第2 【事業の状況】

 

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

本文の将来に関する事項は、当連結会計年度末において、当社グループが判断したものであります。

 

当社グループの経営方針は、技術を活用した特色ある製品やサービスを提供する企業をグループ化し、各社の経営を成長させ、サポートしていくことであります。そして、経営力・財務力を強化し、より新しい技術や市場に挑戦する企業を生み出し、収益力を高め、株主に報い、利益の一部を活用し人や社会に貢献することであります。

当社グループの課題は、継続的な業績の安定性を確保するとともに、高い成長性を維持していくことであります。

今後の見通しにつきましては、メモリーモジュール関連事業は積極的な営業展開により堅調に収益が伸び、デバイス関連事業及びタッチパネル関連事業は他社との協業や海外展開により、システム開発関連事業は受託開発やセキュリティ事業の拡大により順調に推移していくものとみております。

このような環境で、当社グループとしましては平成29年5月にITD Lab株式会社と業務提携契約を締結し、インテリジェント・ステレオカメラ事業に新規参入しました。また、平成30年4月には日本サインホールディングス株式会社とサイン事業及び広告事業に関する資本業務提携を行い、同社を持分法適用関連会社化しました。今後も新規事業の立ち上げやM&Aを積極的に進めるとともに、既存事業の拡大に取り組んでまいります。

 

2 【事業等のリスク】

当社グループの経営成績、株価及び財務状況等に影響を及ぼす可能性のあるリスク要因については次のとおりであります。なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

新製品開発力

デバイス関連事業及びタッチパネル関連事業における将来の成長は、主に最先端の技術に拠る新製品の開発と販売に依存するものと判断しております。しかしながら、両事業が属する業界は技術的進歩が急速でありますことから、全ての製品開発が販売につながる保証はありません。従いまして当社グループが業界と市場の変化を充分予測できず、有効な製品をタイムリーに市場に供給できない場合には、当社グループの将来の成長と収益性を低下させ業績と財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

価格競争と為替リスク

電機業界における価格競争は大変厳しいものがありますが、メモリーモジュール関連事業、デバイス関連事業及びタッチパネル関連事業の主要販売先はほとんどが大手電機メーカーでありますことから当然のことながら、当社グループに対しても納入価格の厳しい値下げ要求がなされております。当社グループはこれに対し、独創的な技術に基づく信頼性のある高品質な製品を安定供給することに努力し続けております。しかしながら将来においてもこのことが有効に働き競争できるとの保証はなく、特に比較的に財務体力のある新興メーカーが本格的に当社グループの市場に参入した場合には、市場シェアを維持もしくは拡大し、収益性を保つことが難しくなる可能性があります。

また、為替リスクにつきましては、主にメモリーモジュール関連事業において、外貨建ての営業債権及び原料等の輸入に伴う営業債務が為替の変動リスクに晒されております。デリバティブ取引(為替予約取引及び外国為替証拠金取引)を行うことにより対策を講じているものの、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。為替変動の影響は輸出先での販売価格に影響いたしますが、当社グループの売上高への直接的な影響は軽微であります。しかしながら、円安であれば輸出先の販売価格は低下するものの、円高の場合には価格が上昇するため当社の製品価格競争力が低下します。従いまして、著しく円高が進行した場合、当社グループの価格設定の見直しを促すこととなると同時に、海外売上割合が増加した場合には当社グループの収益に影響がでるものと考えられます。

 

 

製品の保証

当社グループは、一定の品質基準に基づいて各種の製品を生産しており、それら製品の販売後の保証につきましても一定の基準を設けて対処し、その費用を毎期の売上高実績に応じて翌期以降の発生に備え見積り計上しておりますが、大規模なリコールや保険金額を上回るような製造物責任賠償につながるような製品の瑕疵が生じた場合には、当社グループの将来の成長と収益性を低下させ業績と財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

