第2 【事業の状況】

 

1 【業績等の概要】

(1) 業績

当連結会計年度におけるわが国経済は、企業収益や雇用環境の改善等から、景気は緩やかな回復基調でありましたが、中国や新興国の景気減速による生産、輸出の鈍化に加え、為替市場の動きも不安定なものとなり、景気の減速懸念から不透明な状況で推移しました。

このような状況のもと当社グループにおきましては、事業領域の拡大を推進し当社ブランド力の強化を図るため、平成27年7月に「ミナトホールディングス株式会社」へ商号を変更し、平成28年1月には新ROM書込みセンターを開設、月間100万個のROM書込みに対応できる体制を構築しました。また、平成28年3月にはアジア地域への事業展開を加速するため、中国現地法人「港御(上海)信息技術有限公司」の営業を開始いたしております。

当連結会計年度におきましては、デバイスプログラマやデジタルサイネージの機器販売が前年を下回る結果となりましたが、一方で大手企業のIT投資が拡大し、システム開発関連事業が引き続き堅調に推移したほか、デバイス関連の書込みサービス分野においては受注が急増いたしました。

以上の結果、当社グループの当連結会計年度の業績は、売上高2,114百万円(前連結会計年度売上高2,278百万円)、M&A関連費用13百万円の計上などもあり営業損失6百万円(前連結会計年度営業損失71百万円)、経常損失45百万円(前連結会計年度経常損失90百万円)、また特別損失に訴訟関連損失12百万円を計上したこと等により、親会社株主に帰属する当期純損失70百万円(前連結会計年度親会社株主に帰属する当期純損失110百万円)となりました。

 

セグメント別の業績につきましては、次のとおりであります。

 

①デバイス関連

デバイス関連事業につきましては、デバイスプログラマ本体の売上高が前年を下回る結果となりましたが、一方で産業機器メーカーに納入したオートハンドラ関連の設備増設に伴うリピート受注製品及びそれらに伴う変換アダプタやプログラマ用書き込み特注ソフトの売上が増加しております。また車載メーカー向けの新設備としてオールインワンハンドラの受注も平成28年3月に確定しており、受注及び新規引き合いも増えております。海外展開した中国、東南アジアにおいても平成28年3月に車載メーカー向けにオートハンドラの納入があり、売上拡大の効果が表れてきております。またROM書込みサービスでは、スマートメーター及び車載メーカー関連の書込みも増加しており、同サービスの売上高は前連結会計年度と比べ27.2%増となりました。平成28年1月に設備投資を行った新ROM書込みセンターには気密性の高いクリーンルーム内に複数のオートハンドラを設置し、大量のROM書込みに高品質で対応できるサービスを展開しております。

これらの結果、当セグメントの売上高は596百万円と前連結会計年度と比べ4百万円(0.7%)の減収となり、セグメント利益(営業利益)は、105百万円と前連結会計年度と比べ2百万円(2.1%)の減益となりました。

 

②タッチパネル関連

当セグメント製品のうち、タッチパネル分野における中型タッチパネルについては、ATM向け、キオスク向け(証明写真機、精算機など)はほぼ計画通りの売上高となりました。しかしながら、不振傾向にある国内アミューズメントマーケット向けにおいては、計画を下回る売上高となりました。大型タッチパネルについては、大手ディスプレイメーカー向け製品はほぼ計画通りの売上高となり、交通・公共機関・ショッピングモール・ショールーム向けなどについては大口案件の受注などもあり、計画を上回る結果となりました。一方で、デジタルサイネージ分野においては、外食産業への配信システム導入が予想を大きく上回るペースで進み好調に推移したものの、前連結会計年度に受注した大型特注案件はありませんでした。

これらの結果、当セグメントの売上高は773百万円と前連結会計年度と比べ196百万円(20.2%)の減収となりました。平成26年4月に完全子会社化した株式会社イーアイティーのタッチパネル事業との統合によるコスト削減効果などが顕著に表れ、セグメント利益(営業利益)は40百万円と前連結会計年度と比べ85百万円(前連結会計年度セグメント損失45百万円)の増益となりました。今後、2020年の東京オリンピックやインバウンド対応に向けた多言語対応や防災対応を可能とする情報発信端末として、タッチパネルやデジタルサイネージに対する期待は大きく、使用範囲は屋内用途のみならず、屋外用途にも拡大してきております。屋外用途に向けた大型タッチパネルの導入なども徐々に拡大してきておリ、今後の売上拡大が期待されます。

 

 

