当第3四半期連結累計期間において、新たな事業等のリスクの発生、または、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについての重要な変更はありません。
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
当第3四半期連結累計期間において、企業結合に係る暫定的な会計処理の確定を行っており、前連結会計年度の要約四半期連結財務諸表及び連結財務諸表については、暫定的な会計処理の確定による取得原価の当初配分額の見直しが反映された後の金額によっております。
また、2020年3月期第1四半期連結会計期間よりセコップ社の冷蔵庫向けコンプレッサー事業を非継続事業に分類しております。これにより、売上高、営業利益及び税引前利益は非継続事業を除いた継続事業の金額を表示しております。詳細については、「第4 経理の状況 1 要約四半期連結財務諸表 要約四半期連結財務諸表注記 6.非継続事業」に記載のとおりであります。
(1)経営成績の状況
IMFは2021年10月時点で2021暦年の世界経済成長率を+5.9%と予測しています。当社を取り巻く環境は、半導体不足、原材料価格高騰、新型コロナウイルスの新興国での感染拡大等のリスク要因が顕在化した状態となっております。特に車載部門の顧客生産台数は減少トレンドからの本格回復が未だ見られておらず、厳しい経営環境が継続しております。
当第3四半期連結累計期間における主な経営成績は次のとおりであります。
当第3四半期連結累計期間の継続事業からの連結売上高は、家電向けコンプレッサや空調機器向けモータ、欧米での搬送用ロボット向けモータ及びギアの増収等により、前年同期比18.8%増収の1兆4,072億10百万円となり、過去最高を更新致しました。
営業利益は、家電・商業・産業用製品の増収を主因として、また顧客における半導体等電子部品の影響や世界的な原材料高騰に対して、WPR4プロジェクトによる徹底した原価改善及び固定費適正化等を実行した結果、前年同期比16.6%増益の1,346億31百万円となり、過去最高を更新致しました。税引前四半期利益は前年同期比19.4%増益の1,305億54百万円となり、過去最高を更新致しました。継続事業からの四半期利益は前年同期比18.8%増益の1,003億95百万円となりました。
親会社の所有者に帰属する四半期利益は、継続事業からの四半期利益の大幅な増益により、前年同期比20.1%増益の1,004億43百万円となりました。
セグメント別の経営成績は次のとおりであります。
(単位:百万円)
(注) 総売上高は外部顧客に対する売上高とセグメント間の売上高の合計です。
「SPMS」の当第3四半期連結累計期間における総売上高は2,625億70百万円(前年同期比215億74百万円減)となりました。これは、IT用ファンモータ、高効率の家電用モータ、ゲーム機等のサーマルソリューション商材等の新製品を数多市場投入することで新規需要を次々に取り込んだものの、販売数量の減少によるHDD用モータの売上減少によるものであります。また、営業利益は312億93百万円(前年同期比153億12百万円減)となりました。これは、部品内製化等の徹底的な原価改善を実行したものの減収によるものであります。
「AMEC」の総売上高は1,622億71百万円(前年同期比330億25百万円増)となりました。これは、前第3四半期連結累計期間と比較すれば、やや回復基調にあるためです。また、営業損益は売上の増加があったものの、引き合い、受注が急拡大しているトラクションモータシステム(E-Axle)等の開発費等を継続して計上していることにより、65億5百万円の営業損失となりました。
「ACIM」の総売上高は5,128億93百万円(前年同期比1,325億64百万円増)となりました。これは、家電向けコンプレッサ及びモータ、欧米での搬送用ロボット向けモータ及びギアの売上増加によるものであります。また、営業利益は490億30百万円(前年同期比203億65百万円増)となりました。これは、売上増加によるものであります。
「日本電産サンキョー」の総売上高は1,093億48百万円(前年同期比115億70百万円増)となりました。これは、車載用製品、その他小型モータ及び半導体ロボットの売上増加によるものであります。一方、営業利益は87億41百万円(前年同期比1億42百万円減)となりました。これは、売上の増加があったものの、原材料の高騰があったことによるものであります。