人材の確保、育成等

システム開発関連事業では、主に情報処理システム開発及び技術者の派遣を主な事業としております。当事業では、顧客のニーズに即した情報処理システムの開発能力を備えた優秀な人材の確保及び高度なサービスを提供でき得る人材の育成が必要不可欠であります。しかしながら、急激な市場環境の変化や雇用情勢の改善による人手不足に伴い、必要な人材の確保等が叶わない場合や人材の流出が生じた場合、減収あるいは新たな費用の増加等により、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

法的規制

システム開発関連事業で営んでいる技術者の派遣は、「労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の保護等に関する法律」(以下「労働者派遣法」という。)に基づき、厚生労働大臣への届出による一般労働者派遣事業を行っている事業であります。「労働者派遣法」においては、労働者派遣事業を行う者(法人である場合には、その役員を含む)が欠格事由(労働者派遣法第6条)及び当該許可の取消事由(同 第14条)に該当した場合には、事業の許可を取り消し、または、期間を定めて当該事業の全部若しくは一部の停止を命じることができる旨を定めております。

現時点において、当社グループにおいては、上記に抵触する事実はないものと認識しておりますが、今後何らかの理由により当社グループ各社並びにその役職員が上記に抵触した場合、当社グループの主要な事業活動に支障を来たすことが予想され、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

連結貸借対照表上の投資消去差額(のれん)

当連結会計年度末の連結貸借対照表における「のれん」の金額は、124,516千円であり、5年間で均等償却する方針です。のれんは、他の固定資産と同様に減損会計の対象であり、経営環境や事業の著しい変化等により対象である連結子会社の収益性が低下した場合には、のれんの減損損失発生により、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 経営成績等の状況の概要

当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

① 財政状態及び経営成績の状況

a. 財政状態の分析

(資産の部)

資産合計は、前連結会計年度末に比べて36.7%増加し、9,129百万円となりました。

流動資産は、前連結会計年度末に比べて44.8%増加し、7,874百万円となりました。これは、現金及び預金が826百万円、受取手形及び売掛金が781百万円、商品及び製品が157百万円それぞれ増加したことなどによるものであります。

固定資産は、前連結会計年度末に比べて1.0%増加し、1,252百万円となりました。

繰延資産は、社債発行費の発生により2百万円となりました。

 

(負債の部)

負債合計は、前連結会計年度末に比べて49.8%増加し、6,691百万円となりました。

流動負債は、前連結会計年度末に比べて40.2%増加し、5,286百万円となりました。これは、短期借入金が1,015百万円、1年内返済予定の長期借入金が329百万円それぞれ増加したことなどによるものであります。

固定負債は、前連結会計年度末に比べて101.9%増加し、1,404百万円となりました。これは、長期借入金が618百万円、社債が105百万円それぞれ増加したことなどによるものです。

 

(純資産の部)

純資産合計は、前連結会計年度末に比べて10.1%増加し、2,437百万円となりました。これは、当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期期純利益が151百万円計上したことなどによるものであります。

 

b. 経営成績

当連結会計年度におけるわが国経済は、好調な企業収益を背景として設備投資が増加したほか、雇用環境の改善により個人消費が堅調に推移したこと等により景気回復基調を維持しました。一方、世界経済においては、金融資本市場の変動などのリスクはありながらも、米国や中国、新興国の経済は安定的に成長しており、緩やかな回復基調で推移しました。

このような状況のもと当社グループにおきましては、メモリーモジュール関連事業においてDRAM及びNANDの需給が引き締まったことが価格上昇や販売数の増加につながり、売上高及び利益が当初見込みを大きく上回ったほか、デバイス関連事業におきましては自動プログラミングシステム(ハンドラ)やプログラマ、変換アダプタの販売が好調に推移した結果、当社グループの当連結会計年度の業績は前連結会計年度と比べて大幅な増収増益となりました。

以上の結果、当社グループの当連結会計年度の業績は、売上高13,886百万円と前連結会計年度と比べ5,904百万円(74.0%)の増収になりました。営業利益は252百万円と前連結会計年度と比べ132百万円(110.7%)の増益となり、経常利益は176百万円と前連結会計年度と比べ105百万円(147.6%)の増益、法人税等を差し引いた親会社株主に帰属する当期純利益は151百万円と前連結会計年度と比べ140百万円(1,247.1%)の増益となりました。

