第2 【事業の状況】

 

1 【業績等の概要】

(1) 業績

当連結会計年度におけるわが国経済は、雇用環境の改善、良好な企業の収益環境の持続などにより、総じて緩やかな回復基調を維持することが期待されましたが、6月の英国国民投票でEU離脱票が過半数を占めたこと、11月の米国大統領選でトランプ候補が当選したことなどにより、金融市場は大きく動揺し、景気の先行きにも不透明感が強まりました。今後は、中東や朝鮮半島の情勢深刻化に伴う地政学リスクや、欧州主要国での選挙の動向などにより、金融市場に緊張が高まり、当面は不安定な状況が続くことが予想されます。

このような状況の中、当社グループは、高付加価値空間創造企業として、高い省エネ性能に加え、顧客価値を創造する光の質を高めた新製品の開発、製造及び販売に注力して参りました。また、経営体質の更なる強化を企図して、モノづくりの革新を目指し、製品開発プロセスの改善、科学的管理手法による品質の改善及び原価の低減に取り組みました。

しかしながら、国内では卸売業・小売業の設備投資が伸び悩んだこと、円高により海外での外貨建ての売上高の円換算額が目減りしたことにより、当連結会計年度における売上高は、396億37百万円(前連結会計年度比9.9%の減収)となりました。

国内では大口商談を巡る競争は引き続き厳しい状況でしたが、原価低減と経費削減をはじめとした経営体質強化に取り組んだ結果、営業利益は25億円(前連結会計年度比298.3%の増益)と大幅な増益を達成しました。期初の想定より円高が進行したことにより為替差損が発生したため、経常利益は増益幅が縮小し、8億46百万円(前連結会計年度比60.6%の増益)となりました。

将来の為替リスクに備えるための為替予約契約の時価評価に係る評価益が4億41百万円発生したことにより、親会社株主に帰属する当期純利益は2億11百万円(前連結会計年度は35億34百万円の親会社株主に帰属する当期純損失)と利益を確保しました。

 

セグメントの業績は次のとおりであります。

①  照明器具関連事業

当セグメントにおきましては、業務用LED照明器具分野で業界トップクラスの品揃えを実現し、日本の主要都市のショールームを活用し積極的な販売活動を展開することで、業務用LED照明分野における高いブランドイメージの確立に努めました。無線コントロールシステムのSmart LEDZシリーズ、商業施設用LED照明アパレルホワイトシリーズを中心に、機能性を重視した製品に対する顧客の評価は高く、商業施設やオフィス等の大型施設向けの販売だけでなく、既存照明器具の取り換え需要に対しても積極的な販売活動を推進しました。8月には、商業施設向けの新カタログ「LEDZ Pro.2016-2017」を発刊し、新たな照明のコンセプトである「エシカルライティング」と共に間接照明シリーズやグレアレス照明シリーズなどの新製品の拡販に努めました。

LED照明器具の本格的な普及が進む海外市場においては、アジア・欧州を中心に販売拡大に努めた結果、現地通貨建てでは二桁の増収を達成しましたが、円高の進行により円換算後の売上高は減少しました。

利益につきましては、円高により円ベースの製造コストが改善したこと、原価低減、経費削減に努めたことにより、対前連結会計年度比で大幅な増益となりました。

このような取り組みの結果、売上高は356億10百万円(前連結会計年度比9.6%の減収)(セグメント間取引含む。以下同じ。)となり、セグメント利益(営業利益。以下同じ。)は29億13百万円(前連結会計年度比279.3%の増益)と大幅な増益となりました。

 

 

②  環境関連事業

当セグメントにおきましては、消費電力削減の総合的なソリューション提案活動を強化し、食品スーパーをはじめとする流通店舗を中心に高効率LED照明の販売活動を展開しました。無線コントロールシステムのSmart LEDZによるLED照明の高度な制御機能は顧客より好評を得ましたが、商業施設等の大口取替需要が減少したことなどにより売上高及び利益は対前連結会計年度比で減少しました。

