本文の将来に関する事項は、当連結会計年度末において、当社グループが判断したものであります。
当社グループの経営方針は、技術を活用した特色ある製品やサービスを提供する企業をグループ化し、各社の経営を成長させ、サポートしていくことであります。そして、経営力・財務力を強化し、より新しい技術や市場に挑戦する企業を生み出し、収益力を高め、株主に報い、利益の一部を活用し人や社会に貢献することであります。
当社グループの課題は、継続的な業績の安定性を確保するとともに、高い成長性を維持していくことであります。
当社グループを取り巻く経営環境において、メモリーモジュール事業におきましては、中期的にはIoTの広がりや5G導入などによりメモリーモジュール需要も拡大する見通しではありますが、一方でDRAMやNANDの価格調整の影響を受けるものと予想されます。デバイスプログラミング・ディスプレイソリューション関連事業は、車載メーカー等によるデバイスプログラミング関連の大型設備機器の需要が高まっている一方で、中小型タッチパネルは安価モデルへの切り替えが進んでいる状況です。当事業においては、引き続き他社との協業や海外展開によって既存事業を強化するとともに、インテリジェント・ステレオカメラ事業や、2019年4月に設立したデジタルサイネージの企画・設計・施工・運営を行う「ジャパンデジタルサイネージ株式会社」とともに推進するデジタルサイネージ事業など、更なる事業領域拡大に努めます。システム開発関連事業では、システムエンジニアの確保が厳しさを増している中、積極的な採用活動を通じて優秀な人材の確保を進めるとともに受託開発拡大による売上の増加を図ってまいります。
当社グループの経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標としては、当社グループは、2016年3月期まで当期純損失を計上するなど事業基盤の再構築が急務であった中で、これまで連結純利益をプラスとすることを目標とし、利益実額を重視した経営を行ってきました。
当連結会計年度における親会社株主に帰属する当期純利益は105百万円と3年度連続の黒字化を達成しました。今後も新規事業や企業提携、海外進出などを通じ、事業の継続的な拡大を通じて、企業価値を向上させていくことを経営の目標としており、引き続きの利益額の増大を目指します。
また2019年度以降は、資本効率の観点から株主資本当期純利益率(ROE)、財務健全性の観点から自己資本比率の向上にも取り組んでまいります。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
新製品開発力
デバイスプログラミング・ディスプレイソリューション関連事業における将来の成長は、主に最先端の技術に拠る新製品の開発と販売に依存するものと判断しております。しかしながら、両事業が属する業界は技術的進歩が急速でありますことから、全ての製品開発が販売につながる保証はありません。従いまして当社グループが業界と市場の変化を充分予測できず、有効な製品をタイムリーに市場に供給できない場合には、当社グループの将来の成長と収益性を低下させ業績と財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
価格競争と為替リスク
電機業界における価格競争は大変厳しいものがありますが、メモリーモジュール関連事業、デバイスプログラミング・ディスプレイソリューション関連事業の主要販売先はほとんどが大手電機メーカーでありますことから、当社グループに対しても納入価格の厳しい値下げ要求がなされております。当社グループはこれに対し、独創的な技術に基づく信頼性のある高品質な製品を安定供給することに努力し続けております。しかしながら将来においてもこのことが有効に働き競争力を維持できるとの保証はなく、特に比較的に財務体力のある新興メーカーが本格的に当社グループの市場に参入した場合には、市場シェアを維持もしくは拡大し、収益性を保つことが難しくなる可能性があります。
また、為替リスクにつきましては、主にメモリーモジュール関連事業において、外貨建ての営業債権及び原料等の輸入に伴う営業債務が為替の変動リスクに晒されております。デリバティブ取引(為替予約取引及び外国為替証拠金取引)を行うことにより対策を講じているものの、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。為替変動の影響は輸出先での販売価格に影響し、円安であれば輸出先の販売価格は低下するものの、円高の場合には価格が上昇するため当社の製品価格競争力が低下します。従いまして、著しく円高が進行した場合、当社グループの価格設定の見直しを促すこととなると同時に、海外売上割合が増加した場合には当社グループの収益に影響がでるものと考えられます。