「日本電産テクノモータ」の総売上高は667億3百万円(前年同期比140億67百万円増)となりました。これは、中国市場におけるエアコン向けモータの売上増加によるものであります。また、営業利益は88億65百万円(前年同期比13億18百万円増)となりました。これは、売上の増加によるものであります。
「日本電産モビリティ」の総売上高は714億54百万円(前年同期比72億24百万円増)となりました。これは、前第3四半期での世界的需要減少からの回復基調によるものであります。また、営業利益は72億40百万円(前年同期比22億87百万円増)となりました。これは、売上の増加によるものであります。
「日本電産シンポ」の総売上高は784億99百万円(前年同期比243億56百万円増)となりました。これは、中国市場での顧客ニーズに応えた新製品の連続投入によるプレス機・減速機の大幅な売上増加によるものであります。また、営業利益は130億62百万円(前年同期比55億48百万円増)となりました。これは、主に売上の増加と固定資産売却によるものであります。
「その他」の総売上高は1,931億69百万円(前年同期比210億41百万円増)となりました。これは、実装機用製品、センサ、スイッチ、トリマポテンショメータ、5G向け需要が好調な半導体検査装置の売上増加によるものであります。また、営業利益は331億10百万円(前年同期比115億56百万円増)となりました。これは、売上の増加によるものであります。
製品グループ別の経営成績は次のとおりであります。
「精密小型モータ」製品グループの売上高は、前年同期比5.5%減収の3,212億25百万円、為替の影響は前年同期比約185億円の増収要因となりました。HDD用モータの売上高は、販売数量の減少を主因として、前年同期比34.0%減収の768億59百万円となりました。一方、その他小型モータにおいては、IT用ファンモータ、高効率の家電用モータ、ゲーム機等のサーマルソリューション商材等の新製品を数多市場投入することで新規需要を次々に取り込んだことにより、売上高は前年同期比9.3%増収の2,443億66百万円となりました。営業利益は、部品内製化等の徹底的な原価改善を行ったものの、減収を主因として、前年同期比27.5%減益の371億26百万円となりました。為替の影響は前年同期比約53億円の増益要因となりました。
「車載」製品グループの売上高は、前第3四半期連結累計期間と比較すればやや回復基調にあり、前年同期比17.6%増収の3,011億18百万円となりました。為替の影響は前年同期比約120億円の増収要因となりました。営業利益は、顧客における半導体等電子部品の影響に加え、引き合い、受注が急拡大しているトラクションモータシステム(E-Axle)等の開発費等を継続して計上している一方、WPR4プロジェクトによるあらゆる原価改善に総力を挙げて取り組んだ結果、前年同期比10.3%減益の108億29百万円となりました。為替の影響は前年同期比約7億円の減益要因となりました。
「家電・商業・産業用」製品グループの売上高は、主に家電向けコンプレッサや空調機器向けモータ、欧米での搬送用ロボット向けモータ及びギアの増収により、前年同期比34.1%増収の5,757億78百万円となりました。為替の影響は前年同期比約273億円の増収要因となりました。営業利益は、あらゆる事業分野で省エネ高効率高付加価値新製品の需要を取り込んだ増収効果があり、また世界的な原材料高騰に対して継続的な原価改善、固定費適正化を実行した結果、前年同期比59.9%の大幅増益となる579億16百万円となりました。為替の影響は前年同期比約26億円の増益要因となりました。
「機器装置」製品グループの売上高は5G向け需要が好調な半導体検査装置や中国市場での顧客ニーズに応えた新製品の連続投入によるプレス機・減速機の大幅な増収等により、前年同期比38.3%増収の1,542億54百万円となりました。為替の影響は前年同期比約45億円の増収要因となりました。営業利益は増収を主因に、前年同期比58.8%の大幅増益となる312億23百万円となりました。為替の影響は前年同期比約5億円の減益要因となりました。
「電子・光学部品」製品グループの売上高は前年同期比13.8%増収の519億88百万円、為替の影響は前年同期比約30億円の増収要因となりました。営業利益は増収及び新製品の連続投入効果により、前年同期比47.4%増益の73億49百万円となりました。為替の影響は前年同期比約5億円の増益要因となりました。
「その他」製品グループの売上高は前年同期比12.3%増収の28億47百万円、営業利益は前年同期比36.1%増益の3億24百万円となりました。