この結果、売上高は80億71百万円(前連結会計年度比18.5%の減収)、セグメント利益は5億88百万円(前連結会計年度比42.9%の減益)となりました。

 

③  インテリア家具事業

当セグメントにおきましては、ホテル、オフィス及び商業施設向けの業務用家具に特化して営業活動を展開しました。7月には、新カタログ「AbitaStyle VOL.9」を発刊し、積極的な販売促進を実施し、東京五輪に向けて需要が拡大するホテルやショールームなどの需要の取り込みに注力しました。照明器具関連事業とのシナジーを追求し、高付加価値空間の構築に向けて営業活動を強化いたしましたが、売上高は11億74百万円(前連結会計年度比11.7%の減収)となり、セグメント利益は16百万円(前連結会計年度比56.7%の減益)にとどまりました。

 

(2) キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度における現金及び現金同等物は、76億73百万円(前連結会計年度は83億16百万円)となりました。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動によるキャッシュ・フローは、55億36百万円の増加(前連結会計年度は29億80百万円の増加)となりました。

主な要因は、増加要因として税金等調整前当期純利益12億66百万円、減価償却費30億75百万円及びたな卸資産の減少19億3百万円、減少要因として法人税の支払6億88百万円によるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動によるキャッシュ・フローは、32億92百万円の減少(前連結会計年度は36億34百万円の減少)となりました。

主な要因は、定期預金の預入による支出6億円及び有形固定資産の取得による支出27億63百万円によるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動によるキャッシュ・フローは、25億60百万円の減少(前連結会計年度は16億12百万円の増加)となりました。

主な要因は、増加要因として長期借入れによる収入54億48百万円、減少要因として長期借入金の返済による支出64億69百万円万円及び配当金の支払額4億44百万円であります。

 

 

2 【生産、受注及び販売の状況】

(1) 生産実績

当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

生産高(百万円)

前年同期比(%)

照明器具関連事業

7,615

△17.4

 

(注) 1.セグメント間取引については、相殺消去しております。

2.金額は製造原価としております。

3.金額には消費税等は含まれておりません。

 

(2) 受注実績

当社グループ(当社及び連結子会社、以下同じ)は主に需要予測に基づく見込生産方式を採用しているため、該当事項はありません。

 

(3) 販売実績

当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

販売高(百万円)

前年同期比(%)

照明器具関連事業

30,574

△7.2

環境関連事業

7,888

△18.9

インテリア家具事業

1,174

△11.7

合計

39,637

△9.9

 

(注) 1.セグメント間取引については、相殺消去しております。

2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

 

3 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

(1) 会社の経営の基本方針

当社グループは、経営理念として「企業は公器」を掲げ、企業の社会的存在価値を高めることに経営資源を集中し、人間(組織)の持つ無限の能力と可能性を最大限発揮させる経営の仕組みづくり並びに社会に貢献する経営を優先することを目指しております。

この考えを実現する経営理念として「顧客にベストビジネスパートナーとして認知される会社に」、「顧客の要求に最高の形で応える社員に」、「会社価値と経営品質の向上」、「顧客満足と社員の働きがいの向上」等を掲げ、照明器具並びに、インテリア家具・用品等の製造販売を通じて快適な商、住環境を提供する高付加価値空間創造企業として、幅広い社会貢献を目指しております。

