第2【事業の状況】

1【業績等の概要】

(1)業績

 当連結会計年度における世界経済は、米国においては、内需の回復・雇用環境の改善が続いており、緩やかな回復傾向を維持しております。一方、中国においては、消費の回復ペースの鈍さと輸出の低迷が続いていることから減速傾向が強まっております。他のアジア地域においては、中国への依存度が高いことから外需が伸び悩むものの、先進国向けの輸出や底堅い内需が景気を下支えしております。

 しかしながら、中国リスクへの警戒感から、世界同時株安をはじめ金融市場の混乱が長引くようであれば、世界経済全体が下振れする懸念があります。

 我が国経済においても、円安・原油安などにより企業収益が拡大したことで、設備投資・雇用拡大の動きがみられましたが、依然、個人消費の力強い回復が見込まれない状況の中、景気は足踏み状態が続いております。

 このような経営環境の中で、当社グループは一丸となり、迅速かつ慎重に市場動向を見極め、地域・商品・顧客のそれぞれの領域において更なる事業拡大に取り組んでまいりました。

 この結果、当連結会計年度の業績につきましては、売上高は49,843百万円(前年同期比9.8%増)、営業利益は4,497百万円(前年同期比25.8%増)、経常利益は5,275百万円(前年同期比38.3%増)、当期純利益は3,955百万円(前年同期比57.4%増)となりました。

 セグメントの業績につきましては、次のとおりであります。

 日本は、電子デバイス向けの受注増が貢献し、売上高は11,506百万円(前年同期比5.3%増)、営業利益は270百万円(前年同期は172百万円の営業損失)、東南アジアは、OA機器向けの売上が堅調に推移したことや非日系顧客のスマートフォン向けの受注増により、売上高は13,962百万円(前年同期比30.6%増)、営業利益は1,231百万円(前年同期比73.8%増)、中国は、スマトフォン向け特需の反動がありましたが、売上高は22,480百万円(前年同期比0.9%増)、営業利益は1,825百万円(前年同期比6.2%減)、その他の売上高は、1,894百万円(前年同期比25.6%増)、営業利益は93百万円(前年同期比4.5%減)となりました。

(注)消費税等の会計処理は税抜方式によっているため、この項に掲げる金額については消費税等は含まれてお

   りません。

 

(2)キャッシュ・フロー

 当連結会計年度における現金および現金同等物(以下「資金」という)は、営業活動により6,362百万円増加、投資活動により1,259百万円減少、財務活動により1,400百万円減少しました。

 この結果、前連結会計年度末に比べ5,006百万円増加し、当連結会計年度末には17,133百万円となりました。

 

 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 当連結会計年度において営業活動の結果、得られた資金は6,362百万円(前年同期は3,749百万円の収入)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益が5,475百万円、減価償却費が1,287百万円及び売上債権の減少額が2,138百万円であったことに対して、為替差益が355百万円、仕入債務の減少額が771百万円及び法人税等の支払額が1,260百万円であったこと等によるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 当連結会計年度において投資活動の結果、支出した資金は1,259百万円(前年同期は1,108百万円の支出)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出1,278百万円等によるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 当連結会計年度において財務活動の結果、支出した資金は1,400百万円(前年同期は336百万円の支出)となりました。これは主に、短期借入金の純減少額820百万円及び配当金の支払額513百万円等によるものであります。

2【生産、受注及び販売の状況】

(1)生産実績

  当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 平成26年9月1日

至 平成27年8月31日)

前年同期比

 

(百万円)

(%)

日本

14,327

104.3

東南アジア

12,592

134.2

中国

21,769

102.2

その他

1,119

113.4

合計

49,809

109.7

 (注)1.金額は、販売価格によって表示しております。

    2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(2)受注状況

 当連結会計年度における受注状況をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 平成26年9月1日 至 平成27年8月31日)

受注高(百万円)

前年同期比(%)

受注残高(百万円)

前年同期比(%)

日本

11,527

105.9

837

102.6

東南アジア

14,102

130.5

1,001

116.3

中国

22,605

102.8

1,559

108.7

その他

1,952

133.9

150

161.7

合計

50,187

111.2

3,548

110.7

  (注)1.金額は、販売価格によって表示しております。

    2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(3)販売実績

 当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 平成26年9月1日

至 平成27年8月31日)

前年同期比

 

(百万円)

(%)

