第2 【事業の状況】

 

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

(1) 会社の経営の基本方針

当社グループは、経営理念として「企業は公器」を掲げ、企業の社会的存在価値を高めることに経営資源を集中し、人間(組織)の持つ無限の能力と可能性を最大限発揮させる経営の仕組みづくり並びに社会に貢献する経営を優先することを目指しております。

この理念のもと、人体と同様に一人一人が自ら考え、行動、創意工夫し、生き生きと個人と組織が成長と繁栄を実現する『個と組織の調和と永続』、お客様と周囲の人々から沢山の「ありがとう」を頂ける個人と会社であることを目指す『ありがとう創造企業に』の2つの経営目的を通じて、人と地球に優しい高付加価値空間を創造し社会に貢献する会社『エシカル(=倫理的な、道徳上の)ソリューション カンパニー』というコーポレートミッションの実現に向けて取り組みを行っております。                   

 

(2) 中長期的な会社の経営戦略

 当社グループは、長期のビジョンとして、『エシカル ソリューション NO.1 リーディングカンパニーへ』を掲げ、継続的な成長と安定した高収益を生み出す企業体質を確実なものとするため、各事業セグメントにおける事業体制の強化と総コスト(原価及び経費)の徹底した削減を進めるとともに、経営基盤の更なる強化に取り組み、利益を重視した経営を推進して参ります。
 1.国内照明事業の着実な成長と収益力向上

 ・照明制御及びネットワークソリューション製品の拡充と提案型営業の強化
  ・重点分野への営業集中と顧客の創造、関係強化

・オフィスやパーソナル空間市場など新規市場への展開
  ・品質・在庫などのロスコストの削減と原価低減活動の継続
 2.海外照明事業の持続的成長
  ・アジア・英国への経営資源の集中

・英国電材卸市場の顧客別営業施策強化と英国国外市場の開拓推進
  ・アジア高級建築分野への特化と強い経営体質づくり
 3.環境関連事業の提案力強化
  ・ソリューション提案力の強化を通じた市場の更なる深堀り

・レンタル事業の強化と新たな製品・サービスの開拓推進
 4.インテリア家具事業の確実な利益確保
  ・照明事業との協業と既製品ビジネスの強化

・オフィス市場など新規分野・新規顧客の開拓の推進
 5.経営基盤の強化
  ・徹底したPDCAの実践による事業計画の完遂
  ・人事制度改革の深化と経営人材の育成
  ・企業風土改革とIT化、デジタル化の推進による業務改善
 

 

 

(3)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

当社グループは、顧客のニーズや期待に応えるために会社価値と経営品質の向上を経営目標として掲げ、顧客密着型経営を推進しております。

今後、市場競争の更なる激化が予測される環境の下、競争力と組織力の強化を図り、安定した経営体制を構築するために、次の項目に重点を置いて事業経営を推進して参ります。

 

① 商業施設向け照明器具市場で培った製品開発力と事業ノウハウを活かし、業務用照明分野市場において、省エネルギー及び環境保護を重視した高効率LED照明器具のトップメーカーとしての確固たるブランドの確立を図ります。今後は、これまでの光源では行えなかった幅広い光色の再現など独自性の有るLED応用製品の開発を進め、より豊かな光環境の実現に向けたソリューション提案の強化を推進して参ります。

② 国内の製造拠点である佐野工場、海外生産子会社であるENDO Lighting(THAILAND)Public Co.,Ltd.及び昆山恩都照明有限公司の3製造拠点において、更なる生産性の向上とコストダウンを実現し世界的なLED照明器具の供給体制の整備を進めます。

③ 様々な施設における顧客要望に対し、照明とその関連商材・サービスを通したソリューションの提案力の強化とともに、IoTを活用した営業システムの構築などを推進し、施主・設計事務所・ゼネコン・サブコンなどからの信頼向上に努めて参ります。

④ 欧州・広域アジアへの経営資源の集中により、各地域にフィットした製品・サービスの供給を進め、海外事業を国内事業と並ぶ中核事業に育成して参ります。

⑤ 事業の継続的な成長・発展を実現するために、産学協同開発の推進や外部企業とのコラボレーションによる技術開発や共同研究に注力し、光の持つ可能性の追求と実証を進めます。

