第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

(1) 経営方針

① 会社の経営の基本方針

 当社グループは創業以来、高品質の小型コネクタをエレクトロニクス市場に提供することを基本として運営してまいりました。

 コネクタの専門メーカーとして、常に最先端の接続技術(コネクション・テクノロジー)を追い求め、益々、高密度、高速化する産業用機器に対応し、市場ニーズを先取りした製品を開発し、市場に供給し続けることを最優先課題として取り組んでいく所存であります。

・経営基本方針

1.オープンで、フェアな企業活動を基本として、信頼される企業を目指す。

2.最先端技術の研究と開発に努め、お客様のご要望にお応えする魅力ある商品を提供する。

3.個人の創造力とチームワークの強みを最大限に高める企業風土をつくる。

4.効率的な経営を通じて、長期安定的な成長と、共存共栄を実現する。

 

② 経営戦略

 当社グループは、電子応用機器の小型、軽量、高機能ニーズに対応する製品を市場に供給するために、一層の狭小化と高速伝送の要請に応えるための研究開発を充実させることを基本戦略とし、第61期(2023年3月期)は「コネクタ事業の底上げ、機器事業の付加価値ビジネスへの転換、ハーネス事業の強化・拡大へ向けた事業改革を推進する。」「フローティング/高速伝送/圧着/ハイパワー/防水コネクタを強化する。」「欧州、中国、北米の販売体制を強化する。」「工業/車載/画像/医療/通信・5G市場を注力市場とする。」「生産力を強化する。」を運営方針としております。

 

(2) 経営環境及び対処すべき課題等

 当社グループが属するエレクトロニクス業界は、半導体の大幅な需要増による世界的な半導体不足や東南アジアからの部品調達難による自動車の大幅減産を主因として低迷しましたが、供給制約の緩和に伴い、緩やかなペースでの回復が見られました。また、部品ユーザーのBCP対応の在庫積み増し等により、自動車やICT関連、産業用途等で部品需要が堅調に推移いたしました。

 当社グループは、ウクライナ情勢等による不透明感がみられる中で、原材料価格の上昇や金融資本市場の変動、供給面での制約等による下振れリスクに注意する必要があります。また、新型コロナウイルス感染症対策に万全を期し、引き続き国内外市場の変化やサプライチェーンの影響を慎重に見極め対応してまいります。

 当社グループは経営基本方針に基づき、市場の動向を見極め、お客様との対話を重ねることによって、幅広いニーズに対しオリジナリティあふれる最適な製品を市場に供給しております。積極的な技術提案に基づき、お客様の期待に応える品質・サービスの提供に努めることにより、企業価値の向上を図ってまいります。

「コネクタメーカーとして、世界に貢献できる企業になる。」を経営ビジョンに掲げ、中期計画の基本方針「特長ある新製品開発を促進し、商品群を増強する。」「事業、市場、地域、利益を含めたビジネス全体を拡大する。」「5G、新エネルギー市場等の新市場を開拓する。」に基づき、経営資源(人材・設備・資金)の効率を高め、販売/生産管理システムのスマート化を推進し、製造コスト、販売管理費の低減を実施し、収益性の改善を図ってまいります。また、成長を実現できる組織体制を構築し、社員がより能力を発揮できるよう、働き方の見直しや制度の改善を進め、次世代に向けた人材の育成・獲得に努めてまいります。

 

2【事業等のリスク】

 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には以下のようなものがあります。

 なお、以下の事項のうち、将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

(1) 経営戦略実行上のリスク

①新製品開発力

 当社グループは電子応用機器の小型、軽量、高機能ニーズに対応する新製品を市場に供給し続けることにより、企業価値の向上を図っており、現在、受注の概ね20%程度が、最近3年間以内に開発された製品であります。今後もこの傾向を維持・発展させていくことは可能であると考えておりますが、エレクトロニクス業界、特に電子機器業界の進歩は目覚ましく、市場のニーズを的確に予測できるとは限らず、ニーズに対応した製品開発ができなかった場合には、将来の成長と収益を低下させ、業績に影響を及ぼす可能性があります。

