当中間連結会計期間において、前連結会計年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」について重要な変更があった事項は次のとおりです。
なお、文中の将来に関する事項は、当半期報告書提出日現在において、判断したものです。
(ガバナンスリスク)
以下の見出しに付された番号は、前連結会計年度の有価証券報告書における「第一部 企業情報 第2 事業の状況 3 事業等のリスク」の項目番号に対応したものであり、文中の下線部分が変更箇所です。
3)ガバナンスリスク
(特別注意銘柄の指定)
当社は、2025年10月27日に、株式会社東京証券取引所より、当社株式を2025年10月28日を以って特別注意銘柄に指定する旨についての通知を受けています。
①特別注意銘柄指定の理由
株式会社東京証券取引所から以下の指摘を受けています。
ニデック株式会社(以下、「同社」という。)は、2025年6月27日に、イタリア子会社における貿易取引上の問題等についての調査のため2025年3月期有価証券報告書の提出期限を同年9月26日まで延長した旨の開示を、同年9月3日に、新たに見つかった中国子会社における購買一時金に関する不適切な会計処理の疑義及び同社やグループ会社において各々の経営陣の関与又は認識の下で資産の評価減の時期を恣意的に検討していた疑義の調査のため第三者委員会を設置した旨の開示を行いました。
同社は、その後同年9月26日に、「有価証券報告書等に関する重要なお知らせ」として第三者委員会による調査等は継続中であり、その影響を連結財務諸表等に反映していない状況で同有価証券報告書を提出した旨並びに内部統制に重要な不備があった旨の開示を、また、「意見の表明をしない」旨が記載された監査報告書を添付した同有価証券報告書の提出を行いました。
これらの開示及び提出等により、以下の事項が明らかとなりました。
・同有価証券報告書について、提出期限を約3か月延長したにもかかわらず「意見の表明をしない」旨が記載された監査報告書を添付して提出しており、過年度決算訂正のおそれも含め、適正な決算内容を開示できていない状態が継続していること
・最初の問題の発覚以降、調査の追加を繰り返す事態となっており、相応の期間が経過した現時点においても第三者委員会の調査等の終了時期が不明なままで、決算スケジュールがいつ頃正常な状態に回復するのかの見通しを投資者に対して示せていないこと
・第三者委員会の調査が完了していない現時点においても、既に全社的な内部統制(情報と伝達)と経理決算プロセスに係る内部統制の不備が検出されており、同社の財務報告に潜在的に重要な影響を及ぼす可能性が高いと考えられることから開示すべき重要な不備に該当すると同社が判断していること
本件は、投資者が適切な投資判断を行うに当たっての前提となる有価証券報告書の財務諸表等に添付される監査報告書の監査意見が意見不表明となったものであり、同社の内部管理体制等について改善の必要性が高いと認められることから、同社株式を特別注意銘柄に指定することとします。
なお、同社の第三者委員会の調査は継続している状況であり、その調査結果によって、今後新たな事実の判明や過年度の決算内容の訂正の可能性があることから、日本取引所自主規制法人は、同社に対する会社情報の開示に係る審査及び実効性の確保に係る審査を継続します。同社に新たな問題が判明した場合には、追加的な措置等を講じる場合があります。
②特別注意銘柄指定日
2025年10月28日(火)
③特別注意銘柄指定期間
2025年10月28日から原則1年間とし、1年後に当社から内部管理体制確認書を提出、株式会社東京証券取引所が内部管理体制等の審査を行い、内部管理体制に問題があると認められない場合には指定が解除になります。一方で、内部管理体制に問題があると認められる場合には、原則として上場廃止となります。
ただし、指定から1年経過後の審査において、内部管理体制等が適切に整備されていると認められるものの、適切に運用されていると認められない場合(適切に運用される見込みがある場合に限ります。)には、特別注意銘柄の指定を継続し、当該指定の継続を決定した日の属する事業年度(当該指定の継続を決定した日から当該事業年度の末日までの期間が3か月に満たない場合は当該事業年度の翌事業年度)の末日以降の審査までに、内部管理体制等の運用状況の改善を求められ、内部管理体制等が適切に整備され、運用されていると認める場合にはその指定が解除されます。一方で、内部管理体制等が適切に整備され、運用されていると認められない場合には上場廃止となります。
なお、内部管理体制等が適切に整備され、運用されていると認めるものの、経過観察の対象銘柄に該当する場合には、最長3事業年度指定が継続され、その間同審査が行われます。