外部要因による製品価格の変動
当社グループで販売している製品のうち、主にメモリーモジュール関連事業での調達部材であるDRAMやNAND等の半導体関連製品は、世界的な需要や供給の状況等により急激な価格の上昇や下落が生じる可能性があります。当社グループとしましても、販売価格に適正に転嫁することにより収益性の安定を図っておりますが、想定を超える急激な価格の変動が生じた場合、当社グループの将来の成長と収益性を低下させ業績と財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
製品の保証
当社グループは、一定の品質基準に基づいて各種の製品を生産しており、それら製品の販売後の保証につきましても一定の基準を設けて対処し、その費用を毎期の売上高実績に応じて翌期以降の発生に備え見積り計上しておりますが、大規模なリコールや保険金額を上回るような製造物責任賠償につながるような製品の瑕疵が生じた場合には、当社グループの将来の成長と収益性を低下させ業績と財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
人材の確保、育成等
システム開発関連事業では、主に情報処理システム開発及び技術者の派遣を主な事業としております。当事業では、顧客のニーズに即した情報処理システムの開発能力を備えた優秀な人材の確保及び高度なサービスを提供でき得る人材の育成が必要不可欠であります。しかしながら、急激な市場環境の変化や雇用情勢の改善による人手不足に伴い、必要な人材の確保等が叶わない場合や人材の流出が生じた場合、減収あるいは新たな費用の増加等により、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
法的規制
システム開発関連事業で営んでいる技術者の派遣は、「労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の保護等に関する法律」(以下「労働者派遣法」という。)に基づき、厚生労働大臣への届出による一般労働者派遣事業を行っている事業であります。「労働者派遣法」においては、労働者派遣事業を行う者(法人である場合には、その役員を含む)が欠格事由(労働者派遣法第6条)及び当該許可の取消事由(同 第14条)に該当した場合には、事業の許可を取り消し、または、期間を定めて当該事業の全部若しくは一部の停止を命じることができる旨を定めております。
現時点において、当社グループにおいては、上記に抵触する事実はないものと認識しておりますが、今後何らかの理由により当社グループ各社及びその役職員が上記に抵触した場合、当社グループの主要な事業活動に支障を来たすことが予想され、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
連結貸借対照表上の投資消去差額(のれん)
当連結会計年度末の連結貸借対照表における「のれん」の金額は、75,601千円であり、5年間で均等償却する方針です。のれんは、他の固定資産と同様に減損会計の対象であり、経営環境や事業の著しい変化等により対象である連結子会社の収益性が低下した場合には、のれんの減損損失発生により、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」(企業会計基準第28号 2018年2月16日)等を当連結会計年度の期首から適用しており、財政状態の状況については、当該会計基準等を遡って適用した後の数値で前連結会計年度との比較・分析を行っております。
また、当連結会計年度より、報告セグメントの区分を変更しており、前連結会計年度との比較・分析は変更後の区分に基づいて記載しております。
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当社グループは、取り扱い商材の多様化や販路拡大による既存事業の強化、海外拠点の設立や新規事業の立ち上げを進めました。メモリーモジュール関連事業及びシステム開発関連事業のセグメント利益(営業利益)が前連結会計年度を上回る実績となったものの、デバイスプログラミング・ディスプレイソリューション関連事業においては前連結会計年度を下回って推移いたしました。また、2020年3月期以降を見据えた新規事業としてインテリジェント・ステレオカメラの開発にも取り組んだほか、新たに株主優待制度を導入したこと等により販売費及び一般管理費が増加いたしました。
営業外収益としましては、当連結会計年度における為替変動により、当社グループが保有する外貨建資産価値が増加したことによる為替差益11百万円を計上しており、営業外費用としましては、シンジケートローン手数料37百万円や、2018年5月に持分法適用関連会社化した日本サインホールディングス株式会社に対する投資損失12百万円を計上いたしました。
