第2 【事業の状況】

 

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

(1) 会社の経営の基本方針

当社グループは、経営理念として「企業は公器」を掲げ、企業の社会的存在価値を高めることに経営資源を集中し、人間(組織)の持つ無限の能力と可能性を最大限発揮させる経営の仕組みづくり並びに社会に貢献する経営を優先することを目指しております。

この理念のもと、人体と同様に一人一人が自ら考え、行動、創意工夫し、生き生きと個人と組織が成長と繁栄を実現する『個と組織の調和と永続』、お客様と周囲の人々から沢山の「ありがとう」を頂ける個人と会社であることを目指す『ありがとう創造企業に』の2つの経営目的を通じて、人と地球に優しい高付加価値空間を創造し社会に貢献する会社『エシカル(=倫理的な、道徳上の)ソリューション カンパニー』というコーポレートミッションの実現に向けて取り組みを行っております。                   

 

(2) 中長期的な会社の経営戦略

 当社グループは、長期のビジョンとして、『エシカル ソリューションNo.1リーディングカンパニーへ』を掲げ、継続的な成長と安定した高収益を生み出す企業体質を確実なものとするため、各事業セグメントにおける事業体制の強化と総コスト(原価及び経費)の徹底した削減を進めるとともに、経営基盤の更なる強化に取り組み、利益を重視した経営を推進して参ります。
 1.国内照明事業の着実な成長と収益力向上

 ・照明制御及びネットワークソリューション製品の拡充と提案型営業の強化
  ・重点分野への営業集中と顧客の創造、関係強化

・オフィスやパーソナル空間市場など新規市場への展開
  ・品質・在庫などのロスコストの削減と原価低減活動の継続
 2.海外照明事業の持続的成長
  ・アジア・英国への経営資源の集中

・英国電材卸市場の顧客別営業施策強化と英国国外市場の開拓推進
  ・アジア高級建築分野への特化と強い経営体質づくり
 3.環境関連事業の提案力強化
  ・ソリューション提案力の強化を通じた市場の更なる深掘り

・リース事業の強化と新たな製品・サービスの開拓推進
 4.インテリア家具事業の確実な利益確保
  ・照明事業との協業と既製品ビジネスの強化

・オフィス市場など新規分野・新規顧客の開拓の推進
 5.経営基盤の強化
  ・徹底したPDCAの実践による事業計画の完遂
  ・人事制度改革の深化と経営人材の育成
  ・企業風土改革とIT化、デジタル化の推進による業務改善
 

 

 

(3)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

当社グループは、顧客のニーズや期待に応えるために会社価値と経営品質の向上を経営目標として掲げ、顧客密着型経営を推進しております。

 

サステナビリティに関する社会的な要請が高まる中、エネルギー価格の高騰やゼロカーボンに向けた社会の取組みの進捗を受けて、省エネ効果の高いLED照明器具やウェルビーイングに関する照明ソリューションへの需要は引き続き堅調に推移するものと見込んでおりますが、中東における紛争の勃発に伴う原油供給の不確実性、為替相場の急激な変動及び景気後退に伴う設備投資意欲の減退等は、当社グループにとってもリスク要因であり、先行き不透明な状況が続くと考えております。

このような事業環境のなか、当社グループといたしましては、長期ビジョンである「エシカルソリューションNo.1リーディングカンパニーへ」の実現に向けて、2025年度に策定した「中期経営計画」で掲げた「高付加価値空間創造」・「グローバル競争力強化」・「事業領域拡大」を大きな柱とし、それを支える強固な経営基盤を「サステナビリティ経営強化」「企業価値の向上」の2つの視点から構築することで、2027年度売上610億円・営業利益70億円を目指して参ります。

 


 

照明器具関連事業(国内)においては、継続して無線制御ソリューション照明のトップランナーとして、多様化するニーズに応える次世代ソリューション照明製品の新たな付加価値の追求と市場競争力の強化を図ります。市場訴求力のある新製品に注力するとともに、引き続き原価管理・経費管理の徹底を図り、安定した事業収益基盤の構築に努めて参ります。

照明器具関連事業(海外)では、地域ごとにフィットした製品・サービスの供給を進めることでのシェアアップに加え、新規市場での事業の安定化を図り、更なる海外事業の拡大に努めて参ります。

環境関連事業では、レンタルスキームを活用したソリューション提案に注力するとともに、照明周辺分野及びネットワークとの連携による新たなビジネスモデルの開発により、長期的な事業発展につなげて参ります。

インテリア家具事業では、照明事業のチャンネルを活用した販売促進活動や既製品家具の販売強化などを推し進めるとともに、主力分野に成長したオフィス・ホテル分野での顧客開拓を積極的に行って参ります。

 

また、経営基盤の強化においては、昨年11月からの株式会社アドバンテッジパートナーズとの業務提携により、外部の豊富な知見や経営支援を活用し、「中期経営計画」達成の蓋然性を高め、長期ビジョン実現をより加速させる企業変革の取り組みを全社プロジェクトとして推進しております。

不透明な外部環境変化による収益性悪化リスクに備え、業務プロセスの適時見直しやデジタル活用による効率化などムダを排除し、筋肉質な経営体質を目指すとともに、事業成長の根幹となる新たな照明ソリューションの創造を実現する人材・組織づくりの強化のための制度変更や積極投資を行って参ります。

長期的展望に立った成長投資として、次世代ソリューション照明製造の生産設備投資、新製品・制御システム開発のための研究開発投資、データベース構築と新たな付加価値サービスの提供のためのDX関連投資に加え、適切なタイミングでの機動的な成長投資枠も設定した上で、更なる成長戦略の実現・企業価値向上に取り組んで参ります。

 

 

2 【サステナビリティに関する考え方及び取組】

当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取り組みは、次のとおりであります。

  なお、将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

  [遠藤照明グループのサステナビリティ基本方針]

遠藤照明は、「ありがとう創造企業」を経営理念とし、社会活動のあらゆる場面で求められる光によって、人々の暮らしを明るく照らすだけでなく、より豊かに、幸せにすることを目指しています。