  

セグメント別の業績につきましては、次のとおりであります。

 

(メモリーモジュール関連)

メモリーモジュール関連事業については、スマートフォンの大容量化に加え、クラウドサービス向けデータセンターの容量拡張やサーバー市場の旺盛な需要により、主要製品のDIMM(Dual Inline Memory Module)及びSSD(Solid State Drive)の主要調達部材であるDRAMとNANDの需要が増大しました。NANDについては新世代品の歩留り向上により、上昇を続けていた価格が落ち着いてきたものの、DRAMについては半導体メーカーの投資不足の影響もあり製品の供給が逼迫し価格上昇が続きました。これらを要因としてDRAM及びNANDの需給が引き締まったことにより、同事業においては製品価格の上昇及び販売数が増加し、当初見込みを大きく上回る実績となりました。

これらの結果、当セグメントの売上高は11,826百万円と前連結会計年度と比べ5,825百万円(97.1%)の大幅な増収となりました。セグメント利益(営業利益)は391百万円と前連結会計年度と比べ71百万円(22.2%)の増益となりました。

  

(デバイス関連)

デバイス関連事業につきましては、国内電気メーカー様の東南アジア工場へのオートハンドラ「PH-M100」の納入に加え、国内ユーザー様向けにも同型機の納入があり、国内外での販売が拡大しております。プログラマ関連としましては、ROM書込みサービスにおいて、フラッシュメモリの市場への供給不足により当社顧客がROMを十分に確保できず、ROM書込みサービスへの発注が減少した影響で、前連結会計年度を下回る売上実績となったものの、車載機器向け、産業機器向けにプログラマ本体及び変換アダプタの販売は堅調に推移いたしました。

これらの結果、当セグメントの売上高は731百万円と前連結会計年度と比べ44百万円(6.5%)の増収となりました。セグメント利益(営業利益)は118百万円と前連結会計年度と比べ26百万円(28.3%)の増益となりました。

 

(タッチパネル関連)

タッチパネル関連事業については、デジタルサイネージ分野における企業向けショールームや商業施設などに向けた大型特注製品の売上が堅調に推移したことに加え、新たに取扱いを始めた業務用汎用ディスプレイの引合いが増えてきており、今後の売上拡大が期待されます。タッチパネル分野においては、中小型タッチパネル製品のうちATM向け製品の受注台数減少や国内アミューズメント向け製品の市場不振の影響等がありましたが、自動販売機向け製品が売上を牽引し、ほぼ計画通りの売上実績となりました。また、大型タッチパネル製品については、交通・公共機関向けの売上は安定的に推移したものの、大手ディスプレイメーカー向け製品は、受注台数減少により前連結会計年度を下回る売上実績となりました。

これらの結果、当セグメントの売上高は575百万円と前連結会計年度と比べ41百万円(6.8%)の減収となりました。セグメント利益(営業利益)は高付加価値製品の販売等による効果もあり、36百万円と前連結会計年度と比べ19百万円(115.5%)の増益になりました。

 

(システム開発関連)

システム開発関連事業については、従来の人材派遣型ビジネスが安定的な受注確保により、堅調に推移しました。加えて、事業拡大に向け取り組んできた受託開発案件においては、プロジェクト管理・品質管理を強化したことにより継続受注を可能にし、収支改善にもつながりました。今後は更なる受託開発の拡大並びにセキュリティ事業の推進に向けて、営業力を強化してまいります。

これらの結果、当セグメントの売上高は704百万円と前連結会計年度と比べ16百万円(2.4%)の増収となりました。セグメント利益(営業利益)は39百万円と前連結会計年度と比べ1百万円(3.9%)の増益になりました。

  

(その他事業)

その他事業については、ウェブサイトの構築やマーケティングに関するコンサルティング業務等を営む日本ジョイントソリューションズ株式会社を前連結会計年度末に連結の範囲に加えているほか、企業の買収等の斡旋や仲介及びこれらに関するコンサルティング業務を行うミナト・フィナンシャル・パートナーズ株式会社等を育成事業としてその他事業と位置づけております。