以上の結果、当社グループの当連結会計年度の業績は、売上高15,850百万円と前連結会計年度と比べ1,963百万円(14.1%)の増収になりました。営業利益は237百万円と前連結会計年度と比べ14百万円(5.8%)の減益となりましたが経常利益は193百万円と前連結会計年度と比べ17百万円(9.7%)の増益となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度では連結納税制度の適用開始に伴い繰延税金資産を計上し、法人税等調整額△31 百万円を計上しましたが、当連結会計年度は今後の事業環境の見通しを含め精査を行った結果、繰延税金資産の取り崩しを行い法人税等調整額を15百万円計上しました。その結果、法人税等合計が前連結会計年度と比べ増加したこともあり、105百万円と前連結会計年度と比べ45百万円(30.2%)の減益となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
メモリーモジュール関連
メモリーモジュール関連事業については、スマートフォンの大容量化に加え、クラウドサービス向けデータセンターの容量拡張やサーバー市場の旺盛な需要により、主要製品のDIMM(Dual Inline Memory Module)及びSSD(Solid State Drive)の主要調達部材であるDRAMとNANDの需要が増大してきました。しかしながらNANDについては新世代品の歩留り向上とスマートフォンの出荷量の減少により価格の下落が続いており、DRAMにおいても牽引役であったサーバー需要が減少し、引き続き価格が下落しております。
これらの状況の中、国内スマートフォンメーカー向けのフラッシュ製品販売やDIMM及びSSD以外の製品販売にも注力した結果、当セグメントの売上高は13,815百万円と前連結会計年度と比べ1,988百万円(16.8%)の増収となりました。セグメント利益(営業利益)は472百万円と前連結会計年度と比べ81百万円(20.7%)の増益となりました。
デバイスプログラミング・ディスプレイソリューション関連
デバイスプログラミング関連事業については、設備機器関連ではオールインワンハンドラやオートハンドラ、レーザー捺印機等の大型設備機器について複数台の納入が完了したものの、利益率の高いプログラマ本体関連が前連結会計年度を下回る実績となりました。一方で当セグメントのROM書込みサービスにつきましては、受注件数の拡大や業務改善施策の推進により前連結会計年度を上回る実績となりました。
ディスプレイソリューション関連事業については、企業のショールームや博物館、商業施設等に向けた特注案件のタッチパネルが前連結会計年度を上回る実績となりました。しかしながら、大手ディスプレイメーカーや交通・公共機関向け大型タッチパネル、自動販売機やアミューズメント向けの中小型タッチパネルについて安価モデルへの切り替えが進んだこともあり、前連結会計年度を下回る実績となりました。
これらの結果、当セグメントの売上高は1,286百万円と前連結会計年度と比べ21百万円(1.6%)の減収となり、セグメント利益(営業利益)は104百万円と前連結会計年度と比べ50百万円(32.8%)の減益となりました。
システム開発関連
システム開発関連事業については、当連結会計年度においても技術支援型(人材派遣型)案件において概ね安定的に受注を獲得できたことにより、堅調に推移いたしました。
このような状況の中、受託開発案件において取引先の予算縮小等の影響もあり、当セグメントの売上高は674百万円と前連結会計年度と比べ29百万円(4.2%)の減収となりましたが、受託開発におけるプロジェクト管理を強化した結果、セグメント利益(営業利益)は50百万円と前連結会計年度と比べ11百万円(29.6%)の増益になりました。
その他事業
その他事業につきましては、ウェブサイトの構築等を営む日本ジョイントソリューションズ株式会社、企業の買収等の斡旋や仲介及びこれらに関するコンサルティング業務を行うミナト・フィナンシャル・パートナーズ株式会社に加え、LED受注販売等の環境エレクトロニクス関連事業を展開しております。また、新規事業として取り組んでいるインテリジェント・ステレオカメラ事業は順調に製品開発が進んでおり、エンジニアリングサンプル、量産前試作機の製造・出荷を開始いたしました。現在、10社以上の顧客企業において実証実験を実施しており、その有効性を検証し、好評価をいただいております。今後、2020年3月期下期から予定している量産機の出荷に向けて、開発を促進するとともに営業を強化してまいります。