この実現のため、「エシカルソリューションNo.1リーディングカンパニーへ」をビジョンに掲げ、照明の持つ可能性を広げ、照明空間の新たな価値を創造・提供することを追求してきました。遠藤照明が考えるエシカルとは、地球環境と社会に与える影響に配慮すると同時に、人々の暮らしをより快適に・より便利に・より健康にする、光環境の付加価値を探究することであり、照明とそれを応用したソリューションによって、持続可能な地球と社会の実現に貢献していきます。創業以来当社は、その時代が求める照明空間を創り届けるため、社会に先駆けて常に挑戦してきました。これからも、社員一人ひとりが社員憲章に基づく文化・風土を大切にし、個々の能力の成長と同じ目標に進んでいく組織力を基盤に、挑戦を続けていきます。

そして、関わる皆様の人権を尊重しながら、適正なガバナンスと社会的責任を果たしていきます。また、ステークホルダーの皆様とも良好な関係を築きながら、サステナビリティ活動を積極的に推進していくことで、本方針を実効性のあるものとして取り組んでいきます。

 

(1) サステナビリティ全般

① ガバナンス

 当社グループは、気候変動などの重要な経営課題について、サステナビリティの観点を踏まえた経営を推進し、持続可能な社会の実現に貢献するため、代表取締役を委員長とした取締役・監査役全員が参加するサステナビリティ委員会を設置しております。当委員会では取締役会と連携することで課題解決や施策の迅速な実行を可能とし、ガバナンスの効いた体制においてサステナビリティ関連のリスク及び機会のモニタリング・監督・議決を行っております。

 

 


 

[役員報酬]

 2025年度より、サステナビリティ経営をより強化していくため、取締役の業績連動報酬に、サステナビリティ指標を追加し、その達成度を報酬に連動させる制度を導入いたしました。

 サステナビリティ指標を追加することで、持続可能な社会の実現と企業価値向上に対する意識を高めることを目的としています。

 

 

② リスク管理

 当社グループは、サステナビリティ基本方針に基づき、各部門にて事業計画を策定するにあたり、発生可能性、投資効果等を検証及び評価し、将来想定されるリスクと事業成長や計画達成の機会の分析を行ったうえで、重要度の高いものについてサステナビリティ委員会に報告します。サステナビリティ委員会では、報告を受けた事案について審議を行い、各部門へ審議結果を基に対応策の策定を指示し、必要に応じて各担当部門から報告を受け、それぞれの事案の進捗管理及びモニタリングを行っております。サステナビリティに関するリスクはコンプライアンスリスク管理委員会に連携されており、統合的なリスク管理体制のもとで管理しています。

 

③ 戦略

  a.E(環境)S(社会)G(ガバナンス)のテーマ別方針

人々の暮らしをより快適に・より便利に・より健康にする光環境の実現を目指して、サステナビリティ委員会における議論を基に3つのテーマを設け、テーマ別の方針を定めています。

 

 


 

・高効率な照明を追求し続け、世界の地域と人々へより少ない資源とエネルギーで、より豊かな暮らしを届けることで、ゼロエミッション社会に貢献します。

・環境にやさしい製品設計を行うことで、効率的な資源活用を推進します。

・LED照明のパイオニア企業として、事業活動の全過程において環境問題に対して責任ある対応をし、環境負荷の軽減、持続可能な地球環境の維持に努めます。

 


 

・照明が持つ無限の可能性と価値を探究・創造することで、新たな人と光の関わり方を提案していきます。そして、社会と暮らしのあらゆる場面の光と空間にイノベーションを創り出し、人々のライフスタイルをより快適に、便利に、健康に変革します。

・安心安全な照明空間を提供するためにも、健全かつ安定的なサプライチェーンを構築し、社会と共存共栄できる関係性を築きます。

・新たな価値の創造とソリューションの提供の源泉となるのは、その可能性を追求する輝く人材にあります。社員一人ひとりの成長を支え、安心して健康に働ける環境と活躍できる組織づくりを推進し、個人と組織が一体となってともに持続的に発展していきます。

・自社と関わる全てのステークホルダーの人権を尊重し、公正な事業活動を推進します。

 


・社会的責任を果たすべく、経営理念や社員憲章を通じて、ENDOの価値創造を支えてきた文化・風土の共有・醸成を継続します。

・法令を始めとする社会ルールを遵守し、強固なガバナンス体制の構築に努めるとともに、ステークホルダーの皆様へ適時適切な情報開示と、対話を深めていくことで、公正で透明性のある事業活動を遂行します。

 

   b.当社グループのマテリアリティと戦略

 サステナビリティの各テーマにおける様々な課題を、自社及びステークホルダーにとっての重要度を総合的に評価したうえで、次の6つの項目を特に注力すべき最重要マテリアリティとして特定し、取り組みを推進しております。

マテリアリティ

戦略

より高効率な照明の追求

当社グループは、主力の提供製品がLED照明であることから、関連する温室効果ガス排出のほとんどが販売した製品の使用によるものとなっており、LEDを中心とした照明の高効率化と無線コントロールを中核に据えた照明制御技術の熟成により、使用される当社製品が排出する温室効果ガスの排出量の抑制に取り組みます。

環境に配慮した資源の活用(注)1

製造工程での効率的な資源の活用を進めるとともに、製品の配送、利用中、廃棄後を含めた製品利用サイクルトータルにおける環境負荷低減の取り組みを進めます。

新たな照明ソリューションの創造

省エネルギーと快適性やウェルネス・ウェルビーイングを両立させる照明システムの研究に取り組み、社会的課題の解決への貢献を目指します。

 

付加価値・ソリューション創造に応える人材

顧客の多様化するニーズを捉え、新たな付加価値やソリューションを創出できる人材を輩出すべく、そのために必要な高いスキルを社員が学び・習得するための環境と人事制度の構築を進め、社員のスキルアップの実現を促します。

社員の活躍が組織の持続的成長を生み出す組織づくり

当社の経営目的である「個と組織の調和と永続」の実現のためには、社員の高いエンゲージメントが重要であると考え、そのために必要な人事制度や業務効率の改革を進めます。

強固なガバナンス体制の整備(注)2

多様な社会からの要請や期待に応え、企業価値を向上していくためには、強固なガバナンス体制を整備し、改善し続けていくことが重要な課題であることから、コーポレートガバナンス・コードへの対応の強化等、社内の基盤強化に取り組んで参ります。

 

(注)1 環境に対するより広義な取り組みとするためマテリアリティの名称を「より効果的な資源の活用」から「環境に配慮した資源の活用」に変更しました。

   2 企業全体として、ガバナンスの強化が重要と考え「強固なガバナンス体制の整備」を最重要マテリアリティに追加しました。

     ※マテリアリティ全16項目の詳細は、当社Webサイトをご参照ください。

     サステナビリティサイト https://www.endo-lighting.co.jp/about/sustainability/

 