⑥ 連結子会社のイーシームズ株式会社が実施している環境関連事業に関しては、レンタルスキームを活用したソリューション提案に注力するとともに、組織体制の強化と新規商材・サービスを含めたビジネスモデルの開発により、長期的な事業発展につなげて参ります。

⑦ インテリア家具・用品については、照明事業のチャンネルを活用した販売促進活動や既製品家具の販売強化などを推し進めるとともに、オフィスなどの新規分野への展開も積極的に行って参ります。

⑧ 新型コロナウイルス感染症の収束時期が見通せない中、世界的な部品の供給不足と、それに伴う原価高騰などの状況が続くことが予想され、日本国内にとどまらないグローバルな観点で、柔軟かつ強靭な販売体制、製品供給体制の整備について取り組んで参ります。

⑨ 持続的な成長のためのサステナビリティを巡る課題への対応について、リスクの減少、収益機会にもつながる重要な経営課題として、中長期的な企業価値の向上の観点から基本方針を策定するとともに、気候変動に係るリスク及び収益機会が自社の事業活動や収益等に与える影響について、データの収集と分析に基づき、取り組みを進めて参ります。

 

 

2 【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。
 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

1.事業活動に関するリスク

(1) 経済情勢・需要変動等について

当社グループの製品需要は経済情勢及び景気動向の影響を受け、特に主要取扱製品であるLED照明器具は建築物等の照明設備であるため、建築需要動向、企業の設備投資動向によっては、当社グループの経営成績及び財政状態に大きな影響を及ぼす可能性があります。

(2) 製品ライフサイクルと在庫について

当社グループの主力製品であるLED照明器具のライフサイクルは、新しいLED素子の開発による性能、品質の向上の影響を直接的に受けます。昨今、技術革新の速度が増しており、在庫の陳腐化のリスクが高まっております。当社グループとしましても、LED素子、電源等の部品の在庫管理には万全を期しておりますが、環境が急変し想定していた売上数量が確保出来なかった場合には、棚卸資産処分損が発生し、当社グループの経営成績及び財政状態に大きな影響を及ぼす可能性があります。

(3) 技術革新について

当社グループは、高効率、高機能を有する製品づくりを目指し、研究開発に取り組んでおりますが、長期的に市場ニーズに合致した新技術を創造し続けられるとは限らず、想定とは異なる市場ニーズの変化や、急激な業界の技術革新に追随できず優位性のある製品を提供できなくなった場合、当社グループの経営成績及び財政状態に大きな影響を及ぼす可能性があります。当社グループは、LED照明の製品開発において、ロードマップの策定と商品群のメジャーチェンジを計画的に実施するなど、照明の調光調色技術、ワイヤレス技術の分野で優位性のある製品開発の強化に努めております。

(4) 販売価格等について

当社グループが属する照明器具業界は、新規企業が参入する厳しい価格競争の環境にあります。したがって、当社グループの想定とは異なる販売価格の引下げを余儀なくされる可能性があり、大口需要獲得のための特値による価格下落など、想定以上に価格競争が厳しくなった場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。当社グループは、収益確保のため部材の調達コスト及び製造コスト等の削減に継続して取り組むとともに製品の高付加価値化に努めております。

(5) グローバルな事業展開について

当社グループは、タイ、中国、インド、イギリス、シンガポール、ベトナムに製造子会社・販売子会社を展開し、グローバルな事業運営を行っております。海外では、政情不安、経済動向の不確実性、宗教及び文化の相違等の所謂カントリーリスクに直面する可能性があります。当社グループでは、現地子会社と本社の間で緊密なコミュニケーションを実施することと合わせて、現地情報の積極的な収集に努めており、情勢の変化に対して機敏に対応していく方針でありますが、予測不能な事態が発生した場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

(6) 製品の品質について

当社グループは、所定の品質基準に基づき、製品の品質確保に細心の注意を払っておりますが、基幹部品の不良等により製品に重大な欠陥が発生した場合には、製品の回収及び交換による費用、企業イメージのダウン等により、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

(7) 知的財産権について

当社グループの事業活動におきましては、特許権等の様々な知的財産権が関係している場合があり、第三者の所有する知的財産権を侵害するリスクを必ずしも否定できません。他社との間に知的財産を巡って紛争が生じたりする可能性は皆無とはいえず、当社グループ製品の生産、販売に制限を受けたり、損害賠償金等の支払が発生する場合があり、当社グループの経営成績及び財政状態に大きな影響を及ぼす可能性があります。
 当社グループでは他社の知的財産権の調査を行うなど社内の管理体制を強化しており、問題の発生を回避するために細心の注意を払っております。

