収に係る追加の一時費用等約30億円を計上したことにより、前年同期比28.6%減益の187億44百万円となりました。為替の影響は前年同期比約1億円の増益要因となりました。
「機器装置」製品グループの売上高は新規連結会社の影響があったものの、液晶ガラス基板搬送用ロボット及び減速機の減収等により、前年同期比9.9%減収の769億80百万円となりました。営業利益は減収を主因に、前年同期比28.0%減益の114億80百万円となりました。
「電子・光学部品」製品グループの売上高は前年同期比16.7%減収の308億5百万円、営業利益は減収を主因に、前年同期比42.0%減益の23億88百万円となりました。
「その他」製品グループの売上高は前年同期比2.4%増収の22億70百万円、営業利益は前年同期比10.5%減益の3億32百万円となりました。
当第2四半期連結会計期間末の資産合計残高は、前期末(2019年3月末)比969億58百万円増加の1兆9,794億16百万円となりました。この主な要因は、有形固定資産が633億45百万円、のれんが500億34百万円、営業債権及びその他の債権が309億7百万円増加したことによります。一方で、現金及び現金同等物が489億83百万円減少致しました。
負債合計残高は前期末比1,387億97百万円増加の1兆10億66百万円となりました。この主な要因は、有利子負債が1,218億16百万円増加したことによります。有利子負債の内訳は、短期借入金残高が299億24百万円増加の473億18百万円、1年以内返済予定長期債務が385億99百万円増加の1,339億38百万円、長期債務が532億93百万円増加の3,133億21百万円であります。
親会社の所有者に帰属する持分は、404億2百万円減少の9,569億53百万円となり、親会社所有者帰属持分比率は48.3%(前期末53.0%)となりました。この主な要因は在外営業活動体の換算差額等によりその他の資本の構成要素が491億44百万円減少したことによるものです。一方で利益剰余金が100億54百万円増加しております。
当第2四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。
営業活動の結果得られた現金及び現金同等物(以下、「資金」)は738億48百万円で、前第2四半期連結累計期間と比較しますと225億円の収入減少となりました。この主な要因は、四半期利益が500億76百万円、営業債権の増減額が126億66百万円減少したことによります。一方で、非継続事業の売却損失が183億81百万円、棚卸資産の増減額が198億70百万円、営業債務の増減額が120億22百万円増加しております。
当第2四半期連結累計期間に得られた資金738億48百万円の主な内容は、四半期利益が287億50百万円、営業債務の増加が19億20百万円、棚卸資産の減少が6億78百万円であります。一方で、営業債権の増加が84億64百万円となりました。営業債権が増加した主な要因は、直前四半期比で売上が増加したためであります。
前第2四半期連結累計期間に得られた資金963億48百万円の主な内容は、四半期利益が788億26百万円であります。一方で、棚卸資産の増加が191億92百万円、営業債務の減少が101億2百万円となりました。棚卸資産が増加した主な要因は、前々連結会計年度と比較して顧客需要が増加したためであります。
投資活動の結果使用した資金は1,803億60百万円で、前第2四半期連結累計期間と比較しますと1,078億87百万円の支出増加となりました。この主な要因は、事業取得による支出が1,013億7百万円、有形固定資産の取得による支出が145億67百万円増加したことによります。
当第2四半期連結累計期間に使用した資金1,803億60百万円の主な内容は、事業取得による支出が1,095億97百万円、有形固定資産の取得による支出が717億32百万円であります。
前第2四半期連結累計期間に使用した資金724億73百万円の主な内容は、有形固定資産の取得による支出が571億65百万円、事業取得による支出が82億90百万円、無形資産の取得による支出が64億19百万円であります。
財務活動の結果得られた資金は741億57百万円で、前第2四半期連結累計期間と比較しますと924億23百万円の収入増加となりました。この主な要因は、社債の発行による収入が603億58百万円、短期借入金の純増減額が256億43百万円増加したことによります。