④ 指標及び目標

(マテリアリティに関する指標及び目標)

 当社の事業活動において地球環境と社会に与える影響に配慮し、持続可能な社会と企業の成長の実現に向け、優先的に取り組む課題として6項目を最重要課題として選定しています。

 これらの課題の解決を目指し、定期的にサステナビリティ委員会において進捗確認をおこない、様々な取り組みのもと着実に推進しています。

マテリアリティ

指標

2026年3月期

実績

2031年3月期

目標

より高効率な照明の追求

日本国内で販売した製品の使用による温室効果ガス排出の削減率 (注)1

(各年の基礎排出係数を使用した場合)

2013年度比

20%削減

(39%削減)

2013年度比

26%削減

(43%削減)

日本国内で販売した製品の調光制御可能製品の販売台数割合

58.4%

75.0%

日本国内で販売した調光制御可能製品の使用による温室効果ガス削減貢献量 [kt-CO2] (注)2

(各年の基準排出係数を使用した場合)

 

87 

(67)

 

102 

(78)

環境に配慮した資源の活用

自社が保有する事業所における、Scope2に係る温室効果ガス削減量 [t-CO2]

1,081

2050年のカーボンニュートラルを実現。

中期目標として、2030年までに温室効果ガス削減量3,500t-CO2を目指す。

新たな照明ソリューションの創造

IoTで全ての人とモノがつながり、様々な知識や情報が共有され、今までにない新たな価値を生み出す「Society 5.0」に対応する次世代の照明システムを開発し、社会課題の解決に貢献する。

「Society 5.0」に対応する次世代の照明システムを2030年までに開発し製品化する。

付加価値・ソリューション創造に応える人材

日々変化する経営環境に適応した、次世代を担うソリューションを創造できる人材の育成に向けた人的資本投資の推進状況。

スキルポイントの毎年向上(注)3

社員の活躍が組織の持続的成長を生み出す組織づくり

社員エンゲージメントサーベイの良好回答割合

(注)4

62.4%

良好回答割合

70%以上

強固なガバナンス体制の整備

重大な不正、コンプライアンス違反の発生件数

0件

0件

コンプライアンス関連の研修受講率

100%

100%

重大な情報インシデントの発生件数

0件

0件

 

(注)1.製品の性能改善による温室効果ガス排出量削減率を求めるため、2013年基礎排出係数0.000551tCO2/kwhを使用し、2026年3月期日本国内で販売した製品の総定格光束を基準に算出しております。

  2.調光制御可能製品を4万時間経過後の光量に調光制御(初期20%、4万時間後0%調光制御)した場合の削減量となります。2013年基礎排出係数0.000551tCO2/kwhを使用しています。推計量であるため、製品の使用による温室効果ガス排出量算定には含めておりません。

  3.職務や業務に必要なスキルをポイント化し、個人別に割り当てた全社平均ポイント。

  4.海外出向者を含む全社員を対象にエンゲージメントサーベイを実施しています。

  ※連結グループ全てにおける記載が困難であるため、連結グループにおいて主要な事業を営む提出会社単体の記載としています。

 

(上記マテリアリティにおける具体的な取り組み及び今後の施策)

a.日本国内で販売した製品の使用による温室効果ガス排出の削減に向けた取り組み

直管形LEDユニット「LEDZ TUBE series」にて、高効率200lm/Wを実現。また、センサー制御で省エネを実現するモーションセンサー制御直管形LEDユニット「Quick」を2025年6月発刊「LIGHTING+ FOR WORKSPACE vol.2」に掲載、2025年7月から販売を開始。これら活動により日本国内で販売した製品の使用による温室効果ガス排出の削減率は2013年度比20%となりました。

 

b.日本国内で販売した調光制御可能製品の使用による温室効果ガス削減に向けた取り組み 

調光調色製品(当社呼称Synca,Tunableシリーズ)の強化を図るため、システム天井用ベースライトにおいては調光調色で高効率170.8lm/Wを実現。2025年6月発刊「LIGHTING+ FOR WORKSPACE vol.2」に掲載、2025年7月から販売を開始。日本国内で販売した製品の調光制御可能製品の販売台数割合は58.4%、総定格光束量割合は66%となりました。

 

c.環境に配慮した資源の活用に向けた取り組み

日本国内6拠点にて2023年9月から、英国1拠点にて2022年12月からグリーン電力への切替えを行いました。これによる2026年3月期のScope2に係る温室効果ガス削減量は日本国内で968t-CO2、英国で113t-CO2です。

 

d.新たな照明ソリューションの創造

無線コントロールによる調光制御可能製品の導入範囲を拡大するため、リモコンだけで設定から操作まで完結できる「Smart LEDZ Lite」を開発。2025年6月発刊「LIGHTING+ FOR WORKSPACE vol.2」に掲載、2025年7月から販売を開始しました。また、鮮やかな発色と幅広い光色再現で色鮮やかに引き立てるライティングを実現する「Synca Bright」を開発、2025年8月から販売を開始しました。

 

e.付加価値・ソリューション創造に応える人材

・従業員の能力や熟練度を客観的に把握し、「適材適所の配置」「効果的な人材育成」「公平な人事評価」を実現するため、スキルの見える化を推進しています。各組織に求められる知識や資格等のスキルを明確化することで、目標と現状の乖離から各自が学ぶべき内容を意識し、学習結果に基づく公平な評価・処遇の実現を目指しています。また、従業員が自身の強みと弱みを客観的に把握することで、スキルアップやキャリア形成に対するモチベーションを向上させることも目的としています。知識向上に向けたツールとして、自律選択型研修 e-ラーニングの導入を行っています。

 

f.社員の活躍が組織の持続的成長を生み出す組織づくり

エンゲージメントの可視化と改善

  海外出向者を含む全社員を対象に、年1回のエンゲージメントサーベイを実施しています。社員がやりがいを持ち、持続的に活躍できる職場環境の構築を目指し、会社への貢献意欲や働きやすさを定量的に可視化しました。サーベイ結果から抽出された課題の分析に基づき、各種施策を講じた結果、エンゲージメントスコア(良好回答率)は前年度比2.5%向上しました。