なお、経営の基本方針について次の内容を掲げております。

①「会社価値の向上」

(イ)会社価値とは当社が社会に存続し続けるための必要な提供価値をいう。

(ロ)会社価値を継続的に高める、優れた経営の仕組みと人材をつくる。

(ハ)高付加価値空間創造並びに省エネ製品の開発及び提供で地球の温暖化防止や資源の温存等を推進する。

(ニ)市場及び顧客の期待・要求する製品を的確且つ、スピーディに開発し提供する。

②「経営品質の向上」

(イ)経営品質とは卓越した業績を上げ続けることができる経営の仕組みをいう。

(ロ)人間尊重経営を重視し、個人と組織の調和と永続発展を可能とする経営の仕組みをつくる。

(ハ)社会や業界の環境変化に対応できる経営の仕組みと人材育成を図る。

(ニ)情報の共有化を図りスピーディな活用と検証を行う。

③「顧客満足の向上」

(イ)社員一人一人が真の顧客(次工程)満足とは何かを考え顧客の価値創造を優先する。

(ロ)顧客、社員、株主、三者の最大満足を追求する。

(ハ)全社員が顧客側に立って考え、仕事が出来る環境と経営の仕組みをつくる。

(ニ)市場及び顧客の要求、期待事項を的確に把握しスピーディに対応出来る経営の仕組みをつくる。

④「社員の働き甲斐の向上」

(イ)全従業員が最大限に能力を発揮できる組織にするために、自ら考え、判断、活動し、成果を自ら評価できる経営の仕組みをつくる。

(ロ)全社員が価値観を共有し、一人一人が主体性をもって自由闊達に活動し、成長できる仕組みと組織風土を醸成する。

(ハ)成果を重視した評価・配分制度とする。

(ニ)人事制度並びに評価・配分方法は公正で客観的なものとする。

 

(2) 中長期的な会社の経営戦略

当社グループは、全員がお客様の視点に立脚した思考・行動をとり、顧客満足の最大化を実現することにより、
事業の持続的成長と収益力の向上を経営目標として掲げております。

 

1.国内事業の成長回復と収益力向上

≪照明器具関連事業≫

分野別のソリューション提案による顧客創造とトータルコストの低減による収益の回復

・商業施設分野を基幹市場と位置づけ、総合的な競争力を強化し需要を開拓

・建築分野を中長期的な成長市場とし、顧客開拓を推進し安定成長基盤を構築

・競争力のある製品の投入、継続的な原価の低減、ロスコストの撲滅による収益力の向上

 

≪環境関連事業≫

新たなビジネスモデルの構築による利益創出

・レンタル事業の強化による安定した収益の確保

・流通店舗市場の更なるシェア獲得と、関連市場へのソリューション提案の強化

≪インテリア家具事業≫

納入案件毎の提案営業深化による持続的成長の実現

・ホテル・オフィスなどの差別化空間の受注拡大に注力

 

2.海外事業の拡大

海外事業を国内事業と並ぶ中核事業に育成

・アジア・中国・インド・欧州・米国5極の自己完結型事業体制の確立

・アジア・インドを重点攻略地域としたリソースの集中、及びアジアでの基盤構築による事業拡大

・Ansell社の事業基盤を核とし、英国市場での成長と欧州大陸への展開

・地域ニーズに応えるローカルフィット製品創出体制の確立、及び短納期化による競争力の強化

・グローバル人材の育成と海外マネジメント基盤の構築

 

3.企業競争力の強化

事業拡大を支える経営基盤の整備

・需要創造型製品の開発体制増強と顧客満足を満たす品質の維持・向上

・グローバルな生産・供給体制の構築による競争力強化

・人材の開発とマネジメントシステムの構築

 

(4) 会社の対処すべき課題

当社グループは、顧客のニーズや期待に応えるために顧客密着型経営を推進し、会社価値と経営品質の向上を経営目標として掲げております。

今後、市場競争の更なる激化が予測される環境の下、競争力と組織力の強化を図り、安定した経営体制を構築するために、次の項目に重点を置いて事業経営を推進して参ります。

① 商業施設向け照明器具市場で培った製品開発力と事業ノウハウを活かし、非住宅照明分野市場において、省エネルギー及び環境保護を重視した高効率LED照明器具のトップメーカーとしての確固たるブランドの確立を図ります。今後は、独自性の有るLED応用製品の開発並びに販売強化を強力に推進して参ります。

② 国内の製造拠点である佐野工場、海外生産子会社であるENDO Lighting(THAILAND)Public Co.,Ltd.及び昆山恩都照明有限公司の3製造拠点において、更なる生産性の向上とコストダウンを実現し世界的なLED照明器具の供給体制の整備を進めます。