③システム開発関連

情報サービス業では、電力自由化に関わるシステム対応や大手金融機関によるシステム構築案件などの増加が引き続き見込まれ、堅調に推移しております。しかし一方で、IT技術者不足問題の改善は見られず、人材確保・育成が大きな課題となっている状況に変わりはありません。このような環境のなかで、当社は、即効性のある対策としてパートナー企業との連携を強化したことによるパートナー技術者の確保に努め、先見性のある対策としては、経験者採用と並行して積極的に未経験者を採用し、社内技術研修にも力を入れることで、技術者不足改善へ向けた取り組みの足固めとして一定の成果を得られたことは今後に繋がると考えております。

これらの結果、当セグメントの売上高は708百万円と前連結会計年度と比べ23百万円(3.4%)の増収となり、セグメント利益(営業利益)は76百万円と前連結会計年度と比べ2百万円(2.9%)の増益となりました。

 

④その他事業

環境エレクトロニクス事業につきましては、引き続き事業の拡大を推進しております。売電を含む太陽光発電事業を模索しつつ、LED、無電極ランプ、電解水生成器販売など新たな商流づくりを継続し、地道に成果を積み上げると同時に、既存商品であるTouch Wand(スマートフォン用タッチペン)に対して引き続き積極的な広告展開を実施いたしました。

これらの結果、当セグメントの売上高は36百万円と前連結会計年度と比べ13百万円(57.3%)の増収、セグメント利益(営業利益)につきましては1百万円と前連結会計年度と比べ3百万円(78.1%)の減益となりました。

 

(2) キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度における現金及び現金同等物は1,387百万円と前年同期と比べ1,020百万円(278.2%)の増加となりました。

各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純損失59百万円、その他14百万円等の減少要因がありましたが、仕入債務の増加額35百万円、減価償却費34百万円、たな卸資産の減少額26百万円等の増加要因により、55百万円の収入と前年同期と比べ収入が77百万円(前年同期21百万円の支出)の増加となりました。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動によるキャッシュ・フローは、定期預金の払戻による収入14百万円等の増加要因がありましたが、有形固定資産の取得による支出50百万円、定期預金の預入による支出24百万円等の減少要因により、58百万円の支出と前年同期と比べ支出が44百万円(319.7%)の増加となりました。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動によるキャッシュ・フローは、長期借入金の返済による支出55百万円、短期借入金の純減少額21百万円等の減少要因がありましたが、株式の発行による収入489百万円、新株予約権の行使による株式の発行による収入570百万円、長期借入れによる収入40百万円等の増加要因により、1,024百万円の収入と前年同期と比べ収入が1,023百万円(前年同期1百万円の収入)の増加となりました。

 

 

2 【生産、受注及び販売の状況】

(1) 生産実績

当連結会計年度におけるセグメントごとの生産実績は、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

生産高(千円)

前年同期比(%)

デバイス関連

588,799

△3.1

タッチパネル関連

739,106

△22.6

システム開発関連

708,891

+3.6

その他

41,714

+7.9

合計

2,078,512

△9.0

 

(注) 1.セグメント間取引はありません。

2.金額は、販売価格によっております。

3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(2) 受注状況

当連結会計年度におけるセグメントごとの受注状況は、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

受注高(千円)

前年同期比(%)

受注残高(千円)

前年同期比(%)

デバイス関連

603,372

+10.5

46,790

+16.4

タッチパネル関連

735,247

△16.2

67,502

△36.4

システム開発関連(注3)

その他

36,658

+46.3

2,752

+28.4

合計

1,375,279

△2.9

117,046

△21.1

 

(注) 1.セグメント間取引はありません。

2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

3.システム開発関連につきましては、事業の性質上、受注高の算定が困難なため記載を省略しております。

 

(3) 販売実績

当連結会計年度におけるセグメントごとの販売実績は、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

販売高(千円)

前年同期比(%)

デバイス関連

596,770

△0.7

タッチパネル関連

773,832

△20.2

システム開発関連

708,035

+3.4

その他

36,050

+57.3

合計

2,114,688

△7.2

 

(注) 1.セグメント間取引はありません。

2.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合

相手先

前連結会計年度

当連結会計年度

販売高(千円)

割合(%)

販売高(千円)

割合(%)

沖電気工業株式会社

230,426

10.9

 

3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

4.前連結会計年度の販売高及び割合につきましては、当該割合が100分の10未満のため記載を省略しております。

 

 