当セグメントの売上高は70百万円、セグメント利益(営業利益)は2百万円の損失となりました

 

 

② キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度における現金及び現金同等物は3,098百万円と前年同期に比べて876百万円(39.4%)の増加となりました。

各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動によるキャッシュ・フローは、1,107百万円の支出(前年同期702百万円の支出)となりました。主な要因は、税金等調整前当期純利益176百万円、減価償却費85百万円等の増加要因がありましたものの、売上債権の増加額778百万円、たな卸資産の増加額247百万円、仕入債務の減少額347百万円等の減少要因によるものです。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動によるキャッシュ・フローは、144百万円の支出(前年同期468百万円の収入)となりました。主な要因は、定期預金の払戻による収入50百万円等の増加要因がありましたものの、有形固定資産の取得による支出165百万円、投資有価証券の取得による支出68百万円等の減少要因によるものです。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動によるキャッシュ・フローは、2,127百万円の収入(前年同期1,070百万円の収入)となりました。主な要因は、長期借入金の返済による支出501百万円等の減少要因がありましたものの、長期借入による収入1,447百万円、短期借入金の純増加額1,015百万円等の増加要因によるものです。

 

 

③ 生産、受注及び販売の実績)

a. 生産実績

当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

生産高(千円)

前年同期比(%)

メモリーモジュール関連

11,983,010

+97.0

デバイス関連

551,934

△9.8

タッチパネル関連

760,246

+13.6

システム開発関連

685,159

△0.7

その他

67,999

+522,969.2

合計

14,048,352

+74.4

 

(注) 1.セグメント間取引については、相殺消去しております。

2.金額は、販売価格によっております。

3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

4.当連結会計年度において、生産実績に著しい変動がありました。これは、メモリーモジュール関連事業におきまして、主要調達部材であるDRAM並びにNANDの需要が引き締まったことにより、製品価格が上昇、販売数が増加したこと及びその他事業におきまして、平成29年3月31日より連結子会社となりました日本ジョイントソリューションズ株式会社の実績が加わったこと等によるものであります。

 

b. 受注実績

当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

受注高(千円)

前年同期比(%)

受注残高(千円)

前年同期比(%)

メモリーモジュール関連

11,815,831

+85.8

349,323

△2.9

デバイス関連

725,293

+10.2

22,738

+0.4

タッチパネル関連

568,716

△5.2

45,175

△13.8

システム開発関連(注3)

その他(注3)

67,549

合計

13,177,391

+73.0

417,237

△4.0

 

(注) 1.セグメント間取引については、相殺消去しております。

2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

3.システム開発関連及びその他の事業の一部につきましては、事業の性質上、受注高の算定が困難なため記載を省略しております。

 

 

c. 販売実績

当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

販売高(千円)

前年同期比(%)

メモリーモジュール関連

11,826,217

+97.1

デバイス関連

725,204

+6.3

タッチパネル関連

575,921

△6.8

システム開発関連

691,528

+1.6

その他

67,549

+442,584.6

合計

13,886,422

+74.0

 

(注) 1.セグメント間取引については、相殺消去しております。

2.当連結会計年度において、販売実績に著しい変動がありました。これは、メモリーモジュール関連事業におきまして、主要調達部材であるDRAM並びにNANDの需要が引き締まったことにより、製品価格が上昇、販売数が増加したこと及びその他事業におきまして、平成29年3月31日より連結子会社となりました日本ジョイントソリューションズ株式会社の実績が加わったこと等によるものであります。

3.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合

相手先

前連結会計年度

当連結会計年度

販売高(千円)

割合(%)

販売高(千円)

割合(%)

株式会社アドテック

1,737,320

21.8

2,670,669

19.2

Kingston Technology Company(USA)

1,935,125

13.9

 

4.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

5.前連結会計年度の販売高及び割合に記載のない相手先につきましては、当該割合が100分の10未満のため記載を省略しております。

 