②技術者等の人材の確保育成

 当社グループの将来の成長は、有能な技術者をはじめとする人材の確保と育成に左右されます。当該リスクについては、当社グループでは、「将来を担う人材の確保」「グローバル化に合わせた人事制度の見直し」「従業員教育」を目標に年間を通じた採用活動、高い技術力を持った人材の確保に対応した人事制度の整備及び各種教育・研修の実施等を通じた人材の育成に取り組んでおり、良い人材は、上述①の新製品開発力のリスクを低減する対応策となります。

③海外事業に伴うリスク

 当社グループは、海外事業の強化、拡大を基本方針として掲げております。海外拠点を置いている国・地域において、貿易摩擦等の経済リスク、文化・慣習の違いを起因とする労務問題、テロや伝染病等の社会的混乱等が発生した場合、当社グループの事業に悪影響を及ぼす可能性があります。当該リスクについては、現地法律事務所、会計事務所等と連携し、また、社員の安全等については現地行政情報等を収集・分析し、対応いたします。

(2) 製品供給に関するリスク

①外注先の確保

 当社グループが製造する製品の部品の多くは、外部の協力会社へ加工委託しております。また、ハーネス製品やラック製品の組立についても、外部の協力会社へ委託しております。これらの部品加工及び組立の協力会社が不足する場合や協力会社の経営に不安が生じた場合には生産活動が十分に行えず、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。当該リスクについては、情報収集に努め、既存協力会社との意思疎通を密にすること等で対応いたします。

②品質問題の発生

 当社グループは品質マネジメントシステムに基づき製品品質の向上に努めております。予期しない製品不具合が発生し、品質に係る重大な問題が発生した場合には、解決に多くの時間と労力を要し、製品供給に悪影響を及ぼす可能性があります。また、損害賠償金や顧客からの信頼を失うことによる売上減少等が発生する場合があります。当該リスクについては、品質マネジメントシステムの最適な運用を目指すとともに、生産技術の改善等による不具合発生率の低減を図ること等により対応いたします。

③原材料の調達

 当社グループが製造する製品の原材料は、原油や非鉄金属であります。これら原材料について、急激な需要増加等により、調達不足や調達遅延が発生じた場合には、生産活動が十分に行えず、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。また、これら原材料の価格が上昇し、製品価格に転嫁できない場合には、売上原価を押し上げ、利益減少につながる可能性があります。当該リスクについては、適正な調達計画の作成や調達先の多様化等により対応いたします。

④大規模災害

 当社グループの国内生産拠点は山梨県に2拠点、長野県に1拠点であり、また、外部委託による生産拠点は国内外へと展開しております。当該地域に大規模災害が発生し、停電その他インフラへの甚大な被害があった場合には、生産活動に影響を及ぼす可能性があります。当該リスクについては、生産拠点の分散とBCP(事業継続計画)に基づく被害からの速やかな復旧等により対応いたします。

(3) 外部環境によるリスク

①市況、社会経済環境の変化

 当社グループの属するエレクトロニクス業界は、市況の影響を受けやすい業界と言われております。かつての半導体不況、IT不況のような事態が再来した場合には、受注が減少し、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。また、新型コロナウイルスの世界的な拡散のような経済活動に大きな打撃を与える事象が発生した場合においても同様に悪影響が発生する可能性があります。当該リスクに関しては、発生した場合に影響が少なくなるようコスト構造の改善等に取り組んでいきます。

 なお、新型コロナウイルス等の感染拡大は、従業員の活動が制約され、生産・販売等の企業活動に幅広く影響を及ぼす可能性があります。当該リスクについては、従業員自らが感染防止行動をとるとともに、従業員の感染リスクを避けつつ得意先との商談や新製品・技術に関する情報収集が可能となる働き方の検討・導入等で対応いたします。生産活動につきましては、自社及び協力会社等でリスクを分散し、影響の極小化に努めることで、対応いたします。

②為替相場の変動

 当社グループは米ドルやユーロ建ての製品輸出を行っており、為替相場の変動は、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。想定以上の円高は、製品の競争力を弱め、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。当該リスクについては、外貨建て仕入や為替予約によるリスクヘッジ等により対応いたします。