・教育制度の拡充 

  人材育成の強化に向け、新任階層別研修および新入社員研修のカリキュラムを見直し、教育体系の質的向上を図りました。

・ベースアップの実施

  従業員が安心して就業できる環境を確保し、持続的成長に向けたモチベーションを向上させるため、2025年4月にベースアップを実施しました。また、継続的な物価上昇への対応として、2026年4月についてもベースアップの実施を決定しています。これにより、4年連続のベースアップとなります。

 

g.強固なガバナンス体制の整備

社内のコンプライアンス意識を醸成し、社員が業務上の様々な場面で適切な判断を行えることを目的に、顧問弁護士によるコンプライアンスセミナーを実施し、月次の「コンプライアンス通信」の発信を通じ、具体的な違反事例や関連知識を共有することでリテラシーの向上を図っています。加えて、昨今のITリスクの増大に対応し、情報セキュリティセミナーの開催やAI活用における留意事項を「IT Insight」として発信しています。これらの多角的な啓発活動を通じ、ガバナンスの体制のさらなる強化に努めています。

 

(2) 人的資本

 人的資本に関するガバナンス、リスク管理等は「2 サステナビリティに関する考え方及び取組」に組み込まれております。詳細は(1)サステナビリティ全般の「① ガバナンス」「②リスク管理」をご参照ください。

 

① 戦略

人的資本に関する方針                                                              

 当社グループでは、「個と組織の調和と永続」を経営目的に掲げ、社員と組織が目標を共有し、共に成長できる組織を目指しています。人的資本については、以下の考えに基づき取り組みを推進しています。

<経営戦略に連動する人材戦略>

長期ビジョンである「エシカルソリューション No.1リーディングカンパニーへ」の実現に向け、「中期経営計画2025-2027」において、企業戦略を支える経営基盤の強化として「ソリューション人材」の育成と組織づくりを掲げております。事業成長の根幹となる「新たな照明ソリューションの創造」を実現するため、人材・組織づくりの強化に向けた制度変更や積極投資を進める方針です。

<人材育成方針>

経営理念である「ありがとう創造企業」に共感し、光と照明の可能性を追求するために自律的にチャレンジし、そのための高いスキルを学び習得しようとする人材を重視し、そのような人材を輩出するため、人的資本への投資を強化するとともに、社員一人ひとりのスキルアップを実現できる人材育成基盤の整備を進めていきます。

<社内環境整備方針>

人権と多様性を尊重し、様々なバックグラウンドや個性を持った社員を区別することなく、一人ひとりがその能力を発揮し、活躍し、成長できる職場づくりを推進し、全ての社員のエンゲージメント向上に取り組み、誇りとやりがいを持って働ける職場環境を目指します。

<提出会社の従業員給与等の決定方針>

当社の従業員の給与等は、『役割』を基軸とする役割等級制度に基づき、社員に求める役割を成果の質・難易度及び責任の度合いなどによって職群別・グレード別に明らかにし、目標及び職責を効果的に評価し決定しています。中期経営計画で掲げる「公正な評価制度と成果に報いるインセンティブ制度の実現」との連動により、従業員エンゲージメントの向上を図ると共に、経営理念の実現及び会社目標の継続的な達成を目指しています。

 

② 人的資本基盤の強化への取り組み

a.柔軟な働き方ができる環境の整備

従業員が安心して長期的に活躍できる職場づくりに向け、テレワーク、時短勤務、時差出勤など、個人の事情やライフステージに応じた柔軟な働き方を支援する制度を導入しています。仕事とプライベートを両立できる環境整備を推進した結果、当社は育児休業取得後の復帰者は高い水準を保持しています。

(2026年3月期 女性の育児休職後の復職者数10名・復職率100%)

b.人材の確保

国内の労働人口が減少するなか、優秀な人材の確保は事業成長に不可欠と考えています。今期は採用サイトをリニューアルし、入社後の姿(仕事像)をイメージできる情報を提供するなど、採用の動機付けとなるような内容に拡充しました。また、継続的なベースアップを実施し、人材獲得における競争力を強化しています。

(採用サイトURL https://recruit.endo-lighting.co.jp/)

 

③ 人権の尊重

 当社グループは「エシカルソリューションNo.1リーディングカンパニーへ」をビジョンに掲げ、事業活動のすべてのプロセスに関わる人々の人権を尊重することは企業活動の根幹であると認識しています。「サステナビリティ基本方針」においても、事業活動の推進における「人権の尊重」の必要性を明文化しており、国連の「ビジネスと人権に関する指導原則」に基づき、2026年3月に「人権方針」を策定いたしました。

(人権方針サイトURL https://www.endo-lighting.co.jp/about/policy/human_rights/)

 

  ④ 指標及び目標

当社は、個と組織が共に成長していくためには、女性の活躍が不可欠であり、女性がそれぞれの個性を活かし活躍できる職場環境を目指しています。

2027年3月期においての目標を設定し、改善に向け取り組みました。

 

2026年3月期実績

2027年3月期目標

女性管理職比率

11.5

12

男性育児休業等取得率

106.3

100

 

※表示数値は、第4提出会社の状況.5従業員の状況等(2)従業員の状況にある「(4)管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異」の(注)1(注)2(注)3に対応して算出しております。

 

育休取得率は、当該年度の育休対象社員(年度内に子どもが生まれた人数)に対して当該年度に育休を取得した社員数の割合で算出しています。過年度に配偶者が出産し、当該年度に育児休業を取得した男性社員が含まれるため、取得率が100%を超えることがあります。

※人的資本に関する指標及び目標は、各連結子会社の規模・制度の違いから一律記載は困難であるため、提出会社単体の記載としております。

 

 

(3) 気候変更

 建物において経常的に使用される照明は電力消費量も多く、温室効果ガスの削減においても責任と期待のある分野と考えられています。当社グループにおいても、販売した製品の使用による温室効果ガスの排出量が全体の9割を超えており、照明器具メーカーの責任としてTCFDの考えに賛同し、気候変動に関する情報開示を行って参ります。

 気候変動に関するガバナンス、リスク管理等は「2 サステナビリティに関する考え方及び取組」に組み込まれております。詳細は(1)サステナビリティ全般の「① ガバナンス」「②リスク管理」「③ 戦略」並びに「④指標及び目標」を参照ください。

項目

2026年3月期 実績

算出内容

排出量

 [kt-CO2]