当第3四半期連結会計期間末の資産合計残高は、前期末(2021年3月末)比2,724億35百万円増加の2兆5,284億59百万円となりました。この主な要因は、棚卸資産が1,165億30百万円増加、営業債権及びその他の債権が847億94百万円増加、有形固定資産が471億13百万円増加したことによります。
負債合計残高は前期末比1,686億62百万円増加の1兆3,107億51百万円となりました。この主な要因は、営業債務及びその他の債務が984億円増加、有利子負債が278億25百万円増加したことによります。有利子負債の内訳は、短期借入金残高が804億48百万円増加の1,114億25百万円、1年以内返済予定長期債務が818億37百万円増加の1,574億33百万円、長期債務が1,344億60百万円減少の2,904億40百万円であります。
親会社の所有者に帰属する持分は、1,026億円増加の1兆1,986億20百万円となりました。この主な要因は、利益剰余金が657億66百万円増加、その他の資本の構成要素が527億73百万円増加したことによります。親会社所有者帰属持分比率は47.4%(前期末48.6%)となりました。
当第3四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。
当第3四半期連結累計期間の営業活動によるキャッシュ・フローは、棚卸資産の増加が984億18百万円、営業債権の増加が540億49百万円となりましたが、四半期利益が1,001億63百万円、営業債務の増加が670億62百万円となったことなどにより、684億77百万円の収入となりました。営業活動によるキャッシュ・フローは前年同期比776億92百万円の収入減少となりました。
当第3四半期連結累計期間の投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産の取得による支出が754億88百万円となったことなどにより、906億3百万円の支出となりました。投資活動によるキャッシュ・フローは前年同期比133億72百万円の支出増加となりました。
当第3四半期連結累計期間の財務活動によるキャッシュ・フローは、社債の償還による支出が389億40百万円、親会社の所有者への配当金の支払額が351億32百万円となりましたが、短期借入金の純増加額が801億47百万円となったことなどにより、320億円の支出となりました。財務活動によるキャッシュ・フローは前年同期比571億59百万円の支出減少となりました。
前述の状況と為替相場変動の影響を受けた結果、当第3四半期連結会計期間末における連結ベースの資金は、前連結会計年度末の2,195億24百万円に比べ316億24百万円減少し、1,879億円となりました。
なお、当第3四半期連結会計期間末に保有する主な通貨は、米国ドル、中国人民元、日本円、ユーロ、韓国ウォンであります。上記の金額はすべて非継続事業を含むキャッシュ・フローの合計金額であります。
(4)目標とする経営指標
当社は2025年度をターゲットとする新中期戦略目標(Vision2025)を設定しており、環境変化に力強く適応する成長企業を目指します。
その骨子は次のとおりです。
2021年度~2022年度
①連結売上高目標 2兆円
②生産性向上:従業員一人当たりの売上高と営業利益を3割増
③ROIC(投資資本利益率) 10%以上
④ESGで評価される企業に
2023年度~2025年度
①連結売上高目標 4兆円
②生産性向上:従業員一人当たりの売上高と営業利益を倍増
③ROIC(投資資本利益率) 15%以上
④ESGで評価される企業に
当第3四半期連結累計期間の研究開発費の総額は572億36百万円であります。
なお、当第3四半期連結累計期間において、当社及び当社の連結子会社の研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
当第3四半期連結累計期間において、主に「ACIM/日本電産シンポ/その他」セグメントの生産、受注及び販売の実績が前年同期比で増加しております。
「日本電産シンポ」セグメントには、第2四半期連結会計期間より三菱重工工作機械株式会社(現 日本電産マシンツール株式会社)を買収したことによる増加も含まれております。
当第3四半期連結累計期間において、前連結会計年度末に計画中であった重要な設備の新設のうち、ニデックエレシスヨーロッパ有限会社の車載用製品製造工場建設の着手を2021年12月に、投資予定総額を76億97百万円に変更しております。
(第三者割当増資の引受に関する資本提携契約)
