第2【事業の状況】

1【事業等のリスク】

 当第2四半期連結累計期間において、新たに発生した事業等のリスクはありません。また、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについて重要な変更はありません。

 

2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。

 

(1) 経営成績等の状況

 ① 経営成績の状況

 当第2四半期連結累計期間におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の5類への移行により個人消費は、外食・宿泊・娯楽などの対面型サービスを中心に回復してきておりますが、物価高の影響で一部に弱い動きが見られました。ウクライナ情勢によって地政学リスクの増大や世界経済の減速を背景とした輸出の低迷やエネルギー価格の高騰、急激な為替変動など経済動向は不透明な状況が続きました。

 当社グループが属するエレクトロニクス業界は、世界的な半導体関連需要の低迷を反映し、需要の牽引役である半導体製造装置等の工業機器市場、車載機器市場の受注もやや弱含む傾向が見られました。

 このような状況の下、当社グループは注力市場の動向を見極めた受注活動を展開するとともに、生産性の向上によるコスト削減、設備投資の効率化や諸経費の抑制など経営全般にわたり効率化を推し進め、企業基盤のさらなる強化に努めてまいりました。当社グループは納期の改善に向け生産の効率化を推進してきましたが、売上は工業機器、車載機器市場を中心に生産調整の影響を受け減少いたしました。

 これらの結果、当第2四半期連結累計期間の業績は、売上高は63億72百万円(前年同四半期比8.8%減)、利益面につきましては営業利益7億7百万円(同45.0%減)、経常利益は外貨建債権債務の評価替え等による為替差益1億1百万円の計上もあり、8億50百万円(同41.5%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益5億75百万円(同42.0%減)となりました。

 

 品目別の業績を示すと、次のとおりであります。なお、当社グループは、単一セグメントに属するコネクタ、ラック、ソケット等の製造・販売を行っているため、品目別の業績を示しております。

イ.コネクタ

 遊技機器向けフローティングコネクタ、医療機器向け極細同軸ケーブル用コネクタの受注は好調に推移したものの、半導体製造装置等の工業機器向け、車載機器向けフローティングコネクタ、監視カメラ、業務用カメラ等の画像機器向け極細同軸ケーブル用コネクタの受注が減少したことにより、売上高は55億89百万円(前年同四半期比11.4%減少)となりました。

ロ.ラック

 CT・MRI等の医療機器向け特注ラックの売上が減少したものの、車両関連(鉄道)、内視鏡・超音波診断装置等の医療機器向け特注ラックの売上が増加し、売上高は5億95百万円(同10.4%増加)となりました。

ハ.ソケット

 遊技機器向けの受注が好調に推移したことにより、売上高は1億55百万円(同70.2%増加)となりました。

ニ.その他

 その他の売上高は31百万円(同30.0%減少)となりました。

 

 海外市場の売上概況は、次のとおりであります。アジア市場は中国向けにつきましては、工業機器、医療機器向けは好調に推移し、売上高は中国9億73百万円(前年同四半期比1.5%増加)となりました。一方で、その他のアジア市場は画像機器、工業機器向けで受注が低迷し、売上高は8億2百万円(同33.0%減少)となりました。欧州市場は、車載機器、画像機器向けを中心にコネクタ及びハーネス製品の販売を行っておりますが、依然として一部で生産調整が続いている影響で売上高は4億59百万円(同6.8%減少)となりました。米国(中南米を含む)市場は、主に工業機器向けを中心に販売し、1億94百万円(同18.3%減少)となりました。

 以上の結果、海外売上高は、24億30百万円(同15.8%減少)となりました。

 

 

 

 ② 生産、受注及び販売の実績

 当社グループは、単一セグメントに属するコネクタ、ラック、ソケット等の製造・販売を行っているため、生産、受注及び販売の状況については、品目別に記載しております。

イ.生産実績

 当第2四半期連結累計期間における生産実績を品目別に示すと、次のとおりであります。

品目別

生産高(千円)

前年同四半期比(%)

コネクタ

5,165,130

△ 21.2

ラック

594,368

9.1

ソケット

159,681

48.7

その他

24,975

△ 36.6

合計

5,944,155

△ 18.0

   (注) 金額は販売価格によっております。

ロ.受注実績

 当第2四半期連結累計期間における受注状況を品目別に示すと、次のとおりであります。

品目別

受注高(千円)