構成比

Scope1

直接排出

0.8

0.0%

(燃料別)Σ{(使用量)×(燃料別排出原単位)}

Scope2

間接排出

7.6

0.3%

(電気事業者別)Σ{(電力使用量)×(排出原単位)}

Scope3

Category1

購入した製品・サービス

74

3.2%

Σ{(購入額)×(製品分類別排出原単位)}

Category2

資本財

1.6

0.1%

Σ{(取得額)×(民生用電気機器部門の排出原単位)}

Category3

燃料・エネルギー関連の活動

該当する事業活動がないため

Category4

輸送、配送(上流)

4

0.2%

(輸送手段別)Σ{(輸送トンキロ)×(排出原単位)}

※1 海外拠点は輸送費用(Category1)で算定

Category5

事業から出る廃棄物

0.2

0.0%

(廃棄物種類別)Σ{(廃棄物数量)×(排出原単位)}

Category6

出張

0.8

0.0%

(移動手段別)Σ{(支給額)×(排出原単位)}

+Σ{(宿泊日数)×(排出原単位)}

+(拠点別)Σ{(従業員数)×(排出原単位)}

※2 出張費用を支払っていない拠点のみ

Category7

雇用者の通勤

0.4

0.0%

Σ{(ガソリン使用量)×(排出原単位)}

+ (移動手段別) Σ { (支給額) × (排出原単位) }

+ (勤務形態・都市階級別) Σ { (従業員数) × (営業日数) ×(排出原単位) }

※3 通勤手当を支給していない拠点のみ

Category8

自社が賃借しているリース資産の稼働

燃料消費量(Scope1)や電力消費量(Scope2)で算定しているため分離集計未実施。

Category9

出荷輸送(自社が荷主となる輸送以降)

直送比率が高く概ねCategory4集計値に含まれており、販売代理店納品後の二次配送先特定が困難で、かつ近隣配送であることから排出削減に影響力を及ぼすことが軽微であるため集計未実施。

Category10

事業者による中間製品の加工

該当する事業活動がないため

Category11

販売した製品の使用

2,251

96.2%

(製品別)Σ{(消費電力)×(想定生涯使用時間40,000 [h])×(排出原単位)}

Category12

販売した製品の廃棄

0.2

0.0%

(材質別)Σ(製品重量×売上台数×排出原単位)

Category13

他者に賃貸しているリース資産の稼働

イーシームズのリース資産は、販売した製品の使用(Category 11)に包含されているため、分離集計未実施

Category14

自社が主宰するフランチャイズ加盟店のScope1,2の排出量

該当する事業活動がないため

Category15

株式投資、債券投資

該当する事業活動がないため

合 計

2,340

100.0%

 

 

(注) 1.環境省・経済産業省「サプライチェーンを通じた温室効果ガス排出量算定に関する基本ガイドライン」に基づき算定を実施しております。

2.グループ全社を対象に集計実施しております。

 

3 【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。
 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

1.事業活動に関するリスク

(1) 経済情勢・需要変動等について

当社グループの製品需要は経済情勢及び景気動向の影響を受け、特に主要取扱製品であるLED照明器具は建築物等の照明設備であるため、建築需要動向、企業の設備投資動向によっては、当社グループの経営成績及び財政状態に大きな影響を及ぼす可能性があります。

(2) 製品ライフサイクルと在庫について

当社グループの主力製品であるLED照明器具のライフサイクルは、新しいLED素子の開発による性能、品質の向上の影響を直接的に受けます。昨今、技術革新の速度が増しており、在庫の陳腐化のリスクが高まっております。当社グループとしましても、LED素子、電源等の部品の在庫管理には万全を期しておりますが、環境が急変し想定していた売上数量が確保出来なかった場合には、棚卸資産処分損が発生し、当社グループの経営成績及び財政状態に大きな影響を及ぼす可能性があります。

(3) 技術革新について

当社グループは、高効率、高機能を有する製品づくりを目指し、研究開発に取り組んでおりますが、長期的に市場ニーズに合致した新技術を創造し続けられるとは限らず、想定とは異なる市場ニーズの変化や、急激な業界の技術革新に追随できず優位性のある製品を提供できなくなった場合、当社グループの経営成績及び財政状態に大きな影響を及ぼす可能性があります。当社グループは、LED照明の製品開発において、ロードマップの策定と商品群のメジャーチェンジを計画的に実施するなど、照明の調光調色技術、ワイヤレス技術の分野で優位性のある製品開発の強化に努めております。

(4) 販売価格等について

当社グループが属する照明器具業界は、新規企業が参入する厳しい価格競争の環境にあります。したがって、当社グループの想定とは異なる販売価格の引下げを余儀なくされる可能性があり、大口需要獲得のための特値による価格下落など、想定以上に価格競争が厳しくなった場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。当社グループは、収益確保のため部材の調達コスト及び製造コスト等の削減に継続して取り組むとともに製品の高付加価値化に努めております。

(5) グローバルな事業展開について

当社グループは、タイ、中国、インド、イギリス、シンガポール、ベトナムに製造子会社・販売子会社を展開し、グローバルな事業運営を行っております。海外では、政情不安、経済動向の不確実性、宗教及び文化の相違等のいわゆるカントリーリスクに直面する可能性があります。当社グループでは、現地子会社と本社の間で緊密なコミュニケーションを実施することと合わせて、現地情報の積極的な収集に努めており、情勢の変化に対して機敏に対応していく方針でありますが、予測不能な事態が発生した場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

(6) 製品の品質について

当社グループは、所定の品質基準に基づき、製品の品質確保に細心の注意を払っておりますが、基幹部品の不良等により製品に重大な欠陥が発生した場合には、製品の回収及び交換による費用、企業イメージのダウン等により、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

(7) 知的財産権について

当社グループの事業活動におきましては、特許権等の様々な知的財産権が関係している場合があり、第三者の所有する知的財産権を侵害するリスクを必ずしも否定できません。他社との間に知的財産を巡って紛争が生じたりする可能性は皆無とはいえず、当社グループ製品の生産、販売に制限を受けたり、損害賠償金等の支払が発生する場合があり、当社グループの経営成績及び財政状態に大きな影響を及ぼす可能性があります。
 当社グループでは他社の知的財産権の調査を行うなど社内の管理体制を強化しており、問題の発生を回避するために細心の注意を払っております。

 

2.マーケット変動によるリスク

(1) 原材料の仕入価格の高騰について

当社グループが製造している照明器具は鋼材、アルミニウム、樹脂等を主な材料として使用しており、原油価格やその他原材料価格変動の影響を受けます。これらの仕入価格が急激に変動した場合は、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