(4) その他

①内部統制上のリスク

 当社グループは当社及び海外子会社2社で連結決算を行っており、子会社取引等を中心に海外取引があります。これら海外取引が増加し、国内と同様の内部管理体制が取れない場合には、決算の正確性に問題が発生する可能性があります。また、経営者による内部統制の無効化等が発生した場合にも同様の問題が発生する可能性があります。当該リスクについては、グループのガバナンスを強化し、重要な取引について、厳密な検証作業を行うこと等で対応いたします。

②重要な訴訟等のリスク

 当社グループは、現在、業績に影響する訴訟等に関与していませんが、知的財産や製造物責任など、当社グループの事業活動が、今後、重要な訴訟等の対象となり、その結果によっては当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。当該リスクについては、外部専門家の活用とともに、社内における意識の向上を図ること等で対応いたします。

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 経営成績等の状況

 ① 財政状態及び経営成績の状況

当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルスの感染者数が増加と減少を繰り返すなか、国内では緊急事態宣言、まん延防止等重点措置の影響で個人消費は低迷が続きましたが、企業においては設備投資や生産活動が正常化に向かい緩やかな回復が見られました。世界経済では、米中の貿易摩擦問題の長期化やロシアのウクライナ侵攻により事業年度末にかけて不透明感が高まりました。

当社グループが属するエレクトロニクス業界は、半導体の大幅な需要増による世界的な半導体不足や東南アジアからの部品調達難による自動車の大幅減産を主因として低迷しましたが、供給制約の緩和に伴い、緩やかなペースでの回復が見られました。また、部品ユーザーのBCP対応の在庫積み増し等により、自動車やICT関連、産業用途等で部品需要が堅調に推移いたしました。

このような環境の中、今年度は、基本方針を「1.商品群を増強する。2.海外ビジネスを強化/拡大する。3.収益力を強化する。」とし、運営方針である「1.コネクタ(ハーネス含む)事業の底上げを推進する。機器事業の付加価値ビジネスへの転換を推進する。2.欧州、中国、北米の販売体制を強化する。3.工業・車載・画像・医療・5G/IoT周辺機器を注力市場とする。4.車載市場を強化開拓する(ADAS/EV等CASE分野)。5.エネルギー分野を調査、開拓する(バッテリー/電力新分野関連機器)。」を推進し、付加価値ビジネスを強化し、海外事業の拡大を進め、コストマネジメントの強化による収益性の向上に努めてまいりました。また、5G/IoT周辺機器市場向け高速伝送コネクタの開発やフローティングコネクタ・防水コネクタの拡充など、市場・顧客のニーズに応える製品を開発・提供してまいりました。

以上の結果、当連結会計年度の業績は、工業機器市場及び車載機器市場の受注が引き続き好調に推移したことに加え、産業機器市場、遊技機器市場においても受注が増加したことにより、売上高は127億93百万円(前連結会計年度比25.9%増加)、利益面につきましては、営業利益21億14百万円(同114.0%増加)、経常利益21億42百万円(同112.4%増加)、親会社株主に帰属する当期純利益14億55百万円(同100.6%増加)となりました。

なお、当連結会計年度より、「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第 29 号  2020 年3月 31 日)等を適用しております。これによる財政状態及び経営成績に与える影響はありません。

 

品目別の業績を示すと、次のとおりであります。なお、当社グループは、単一セグメントに属するコネクタ、ラック、ソケット等の製造・販売を行っているため、品目別の業績を示しております。

イ.コネクタ

  コネクタの売上高は、車載機器向けフローティングコネクタ、FA・制御装置・半導体製造装置等の工業機器向けを中心に受注が好調に推移したことにより113億28百万円(前連結会計年度比29.6%増加)となりました。

ロ.ラック

  超音波診断・内視鏡等の電子応用医療機器向け特注ラック等の受注は増加しましたが、工業機器向け特注ラックの受注が減少したことにより11億39百万円(同7.4%減少)となりました。

ハ.ソケット

  遊技機器向けの受注が増加したことにより2億24百万円(同86.5%増加)となりました。

ニ.その他

  その他の売上高は1億1百万円(同36.6%増加)となりました。

 