 

2.マーケット変動によるリスク

(1) 原材料の仕入価格の高騰について

当社グループが製造している照明器具は鋼材、アルミニウム、樹脂等を主な材料として使用しており、原油価格やその他原材料価格変動の影響を受けます。これらの仕入価格が急激に変動した場合は、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

(2) 為替変動による影響について

当社グループは、LED照明器具に使用するLED素子並びに電源等の海外輸入比率が高く、中国、タイに所在する子会社にて製造した製品の大部分を日本で販売する事業体制のため、為替変動の影響を受けます。また、海外に所在する連結子会社の連結財務諸表作成において、貸借対照表及び損益計算書は円換算されるため、為替相場の変動の影響を受けます。当社グループは、為替予約等により為替相場の変動をヘッジ又は軽減する対策を講じてはおりますが、為替レートが急激に変動した場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

(3) デリバティブ取引について

当社グループは、輸出入取引の為替変動リスクをヘッジする目的で、為替予約取引等を実行しております。そのため、為替レートの変動状況により、相当額の評価損益が発生する可能性があります。

 

3.自然災害・事故等によるリスク

地震、台風等の自然災害や火災等の事故災害が発生した場合、従業員等への人的被害はもとより、当社グループの拠点の設備等の損壊や電力、ガス、水の供給困難により、一部または全部の操業が中断し、生産及び出荷が遅延するなど、国内外のサプライチェーンの混乱を含め、事業活動に多大な影響を及ぼす可能性があります。また、損害を被った設備等の修復のために多額の費用が発生し、結果として、当社グループの事業、経営成績及び財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。
 その他、今般の新型コロナウイルスをはじめとする新型感染症の深刻な拡大が発生した場合、従業員等への感染被害による休業や市場経済が大きく停滞した場合には、重大な影響を及ぼす可能性があります。
 

4.情報セキュリティに関するリスク

当社グループは、事業を展開する上で、技術や営業に関する機密情報の他、多数の情報を保有しており、常に最適な情報セキュリティを目指して対策を講じておりますが、これらの情報が重要な情報の紛失、コンピュータウイルスの感染、不正アクセス等、誤ってまたは避けられない理由で外部に流出した場合には、被害者に対する賠償責任の発生や、当社グループの市場評価の低下、社会的信用の失墜、顧客の流出等を招き、当社グループの事業展開、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

5.その他のリスク

(1)繰延税金資産について

当社グループは、当連結会計年度において974百万円の繰延税金資産を計上しております。繰延税金資産につきましては、今後の利益(課税所得)をもって全額回収可能と考えておりますが、業績の悪化によって一部取崩を求められることとなった場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

(2)のれんについて

当社グループは、当連結会計年度末において2,465百万円ののれんを計上しております。のれんは、他の固定資産と同様に減損会計の対象であり、事業の展開等が計画どおりに進まずのれんの減損処理を行う必要が生じる事態が発生した場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 経営成績等の状況の概要

当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

 

① 財政状態及び経営成績の状況

当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の影響及び半導体に代表される部材の需給逼迫等により、経済活動正常化へ動き出したものの、その動きは一進一退となりました。また、世界経済においては、総じてみれば回復傾向が続いていたものの、年明け以降のウクライナ情勢緊迫化に伴う原油及び天然ガス等の資源価格高騰並びに世界的な株価の下落等により、先行き不透明な状況となりました。

このような状況の中、当社グループは、持続可能な社会に向け、高付加価値空間創造企業として、高い省エネ性能に加え、顧客価値を創造する光の質を高めた新製品の開発、製造及び販売に注力して参りました。

業界に先駆け製品をLED化して以降、製品のエネルギー効率の継続的な改善は製造メーカーの責務と考え、さらなる高効率照明器具の開発を進めるとともに、“人と地球にやさしい未来の光”の創造に向けて、新しい価値の提供を進めております。

また、製造部門においては、環境に配慮した責任ある製品の提供を目指し、継続した品質改善活動及び原価低減活動を行うとともに、全社的な販売費及び一般管理費の抑制に努めて参りました。

この結果、当社グループの当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。

 

財政状態の状況

(流動資産)