③ 全国主要都市に展開しているLED専用ショールームを活用すると共に、顧客要望への対応力及び提案力の強化を行い、大手設計事務所、ゼネコン、サブコン、デベロッパー等からの信頼向上に努めて参ります。

④ アジア・中国・インド・欧州・米国5極の自己完結型事業体制を確立し、海外事業を国内事業と並ぶ中核事業に育成して参ります。

⑤ 事業の継続的な成長・発展を実現するために、研究設備並びに人材投資を積極的に進めることに加えて、外部企業とのコラボレーションによる技術開発や共同研究に注力して参ります。

⑥ 連結子会社のイーシームズ株式会社が実施している環境関連事業に関しては、レンタルスキームを活用したソリューション提案に注力するとともに、組織体制の強化と省エネ機器の新規投入を実施し長期的な事業発展につなげて参ります。

⑦ インテリア家具・用品については、照明事業のチャンネルを活用したカタログ販売の全国展開、照明と家具の総合提案、特注家具の販売強化等を推し進め、積極的な販売促進活動を展開して参ります。

 

 

4 【事業等のリスク】

当社グループの経営成績及び財務状況等に影響を及ぼす可能性のあるリスクには、以下のようなものがあります。

なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

また、積極的な情報開示の観点から、必ずしも投資判断に影響を与えるとは限らない事項も含まれております。

 

1.事業活動に関するリスク

(1) 経済情勢・需要変動等について

当社グループの製品需要は経済情勢及び景気動向の影響を受け、特に主要取扱製品であるLED照明器具は建築物等の照明設備であるため、建築需要動向、企業の設備投資動向によっては、当社グループの経営成績及び財政状態に大きな影響を与える可能性があります。

(2) 製品ライフサイクルと在庫について

当社グループの主力製品であるLED照明器具のライフサイクルは、新しいLED素子の開発による性能、品質の向上の影響を直接的に受けます。昨今、技術革新の速度が増しており、在庫の陳腐化のリスクが高まっております。当社グループとしましても、LED素子、電源等の部品の在庫管理には万全を期しておりますが、環境が急変し想定していた売上数量が確保出来なかった場合には、たな卸資産処分損が発生し、当社グループの経営成績及び財政状態に大きな影響を与える可能性があります。

(3) 技術革新について

当社グループは、高効率、高機能を有する製品づくりを目指し研究開発に取り組んでおりますが、長期的に市場ニーズに合致した新技術を創造し続けられるとは限らず、想定とは異なる市場ニーズの変化や、急激な業界の技術革新に追随できず優位性のある製品を提供できなくなった場合、当社グループの経営成績及び財政状態に大きな影響を与える可能性があります。

(4) 販売価格等について

当社グループが属する照明器具業界は、新規企業が参入する厳しい価格競争の環境にあります。したがって、当社グループの想定とは異なる販売価格の引下げを余儀なくされる可能性があります。
当社グループは、収益確保のため部材の調達コスト及び製造コスト等の削減に継続して取り組むとともに製品の高付加価値化を図っておりますが、当社グループの想定以上に価格競争が厳しくなった場合、当グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

(5) グローバルな事業展開について

当社グループは、タイ、中国、アメリカ、インド、イギリス、シンガポール、ベトナムに製造・販売子会社を展開し、グローバルな事業運営を行っております。海外では、政情不安、経済動向の不確実性、宗教及び文化の相違等の所謂カントリーリスクに直面する可能性があります。当社グループでは、現地子会社と本社の間で緊密なコミュニケーションを実施することと合わせて、現地情報の積極的な収集に努めており、情勢の変化に対して機敏に対応していく方針でありますが、予測不能な事態が発生した場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。

(6) 製品の品質について

当社グループは、所定の品質基準に基づき、製品の品質確保に細心の注意を払っておりますが、基幹部品の不良等により製品に重大な欠陥が発生した場合には、製品の回収及び交換による費用、企業イメージのダウン等により、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。