(2) 為替変動による影響について

当社グループは、LED照明器具に使用するLED素子並びに電源等の海外輸入比率が高く、中国、タイに所在する子会社にて製造した製品の大部分を日本で販売する事業体制のため、為替変動の影響を受けます。また、海外に所在する連結子会社の連結財務諸表作成において、貸借対照表及び損益計算書は円換算されるため、為替相場の変動の影響を受けます。当社グループは、為替予約等により為替相場の変動をヘッジ又は軽減する対策を講じてはおりますが、為替レートが急激に変動した場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

(3) デリバティブ取引について

当社グループは、輸出入取引の為替変動リスクをヘッジする目的で、為替予約取引等を実行しております。そのため、為替レートの変動状況により、相当額の評価損益が発生する可能性があります。

 

3.自然災害・事故等によるリスク

地震、台風等の自然災害や火災等の事故災害が発生した場合、従業員等への人的被害はもとより、当社グループの拠点の設備等の損壊や電力、ガス、水の供給困難により、一部または全部の操業が中断し、生産及び出荷が遅延するなど、国内外のサプライチェーンの混乱を含め、事業活動に多大な影響を及ぼす可能性があります。また、損害を被った設備等の修復のために多額の費用が発生し、結果として、当社グループの事業、経営成績及び財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。
 その他、深刻な感染症等の拡大が発生した場合、従業員等への感染被害による休業や市場経済が大きく停滞した場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。
 

4.情報セキュリティに関するリスク

当社グループは、事業を展開する上で、技術や営業に関する機密情報の他、多数の情報を保有しており、常に最適な情報セキュリティを目指して対策を講じておりますが、これらの情報が重要な情報の紛失、コンピュータウイルスの感染、不正アクセス等、誤ってまたは避けられない理由で外部に流出した場合には、被害者に対する賠償責任の発生や、当社グループの市場評価の低下、社会的信用の失墜、顧客の流出等を招き、当社グループの事業展開、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

5.その他のリスク

(1)繰延税金資産について

当社グループは、当連結会計年度において1,113百万円の繰延税金資産を計上しております。繰延税金資産につきましては、今後の利益(課税所得)をもって全額回収可能と考えておりますが、業績の悪化によって一部取崩を求められることとなった場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

(2)のれんについて

当社グループは、当連結会計年度末において2,315百万円ののれんを計上しております。のれんは、他の固定資産と同様に減損会計の対象であり、事業の展開等が計画どおりに進まずのれんの減損処理を行う必要が生じる事態が発生した場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 経営成績等の状況の概要

当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

 

① 財政状態及び経営成績の状況

当連結会計年度におけるわが国経済は、多くの企業で継続的な賃上げが実施され所得環境の改善が進み、責任ある積極財政への期待を背景に株式市場は歴史的な高水準となりました。しかし、直近では中東情勢に起因する資源価格の上昇による景気減速懸念が顕在化しており、先行き不透明な状況となりました。世界経済においては、地政学リスクの高まりに加え、米国の通商政策の動向、中国経済の減速及びAI技術の急速な普及に伴うエネルギー需給の逼迫等、不確実性の高い状況が継続しました。

このような事業環境の下、当社グループは、高付加価値空間創造企業として、持続可能でよりよい社会の実現を目指し、高い省エネ性能に加え、顧客価値を創造する光の質を高めた新製品の開発、製造及び販売に注力して参りました。

業界に先駆け製品をLED化して以降、製品のエネルギー効率の継続的な改善は製造メーカーの責務と考え、さらなる高効率照明器具の開発を進めるとともに、「人と地球にやさしい未来の光」を実現し、人々の暮らしを明るく照らすだけでなく、より豊かに幸せにすることを目指したサステナビリティ経営を推進しております。

製造部門においては、環境に配慮した製品の提供に向けた継続的な品質改善活動及び原価低減活動を実施し、生産効率の向上を図るとともに、全社的なコスト意識の徹底により、販売費及び一般管理費の抑制に努めて参りました。

この結果、当社グループの当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。

 

財政状態の状況

(流動資産)

当連結会計年度末における流動資産は、50,954百万円(前連結会計年度末比7,882百万円の増加)となりました。

(固定資産)

当連結会計年度末における固定資産は、25,635百万円(前連結会計年度末比1,039百万円の増加)となりました。

(流動負債)

当連結会計年度末における流動負債は、13,926百万円(前連結会計年度末比625百万円の減少)となりました。

(固定負債)

当連結会計年度末における固定負債は、12,637百万円(前連結会計年度末比3,573百万円の増加)となりました。

(純資産)

当連結会計年度末における純資産合計は、50,025百万円(前連結会計年度末比5,973百万円の増加)となりました。

 

 経営成績の状況

(売上高)

当連結会計年度における売上高は、55,473百万円(前連結会計年度比3.2%の増収)となりました。

(営業利益)

当連結会計年度における営業利益は、5,742百万円(前連結会計年度比16.5%の増益)となりました。

(経常利益)

当連結会計年度における経常利益は、5,935百万円(前連結会計年度比9.7%の増益)となりました。

(親会社株主に帰属する当期純利益)

当連結会計年度における親会社株主に帰属する当期純利益は、4,342百万円(前連結会計年度比9.5%の減益)となりました。

 

 

セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。

(照明器具関連事業)

照明器具関連事業の売上高は48,962百万円(前連結会計年度比2.1%の増収)(セグメント間取引含む。以下同じ。)となり、セグメント利益(営業利益。以下同じ。)は6,162百万円(前連結会計年度比16.6%の増益)となりました。

(環境関連事業)

環境関連事業の売上高は11,285百万円(前連結会計年度比10.7%の増収)となり、セグメント利益は976百万円(前連結会計年度比1.7%の増益)となりました。

(インテリア家具事業)

インテリア家具事業の売上高は1,160百万円(前連結会計年度比16.8%の減収)となり、セグメント利益は25百万円(前連結会計年度は78百万円のセグメント利益)となりました。

 

② キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度における現金及び現金同等物は、23,534百万円(前連結会計年度は15,467百万円)となりました。

営業活動によるキャッシュ・フローは、10,278百万円の増加(前連結会計年度は2,916百万円の増加)となりました。

投資活動によるキャッシュ・フローは、4,303百万円の減少(前連結会計年度は4,322百万円の減少)となりました。

財務活動によるキャッシュ・フローは、1,131百万円の増加(前連結会計年度は6百万円の減少)となりました。

 