文中の将来に関する事項は、当中間連結会計期間の末日現在において判断したものです。
当中間連結会計期間において、企業結合に係る暫定的な会計処理の確定を行っており、前連結会計年度の連結財務諸表については、暫定的な会計処理の確定による取得原価の当初配分額の見直しが反映された後の金額によっています。
前年度末の決算発表に際して公表した2027年度をターゲットとする新中期経営計画(Conversion2027)に沿った抜本的転換に着手し始めています。具体的には①高収益構造へ「転換」・②成長を支える「事業5本柱」へ「転換」・③真のグローバル体制へ「転換」の3つの「転換」を掲げています。この実現に向けて、事業再編・拠点統合・人員削減等収益構造の抜本的転換を図り利益率の改善を目指しています。
製品グループ別の取り組みについては次のとおりです。
まず、精密小型モータは、水冷モジュールやニアライン用途のHDD用モータをはじめとするAI社会を支えるデータセンター向け各製品群において、市場の爆発的成長を支えるべく求められる進化に対応した製品の開発及び販売拡大に取り組んでいます。これらの取り組みに加え、不採算機種の見直しにも取り組むことで収益性の更なる押し上げを進めています。
次に、車載においては、多種多様な製品や関連モジュールを通じて、モビリティの電動化・自動化の推進に貢献するモビリティイノベーションを引き続き市場に提供しながらも、不採算機種の受注見直しや固定費削減を徹底することで収益性の改善に取り組んでいます。また、家電産業事業本部(ACIM)に車載オーガニック(既存事業)の統合を進めると共に、2025年4月1日付でニデックモビリティ株式会社とニデックエレシス株式会社が合併する等、組織運営体制の再構築を通じた事業再編を推進しています。
家電・商業・産業用では、データセンターの非常用電源向け発電機やグリーンイノベーションの進展に伴うバッテリーエネルギー貯蔵システム(BESS)の需要が引き続き右肩上がりで推移しています。これらの旺盛な需要に応えるためにインド・フランス・北中米にて生産能力の増強投資を鋭意進めると共に、バリューチェーンの下流領域の保守・点検等のリカーリングビジネスも強化を図っています。
機器装置については、世界的に「省人化・無人化」や「高速化・高精度化」を志向した設備投資が進む中、受注の獲得に注力しています。近年のM&Aによって取得した企業とグループ各社とのシナジーを創出しながら、設備投資需要を着実に捉え世界のモノづくりを牽引する存在を目指します。
当社及び当社グループは、引き続き高い技術力とモノづくり力を活かし、サステナブルな循環型社会の実現に貢献するリーディングカンパニーとして、高収益を生み出し続けることを追求していきます。
当中間連結会計期間における主な経営成績は次のとおりです。
現時点において、当社及び当社グループに対する第三者委員会による不適切な会計処理の疑義に係る調査及びその他の社内調査等が継続中です。調査により虚偽表示が識別された場合には、要約中間連結財務諸表に重要かつ広範な影響を及ぼす可能性がありますが、その影響を反映させる場合における要約中間連結財務諸表項目及び金額並びに注記が明らかでないため要約中間連結財務諸表には反映していません。
当中間連結会計期間の継続事業からの連結売上高は前年同期比0.7%増収の1兆3,023億3百万円となり、過去最高を更新しました。
営業利益は、当中間連結会計期間に契約損失引当金364億71百万円及び非金融資産の減損損失316億74百万円、並びに仕入先からの求償請求の和解に伴う債務194億95百万円を計上し、前中間連結会計期間にニデックPSAイーモーターズ連結子会社化に伴う段階取得に係る差益を計上した結果、前年同期比82.5%減益の211億7百万円となりました。
税引前中間利益は、為替差損益の増減影響も含め、前年同期比69.5%減益の303億44百万円となり、親会社の所有者に帰属する中間利益は前年同期比58.6%減益の311億91百万円となりました。
当中間連結会計期間の対米ドル平均為替レート(1ドル当たり146.04円)は前年同期比約4%の円高、対ユーロ平均為替レート(1ユーロ当たり168.06円)は前年同期比約1%の円安となりました。
なお、当中間連結会計期間の売上高、営業利益への為替影響は下記のとおりです。
- 売上高:前年同期比約379億円の減収
- 営業利益:前年同期比約34億円の減益
セグメント別の経営成績は次のとおりです。
(単位:百万円)
(注)総売上高は外部顧客に対する売上高とセグメント間の売上高の合計です。
「SPMS」の総売上高は1,961億21百万円(前年同期比12億1百万円減)、営業利益は273億43百万円(前年同期比70億43百万円増)となりました。