当セグメントの売上高は110百万円(前連結会計年度70百万円)となりましたが、インテリジェント・ステレオカメラ事業の開発費の計上もあり、セグメント利益(営業利益)は34百万円の損失(前連結会計年度2百万円の損失)となりました。
(資産の部)
資産合計は、前連結会計年度末に比べて7.5%増加し、9,815百万円となりました。
流動資産は、前連結会計年度末に比べて3.7%増加し、8,115百万円となりました。これは、商品及び製品が88百万円減少しましたが、現金及び預金が246百万円、受取手形及び売掛金が51百万円それぞれ増加したことなどによるものであります。
固定資産は、前連結会計年度末に比べて30.7%増加し、1,698百万円となりました。これは、投資その他の資産の内、関係会社株式が198百万円、敷金及び保証金が220百万円増加したことなどによるものあります。
繰延資産は、社債発行費が1百万円となりました。
(負債の部)
負債合計は、前連結会計年度末に比べて8.4%増加し、7,255百万円となりました。
流動負債は、前連結会計年度末に比べて5.8%増加し、5,593百万円となりました。これは、1年内返済予定の長期借入金が244百万円減少しましたが、支払手形及び買掛金が199百万円、短期借入金が292百万円それぞれ増加したことなどによるものであります。
固定負債は、前連結会計年度末に比べて18.4%増加し、1,662百万円となりました。これは、長期借入金が287百万円増加したことなどによるものです。
(純資産の部)
純資産合計は、前連結会計年度末に比べて5.0%増加し、2,559百万円となりました。これは、当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益が105百万円計上したことなどによるものであります。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物は3,340百万円と前年同期に比べて241百万円(7.8%)の増加となりました。
各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、531百万円の収入(前年同期1,107百万円の支出)となりました。主な要因は、売上債権の増加額50百万円、その他39百万円等の減少要因がありましたものの、税金等調整前当期純利益194百万円、減価償却費91百万円、仕入債務の増加額294百万円等の増加要因によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、555百万円の支出(前年同期144百万円の支出)となりました。主な要因は、有形固定資産の取得による支出69百万円、関係会社株式の取得による支出211百万円、敷金及び保証金の差入による支出221百万円等の減少要因によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、264百万円の収入(前年同期2,127百万円の収入)となりました。主な要因は、長期借入金の返済による支出1,401百万円等の減少要因がありましたものの、短期借入金の純増額236百万円、長期借入による収入1,462百万円等の増加要因によるものです。
③ 生産、受注及び販売の実績
a. 生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1.セグメント間取引については、相殺消去しております。
2.金額は、販売価格によっております。
3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
4.当連結会計年度において、生産実績に著しい変動がありました。これは、その他事業におきましてインテリジェント・ステレオカメラ事業による販売数が増加したこと等によるものであります。
b. 受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1.セグメント間取引については、相殺消去しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3.システム開発関連及びその他の事業の一部につきましては、事業の性質上、受注高の算定が困難なため記載を省略しております。
4.当連結会計年度において、受注実績に著しい変動がありました。受注高におきましては、その他事業においてインテリジェント・ステレオカメラ事業による販売数が増加したことにより増加いたしました。また受注残高におきましては、メモリーモジュール関連事業において、前連結会計年度末はサーバー市場の旺盛な需要により受注納品の回転率が向上し受注残高が低下しておりましたが、当連結会計年度末は落ち着いたこと等によるものであります。
c. 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1.セグメント間取引については、相殺消去しております。