(7) 知的財産権について

当社グループの事業活動におきましては、特許権等の様々な知的財産権が関係している場合があり、第三者の所有する知的財産権を侵害するリスクを必ずしも否定できません。当社グループでは他社の知的財産権の調査を行い、問題の発生の防止を図っていますが、他社との間に知的財産を巡って紛争が生じたりする可能性は皆無とはいえず、当社グループ製品の生産、販売に制限を受けたり、損害賠償金等の支払が発生する場合があり、当社グループの経営成績及び財政状態に大きな影響を与える可能性があります。

 

 

2.マーケット変動によるリスク

(1) 原材料の仕入価格の高騰について

当社グループが製造している照明器具は鋼材、アルミニウム、樹脂等を主な材料として使用しており、原油価格やその他原材料価格変動の影響を受けます。これらの仕入価格が急激に変動した場合は、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。

(2) 為替変動による影響について

当社グループは、LED照明器具に使用するLED素子並びに電源等の海外輸入比率が高く、中国、タイに所在する子会社にて製造した製品の大部分を日本で販売する事業体制のため、為替変動の影響を受けます。また、海外に所在する連結子会社の連結財務諸表作成において、貸借対照表及び損益計算書は円換算されるため、為替相場の変動の影響を受けます。当社グループは、為替予約等により為替相場の変動をヘッジ又は軽減する対策を講じてはおりますが、為替レートが急激に変動した場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。

(3) デリバティブ取引について

①  当社

当社は、欧州ユーロ並びに米ドル建輸入取引の為替変動リスクをヘッジする目的で、通貨オプション取引、通貨スワップ取引等を利用したデリバティブ取引を実行しております。

当社は、当該デリバティブ取引について時価評価を行う処理を採用しており、今後当該取引の時価評価に影響を及ぼす為替レート並びに金利差の変動状況により、相当額の評価損益が発生する可能性があります。

②  ENDO Lighting(THAILAND)Public Co.,Ltd.

原材料の価格高騰リスクを回避する目的で商品関連のアルミニウムスワップ取引をしており、また、為替変動リスクをヘッジする目的で為替予約取引を実行しております。

そのため、原材料の価格動向及び為替レートの変動状況により、相当額の評価損益が発生する可能性があります。

③  昆山恩都照明有限公司(中国)

米ドル建輸出取引の為替変動リスクをヘッジする目的で為替予約取引を実行しております。

そのため、為替レートの変動状況により、相当額の評価損益が発生する可能性があります。

 

3.自然災害・事故等によるリスク

地震、台風等の自然災害や火災等の事故災害が発生した場合、当社グループの拠点の設備等の損壊や電力、ガス、水の供給困難により、一部または全部の操業が中断し、生産及び出荷が遅延する可能性があります。また、損害を被った設備等の修復のために多額の費用が発生し、結果として、当社グループの事業、業績及び財務状況に重大な影響を及ぼす可能性があります。

 

4.情報セキュリティに関するリスク

当社グループは、事業を展開する上で、技術や営業に関する機密情報の他、多数の情報を保有しており、常に最適な情報セキュリティを目指して対策を講じておりますが、これらの情報が誤ってまたは避けられない理由で外部に流出した場合には、被害者に対する賠償責任の発生や、当社グループの市場評価の低下、社会的信用の失墜、顧客の流出等を招き、当社グループの事業展開、経営成績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

5.その他のリスク

(1)繰延税金資産について

当社グループは、当連結会計年度において8億93百万円の繰延税金資産を計上しております。繰延税金資産につきましては、今後の利益(課税所得)をもって全額回収可能と考えておりますが、業績の悪化によって一部取崩を求められることとなった場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。

 

(2)のれんについて

当社グループは、当連結会計年度末において31億59百万円ののれんを計上しております。のれんは、他の固
定資産と同様に減損会計の対象であり、事業の展開等が計画どおりに進まずのれんの減損処理を行う必要が生
じる事態が発生した場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。

 

5 【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。

 