当連結会計年度末における流動資産は、33,368百万円(前連結会計年度末比4,873百万円の増加)となりました。

(固定資産)

当連結会計年度末における固定資産は、22,227百万円(前連結会計年度末比174百万円の増加)となりました。

(流動負債)

当連結会計年度末における流動負債は、16,621百万円(前連結会計年度末比2,524百万円の増加)となりました。

(固定負債)

当連結会計年度末における固定負債は、10,731百万円(前連結会計年度末比2,177百万円の減少)となりました。

(純資産)

当連結会計年度末における純資産合計は、28,243百万円(前連結会計年度末比4,701百万円の増加)となりました。

 

 経営成績の状況

(売上高)

当連結会計年度における売上高は、40,644百万円(前連結会計年度比14.8%の増収)となりました。

(営業利益)

当連結会計年度における営業利益は、3,827百万円(前連結会計年度比100.6%の増益)となりました。

(経常利益)

当連結会計年度における経常利益は、4,249百万円(前連結会計年度比118.0%の増益)となりました。

(親会社株主に帰属する当期純利益)

当連結会計年度における親会社株主に帰属する当期純利益は、3,330百万円(前連結会計年度比160.7%の増益)となりました。

なお、「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日。以下「収益認識会計基準」という。)等の適用により、売上高、営業利益及び営業外費用はそれぞれ126百万円減少しておりますが、経常利益及び親会社株主に帰属する当期純利益に与える影響はありません。

 

セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。

(照明器具関連事業)

照明器具関連事業の売上高は35,989百万円(前連結会計年度比21.7%の増収)(セグメント間取引含む。以下同じ。)となり、セグメント利益(営業利益。以下同じ。)は4,316百万円(前連結会計年度比109.7%の増益)となりました。

なお、収益認識会計基準等の適用により、売上高及びセグメント利益はそれぞれ125百万円減少しております。

(環境関連事業)

環境関連事業の売上高は7,650百万円(前連結会計年度比9.7%の減収)となり、セグメント利益は604百万円(前連結会計年度比7.8%の減益)となりました。

なお、収益認識会計基準等の適用により、売上高及びセグメント利益はそれぞれ0百万円減少しております。

(インテリア家具事業)

インテリア家具事業の売上高は1,179百万円(前連結会計年度比8.7%の増収)となり、セグメント損失は2百万円(前連結会計年度比35百万円のセグメント損失)となりました。

なお、収益認識会計基準等の適用により、売上高及びセグメント利益はそれぞれ0百万円減少しております。

 

② キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度における現金及び現金同等物は、10,602百万円(前連結会計年度は9,885百万円)となりました。

営業活動によるキャッシュ・フローは、5,034百万円の増加(前連結会計年度は5,844百万円の増加)となりました。

投資活動によるキャッシュ・フローは、3,062百万円の減少(前連結会計年度は2,484百万円の減少)となりました。

財務活動によるキャッシュ・フローは、2,131百万円の減少(前連結会計年度は2,332百万円の減少)となりました。

 

③ 生産、受注及び販売の実績

a.生産実績

当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

生産高(百万円)

前年同期比(%)

照明器具関連事業

6,275

14.5

 

(注) 1.セグメント間取引については、相殺消去しております。

2.金額は製造原価としております。

b.受注実績

当社グループ(当社及び連結子会社、以下同じ)は主に需要予測に基づく見込生産方式を採用しているため、該当事項はありません。

c.販売実績

 当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

販売高(百万円)

前年同期比(%)

照明器具関連事業

31,891

23.1

環境関連事業

7,573

△10.1

インテリア家具事業

1,179

8.7

合計

40,644

14.8

 

(注) セグメント間取引については、相殺消去しております。

 

 

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 

 

① 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

当社グループの当連結会計年度の経営成績等は、業績予想として売上高37,300百万円、営業利益2,800百万円、経常利益2,600百万円及び親会社株主に帰属する当期純利益1,900百万円を2021年4月30日に公表し、その達成のため、高付加価値空間創造企業として、高い省エネ性能に加え、顧客価値を創造する光の質を高めた新製品の開発、製造及び販売に注力して参りました。

新型コロナウイルス感染症の影響により、設備投資需要が抑制されることを想定しておりましたが、国内市場において商業施設の投資需要が想定よりも回復したこと及び海外市場において英国での販売が堅調に推移したため、当連結会計年度における売上高は、40,644百万円(前連結会計年度比14.8%の増収、業績予想比9.0%の増収)となりました。