2.当連結会計年度において、販売実績に著しい変動がありました。これは、その他事業におきましてインテリジェント・ステレオカメラ事業による販売数が増加したこと等によるものであります。
3.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合
4.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
5.前連結会計年度の販売高及び割合に記載のない相手先につきましては、当該割合が100分の10未満のため記載を省略しております。
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討の内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、必要と思われる見積りは、合理的な基準に基づいて実施しております。
なお、当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度の経営成績等は次のとおりであります。
a. 経営成績の分析
(売上高)
当連結会計年度における売上高は、前連結会計年度に比べて14.1%増加し、15,850百万円となりました。
メモリーモジュール関連事業については、スマートフォンの大容量化に加え、クラウドサービス向けデータセンターの容量拡張やサーバー市場の旺盛な需要により、主要製品のDIMM(DualInline Memory Module)及びSSD (SolidState Drive)の主要調達部材であるDRAMとNANDの需要が増大してきました。しかしながらNANDについては新世代品の歩留り向上とスマートフォンの出荷量の減少により価格の下落が続いており、DRAMにおいても牽引役であったサーバー需要が減少し、引き続き価格が下落しております。これらの状況の中、国内スマートフォンメーカー向けのフラッシュ製品販売やDIMM及びSSD以外の製品販売にも注力した結果、前連結会計年度を上回る実績となりました。
デバイスプログラミング関連事業については、設備機器関連ではオールインワンハンドラやオートハンドラ、レーザー捺印機等の大型設備機器について複数台の納入が完了したものの、利益率の高いプログラマ本体関連が 前連結会計年度を下回る実績となりました。一方で当セグメントのROM書込みサービスにつきましては、受注件数の拡大や業務改善施策の推進により前連結会計年度を上回る実績となりました。ディスプレイソリューション関連事業については、企業のショールームや博物館、商業施設等に向けた特注案件のタッチパネルが前連結会計年度を上回る実績となりました。しかしながら、大手ディスプレイメーカーや交通・公共機関向け大型タッチパネル、自動販売機やアミューズメント向けの中小型タッチパネルについて安価モデルへの切り替えが進んだこともあり、前連結会計年度を下回る実績となりました。
システム開発関連事業については、受託開発案件において取引先の予算縮小等の影響があったものの、当連結会計年度においても技術支援型(人材派遣型)案件において概ね安定的に受注を獲得できたことにより、堅調に推移いたしました。
(売上総利益)
当連結会計年度の売上総利益は、前連結会計年度に比べて6.1%増加し、1,505百万円となりました。メモリーモジュール関連事業において前連結会計年度を上回る実績を上げた他、システム開発関連事業が増益となったことが要因となります。
(販売費及び一般管理費)
当連結会計年度における販売費及び一般管理費は、インテリジェント・ステレオカメラの開発に取り組んだことや、新たに株主優待制度を導入したこと等により、前連結会計年度に比べて8.7%増加し、1,267百万円となりました。
(営業利益)
当連結会計年度の営業利益は、前連結会計年度に比べて5.8%減少し237百万円となりました。
(経常利益)
当連結会計年度の経常利益は、前連結会計年度に比べて9.7%増加し193百万円となりました。営業外損益の主な内容は、受取賃貸料や為替差益等による38百万円の収益と、シンジケートローン手数料及び支払利息並びに持分法による投資損失等による81百万円の費用であります。
(特別損益)
当連結会計年度において、特別利益として新株予約権戻入益4百万円等、特別損失として投資有価証券評価損3百万円等を計上しております。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
前連結会計年度では連結納税制度の適用開始に伴い繰延税金資産を計上し、法人税等調整額△31百万円を計上しましたが、当連結会計年度は今後の事業環境の見通しを含め精査を行った結果、繰延税金資産の取り崩しを行い法人税等調整額を15百万円計上したこと等により、当連結会計年度における親会社株主に帰属する当期純利益は前連結会計年度に比べて30.2%減少し105百万円となりました。