3 【対処すべき課題】

当社グループの喫緊の課題は、着実に売上の拡大、及び黒字の確実なる確保を達成することであります。

当連結会計年度は、平成28年1月に新ROM書込みセンターを開設し、平成28年3月にはアジア地域への事業展開を加速するため、中国現地法人「港御(上海)信息技術有限公司」の営業を開始いたしました。また、当連結会計年度後の平成28年4月にはサンマックス・テクノロジーズ株式会社を子会社であるエンデバー合同会社を通じて連結子会社化し、平成28年5月にはフィンテック事業に関する共同出資子会社としてスマートレスポンス株式会社を設立いたしました。

今後は、当社グループの主要取引先である電子機器メーカーが国際競争の激化など依然として厳しい状況が続くと予想されますが、当社グループは、国内及び東南アジアなど海外の拠点活動を強化するとともに、M&Aや業務提携による事業領域の拡大を積極的に進め、売上、利益の拡大を図ってまいります。

また、経費面においては、引き続き徹底的なコスト削減を図るとともに、製品の在庫圧縮と在庫期間の短縮を進め、業務の効率化と市場拡大及び付加価値の追求による利益確保を目指してまいります。

 

4 【事業等のリスク】

当社グループの経営成績、株価及び財務状況等に影響を及ぼす可能性のあるリスク要因については次のとおりであります。なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

新製品開発力

デバイス関連事業及びタッチパネル関連事業における将来の成長は、主に最先端の技術に拠る新製品の開発と販売に依存するものと判断しております。しかしながら、両事業が属する業界は技術的進歩が急速でありますことから、全ての製品開発が販売につながる保証はありません。従いまして当社グループが業界と市場の変化を充分予測できず、有効な製品をタイムリーに市場に供給できない場合には、当社グループの将来の成長と収益性を低下させ業績と財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

価格競争と為替リスク

電機業界における価格競争は大変厳しいものがありますが、デバイス関連事業及びタッチパネル関連事業の主要販売先はほとんどが大手電機メーカーでありますことから当然のことながら、当社グループに対しても納入価格の厳しい値下げ要求がなされております。当社グループはこれに対し、独創的な技術に基づく信頼性のある高品質な製品を安定供給することに努力し続けております。しかしながら将来においてもこのことが有効に働き競争できるとの保証はなく、特に比較的に財務体力のある新興メーカーが本格的に当社グループの市場に参入した場合には、市場シェアを維持もしくは拡大し、収益性を保つことが難しくなる可能性があります。

また、為替リスクにつきましても、当社グループの輸出は円建て価格を基本としており、為替変動の影響は輸出先での販売価格に影響いたしますが、当社グループの売上高への直接的な影響は軽微であります。しかしながら、円安であれば輸出先の販売価格は低下するものの、円高の場合には価格が上昇するため当社の製品価格競争力が低下します。従いまして、著しく円高が進行した場合、当社グループの価格設定の見直しを促すこととなると同時に、海外売上割合が増加した場合には当社グループの収益に影響がでるものと考えられます。

 

製品の保証

当社グループは、一定の品質基準に基づいて各種の製品を生産しており、それら製品の販売後の保証につきましても一定の基準を設けて対処し、その費用を毎期の売上高実績に応じて翌期以降の発生に備え見積り計上しておりますが、大規模なリコールや保険金額を上回るような製造物責任賠償につながるような製品の瑕疵が生じた場合には、当社グループの将来の成長と収益性を低下させ業績と財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

人材の確保、育成等

システム開発関連事業では、主に情報処理システム開発及び技術者の派遣を主な事業としております。当事業では、顧客のニーズに即した情報処理システムの開発能力を備えた優秀な人材の確保及び高度なサービスを提供でき得る人材の育成が必要不可欠であります。しかしながら、急激な市場環境の変化や雇用情勢の改善による人手不足に伴い、必要な人材の確保等が叶わない場合や人材の流出が生じた場合、減収あるいは新たな費用の増加等により、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

法的規制

システム開発関連事業で営んでいる技術者の派遣は、「労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の保護等に関する法律」(以下「労働者派遣法」という。)に基づき、厚生労働大臣への届出による特定労働者派遣事業を行っている事業であります。「労働者派遣法」においては、労働者派遣事業を行う者(法人である場合には、その役員を含む)が欠格事由(労働者派遣法第6条)及び当該許可の取消事由(同 第14条)に該当した場合には、事業の許可を取り消し、または、期間を定めて当該事業の全部若しくは一部の停止を命じることができる旨を定めております。

現時点において、当社グループにおいては、上記に抵触する事実はないものと認識しておりますが、今後何らかの理由により当社グループ各社並びにその役職員が上記に抵触した場合、当社グループの主要な事業活動に支障を来たすことが予想され、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