 ② キャッシュ・フローの状況

 当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ7億89百万円増加(前連結会計年度は6億56百万円の増加)し、53億89百万円となりました。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 当連結会計年度における営業活動の結果得られた資金は、15億82百万円(前連結会計年度は14億60百万円の獲得)となりました。これは、法人税等の支払額3億49百万円があったものの、税金等調整前当期純利益21億34百万円の計上、売上債権の増加額9億15百万円並びに減価償却費8億62百万円の計上があったこと等によるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 当連結会計年度における投資活動の結果使用した資金は、6億3百万円(前連結会計年度は5億57百万円の使用)となりました。これは、有形固定資産の取得による支出7億19百万円があったこと等によるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 当連結会計年度における財務活動の結果使用した資金は、3億12百万円(前連結会計年度は2億83百万円の使用)となりました。これは、配当金の支払額3億12百万円があったこと等によるものであります。

 

 ③ 生産、受注及び販売の実績

 当社グループは、単一セグメントに属するコネクタ、ラック、ソケット等の製造・販売を行っているため、生産、受注及び販売の状況については、品目別に記載しております。

イ.生産実績

 当連結会計年度における生産実績を品目別に示すと、次のとおりであります。

品目別

生産高(千円)

前期比(%)

コネクタ

11,556,652

32.5

ラック

1,121,528

△7.3

ソケット

213,589

82.3

その他

103,862

30.0

合計

12,995,634

28.3

 (注) 金額は販売価格によっております。

ロ.受注実績

 当連結会計年度における受注状況を品目別に示すと、次のとおりであります。

品目別

受注高(千円)

前期比(%)

受注残高(千円)

前期比(%)

コネクタ

13,260,480

50.4

2,565,517

305.1

ラック

1,356,355

11.2

394,459

121.5

ソケット

268,170

110.7

62,600

230.3

その他

139,864

84.9

49,151

366.4

合計

15,024,871

46.7

3,071,730

265.3

 

ハ.販売実績

 当連結会計年度における販売実績を品目別に示すと、次のとおりであります。

品目別

販売高(千円)

前期比(%)

コネクタ

11,328,204

29.6

ラック

1,139,963

△7.4

ソケット

224,520

86.5

その他

101,251

36.6

合計

12,793,940

25.9

(注) 最近2連結会計年度における主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、以下のとおりであります。

相手先

前連結会計年度

当連結会計年度

販売高(千円)

割合(%)

販売高(千円)

割合(%)

サンワテクノス㈱

1,410,922

13.9

1,918,353

15.0

 

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容

・財政状態の状況の分析

 当連結会計年度末の財政状態は以下のとおりであります。

区分

金額(千円)

前期比(%)

資産の部

18,385,914

15.2

負債の部

4,531,739

30.8

純資産の部

13,854,174

10.9

イ.資産

 前連結会計年度末に比べ24億27百万円増加し、183億85百万円となりました。これは、現金及び預金の増加額8億16百万円、原材料及び貯蔵品の増加額6億11百万円、並びに売掛金の増加額4億95百万円があったこと等によるものであります。

 

ロ.負債

 前連結会計年度末に比べ10億67百万円増加し、45億31百万円となりました。これは、未払法人税等の増加額3億82百万円、電子記録債務の増加額5億8百万円があったこと等によるものであります。

 

ハ.純資産

 前連結会計年度末に比べ13億59百万円増加し、138億54百万円となりました。これは、利益剰余金の増加額11億43百万円、その他有価証券評価差額金の増加額88百万円があったこと等によるものであります。

 

・経営成績の状況の分析

 当連結会計年度の経営成績は以下のとおりであります。

区分

金額(千円)

前期比(%)

売上高

12,793,940

25.9

営業利益

2,114,719

114.0

経常利益

2,142,874

112.4

親会社株主に帰属する当期純利益

1,455,470

100.6

イ.売上高

 売上高は工業機器市場、車載機器市場の受注が高水準で推移したことにより、前連結会計年度に比べ26億30百万円増加し、127億93百万円となりました。

 

ロ.売上総利益及び営業利益

 売上総利益は売上の増加に伴い、前連結会計年度に比べ14億21百万円増加し、41億60百万円となりました。営業利益は11億26百万円増加し、21億14百万円となりました。

 

ハ.営業外損益及び経常利益

 営業外損益は、前連結会計年度に比べ純額で7百万円の増加となり、営業利益の増加に伴い、経常利益は前連結会計年度に比べ11億34百万円増加し、21億42百万円となりました。

 