 

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討の内容は次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

① 重要な会計方針及び見積り

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、必要と思われる見積りは、合理的な基準に基づいて実施しております。

なお、当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。

 

② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

当社グループの当連結会計年度の経営成績は次のとおりであります。

a. 経営成績の分析

(売上高)

当連結会計年度における売上高は、前連結会計年度に比べて74.0%増加し、13,886百万円となりました。

メモリーモジュール関連事業については、スマートフォンの大容量化に加え、クラウドサービス向けデータセンターの容量拡張やサーバー市場の旺盛な需要により、主要製品のDIMM(Dual Inline Memory Module)及びSSD(Solid State Drive)の主要調達部材であるDRAMとNANDの需要が増大しました。NANDについては新世代品の歩留り向上により、上昇を続けていた価格が落ち着いてきたものの、DRAMについては半導体メーカーの投資不足の影響もあり製品の供給が逼迫し価格上昇が続きました。これらを要因としてDRAM及びNANDの需給が引き締まったことにより、同事業においては製品価格の上昇及び販売数が増加し、当初見込みを大きく上回る実績となりました。

デバイス関連事業につきましては、国内電気メーカー様の東南アジア工場へのオートハンドラ「PH-M100」の納入に加え、国内ユーザー様向けにも同型機の納入があり、国内外での販売が拡大しております。プログラマ関連としましては、ROM書込みサービスにおいて、フラッシュメモリの市場への供給不足により当社顧客がROMを十分に確保できず、ROM書込みサービスへの発注が減少した影響で、前連結会計年度を下回る売上実績となったものの、車載機器向け、産業機器向けにプログラマ本体及び変換アダプタの販売は堅調に推移いたしました。

タッチパネル関連事業については、デジタルサイネージ分野における企業向けショールームや商業施設などに向けた大型特注製品の売上が堅調に推移したことに加え、新たに取扱いを始めた業務用汎用ディスプレイの引合いが増えてきており、今後の売上拡大が期待されます。タッチパネル分野においては、中小型タッチパネル製品のうちATM向け製品の受注台数減少や国内アミューズメント向け製品の市場不振の影響等がありましたが、自動販売機向け製品が売上を牽引し、ほぼ計画通りの売上実績となりました。また、大型タッチパネル製品については、交通・公共機関向けの売上は安定的に推移したものの、大手ディスプレイメーカー向け製品は、受注台数減少により前連結会計年度を下回る売上実績となりました。

システム開発関連事業については、従来の人材派遣型ビジネスが安定的な受注確保により、堅調に推移しました。加えて、事業拡大に向け取り組んできた受託開発案件においては、プロジェクト管理・品質管理を強化したことにより継続受注を可能にし、収支改善にもつながりました。

 

(売上総利益)

当連結会計年度の売上総利益は、前連結会計年度に比べて14.4%増加し、1,418百万円となりました。メモリーモジュール関連事業において当初見込みを大きく上回る販売実績を上げた他、売上高が増加したことが要因となります。

 

(販売費及び一般管理費)

当連結会計年度における販売費及び一般管理費は、連結会社間での管理部門による経費削減効果等もありましたが、前連結会計年度に比べて4.2%増加し、1,166百万円となりました。

 

(営業利益)

当連結会計年度の営業利益は、前連結会計年度に比べて110.7%増加し252百万円となりました。

 

(経常利益)

当連結会計年度の経常利益は、前連結会計年度に比べて147.6%増加し176百万円となりました。営業外損益の主な内容は支払利息及び為替差損等であります。

 

(特別損益)

当連結会計年度において、特別利益として固定資産売却益0.6百万円等を計上しております。

 

(親会社株主に帰属する当期純利益)

税金等調整前当期純利益は176百万円となり、法人税等負担額21百万円により当連結会計年度における親会社株主に帰属する当期純利益は前連結会計年度に比べて1,247.1%増加し151百万円となりました。