前年同四半期比(%)

コネクタ

5,037,107

△ 29.5

ラック

662,383

△ 10.5

ソケット

135,134

50.4

その他

19,107

△ 65.6

合計

5,853,732

△ 27.1

 

ハ.販売実績

 当第2四半期連結累計期間における販売実績を品目別に示すと、次のとおりであります。

品目別

販売高(千円)

前年同四半期比(%)

コネクタ

5,589,848

△ 11.4

ラック

595,447

10.4

ソケット

155,836

70.2

その他

31,550

△ 30.0

合計

6,372,682

△ 8.8

 

(2) 財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析

 当第2四半期連結会計期間末の財政状態、当第2四半期連結累計期間の経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析は以下のとおりであります。

 ① 財政状態の状況の分析

 当第2四半期連結会計期間末の財政状態は以下のとおりであります。

区分

金額(千円)

前連結会計年度末比(%)

資産の部

19,562,078

△0.6

負債の部

4,186,484

△9.7

純資産の部

15,375,594

2.2

イ.資産

 前連結会計年度末に比べ1億15百万円減少し、195億62百万円となりました。これは、現金及び預金の増加額2億77百万円、機械装置及び運搬具の増加額2億62百万円があったものの、受取手形及び売掛金の減少額3億57百万円、商品及び製品の減少額2億57百万円があったこと等によるものであります。

 

ロ.負債

 前連結会計年度末に比べ4億50百万円減少し、41億86百万円となりました。これは、支払手形及び買掛金の減少額2億30百万円、未払法人税等の減少額1億58百万円があったこと等によるものであります。

 

ハ.純資産

 前連結会計年度末に比べ3億34百万円増加し、153億75百万円となり、自己資本比率は78.6%となりました。

 

 ② 経営成績の状況の分析

 当第2四半期連結累計期間の経営成績は以下のとおりであります。

区分

金額(千円)

前年同四半期比(%)

売上高

6,372,682

△8.8

営業利益

707,907

△45.0

経常利益

850,623

△41.5

親会社株主に帰属する四半期純利益

575,218

△42.0

イ.売上高

 売上高は遊技機器向けの受注が好調に推移したものの、工業機器、車載機器向けで受注が減少したこと等により、前年同四半期に比べ6億11百万円減少し、63億72百万円となりました。

 

ロ.売上総利益及び営業利益

 売上総利益は売上減少に伴い、前年同四半期に比べ5億54百万円減少し、18億11百万円となりました。営業利益は5億79百万円減少し、7億7百万円となりました。

 

ハ.営業外損益及び経常利益

 営業外損益は為替差益1億1百万円があったものの、前年同四半期に比べ純額で24百万円の減少となり、経常利益は前年同四半期に比べ6億3百万円減少し、8億50百万円となりました。

 

ニ.特別損益

 特別損益は固定資産除却損により、前年同四半期に比べ純額で0百万円の減少となりました。

 

ホ.親会社株主に帰属する四半期純利益

 親会社株主に帰属する四半期純利益は、前年同四半期に比べ4億17百万円減少し、5億75百万円となりました。

 

 ③ キャッシュ・フローの状況の分析

 当第2四半期連結累計期間における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ2億86百万円増加(前年同四半期は3億6百万円の減少)し、当第2四半期連結会計期間末には55億90百万円(前年同四半期末は50億83百万円)となりました。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 当第2四半期連結累計期間における営業活動の結果得られた資金は11億99百万円(前年同四半期は5億88百万円の獲得)となりました。これは、法人税等の支払額4億32百万円があったものの、税金等調整前四半期純利益8億50百万円の計上及び減価償却費4億95百万円の計上があったこと等によるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 当第2四半期連結累計期間における投資活動の結果使用した資金は6億7百万円(前年同四半期は5億96百万円の使用)となりました。これは、有形固定資産の取得による支出4億84百万円、保険積立金の積立による支出90百万円があったこと等によるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 当第2四半期連結累計期間における財務活動の結果使用した資金は3億98百万円(前年同四半期は4億42百万円の使用)となりました。これは、配当金の支払額3億98百万円があったことによるものであります。

 

 ④ 研究開発活動

 当第2四半期連結累計期間の研究開発費の総額は2億46百万円であります。
 なお、当第2四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。

 

3【経営上の重要な契約等】

 当第2四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。