6 【研究開発活動】

当社グループは、「より少ない資源とエネルギーで、より高付加価値な空間を創造する」を基本方針に掲げ、照明を通じて社会に貢献することを念頭に研究開発を実施しております。地球環境の保全と温暖化防止の促進、電力需給の逼迫により、省エネの重要性がより一層高まっています。従来光源に比べて高効率なLED照明器具に関しましても、様々な市場より更なる高効率化が求められております。

当連結会計年度における当社グループ全体の研究開発費の総額は、6億63百万円であります。

当社グループの研究開発活動は、次のとおりであります。

 

照明器具関連事業の研究開発部門におきまして、当連結会計年度においてリリースした主な新製品カタログとして、平成28年4月間接照明の手法を解りやすく説明したカタログの間接照明ハンドブック、高性能な高天井用器具を掲載したLED体育館・スポーツ施設照明カタログ、7月に『人と地球にやさしい未来の光を実現していく為のキーワード「エシカルライティング」』を提唱したカタログLEDZ Pro.2016-2017カタログを発刊いたしました。当社の全照明器具ラインナップにセグメントされた市場(商業施設や施設照明)に特化したLED商品がさらに拡充されました。建築施設向けに不快なグレアを無くすグレアレスダウンライトシリーズ、高効率LEDZ SOLID TUBE Liteシリーズでは183lm/w商品をはじめ、高効率ベース照明器具を充実、商業施設市場向けに、衣料の色の見え方や人の肌を美しく見せる光を独自に開発したアパレルホワイトシリーズのさらなる展開、調光調色リニアシリーズをリリースいたしました。また、照明空間マネジメントシステム「Smart LEDZ」に新たな機能を加えシリーズの拡充をはかるとともに、海外市場向けのグレアレスダウンライトシリーズ新製品開発を行いました。

 

「Smart LEDZ」は、すべての照明器具を個別に制御することで、各業態のベネフィットに応じた最適な光環境の実現と省エネ・電気代削減を両立する画期的な照明空間マネジメントシステムです。光の制御は専用タブレットで簡単に操作でき、信号線不要の無線調光システムで特別な施工も必要がありません。

システム拡充機種といたしましては、小空間でのさまざまな明るさ演出をスマートフォンでワンタッチ切り替えができるスマートフォンアプリケーションを開発いたしました。

システム拡充機種といたしましては、デマンド制御用コントローラと組み合わせできる「接点コンバータ」、大・中型建築施設で照明の一括制御が可能な「一括管理ソフト」及びさまざまな明るさ演出をワンタッチ切り替えができる「シーン設定機能」を開発いたしました。

 

次年度の研究開発活動につきましては、LED中央研究所を中心に子会社である中国の昆山恩都照明有限公司、タイのENDO Lighting(THAILAND)Public Co.,Ltd.及び米国のIcon International,Inc.の開発部門が相互に連携し、照明空間マネジメントシステム機能の向上及び拡充により、高効率LED照明システムの国内外への展開を加速し、更なる高付加価値空間創造を実現できるLED照明製品の開発を推し進めてまいります。また、海外市場向けとして、アジア建築市場向けLEDZグレアレス照明カタログ、中国の建築・商業施設向けLEDZカタログ、欧州商業施設向けLEDZカタログの商品の開発拡充を進めてまいります。

 

 

7 【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

(1) 重要な会計方針及び見積り

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたりまして、たな卸資産の評価、有価証券の評価、貸倒引当金の計上及び退職給付に係る負債の計上等の重要な会計方針並びに税効果会計等に関して見積り及び判断を行っております。過去の実績及び当該取引の状況に照らして、合理的と考える見積り及び判断を行っておりますが、実際の結果は、見積りによる不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。

 

(2) 財政状態の分析

当連結会計年度末における総資産は532億14百万円(前連結会計年度末比49億21百万円の減少)となりました。

当連結会計年度末における自己資本比率は35.1%(前連結会計年度末比0.3ポイントの減少)となり、当連結会計年度末における1株当たり純資産額は1,262円45銭(前連結会計年度末比130円34銭の減少)となりました。