当第2四半期連結累計期間に得られた資金741億57百万円の主な内容は、社債の発行による収入が1,000億円、短期借入金の純増加額が242億32百万円であります。一方で、長期債務の返済による支出が186億63百万円、親会社の所有者への配当金支払額が161億86百万円となりました。
前第2四半期連結累計期間に使用した資金182億66百万円の主な内容は、自己株式の取得による支出が261億24百万円、長期債務の返済による支出が154億43百万円、親会社の所有者への配当金支払額が147億98百万円であります。一方で、社債の発行による収入が396億42百万円となりました。
前述の状況と為替相場変動の影響を受けた結果、当第2四半期連結会計期間末における連結ベースの資金は、前連結会計年度末の2,422億67百万円に比べ489億83百万円減少し、1,932億84百万円となりました。
なお、当第2四半期連結会計期間末に保有する主な通貨は、米国ドル、中国人民元、タイバーツ、日本円、ユーロであります。上記の金額はすべて非継続事業を含むキャッシュ・フローの合計金額であります。
当第2四半期連結累計期間の研究開発費の総額は370億53百万円であります。
なお、当第2四半期連結累計期間において、当社及び当社の連結子会社の研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
当第2四半期連結累計期間において、前連結会計年度末に計画中であった重要な設備の新設のうち、日本電産精密馬達科技(東莞)有限公司の精密小型モータ製品用製造工場建設が2019年9月に完了致しました。
また、日本電産東測(浙江)有限公司の車載製品用製造工場建設の完了予定を2019年11月に変更しております。
更に、新たに確定した重要な設備の新設計画は次のとおりであります。
当第2四半期連結会計期間において、新たに締結した重要な契約は次のとおりであります。
合弁会社設立に関する契約
(広州汽車グループとの合弁会社設立)
当社は、2019年8月1日開催の取締役会で、広州汽車グループの広汽零部件有限公司(以下、「広汽零部件」)と自動車向けトラクションモータに関する合弁会社設立に向けた契約締結を決議し、同日付で締結を致しました。同契約に基づき、2019年10月30日に設立手続を完了致しました。
1.目的
当社は、車載モータ事業を戦略的に重要な事業のひとつと位置づけ、中期戦略目標Vision2020においても売上高目標を7千億円~1兆円と掲げて成長及び強化に努めてまいりました。
近年、地球温暖化や大気汚染対策として、世界各国がガソリン車・ディーゼル車の販売禁止を相次ぎ発表するなど自動車のゼロエミッション化が世界潮流となっております。この流れを受けて、自動車メーカー各社としても電気自動車(以下、「EV」)化をこれまで以上に加速させるなど世界規模で対応を急いでおります。この動きに伴って自動車の電動化はますます進んでおり、当社の戦略市場のひとつである車載モータ市場も2030年には6兆円市場に倍増すると見られております。中でもトラクションモータは、従来の内燃エンジンに代わる最重要部品のひとつであることから各社が注目しており、当社においても特に注力している分野です。
広汽零部件は、環境規制が厳しさを増している中国において第6位のシェアを占める自動車メーカーである広州汽車グループ傘下の部品メーカーとして、内装部品や電装部品等を中心に手掛けており、EVへの移行を積極的に推し進めている広州汽車ブランドによるEV/PHEVのみならず、日系自動車メーカーとの合弁会社にも幅広く販売しております。
両社は、今後の自動車産業におけるトラクションモータの戦略的重要性を認識し、今般、広州汽車向けの低コストで高効率なトラクションモータにおける協業で合意致しました。
2.合弁会社の概要
名称 広州尼得科汽車駆動系統有限公司
本社所在地 中国広東省広州市
設立日 2019年10月30日
事業内容 自動車用トラクションモータシステム及び部品の開発・生産・販売、及びアフターサービス
資本金 6億人民元(約93億円)
出資比率 日本電産51%、広汽零部件49%
代表者 黄旭盛
3.広汽零部件の概要
名称 広汽零部件有限公司
本社所在地 中国広東省広州市
事業内容 自動車用シートシステムや内装トリム等内装部品及びボディ電装部品等の開発・製造・販売
資本金 10.7億人民元(約166億円)(2019年7月末現在)