 

b. 経営成績に重要な影響を与える要因について

「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。

 

c. 資本の財源及び資金の流動性について

資本政策につきましては、グループの中核的な子会社であるサンマックス・テクノロジーズ株式会社において、半導体市場の需要増と市況の上昇の影響から、仕入高・売上高規模ともに前期に比べ急激に拡大し、必要運転資金も大幅に増加しております。こうした状況に対して、当社では銀行からの当座貸越枠の拡大による流動性の量確保・長期借入の導入による資金の安定化・回収期間の短期化による資金効率アップに注力しております。

 

d. セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容は、次のとおりであります。 

(メモリーモジュール関連)

メモリーモジュール関連は、DRAM及びNANDの需給が引き締まったことにより製品価格の上昇及び販売数が増加し、当初見込みを大きく上回る実績となりました。今後も半導体メモリ市場の動向を注視し、効率的な調達及び販売価格への転嫁を進め、利益率の向上を目指してまいります。

 

(デバイス関連)

デバイス関連は、車載機器メーカーや電気メーカーへのオートハンドラ、プログラマ本体及び変換アダプタの販売が堅調に推移いたしました。国内メーカーの海外工場等、海外市場への販売を拡大するべく海外営業の体制を強化し、グローバルな営業展開を進めてまいります。

 

(タッチパネル関連)

タッチパネル関連は、他社との競合が多い分野ではありますが、ポルトガルの大手タッチパネルメーカーDISPLAX社と日本国内における独占販売店契約を締結するなど、最先端のタッチパネル・デジタルサイネージ製品を取り揃えることで付加価値の高い製品の提供に努め、競合他社に対する優位性を確保してまいります。

 

(システム開発関連)

システム開発関連は、人材派遣型ビジネスに加え受託開発案件の継続受注を進めており、安定的に収益を確保しております。今後は更なる受託開発の拡大並びにセキュリティ事業の展開に向けて、営業力を強化してまいります。

 

(その他)

その他の事業は、ウェブサイトの構築やマーケティングに関するコンサルティング業務等を営む日本ジョイントソリューションズ株式会社、企業の買収等の斡旋や仲介及びこれらに関するコンサルティング業務を行うミナト・フィナンシャル・パートナーズ株式会社等を育成事業としております。今後、事業規模が拡大した際には、独立したセグメントとして位置づけてまいります。

 

 

(3) キャッシュ・フローの状況の分析

当連結会計年度における現金及び現金同等物の期末残高は876百万円(前年同期比+39.4%)増加し3,098百万円となりました。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動によるキャッシュ・フローは、子会社サンマックス・テクノロジーズ株式会社における売上高・仕入高の急激な伸びを反映した所要運転資金の大幅な増加等があり、売上債権の増加額778百万円、たな卸資産の増加額247百万円、仕入債務の減少額347百万円等の減少がみられたことが、営業活動によるキャッシュ・フローの減少の主因です。もっとも、税金等調整前当期純利益は176百万円となっており、収益体質の悪化による営業キャッシュ・フローの減少とは捕えておりません。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動によるキャッシュ・フローは、144百万円の支出(前年同期468百万円の収入)となりました。主な要因は、定期預金の払戻による収入50百万円等の増加要因がありましたものの、本社移転拡張や太陽光発電所等の投資を含む有形固定資産の取得による支出165百万円、事業シナジーを主眼とした投資有価証券の取得による支出68百万円等の減少要因によるものであり、積極的な経営戦略を反映したものとなっております。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動によるキャッシュ・フローは、2,127百万円の収入(前年同期1,070百万円の収入)となりました。主な要因は、サンマックス・テクノロジーズ株式会社における所要運転資金の増加に対応して、長期借入による収入1,447百万円、短期借入金の純増加額1,015百万円等を計上しており、事業拡大に対する資金面での対応に留意したものです。

 

 

4 【経営上の重要な契約等】

当社は、平成30年5月25日開催の取締役会において、デバイス関連事業及びタッチパネル関連事業を当社の連結子会社であるミナト・アドバンスト・テクノロジーズ株式会社に会社分割により移管する決議を行い、平成30年5月25日に、ミナト・アドバンスト・テクノロジーズ株式会社と吸収分割に関する契約を締結いたしました。