また、製造部門における継続した品質改善活動及び原価低減活動並びに全社的な販売費及び一般管理費の抑制に努めた結果、営業利益は3,827百万円(前連結会計年度比100.6%の増益、業績予想比36.7%の増益)、経常利益は4,249百万円(前連結会計年度比118.0%の増益、業績予想比63.4%の増益)、親会社株主に帰属する当期純利益は3,330百万円(前連結会計年度比160.7%の増益、業績予想比75.3%の増益)となりました。

 

 

2022年3月期 

(2021年4月30日公表

の業績予想)

2022年3月期

(実績)

増減

増減率(%)

売上高(百万円)

37,300

40,644

3,344

9.0

営業利益(百万円)

2,800

3,827

1,027

36.7

経常利益(百万円)

2,600

4,249

1,649

63.4

親会社株主に帰属する

当期純利益(百万円)

1,900

3,330

1,430

75.3

 

 

セグメントごとの経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容は、次のとおりであります。

(照明器具関連事業)

当セグメントにおきましては、新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い事業活動が制限される中、業務用LED照明器具分野で業界トップクラスの品揃えを実現し、高いブランドイメージの確立に努めました。

国内市場においては、無線照明コントロールシステム「Smart LEDZ Fit/Fit Plus」及び無線調光調色器具「Tunable LEDZ」の販売促進に注力しました。既存照明器具の取り換え需要に加え、新設の商業施設やオフィス等の大型施設向け需要の取込みを強化し、リモート営業等を取り入れて販売活動を推進しました。また、自然の光、カラー演出、色味調整の三役を1台で備えた次世代無線調光調色器具シリーズの新カタログ「Synca2」を発刊し、同シリーズの製品群を大幅に拡充しました。さらに、東京事業所のオフィスフロアを全面改装し、オフィスが働く人々の生産性やエンゲージメントを高める場所となるよう「Synca」の光によって光環境を追求した体験型オフィス「Synca U/X Lab」を12月にグランドオープンしました。仕事の内容・場所・時間に応じた光環境を体験できる空間として好評を得ました。

海外市場においては、英国におけるコロナ規制が緩和され、主要顧客別販売施策が奏功し、売上・利益共に過去最高額を更新しました。また、アジアでは、一時深刻な都市封鎖の影響を受けて経済活動の停滞が発生しましたが、リモート営業を積極活用し、既存顧客の深耕に努めるとともにアジア向け製品「sync」と戦略商品「Synca」を活用した営業活動で、高級建築市場の開拓を進めました。

この結果、売上高は35,989百万円(前連結会計年度比21.7%の増収)(セグメント間取引含む。以下同じ。)となり、セグメント利益(営業利益。以下同じ。)は4,316百万円(前連結会計年度比109.7%の増益)となりました。

 

 

(環境関連事業)

当セグメントにおきましては、長引くコロナ禍の中で感じる日常生活での閉塞感への対策として、「わくわくするマイストアづくり」をテーマに掲げ、照明やサイネージの効果によって来店者が「楽しさや居心地の良さ」を感じていただけるような店舗作りへの提案活動を実施しました。特に食品スーパーを始めとした流通店舗において、居心地がよく且つ消費電力の削減にも考慮した提案として高評価をいただき、調光調色及び次世代無線調光システム「Synca」の採用に繋がりました。

WEB面談や動画を活用した展示会の再配信等、デジタルツールを活用した営業活動にも注力し、営業活動の効率向上にも努めましたが、先行きの不透明感による投資抑制などの影響もあり、レンタル契約実績は前連結会計年度比で増加したものの、機器販売実績は減少しました。

この結果、売上高は7,650百万円(前連結会計年度比9.7%の減収)となり、セグメント利益は604百万円(前連結会計年度比7.8%の減益)となりました。

 

(インテリア家具事業)

当セグメントにおきましては、働き方改革やコロナ禍におけるリモートワーク増加により、変化するオフィス環境向けの商材も含めた総合カタログ「AbitaStyle 12」を発刊し、オフィスディーラー及びサプライヤーへの営業強化を図りました。