連結貸借対照表上の投資消去差額(のれん)

当連結会計年度末の連結貸借対照表における「のれん」の金額は、33,343千円であり、5年間で均等償却する方針です。のれんは、他の固定資産と同様に減損会計の対象であり、経営環境や事業の著しい変化等により対象である連結子会社の収益性が低下した場合には、のれんの減損損失発生により、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

5 【経営上の重要な契約等】

当社は、シンクロワーク株式会社との間で締結した平成25年2月27日付業務提携に関する基本合意契約を平成27年11月12日に解約しております。

また、平成28年4月1日開催の当社取締役会において、サンマックス・テクノロジーズ株式会社の全株式を、当社100%出資の特別目的会社を通じて取得することにより、子会社化することを決議し、平成28年4月5日に株式譲渡が実行されました。

詳細は、「第5経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な後発事象)」に記載のとおりであります。

 

6 【研究開発活動】

当社グループは顧客ニーズに応える最先端の製品を市場に供給するために製品開発を継続的に行っております。

当連結会計年度における当社グループが支出した研究開発に直接要した額の総額は8百万円であります。

 

セグメント別の製品開発は、次のとおりであります。

 

①デバイス関連

本セグメントは、フラッシュメモリデバイス等へデータを高速かつ高精度で移植するための高性能なデバイスプログラマ及びプログラマ用アダプタ並びに各種デバイスをプログラマに自動挿入するオートハンドラ等のプログラマ関連周辺機器の開発を行っております。

当連結会計年度における研究開発に直接要した額は7百万円であります。

 

②タッチパネル関連

本セグメントは、光学素子、超音波、銅線、赤外線カメラなどを応用した様々な方式のタッチパネルユニット、タッチパネルを動作させる為のマイコンプログラム並びにドライバソフト、アプリケーションソフトの開発及び評価を行っております。

当連結会計年度における研究開発に直接要した額は0.7百万円であります。

 

 

7 【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

(1) 財政状態の分析

(資産の部)

資産合計は、前連結会計年度末に比べて48.6%増加し、3,115百万円となりました。

流動資産は、前連結会計年度末に比べて85.2%増加し、2,176百万円となりました。これは、製品が25百万円、受取手形及び売掛金が14百万円それぞれ減少しましたが、現金及び預金が1,030百万円増加したことなどによるものであります。

固定資産は、前連結会計年度末に比べて1.9%増加し、939百万円となりました。これは、デバイス関連事業におけるROM書込みサービスの設備投資を主な内容とする有形固定資産その他の増加27百万円などによるものであります。

 

(負債の部)

負債合計は、前連結会計年度末に比べて0.9%減少し、1,179百万円となりました。

流動負債は、前連結会計年度末に比べて0.3%増加し、921百万円となりました。これは、未払金が22百万円、短期借入金が21百万円それぞれ減少しましたが、支払手形及び買掛金が10百万円、その他が28百万円それぞれ増加したことなどによるものであります。

固定負債は、前連結会計年度末に比べて5.1%減少し、257百万円となりました。これは、長期借入金が7百万円減少したことなどによるものであります。

 

(純資産の部)

純資産合計は、前連結会計年度末に比べて113.5%増加し、1,936百万円となりました。これは、当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純損失が70百万円でありましたが、第三者割当増資及び新株予約権の発行並びに行使により株主資本合計が1,034百万円増加したことなどによるものであります。

 

(2) 経営成績の分析

(売上高)