③ 生産、受注及び販売の実績

a.生産実績

当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

生産高(百万円)

前年同期比(%)

照明器具関連事業

7,989

△14.6

 

(注) 1.セグメント間取引については、相殺消去しております。

2.金額は製造原価としております。

b.受注実績

当社グループ(当社及び連結子会社、以下同じ)は主に需要予測に基づく見込生産方式を採用しているため、該当事項はありません。

c.販売実績

当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

販売高(百万円)

前年同期比(%)

照明器具関連事業

43,098

2.1

環境関連事業

11,215

10.6

インテリア家具事業

1,160

△16.8

合計

55,473

3.2

 

(注) セグメント間取引については、相殺消去しております。

 

 

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 

 

① 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

当社グループの当連結会計年度の経営成績等は、業績予想として売上高55,700百万円、営業利益5,300百万円、経常利益5,600百万円及び親会社株主に帰属する当期純利益4,100百万円を2025年4月30日に公表し、その達成のため、高付加価値空間創造企業として、持続可能でよりよい社会の実現を目指し、高い省エネ性能に加え、顧客価値を創造する光の質を高めた新製品の開発、製造及び販売に注力して参りました。

国内では電気料金の高騰及びサステナビリティに対する社会的要請の高まりが追い風となり、海外ではそれぞれの市場に適合した製品が顧客から高い評価を得ており、当連結会計年度における売上高は、55,473百万円(前連結会計年度比3.2%の増収、業績予想比0.4%の減収)となりました。

また、全社的なコスト意識の徹底により、営業利益は5,742百万円(前連結会計年度比16.5%の増益、業績予想比8.3%の増益)、経常利益は5,935百万円(前連結会計年度比9.7%の増益、業績予想比6.0%の増益)、親会社株主に帰属する当期純利益は4,342百万円(前連結会計年度比9.5%の減益、業績予想比5.9%の増益)となりました。

 

2026年3月期 

(2025年4月30日公表

の業績予想)

2026年3月期

(実績)

増減

増減率(%)

売上高(百万円)

55,700

55,473

△226

△0.4

営業利益(百万円)

5,300

5,742

442

8.3

経常利益(百万円)

5,600

5,935

335

6.0

親会社株主に帰属する

当期純利益(百万円)

4,100

4,342

242

5.9

 

 

セグメントごとの経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容は、次のとおりであります。

(照明器具関連事業)

当セグメントにおきましては、業務用LED照明器具分野で業界トップクラスの品揃えを実現し、照明制御ソリューション分野でのトップブランドとしての地位の確立に努めました。

国内市場については、無線照明コントロールシステム「SmartLEDZ Fit/Fit Plus」、無線調光調色器具「Tunable LEDZ」及び自然の光、カラー演出、色味調整の三役を1台で備えた次世代無線調光調色器具シリーズ「Synca」の販売促進に注力しました。電気料金の高騰、2027年末の蛍光灯製造・輸出入禁止及びサステナビリティに関する社会的要請の高まりを背景とした既存照明器具の取り換え需要に加え、新設の商業施設やオフィス等の大型施設向け需要の取込みを強化しました。

6月にはオフィス向け照明カタログ「LIGHTING+ FOR WORKSPACE vol.2」、11月には医療福祉施設向け照明カタログ「HOSPITALITY & HEALTHFUL LIGHTING」を発刊し、それぞれの施設用途に求められる最適な光環境を実現する新製品及び次世代ソリューション照明を活用した照明制御手法により、省エネルギーとウェルビーイングを両立する照明ソリューションを提案しました。

あわせて、東京・大阪・福岡の体感型ショールーム「Synca U/X Lab」においても、新製品展示も含めたリニューアルを行い、実空間において光の価値を体感いただくことで、より訴求力の高い提案活動を継続しました。

海外市場におきましては、欧州及びアジアの両市場において、地域ごとの市場ニーズを反映し、施策を推進しました。

欧州市場は、英国電材卸市場でのシェア拡大と安定基盤構築に向け、強みであるカスタマーサービスの向上を徹底し、競合他社との差別化を推進しました。5月に総合カタログ「S18」を発刊し、卸売業者と協同での物件ビジネスの獲得に向けた提案活動を強化しました。また、8月にはウォリントンの配送拠点のキャパシティを78%増加させる6,700㎡の新倉庫棟を増設しました。あわせて、新たな倉庫管理システムを導入したことで、在庫管理、業務効率、顧客サービスの向上を図るとともに、リテール向けのDIY事業及び欧州大陸での海外事業の拡大への対応力も強化しました。

 

一方、アジア市場は、5月にWEBリリースした「sync5」製品が高い評価を得る中、リアル戦略及びデジタル戦略両面から販売促進を図り、新規顧客獲得活動を強化しました。リアル戦略では、インドにショールームを9拠点整備するとともに、シンガポール、フィリピン、タイ及びベトナムにも展開し、アジア各国での実機体感型の提案環境を拡充しました。デジタル戦略では、海外公式サイトの大幅改訂とSNSの広告運用強化により、フォロワー数が期初比で約300人から約20,000人へと大幅に増加し、ブランド認知の向上に寄与しました。

この結果、売上高は48,962百万円(前連結会計年度比2.1%の増収)(セグメント間取引含む。以下同じ。)となり、セグメント利益(営業利益。以下同じ。)は6,162百万円(前連結会計年度比16.6%の増益)となりました。

 

(環境関連事業)

当セグメントにおきましては、電気料金及び建設資材の高騰を背景に、顧客の節約意識が高まっている中で照明更新による電気代の削減、照明を活かして内装の印象を変える改装及び照明更新等を提案し、スーパーマーケット及びホームセンターにおいて、複数の成功事例を創出しました。さらに、「Synca Bright」、リモートサービス及び自家消費太陽光発電システムの提案等を進め、照明と環境関連商材を組み合わせた付加価値の提供に努めました。

この結果、売上高は11,285百万円(前連結会計年度比10.7%の増収)となり、セグメント利益は976百万円(前連結会計年度比1.7%の増益)となりました。

 

(インテリア家具事業)

当セグメントにおきましては、屋外空間の有効活用需要の拡大を受け、海外アウトドア家具メーカーと日本国内における独占販売契約を締結し、国内唯一の専属代理店として展開を開始しました。新市場の開拓及び認知度向上に向け、東京、大阪、名古屋及び福岡の主要4拠点のショールームにて展示会を開催し、設計事務所及び施主に対する提案営業を強化するとともに、ブランドの確立に取り組みました。