(経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等の達成・進捗状況について)
当社グループは、2016年3月期まで当期純損失を計上するなど事業基盤の再構築が急務であった中で、これまで連結純利益をプラスとすることを目標とし、利益実額を重視した経営を行ってきました。
当連結会計年度における親会社株主に帰属する当期純利益は105百万円と3年度連続の黒字化を達成しました。今後も新規事業や企業提携、海外進出などを通じ、事業の継続的な拡大を通じて、企業価値を向上させていくことを経営の目標としており、引き続きの利益額の増大を目指します。
また2019年度以降は、資本効率の観点から株主資本当期純利益率(ROE)、財務健全性の観点から自己資本比率の向上にも取り組んでまいります。
b. 経営成績に重要な影響を与える要因について
「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
c. 資本の財源及び資金の流動性について
資本政策につきましては、従来当社およびグループ各社で実施していた資金調達及び管理を持株会社である当社に集約するため、2019年1月に株式会社三菱UFJ銀行をアレンジャーとしたシンジケートローン契約を締結し、効率的な財務運営を進めるとともに、必要な資金を安定的かつ機動的に調達しております。
d. セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容は、次のとおりであります。
(メモリーモジュール関連)
メモリーモジュール関連は、国内スマートフォンメーカー向けのフラッシュ製品販売やDIMM及びSSD以外の製品販売にも注力した結果、前連結会計年度を上回る実績となりました。中期的にはIoTの広がりや5G導入などによりメモリーモジュール需要も拡大する見通しではありますが、一方でDRAMやNANDの価格調整の影響を受けるものと予想されるため、今後も半導体メモリ市場の動向を注視し、効率的な調達及び販売価格への転嫁を進め、利益率の向上を目指してまいります。
(デバイスプログラミング・ディスプレイソリューション関連)
デバイスプログラミング・ディスプレイソリューション関連は、大型設備機器について複数台の納入が完了したものの、利益率の高いプログラマ本体関連が低調だったほか、タッチパネルの販売が前連結会計年度を下回ったことから前年度を下回って推移いたしました。国内メーカーの海外工場等、海外市場への販売を拡大するべく海外営業の体制を強化し、グローバルな営業展開を進めるとともに、2019年4月に設立したジャパンデジタルサイネージ株式会社を通じてデジタルサイネージの拡販を推進してまいります。
(システム開発関連)
システム開発関連は、人材派遣型ビジネスに加え受託開発案件の継続受注を進めており、安定的に収益を確保しております。今後は更なる受託開発の拡大に向けて、営業力を強化してまいります。
(その他)
その他の事業は、ウェブサイトの構築やマーケティングに関するコンサルティング業務等を営む日本ジョイントソリューションズ株式会社、企業の買収等の斡旋や仲介及びこれらに関するコンサルティング業務を行うミナト・フィナンシャル・パートナーズ株式会社等を育成事業としております。今後、事業規模が拡大した際には、独立したセグメントとして位置づけてまいります。
(3) キャッシュ・フローの状況の分析
当連結会計年度における現金及び現金同等物の期末残高は241百万円(前年同期比+7.8%)増加し3,340百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、531百万円の収入(前年同期1,107百万円の支出)となりました。主な要因は、売上債権の増加額50百万円、その他39百万円等の減少要因がありましたものの、税金等調整前当期純利益194百万円、減価償却費91百万円、売上高増加に伴う仕入債務の増加額294百万円等の増加要因によるものです。前連結会計年度は連結子会社サンマックス・テクノロジーズ株式会社における売上高・仕入高の急激な伸びを反映した所要運転資金の大幅な増加等があり1,107百万円の支出となっておりましたが、当連結会計年度も引き続き好調に推移した結果531百万円の収入となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、555百万円の支出(前年同期144百万円の支出)となりました。