また、原材料及び輸送費用高騰の対策として、梱包材の再利用や輸送方法の見直しによる物流の効率化でコストダウンを進めました。

この結果、売上高は1,179百万円(前連結会計年度比8.7%の増収)となり、セグメント損失は2百万円(前連結会計年度は35百万円のセグメント損失)となりました。

 

財政状態に関する認識及び分析・検討内容は、次のとおりであります。

当社グループの当連結会計年度末における自己資本比率は50.8%(前連結会計年度末比4.2ポイントの増加)となり、当連結会計年度末における1株当たり純資産額は1,911円39銭(前連結会計年度末比318円51銭の増加)となりました。

(資産)

当連結会計年度末の資産合計は、55,595百万円(前連結会計年度末比5,048百万円の増加)となりました。

主な要因は、「現金及び預金」の増加723百万円、「棚卸資産」の増加3,692百万円及び「有形固定資産」の増加441百万円によるものであります。

(負債)

当連結会計年度末の負債合計は、27,352百万円(前連結会計年度末比346百万円の増加)となりました。

主な要因は、「支払手形及び買掛金」の増加2,348百万円、「未払金」の減少258百万円及び「有利子負債」の減少1,874百万円によるものであります。

(純資産)

当連結会計年度末の純資産合計は、28,243百万円(前連結会計年度末比4,701百万円の増加)となりました。

主な要因は、「親会社株主に帰属する当期純利益」の計上3,330百万円、「為替換算調整勘定」の増加1,711百万円及び「配当金の支払い」による減少221百万円によるものであります。

 

経営成績及び財政状態等に重要な影響を与える要因

当社グループの経営成績及び財政状態等に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。

 

 

② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報

当社グループの当連結会計年度のキャッシュ・フローは、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。

当社グループの運転資金の需要は、原材料の仕入及び製造費用並びに販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、新製品のための設備投資が中心となっております。

当社グループは、これらの事業運営上必要な資金の流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。

運転資金の需要につきましては、自己資金及び金融機関からの短期借入金を基本としており、設備投資等の長期資金の調達につきましては、金融機関からの長期借入金を基本としております。

 

③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いております。

過去の実績及び当該取引の状況に照らして、合理的と考える見積り及び判断を行っておりますが、実際の結果は、見積りによる不確実性があるため、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。

連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。

 

 

4 【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。

 

5 【研究開発活動】

当社グループは、「人と地球にやさしい未来の光」を創造し、持続可能な社会を実現するため「エシカルライティング」を提唱しております。エシカルライティングは進化し、相互に関連し合い、インテグレート(統合)させることにより「エシカルネットワークソリューションズ」として、人と地球の未来につながる環境づくりを実現していきます。当社の研究開発は、製品及びサービスの提供を通じて、社会に貢献することを念頭に活動をしております。

なお、当連結会計年度における当社グループ全体の研究開発費の総額は、598百万円であります。

 

当社グループの研究開発活動は、次のとおりであります。

地球環境の保全と温暖化の防止に向けた社会的要請や、光環境が人体や心理に及ぼす影響への認識の高まりなどを背景に、照明機器や照明制御の重要性はより一層高まっております。

そのような環境の中、照明機器や制御システムの研究開発を推進し、2020年に自然を凌駕する光「Synca」を発売後、2021年6月に「Synca2」パンフレットを発刊し、製品の拡充を図りました。さらに2022年2月に「Outdoor Synca」パンフレットを発刊し、屋内外共にSyncaの光での空間演出を可能としました。

照明制御におきましては、無線照明コントロールシステム「SmartLEDZ SYSTEM」の機能拡張を図り、建物全体のエネルギー監視するシステム中央監視システムと接続・連携ができる「Bacnetゲートウェイ」、住宅やオフィスのパーソナル空間など小空間でも簡単に操作ができる「SmartLEDZ Base」を発売し、システム全体の利便性の向上を実現しました。

今後、「SmartLEDZ SYSTEM」を中心に無線コントロールのみならず、デジタルトランスフォーメーション(DX)への対応機器の開発をおこない、社会的要請に応える取り組みを積極的に進めてまいります。

 

研究開発においては、中央研究所を中心に子会社である中国の昆山恩都照明有限公司、タイのENDO Lighting(THAILAND)Public Co.,Ltd.と連携し、照明空間マネジメントシステム機能の向上及び拡充により、高効率LED照明システムの国内外への展開を加速し、更なる高付加価値空間創造を実現できるLED照明製品の開発を推し進めてまいります。