日本

11,506

105.3

東南アジア

13,962

130.6

中国

22,480

100.9

その他

1,894

125.6

合計

49,843

109.8

  (注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。

    2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

3【対処すべき課題】

 今後の見通しにつきましては、中国リスクへの警戒感から、世界同時株安をはじめ金融市場の混乱が長引くようであれば、世界経済全体が下振れする懸念があります。

 また、当社グループを取り巻く経営環境におきましては、市場ニーズは多様化し、国内外の電気機器業界は激しく変化していることから、潮流を見極めた素早い対応が求められています。

 このような環境の中で、当社グループ一丸となり、迅速かつ慎重に市場動向を見極め、地域・商品・顧客のそれぞれの事業領域において更なる事業拡大に取り組んでまいります。

 更に、実効的なガバナンスを実現するべく、コーポレート・ガバナンスの充実に向けた取り組みを推進するとともに、企業の社会的責任を果たすべく、リスク管理やコンプライアンスを徹底することで、これからも企業価値向上に努めてまいります。

 なお、平成26年11月27日開催の第59回定時株主総会において定款一部変更の件(事業年度の変更)が承認されましたことに伴い、第61期(平成27年9月1日から平成28年12月31日までの16か月)は変則期となるため、その対応を適切に行ってまいります。

 

 

4【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、当社グループの事業展開上のリスク要因となる可能性があると考えられる主な事項を記載しております。

なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末日(平成27年8月31日)現在において当社グループが判断したものであります。

(1)最終製品の販売動向等について

当社グループの取扱部品等は、主として電子・電気機器メーカーに納品されており、OA機器、映像機器、通信機器、音響機器等の製品に使用されておりますが、これら最終製品の販売動向は、流行や競合製品の状況等により大きく変動する傾向を有しております。また、当社グループの取扱部品等の納入価格は、最終製品の販売動向の他に、生産状況、在庫状況、競合の状況等の影響を受けております。

従いまして、当社グループの経営成績は、最終製品の販売動向等による取扱部品等の需要動向、価格動向の影響を受ける可能性があります。

(2)原材料調達の変動について

当社グループの原材料の調達については、国内・外を問わず複数のメーカーから購入しており、安定的な原材料の確保と最適な価格の維持に努めております。

しかし、石油価格の高騰や中国市場での急激な需要増加等により、一時的に需給バランスが崩れる懸念もあります。そのような場合には、当社グループの顧客との交渉を通じて対応していきますが、原材料調達がきわめて困難になった場合や、購入価格が著しく上昇した場合は、当社グループの経営成績が影響を受ける可能性があります。

(3)技術革新について

当社グループが取扱っている電子・電気部品等は、急速な技術革新、顧客ニーズの変化、新製品・サービスの導入が頻繁であります。

当社グループでは、顧客ニーズを把握し、グループの持っている自社技術を結集して、より付加価値の高い部品を提供できるように努力しております。また、国内・外で新たな顧客の開拓を行い、取扱部品の拡大を図っております。

しかし、当社グループが想定していないような新技術・新部品の出現等により事業環境が変化した場合、必ずしも迅速には対応できない恐れがあります。

従って、このような場合には当社グループの経営成績が影響を受ける可能性があります。

(4)為替相場について

当社グループの事業は、アジア地域を中心にグローバルに展開しております。各地域における海外現地法人の財務諸表は原則として現地通貨で作成後、連結財務諸表を作成するため円換算されております。従って、決算時の為替レートにより、現地通貨における価値が変わらなかったとしても、円換算後の価値が、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

(5)災害の発生について

当社グループの製造設備等の主要設備に関しては、防災、耐震対策などとともに、製造拠点の分散化を図り、災害等によって生産活動の停止、部品供給に混乱をきたさぬよう努めております。

しかし、大地震やテロなどの発生により、生産活動の停止や社会インフラの大規模な損壊など予想を越える事故が発生した場合は、当社グループの経営成績が影響を受ける可能性があります。

(6)カントリーリスク

当社グループの事業は、アジア地域を中心にグローバルに展開しております。従って、各国における政治・経済状況の変化、法律・税制の改正等により、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

5【経営上の重要な契約等】

 該当事項はありません。

 