主な要因は、有形固定資産の取得による支出69百万円、事業シナジーを主眼とした関係会社株式の取得による支出211百万円、仕入債務の保証に対する敷金及び保証金の差入による支出221百万円等の減少要因によるものであり、積極的な経営戦略を反映したものとなっております。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、264百万円の収入(前年同期2,127百万円の収入)となりました。主な要因は、長期借入金の返済による支出1,401百万円等の減少要因がありましたものの、短期借入金の純増額236百万円、長期借入による収入1,462百万円等の増加要因によるものであり、資金調達及び管理を持株会社である当社に集約し、効率的な財務運営を進めるとともに、必要な資金を安定的かつ機動的に調達したことによるものです。
当社は、2018年5月25日開催の取締役会において、デバイス関連事業及びタッチパネル関連事業を当社の連結子会社であるミナト・アドバンスト・テクノロジーズ株式会社に会社分割により移管する決議を行い、2018年5月25日に、ミナト・アドバンスト・テクノロジーズ株式会社と吸収分割に関する契約を締結いたしました。
会社分割の概要は、以下のとおりであります。なお、本件分割は、当社の100%子会社への吸収分割であるため、開示事項・内容を一部省略しております。
(注)当契約は2018年10月1日に吸収分割を履行しております。なお、契約締結時点から2018年10月1日の間に報告セグメントの区分を変更しております。詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(セグメント情報等)」をご参照ください。「会社分割の方法」「分割する事業の経営成績」「分割する資産・負債の状況」は、変更後のセグメントに基づいて記載しております。
当社で営んでいる、デバイス関連事業及びタッチパネル関連事業について、規模拡大と効率化の方策を検討した結果、両事業を統合し、これまで培ってきた技術メーカーとしてのDNAを維持した技術製造子会社として事業を推進することが最適であると判断いたしました。
また、当社がさらなる事業成長の加速化と企業価値の向上を実現するためには、市場環境の変化に柔軟に対応できるスピーディーな意思決定が可能な経営体制の構築、及びグループ会社に権限を委譲することによる経営責任の明確化が不可欠であるとの判断から、持株会社体制に移行する方針を決定いたしました。
これらを実現するために、当社の100%子会社であるミナト・アドバンスト・テクノロジーズ株式会社を新規設立し、事業を移管することといたしました。
当社のデバイスプログラミング・ディスプレイソリューション関連事業及びその他事業をミナト・アドバンスト・テクノロジーズ株式会社に承継させる吸収分割といたします。
2018年10月1日
ミナト・アドバンスト・テクノロジーズ株式会社は、本分割に際して普通株式2,900株を発行し、そのすべてを当社に割当ていたします。
吸収分割承継会社であるミナト・アドバンスト・テクノロジーズ株式会社は当社の100%子会社であり、本件分割に際して、ミナト・アドバンスト・テクノロジーズ株式会社が新たに発行する株式の全部を当社に割当て交付するため、ミナト・アドバンスト・テクノロジーズ株式会社と当社との協議の上、割当株式数を決定いたしました。
代表者 代表取締役社長 小川 敏男
住所 神奈川県横浜市都筑区南山田町4105番地
資本金 10百万円(2018年5月25日現在)
事業内容 電子機器・精密機器等の開発・製造・販売及びこれらの受託、代理、仲介
環境関連機器・LED等関連機器の製造・販売及びこれらの受託、代理、仲介
業績等 設立初年度につき、業績等はございません。
当社グループは顧客ニーズに応える最先端の製品を市場に供給するために製品開発を継続的に行っております。
当連結会計年度における当社グループが支出した研究開発に直接要した額の総額は
セグメント別の製品開発は、次のとおりであります。
①デバイスプログラミング・ディスプレイソリューション関連
デバイス関連として、フラッシュメモリデバイス等へデータを高速かつ高精度で移植するための高性能なデバイスプログラマ及びプログラマ用アダプタ並びに各種デバイスをプログラマに自動挿入するオートハンドラ等のプログラマ関連周辺機器の開発を行っております。
タッチパネル関連として、光学素子、超音波、銅線、赤外線カメラなどを応用した様々な方式のタッチパネルユニット、タッチパネルを動作させる為のマイコンプログラム並びにドライバソフト、アプリケーションソフトの開発及び評価を行っております。
当連結会計年度における研究開発に直接要した額は
②その他事業関連
本セグメントは、インテリジェント・ステレオカメラ事業における製品開発及び評価等を行っております。
当連結会計年度における研究開発に直接要した額は