当社は2021年11月18日開催の取締役会において、OKK株式会社(以下、「OKK」)による第三者割当増資の引き受け(以下、「本株式引受」)等を決議し、同日付でOKKと本株式引受等に係る資本提携契約を締結致しました。
1.目的
本株式引受により、当社グループの既存事業である工作機械の分野で、製品の相互補完が可能となります。特に、2021年8月にグループ入りした日本電産マシンツールの工作機械事業の要素技術開発、製造、営業面等においてシナジーがあると見込んでいるものです。本株式引受後、OKKは日本電産の工作機械事業において重要な位置づけを持つ会社となります。
OKKは創業100年を超える老舗の機械メーカーとして、創業期の渦巻ポンプ、水道メーターの製造に始まり、繊維等時代に必要とされる事業を営み成長しており、近年ではあらゆる産業の基盤となる工作機械事業を中心に展開し、そのマザーマシンとしての汎用性を伴う基礎的加工能力の高さで、幅広い業種のお客様の信頼を得ています。しかし、同社は従前の国内における営業活動に傾注し、変化の激しい海外展開を先延ばしにしてきた結果、業務効率改善の遅れもあり、工作機械業界全体の外需比率の高まりに追随できず、事業規模の縮小という問題に直面しました。構造改革に取り組んだ結果、一定の効果が見られつつあった段階で、新型コロナウイルス感染症蔓延による国レベルでの経済的人的封鎖が行われた影響を受け、2021年3月期の業績は非常に厳しい状況にあります。
OKKは今回の増資により日本電産の傘下となって新たなスタートを切り、今後は総合工作機械メーカーとして、品揃えを増やして営業力を強化するとともに、生産能力も速やかに増強していく予定です。OKKの強みである汎用性の高いマシニングセンタと、日本電産マシンツールの門形五面加工機や横中ぐりフライス盤などの大型機を組み合わせることにより、小さな部品の加工から大きな部品の加工まで、フルラインナップで様々なサイズの加工ニーズに対応可能となるため、OKK及び日本電産マシンツール(以下、「両社」)としての切削除去加工に対する総合的な提案力が格段に増すと考えております。加えて、OKKは、日本電産グループの事業ノウハウやネットワークを活用することで、国内における販売先の拡充に留まらず、グローバル展開も可能となり、OKKの活躍するフィールドは飛躍的に拡大するものと考えております。技術面についても、OKKは主に小型から中型の汎用的なマシニングセンタを製造する一方、日本電産マシンツールは日本における歯車機械のトップメーカーであるだけでなく、門形五面加工機や横中ぐりフライス盤等の大型機、微細加工の先端技術を駆使したレーザー加工機、金属3D積層装置や各種専用機・特殊機も製造しているため、両社の技術を集結させることで、両社が現状の製品ラインナップとして保有していない製品についても、将来的な市場投入が期待できます。生産面については、両社の製造拠点を活用した効率化や生産能力の拡大が見込め、また国内及び海外で両社が協働する生産拠点への投資も可能であると考えております。
当社は、本株式引受後、日本電産マシンツールの展開する工作機械事業の更なる拡大を視野に入れており、適切なタイミングで必要な場所に必要な投資を行うことで同事業のグローバル成長を加速させることが可能だと考えております。日本電産グループとOKKのそれぞれが持つ技術力、ブランド力、顧客基盤を相互に活用してグローバルベースでの工作機械市場の発展に貢献したいと考えております。
2.第三者割当増資企業の概要
会社名 OKK株式会社
本社所在地 兵庫県伊丹市北伊丹8丁目10番地1
設立 1915年(大正4年)10月
資本金 6,283,076,312円
役員体制 代表取締役社長 森本 佳秀(同氏は本株式引受後も継続して同役職に留任します)
生産拠点 日本(兵庫県)、タイ
事業内容 工作機械の設計・製造・販売、 製品に関わる製品の据付、技術指導、アフターサービス等
従業員数 連結758名、単独500名(2021年3月末時点)
3.本株式引受の概要
払込日 2022年2月1日
引受株式数 普通株式15,853,444株
引受価額 一株当たり345.60円
払込額 5,478,950,247円
4.取得株式数、取得価額及び取得前後の所有株式の状況
引受前の所有株式数 0株(所有割合0%) (議決権の数0個)
取得株式数 15,853,444株 (議決権の数158,534個)
取得価額 5,478,950,247円
引受後の所有株式数 15,853,444株(所有割合66.655%) (議決権の数158,534個)