6【研究開発活動】

 当社グループの研究開発活動は、経営活動の牽引的役割を担うべく、次世代ビジネスを含む事業領域の拡大を目論み、積極的な活動を行っております。

 具体的な取り組みとしましては、高機能フィルム(スーパーエンジニアリングプラスチック製)の応用商品の開発、オリジナル商材及び各種部材として提案・スペックイン活動を展開しております。また、放熱部材の研究開発の継続と、お客様の抱える熱対策問題・課題を当社がサポートし、総合的に解決に導くためのソリューション提供を行っており、今後ニーズが高まる車載向けなどの適用範囲の拡大・拡充を行います。加えて、コンシューマー向け商品の研究開発、企画・商品化に着手しており、今年度にも販売開始予定です。

 これら以外にも、市場ニーズ、時流に即した新商品・新素材、当社のコア技術である「ソフトプレス」の進化、加工方法の拡充及び対応に常時務め活動しております。

 なお、研究開発活動につきましてはセグメント区分「日本」のみで行っており、当連結会計年度における研究開発費の総額は139百万円であります。

 

セグメントの名称

 研究開発費(百万円)

日本

139

合計

139

 

7【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 重要な会計方針及び見積り

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。その具体的な内容につきましては、「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載のとおりであります。この連結財務諸表の作成に当たりまして、過去の実績や法制度の変更など様々な要因に基づき、見積り及び判断を行っております。実際の結果は、見積り特有の不確定要素が内在するため、これらの見積りと異なる場合があります。

(2) 財政状態の分析

① 資産の状況

当連結会計年度末における資産合計は、47,884百万円(前連結会計年度末40,588百万円)となり、7,296百万円増加いたしました。

1) 流動資産

当連結会計年度末における流動資産の残高は、33,798百万円(前連結会計年度末28,551百万円)となり、5,246百万円増加いたしました。これは主に、現金及び預金の増加(5,360百万円)によるものであります。

     2) 固定資産

当連結会計年度末における固定資産の残高は、14,085百万円(前連結会計年度末12,036百万円)となり、2,049百万円増加いたしました。これは主に、投資有価証券の増加(1,015百万円)、建物及び構築物の増加(348百万円)及び機械装置及び運搬具の増加(276百万円)によるものであります。

② 負債の状況

当連結会計年度末における負債合計は、11,933百万円(前連結会計年度末11,912百万円)となり、21百万円増加いたしました。

1) 流動負債

当連結会計年度末における流動負債の残高は、10,449百万円(前連結会計年度末10,450百万円)となり、1百万円減少いたしました。これは主に、支払手形及び買掛金の増加(358百万円)、短期借入金の減少(664百万円)及び未払法人税等の増加(196百万円)によるものであります。

2) 固定負債

当連結会計年度末における固定負債の残高は、1,484百万円(前連結会計年度末1,461百万円)となり、22百万円増加いたしました。これは主に、繰延税金負債の増加(461百万円)及び退職給付に係る負債の減少(368百万円)によるものであります。

③ 純資産の状況

当連結会計年度末における純資産合計は、35,950百万円(前連結会計年度末28,675百万円)となり、7,274百万円増加いたしました。これは主に、利益剰余金の増加(3,665百万円)及び為替換算調整勘定の増加(2,862百万円)によるものであります。

(3) 経営成績の分析

① 売上高

当連結会計年度の売上高は、前連結会計年度に比べ4,430百万円増加し、49,843百万円(前年同期比9.8%増加)となりました。

詳細につきましては、「第2 事業の状況  1業績等の概要  (1)業績」をご参照下さい。

② 営業利益

当連結会計年度の営業利益は、4,497百万円(前年同期比25.8%増加)となりました。これは主に、東南アジア地域においてOA機器向けの売上や、非日系顧客のスマートフォン向けの受注が好調であったこと等による売上総利益の増加(1,561百万円)によるものであります。

③ 経常利益

当連結会計年度の経常利益は、5,275百万円(前年同期比38.3%増加)となりました。これは主に、営業利益の増加(923百万円)及び営業外収益の増加(521百万円)によるものであります。

④ 税金等調整前当期純利益

当連結会計年度の税金等調整前当期純利益は、5,475百万円(前年同期比54.5%増加)となりました。これは主に、経常利益の増加(1,461百万円)及び特別利益の増加(244百万円)によるものであります。

⑤ 当期純利益

当連結会計年度の当期純利益は、3,955百万円(前年同期比57.4%増加)となりました。これは、税金等調整前当期純利益の増加(1,930百万円)及び法人税等の増加(488百万円)によるものであります。

(4) キャッシュ・フローの状況の分析

当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況につきましては、「第2 事業の状況 1業績等の概要 (2)キャッシュ・フロー」をご参照下さい。