ニ.特別損益

 特別損益は固定資産除却損の増加により、前連結会計年度に比べ純額で71百万円減少となりました。

 

ホ.親会社株主に帰属する当期純利益

 親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度に比べ7億30百万円増加し、14億55百万円となりました。

②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報

 当社グループの当連結会計年度のキャッシュ・フローは、7億89百万円増加し、現金及び現金同等物の期末残高は、53億89百万円となっております。当該残高は、売上高の2.4か月相当であり、事業を運営するにあたり十分な残高を有しております。また、キャッシュ・フロー対有利子負債比率(有利子負債÷営業キャッシュ・フロー×100)は28.4%であり、財政状況も良好であります。

 

・資本の財源及び資金の流動性

イ.資本の財源

 当社グループの属するエレクトロニクス業界、特に電子機器業界の進歩は目覚ましく、小型化・高性能化製品が求められる状況にあります。そのような市場ニーズに対応するため、当社グループは、最近3年間以内に開発された新製品の売上割合を30%とする目標を定め、研究開発・設備投資(金型及び機械装置等)を行っております。これらの資金需要は、利益等を源泉とした内部資金・金融機関からの借入等で対応しております。

 また、事業活動の拡大に伴う売掛債権及び棚卸資産等への資金需要につきましても、内部資金・金融機関からの借入等で対応しております。

ロ.資金の流動性

 当社グループの当連結会計年度末の流動比率(流動資産÷流動負債×100)は、304%であり、また、現金預金比率(現金及び預金÷流動負債×100)につきましても129%となっており、安定した資金運営を行っております。なお、各子会社の資金状況は当社で把握・管理しており、当社がグループ資金を一元管理しております。

 

③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。

 また、連結財務諸表の作成にあたっては、第5〔経理の状況〕1〔連結財務諸表等〕連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項に基づき作成しておりますが、採用する会計基準には、当社の判断及び見積りを伴うものが含まれております。

 

④経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

 当社グループは、経営効率を判断する指標として、「株主資本利益率(ROE)」を重要と考えており、その向上を目指しております。当連結会計年度の「株主資本利益率(ROE)」は11.0%となり、前連結会計年度に比べ5.1ポイント増加いたしました。

4【経営上の重要な契約等】

 該当事項はありません。

5【研究開発活動】

 当社グループの属するエレクトロニクス業界は、小型・高機能・高付加価値化が求められております。

 当社グループといたしましては、市場ニーズに対応するため、次のような研究開発を行ってまいりました。

 当連結会計年度における研究開発費用は、458百万円であります。なお、当社グループは、単一セグメントのため、セグメント毎の記載を省略しております。

 

(1) 高機能・高付加価値に関する研究開発

・高速伝送対応の0.4mmピッチフローティングコネクタ「HFシリーズ」の開発を行いました。GGSS配列により56Gbpsの高速伝送を実現。XY方向に±0.4mmのフローティング量を確保しております。極数は40極から140極、スタック高さ3mmから5mmまでの展開を想定、使用温度は+105℃に対応しています。5G/IoT周辺機器、放送/画像機器市場、医療機器市場などへの需要を見込んでおります。

 

・高速伝送対応の0.635mmピッチコネクタ「HRシリーズ」の開発を行いました。差動伝送に特化したコンタクト形状を採用し、56Gbpsの高速伝送を実現。インピーダンス整合によって64Gbps PAM4の良好な波形も確認しています。また、PCI Express Gen.4(CEMスペック)をクリアしています。極数は40極から140極、スタック高さは5mmから20mmまでの展開を想定。5G/IoT周辺機器、放送/画像機器市場、医療機器市場などへの需要を見込んでおります。

 

・0.5mmピッチフローティングコネクタ「DTシリーズ」の電源端子付きタイプの開発を行いました。

独立した電源端子により最大で6A/Pinの通電が可能、XY方向に±0.5mmのフローティング量を確保しております。極数は60極から140極、スタック高さは8mmから20mmまでの展開を想定。車載機器市場、FA関連市場、通信機器市場など、幅広いアプリケーションへの需要を見込んでおります。

 

(2) 環境対応開発

・ラック製品の環境対応として、外装部品、バックプレーン基板、実装部品、実装はんだ等のRoHS指令に対応した製品開発を行いました。