当連結会計年度における売上高は、前連結会計年度に比べて7.2%減少し、2,114百万円となりました。

デバイス関連事業では、デバイスプログラマ本体の売上高が前年を下回る結果となりましたが、一方で産業機器メーカーに納入したオートハンドラ関連の設備増設に伴うリピート受注製品及びそれらに伴う変換アダプタやプログラマ用書き込み特注ソフトの売上が増加しております。また車載メーカー向けの新設備としてオールインワンハンドラの受注も平成28年3月に確定しており、受注及び新規引き合いも増えております。海外展開した中国、東南アジアにおいても平成28年3月に車載メーカー向けにオートハンドラの納入があり、売上拡大の効果が表れてきております。またROM書込みサービスでは、スマートメーター及び車載メーカー関連の書込みも増加しており、同サービスの売上高は前連結会計年度と比べ27.2%増となりました。平成28年1月に設備投資を行った新ROM書込みセンターには気密性の高いクリーンルーム内に複数のオートハンドラを設置し、大量のROM書込みに高品質で対応できるサービスを展開しております。タッチパネル関連事業では、タッチパネル分野における中型タッチパネルについては、ATM向け、キオスク向け(証明写真機、精算機など)はほぼ計画通りの売上高となりました。しかしながら、不振傾向にある国内アミューズメントマーケット向けにおいては、計画を下回る売上高となりました。大型タッチパネルについては、大手ディスプレイメーカー向け製品はほぼ計画通りの売上高となり、交通・公共機関・ショッピングモール・ショールーム向けなどについては大口案件の受注などもあり、計画を上回る結果となりました。一方で、デジタルサイネージ分野においては、外食産業への配信システム導入が予想を大きく上回るペースで進み好調に推移したものの、前連結会計年度に受注した大型特注案件はありませんでした。今後、2020年の東京オリンピックやインバウンド対応に向けた多言語対応や防災対応を可能とする情報発信端末として、タッチパネルやデジタルサイネージに対する期待は大きく、使用範囲は屋内用途のみならず、屋外用途にも拡大してきております。屋外用途に向けた大型タッチパネルの導入なども徐々に拡大してきておリ、今後の売上拡大が期待されます。システム開発関連事業では、情報サービス業では、電力自由化に関わるシステム対応や大手金融機関によるシステム構築案件などの増加が引き続き見込まれ、堅調に推移しております。しかし一方で、IT技術者不足問題の改善は見られず、人材確保・育成が大きな課題となっている状況に変わりはありません。このような環境のなかで、当社は、即効性のある対策としてパートナー企業との連携を強化したことによるパートナー技術者の確保に努め、先見性のある対策としては、経験者採用と並行して積極的に未経験者を採用し、社内技術研修にも力を入れることで、技術者不足改善へ向けた取り組みの足固めとして一定の成果を得られたことは今後に繋がると考えております。環境エレクトロニクス事業では、引き続き事業の拡大を推進しております。売電を含む太陽光発電事業を模索しつつ、LED、無電極ランプ、電解水生成器販売など新たな商流づくりを継続し、地道に成果を積み上げると同時に、既存商品であるTouch Wand(スマートフォン用タッチペン)に対して引き続き積極的な広告展開を実施いたしました。

 

(売上総利益)

当連結会計年度の売上総利益は、前連結会計年度に比べて3.8%減少し、689百万円となりました。売上高が減少したことが要因ですが、売上総利益率は前連結会計に比べ1.2%増加しております。

 

(販売費及び一般管理費)

当連結会計年度における販売費及び一般管理費は、前連結会計年度に比べて11.7%減少し、695百万円となりました。M&Aに係るデューデリジェンス費用などが発生しましたが、連結会社間での管理部門、タッチパネル部門の統合による経費削効果等によるものです。

 

(営業利益)

当連結会計年度の営業損失は、6百万円(前連結会計年度営業損失71百万円)となりました。

 

(経常利益)

当連結会計年度の経常損失は、45百万円(前連結会計年度営業損失90百万円)となりました。営業外損益の主な内容は支払利息等でありますが、当連結会計年度におきましては、資金調達費用21百万円等を計上しております。

 

(特別損益)

当連結会計年度において、特別損失として訴訟関連損失12百万円等を計上しております。

 

(親会社株主に帰属する当期純利益)

税金等調整前当期純損失は59百万円となり、法人税等負担額10百万円により当連結会計年度における親会社株主に帰属する当期純損失は70百万円(前連結会計年度親会社株主に帰属する当期純損失110万円)となりました。

 

(3) キャッシュ・フローの状況の分析

当連結会計年度における現金及び現金同等物の期末残高は1,020百万円増加し1,387百万円となりました。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは55百万円の収入となりました。主な要因は、税金等調整前当期純損失59百万円、その他14百万円等の減少要因がありましたが、仕入債務の増加額35百万円、減価償却費34百万円、たな卸資産の減少額26百万円等の増加要因によるものです。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度における投資活動によるキャッシュ・フローは58百万円の支出となりました。主な要因は、定期預金の払戻による収入14百万円等の増加要因がありましたが、有形固定資産の取得による支出50百万円、定期預金の預入による支出24百万円等の減少要因によるものです。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度における財務活動によるキャッシュ・フローは1,024百万円の収入となりました。主な要因は、長期借入金の返済による支出55百万円、短期借入金の純減少額21百万円等の減少要因がありましたが、株式の発行による収入489百万円、新株予約権の行使による株式の発行による収入570百万円、長期借入による収入40百万円等の増加要因によるものです。