会社分割の概要は、以下のとおりであります。なお、本件分割は、当社の100%子会社への吸収分割であるため、開示事項・内容を一部省略しております。

(1) 会社分割の目的

当社で営んでいる、デバイス関連事業及びタッチパネル関連事業について、規模拡大と効率化の方策を検討した結果、両事業を統合し、これまで培ってきた技術メーカーとしてのDNAを維持した技術製造子会社として事業を推進することが最適であると判断いたしました。

また、当社がさらなる事業成長の加速化と企業価値の向上を実現するためには、市場環境の変化に柔軟に対応できるスピーディーな意思決定が可能な経営体制の構築、及びグループ会社に権限を委譲することによる経営責任の明確化が不可欠であるとの判断から、持株会社体制に移行する方針を決定いたしました。

これらを実現するために、当社の100%子会社であるミナト・アドバンスト・テクノロジーズ株式会社を新規設立し、事業を移管することといたしました。

 

(2) 会社分割の方法

当社のデバイス関連事業及びタッチパネル関連事業をミナト・アドバンスト・テクノロジーズ株式会社に承継させる吸収分割といたします。

 

(3) 会社分割の期日

平成30年10月1日(予定)

 

(4) 分割に際して発行する株式及び割当

ミナト・アドバンスト・テクノロジーズ株式会社は、本分割に際して普通株式2,900株を発行し、そのすべてを当社に割当ていたします。

 

(5) 割当株式数の算定根拠

吸収分割承継会社であるミナト・アドバンスト・テクノロジーズ株式会社は当社の100%子会社であり、本件分割に際して、ミナト・アドバンスト・テクノロジーズ株式会社が新たに発行する株式の全部を当社に割当て交付するため、ミナト・アドバンスト・テクノロジーズ株式会社と当社との協議の上、割当株式数を決定いたしました。

 

(6) 分割するデバイス関連事業及びタッチパネル関連事業の経営成績 

 

 

平成30年3月期
(百万円)

売上高

1,306

売上総利益

579

営業利益

154

 

 

(7) 分割する資産・負債の状況(平成30年3月31日現在)

 

資産

金額(百万円)

負債

金額(百万円)

流動資産

926

流動負債

153

固定資産

133

固定負債

37

合計

1,059

合計

190

 

 (注)上記金額は平成30年3月31日現在の貸借対照表を基準として算出しているため、実際に承継される額は、上記金額に効力発生日までの増減を調整した数値となります。

 

(8) ミナト・アドバンスト・テクノロジーズ株式会社の概要

代表者              代表取締役社長  小川  敏男

住所                神奈川県横浜市都筑区南山田町4105番地

資本金              10百万円(平成30年5月25日現在)

事業内容            電子機器・精密機器等の開発・製造・販売及びこれらの受託、代理、仲介

          環境関連機器・LED等関連機器の製造・販売及びこれらの受託、代理、仲介

業績等              設立初年度につき、業績等はございません。

 

5 【研究開発活動】

当社グループは顧客ニーズに応える最先端の製品を市場に供給するために製品開発を継続的に行っております。

当連結会計年度における当社グループが支出した研究開発に直接要した額の総額は11百万円であります。

 

セグメント別の製品開発は、次のとおりであります。

 

①デバイス関連

本セグメントは、フラッシュメモリデバイス等へデータを高速かつ高精度で移植するための高性能なデバイスプログラマ及びプログラマ用アダプタ並びに各種デバイスをプログラマに自動挿入するオートハンドラ等のプログラマ関連周辺機器の開発を行っております。

当連結会計年度における研究開発に直接要した額は9百万円であります。

 

②タッチパネル関連

本セグメントは、光学素子、超音波、銅線、赤外線カメラなどを応用した様々な方式のタッチパネルユニット、タッチパネルを動作させる為のマイコンプログラム並びにドライバソフト、アプリケーションソフトの開発及び評価を行っております。

当連結会計年度における研究開発に直接要した額は1百万円であります。