(流動資産)

当連結会計年度末における流動資産は273億30百万円で、前連結会計年度末比31億59百万円減少しております。主な要因は、受取手形及び売掛金の減少3億81百万円及びたな卸資産の減少23億89百万円であります。

(固定資産)

当連結会計年度末における固定資産は258億83百万円で、前連結会計年度末比17億62百万円減少しております。主な要因は、有形固定資産の減少4億85百万円及びのれんの減少9億7百万円であります。

(流動負債)

当連結会計年度末における流動負債は164億26百万円で、前連結会計年度末比18億5百万円減少しております。主な要因は、支払手形及び買掛金の減少4億59百万円、短期借入金の減少8億54百万円、製品保証引当金の減少3億6百万円及びデリバティブ債務の減少5億94百万円であります。

(固定負債)

当連結会計年度末における固定負債は181億28百万円で、前連結会計年度末比11億90百万円減少しております。主な要因は、長期借入金の減少14億66百万円であります。

(純資産)

当連結会計年度末における純資産は186億59百万円で、前連結会計年度末比19億26百万円減少しております。

主な要因は、親会社株主に帰属する当期純利益の計上2億11百万円、為替換算調整勘定の減少17億88百万円及び配当金の支払いによる減少4億43百万円によるものであります。

 

 

(3) 経営成績の分析

(売上高)

当連結会計年度における売上高は、396億37百万円(前連結会計年度比9.9%の減収)となりました。

照明関連事業では、業務用LED照明器具分野で業界トップクラスの品揃えを実現し、全国主要都市のショールームを活用し展示会の開催等の積極的な販売活動を展開することにより、業務用LED照明器具分野における高いブランドイメージの確立に努めました。機能性を更に向上させた新製品に対する大手設計事務所、ゼネコン、サブコン等の評価は高く、商業施設やオフィス向けの販売は堅調に推移しましたが、競合の激化、一部製品の販売価格下落もあって、減収となりました。

環境関連事業では、当社グループの提供する省エネ性能を重視した高効率LED照明器具や制御機器の消費電力削減効果が、食品スーパーを始め流通店舗で高い評価を得ましたが、大口取換需要が減少したことなどにより、減収となりました。

インテリア家具事業では、業務用家具に特化したカタログを建築士やインテリアデザイナー等に配布し、積極的な販売促進活動を展開する一方、代理店網の強化や特注家具の販売にも積極的に取り組み、ブランド認知度の向上と販路開拓に注力しました。

(売上総利益)

当連結会計年度における売上総利益は、141億47百万円(前連結会計年度比2.1%の増益)となりました。

(販売費及び一般管理費)

当連結会計年度における販売費及び一般管理費は、経費削減に努めた結果、116億47百万円(前連結会計年度比12.0%の減少)となりました。

(営業利益)

上記の要因により、当連結会計年度における営業利益は25億円(前連結会計年度比298.3%の増益)となりました。

(経常利益)

当連結会計年度における経常利益は、為替差損の発生により8億46百万円(前連結会計年度比60.6%の増益)となりました。

(税金等調整前当期純利益)

当連結会計年度における税金等調整前当期純利益は、12億66百万円(前連結会計年度は16億12百万円の税金等調整前当期純損失)となりました。

(法人税等)

当連結会計年度における法人税等は、10億55百万円(前連結会計年度比45.1%の減少)となりました。

(非支配株主に帰属する当期純損失)

当連結会計年度における非支配株主に帰属する当期純損失は、0百万円(前連結会計年度は1百万円の非支配株主に帰属する当期純損失)となりました。

(親会社株主に帰属する当期純利益)

この結果、当連結会計年度における親会社株主に帰属する当期純利益は2億11百万円(前連結会計年度は35億34百万円の親会社株主に帰属する当期純損失)となりました。

 

(4) キャッシュ・フローの状況の分析

キャッシュ・フローの分析につきましては、「1 業績等の概要 (2) キャッシュ・フローの状況」をご覧下さい。