「AMEC」の総売上高は1,748億85百万円(前年同期比29億11百万円減)となりました。営業損益は、当中間連結会計期間に契約損失引当金364億71百万円及び非金融資産の減損損失316億74百万円を計上した結果、717億18百万円(前年同期比717億54百万円減)の損失となりました。
「MOEN」の総売上高は3,200億19百万円(前年同期比419億18百万円増)となりました。営業利益は、当中間連結会計期間に仕入先からの求償請求の和解に伴う債務194億95百万円を計上し、前中間連結会計期間にニデックPSAイーモーターズ連結子会社化に伴う段階取得に係る差益を計上した結果、140億48百万円(前年同期比236億98百万円減)となりました。
「ACIM」の総売上高は2,224億43百万円(前年同期比128億33百万円減)、営業利益は155億73百万円(前年同期比33億58百万円減)となりました。
「機械事業」の総売上高は1,017億69百万円(前年同期比48億15百万円減)、営業利益は25億52百万円(前年同期比44億13百万円減)となりました。
「グループ会社事業」の総売上高は3,230億11百万円(前年同期比128億81百万円減)、営業利益は415億23百万円(前年同期比44億74百万円減)となりました。
製品グループ別の経営成績は次のとおりです。
「精密小型モータ」製品グループの売上高は前年同期比0.1%減収の2,423億29百万円となりました。HDD用モータの売上高は前年同期比8.3%増収の527億65百万円、その他小型モータの売上高は前年同期比2.2%減収の1,895億64百万円となりました。営業利益は前年同期比20.0%増益の348億86百万円となりました。
なお、当中間連結会計期間の売上高、営業利益への為替影響は下記のとおりです。
- 売上高:前年同期比約65億円の減収
- 営業利益:前年同期比約1億円の増益
「車載」製品グループの売上高は前年同期比1.6%増収の3,359億28百万円となりました。営業損益は、当中間連結会計期間に契約損失引当金364億71百万円及び非金融資産の減損損失316億74百万円、並びに仕入先からの求償請求の和解に伴う債務194億95百万円を計上し、前中間連結会計期間にニデックPSAイーモーターズ連結子会社化に伴う段階取得に係る差益を計上した結果、前年同期比1,024億21百万円減益の828億49百万円の損失となりました。
なお、当中間連結会計期間の売上高、営業利益への為替影響は下記のとおりです。
- 売上高:前年同期比約75億円の減収
- 営業利益:前年同期比約8億円の減益
「家電・商業・産業用」製品グループの売上高は前年同期比2.0%増収の5,305億62百万円、営業利益は前年同期比1.5%減益の573億62百万円となりました。
なお、当中間連結会計期間の売上高、営業利益への為替影響は下記のとおりです。
- 売上高:前年同期比約215億円の減収
- 営業利益:前年同期比約25億円の減益
「機器装置」製品グループの売上高は前年同期比3.7%減収の1,477億57百万円、営業利益は前年同期比23.3%減益の128億53百万円となりました。
なお、当中間連結会計期間の売上高、営業利益への為替影響は下記のとおりです。
- 売上高:前年同期比約18億円の減収
- 営業利益:前年同期比約1億円の減益
「電子・光学部品」製品グループの売上高は前年同期比2.6%減収の437億91百万円、営業利益は前年同期比5.2%増益の66億84百万円となりました。
なお、当中間連結会計期間の売上高、営業利益への為替影響は下記のとおりです。
- 売上高:前年同期比約6億円の減収
- 営業利益:前年同期比約0億円の増益
「その他」製品グループの売上高は前年同期比3.0%増収の19億36百万円、営業利益は前年同期比214.4%増益の4億37百万円となりました。
(2)財政状態の状況
当中間連結会計期間末の資産合計残高は、前期末(2025年3月末)比1,744億10百万円増加の3兆4,896億63百万円となりました。これは主に、現金及び現金同等物が982億16百万円増加、棚卸資産が443億58百万円増加したことによります。
負債合計残高は前期末比1,422億62百万円増加の1兆7,139億24百万円となりました。これは主に、長期債務が776億74百万円増加し、営業債務及びその他の債務が645億85百万円増加したことによります。
この結果、有利子負債は7,120億32百万円(前期末6,360億46百万円)、ネット有利子負債は3,675億77百万円(前期末3,898億7百万円)、リース債務を含む借入金比率は20.4%(前期末19.2%)となりました。DEレシオは0.40倍(前期末0.37倍)となり、ネットDEレシオは0.21倍(前期末0.23倍)となりました。