この結果、売上高は1,160百万円(前連結会計年度比16.8%の減収)となり、セグメント利益は25百万円(前連結会計年度比67.0%の減益)となりました。

 

財政状態に関する認識及び分析・検討内容は、次のとおりであります。

当社グループの当連結会計年度末における自己資本比率は65.3%(前連結会計年度末比0.2ポイントの増加)となり、当連結会計年度末における1株当たり純資産額は3,387円27銭(前連結会計年度末比405円97銭の増加)となりました。

(資産)

当連結会計年度末の資産合計は、76,589百万円(前連結会計年度末比8,921百万円の増加)となりました。

主な要因は、「現金及び預金」の増加8,295百万円、「有形固定資産」の増加1,106百万円及び「棚卸資産」の減少931百万円によるものであります。

(負債)

当連結会計年度末の負債合計は、26,564百万円(前連結会計年度末比2,948百万円の増加)となりました。

主な要因は、「有利子負債」の増加2,231百万円によるものであります。

(純資産)

当連結会計年度末の純資産合計は、50,025百万円(前連結会計年度末比5,973百万円の増加)となりました。

主な要因は、「親会社株主に帰属する当期純利益」の計上4,342百万円、「為替換算調整勘定」の増加2,546百万円及び「配当金の支払い」による減少1,034百万円によるものであります。

 

 

経営成績及び財政状態等に重要な影響を与える要因

当社グループの経営成績及び財政状態等に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。

 

② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報

当社グループの当連結会計年度のキャッシュ・フローは、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。

当社グループの運転資金の需要は、原材料の仕入及び製造費用並びに販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、新製品のための設備投資が中心となっております。

当社グループは、これらの事業運営上必要な資金の流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。

運転資金の需要につきましては、自己資金及び金融機関からの短期借入金を基本としており、設備投資等の長期資金の調達につきましては、金融機関からの長期借入金を基本としております。

 

③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いております。

過去の実績及び当該取引の状況に照らして、合理的と考える見積り及び判断を行っておりますが、実際の結果は、見積りによる不確実性があるため、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。

連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。

 

 

5 【重要な契約等】

(事業提携契約の締結)

当社は、2025年10月31日開催の当社取締役会において、株式会社アドバンテッジパートナーズと事業提携契約を締結することを決議し、同日付で当該契約を締結しました。

その主な内容は、以下のとおりであります。

契約締結日

会社名

契約の名称

契約内容

契約期間

2025年10月31日

(注1)

株式会社アドバン

テッジパートナーズ

事業提携契約書

当社の業績向上の実現を目的とした諸施策の検討とノウハウの提携等による事業提携の実施

自 2025年11月20日
至 2029年5月20日
又は資本提携終了日のいずれか早く到来する日まで(注2)

 

(注)1.同日の取締役会において、第2回無担保転換社債型新株予約権付社債の募集について決議いたしました。詳細は、「第4 提出会社の状況 1 株式等の状況 (2)新株予約権等の状況 ③その他の新株予約権等の状況」に記載のとおりであります。

2.「資本提携終了日」とは、第2回無担保転換社債型新株予約権付社債又はこれらを転換若しくは行使して取得する当社株式のいずれも保有しないこととなる日をいいます。

 

6 【研究開発活動】

当社グループは、「人と地球にやさしい未来の光」を創造し、持続可能な社会を実現するため「エシカルライティング」を提唱しております。「より豊かな光環境をより少ないエネルギーで」を実現する為に日々研究、開発の活動をしております。

なお、当連結会計年度における当社グループ全体の研究開発費の総額は、994百万円であります。

 

当社グループの研究開発活動は、次のとおりであります。

現代社会に求められる「省電力への貢献」と「人々のウェルビーイング」の両立を実現する為に地球と人に優しい『次世代の光空間』の創造をする為の研究開発を行っております。当期は照明ソリューションの訴求強化に向け、6月にオフィス用に特化した「LIGHTING+FOR WORKSPACE vol2」、7月に生鮮向けの「SyncaBright」パンフレット、9月には医療福祉施設向けの「HOSPITALITY&HEALTHFUL LIGHTING」を発刊し、市場へのアプローチを拡大しています。さらに、2026年4月には「LEDZ PRO7」を発刊。これにより、従来を超える徹底した省電力化への貢献と、時代のニーズであるウェルビーイング(心身の健康や快適性)への強力な訴求が可能となりました。

「LIGHTING+ FOR WORKSPACE vol.2」では、「SmartLEDZ System」を拡張するゲートウェイに加え、照明以外の機器も無線制御できる接点ユニット、独自の電波式を採用した照度モーションセンサーを新たに発売しました。 さらに、ベース照明器具の省電力化も進め、エネルギー消費効率(Lm/W)を向上させています。「SyncaBright」パンフレットでは無線制御で光色を可変させあらゆる生鮮食材に最適な光色を実現できるようになりました。「HOSPITALITY&HEALTHFUL LIGHTING」ではベッドブラケットライトに「調光・調色機能」を追加した新仕様をリリースいたしました。1日の外光変化に合わせて明るさと光色をスケジュール運転(自動制御)することで、人に寄り添う快適な環境を提供できるようになりました。2026年4月発刊の「LEDZ PRO7」では「人と地球にやさしい未来に向けて」をテーマに、異なる要素を最適なバランスでブレンドすることで、これまでにない新たな価値を創り出します。その具現化として、「グレアレスダウンライト」では、光の質を改善しながらも徹底した省電力化を追求。また、「調光調色スポットライト」においては、当社独自のレンズ設計技術を用いることで、エネルギー消費効率を最大47.5%向上させることに成功しました。さらに、その他の調光調色器具(Tunable LEDZシリーズ)でも、業界トップクラスのラインナップとさらなる高効率化を達成しています。確かな技術力で、空間の快適性と高い省エネ性能をハイレベルで両立し、持続可能な社会の実現に貢献してまいります。

研究開発においては、中央研究所を中心に子会社である中国の昆山恩都照明有限公司、タイのENDO Lighting(THAILAND)Public Co.,Ltd.と連携し、照明空間マネジメントシステム機能の向上及び拡充により、高効率LED照明システムの国内外への展開を加速し、更なる高付加価値空間創造を実現できるLED照明製品の開発を推し進めてまいります。