親会社の所有者に帰属する持分は、424億93百万円増加の1兆7,594億40百万円となりました。これは主に、利益剰余金が、中間利益によって311億91百万円増加し、親会社の所有者への配当金支払額によって229億26百万円減少したことを主因に98億76百万円増加し、その他の資本の構成要素が、在外営業活動体の換算差額を主因に323億19百万円増加したことによります。親会社所有者帰属持分比率は50.4%(前期末51.8%)となりました。
当中間連結会計期間における各キャッシュ・フローの状況は次のとおりです。
当中間連結会計期間の営業活動によるキャッシュ・フローは、1,123億49百万円の収入(前年同期比145億32百万円の収入増加)となりました。これは主に、棚卸資産の増加が409億20百万円となった一方で、継続事業からの中間利益が201億48百万円、減損損失及びその他の引当金の増加並びに営業債務の増加が418億40百万円の影響があったこと等によるものです。
当中間連結会計期間の投資活動によるキャッシュ・フローは、671億25百万円の支出(前年同期比26億78百万円の支出減少)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出が579億31百万円となったこと等によるものです。
当中間連結会計期間の財務活動によるキャッシュ・フローは、405億17百万円の収入(前年同期比457億円の収入増加)となりました。これは主に、長期債務による調達額が899億97百万円となりましたが、社債の償還による支出が300億円、親会社の所有者への配当金の支払額が229億26百万円となったこと等によるものです。
前述の状況と為替相場変動の影響を受けた結果、現金及び現金同等物の当中間連結会計期間末残高は3,444億55百万円(前期比982億16百万円の増加)となりました。
また、当中間連結会計期間末に保有する主な通貨は、米国ドル、中国人民元、ユーロ、インドルピー、韓国ウォンです。上記の金額は全て非継続事業を含むキャッシュ・フローの合計金額です。
(4)目標とする経営指標
当社は2027年度をターゲットとする新中期経営計画(Conversion2027)を策定しました。新中期経営計画(Conversion2027)の業績目標は次のとおりです。
2027年度
①連結売上高 2.9兆円
②営業利益 3,500億円(営業利益率 12%)
③ROIC(投下資本利益率) 12%
当中間連結会計期間の研究開発費の総額は456億59百万円です。又、無形資産に計上された内部開発費は、79億67百万円です。
なお、当中間連結会計期間において、当社及び当社の連結子会社の研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
当中間連結会計期間において、主に「MOEN」セグメントの生産、受注及び販売の実績が前年同期比で増加しています。
当中間連結会計期間において、新たに締結した重要な契約は次のとおりです。
株式譲渡契約
(Changzhou Xecom Energy Technologies Co., Ltd.)
当社の中国子会社であるNidec Appliance Controls (Qingdao) Co., Ltd.は2025年7月8日付で中国のスクロールコンプレッサーの設計・製造を行うChangzhou Xecom Energy Technologies Co., Ltd.の持分100%取得を完了しました。
なお、同日付で商号をNidec Scroll Technology (Changzhou) Co., Ltd.に変更しています。
1.目的
当社は家電・商業・産業用モータ事業を戦略的に重要な事業のひとつとして位置づけ、成長、強化に努めてきました。係る戦略的方針の下、家電用モータ事業に関しては、2010年1月に買収したSole Motorsの事業、2019年7月に買収したエンブラコ事業により当社の冷蔵庫用コンプレッサ事業の更なる拡大を目指して進めていました。この度、スクロールコンプレッサー技術取得に伴い、冷凍庫分野での存在感を拡大・強化し、更には空調及びヒートポンプ市場の新規分野への参入が可能となりますので、当該市場への事業拡大と成長に努め、ニデックグループ全体の売上・利益貢献に努めていきます。
2.Changzhou Xecom Energy Technologies Co., Ltd.の概要
コミットメントライン契約
当社は2025年11月4日付で当社の主要取引銀行である株式会社三菱UFJ銀行及び株式会社三井住友銀行との間で、コミットメントライン契約を締結しました。詳細は、「第4 経理の状況 1要約中間連結財務諸表 要約中間連結財務諸表注記20 重要な後発事象」に記載のとおりです。